JP2000273105A - イソブチレン系重合体の重合反応方法 - Google Patents

イソブチレン系重合体の重合反応方法

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JP2000273105A
JP2000273105A JP11075089A JP7508999A JP2000273105A JP 2000273105 A JP2000273105 A JP 2000273105A JP 11075089 A JP11075089 A JP 11075089A JP 7508999 A JP7508999 A JP 7508999A JP 2000273105 A JP2000273105 A JP 2000273105A
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solvent
reactor
polymerization
reaction
polymerization reaction
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JP11075089A
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English (en)
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Hideo Kawachi
秀夫 河内
Masahiro Tsujinaka
正博 辻中
Takashi Wachi
俊 和地
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はバッチ方式により炭化水素系溶媒中、
−100℃以上0℃以下の温度でイソブチレンを含有す
るカチオン重合性モノマーの重合反応を行うに際して、
簡便な洗浄方法で反応機に必要な除熱能力の低下を防止
し、繰り返し反応をおこなうと共に分子量分布の揃った
イソブチレン系重合体を製造することを可能にする。 【解決手段】重合反応液を次工程へ払い出した後、反応
機の最高液面よりも上部に設置された散布ノズルから洗
浄溶媒を反応機容積の0.01〜0.5倍量散布し、該
洗浄溶媒を払い出した後次バッチの重合反応をおこな
う。簡便な洗浄方法で反応機に必要な除熱能力の低下を
防止し、繰り返し反応をおこなうと共に分子量分布の揃
ったイソブチレン系重合体を製造することを可能にする
方法を提供するに至った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバッチ方式によりイ
ソブチレンを含有するカチオン重合性モノマーを重合さ
せる反応方法に関するものである。さらに具体的に言え
ば、簡便な洗浄操作でイソブチレンを含有するカチオン
重合性モノマーの重合反応機に必要な除熱能力の低下を
防止し、繰り返し反応をおこなうと共に分子量分布の揃
ったイソブチレン重合体を製造することを可能にする方
法である。
【0002】
【従来の技術】炭化水素系溶媒中でおこなわれるイソブ
チレンを含有するカチオン重合性モノマーの重合は低温
下、カチオン重合により進行し、多量の重合熱を発生す
ることが知られている。この反応をおこなう重合反応機
を設計するにあたっては、特にバッチ方式において発生
する多量の重合熱を速やかに取り除くことが製品の品質
を良好に保つため必要であり、例えば反応機中に冷却用
のコイルを設けるなどして伝熱面積を大きくし、除熱を
おこなう方法などが工夫されてきた。しかし重合反応を
繰り返しおこなった場合、バッチ数が増えるにしたがっ
て反応機内壁にポリマーが付着して反応機内壁の伝熱係
数を低下させ、冷却が十分に達成できなくなるため付着
したしたポリマーを除去する作業が必要であった。除熱
が十分におこなわれない状態を放置したまま重合反応を
おこなった場合重合反応温度が上昇し、正常なポリマー
の生長反応以外に連鎖移動反応などの副反応が増大して
所望の品質のポリマーが得られないなどの問題が発生す
るため、重合温度のコントロールはポリマー生産上の重
要な因子である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡便
な洗浄操作でイソブチレンを含有するカチオン重合性モ
ノマーの重合反応機の除熱能力の低下を防止し、繰り返
し反応をおこなうことを可能にする方法を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、洗浄溶媒を散布ノズルから散布して反応機内壁、
コイル壁等に付着したポリマー溶液を洗い流すことで除
熱能力の低下が防止できることを見いだし、本発明をな
すに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においては、バッチ方式に
より、炭化水素系溶媒中でイソブチレンを含有するカチ
オン重合性モノマーのバッチ重合反応をおこなうに際し
て、重合反応液を次工程へ払い出した後、反応機の最高
液面よりも上部に設置された散布ノズルから洗浄溶媒を
反応機容積の0.01〜0.5倍量散布することにより
反応機を洗浄し、洗浄液を払い出した後、続いて次の重
合に向けた仕込みをおこなうことができる。本発明の最
高液面とは、重合反応時の液面のうち最も高い所をい
う。
【0006】本発明において、イソブチレンを含有する
カチオン重合性モノマーとは、イソブチレンのみからな
るモノマーに限定されるものではなく、イソブチレンの
50モル%以下をイソブチレンと共重合しうるカチオン
重合性モノマーで置換したモノマーを意味する。イソブ
チレンと共重合しうるカチオン重合性モノマーとして
は、例えば炭素数3〜12のオレフィン類、共役ジエン
類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル化合物類、ノルボ
ルネン類、ビニルシラン類などが挙げられる。これらの
中でも炭素数3〜12のオレフィン類及び芳香族ビニル
化合物類などが望ましい。本発明の重合反応に用いられ
る炭化水素系溶媒は芳香族炭化水素であるベンゼン、ト
ルエン、キシレン等を含有するものであるが、これ以外
にプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エ
チルシクロヘキサン等の飽和炭化水素、四塩化炭素、ク
ロロホルム、塩化メチレン、クロロエタン、ジクロロエ
タン、プロピルクロライド、ブチルクロライド等のハロ
ゲン化炭化水素などが一部含まれていてもよい。このう
ち、芳香族炭化水素としてトルエンを含むものが重合の
安定性や経済性の面から好ましく、さらに必要に応じて
これ以外の成分としてペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エ
チルシクロヘキサン等の飽和炭化水素を含有することが
できる。散布に用いる洗浄溶媒は特に限定されず、重合
溶媒を含んでなる溶媒が使用可能である。例えばトルエ
ンとエチルシクロヘキサンの混合溶媒である場合、安価
なトルエンのみを洗浄溶媒に使用することができる他、
トルエンを含んでなる混合溶媒も使用できる。洗浄溶媒
が重合溶媒と同一組成であっても何ら差し支えなく、好
ましい実施態様となる。
【0007】また、用いる洗浄溶媒量は、反応機容積の
0.01〜0.5倍である。0.01倍未満では洗浄効
果が十分でなく、0.5倍量を越えると洗浄液量を増や
しても効果はあまり変わらないばかりでなく、溶媒使用
量も満液洗浄と大差がなくなって経済性が損なわれる。
このうち好ましい範囲は0.05〜0.4倍量で、十分
な洗浄効果を与えながら使用する洗浄溶媒量を大きく削
減することができる。なお、ここでいう反応機容積と
は、反応機の内容積のことである。本発明では、反応機
の最高液面よりも上部に設置された散布ノズルから洗浄
溶媒を散布するが、洗浄溶媒はすくなくとも反応機の内
壁、攪拌翼及び冷却コイルがある場合はその壁面に散布
されることが好ましい。
【0008】本発明に用いる散布ノズルの形状は、散布
する洗浄溶媒が反応機の内壁や攪拌翼、コイル壁面に降
りかかる構造のものであればどのような形状、構造であ
ってもかまわないが、噴出液である洗浄溶媒を、円錐状
あるいは角錐状、好ましくはそれぞれ充円錐状、充角錐
状に吐出するようなスプレーノズル構造、複数の噴出孔
を設けたシャワーボール構造(多数の穴の開いた球形の
構造)あるいはシャワーリング構造(多数の穴の開いた
ドーナツ状の構造)、噴出液を多方面に拡散させる反射
板を設けた構造、あるいはこれらの組み合わせからなる
構造が好ましい。散布ノズルの設置個数、噴出孔の数、
反射板の数などは反応機の大きさや形状によって異なる
が、内壁や攪拌翼、コイル壁面のすべての液に散布した
液が降りかかる数を用いることが好ましい。
【0009】また散布に用いられた洗浄溶媒は廃棄して
もかまわないが、すでに次工程に送られたポリマー溶液
と混合、処理することが好ましい。通常反応機の洗浄は
毎回の重合の後で実施されるが、反応機へのポリマーの
付着状況を考慮して何度かの重合を連続しておこなった
後に洗浄を実施することも本発明の範囲に含まれる。ま
た付着の状況、検査や修理等の都合で洗浄液量を一時的
に増やすことも何ら本発明の趣旨を損なうものではな
い。
【0010】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例によって制限され
るものではない。 (実施例1)内容積200リットルの冷却コイル付きス
テンレス製重合反応機にトルエン、エチルシクロヘキサ
ン混合溶媒、1,4−ビス(α−クロロイソプロピル)
ベンゼン、2−メチルピリジンとともにイソブチレンを
仕込み、−70℃に冷却後、四塩化チタンを添加、混合
してイソブチレンの重合反応を実施した。反応を終了
し、反応液を次工程に払い出した後で反応機上部に設置
したシャワーリングよりトルエン30Lを散布し、反応
機の洗浄を実施した。洗浄液を次工程に払い出した後直
ちに次バッチの仕込みに入り、連続して重合を実施し
た。以上の操作を繰り返した結果を表1に示した。 (実施例2)内容積4000リットルの冷却コイル付き
ステンレス製重合反応機にトルエン、エチルシクロヘキ
サン混合溶媒、1,4−ビス(α−クロロイソプロピ
ル)ベンゼン、2−メチルピリジンとともにイソブチレ
ンを仕込み、−70℃に冷却後、四塩化チタンを添加、
混合してイソブチレンの重合反応を実施した。反応を終
了し、反応液を次工程に払い出した後で反応機上部に設
置したこのスプレーノズルより重合溶媒であるトルエ
ン、エチルシクロヘキサン混合溶媒200Lを散布し、
反応機の洗浄を実施した。洗浄液を次工程に払い出した
後直ちに次バッチの仕込みに入り、連続して重合を実施
した。以上の操作を繰り返した結果を表1に示した。 (比較例1)シャワーリングによる洗浄をおこなわなか
った以外は実施例1と同様にしてイソブチレンの重合反
応を実施した。反応時の昇温は次第に高くなり、分子量
分布も悪化した。結果を表1に示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な洗浄操作でイソ
ブチレンを含有するカチオン重合性モノマーの重合反応
機の器壁残留物を取り除き、必要な除熱能力の低下を防
止することができ、繰り返し反応をおこなうと共に分子
量分布の揃ったイソブチレン系重合体を製造することが
可能になる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッチ方式により、炭化水素系溶媒中で下
    記〜の存在下、−100℃以上0℃以下の温度でイ
    ソブチレンを含有するカチオン重合性モノマーの重合反
    応をおこなうに際して、重合反応液を次工程へ払い出し
    た後、反応機の最高液面よりも上部に設置された散布ノ
    ズルから洗浄溶媒を反応機容積の0.01〜0.5倍量
    散布し、該洗浄溶媒を払い出した後次バッチの重合反応
    をおこなうことを特徴とするイソブチレン系重合体の重
    合反応方法。 一般式(1): 【化1】 [式中、R1は芳香環基または置換もしくは非置換の脂
    肪族炭化水素基を示す。R2、R3は同一または異なって
    いてもよく、水素原子、または置換もしくは非置換の1
    価の炭化水素基を示す。ただしR1が脂肪族炭化水素基
    の場合にはR2、R 3は同時に水素原子ではない。式中、
    Xはハロゲン原子、R4COO−基(R4は水素原子また
    は炭素数1〜5のアルキル基を示す)またはR5O−基
    (R5は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示
    す)を表す。nは1以上8以下の整数である。]で表さ
    れる化合物 ルイス酸 種々の化合物の電子供与体(エレクトロンドナー)と
    しての強さを表すパラメーターとして定義されるドナー
    数が15〜50である電子供与体成分
  2. 【請求項2】洗浄溶媒が、少なくとも反応機の内壁、攪
    拌翼及び冷却コイルがある場合はその壁面に散布される
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】散布ノズルが洗浄溶媒を円錐あるいは角錐
    状に吐出するスプレーノズル構造、洗浄溶媒を拡散させ
    る反射板を設けた構造、または複数の吐出孔を設けた構
    造、あるいはこれらの組み合わせからなる構造を有する
    ことを特徴とする請求項1、2記載の方法。
  4. 【請求項4】洗浄溶媒が重合溶媒を含んでなる溶媒であ
    る請求項1〜3記載の方法。
  5. 【請求項5】洗浄溶媒が重合溶媒と同一組成である請求
    項4記載の方法。
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