JP2696571B2 - 蒸発装置 - Google Patents

蒸発装置

Info

Publication number
JP2696571B2
JP2696571B2 JP21013089A JP21013089A JP2696571B2 JP 2696571 B2 JP2696571 B2 JP 2696571B2 JP 21013089 A JP21013089 A JP 21013089A JP 21013089 A JP21013089 A JP 21013089A JP 2696571 B2 JP2696571 B2 JP 2696571B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
stock solution
tubes
pressure chamber
peripheral wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21013089A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0377601A (ja
Inventor
孝 高津
浩明 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Engineering Co Ltd
Original Assignee
Asahi Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Engineering Co Ltd filed Critical Asahi Engineering Co Ltd
Priority to JP21013089A priority Critical patent/JP2696571B2/ja
Publication of JPH0377601A publication Critical patent/JPH0377601A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2696571B2 publication Critical patent/JP2696571B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱に対して変質し易い高粘度原液の蒸発装
置に関するものである。
〔従来技術及びその問題点〕 原液を加熱チューブ群の頂部から溢流してチューブ内
壁を薄膜状に流下させる間に蒸発濃縮する堅型多管式薄
膜流下蒸発装置にはその使用目的に応じて各種の形式の
ものがある。
そして、上記した技術で特に重要な部分は各チューブ
に原液を均等に供給し、各チューブ内壁に乾いた部分が
生じないように均一に薄膜を形成することにある。
そのため、圧縮送りスクリュウ、ねじり羽根を回転軸
に取付ける方法(特公昭61−2001号公報参照)、管上室
に円筒状の給水堤を設けて原液を溢流させて仕切板に流
し落す方法(特公昭55−23641号公報参照)、また、ス
リットが形成されている分配器を設け、原液を旋回させ
ることにより薄膜を形成する方法(特開昭60−54702号
公報参照)等がある。
しかしながら、上記した従来技術は、いずれも装置の
加工精度,組立据付の難しさ、原液の水平度と所定の液
深の維持などかなり困難な問題を有している。特に熱に
対して変質しやすい高粘度液体の蒸発に前記したような
従来技術を応用すると、均一な薄膜形成が困難で、また
原液の滞溜部分が生じたり、操作圧力下で予じめ原液を
その沸点以上に加温しておかなければ十分効果が得られ
ず、また加温せずにその分だけ操作真空度を上げると余
分な圧力系設備を必要とすることとなり設備コストの問
題が生じてくる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記した問題点を解決して、槽内に設けた
複数又は多数のチューブ内壁に均一に原液の薄膜を形成
させつつ落下させ、前記チューブの外部より加温して蒸
発濃縮せしめるようにした蒸発効果の高い蒸発装置の提
供を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る蒸発装置は、前記の目的を達成するため
に、複数または多数のチューブに固設した天板と、前記
複数または多数のチューブの最上端より少し許り下方
で、かつ各チューブの外周壁と均一な間隔を有して設け
た多孔板とで圧力室を槽内に形成し、該圧力室と原液供
給管とを連通せしめるとともに前記圧力室に原液をその
沸点以下の温度で供給し、前記原液中に含まれる低沸点
成分の蒸発潜熱に見合った熱量を前記チューブ外部から
与え低沸点成分を蒸発せしめることをその特徴とするも
のである。
〔作用〕
本発明に係る蒸発装置は、複数又は多数のチューブに
固設された天板と、前記したそれぞれのチューブの最上
端から少し許り下方の位置で、かつ、各チューブの外周
壁と均一な間隙を有して設けられた多孔板とで槽内に圧
力室を形成し、該圧力室に原液供給管より原液を加圧下
でしかも、沸点以下の温度で供給すると、原液は前記圧
力室から各チューブの外周壁と多孔板との間に設けられ
る均一な間隙を通って溢流し、前記の多孔板より所定の
高さに位置する各チューブの上端を越えてチューブの内
壁に均一な薄膜を形成しながら落下する。
一方、チューブの外部から低沸点成分の蒸発潜熱に見
合った熱量が与えられるので、原液中に含有する低沸点
成分は蒸発し、その蒸発成分はチューブの中央部から上
方に向って昇っていき、濃縮された原液はチューブ内壁
を伝わって流れ落ち、原液の蒸発,濃縮が行われるもの
である。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図において、1は蒸発槽で、2は前記蒸発槽1内の上
方位置で、槽内に垂直に配列された複数又は多数のチュ
ーブ3,3,3,……を固設した天板であり、前記した複数又
は多数のチューブ3,3,3,……の下端は底板4にそれぞれ
固定されている。5は、前記した天板2の上部で前記チ
ューブ3,3,3,……の最上端より少し許り下方に位置する
とともに前記各チューブ3,3,3,……の外周壁と均一な間
隙lを有して設けられた多孔板であり、前記した天板2
と多孔板5とで槽1内において圧力室6を形成してい
る。7,7は前記した圧力室6に連通する原液供給管であ
り、該原液供給管7,7は原液が前記した多数のチューブ
3,3,3,……に均等に供給されるように少なくとも2個設
けられている。
8,8は、蒸発槽1の下方位置に設けられた温水供給
管、9,9は前記の温水供給管8,8より供給された温水の排
出管であり、10,10は前記した温水供給管8,8より供給さ
れた温水の整流を図るために蒸発槽1の略中央位置に設
けられたバッフルである。
また、蒸発槽1の上部に蒸発成分出口11、下部に濃縮
液排出管12が設けられ、更に、圧力・液面計13、液温計
14が配設され、また、覗き窓15、採光窓16及びマンホー
ル17が設けられている。
本実施例は以上の構成よりなるもので、熱に変質し易
い高粘度原液を原液供給管7,7より天板2と多孔板5と
で形成される圧力室6内に供給される。このとき、原液
供給管7,7は少なくとも2個設けられているので多数の
チューブ3,3,3,……に均等に供給されることとなり、供
給された原液は、前記圧力室6から多孔板5とチューブ
3,3,3,……の外周壁との間隔lを上流してチューブ3,3,
3,……の最上端に達し、次いでチューブ3,3,3,……の内
周壁に沿って均一な薄膜を形成しつつチューブ3,3,3,…
…内周壁を流下する(第2図参照)。前記した圧力室6
を設けたのは、原液がチューブ3,3,3,……と多孔板5と
の間隙lを上流して各チューブ3,3,3,……内周壁に乾き
部分を生じさせることなく均一な薄膜を形成させること
を目的とするものである。そして、前記した間隙l、圧
力室6の大きさ、チューブ3,3,3,……と多孔板5との位
置関係等は、原液の粘度、蒸発すべき成分、濃縮処理量
によってそれぞれ決定されるものである。
熱に対して変質し易い原液は、蒸発槽1内の操作圧力
下においては、あまり加熱せず、その沸点以下の温度に
加温されている。沸点以上に加温すると、原液がチュー
ブ3,3,3,……と多孔板5との間隙lから上流した段階で
急激に沸騰して蒸発し、発泡状態となり、その結果、表
面に皮膜が形成され原液中の低沸点成分の蒸発が妨げら
れ、チューブ内周壁に均一な薄膜が形成されず、場合に
よってはチューブ内周壁に乾き部分が生ずることとな
る。
本実施例においては、温水供給管8,8より温水あるい
は蒸気が送られチューブ3,3,3,……はその外周壁から加
温されている。そして、その熱量は、原液中の低沸点成
分の蒸発潜熱に見合った程度とする。原液は、チューブ
3,3,3,……の内周壁に薄膜となって流れ落ち、その途中
段階において原液中の低沸点成分は蒸発し、チューブ3,
3,3,……中央部から上流し、蒸発成分出口11に吸引され
る。
濃縮された原液はチューブ内周壁にそって流下し、濃
縮液排出管12を経て槽外に排出される。
蒸発槽内部の状況を観察したり、蒸発条件を設定し、
チェックするために、前記した圧力・液面計13、液温計
14、覗き窓15、採光窓16がそれぞれ設けられている。
第3図に蒸発槽1内のチューブ3,3,3,……の配列状況
を示す。原液供給管7,7からの原液が均一にチューブ3,
3,3,……に供給されるよう、チューブの配列は設計され
ている。
本発明者は、本実施例による蒸発槽で次の実施結果を
得、その蒸発濃縮効果を確認した。
水・アンモニア等低沸点成分を含有する有機質高粘度
原液(揮発成分/有効成分=70%、粘度2,000POISE、沸
点28℃/75TORR)を、供給温度21℃で5838kg/HR圧力室に
供給した。
蒸発槽の主要な仕様は次のとおりである。
操作圧力 75TORR 天板からチューブ最上端までの高さ 400mm 圧力室の高さ 300mm チューブ外周壁と外孔板との間隔l 2.0mm チューブ φ83.1mm×2600mm×645本 原液は圧力室から間隔lを上流してチューブの最上端
部を越え、チューブ内周壁を均一な薄膜を形成しつつ流
下した。チューブの外周壁から温水で加温することによ
り、水・アンモニア等低沸点成分は蒸発してチューブ中
央部から上昇し、原液は揮発成分/有効成分=51%に濃
縮された。そのときの原液排出温度は28℃で濃縮処理量
は5688kg/HRであった。
以上、述べたように、本実施例は、多孔板5と天板2
とで形成した圧力室6に、原液供給管7,7より原液を供
給し、前記多孔板5とそれぞれのチューブ3,3,3,……の
外周壁との間隔lが前記の原液を溢流させてチューブ3,
3,3,……の最上端を越えてチューブ内周壁に均一な薄膜
を形成させつつ流下させ、チューブ外部より加温して蒸
発濃縮させる蒸発装置であるので、特に熱に対して変質
し易い高粘度原液をその沸点以下の温度で圧力室に供給
し、原液中に含まれる低沸点成分の蒸発潜熱に見合った
熱量をチューブの外部から与えることで低沸点成分を蒸
発せしめるようにしたので、原液にあまり高い熱量を与
えずに、また過大な圧力系設備も必要とせず、その上、
蒸発装置の構造は簡単で蒸発効果の高い蒸発装置を得る
ことができたので、投資コスト、エネルギーコストの面
からも有用である。
〔発明の効果〕
本発明に係る蒸発装置は、多数のチューブに固設した
天板と、前記多数のチューブの最上端より少し許り下方
で、かつ各チューブ外周壁と均一な間隙を有して設けら
れた多孔板とで圧力室を形成し、前記圧力室に原液供給
管を連通せしめたので、供給される原液は前記の圧力室
の存在によって原液供給管に近いチューブに逸早く原液
が流入することがなく、各チューブと多孔板との間隙を
原液が溢流して各チューブに均一に原液が供給され、各
チューブの内周壁に薄膜を形成することができるもので
ある。
また、本発明の蒸発装置は、原液に高い熱量を加える
ことなく、また、過大な圧力系統設備も必要とせずに、
極めて簡単な構成で蒸発効果の高い蒸発装置を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明の実施例を示し、第1図は蒸発装置の全
体説明図、第2図は原液供給部の拡大図、第3図は第2
図X−X′断面図である。 1:蒸発槽、2:天板 3,3,3,……:チューブ 5:多孔板、6:圧力室 7,7:原液供給管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数または多数のチューブに固設した天板
    と、前記複数または多数のチューブの最上端より少し許
    り下方で、かつ各チューブの外周壁と均一な間隔を有し
    て設けた多孔板とで圧力室を槽内に形成し、該圧力室と
    原液供給管とを連通せしめるとともに前記圧力室に原液
    をその沸点以下の温度で供給し、前記原液中に含まれる
    低沸点成分の蒸発潜熱に見合った熱量を前記チューブ外
    部から与え低沸点成分を蒸発せしめることを特徴とする
    蒸発装置。
JP21013089A 1989-08-16 1989-08-16 蒸発装置 Expired - Lifetime JP2696571B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21013089A JP2696571B2 (ja) 1989-08-16 1989-08-16 蒸発装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21013089A JP2696571B2 (ja) 1989-08-16 1989-08-16 蒸発装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0377601A JPH0377601A (ja) 1991-04-03
JP2696571B2 true JP2696571B2 (ja) 1998-01-14

Family

ID=16584288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21013089A Expired - Lifetime JP2696571B2 (ja) 1989-08-16 1989-08-16 蒸発装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2696571B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6761797B2 (en) * 2000-12-27 2004-07-13 Bayer Aktiengesellschaft Apparatus for carrying out mass transfer processes
CN105126368B (zh) * 2015-07-27 2017-01-18 上海中科易成新材料技术有限公司 一种降膜蒸发器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0377601A (ja) 1991-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4167984B2 (ja) 液状物質を流下して蒸発させ、次いで形成された蒸気を凝縮させる装置
GB1312292A (en) Evaporators
JP2696571B2 (ja) 蒸発装置
US3265115A (en) Vertical cylindrical film evaporator with self-rotatable wiper
US3356125A (en) Feeding and liquid by-passing method for falling film, multiple effect evaporators
JP2021505836A (ja) 潜熱交換器チャンバの配置
CN111603791A (zh) 一种一体化蒸发器
RU2323762C1 (ru) Выпарной аппарат
JPS5929002A (ja) 縦型多管式の液膜降下式蒸発装置
JPH01244286A (ja) シェルチューブ熱交換器
CN111589178A (zh) 降膜蒸发器以及丙交酯生产系统
CN108379859A (zh) 一种竖管高效降膜蒸发器
JPS58183902A (ja) 真空蒸発型晶析装置
SU965439A1 (ru) Пленочный выпарной аппарат
JPH01139101A (ja) 晶析装置
CN221309549U (zh) 一种降膜蒸发装置
JPS6032848Y2 (ja) 蒸発器
US1840234A (en) Apparatus for evaporating industrial liquids
US575854A (en) scott
RU2108840C1 (ru) Роторный секционный испаритель
SU993967A1 (ru) Выпарной пленочный аппарат
SU43631A1 (ru) Цилиндрический выпарный аппарат
JPS6314293Y2 (ja)
SU1002760A1 (ru) Теплообменный аппарат
SU782820A1 (ru) Способ распределени жидкости в пленочном трубчатом выпарном аппарате с полыми цилиндрическими пленкообразовател ми и устройство дл его осуществлени