JP2002529215A - 蒸発のための水を処理する方法および装置 - Google Patents

蒸発のための水を処理する方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 水蒸気の製造において、特に特別に清浄な水蒸気の製造において、それは主に大気ガスである、給水中に溶解されたガスを除去することが肝要である。流下膜式蒸発器を使用する場合、給水が均等に伝熱面に分配されることは重要である。本発明の方法および装置では、ガスが速やかに分離できる微細な液体粒子として均等に伝熱流路アセンブリの始まり部分に給水を噴霧したとき、水の脱ガスおよび均等な分配を同時に行う。蒸発の工程が速やかに開始するので再溶解の間はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は清浄蒸気の製造に関する。本発明は特に流下膜式蒸発器(falling fil
m evaporator)を使用する場合の給水からの溶解されたガスの除去に関する。
【0002】発明の背景 特別に清浄な水蒸気、特に殺菌目的のためものを製造する場合、蒸発されるべ
き給水はそれに溶解されたガスを除いて浄化され、とりわけ、発生した蒸気の濃
度、およびその結果として凝縮熱を最大にし、および腐蝕作用を最小にしなけれ
ばならない。給水中に溶解されたガスは主に大気ガス:窒素、酸素、二酸化炭素
およびアルゴンである。水におけるガスの溶解性は液体の沸点付近で最も低い。
【0003】 一般的に使用される規格によれば、例えば蒸気は3.5%より多くの非凝縮性
ガスを含み得ない。フィンランド特許第77380号に記載されているように、
溶解されたガスを除去するために、ガスが泡立ち出てしまうような長い時間の間
、加熱された水がガス空間にある、予備脱気チャンバが水給送ラインに使用され
ている。
【0004】 流下膜式蒸発器は通常垂直の管の束、蒸気、伝熱流体または外側に位置する煙
道ガスのような加熱媒体を含む。蒸発されるべき液体は上方から送られ、および
管の内壁に沿って、部分的に蒸発しながら膜のように流れる。発生した蒸気は、
液体膜とともに下方に流れそして蒸発器の低部で非蒸発性の液体から分離される
【0005】 通常、流下膜式蒸発器に関する主な問題は、管中への液体の均等な膜としての
広がりである。滑らかにされた管端面(tube end plane)の上に配置された有孔プ
レートの配置がしばしば採用される。他の解決法は管の端部における個々のディ
ストリビュータまたはノズルである。
【0006】 液体の脱ガスに対しては、熱溶液を砕いて微細な噴霧物(spray)にし、発生さ
せたガスの泡にし、大きな液体−ガス界面および短い移動距離の結果として、液
相から有効に分離させる解決法は良く知られている。この方法は、例えば米国特
許第5,201,366号明細書に開示されるように蒸気ボイラー水の脱ガスの
ために、およびEP−A167647号公開公報に開示されるように液相からの
揮発物質を取り除くために使用されている。さらにまた、液相が噴霧される空間
を負の圧力にする方法がしばしば使用される。
【0007】 外科用洗い落とし水として使用される水からのガス除去のための装置は、米国
特許4,816,044号明細書から公知である。該装置は脱ガスチャンバを含
みおよび給水はその上部部分に噴霧される。ガスは脱ガスチャンバのガス空間中
で、僅かに負の圧力を発生させるポンプ配置により除去される。
【0008】 噴霧ノズルを使用することにより、蒸発器の蒸発器流路アセンブリの入口に均
等に給水を分配する方法および装置は、米国特許第3,332,469号明細書
および第4,683,025号明細書から公知である。
【0009】発明の開示 請求項1記載の方法が、水に溶解されたガスを除去しおよび同時にそれらが再
溶解することを防ぐことによって、流下膜式蒸発器の伝熱面の始まり部分に給水
を効果的に分配するため、今や発明された。本発明の他の目的は流下膜式蒸発器
中で、同一の作業で給水からガスを除去し、および蒸発器の管束内に均等に該給
水を分配することを可能にする請求項2記載のデバイスである。装置は蒸発器上
蓋部およびそこに配置された少なくとも1つの噴霧デバイスよりなる。この場合
、噴霧デバイスはノズル、霧化スプレーヤーまたは与えられた形の液体の噴霧物
を創成するためための類似のデバイスである。
【0010】 1つまたは複数の噴霧デバイスのヒットパターン(hit pattern)は、水が該デ
バイスを介して給送されるとき、該水が液体粒子として前記上蓋部の下の管端面
全体にわたって均等に分配されるような方法の大きさにされる。そのうえ、液体
粒子の噴霧物は大きい気体−液体界面を生ずる。噴霧デバイスから放出される液
体は加熱されるという事実によって、該液体に溶解されたガスは、液体の一部分
が蒸発するとき同時に非常に迅速に液相から分離される。液体粒子として分配さ
れる液相が蒸発器の流路アセンブリに非常に短い時間で到達するので、例えば別
のチャンバ中でガスの分離が行われる、現在使用されているようなデバイスで起
こり得るような、蒸発が開始する前に該液相にガスは再溶解しない。
【0011】 噴霧デバイスに加えて、蒸発器上蓋部は前記ガスの除去のための1または複数
の出口を含む。放出段階で発生する蒸気の一部分は流出物のキャリアとして作用
する。
【0012】 液体の蒸発器の流路アセンブリへの分配はまた、蒸発器の管へ流れる前に水が
薄層として残る蒸発器の管の端部より上の有孔トラフを配置することによっても
影響を受け得る。溶解されたガスはまたこの薄層からもまた分離できる。
【0013】図面の簡単な説明 図1は本発明の装置の側部断面図であり、図2は本発明による装置の他の実施
態様の側部断面図である。
【0014】詳細な説明 添付する図面を参照することで、以下本発明は詳細に記載されるであろう。 1は流下膜式蒸発器のドーム形の上蓋である。この蒸発器は垂直方向に配置され
た管形熱交換器(shell and tube heat exchanger)に類似する。給水は、該水を
例えば120℃の予備加熱状態におくことができる、ライン2を通って供給され
る。ライン2では、圧力は好ましくは生成される清浄な蒸気の圧力よりも約0.
3ないし約6バール高い。
【0015】 ノズル3は、使用する圧力範囲において、管端面4の形および大きさに実質的
に対応するヒットパターンを提供するように選択される。圧力および温度の要求
に合う適当なノズルは商業的に入手できる。この実施態様では、ノズルは管端面
より上の対称的な垂直位置に配置されるが、これは他の方法で配置することもで
きる。 さらに、1以上の噴霧デバイスを均等なヒットパターンを達成するために採用す
ることができる。液体粒子の噴霧物として加熱した水はノズル3から放出される
とき、水中に溶解されたガスは液体粒子から迅速に分離されおよび少量のキャリ
ア蒸気と一緒に出口5を介して出ていく。脱ガスした液体粒子の水は蒸発器の管
アセンブリ中に均等に分配され、そして慣用の蒸留器に比べて、有孔プレートま
たは他の種類の分配プレートは管端面4より上にあることを必ずしも要求しない
。前記水は非常に短い時間で管端部に到達し、その結果、管壁から水への伝熱は
ほとんど直ちに開始する。
【0016】 ノズル3と管端面4の間の距離は、好ましくは該管端面4の直径の約半分であ
る。装置は覗きガラス6を備えることもできる。
【0017】 好ましくは、分離されたガスおよびキャリア蒸気は、それらの熱エネルギーが
給水を予備加熱するために利用される、熱交換器に運ばれる。
【0018】 図2に示される実施態様では、装置はさらに穴の開いた底部を有しそしてスペ
ーサー8によって管端面4の上に配置されたトラフ7を備える。この実施態様で
は、水がトラフの底孔を通って蒸留器の管の端部に移動する前に、ガスがまだそ
れから分離できる水の薄層がトラフ7に蓄積する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の装置の側部断面図である。
【図2】 図2は本発明による装置の他の実施態様の側部断面図である。
【符号の説明】
3 噴霧デバイス(ノズル) 4 蒸発器の流路の配列の上端部(管端面) 5 出口
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年11月14日(2000.11.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05B 1/00 B05B 1/00 Z C02F 1/20 C02F 1/20 F22B 37/48 F22B 37/48 B F22D 1/28 F22D 1/28 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4D011 AA12 AA20 AB01 AB02 AC01 AC02 AC04 4D034 BA03 CA17 CA19 4D037 AA01 BA23 BA24 BB06 4D076 BA12 BA24 CA03 CB02 CB03 CD24 CD43 DA04 DA35 HA01 4F033 AA00 BA04 CA01 DA01 EA01 LA01 LA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴(drop)の噴霧物として水を伝熱面の始まり部分に分配す
    ることによって流下膜式蒸発器に水を送る方法であって、水溶性ガスが水から同
    時に分離されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 流下膜式蒸発器と関連して蒸発される水から溶解されたガス
    を除去するための装置であって、該装置は加熱した給水を砕き、蒸発器の流路の
    配列の上端部(4)の領域に実質的に対応するヒットパターンをもつ液体粒子(d
    roplet)の噴霧物にする少なくとも1つの噴霧デバイス(3)を含み、該液体粒
    子から分離されるガスの除去のための少なくとも1つの出口(5)を含むことを
    特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 有孔底部を有しおよび蒸発器の流路の配列の上端部(4)よ
    り上にあるトラフを含むことを特徴とする請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 実質的に半球状のチャンバを含み、蒸発器の管の配列の端部
    が該チャンバの平坦な側(plane side)を形成することを特徴とする請求項2また
    は3記載の装置。
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