JPWO2004005798A1 - 過熱蒸気発生方法及びその装置,過熱蒸気処理装置 - Google Patents

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Abstract

温度低下を伴うことなく安定して微細な過熱蒸気を供給するとともに、温度制御の高精度化を図る。一次加熱室12の加熱管22に供給された水は、ボイラ部16においてガスバーナ24で加熱されて水蒸気となり、次いで過熱蒸気発生部18においてヒータ30で加熱されて過熱蒸気となる。この過熱蒸気のうち、微細な蒸気粒子のみが気水分離室50を通過し、二次加熱室70で所望の温度に再加熱されて処理室90に送られ、処理対象94に必要な処理を施す。処理室90には、必要に応じて空気供給装置120又はガス供給装置180から圧縮空気,窒素,炭酸ガスのいずれかが供給される。このとき、加熱管22の出力側と処理室90内部に設けられた温度センサ32,100の検知結果に基づいて、温度制御部110がヒータ30を制御することにより、高精度な温度制御が可能となる。

Description

本発明は、飽和蒸気を加熱して過熱蒸気を得る過熱蒸気発生方法及びその装置,過熱蒸気を利用して処理対象に必要な処理を行う過熱蒸気処理装置に関し、更に具体的には、高温低圧の過熱蒸気の生成及び利用に好適な過熱蒸気発生方法及びその装置,過熱蒸気処理装置に関するものである。
一般に、空気中には、飽和蒸気圧を限度とする水蒸気が浮遊することが可能であるが、逆に、その限度以上に水蒸気を蒸発させることは困難である。これは、雨天のときに洗濯物が乾きにくいことなどからも、容易に理解できる。一方、水を沸騰させて水蒸気を発生させ、この水蒸気を更に加熱して過熱蒸気とすると、温度とともに蒸発速度が直線的に大きくなる。これは、洗濯物の現象とは相反する現象である。
通常であれば、空気中の水蒸気が増加すると水の蒸発速度は低下し飽和状態を呈するのであるが、100℃を越えた逆転点と呼ばれる温度以上になると、蒸発速度が直線的に増加し、いわゆる飽和状態を呈することなく、容器内に充満するようになる。その結果、容器内の気体においては、全体として高い熱容量と熱伝導性を有する水蒸気の性質が、熱容量が低く断熱性を有する空気を凌駕する性質を帯びるようになる。
このような過熱蒸気は、空気を汚さないため環境に好ましく、対流のみならず放射によっても熱を伝達する作用があるために熱容量が非常に大きいという特徴があり、従来にない加熱媒体として各方面から注目されている。従来の過熱蒸気発生装置としては、予め水を沸騰させて100℃(1気圧の場合)の水蒸気を生成した後、これを電気ヒータなどの熱媒体の間を強制的に挿通することによって再加熱させる方法が知られている。そして、こうして得られた過熱蒸気は処理対象に吹き付けられて、加熱,乾燥,冷却,洗浄,解凍,除湿,殺菌・滅菌などの種々の処理を対象物に施す。例えば、特開平3−262445号では、過熱蒸気を利用して食品のフライ加工を行っており、特開平4−13820号では、金属の溶解を行っている。
しかしながら、以上のような背景技術では、水を沸騰させるボイラからヒータ加熱部に蒸気を送る途中で温度の変動が生じるため、いったん加熱環境から離れると急激に温度が低下する性質を有する過熱蒸気においては、高精度で温度を制御することができない。また、蒸気を送る途中で熱損失が生じるとともに、使用した蒸気をそのまま排出しており、無駄が大きい。
この発明は、以上の点に着目したもので、その目的は、飽和蒸気の加熱により生成した過熱蒸気の高温状態を維持することである。他の目的は過熱蒸気の温度制御の高精度化を図るとともに、無駄を低減して効率の向上を図ることである。
前記目的を達成するため、本発明の過熱蒸気発生方法は、水,温水または水蒸気を加熱手段で加熱して過熱蒸気を生成する過熱蒸気生成工程,該過熱蒸気生成手段によって生成した過熱蒸気のうち、微細な蒸気粒子のみを通過させる気水分離工程,該気水分離手段を通過した過熱蒸気を加熱する再加熱工程,を備えたことを特徴とする。
本発明の過熱蒸気発生装置は、水,温水または水蒸気を加熱手段で加熱して過熱蒸気を生成する過熱蒸気生成手段,該過熱蒸気生成手段によって生成した過熱蒸気のうち、微細な蒸気粒子のみを通過させる気水分離手段,該気水分離手段を通過した過熱蒸気を加熱する再加熱手段,を備えたことを特徴とする。
本発明の過熱蒸気処理装置は、前記過熱蒸気発生装置を備えており、前記過熱蒸気発生装置によって生成された過熱蒸気によって、処理対象に必要な処理を行う処理手段,を少なくとも一つ備えたことを特徴とする。
本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
図1は、本発明の実施形態1の全体構成を示す図である。
図2は、前記形態の詳細な構成の一例を示す図である。
図3は、前記形態の温度制御にかかる主要部を示す図である。
図4は、本発明の実施形態2及び実施形態3を示す図である。
図5は、本発明の実施形態4を示す図であり、(A)は全体の構成を示す図,(B)は生成した蒸気又は過熱蒸気の温度変化を示す図である。
図6は、前記形態の詳細な構成の一例を示す図である。
図7は、本発明の実施形態5の全体構成を示す図である。
図8は、本発明の実施形態6の全体構成を示す図である。
図9は、本発明の実施形態7を示す図であり、(A)は気水分離の様子を示す図,(B)は本発明により生成した過熱蒸気の温度と熱量の関係を示す図である。
この発明には数多くの実施形態が有り得るが、ここでは適切な数の実施形態を示し、詳細に説明する。
<実施形態1>
(1)全体構成……以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。最初に、図1を参照しながら、本発明の実施形態1の概略を説明する。図1には、本実施形態の全体構成が示されている。同図に示すように、本発明の過熱蒸気処理装置は、過熱蒸気を発生させるための過熱蒸気発生装置10,これによって得られた過熱蒸気を利用して処理対象に所望の処理を施す処理室90,該処理室90で処理対象を処理した後の回収蒸気を冷却する冷却装置130,該冷却装置130で冷却されて液化した回収水から油成分を分離するための油水分離槽160により構成されている。また、前記処理室90には、必要に応じて酸素を供給するための空気供給装置120や窒素や炭酸ガスなどを供給するためのガス供給装置180が接続されている。
前記過熱蒸気発生装置10は、3部構成となっており、過熱蒸気を生成する一次加熱室12,該一次加熱室12で得られた過熱蒸気を気水分離して微細な蒸気粒子のみを得る気水分離室50,該気水分離室50を通過して温度が低下した過熱蒸気を所望の温度に再度加熱する二次加熱室70により構成されている。更に、前記一次加熱室12は、水または温水を加熱して水蒸気を生成するボイラ部16と、該ボイラ部16によって得られた水蒸気を更に加熱して過熱蒸気を生成する過熱蒸気発生部18に分かれている。
また、前記冷却装置130は、高温の回収蒸気を予備冷却するための冷却室132,該冷却室132で予備冷却された回収蒸気を更に冷却水で冷却して液化する冷却槽150により構成されている。また、空気供給装置120は、空気を圧縮するための圧縮装置122及び空気を乾燥させるための乾燥装置124を含んでおり、ガス供給装置180は、処理室90へガスを送るための窒素ガスボンベ182及び炭酸ガスボンベ184を含んでいる。
(2)詳細な構成……次に、図2及び図3も参照しながら本実施形態の詳細な構成について説明する。図2は、本実施形態の詳細な構成例を示す図であり、図3は、本実施形態の温度制御にかかる主要部を示す図である。
最初に、過熱蒸気発生装置10について説明する。過熱蒸気発生装置10は、上述したように過熱蒸気を生成する一次加熱室12,微細な過熱蒸気の粒子のみを通過させる気水分離室50,過熱蒸気を再加熱する二次加熱室70から構成されている。前記一次加熱室12は、仕切板14によってボイラ部16と過熱蒸気発生部18に分けられており、外側全体が断熱材36で覆われている。
ボイラ部16には、水または温水を貯留するタンク20が設けられている。該タンク20には、その外周に沿って、水(または温水)及び蒸気の通路となる熱伝導性の加熱管22が巻回されており、更に、スケール除去点滴26が設けられている。スパイラル状の加熱管22の一端は、前記タンク20の下方に接続されており、一次加熱室12の上部に設けられた給水管21あるいは循環パイプ60からタンク20に貯留された水または温水が加熱管22内に供給される。このほかにも、加熱管22に直接水又は温水を供給する給水管を別に設けるようにしてもよい。更に、加熱管22の一部には、管内のスケールを排出してその堆積を防止するためのドレーントラップ28が設けられている。このようなボイラ部16の底部には、熱源としてガスバーナ24が設けられており、タンク20の側面に巻回された加熱管22を加熱して内部に供給された水または温水を加熱して水蒸気を生成させる。
ボイラ部16の上部には、過熱蒸気の温度制御を良好に行うための仕切板14を境にして過熱蒸気発生部18が設けられている。該過熱蒸気発生部18には、前記ボイラ部16で生成した加熱管22中の水蒸気を更に加熱するためのヒータ30が設けられている。また、過熱蒸気発生部18内の加熱管22の適宜位置には、生成した過熱蒸気の温度及び圧力を検知するための温度センサ32及び圧力センサ34が設けられている。
本実施形態では、加熱管22の管内径が、水または温水の流入側(図示の例ではタンク20の底部側)から過熱蒸気の流出側に行くに従って大きくなっている。このように、管径を徐々に太くすることで、加熱による気化に伴う体積膨張に基づく水蒸気の圧力上昇を抑制することができる。過熱蒸気の圧力を抑制することで、気水分離室50内に過熱蒸気が一気に噴き出すといった不都合を防止することができる。
なお、管径の拡大は、段階的に行ってもよいし、連続的に行ってもよい。図示の例では、タンク20との接続側(すなわち水の流入側)の管径が最も小さく、タンク20の上部及び過熱蒸気発生部18に行くに従って管径は拡大している。すなわち、一次加熱室12の出口38において、管径が最も大きくなっている。
以上のような加熱管22は、出口38を介して後述する気水分離室50へ送られる。加熱管22には、出口38と気水分離室50の間に分岐管42が接続されており、該分岐管42には逆止弁146が設けられている。この分岐管42には、後述する冷却装置130が接続されている。
次に、気水分離室50について説明する。気水分離室50は、前記一次加熱室12で生成した過熱蒸気のうち、微細な蒸気粒子のみを分離するもので、入口52から導入された過熱蒸気の通路となる細管54が複数設けられており、該細管54の周囲は冷却水56で満たされている。該冷却水56は、給水口58から供給され、排水口59から排出される。
入口52から導入された時点での過熱蒸気は、蒸気粒の粗いものから細かいものまでが含まれており、周囲が冷却された細管54内に送られることで、微細な蒸気粒のみが細管54内を通過するようになる。これは、過熱蒸気は、特に熱伝達が良い反面、冷却する度合いも大きく、細管54内で冷却されると蒸気の大きい粒が液化して除去することができるためである。すなわち、細管54によるフィルタ効果により気液分離を行うことができる。
一方、細管54を冷却した冷却水56は、細管54を介してその内部を通過する過熱蒸気と熱交換することにより温度が上昇する。このような温水は、前記排水口59に接続された循環パイプ60により、前記一次加熱室12のタンク20へ送られる。これによって、タンク20内の水の温度が上昇し、熱量の有効活用をすることができる。また、気水分離室50には、細管54を通過した微細な過熱蒸気の出口62が設けられており、該出口62には連結管64が接続されている。更に、該連結管64には、分岐管66が接続されており、該分岐管66は後述する冷却装置130に接続されている。
二次加熱室70は、上述した気水分離室50を通過することにより温度が低下した過熱蒸気を、所望の温度に再加熱するためのもので、過熱蒸気の入口72及び出口76のほかに、再加熱用のヒータ74が設けられている。なお、ここでも、前記一次加熱室12と同様に、二次加熱室70の外側全体を断熱材などで覆うようにしてもよい。
二次加熱室70の出口76に接続された過熱蒸気の導入管78には、バイパス弁80が設けられている。このバイパス弁80は、バイパス82にも接続している。加熱,乾燥などの処理を行うときには、バイパス弁80によって、過熱蒸気発生装置10で生成した過熱蒸気を後述する処理室90へ送る。しかし、処理対象94の交換など一時的に過熱蒸気の処理室90への供給を停止したいときは、バイパス弁80によって過熱蒸気をバイパス82に送る。このようなバイパス弁80は、処理室90の図示しないドアないし扉の開閉状態に応じて自動的に駆動するようにしてもよい。
次に、処理室90について説明する。図3に示すように、処理室90には過熱蒸気の導入口92及び排気口104が設けられており、前記過熱蒸気発生装置10で生成した過熱蒸気は、前記導入管78及び導入口92を介して射出パイプ96に接続されている。この射出パイプ96には、複数の射出口98が設けられており、ここから過熱蒸気が処理対象94に向かって射出される構成となっている。処理室90全体は、必要に応じて断熱材102で覆われる。
ところで、本実施形態では、図3に示すように、過熱蒸気発生部18の加熱管22の出口側に第1の温度センサ32が設けられており、処理室90の射出パイプ96の射出口98近傍に第2の温度センサ100が設けられている。これら2つの温度センサ32,100は、いずれも温度制御部110に接続されている。また、温度制御部110は、前記一次加熱室12のヒータ30にも接続されている。すなわち、温度制御部110は、前記温度センサ32,100の検知温度に基づいてヒータ30を制御し、処理室90内に射出される過熱蒸気の温度を一定に保つ制御を行うように構成されている。また、温度制御部110を二次加熱室70のヒータ74にも接続し、必要に応じて二次加熱室70における加熱制御を行うようにしてもよい。
更に、前記処理室90には、給気管126を介して、処理室90内に空気を供給するための空気供給装置120が接続されている。空気供給装置120は、圧縮装置122と乾燥装置124により構成されており、これら各部によって圧縮された乾燥空気が給気管126を介して処理室90内に供給される。このような空気供給装置120は必ずしも設ける必要はないが、処理対象94によっては、その処理加減を調整することができる。例えば、処理室90でパンを焼くような場合には、空気に含まれる酸素を適量供給することで、適度な焦げ目がついた焼き上がりの良好なパンを得ることができる。
この他に、前記処理室90には、配管186を介して、窒素ガスや炭酸ガスを供給するためのガス供給装置180が接続されている。ガス供給装置180は、窒素ガスボンベ182と炭酸ガスボンベ184を含んでいる。このようなガス供給装置180も上述した空気供給装置120と同様に必ずしも設ける必要はないが、処理対象94に焦げ目をつける必要がないときや酸素が不要なとき(例えば、防錆処理,安全防爆処理時)などには、窒素ガスや炭酸ガスを供給することで所望の処理を行うことができる。
以上のような処理室90の排気口104には、処理後の過熱蒸気を回収するための排気管106が設けられており、該排気管106の排出側は冷却装置130に接続している。冷却装置130は、回収した蒸気を予備冷却するための冷却室132と、予備冷却した回収蒸気を更に水で冷却して液化する冷却槽150により構成されている。
冷却室132には、入口134及び出口140のほか、予備加熱室136が設けられている。この予備加熱室136には、前記気水分離室50の出口62側に設けられた分岐管66を介して供給された過熱蒸気を再加熱するためのヒータ138が設けられている。回収蒸気が非常に高温(例えば150℃以上)である場合には、それよりも温度の低い過熱蒸気を混入させて予備冷却することが有効的である。前記予備加熱室136は、その予備冷却用の比較的低温の過熱蒸気を得るためのものであり、加熱した過熱蒸気を冷却室132へ送って高温の回収蒸気と混合させる。例えば、予備加熱室136で120℃程度まで加熱された過熱蒸気は、冷却室132において、150〜250℃程度の高温の回収蒸気に対して混合される。
前記冷却室132で予備冷却された回収蒸気は、出口140,連結管142を介して冷却槽150の冷却管154に送られる。ここで、連結管142には、逆止弁146が設けられた分岐管42が接続されている。前記逆止弁146は、連結管142側から過熱蒸気発生装置10側の分岐管42に向かってのみ蒸気を送ることができるように設けられており、回収蒸気をそのまま循環利用してもよい場合には、回収蒸気を過熱蒸気発生装置10側へ送ることとなっている。
冷却槽150は、前記冷却室132で予備冷却された回収蒸気の通路となる冷却管154を備えており、該冷却管154を冷却するための冷却水152で満たされている。前記冷却管154は、熱伝導性の細管をつづら折り状に形成したもので、例えばU字管などを接続することにより形成されている。前記連結管142から入口156を介して導入された回収蒸気は、冷却管154内を通過しながら冷却水152によって冷却されて液化し、回収水となって後述する油水分離槽160に送られる。なお、冷却に使用して温度が上がった冷却水152を、図示しない循環パイプなどによって前記一次加熱室12のタンク20に送り、冷却水の再利用をするようにしてもよい。
次に、油水分離槽160について説明する。油水分離層160は、処理室90において処理対象94に処理を施した後の回収蒸気ないし回収水に混入した油分を分離するものである。油水分離槽160は、隔壁162によって分離されている貯水室164と分離室166を備えている。これら貯水室164及び分離室166は、隔壁162の底部で連通している。前記冷却槽150で液化した回収水は、まず入口168を介して分離室166に回収される。分離室166は、油成分を比重により分離するもので、上層の油成分は排出管170から外部に排出される。以上のような油水分離槽160には、排気ブロア172も設けられている。
(3)作用……次に、以上のように構成された本実施形態の作用を説明する。水タンク20には給水管21又は循環パイプ60から水(または温水)が供給される。また、スケール除去点滴26からは必要量のスケール除去剤が注入される。スケール除去剤としては、例えば炭酸ナトリウムが使用されるが、薬剤の種類及び注入量は水質に応じて適宜決定すればよい。
一次加熱室12のボイラ部16では、ガスバーナ24によって加熱管22が加熱される。これにより、加熱管22内の水は温度が上昇し、やがて水蒸気になる。なお、加熱管22内の泥などは、ドレーントラップ28から排出される。加熱管22内を上昇する水蒸気は、過熱蒸気発生部18においてヒータ30によって更に加熱され、例えば、250℃程度の高温,低圧の過熱蒸気となる。このとき、加熱管22の管径を、水の供給側から過熱蒸気の流出側にいくに従って拡大することとしたので、加熱による気化に伴う体積膨張に基づく水蒸気の圧力上昇を抑制することができる。なお、過熱蒸気の温度及び圧力は、温度センサ32,圧力センサ34により検知されている。
一次加熱室12で得られた過熱蒸気は、気水分離室50で冷却された細管54を通過することによって、微細な蒸気粒のみが選別される。なお、このとき利用された冷却水56は、循環パイプ60によってタンク20に送られ再利用される。気水分離室50を通過した微細な過熱蒸気は、冷却水56により温度が低下した状態となっているため、二次加熱室70においてヒータ74により所望の温度,例えば、110〜200℃程度となるように再加熱される。
二次加熱室70で得られた過熱蒸気は、処理時は、バイパス弁80を介して処理室90に供給される。処理室90では、射出パイプ96から過熱蒸気が処理対象94に吹き付けられ、加熱,乾燥,殺菌などの所望の処理が施される。なお、処理対象94及び処理の内容によっては、必要に応じて空気供給装置120から圧縮した乾燥空気を処理室90内に供給し、その処理加減を調整したり、ガス供給装置180から窒素ガスや炭酸ガスを供給したりするようにしてもよい。
この場合において、一次加熱室12の過熱蒸気発生部18における過熱蒸気の温度は、温度センサ32によって検知されている。また、処理室90の射出口98付近における過熱蒸気の温度は、温度センサ100によって検知されている。温度制御部110は、これらの温度センサ32,100の検知結果を参照し、過熱蒸気の温度を制御する。
詳述すると、処理室90内の過熱蒸気温度を決定すると、過熱蒸気発生部18の出力部における過熱蒸気の温度も決まる。従って、温度センサ32によって過熱蒸気発生部18の出力部における過熱蒸気の温度を計測し、その計測結果に基づいてヒータ30による加熱量を制御する。例えば、電気ヒータを利用する場合には、その通電量を制御する。具体的には、温度センサ32の温度が所望値よりも低いときは通電量を増大して過熱蒸気の温度を上げ、逆に、所望値より高いときは通電量を減少して過熱蒸気の温度を下げる。
しかし、最終的に所定の温度が要求されるのは、処理室90内の過熱蒸気である。そこで、本例では、もう一つの温度センサ100による温度制御が行われる。すなわち、温度センサ100による検知結果に基づいて、他方の温度センサ32の検知結果に基づく温度制御の修正が行われる。過熱蒸気は、加熱環境から離れると急激に温度が低下する。特に、本実施形態の場合は、一次加熱室12で生成した過熱蒸気を気水分離室50において冷却して微細な蒸気粒子のみを通過させることとしているので、著しく温度が低下する。従って、温度センサ32の検知結果のみを参照して過熱蒸気の温度制御を行った場合、温度の変動に良好に迫従することができない。
そこで、過熱蒸気発生部18における過熱蒸気の温度を温度センサ32で検知し、ヒータ30を制御する。その上で、処理室90内に温度センサ100を設置して、処理室90内の過熱蒸気の温度を検知し、これも目標値となるようにヒータ30の制御を行って温度の修正を行う。このように、温度センサ32,100を併設して自動二次制御を行うことにより、良好に過熱蒸気の温度変動に追従し、安定した温度の過熱蒸気を供給することができる。
処理後の蒸気は、排気口104及び排気管106を介して冷却装置130に送られる。回収蒸気は、まず冷却室132で予備冷却が行われ、次いで、冷却槽150に送られて冷却されて液化し、例えば80℃以下の回収水となる。このとき、回収蒸気が非常に高温である場合には、予備加熱室136によって生成された冷却用の比較的低温(例えば120℃程度)の過熱蒸気が冷却室132に送られ、ここで回収蒸気と混合し、例えば、150℃以下となるように予備冷却が行われる。
冷却装置130によって液化した回収水は、油水分離槽160の分離室166に送られる。分離室166では、上層部の油成分が排出管170から排出される。そして、油成分が除去された水を貯水室164から図示しないパイプなどを介して一次加熱室12のタンク20に送って循環使用することにより、水の再利用による水質の劣化が低減される。もちろん、貯水室164に滞留する水をそのまま排出するようにしてもよい。
一方、処理対象94の交換などのときは、バイパス弁80によって過熱蒸気がバイパス82側に送られる。バイパスされた蒸気の一部は、冷却装置130に送られ、ここで冷却されて液化する。
(4)効果……このように、本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
▲1▼過熱蒸気発生装置10を、過熱蒸気を生成する一次加熱室12,微細な過熱蒸気のみを通過させる気水分離室50,該気水分離室50を通過した過熱蒸気を再加熱する二次加熱室70により構成することとしたので、微細で高温な過熱蒸気を安定して供給することができる。
▲2▼過熱蒸気を利用することにより、短時間で処理対象94に所望の処理を施すことができる。例えば、本実施形態の過熱蒸気処理装置を調理用に利用することにより、オーブン,レンジ,炊飯などの機能を持たせることができる。これにより、例えば、従来は65分を要した食パンの製造が10分,アンパンの製造が3分で可能になるなど、調理に費やす時間を大幅に短縮させることができる。
▲3▼タンク20の外周に巻回した加熱管22の管径を、水または温水の流入側から過熱蒸気の流出側に行くに従って拡大することとしたので、加熱による気化に伴う体積膨張に基づく水蒸気の圧力上昇を抑制することができる。これにより、気水分離室50内に過熱蒸気が一気に噴出するといった不都合を回避することができる。
▲4▼過熱蒸気発生部18の出力側と処理室90内にそれぞれ温度センサ32,100を設け、これらの検知結果に基づいて温度制御部110でヒータ30を制御することとしたので、高精度な温度制御を行うことができる。
▲5▼空気供給装置120によって処理室90内に空気を供給することとしたので、空気の供給量により処理加減を調節することができる。例えば、処理対象94が、パン,クッキー,カステラ,グラタン,焼き魚,焼肉などの場合にはその焼き加減や焦げ目の付け具合、オムツや汚泥などの場合にはその焼却加減(更には殺菌処理の程度)を、空気の入れ方で調整することが可能である。また、ガス供給装置180によって処理室90に窒素ガス又は炭酸ガスを供給することとしたので、処理対象94が食品である場合には窒素ガスによる酸化防止,炭酸ガスによる半生食品に制菌などを行うことができる。
▲6▼気水分離室50で利用した冷却水56をタンク20へ送ることにより、水と熱量のいずれも再利用される。また、油水分離槽160で油成分を除去した水を再利用することにより、水の再利用による水質の劣化が低減される。
<実施形態2>
次に、図4(A)を参照して、本発明の実施形態2について説明する。上述した実施形態では、過熱蒸気処理装置は、一つの処理室90を有することとしたが、本実施形態は、複数の処理室を備えた例である。図中、上述した実施形態と同一又は対応する構成要素には同一の符号を用いることとする(以下の実施形態でも同様)。
本実施形態では、過熱蒸気発生装置10で生成された過熱蒸気によって処理対象に所望の処理を行うための処理室が複数設けられている。図示の例では、第一処理室200A,第二処理室200B,第三処理室200Cにより構成されている。これらの処理室200A〜200Cには、過熱蒸気発生装置10で生成された過熱蒸気を更に加熱するための予備加熱室202A〜202Cがそれぞれ設けられており、該予備加熱室202A〜202Cには、それぞれヒータ204A〜204Cが備えられている。これら予備加熱室202A〜202Cは、過熱蒸気発生装置10から処理室までの距離が長い場合に特に有効的で、配管などの中を通過することによって温度が低下した過熱蒸気を、再度所望の温度にまで加熱することができる。
これら予備加熱室202A〜202Cにも、上述した実施形態と同様に、温度制御部110に接続される温度センサを設け、各予備加熱室202A〜202Cで加熱される過熱蒸気の温度を制御するようにしてもよい。このようにすることにより、処理室200A〜200Cでの処理温度をそれぞれ異なった温度に設定することが可能となる。例えば、第一処理室200Aでは120℃,第二処理室200Bでは200℃,第三処理室200Cでは300℃という具合である。このように、本実施形態によれば、処理室を複数設けるとともに、これら各処理室に供給される過熱蒸気を再加熱するための予備加熱室を設けることとしたので、各処理室ごとの温度コントロールが可能になる。また、処理室の温度を第一処理室200A〜第三処理室200Cへ行くにつれて高温になるように設定することにより、過熱蒸気のエネルギーを効率よく利用することができる。
なお、処理対象は、前記第一処理室200A〜200Cを順に通過して処理が施されるようにしてもよいし、いずれか一つの処理室において処理を行うようにしてもよい。これら各処理室200A〜200Cで処理対象に所望の処理を施したあとの過熱蒸気は、排気管を介して上述した実施形態と同様に冷却装置130,油水分離槽160へ送られる。また、本実施形態においても、必要に応じて空気供給装置120やガス供給装置180を設け、第一処理室200A〜第三処理室200Cの各処理室に所望の気体を供給するようにしてもよい。
<実施形態3>
次に、図4(B)を参照して、本発明の実施形態3について説明する。本実施形態は、処理室の他の例を示すものである。上述した実施形態1では、処理室90内に設けられた射出パイプ96により、処理対象94に直接過熱蒸気を吹き付けて処理を施すこととした。これに対し、本実施形態の処理室210は、射出パイプ96から射出された過熱蒸気(ないし過熱蒸気の風)が処理対象94へ直接あたるのを防止するための枠212が設けられている。
枠212は、処理対象94全体を囲むものであり、多数の孔214が形成された多孔性の板材などにより構成されている。このような枠212を設けることにより、処理対象94に直接過熱蒸気があたるのを避ける必要があるときに効果的である。また、例えば、処理室210がコンベアによって処理対象94の搬送を行うコンベア炉である場合も、このような枠212を設けることにより、処理対象94のところでは、例えば、0.5m/sec程度の風速とすることができる。
<実施形態4>
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施形態4について説明する。図5(A)は、本実施形態の全体構成を示す図,同図(B)は、本実施形態によって発生した水蒸気及び過熱蒸気の温度変化を示す図である。図6は、本形態の詳細な構成例を示す図である。上述した実施形態では、一次加熱室12において生成した過熱蒸気を、気水分離室50,二次加熱室70を順に通過させることとしたが、本実施形態は、その装置構成を変更したものである。
最初に、図5(A)を参照して概略を説明すると、本実施形態の過熱蒸気処理装置は、過熱蒸気発生装置300,処理室350,回収タンク370により構成されている。前記過熱蒸気発生装置300は、水または温水を加熱して水蒸気を発生させるボイラ室302,水蒸気又は過熱蒸気を冷却して微細な蒸気粒子のみ通過させて分離する気水分離室310,過熱蒸気の生成とその温度調整を行う過熱蒸気発生部320を備えており、前記過熱蒸気発生部320は、一次加熱室324及び二次加熱室334を含んでいる。
前記ボイラ室302で発生した水蒸気は、気水分離室310に送られ微細な水蒸気粒子のみが選別されて過熱蒸気発生部320の一次加熱室324へ送られる。水蒸気は、ここで加熱されて過熱蒸気となる。一次加熱室324で生成した過熱蒸気は、再度、気水分離室310へ送られ、微細な粒子のみが選別されて二次加熱室334へ送られる。二次加熱室334では、処理室350での処理に適した温度まで過熱蒸気の再加熱が行われる。処理室350で処理対象を処理したあとの回収蒸気は回収タンク370へ送られ、冷却して液化するとともに、ボイラ室302で再利用される。
次に、図6も参照して、本形態の詳細な構成について説明する。上述したように、過熱蒸気発生装置300は、ボイラ室302,気水分離室310,過熱蒸気発生部320の3部構成となっている。ボイラ室302は、水または温水を加熱して水蒸気を発生させるためのヒータ304を備えており、気水分離室310とは仕切板306で仕切られている。また、ボイラ室302は発生した水蒸気の出口308を備えているほか、連結管372,374により回収タンク370と連結されている。
気水分離室310は、ボイラ室302で発生した水蒸気のほか、過熱蒸気発生部320で生成した過熱蒸気のうち、微細な蒸気粒子のみを分離するもので、前記ボイラ室302の出口308と一次加熱室324の入口326を連結する細管316と、一次加熱室324の出口332と二次加熱室334の入口336を連結する細管318を備えている。このような気水分離室310は、上述した実施形態1と同様に冷却水312で満たされており、細管316又は318内を通過する水蒸気又は過熱蒸気を冷却して微細な蒸気粒子のみを通過させるフィルタの役割を果たしている。
過熱蒸気発生部320の一次加熱室324と二次加熱室334は、断熱性の仕切板322によって仕切られている。一次加熱室324は、気水分離室310を通過した微細な水蒸気を加熱して過熱蒸気を生成するための部屋である。そして、熱伝導性の複数の隔壁330が交互に所定の間隔で設けられており、これによってつづら折り状の通路331が形成されている。また、隔壁330を貫通して前記通路331を横切るように、水蒸気を加熱するためのヒータ328が設けられている。前記隔壁330の間隔は、水蒸気の導入側(入口326側)から過熱蒸気の排出側(出口332側)に行くに従って広くなっており、これによって、加熱による体積膨張に基づく水蒸気や過熱蒸気の圧力上昇を抑制することができる。このように、本実施形態では、ボイラ室302と一次加熱室324を合わせたものが、上述した実施形態1の一次加熱室12に該当し、更に、前記ボイラ室302と一次加熱室324の間には、気水分離室310が介在する構成となっている。
二次加熱室334は、前記一次加熱室324で生成し、気水分離室310へ送られて温度が急激に低下した過熱蒸気を、処理室350での使用に適した所望の温度まで再加熱するためのものである。その構成は、基本的には一次加熱室324と同様となっており、複数の隔壁340とそれによって形成されたつづら折り状の通路341,加熱用のヒータ338を備えている。また、処理室350へ過熱蒸気を送るための出口342が設けられている。実際には、上述した実施形態1と同様に、温度センサなどを設けて過熱蒸気の温度を制御することとなる。
次に、処理室350は、前記二次加熱室334の出口342を介して導入された過熱蒸気を利用して、処理対象360に所望の処理を行うものであり、必要に応じて、全体が断熱材362で覆われる。二次加熱室334から供給された過熱蒸気は、導入管352によって処理室350内へ送られる。該導入管352は、過熱蒸気を滞留させるために管径が大きく形成された滞留部354と、該滞留部354の一端に連続して設けられたノズル部356により構成されている。ノズル部356は、滞留部354と比較して管径が急激に小さくなっており、適宜間隔で射出口358が形成されている。このような構造により、二次加熱室334から導入された過熱蒸気は、滞留部354にいったん滞留したのち、管径の小さいノズル部356から処理対象360に向けて勢いよく噴出される。すなわち、滞留部354を設けることにより、過熱蒸気を加圧していると考えることができる。
前記処理室350には、処理後の過熱蒸気を回収するための排気口364が設けられており、該排気口364には、回収タンク370と接続する排気管366が接続されている。排気管366を介して回収された回収蒸気は、排気管366を通過しながら,あるいは、回収タンク370内で冷却されて温水となり、回収タンク370に貯留される。なお、本実施形態では、排気管366によって処理室350の排気口364と回収タンク370を直接連結することとしたが、必要に応じて、上述した実施形態1の冷却装置130や油水分離槽160と同様のものを設け、回収蒸気ないし回収水の冷却や油分の分離などを行ってから回収タンク370に送るようにしてもよい。
回収タンク370は、連結管372及び374により前記ボイラ室302と接続しており、下方の連結管372を介して、双方に貯留された水または温水が連通している。これにより、ボイラ室302の水または温水は回収タンク370を冷却するとともに、その熱量を吸収して温度が上がるため、回収蒸気ないし回収水の熱量を有効利用することができる。
次に、図5(B)も参照して、本実施形態の作用を説明する。ボイラ室302では、ヒータ304により水または温水が加熱されて水蒸気を生成する(図5(B)のP0〜P1に該当)。生成した水蒸気は、細管316を介して気水分離室310に送られ、ここで微細な蒸気粒子のみが選別される。この状態は、図5(B)のP1〜P2に該当する。なお、水蒸気の場合は、過熱蒸気と異なり、冷却する度合いがそれほど大きくないので、短時間の通過では、温度はほとんど変化しないと考えられる。
気水分離室310を通過して一次加熱室324に導入された水蒸気は、ヒータ328により加熱されて急激に温度が上昇し、例えば、300℃程度の過熱蒸気となる(P2〜P3)。生成した過熱蒸気は、一次過熱室324内を通過する間、高温を保ち続けるが(P3〜P4)、出口332及び細管318を介して気水分離室310へ送られると急激に温度が低下する(P4〜P5)。これは、過熱蒸気は、特に熱伝達が良い反面、冷却する度合いも大きいためであり、これによって細管318によるフィルタ効果により気液分離を行うことができる。
細管318を通過し温度が低下した過熱蒸気(P5〜P6)は、二次加熱室334へ送られ、ヒータ338により、処理室350での使用に適した温度,例えば、120℃程度まで加熱され(P6〜P7)、その温度を保ったまま(P7以降)、処理室350の導入管352に送られる。導入管352へ送られた過熱蒸気は、滞留部354でいったん滞留したのち、ノズル部356へ送られ、射出口358から処理対象360へ向けて噴射される。このとき、一度広い場所へ滞留させたのち、管径の細いノズル部356へ送ることにより、過熱蒸気を加圧する効果を得ることができる。
このように、処理室350で、射出口358から過熱蒸気が処理対象360に吹き付けられ、加熱,乾燥,殺菌などの所望の処理が施される。なお、本実施形態においても、処理対象360及び処理の内容によっては、必要に応じて上述した実施形態1と同様に空気供給装置やガス供給装置を設け、処理加減の調整などを行うようにしてもよい。
処理後の蒸気は、排気口364及び排気管366を介して回収タンク370へ送られ、回収タンク370内または排気管366内で冷却されて液化し、例えば、100℃未満の温水として回収タンク370内に貯留される。ここで、回収タンク370と前記ボイラ室302が連通しているため、ボイラ室302内の水または温水によって回収蒸気(ないし回収水)の冷却が行われるとともに、その時の熱交換によって、ボイラ室302内の水または温水の温度が上昇する。すなわち、回収蒸気の熱量を有効利用することができる。
本実施形態の効果は、基本的には上述した実施形態1と同様であるが、本実施形態によれば、水蒸気を加熱して過熱蒸気を生成する前に、気水分離室310を通過させて粒子の細かい水蒸気のみを一次加熱室324へ送る。そして、更に、一次加熱室324で生成した過熱蒸気を気水分離室310において気水分離し、二次加熱室334で再加熱する構成としたので、より微細で高温な過熱蒸気を安定して供給することができる。また、処理後の蒸気の回収タンク170とボイラ室302を連結することとしたので、回収蒸気の熱量の再利用が可能である。更に、一次加熱室324,二次加熱室334の隔壁330,340の間隔を、蒸気の流入側から排出側に行くに従って大きくすることとしたので、加熱に伴う蒸気の圧力上昇を抑制することができる。
<実施形態5>
次に、本発明の実施形態5について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態の全体構成を示す図である。本形態は、前記実施形態4の変形例であり、過熱蒸気発生装置300と処理室350が離れた構成となっている。このため、過熱蒸気発生装置300で生成した過熱蒸気が、図示しないパイプなどを通って処理室350に到達する前に急激に温度が低下するのを防止するために、処理室350には、三次加熱室400が設けられている。過熱蒸気発生装置300から送られた過熱蒸気は、まず三次加熱室400で所望の温度になるように再加熱されてから処理室350に送られる。
処理後の蒸気は、前記形態4と同様に回収タンク370に回収されるが、回収用の管が長くなるほど温度の低下が見られるため、併設された加熱部402で再加熱してから気水分離室310へ送られる。なお、加熱部402としては、前記形態4と同様にヒータを用いてもよいし、ガスバーナなどの他の加熱手段であってもよい。このように、処理室350に再加熱用の三次加熱室400を設けることにより、過熱蒸気発生装置300と処理室350が離れて設置されている場合でも、高温の過熱蒸気を安定して供給することが可能となる。
<実施形態6>
次に、本発明の実施形態6について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態の全体構成を示す図である。上述した実施形態4及び5では、ボイラ室302で発生した水蒸気及び一次加熱室324で発生した過熱蒸気を、一つの気水分離室310を通過させることとしたが、本実施形態は、気水分離室を複数設けた例である。同図に示すように、本形態の過熱蒸気発生装置410は、ボイラ室411と3つの加熱室412,416,420及び2つの気水分離室414,418により構成されている。前記ボイラ室411で発生した水蒸気は、まず、一次加熱室412に送られて再加熱され、過熱蒸気となる。過熱蒸気は第一気水分離室414へ送られて微細な蒸気粒子のみが選別されて二次加熱室416へ送られる。ここで、気水分離により温度低下した過熱蒸気を再度加熱し、更に、第二気水分離室418で冷却して微細粒子の選別を行う。該第二気水分離室418を通過した微細な過熱蒸気粒子は温度が低下しているため、最後に三次加熱室420へ送られて、処理室422での処理に必要な所望温度に再加熱される。
本形態では、更に、処理室422で処理対象に所望の処理を行ったあとの蒸気の熱量を再利用するために、熱交換器424が設けられている。該熱交換器424には、冷却水が426が満たされており、前記処理室422から排気された回収蒸気を、前記冷却水426中の冷却管428を通過させることにより、熱交換によって、回収蒸気の冷却と冷却水426の加熱による水蒸気の発生を同時に実現することができる。そして、冷却されて液化した回収蒸気は排出され、発生した水蒸気は前記一次加熱室412に送られて再利用される。このとき、ボイラ室411及び熱交換器424から発生した水蒸気の合流地点よりもボイラ室411寄りの位置にバルブ430を設けておくと、熱交換器424から十分な量の水蒸気が供給される場合に、ボイラ室411からの水蒸気の供給を遮断することができる。このように、本実施形態によれば、2つの気水分離室414,418を設けて過熱蒸気の粒径の選別を行うこととしたので、高温で微細な過熱蒸気を、より安定して供給することが可能となる。更に、処理に利用した後の回収蒸気の熱量を再利用することも可能である。
<実施形態7>
次に、図9(A)を参照して、本発明の実施形態7について説明する。本形態は、気水分離室の変形例である。同図(A)は、本形態による気水分離の様子を示している。本形態の気水分離室450は、過熱蒸気を冷却するための冷却室452と、該冷却室452全体を冷却する冷却槽454により構成されている。冷却槽454には、水などの冷却媒体が充填されている。
また、過熱蒸気発生部460は、一次加熱室462と二次加熱室470により構成されている。前記一次加熱室462は、水蒸気または過熱蒸気の入口464,出口468,加熱用のヒータ466を備えており、同様に、二次加熱室470も、過熱蒸気の入口474,出口476,ヒータ472を備えている。また、前記一次加熱室462の出口468には、前記冷却室452内に過熱蒸気を勢いよく噴射させるためのノズル456が設けられている。該冷却室452に噴射された過熱蒸気は、室内の空気によって冷却され、微細な蒸気粒子のみが選別されて、大口径の入口474を介して二次加熱室470へ送られる。すなわち、本実施形態では、冷却室452内の空気自体を直接の冷却媒体として利用した構成となっている。本実施形態の効果・作用は上述した実施形態と同様である。
次に図9(B)を参照して、本発明で生成した過熱蒸気の熱量特性について説明する。同図は、蒸気の温度と熱量の関係を示す図であり、横軸が温度(℃),縦軸がエネルギー量(熱量)(kcal/cc)となっている。同図中、A線は飽和蒸気の特性を示し、B線は従来の手法で生成された低圧過熱蒸気の特性を示し、C線は本発明により生成した過熱蒸気の特性を示している。同図から分かるように、これら三つの線は110℃付近で交わっており、飽和蒸気のA線は、374℃付近で臨界状態に達し、それまでの1℃当りのエネルギー量の増加率は、約1cal/℃・ccとなっている。また、低圧過熱蒸気のB線のエネルギー量増加率は、約7cal/℃・cc,本発明の過熱蒸気のC線のエネルギー量増加率は、120℃に達するまで約133cal/℃・ccとなっている。このように、本発明の過熱蒸気は、120℃〜200℃程度の低温でも、飽和蒸気,低圧過熱蒸気と比較して飛躍的に大きいエネルギー量と蒸発速度を得られる。例えば、通常の低圧過熱蒸気が300℃付近で持ち得る熱量と同等の熱量を、本発明による過熱蒸気はわずか120℃で備えている。
このように、本発明によれば、上述した実施形態で説明したように、生成した過熱蒸気の冷却と加熱を繰り返す特殊な加熱処理を施しているため蒸気の分子構造が変化(微細化)し、気体に含まれる水分含有量が0.1%以下程度と少なくなるため、飽和蒸気や通常の低圧過熱蒸気と比べて数倍以上の熱伝達力と蒸発速度を実現することが可能となる。本発明の過熱蒸気によれば、ある温度の液体の中に試料を入れたときとほぼ同等の時間で同程度の熱伝達が可能である。
<他の実施形態>
本発明には数多くの実施形態があり、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、次のようなものも含まれる。
(1)前記形態における大きさ・形状は一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
(2)前記形態1における一次加熱室12は一例であり、過熱蒸気を生成することができれば、どのような構成のものであってもよい。例えば、前記形態1では、タンク20の外周にそって加熱管22を巻回し、ガスバーナ24をタンク20の下側に設け、タンク20の上方にヒータ30を設けたが、例えば、上下左右にガスバーナやヒータを設けるなど、加熱手段を更に多数設けるようにしてもよい。また、加熱手段も各種の公知のものを用いてもよい。あるいは、タンクを円筒状に形成し、その内側にスパイラル状の加熱管22を設けるようにしてもよいし、内側及び外側のタンクでスパイラル状の加熱管を挟む構造としてもよい。
(3)気水分離室50,310,414,418による気水分離も一例であり、同様の効果を奏するように適宜設計変更可能である。例えば、前記形態では、冷却水を利用して気水分離を行うこととしたが、実施形態7の気水分離室450のように空気を冷却媒体として利用するようにしてもよいし、他のガスなどを利用してもよい。また、気水分離されたドレン水を排出ないし再利用するためのトラップなどを設けるようにしてもよい。また、前記実施形態4では、水蒸気及び過熱蒸気をそれぞれ一回ずつ気水分離することとしたが、更に他の加熱室を設け、気水分離室と加熱室の往復を複数回行うようにしてもよい。もちろん、このとき1つの気水分離室を通過させるようにしてもよいし、加熱室と同数程度の気水分離室を設けて、順番に通過させるようにしてもよい。これにより、蒸気粒子の小さい安定した過熱蒸気を供給することが可能である。
(4)前記実施形態における処理室90,210,350,422なども一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。例えば、処理室90内部に処理対象94をのせるコンベアなどを設けて、各種処理を施すようにしてもよい。また、前記実施形態2においては3つの処理室を設けることとしたが、過熱蒸気発生装置10の容量に応じて、処理室の数は増減可能である。また、これら複数の処理室も前記形態では直列に配置することとしたが、必要に応じて並列配置としてもよい。更に、前記形態4では、過熱蒸気の導入管352に滞留部354を形成することにより、射出する過熱蒸気を加圧することとしたが、同様の効果を奏するものであれば、他の各種の加圧機構を利用してよい。
(5)前記実施形態1では、2つの温度センサ32及び100を用いて過熱蒸気の温度制御を行ったが、更に多数の温度センサを用いることを妨げるものではない。また、最終的に処理室90において所望の温度の過熱蒸気を得ることができれば、上述した温度制御手法に限定されるものではない。
(6)前記形態では、処理後の過熱蒸気を回収したが、この回収処理は必要に応じて行えばよい。また、前記形態1では、回収した蒸気中に含まれる油成分を除去するための油水分離室160を設けることとしたが、これも蒸気が汚損するおそれがないときは、必ずしも分離室166は必要ではなく、貯水室164のみを設ければよい。
(7)処理対象94,360としては、上述したパンなどの食品のほか、例えば、廃水,工業製品,それらの部品,衣料品,薬品,各種原材料,廃棄物,医療用品及び医療廃棄物など、各種のものが適用可能であり、固体や液体のほか、粉末などでもよい。また、処理の形態としては、上述した加熱のほか、乾燥,冷却,洗浄,焼結,解凍,除湿,蒸煮,炊飯,殺菌,暖房など、各種の態様が可能である。
(8)前記実施形態では、過熱処理時に空気を利用したが、空気以外のもの,例えば酸素を利用してもよい。酸素を利用することで,食品に焦げ目を付ける,処理対象を焼却する,処理対象を殺菌するなどの処理を効率的におこなうことができる。更に、ガス供給装置180によって供給するガスも一例であり、窒素や炭酸ガス以外のガスを処理時に供給するようにしてもよい。
(9)前記形態を組み合わせるようにしてもよい。例えば、実施形態4のボイラ室302で水蒸気を生成する代わりに、実施形態1の一次加熱室12と同様のものを用いて過熱蒸気を生成することにより、気水分離室310による過熱蒸気の気水分離を2回行うようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、水,温水または水蒸気を加熱して生成した過熱蒸気を気水分離し、これによって得た微細な蒸気粒子のみを再加熱することとしたので、温度低下を伴うことなく安定して微細な過熱蒸気を供給することができるとともに、これを利用して短時間で効率的に処理対象に処理を施すことができる。また、複数箇所で過熱蒸気の温度を測定して制御することとしたので、過熱蒸気の温度を良好に所望の値に保持することができる。更に、必要に応じて処理時に酸素,窒素,炭酸ガスのいずれかの気体を供給することとしたので、これら気体の供給量により処理加減を調整することができる。

Claims (17)

  1. 水,温水または水蒸気を加熱手段で加熱して過熱蒸気を生成する過熱蒸気生成手段,
    該過熱蒸気生成手段によって生成した過熱蒸気のうち、微細な蒸気粒子のみを通過させる気水分離手段,
    該気水分離手段を通過した過熱蒸気を加熱する再加熱手段,
    を備えたことを特徴とする過熱蒸気発生装置。
  2. 前記再加熱手段を複数設けるとともに、前記過熱蒸気生成手段によって生成した過熱蒸気を、前記気水分離手段と前記複数の再加熱手段を交互に通過させることを特徴とする請求項1記載の過熱蒸気発生装置。
  3. 前記再加熱手段が、
    複数の熱伝導性の隔壁,
    該複数の隔壁によってつづら折り状に形成された過熱蒸気の通路,
    を備えるとともに、前記隔壁の間隔を、蒸気の導入側から排出側に行くに従って拡大したことを特徴とする請求項1又は2記載の過熱蒸気発生装置。
  4. 前記過熱蒸気生成手段は、
    水または温水を貯留する貯留タンク,
    該貯留タンクの外周に巻回されており、水または温水が供給される熱伝導性の加熱管,
    を含むとともに、前記加熱手段によって前記加熱管を加熱して過熱蒸気を生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の過熱蒸気発生装置。
  5. 前記加熱管の管径を、水または温水の供給側から過熱蒸気の排出側に行くに従って拡大したことを特徴とする請求項4記載の過熱蒸気発生装置。
  6. 前記気水分離手段は、
    前記過熱蒸気生成手段から供給された過熱蒸気の通路,
    該通路の周囲を冷却媒体で冷却する冷却槽,
    を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の過熱蒸気発生装置。
  7. 前記冷却媒体が水であるときに、前記冷却槽から排出された冷却水を、前記貯留タンク又は加熱管に供給する循環手段,
    を備えたことを特徴とする請求項6記載の過熱蒸気発生装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の過熱蒸気発生装置を備えており、
    前記過熱蒸気発生装置によって生成された過熱蒸気によって、処理対象に必要な処理を行う処理手段,
    を少なくとも一つ備えたことを特徴とする過熱蒸気処理装置。
  9. 前記過熱蒸気発生装置によって生成された過熱蒸気を再加熱して前記処理手段に供給する予備加熱手段,
    を備えたことを特徴とする請求項8記載の過熱蒸気処理装置。
  10. 前記処理手段に酸素,窒素,二酸化炭素の少なくともいずれかのガスを供給する気体供給手段,
    を備えたことを特徴とする請求項8又は9記載の過熱蒸気処理装置。
  11. 複数の温度センサを設けるとともに、
    これらの温度センサによる検知結果に基づいて、前記過熱蒸気発生装置によって生成される過熱蒸気の温度又は前記予備加熱手段で再加熱される過熱蒸気の温度を制御する温度制御手段,
    を備えたことを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の過熱蒸気処理装置。
  12. 前記処理手段は、
    前記過熱蒸気発生装置から供給された過熱蒸気を加圧するための加圧手段,
    を備えたことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の過熱蒸気処理装置。
  13. 前記処理手段は、
    前記処理対象に対して過熱蒸気が直接あたるのを防止するための多孔性の囲い枠,
    を備えたことを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の過熱蒸気処理装置。
  14. 前記処理手段によって処理を行った後の蒸気を回収して液化する冷却手段,
    該冷却手段によって液化した回収水中の油と水を分離する油水分離手段,
    を備えたことを特徴とする請求項8〜13のいずれかに記載の過熱蒸気処理装置。
  15. 前記処理手段によって処理を行った後の蒸気の熱量を再利用する再利用手段,
    を備えたことを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載の過熱蒸気処理装置。
  16. 前記処理手段は、前記処理対象に、加熱,乾燥,冷却,洗浄,焼却,解凍,除湿,蒸煮,炊飯,殺菌,防錆,焼なましのいずれかの処理を行うことを特徴とする請求項8〜15のいずれかに記載の過熱蒸気処理装置。
  17. 水,温水または水蒸気を加熱手段で加熱して過熱蒸気を生成する過熱蒸気生成工程,
    該過熱蒸気生成手段によって生成した過熱蒸気のうち、微細な蒸気粒子のみを通過させる気水分離工程,
    該気水分離手段を通過した過熱蒸気を加熱する再加熱工程,
    を備えたことを特徴とする過熱蒸気発生方法。
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