JPWO2004007446A1 - 新規なアゼチジン誘導体又はその塩 - Google Patents
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Abstract
優れたジペプチジルペプチターゼIV阻害作用を有する下記式(I)で表される化合物、及び当該作用に基づく優れたインスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、特にインスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、及び肥満の治療剤の提供。(各置換基は請求の範囲1に記載の通り。)
Description
本発明は、医薬、特にジペプチジルペプチダーゼIV(以下、「DPP−IV」という。)阻害剤として有用な、新規なアゼチジン誘導体又はその塩、及び該化合物を有効成分とする医薬に関する。
DPP−IVは、N末端から2番目にプロリン、ヒドロキシプロリン又はアラニンを含む配列(H−Xaa−Pro、H−Xaa−Hyp、又はH−Xaa−Ala[Xaaは任意のアミノ酸を示す])を認識し切断するセリンプロテアーゼである。DPP−IVの生体内での分布は広範囲にわたり、腎臓、肝臓、唾液腺などの組織のほか、血清、尿、唾液のような体液中にも存在することが知られている。その生理的役割は完全には解明されていないが、様々な生理活性ペプチドを切断することで生体機能の調節に関与していると考えられている(非特許文献1)。なかでも特に、食事後の血糖上昇抑制に関与するインクレチンと呼ばれるホルモンの活性を制御することが注目されている。
インクレチンは経口により栄養物が摂取された後に腸管から分泌され、膵β細胞に作用しインスリン分泌を増強させることで血糖を調節するホルモンである。2型糖尿病患者ではインクレチン作用が減弱していることが知られており(非特許文献2)、この作用減弱が糖尿病の発症要因の一つと考えられている。このことから、インクレチン作用を増強させることで糖尿病患者の食後高血糖を改善し得るのではないかと考えられている。
現在、生体内で最も強力なインクレチン作用を示す化合物として、グルカゴン様ペプチド(以下、「GLP−1」という。)が知られている。このGLP−1は血中に分泌された後、速やかに不活性化されるが、この不活性化は主にDPP−IVによる切断によるものであることが知られている(非特許文献3)。また、DPP−IVにより切断された不活性型GLP−1はGLP−1受容体に結合し、活性型GLP−1の結合を阻害するため、さらにGLP−1のインクレチン作用が減弱すると考えられている(非特許文献4)。
これらのことから、DPP−IV阻害薬により活性型GLP−1の不活性化を防ぐことで、インクレチン作用を増強させることができ、結果として糖尿病患者などでみられる食後高血糖を是正することができると考えられる。また、インクレチンは生体の糖濃度依存的なインスリン分泌を増強させることから、DPP−IV阻害薬は既存のインスリン分泌薬にみられる低血糖などの副作用がない安全な治療薬となることが期待される。
実際に、DPP−IV阻害薬投与が、2型糖尿病患者および糖尿病動物の血糖値を低下させることが報告されている(非特許文献5、6)。ただ、前述のように、DPP−IVが生体内で様々な生理現象の制御に関わっているということと、糖尿病患者は一般的に糖尿病以外の疾患を有している場合が多いことから、それぞれの患者の併発している疾患によっては、長時間DPP−IVを阻害するよりも、食事の前後において、短時間DPP−IVを阻害することが糖尿病治療には望ましいという場合もある(非特許文献7)。
一方、DPP−IV阻害活性を有する化合物として、いくつかの2−シアノピロリジン誘導体が知られている(特許文献1〜7)。
この中でも特に国際公開第WO 02/30890号パンフレット(特許文献5)には、一般式(A)で示される化合物が開示され、糖尿病の予防・治療、損なわれた耐糖能によって誘発若しくは増悪されるその他の疾患、高インスリン血症、糖尿病合併症の予防・治療における効果が期待される旨が記載されている。
(式中の記号は、該公報参照)
また、同WO 02/38541号パンフレット(特許文献6)には、一般式(B)で示される化合物が開示され、Zucker Fattyラットの経口糖負荷試験において有意に血糖値の上昇を抑制することが記載されている。
(式中の記号は、該公報参照)
また、同WO 03/002553号パンフレット(特許文献7)には、一般式(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)で示される化合物が開示され、糖尿病、肥満等の疾患の治療に有用であることが記載されている。
(式中の記号は、該公報参照)
しかしながら、アゼチジン誘導体に関するDPP−IV阻害薬に関する報告はない。
このような状況下、さらに優れたDPP−IV阻害作用を有する薬剤の開発が切望されている。
Mentlein R.著、「レギュレイトリー・ペプタイド」(Regulatory Peptide)、1999年、第85巻、p.9−24 Nauck M.A.著、「ダイアベトロジア」(Diabetologia)、1986年、第29巻、p.46−52 Drucker D.J.著、「ダイアベーツ」(Diabetes)、1998年、第47巻、p.159−169 Knudsen L.B.著、「ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー」(European Journal of Pharmacology)、1996年、第318巻、p.429−435 Ahren B.著、「ダイアベーツ・ケア」(Diabetes Care)、2002年、第25巻、p.869−875 Balkan B.et al著、「ダイアベトロジア」(Diabetologia)、1999年、第42巻、p.1324−1331 Holst J.J.著、「ダイアベーツ」(Diabetes)、1998年、第47巻、p.1663−1670 国際公開第WO 98/19998号パンフレット 国際公開第WO 01/96295号パンフレット 国際公開第WO 00/34241号パンフレット 国際公開第WO 01/55105号パンフレット 国際公開第WO 02/30890号パンフレット 国際公開第WO 02/38541号パンフレット 国際公開第WO 03/002553号パンフレット
インクレチンは経口により栄養物が摂取された後に腸管から分泌され、膵β細胞に作用しインスリン分泌を増強させることで血糖を調節するホルモンである。2型糖尿病患者ではインクレチン作用が減弱していることが知られており(非特許文献2)、この作用減弱が糖尿病の発症要因の一つと考えられている。このことから、インクレチン作用を増強させることで糖尿病患者の食後高血糖を改善し得るのではないかと考えられている。
現在、生体内で最も強力なインクレチン作用を示す化合物として、グルカゴン様ペプチド(以下、「GLP−1」という。)が知られている。このGLP−1は血中に分泌された後、速やかに不活性化されるが、この不活性化は主にDPP−IVによる切断によるものであることが知られている(非特許文献3)。また、DPP−IVにより切断された不活性型GLP−1はGLP−1受容体に結合し、活性型GLP−1の結合を阻害するため、さらにGLP−1のインクレチン作用が減弱すると考えられている(非特許文献4)。
これらのことから、DPP−IV阻害薬により活性型GLP−1の不活性化を防ぐことで、インクレチン作用を増強させることができ、結果として糖尿病患者などでみられる食後高血糖を是正することができると考えられる。また、インクレチンは生体の糖濃度依存的なインスリン分泌を増強させることから、DPP−IV阻害薬は既存のインスリン分泌薬にみられる低血糖などの副作用がない安全な治療薬となることが期待される。
実際に、DPP−IV阻害薬投与が、2型糖尿病患者および糖尿病動物の血糖値を低下させることが報告されている(非特許文献5、6)。ただ、前述のように、DPP−IVが生体内で様々な生理現象の制御に関わっているということと、糖尿病患者は一般的に糖尿病以外の疾患を有している場合が多いことから、それぞれの患者の併発している疾患によっては、長時間DPP−IVを阻害するよりも、食事の前後において、短時間DPP−IVを阻害することが糖尿病治療には望ましいという場合もある(非特許文献7)。
一方、DPP−IV阻害活性を有する化合物として、いくつかの2−シアノピロリジン誘導体が知られている(特許文献1〜7)。
この中でも特に国際公開第WO 02/30890号パンフレット(特許文献5)には、一般式(A)で示される化合物が開示され、糖尿病の予防・治療、損なわれた耐糖能によって誘発若しくは増悪されるその他の疾患、高インスリン血症、糖尿病合併症の予防・治療における効果が期待される旨が記載されている。
(式中の記号は、該公報参照)
また、同WO 02/38541号パンフレット(特許文献6)には、一般式(B)で示される化合物が開示され、Zucker Fattyラットの経口糖負荷試験において有意に血糖値の上昇を抑制することが記載されている。
(式中の記号は、該公報参照)
また、同WO 03/002553号パンフレット(特許文献7)には、一般式(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)で示される化合物が開示され、糖尿病、肥満等の疾患の治療に有用であることが記載されている。
(式中の記号は、該公報参照)
しかしながら、アゼチジン誘導体に関するDPP−IV阻害薬に関する報告はない。
このような状況下、さらに優れたDPP−IV阻害作用を有する薬剤の開発が切望されている。
Mentlein R.著、「レギュレイトリー・ペプタイド」(Regulatory Peptide)、1999年、第85巻、p.9−24 Nauck M.A.著、「ダイアベトロジア」(Diabetologia)、1986年、第29巻、p.46−52 Drucker D.J.著、「ダイアベーツ」(Diabetes)、1998年、第47巻、p.159−169 Knudsen L.B.著、「ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー」(European Journal of Pharmacology)、1996年、第318巻、p.429−435 Ahren B.著、「ダイアベーツ・ケア」(Diabetes Care)、2002年、第25巻、p.869−875 Balkan B.et al著、「ダイアベトロジア」(Diabetologia)、1999年、第42巻、p.1324−1331 Holst J.J.著、「ダイアベーツ」(Diabetes)、1998年、第47巻、p.1663−1670
本発明者らは、インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、及び肥満に対する有効性が期待できるDPP−IV阻害作用を有する化合物についてさらに鋭意研究したところ、本発明の新規なアゼチジン誘導体又はその塩がDPP−IVに対して優れた阻害作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明によれば、DPP−IV阻害薬として有用な、下記一般式(I)で示されるアゼチジン誘導体又はその製薬学的に許容される塩が提供される。
[式中の記号は以下の意味を示す。
R1:−H、置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよいシクロアルキル、又は置換されていてもよい低級アルキル。
R2:−H、−OHで置換されていてもよい低級アルキル、又は−OHで置換されていてもよいシクロアルキル。
但し、R1とR2がともに−Hを表すことはない。
また、R1、R2は、隣接する窒素原子及び炭素原子とともに一体となって、置換されていてもよい環状アミノを示してもよい。
R3、R4:同一又は異なって、−H、ハロゲン、シアノ、若しくはエチニル。]
なお、上記一般式(I)におけるR1として、好ましくは、それぞれ置換されていてもよい架橋型炭化水素環、架橋型非芳香族ヘテロ環、非芳香族ヘテロ環、若しくは低級アルキルであり;より好ましくは、置換されていてもよいアダマンタン−1−イル;ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及びニトロからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい芳香族ヘテロ環で置換されたアミノで置換されたエチル;置換されていてもよいピペリジン−4−イル;若しくは置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルである。
また、上記一般式(I)におけるR2として、好ましくは−Hである。
また、上記一般式(I)におけるR3として、好ましくは−Hである。
また、上記一般式(I)におけるR4として、好ましくは−H、フルオロ、若しくはシアノであり;より好ましくは−Hである。
なお、本発明のアゼチジン誘導体は、アゼチジン環の1位にアミノ酸誘導体を有し、当該アゼチジン環の2位にシアノ基を有する点に化学構造上の特徴を有し、DPP−IV阻害作用を有する点に薬理学上の特徴を有する。本発明化合物は4員複素環であるアゼチジン環を有するのに対して、特許文献1〜7に記載された化合物は5員複素環(チアゾリジン又はピロリジン)を有する点等で構造を異にするものであり、また、以下の試験例に示すように、本発明化合物は良好な経口活性を有する一方、従来のDPP−IV阻害作用を有する化合物と比べて、体内において速やかに活性が消失するという特徴を有している。
一般式(I)で示される化合物のうち、好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hである化合物であり;
より好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hであり、R3が−Hである化合物であり;
さらに好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hであり、R3が−Hであり、R4が−H、フルオロ、若しくはシアノである化合物であり;
特に好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hであり、R3が−Hであり、R4が−Hである化合物である。
また、一般式(I)で示される化合物のうち、好ましい別の態様としては、R1が、置換されていてもよい架橋型炭化水素環、好ましくは置換されていてもよいアダマンタン−1−イル;置換されていてもよい低級アルキル、好ましくはハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及びニトロからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい芳香族ヘテロ環で置換されたアミノで置換されたエチル;置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、好ましくは置換されていてもよいピペリジン−4−イル;若しくは、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、好ましくは置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルであり、R2が−Hであり、R3が−Hであり、R4が−H、フルオロ若しくはシアノである化合物を挙げることができる。
また、別の好ましい態様としては、R1が−Hであり、R2が−OHで置換されていてもよい低級アルキル若しくは−OHで置換されていてもよいシクロアルキルであり、R3が−Hであり、R4が−Hである化合物;好ましくは、R1が−Hであり、R2が低級アルキルであり、R3が−Hであり、R4が−Hである化合物を挙げることができる。
これらの化合物のうち、特に、
(S)−1−{[(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)アミノ]アセチル}アゼチジン−2−カルボニトリル、
(S)−1−[(アダマンタン−1−イルアミノ)アセチル]アゼチジン−2−カルボニトリル、6−{[2−({2−[(2S)−2−シアノアゼチジン−1−イル]−2−オキソエチル}アミノ)エチル]アミノ}ニコチノニトリル、
(2S)−1−[(2S)−2−アミノ−2−シクロヘキシルエタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、
(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、若しくは、
(2S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、又はその製薬学的に許容される塩が好ましく、その中でも特に、
(S)−1−{[(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)アミノ]アセチル}アゼチジン−2−カルボニトリル、
(S)−1−[(アダマンタン−1−イルアミノ)アセチル]アゼチジン−2−カルボニトリル、若しくは、
6−{[2−({2−[(2S)−2−シアノアゼチジン−1−イル]−2−オキソエチル}アミノ)エチル]アミノ}ニコチノニトリル、又はその製薬学的に許容される塩が好ましい。
また、本発明によれば、上記いずれかの化合物を有効成分とする医薬組成物;特に、インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、若しくは肥満の治療及び/若しくは予防剤である、上記いずれかの化合物を有効成分とする医薬組成物;DPP−IV阻害剤である、上記いずれかの化合物を有効成分とする医薬組成物が提供される。
本発明化合物をさらに説明すると以下の通りである。
本明細書中、「低級アルキル」とは、C1−6の直鎖又は分枝状のアルキルを意味し、具体的には例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられ、好ましくは、C1−4アルキルであるメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルである。
「シクロアルキル」とは、C3−8の炭素環の1価基を意味し、これらの環は一部に不飽和結合を有していてもよい。具体的には例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロオクタンジエニルを挙げることができる。
「架橋型炭化水素環」とは、架橋された炭化水素環の1価基を意味し、具体的には例えば、アダマンチル、ボルニル、ノルボルニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチルを挙げることができ、好ましくはアダマンチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルであり、特に好ましくはアダマンチルである。
「非芳香族ヘテロ環」とは、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される1種以上のヘテロ原子を少なくとも1つ環に含む非芳香族ヘテロ環の1価基を意味し、具体的には例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフリル、テトラヒドロチオピラニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリル、チオモルホリルを挙げることができ、好ましくはピペリジニル、テトラヒドロピラニルであり、特に好ましくはピペリジニルである。
「環状アミノ」とは、非芳香族ヘテロ環のうち、少なくとも1つの窒素原子を環に含む環の1価基を意味し、これらの環はベンゼン環と縮合していてもよい。具体的には例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリル、チオモルホリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロインダゾリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾオキサジンを挙げることができ、好ましくはピロリジニル、テトラヒドロイソキノリルである。
「架橋型非芳香族ヘテロ環」とは、架橋された非芳香族ヘテロ環の1価基を意味し、具体的には例えば、キヌクリジニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8−オキサビシクロ[3.2.1]オクチル、8−チアビシクロ[3.2.1]オクチルを挙げることができ、好ましくはキヌクリジニル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクチルであり、特に好ましくは8−アザビシクロ[3.2.1]オクチルである。
「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードを挙げることができ、フルオロ、クロロが好ましい。
本明細書において、「置換されていてもよい」の語の許容される置換基としては、それぞれの基の置換基として通常用いられる置換基であればいずれでもよく、各々の基に1つ以上置換基を有していてもよい。また、一般式(I)におけるR1において、NH基と直接結合するR1の炭素原子を含め、炭素原子及び/又は窒素原子上に置換基を有していてよい。
R1における「置換されていてもよい架橋型炭化水素環」、「置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよいシクロアルキル」、「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよいアダマンチル−1−イル」「置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル」、「置換されていてもよいピペリジン−4−イル」において炭素原子上に許容される置換基としては、置換基群X、−OH、−O−置換基群X、ハロゲン、−CO−置換基群X、−COO−置換基群X、−SO2−置換基群X、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいカルバモイル、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいアミノを挙げることができ;好ましくは−OH、メチル、ヒドロキシメチル、フェニル、フェノキシである。
ここで、置換基群Xとは、−OH、−O−低級アルキル、フェノキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及びニトロからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい低級アルキル、アリール若しくは芳香族ヘテロ環を示す。ここで、「アリール」とは、炭素原子からなるC6−14の単環乃至三環の芳香環の1価基を意味し、具体的には例えば、フェニル、ナフチルであり、好ましくはフェニルである。また、「芳香族ヘテロ環」とは、窒素酸素及び硫黄からなる群より選択される1種以上のヘテロ原子を有する単環乃至三環の芳香環の1価基を意味し、具体的にはフラニル、チエニル、ピロリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、キナゾリル、キノリル、イソキノリル、キノキサリル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニル等が挙げられ、好ましくはピリジルである。
R1における「置換されていてもよい架橋型炭化水素環」、「置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよいシクロアルキル」、「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよいアダマンチル−1−イル」、「置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル」、「置換されていてもよいピペリジン−4−イル」において窒素原子上に許容される置換基としては、置換基群X、−CO−置換基群X、−COO−置換基群X、−SO2−置換基群X、−CO2H、−CHOを挙げることができ;好ましくは、メタンスルホニル、2−ヒドロキシエタンスルホニル、2−フルオロエタンスルホニル、ヒドロキシアセチル、アセチル、−CHO、ベンジルである。
R1及びR2における「置換されていてもよい環状アミノ」において許容される置換基としては、置換基群X、−OH、−O−置換基群X、ハロゲン、−CO−置換基群X、−COO−置換基群X、−SO2−置換基群X、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいカルバモイル、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいアミノを挙げることができ;好ましくは−OH、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいアミノである。
また、本発明化合物には、互変異性体、光学異性体等の各種の立体異性体の混合物や単離されたものが含まれる。
本発明化合物は、酸付加塩を形成する場合がある。また、置換基の種類によっては塩基との塩を形成する場合もある。かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基、リジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。
また、本発明化合物には、水和物、製薬学的に許容可能な各種溶媒和物や結晶多形等も含まれる。なお、当然のことながら、本発明には後記実施例に記載された化合物に限定されるものではなく、一般式(I)で示される誘導体及びその製薬学的に許容される塩の全てを包含するものである。
また、本発明化合物には、生体内において代謝されて前記一般式(I)に変換される化合物、又はその塩に変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて含むものである。本発明化合物のプロドラッグを形成する基としては、Prog.Med.5:2157−2161(1985)に記載されている基や、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163〜198ページに記載されている基が挙げられる。
(製造法)
本発明化合物及びそれらの製薬学的に許容される塩は、その基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料ないし中間体の段階で適当な保護基、すなわち容易に当該官能基に転化可能な基に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。しかるのち、必要に応じて保護基を除去し、所望の化合物を得ることができる。このような官能基としては例えば水酸基やカルボキシル基、アミノ基等を挙げることができ、それらの保護基としては例えばグリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis」第3版に記載の保護基を挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜用いればよい。
以下に代表的な製造法を示す。
第一製法
(式中、R1、R2、R3、R4は上述の定義を、Xはハロゲン、スルホニルオキシ基等の脱離基を意味する。以下同様。)
本反応は化合物(II)に対し一般式R1NH2で表されるアミン化合物を反応させることにより本発明化合物を得る反応である。本反応は無溶媒あるいは溶媒を用いて反応を行うことができ、用いる溶媒としては、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライムのようなエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、クロロホルム、塩化メチレン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、反応基質の種類、反応条件に応じて適宜選択される。
本反応においては、塩基の添加が反応の円滑な進行に有用である。塩基の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのような炭酸水素アルカリ、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンのような有機アミン等が挙げられる。
第二製法
(式中、Pはtert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基等の保護基を意味する)
本反応は化合物(III)を無溶媒あるいは溶媒中で保護基の除去を行い、本発明化合物を得る反応である。用いられる保護基およびその除去法としては前出の「Protective Groups in Organic Synthesis」第3版、丸善出版「ペプチド合成の基礎と実験」等に記載の方法が挙げられる。
中間体の製造法1
(式中、X1はハロゲン、水酸基等の脱離基を意味する。以下同様。)
本反応は化合物(IV)に対し化合物(V)を作用させるアシル化反応を行うことにより中間体(VI)を得た後、脱水反応に供することにより化合物(II)を得る反応である。アシル化反応は常法により行うことができ、X1が水酸基である場合はN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1,1’−カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド等の縮合剤の存在下反応を行うことができる。X1がハロゲン原子である場合は、溶媒中、塩基存在下反応させる方法が適用できる。塩基の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのような炭酸水素アルカリ、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンのような有機アミン等が挙げられる。
中間体(VI)に対する脱水反応もアミド基の脱水反応の常法に従って行うことができ脱水剤としては、トリフルオロ酢酸無水物、オキシ塩化リン、塩化チオニル等を挙げることができる。また、添加剤あるいは溶媒として塩基を用いることで脱水反応が速やかに進行する場合があり、用いる塩基は上記アシル化反応で例示した塩基を用いることができる。
中間体の製造法2
本合成法は化合物(IV)に対し化合物(VII)を作用させるアシル化反応を行うことにより(VIII)を得た後、脱水反応に供することにより化合物(III)を得る方法、及び化合物(IX)と化合物(VII)のアシル化反応を行うことにより化合物(III)を調製する方法である。アシル化反応および脱水反応の詳細については中間体の製造法1に記載の方法と同様の方法を用いることができる。
さらに、本発明化合物中に含まれるいくつかの化合物は、以上のようにして得られた化合物(I)から公知のアルキル化、アシル化、酸化、還元、加水分解等、当業者が通常採用し得る工程を任意に組み合わせることにより製造することもできる。
このようにして製造された本発明化合物は、遊離のまま、又は公知の方法による造塩処理を施しその塩として単離・精製される。単離・精製は、抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適用して行われる。
また、本発明化合物が不斉炭素を有する場合には光学異性体が存在する。これらの光学異性体は適切な塩と再結晶する分別結晶化やカラムクロマトグラフィー等の常法により分割することができる。また、光学活性な化合物は、適当な光学活性な原料を用いることにより製造することもできる。
即ち、本発明によれば、DPP−IV阻害薬として有用な、下記一般式(I)で示されるアゼチジン誘導体又はその製薬学的に許容される塩が提供される。
[式中の記号は以下の意味を示す。
R1:−H、置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよいシクロアルキル、又は置換されていてもよい低級アルキル。
R2:−H、−OHで置換されていてもよい低級アルキル、又は−OHで置換されていてもよいシクロアルキル。
但し、R1とR2がともに−Hを表すことはない。
また、R1、R2は、隣接する窒素原子及び炭素原子とともに一体となって、置換されていてもよい環状アミノを示してもよい。
R3、R4:同一又は異なって、−H、ハロゲン、シアノ、若しくはエチニル。]
なお、上記一般式(I)におけるR1として、好ましくは、それぞれ置換されていてもよい架橋型炭化水素環、架橋型非芳香族ヘテロ環、非芳香族ヘテロ環、若しくは低級アルキルであり;より好ましくは、置換されていてもよいアダマンタン−1−イル;ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及びニトロからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい芳香族ヘテロ環で置換されたアミノで置換されたエチル;置換されていてもよいピペリジン−4−イル;若しくは置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルである。
また、上記一般式(I)におけるR2として、好ましくは−Hである。
また、上記一般式(I)におけるR3として、好ましくは−Hである。
また、上記一般式(I)におけるR4として、好ましくは−H、フルオロ、若しくはシアノであり;より好ましくは−Hである。
なお、本発明のアゼチジン誘導体は、アゼチジン環の1位にアミノ酸誘導体を有し、当該アゼチジン環の2位にシアノ基を有する点に化学構造上の特徴を有し、DPP−IV阻害作用を有する点に薬理学上の特徴を有する。本発明化合物は4員複素環であるアゼチジン環を有するのに対して、特許文献1〜7に記載された化合物は5員複素環(チアゾリジン又はピロリジン)を有する点等で構造を異にするものであり、また、以下の試験例に示すように、本発明化合物は良好な経口活性を有する一方、従来のDPP−IV阻害作用を有する化合物と比べて、体内において速やかに活性が消失するという特徴を有している。
一般式(I)で示される化合物のうち、好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hである化合物であり;
より好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hであり、R3が−Hである化合物であり;
さらに好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hであり、R3が−Hであり、R4が−H、フルオロ、若しくはシアノである化合物であり;
特に好ましくは、R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hであり、R3が−Hであり、R4が−Hである化合物である。
また、一般式(I)で示される化合物のうち、好ましい別の態様としては、R1が、置換されていてもよい架橋型炭化水素環、好ましくは置換されていてもよいアダマンタン−1−イル;置換されていてもよい低級アルキル、好ましくはハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及びニトロからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい芳香族ヘテロ環で置換されたアミノで置換されたエチル;置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、好ましくは置換されていてもよいピペリジン−4−イル;若しくは、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、好ましくは置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルであり、R2が−Hであり、R3が−Hであり、R4が−H、フルオロ若しくはシアノである化合物を挙げることができる。
また、別の好ましい態様としては、R1が−Hであり、R2が−OHで置換されていてもよい低級アルキル若しくは−OHで置換されていてもよいシクロアルキルであり、R3が−Hであり、R4が−Hである化合物;好ましくは、R1が−Hであり、R2が低級アルキルであり、R3が−Hであり、R4が−Hである化合物を挙げることができる。
これらの化合物のうち、特に、
(S)−1−{[(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)アミノ]アセチル}アゼチジン−2−カルボニトリル、
(S)−1−[(アダマンタン−1−イルアミノ)アセチル]アゼチジン−2−カルボニトリル、6−{[2−({2−[(2S)−2−シアノアゼチジン−1−イル]−2−オキソエチル}アミノ)エチル]アミノ}ニコチノニトリル、
(2S)−1−[(2S)−2−アミノ−2−シクロヘキシルエタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、
(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、若しくは、
(2S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、又はその製薬学的に許容される塩が好ましく、その中でも特に、
(S)−1−{[(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)アミノ]アセチル}アゼチジン−2−カルボニトリル、
(S)−1−[(アダマンタン−1−イルアミノ)アセチル]アゼチジン−2−カルボニトリル、若しくは、
6−{[2−({2−[(2S)−2−シアノアゼチジン−1−イル]−2−オキソエチル}アミノ)エチル]アミノ}ニコチノニトリル、又はその製薬学的に許容される塩が好ましい。
また、本発明によれば、上記いずれかの化合物を有効成分とする医薬組成物;特に、インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、若しくは肥満の治療及び/若しくは予防剤である、上記いずれかの化合物を有効成分とする医薬組成物;DPP−IV阻害剤である、上記いずれかの化合物を有効成分とする医薬組成物が提供される。
本発明化合物をさらに説明すると以下の通りである。
本明細書中、「低級アルキル」とは、C1−6の直鎖又は分枝状のアルキルを意味し、具体的には例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられ、好ましくは、C1−4アルキルであるメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルである。
「シクロアルキル」とは、C3−8の炭素環の1価基を意味し、これらの環は一部に不飽和結合を有していてもよい。具体的には例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロオクタンジエニルを挙げることができる。
「架橋型炭化水素環」とは、架橋された炭化水素環の1価基を意味し、具体的には例えば、アダマンチル、ボルニル、ノルボルニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチルを挙げることができ、好ましくはアダマンチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルであり、特に好ましくはアダマンチルである。
「非芳香族ヘテロ環」とは、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される1種以上のヘテロ原子を少なくとも1つ環に含む非芳香族ヘテロ環の1価基を意味し、具体的には例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフリル、テトラヒドロチオピラニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリル、チオモルホリルを挙げることができ、好ましくはピペリジニル、テトラヒドロピラニルであり、特に好ましくはピペリジニルである。
「環状アミノ」とは、非芳香族ヘテロ環のうち、少なくとも1つの窒素原子を環に含む環の1価基を意味し、これらの環はベンゼン環と縮合していてもよい。具体的には例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリル、チオモルホリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロインダゾリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾオキサジンを挙げることができ、好ましくはピロリジニル、テトラヒドロイソキノリルである。
「架橋型非芳香族ヘテロ環」とは、架橋された非芳香族ヘテロ環の1価基を意味し、具体的には例えば、キヌクリジニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8−オキサビシクロ[3.2.1]オクチル、8−チアビシクロ[3.2.1]オクチルを挙げることができ、好ましくはキヌクリジニル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクチルであり、特に好ましくは8−アザビシクロ[3.2.1]オクチルである。
「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードを挙げることができ、フルオロ、クロロが好ましい。
本明細書において、「置換されていてもよい」の語の許容される置換基としては、それぞれの基の置換基として通常用いられる置換基であればいずれでもよく、各々の基に1つ以上置換基を有していてもよい。また、一般式(I)におけるR1において、NH基と直接結合するR1の炭素原子を含め、炭素原子及び/又は窒素原子上に置換基を有していてよい。
R1における「置換されていてもよい架橋型炭化水素環」、「置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよいシクロアルキル」、「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよいアダマンチル−1−イル」「置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル」、「置換されていてもよいピペリジン−4−イル」において炭素原子上に許容される置換基としては、置換基群X、−OH、−O−置換基群X、ハロゲン、−CO−置換基群X、−COO−置換基群X、−SO2−置換基群X、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいカルバモイル、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいアミノを挙げることができ;好ましくは−OH、メチル、ヒドロキシメチル、フェニル、フェノキシである。
ここで、置換基群Xとは、−OH、−O−低級アルキル、フェノキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及びニトロからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい低級アルキル、アリール若しくは芳香族ヘテロ環を示す。ここで、「アリール」とは、炭素原子からなるC6−14の単環乃至三環の芳香環の1価基を意味し、具体的には例えば、フェニル、ナフチルであり、好ましくはフェニルである。また、「芳香族ヘテロ環」とは、窒素酸素及び硫黄からなる群より選択される1種以上のヘテロ原子を有する単環乃至三環の芳香環の1価基を意味し、具体的にはフラニル、チエニル、ピロリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、キナゾリル、キノリル、イソキノリル、キノキサリル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニル等が挙げられ、好ましくはピリジルである。
R1における「置換されていてもよい架橋型炭化水素環」、「置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環」、「置換されていてもよいシクロアルキル」、「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよいアダマンチル−1−イル」、「置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル」、「置換されていてもよいピペリジン−4−イル」において窒素原子上に許容される置換基としては、置換基群X、−CO−置換基群X、−COO−置換基群X、−SO2−置換基群X、−CO2H、−CHOを挙げることができ;好ましくは、メタンスルホニル、2−ヒドロキシエタンスルホニル、2−フルオロエタンスルホニル、ヒドロキシアセチル、アセチル、−CHO、ベンジルである。
R1及びR2における「置換されていてもよい環状アミノ」において許容される置換基としては、置換基群X、−OH、−O−置換基群X、ハロゲン、−CO−置換基群X、−COO−置換基群X、−SO2−置換基群X、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいカルバモイル、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいアミノを挙げることができ;好ましくは−OH、1つ又は2つの置換基群Xから選択される置換基で置換されていてもよいアミノである。
また、本発明化合物には、互変異性体、光学異性体等の各種の立体異性体の混合物や単離されたものが含まれる。
本発明化合物は、酸付加塩を形成する場合がある。また、置換基の種類によっては塩基との塩を形成する場合もある。かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基、リジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。
また、本発明化合物には、水和物、製薬学的に許容可能な各種溶媒和物や結晶多形等も含まれる。なお、当然のことながら、本発明には後記実施例に記載された化合物に限定されるものではなく、一般式(I)で示される誘導体及びその製薬学的に許容される塩の全てを包含するものである。
また、本発明化合物には、生体内において代謝されて前記一般式(I)に変換される化合物、又はその塩に変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて含むものである。本発明化合物のプロドラッグを形成する基としては、Prog.Med.5:2157−2161(1985)に記載されている基や、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163〜198ページに記載されている基が挙げられる。
(製造法)
本発明化合物及びそれらの製薬学的に許容される塩は、その基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料ないし中間体の段階で適当な保護基、すなわち容易に当該官能基に転化可能な基に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。しかるのち、必要に応じて保護基を除去し、所望の化合物を得ることができる。このような官能基としては例えば水酸基やカルボキシル基、アミノ基等を挙げることができ、それらの保護基としては例えばグリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis」第3版に記載の保護基を挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜用いればよい。
以下に代表的な製造法を示す。
第一製法
(式中、R1、R2、R3、R4は上述の定義を、Xはハロゲン、スルホニルオキシ基等の脱離基を意味する。以下同様。)
本反応は化合物(II)に対し一般式R1NH2で表されるアミン化合物を反応させることにより本発明化合物を得る反応である。本反応は無溶媒あるいは溶媒を用いて反応を行うことができ、用いる溶媒としては、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライムのようなエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、クロロホルム、塩化メチレン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、反応基質の種類、反応条件に応じて適宜選択される。
本反応においては、塩基の添加が反応の円滑な進行に有用である。塩基の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのような炭酸水素アルカリ、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンのような有機アミン等が挙げられる。
第二製法
(式中、Pはtert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基等の保護基を意味する)
本反応は化合物(III)を無溶媒あるいは溶媒中で保護基の除去を行い、本発明化合物を得る反応である。用いられる保護基およびその除去法としては前出の「Protective Groups in Organic Synthesis」第3版、丸善出版「ペプチド合成の基礎と実験」等に記載の方法が挙げられる。
中間体の製造法1
(式中、X1はハロゲン、水酸基等の脱離基を意味する。以下同様。)
本反応は化合物(IV)に対し化合物(V)を作用させるアシル化反応を行うことにより中間体(VI)を得た後、脱水反応に供することにより化合物(II)を得る反応である。アシル化反応は常法により行うことができ、X1が水酸基である場合はN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1,1’−カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド等の縮合剤の存在下反応を行うことができる。X1がハロゲン原子である場合は、溶媒中、塩基存在下反応させる方法が適用できる。塩基の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのような炭酸水素アルカリ、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンのような有機アミン等が挙げられる。
中間体(VI)に対する脱水反応もアミド基の脱水反応の常法に従って行うことができ脱水剤としては、トリフルオロ酢酸無水物、オキシ塩化リン、塩化チオニル等を挙げることができる。また、添加剤あるいは溶媒として塩基を用いることで脱水反応が速やかに進行する場合があり、用いる塩基は上記アシル化反応で例示した塩基を用いることができる。
中間体の製造法2
本合成法は化合物(IV)に対し化合物(VII)を作用させるアシル化反応を行うことにより(VIII)を得た後、脱水反応に供することにより化合物(III)を得る方法、及び化合物(IX)と化合物(VII)のアシル化反応を行うことにより化合物(III)を調製する方法である。アシル化反応および脱水反応の詳細については中間体の製造法1に記載の方法と同様の方法を用いることができる。
さらに、本発明化合物中に含まれるいくつかの化合物は、以上のようにして得られた化合物(I)から公知のアルキル化、アシル化、酸化、還元、加水分解等、当業者が通常採用し得る工程を任意に組み合わせることにより製造することもできる。
このようにして製造された本発明化合物は、遊離のまま、又は公知の方法による造塩処理を施しその塩として単離・精製される。単離・精製は、抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適用して行われる。
また、本発明化合物が不斉炭素を有する場合には光学異性体が存在する。これらの光学異性体は適切な塩と再結晶する分別結晶化やカラムクロマトグラフィー等の常法により分割することができる。また、光学活性な化合物は、適当な光学活性な原料を用いることにより製造することもできる。
本発明化合物は、DPP−IV阻害作用を有する。即ち、膵β細胞に作用しインスリン分泌を増強させることで血糖を調節するホルモン、特にGLP−1の分解を阻害する作用を有する。
従って、本発明化合物はこれらの作用に基づき、インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、特にインスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、及び肥満等の治療及び/又は予防に有用である。なお、本明細書において「治療」とは、予防をも包含する概念である。
本発明化合物の優れたDPP−IV阻害作用は、以下に示す試験方法により確認された。
(1)DPP−IV阻害作用測定試験
DPP−IV活性測定の手順は、以下の通りである。反応は、96ウェルプレートを用いて行った。25mM Tris−HCl、140mM塩化ナトリウム、10mM塩化カリウム、1%ウシ血清アルブミン、0.01mM Gly−Pro−AMC(BACHEM)からなる水溶液に種々の濃度の被験化合物を加えた反応液(95μl/ウェル)に対し、健常成人ボランティアより採取した血漿を5μl加え室温で20分間インキュベーションした。反応後、各ウェルの蛍光強度(Exitation 355nm/Emission 460nm)を測定(ARVO、PerkinElmer)した。測定結果は、同一条件の3ウェルの値を平均して算出した。
溶媒添加群に対する阻害率を算出し、ロジスティック解析によりIC50値を求めた。その結果を表1に示す。
上記に示すように、本発明化合物はDPP−IV阻害作用を示した。
(2)マウスにおけるDPP−IV阻害作用持続評価試験
各群5例の雄性ICRマウス(日本SLC)に対し、蒸留水に溶解した被験化合物を10mg/kgの用量で経口投与し、対照群には蒸留水のみを経口投与した。化合物投与後0.5、2及び4時間後に眼窩静脈叢より採血をした。採取した血液は直ちに遠心分離を行い、血漿を分取し、血漿中DPP−IV活性を測定した。
血漿中DPP−IV活性測定の手順は、以下の通りである。なお反応は、96ウェルプレートを用いて行った。25mM Tris−HCl、140mM塩化ナトリウム、10mM塩化カリウム、1%ウシ血清アルブミン、0.01mM Gly−Pro−AMC(BACHEM)からなる水溶液(95μl/ウェル)に採取した血漿5μl加え室温で20分間インキュベーションし、蛍光強度(Exitation355nm/Emission460nm)を測定(ARVO、PerkinElmer)した。
対照群より採取した血漿を加えたウェルの蛍光強度を100%として被験化合物投与マウスの血漿中におけるDPP−IV活性を算出し、対照群との活性の差を被験化合物による阻害率とした。その結果を表2に示す。
表中、比較化合物1とは、上記特許文献6記載の実施例36の化合物であり、比較化合物2とは、上記特許文献6記載の実施例33の化合物であり、比較化合物3とは、上記特許文献3記載の実施例1の化合物であり、比較化合物4とは、国際公開第WO 95/15309記載のNo.18の化合物であり、比較化合物5とは、国際公開第WO 02/14271記載の実施例5の化合物である。比較化合物1〜5の構造を以下に示す。
上記表2に示すように、特に投与後0.5時間において、本発明化合物は良好な経口活性を有していた。また、比較化合物が投与後4時間においても高い活性を維持しているのに比べ、本発明化合物は速やかな活性の消失を示したことから、本発明化合物が公知のDPP−IV阻害薬とは全くプロフィールの異なるDPP−IV阻害活性を有していることが明らかとなった。前述したとおり、DPP−IVが生体内で様々な生理現象の制御に関わっており、また、糖尿病患者は一般的に糖尿病以外の疾患を有している場合が多い。従って、それぞれの患者の併発している疾患によっては、長時間DPP−IVを阻害するよりも、食事の前後において、短時間DPP−IVを阻害することが糖尿病治療には望ましいとも考えられるため、本発明化合物のようにDPP−IV阻害活性の速やかな消失を示すDPP−IV阻害剤は極めて有用である。
本発明化合物や、それらの製薬学的に許容される塩の1種以上を有効成分として含有する医薬組成物は、通常用いられる製剤用の担体や賦形剤、その他の添加剤を用いて、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、液剤、注射剤、坐剤、軟膏、貼付剤等に調製され、経口的又は非経口的に投与される。
本発明化合物のヒトに対する臨床投与量は適用される患者の症状、体重、年齢や性別等を考慮して適宜決定されるが、通常成人1日当たり経口で0.1〜500mg、非経口で0.01〜100mgが好ましく、これを1回あるいは数回に分けて投与する。投与量は種々の条件で変動するので、上記投与量範囲より少ない量で十分な場合もある。
本発明化合物の経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1つ以上の活性化合物が、少なくとも1つの不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタミン酸又はアスパラギン酸のような可溶化剤又は溶解補助剤を含有してもよい。錠剤又は丸剤は必要によりショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣又は胃溶性あるいは腸溶性化合物のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エチルアルコールを含む。この組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、溶解補助剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有してもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えば注射剤用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エチルアルコールのようなアルコール類、ポリソルベート80(商品名)等がある。
このような組成物は、更に等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ラクトース)、可溶化剤又は溶解補助剤のような添加剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。これらは又無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
従って、本発明化合物はこれらの作用に基づき、インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、特にインスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、及び肥満等の治療及び/又は予防に有用である。なお、本明細書において「治療」とは、予防をも包含する概念である。
本発明化合物の優れたDPP−IV阻害作用は、以下に示す試験方法により確認された。
(1)DPP−IV阻害作用測定試験
DPP−IV活性測定の手順は、以下の通りである。反応は、96ウェルプレートを用いて行った。25mM Tris−HCl、140mM塩化ナトリウム、10mM塩化カリウム、1%ウシ血清アルブミン、0.01mM Gly−Pro−AMC(BACHEM)からなる水溶液に種々の濃度の被験化合物を加えた反応液(95μl/ウェル)に対し、健常成人ボランティアより採取した血漿を5μl加え室温で20分間インキュベーションした。反応後、各ウェルの蛍光強度(Exitation 355nm/Emission 460nm)を測定(ARVO、PerkinElmer)した。測定結果は、同一条件の3ウェルの値を平均して算出した。
溶媒添加群に対する阻害率を算出し、ロジスティック解析によりIC50値を求めた。その結果を表1に示す。
上記に示すように、本発明化合物はDPP−IV阻害作用を示した。
(2)マウスにおけるDPP−IV阻害作用持続評価試験
各群5例の雄性ICRマウス(日本SLC)に対し、蒸留水に溶解した被験化合物を10mg/kgの用量で経口投与し、対照群には蒸留水のみを経口投与した。化合物投与後0.5、2及び4時間後に眼窩静脈叢より採血をした。採取した血液は直ちに遠心分離を行い、血漿を分取し、血漿中DPP−IV活性を測定した。
血漿中DPP−IV活性測定の手順は、以下の通りである。なお反応は、96ウェルプレートを用いて行った。25mM Tris−HCl、140mM塩化ナトリウム、10mM塩化カリウム、1%ウシ血清アルブミン、0.01mM Gly−Pro−AMC(BACHEM)からなる水溶液(95μl/ウェル)に採取した血漿5μl加え室温で20分間インキュベーションし、蛍光強度(Exitation355nm/Emission460nm)を測定(ARVO、PerkinElmer)した。
対照群より採取した血漿を加えたウェルの蛍光強度を100%として被験化合物投与マウスの血漿中におけるDPP−IV活性を算出し、対照群との活性の差を被験化合物による阻害率とした。その結果を表2に示す。
表中、比較化合物1とは、上記特許文献6記載の実施例36の化合物であり、比較化合物2とは、上記特許文献6記載の実施例33の化合物であり、比較化合物3とは、上記特許文献3記載の実施例1の化合物であり、比較化合物4とは、国際公開第WO 95/15309記載のNo.18の化合物であり、比較化合物5とは、国際公開第WO 02/14271記載の実施例5の化合物である。比較化合物1〜5の構造を以下に示す。
上記表2に示すように、特に投与後0.5時間において、本発明化合物は良好な経口活性を有していた。また、比較化合物が投与後4時間においても高い活性を維持しているのに比べ、本発明化合物は速やかな活性の消失を示したことから、本発明化合物が公知のDPP−IV阻害薬とは全くプロフィールの異なるDPP−IV阻害活性を有していることが明らかとなった。前述したとおり、DPP−IVが生体内で様々な生理現象の制御に関わっており、また、糖尿病患者は一般的に糖尿病以外の疾患を有している場合が多い。従って、それぞれの患者の併発している疾患によっては、長時間DPP−IVを阻害するよりも、食事の前後において、短時間DPP−IVを阻害することが糖尿病治療には望ましいとも考えられるため、本発明化合物のようにDPP−IV阻害活性の速やかな消失を示すDPP−IV阻害剤は極めて有用である。
本発明化合物や、それらの製薬学的に許容される塩の1種以上を有効成分として含有する医薬組成物は、通常用いられる製剤用の担体や賦形剤、その他の添加剤を用いて、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、液剤、注射剤、坐剤、軟膏、貼付剤等に調製され、経口的又は非経口的に投与される。
本発明化合物のヒトに対する臨床投与量は適用される患者の症状、体重、年齢や性別等を考慮して適宜決定されるが、通常成人1日当たり経口で0.1〜500mg、非経口で0.01〜100mgが好ましく、これを1回あるいは数回に分けて投与する。投与量は種々の条件で変動するので、上記投与量範囲より少ない量で十分な場合もある。
本発明化合物の経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1つ以上の活性化合物が、少なくとも1つの不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタミン酸又はアスパラギン酸のような可溶化剤又は溶解補助剤を含有してもよい。錠剤又は丸剤は必要によりショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣又は胃溶性あるいは腸溶性化合物のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エチルアルコールを含む。この組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、溶解補助剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有してもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えば注射剤用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エチルアルコールのようなアルコール類、ポリソルベート80(商品名)等がある。
このような組成物は、更に等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ラクトース)、可溶化剤又は溶解補助剤のような添加剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。これらは又無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。なお、実施例において使用される原料化合物には新規な物質も含まれており、そのような原料化合物の公知物からの製造法を参考例として説明する。
参考例1
クロロアセチルクロリド1.60mlのクロロホルム20ml溶液に氷冷下、文献記載の方法(Chem.Pharm.Bull.(1998),46(5),187−796、J.Heterocycl.Chem.(1973),10(5),795−9;日本国特許出願公開特開昭61−85358号公報)に従って合成した(S)−アゼチジン−2−カルボキサミド 一塩酸塩2.50gとN,N−ジイソプロピルエチルアミン6.70mlのクロロホルム20ml懸濁液を滴下して加え、反応混合物を氷冷下30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣のクロロホルム20ml溶液に氷冷下、トリフルオロ酢酸無水物5.24mlを滴下して加えた。反応混合物を室温まで昇温し、30分間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除き、減圧下溶媒を留去することにより(S)−1−(クロロアセチル)アゼチジン−2−カルボニトリル0.95gを得た。このものはこれ以上精製せずに次の反応に用いた。
参考例2
(S)−2[(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3,3−ジメチルブタン酸(463mg)、文献記載の方法(Chem.Pharm.Bull.(1998),46(5),787−796、J.Heterocycl.Chem.(1973),10(5),795−9;日本国特許出願公開特開昭61−85358号公報)に従って合成した(S)−アゼチジン−2−カルボキサミド 一塩酸塩300mg及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール405mgのDMF6mlの溶液に、トリエチルアミン0.31mlと1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・一塩酸塩575mgを加え、反応混合物を室温で3日間攪拌した。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除き、減圧下溶媒を留去することによりtert−ブチル[(S)−1−((S)−2−カルバモイルアゼチジン−1−カルボニル)−2,2−ジメチルプロピル]カルバマートを粗生成物として0.87g得た。得られた粗生成物のTHF10ml溶液に氷冷下、トリエチルアミン1.12ml及びトリフルオロ酢酸無水物0.57mlを順次滴下して加え、反応混合物を氷冷下15分間攪拌した。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除き、減圧下溶媒を留去することにより、得られた残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=200:1−100:1)により精製することにより、tert−ブチル[(S)−1−((S)−2−シアノアゼチジン−1−カルボニル)−2,2−ジメチルプロピル]カルバマートを薄黄色固体として0.51g得た。
参考例2と同様に、表3に示す参考例3〜6を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
なお、表中の記号は以下の意味を示す(以下同様)。
Rf:参考例番号、
Structure:構造式、
Data:物理化学的データ(NMR:(CH3)4Siを内部標準とし、DMSO−d6を測定溶媒とした、1H−NMRにおけるピークのδ[ppm]、FAB−MS:FAB質量分析値、EI−MS:EI質量分析値、mp:融点)、
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル、Me:メチル。
Salt:塩(HCl:塩酸塩、2HCl:二塩酸塩、記載なし:フリー体)。
参考例1
クロロアセチルクロリド1.60mlのクロロホルム20ml溶液に氷冷下、文献記載の方法(Chem.Pharm.Bull.(1998),46(5),187−796、J.Heterocycl.Chem.(1973),10(5),795−9;日本国特許出願公開特開昭61−85358号公報)に従って合成した(S)−アゼチジン−2−カルボキサミド 一塩酸塩2.50gとN,N−ジイソプロピルエチルアミン6.70mlのクロロホルム20ml懸濁液を滴下して加え、反応混合物を氷冷下30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣のクロロホルム20ml溶液に氷冷下、トリフルオロ酢酸無水物5.24mlを滴下して加えた。反応混合物を室温まで昇温し、30分間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除き、減圧下溶媒を留去することにより(S)−1−(クロロアセチル)アゼチジン−2−カルボニトリル0.95gを得た。このものはこれ以上精製せずに次の反応に用いた。
参考例2
(S)−2[(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3,3−ジメチルブタン酸(463mg)、文献記載の方法(Chem.Pharm.Bull.(1998),46(5),787−796、J.Heterocycl.Chem.(1973),10(5),795−9;日本国特許出願公開特開昭61−85358号公報)に従って合成した(S)−アゼチジン−2−カルボキサミド 一塩酸塩300mg及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール405mgのDMF6mlの溶液に、トリエチルアミン0.31mlと1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・一塩酸塩575mgを加え、反応混合物を室温で3日間攪拌した。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除き、減圧下溶媒を留去することによりtert−ブチル[(S)−1−((S)−2−カルバモイルアゼチジン−1−カルボニル)−2,2−ジメチルプロピル]カルバマートを粗生成物として0.87g得た。得られた粗生成物のTHF10ml溶液に氷冷下、トリエチルアミン1.12ml及びトリフルオロ酢酸無水物0.57mlを順次滴下して加え、反応混合物を氷冷下15分間攪拌した。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除き、減圧下溶媒を留去することにより、得られた残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=200:1−100:1)により精製することにより、tert−ブチル[(S)−1−((S)−2−シアノアゼチジン−1−カルボニル)−2,2−ジメチルプロピル]カルバマートを薄黄色固体として0.51g得た。
参考例2と同様に、表3に示す参考例3〜6を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
なお、表中の記号は以下の意味を示す(以下同様)。
Rf:参考例番号、
Structure:構造式、
Data:物理化学的データ(NMR:(CH3)4Siを内部標準とし、DMSO−d6を測定溶媒とした、1H−NMRにおけるピークのδ[ppm]、FAB−MS:FAB質量分析値、EI−MS:EI質量分析値、mp:融点)、
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル、Me:メチル。
Salt:塩(HCl:塩酸塩、2HCl:二塩酸塩、記載なし:フリー体)。
特許文献記載の方法(国際公開第WO 02/20495号パンフレット、同WO 99/65897号パンフレット、同WO 98/03485号パンフレット)に従って合成した6−[(2−アミノエチル)アミノ]ニコチノニトリル1.53gのクロロホルム−アセトニトリル(1:1;v/v,15ml)懸濁液に氷冷下、参考例1で得られた(S)−1−(クロロアセチル)アゼチジン−2−カルボニトリル0.50gのクロロホルム5ml溶液を滴下して加えた。反応混合物を室温まで昇温し、2日間攪拌した。シリカゲル5gを加え、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた担持物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=100:1:0.1−20:1:0.1)により精製することで、黄色油状化合物を0.17g得た。得られた黄色油状化合物のTHF10ml溶液に、4M塩酸の1,4−ジオキサン溶液1mlを加えた。減圧下、溶媒を留去し得られた残渣をメタノール−テトラヒドロフラン−酢酸エチルから再結晶し、6−{2−[2−((S)−2−シアノアゼチジン−1−イル)−2−オキソエチルアミノ]エチルアミノ}ニコチノニトリル・二塩酸塩を薄茶色固体として0.11g得た。
実施例1と同様に、表4に示す実施例2及び3を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
実施例1と同様に、表4に示す実施例2及び3を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
参考例2で得られたtert−ブチル[(S)−1−((S)−2−シアノアゼチジン−1−カルボニル)−2,2−ジメチルプロピル]カルバマート0.47gの酢酸エチル3ml溶液に、4M塩酸の酢酸エチル溶液4mlを加え、反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物にジエチルエーテル50mlを加え、析出した固体を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄後減圧下乾燥することにより、(S)−1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)アゼチジン−2−カルボニトリル・一塩酸塩を無色固体として0.32g得た。
実施例4と同様に、表4に示す実施例5〜8を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
以下、表5にいくつかの実施例化合物のNMRデータを示す。
以下、表6に本発明の別の化合物の構造を示す。これらは、上記の製造法や実施例記載の方法及び当業者にとって自明である方法、又はこれらの変法を用いることにより容易に製造することができる。
実施例4と同様に、表4に示す実施例5〜8を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
以下、表5にいくつかの実施例化合物のNMRデータを示す。
以下、表6に本発明の別の化合物の構造を示す。これらは、上記の製造法や実施例記載の方法及び当業者にとって自明である方法、又はこれらの変法を用いることにより容易に製造することができる。
Claims (19)
- 一般式(I)で示されるアゼチジン誘導体又はその製薬学的に許容される塩。
[式中の記号は以下の意味を示す。
R1:−H、置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよいシクロアルキル、又は置換されていてもよい低級アルキル。
R2:−H、−OHで置換されていてもよい低級アルキル、又は−OHで置換されていてもよいシクロアルキル。
但し、R1とR2がともに−Hを表すことはない。
また、R1、R2は、隣接する窒素原子及び炭素原子とともに一体となって、置換されていてもよい環状アミノを示してもよい。
R3、R4:同一又は異なって、−H、ハロゲン、シアノ、若しくはエチニル。] - R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環、置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環、置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環、又は置換されていてもよい低級アルキルであり、R2が−Hである、請求の範囲1記載の化合物。
- R3が−Hである、請求の範囲2記載の化合物。
- R4が−H、フルオロ、若しくはシアノである、請求の範囲3記載の化合物。
- R4が−Hである請求の範囲4記載の化合物。
- R1が置換されていてもよい架橋型炭化水素環である、請求の範囲4記載の化合物。
- R1が置換されていてもよいアダマンタン−1−イルである、請求の範囲6記載の化合物。
- R1が置換されていてもよい低級アルキルである、請求の範囲4記載の化合物。
- R1がハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及びニトロからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい芳香族ヘテロ環で置換されたアミノで置換されたエチルである、請求の範囲8記載の化合物。
- R1が置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環である、請求の範囲4記載の化合物。
- R1が置換されていてもよいピペリジン−4−イルである、請求の範囲10記載の化合物。
- R1が置換されていてもよい架橋型非芳香族ヘテロ環である、請求の範囲4記載の化合物。
- R1が置換されていてもよい8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルである、請求の範囲12記載の化合物。
- R1が−Hであり、R2が−OHで置換されていてもよい低級アルキル若しくは−OHで置換されていてもよいシクロアルキルであり、R3が−Hであり、R4が−Hである、請求の範囲1記載の化合物。
- R2が低級アルキルである、請求の範囲14記載の化合物。
- (S)−1−{[(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)アミノ]アセチル}アゼチジン−2−カルボニトリル、
(S)−1−[(アダマンタン−1−イルアミノ)アセチル]アゼチジン−2−カルボニトリル、
6−{[2−({2−[(2S)−2−シアノアゼチジン−1−イル]−2−オキソエチル}アミノ)エチル]アミノ}ニコチノニトリル、
(2S)−1−[(2S)−2−アミノ−2−シクロヘキシルエタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、
(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、若しくは、
(2S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]アゼチジン−2−カルボニトリル、又はその製薬学的に許容される塩である、請求の範囲1記載の化合物。 - 請求の範囲1〜16記載のいずれかの化合物を有効成分とする医薬組成物。
- インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、若しくは肥満の治療剤である、請求の範囲17記載の医薬組成物。
- ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤である、請求の範囲17記載の医薬組成物。
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