JP2003253268A - 有機化合物の加熱方法及び加熱装置 - Google Patents
有機化合物の加熱方法及び加熱装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 過熱蒸気を利用した有機化合物の加熱装置に
関し、消費エネルギーを低減して、有機化合物の加熱を
行う。 【解決手段】 蒸気発生手段26、搬送手段29、蒸気
過熱手段30、処理室22を配管接続して蒸気循環回路
を構成し、処理室22に高温空気または過熱蒸気を供給
できるように循環回路上に切換手段28を設けたもので
あり、処理室22に高温空気を供給して有機化合物21
を乾燥する。乾燥終了後、処理室22内に過熱蒸気を供
給して低酸素の状態で有機化合物21を加熱することに
より、過熱蒸気だけを加熱媒体とする有機化合物の熱分
解(炭化)処理と比較して、加熱初期の有機化合物21
の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮がなくなるので、消
費エネルギーを低減できる。
関し、消費エネルギーを低減して、有機化合物の加熱を
行う。 【解決手段】 蒸気発生手段26、搬送手段29、蒸気
過熱手段30、処理室22を配管接続して蒸気循環回路
を構成し、処理室22に高温空気または過熱蒸気を供給
できるように循環回路上に切換手段28を設けたもので
あり、処理室22に高温空気を供給して有機化合物21
を乾燥する。乾燥終了後、処理室22内に過熱蒸気を供
給して低酸素の状態で有機化合物21を加熱することに
より、過熱蒸気だけを加熱媒体とする有機化合物の熱分
解(炭化)処理と比較して、加熱初期の有機化合物21
の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮がなくなるので、消
費エネルギーを低減できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱媒体を用いた
有機化合物の加熱方法及び加熱装置に関するものであ
る。
有機化合物の加熱方法及び加熱装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては特開2001−19
2670号公報で知られるような炭化物の製造方法およ
び有機廃棄物の熱分解装置がある。
2670号公報で知られるような炭化物の製造方法およ
び有機廃棄物の熱分解装置がある。
【0003】以下、図6の従来の炭化物の製造方法およ
び有機廃棄物の熱分解装置の構成図を参照しながら上記
従来の技術について説明する。
び有機廃棄物の熱分解装置の構成図を参照しながら上記
従来の技術について説明する。
【0004】1は熱分解装置本体であり、原料投入口2
と炭化物の排出口3を有する。
と炭化物の排出口3を有する。
【0005】4は水を加熱して水蒸気を発生させる水蒸
気発生器である。5は水蒸気発生器4から導出された水
蒸気を所定の温度に過熱して過熱水蒸気を発生させる水
蒸気過熱装置である。6は水蒸気過熱装置5から導出さ
れた過熱水蒸気を常圧以上の低圧で熱分解装置本体1に
供給する過熱水蒸気供給管である。
気発生器である。5は水蒸気発生器4から導出された水
蒸気を所定の温度に過熱して過熱水蒸気を発生させる水
蒸気過熱装置である。6は水蒸気過熱装置5から導出さ
れた過熱水蒸気を常圧以上の低圧で熱分解装置本体1に
供給する過熱水蒸気供給管である。
【0006】7は流量調整器、8は圧力調整器であり、
過熱水蒸気供給管6内を流れる過熱水蒸気の流量および
圧力を調節する。9は水蒸気過熱装置5で生成される過
熱水蒸気の温度を制御する温度調整器である。
過熱水蒸気供給管6内を流れる過熱水蒸気の流量および
圧力を調節する。9は水蒸気過熱装置5で生成される過
熱水蒸気の温度を制御する温度調整器である。
【0007】10および11は過熱水蒸気供給管6上に
配設された流量調整弁および圧力調整弁である。
配設された流量調整弁および圧力調整弁である。
【0008】12は蒸気分離回収装置であり、熱分解装
置本体1から導出された廃蒸気を気液分離し、廃蒸気中
の不純物または有用物からなる混入物を回収するととも
に、この混入物が分離された後の高温ガスを水蒸気過熱
装置5に供給して熱交換することにより、廃蒸気中の熱
エネルギーを水蒸気過熱用の熱源として利用するように
構成されている。13は熱分解装置本体1から蒸気分離
回収装置12に接続された配管上に配設された開閉弁で
ある。
置本体1から導出された廃蒸気を気液分離し、廃蒸気中
の不純物または有用物からなる混入物を回収するととも
に、この混入物が分離された後の高温ガスを水蒸気過熱
装置5に供給して熱交換することにより、廃蒸気中の熱
エネルギーを水蒸気過熱用の熱源として利用するように
構成されている。13は熱分解装置本体1から蒸気分離
回収装置12に接続された配管上に配設された開閉弁で
ある。
【0009】14は給水ポンプであり、水蒸気発生器4
に水道水を供給する。
に水道水を供給する。
【0010】15は流量センサー、16は圧力センサ
ー、17は温度センサーであり、それぞれ熱分解装置本
体1内の流量、圧力、温度を測定し、流量調整器7、圧
力調整器8、温度調整器9に検出信号を送信する。
ー、17は温度センサーであり、それぞれ熱分解装置本
体1内の流量、圧力、温度を測定し、流量調整器7、圧
力調整器8、温度調整器9に検出信号を送信する。
【0011】以上のように構成された有機廃棄物の熱分
解装置について、以下その動作を説明する。
解装置について、以下その動作を説明する。
【0012】まず、ポンプ14から供給された水は、水
蒸気発生器4で加熱されて水蒸気が発生する。この水蒸
気は所定の温度に水蒸気過熱装置5で過熱されて常圧以
上の低圧過熱水蒸気となり、過熱水蒸気供給管6を通過
して熱分解装置本体1に供給される。このとき、流量セ
ンサー15、圧力センサー16、温度センサー17によ
って熱分解装置本体1内の流量、圧力、温度が測定さ
れ、その検出信号が流量調整器7、圧力調整器8、温度
調整器9に送信されて流量調整弁10および圧力調整弁
11、水蒸気過熱装置5を調整することにより、熱分解
装置本体1に供給される過熱水蒸気を制御する。
蒸気発生器4で加熱されて水蒸気が発生する。この水蒸
気は所定の温度に水蒸気過熱装置5で過熱されて常圧以
上の低圧過熱水蒸気となり、過熱水蒸気供給管6を通過
して熱分解装置本体1に供給される。このとき、流量セ
ンサー15、圧力センサー16、温度センサー17によ
って熱分解装置本体1内の流量、圧力、温度が測定さ
れ、その検出信号が流量調整器7、圧力調整器8、温度
調整器9に送信されて流量調整弁10および圧力調整弁
11、水蒸気過熱装置5を調整することにより、熱分解
装置本体1に供給される過熱水蒸気を制御する。
【0013】原料投入口2から投入された有機性廃棄物
は、熱分解装置本体1内で過熱水蒸気雰囲気すなわち無
酸素または低酸素の雰囲気で加熱されるため、非酸化的
/還元的に熱分解する。熱分解して炭化した有機廃棄物
は、炭素の含有量が約75%レベルにまで到達する。こ
の熱分解で有機廃棄物は、質量および容積いずれもかな
り減少するため、有機廃棄物を有用な炭化物に転化する
とともに、減量化できるというメリットをも有してい
る。
は、熱分解装置本体1内で過熱水蒸気雰囲気すなわち無
酸素または低酸素の雰囲気で加熱されるため、非酸化的
/還元的に熱分解する。熱分解して炭化した有機廃棄物
は、炭素の含有量が約75%レベルにまで到達する。こ
の熱分解で有機廃棄物は、質量および容積いずれもかな
り減少するため、有機廃棄物を有用な炭化物に転化する
とともに、減量化できるというメリットをも有してい
る。
【0014】一般に未乾燥の有機廃棄物は、多量の水分
を含むため、熱分解の前に乾燥を行うことが望ましい。
過熱水蒸気は熱風(空気)に比べて熱量がはるかに大き
いため、同温度の熱風乾燥の数倍早い乾燥が期待でき
る。特に常圧過熱水蒸気の温度が150℃を超えると、
水分の気化特性が顕著になるため、熱風(空気)乾燥よ
りも乾燥が著しく速くなる特性がある。
を含むため、熱分解の前に乾燥を行うことが望ましい。
過熱水蒸気は熱風(空気)に比べて熱量がはるかに大き
いため、同温度の熱風乾燥の数倍早い乾燥が期待でき
る。特に常圧過熱水蒸気の温度が150℃を超えると、
水分の気化特性が顕著になるため、熱風(空気)乾燥よ
りも乾燥が著しく速くなる特性がある。
【0015】炭化物は排出口3から排出され、また、熱
分解装置本体1からの廃蒸気は蒸気分離回収器12でガ
スと液に分離され、高温ガスは水蒸気過熱装置5に供給
して熱交換することにより、廃蒸気中の熱エネルギーを
水蒸気過熱用の熱源として利用できる。
分解装置本体1からの廃蒸気は蒸気分離回収器12でガ
スと液に分離され、高温ガスは水蒸気過熱装置5に供給
して熱交換することにより、廃蒸気中の熱エネルギーを
水蒸気過熱用の熱源として利用できる。
【0016】以上のように、有機廃棄物を常圧以上の低
圧過熱水蒸気を用いて加熱することにより、簡単な構成
により有機廃棄物を効率よく炭化して炭化物を製造する
ことができ、この炭化物を、肥料あるいは活性炭化物等
として有効に利用することができる。
圧過熱水蒸気を用いて加熱することにより、簡単な構成
により有機廃棄物を効率よく炭化して炭化物を製造する
ことができ、この炭化物を、肥料あるいは活性炭化物等
として有効に利用することができる。
【0017】また、有機廃棄物を、無酸素または低酸素
雰囲気下で非酸化的/還元的に熱分解することにより、
有機廃棄物の加熱時に発生する臭気成分を還元熱分解す
ることにより無臭化できる等の利点がある。
雰囲気下で非酸化的/還元的に熱分解することにより、
有機廃棄物の加熱時に発生する臭気成分を還元熱分解す
ることにより無臭化できる等の利点がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、焼成や熱分解(炭化)など比較的高温域
での加熱には適しているが、低温域での乾燥などは蒸気
が凝縮するためできないという欠点があった。
来の構成では、焼成や熱分解(炭化)など比較的高温域
での加熱には適しているが、低温域での乾燥などは蒸気
が凝縮するためできないという欠点があった。
【0019】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、加熱媒体を使い分けることにより、加熱目的に適し
た加熱をすることである。
で、加熱媒体を使い分けることにより、加熱目的に適し
た加熱をすることである。
【0020】また、上記従来の構成では、過熱水蒸気を
加熱媒体として有機化合物を熱分解(炭化)するとき、
加熱初期の表面温度が露点以下では過熱水蒸気が凝縮す
るので、熱分解に必要なエネルギーが増大するという欠
点があった。
加熱媒体として有機化合物を熱分解(炭化)するとき、
加熱初期の表面温度が露点以下では過熱水蒸気が凝縮す
るので、熱分解に必要なエネルギーが増大するという欠
点があった。
【0021】本発明の他の目的は、加熱媒体を加熱初期
は高温空気とし、有機化合物の表面温度が露点以上にな
ると過熱蒸気に切り換えることにより、有機化合物表面
での過熱蒸気の凝縮を低減し、有機廃棄物の熱分解に必
要なエネルギーを低減することである。
は高温空気とし、有機化合物の表面温度が露点以上にな
ると過熱蒸気に切り換えることにより、有機化合物表面
での過熱蒸気の凝縮を低減し、有機廃棄物の熱分解に必
要なエネルギーを低減することである。
【0022】また、上記従来の構成では、廃過熱蒸気を
最終的に装置外に排出しているため廃棄する熱量が大き
いという欠点があった。
最終的に装置外に排出しているため廃棄する熱量が大き
いという欠点があった。
【0023】本発明の他の目的は、廃過熱蒸気を再度回
路内に循環して利用することにより廃棄する熱量を低減
することである。
路内に循環して利用することにより廃棄する熱量を低減
することである。
【0024】また、上記従来の構成では、廃熱回収直前
に気液分離操作を行うので、熱ロスが大きいという欠点
があった。
に気液分離操作を行うので、熱ロスが大きいという欠点
があった。
【0025】本発明の他の目的は、処理室から排気直後
に廃熱回収することにより、熱ロスを低減することであ
る。
に廃熱回収することにより、熱ロスを低減することであ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の有機化合物の加熱方法の発明は、加熱媒体に高温空気
または過熱蒸気の少なくともひとつを選択する第1ステ
ップと、第1ステップで選択された加熱媒体を有機化合
物が収納されている処理室に供給する第2ステップから
なるものであり、第1ステップで加熱媒体を高温空気ま
たは過熱蒸気の少なくともひとつを選択する。
の有機化合物の加熱方法の発明は、加熱媒体に高温空気
または過熱蒸気の少なくともひとつを選択する第1ステ
ップと、第1ステップで選択された加熱媒体を有機化合
物が収納されている処理室に供給する第2ステップから
なるものであり、第1ステップで加熱媒体を高温空気ま
たは過熱蒸気の少なくともひとつを選択する。
【0027】第2ステップでは、第1ステップで選択さ
れる加熱媒体により有機化合物を加熱する。
れる加熱媒体により有機化合物を加熱する。
【0028】このことにより、加熱目的に適した加熱媒
体を用いることにより、目的どおりの加熱ができるとい
う作用を有する。
体を用いることにより、目的どおりの加熱ができるとい
う作用を有する。
【0029】本発明の請求項2に記載の有機化合物の加
熱方法の発明は、請求項1に記載の発明において、第1
ステップは、加熱初期の有機化合物が所定の温度以下の
とき高温空気を加熱媒体に選択し、有機化合物が所定の
温度以上になると過熱蒸気を加熱媒体に選択するもので
あり、第1ステップで、加熱開始から有機化合物が所定
温度になるまで、高温空気を加熱媒体として加熱を行
う。
熱方法の発明は、請求項1に記載の発明において、第1
ステップは、加熱初期の有機化合物が所定の温度以下の
とき高温空気を加熱媒体に選択し、有機化合物が所定の
温度以上になると過熱蒸気を加熱媒体に選択するもので
あり、第1ステップで、加熱開始から有機化合物が所定
温度になるまで、高温空気を加熱媒体として加熱を行
う。
【0030】次に、過熱蒸気を加熱媒体として低酸素の
状態で加熱して、有機化合物を熱分解する。
状態で加熱して、有機化合物を熱分解する。
【0031】このことにより、過熱蒸気だけを加熱媒体
とする有機化合物の熱分解(炭化)処理と比較して、加
熱初期の有機化合物の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮
がなくなるので、消費エネルギーを低減できるという作
用を有する。
とする有機化合物の熱分解(炭化)処理と比較して、加
熱初期の有機化合物の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮
がなくなるので、消費エネルギーを低減できるという作
用を有する。
【0032】本発明の請求項3に記載の有機化合物の加
熱装置の発明は、蒸気発生手段、搬送手段、蒸気過熱手
段、処理室を配管接続して循環回路を構成し、処理室に
高温空気または過熱蒸気を供給できるように循環回路上
に切換手段を配設したものであり、処理室に高温空気を
供給して有機化合物を乾燥する。
熱装置の発明は、蒸気発生手段、搬送手段、蒸気過熱手
段、処理室を配管接続して循環回路を構成し、処理室に
高温空気または過熱蒸気を供給できるように循環回路上
に切換手段を配設したものであり、処理室に高温空気を
供給して有機化合物を乾燥する。
【0033】乾燥終了後、処理室内に過熱蒸気を供給し
て低酸素雰囲気で有機化合物を加熱する。
て低酸素雰囲気で有機化合物を加熱する。
【0034】このことにより、加熱媒体を循環させて利
用できるので、熱ロスが少なく消費エネルギーを低減で
きるという作用を有する。
用できるので、熱ロスが少なく消費エネルギーを低減で
きるという作用を有する。
【0035】本発明の請求項4に記載の加熱装置の発明
は、請求項3記載の発明において、蒸気過熱手段に流入
する加熱媒体と、処理室から排出される廃加熱媒体との
間で熱交換できるように熱交換器を設けたものであり、
排出直後の廃加熱媒体の廃熱を回収して利用することに
より、熱ロスを低減できるという作用を有する。
は、請求項3記載の発明において、蒸気過熱手段に流入
する加熱媒体と、処理室から排出される廃加熱媒体との
間で熱交換できるように熱交換器を設けたものであり、
排出直後の廃加熱媒体の廃熱を回収して利用することに
より、熱ロスを低減できるという作用を有する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明による有機化合物の
加熱方法及び加熱装置の実施の形態について、図面を参
照しながら説明する。
加熱方法及び加熱装置の実施の形態について、図面を参
照しながら説明する。
【0037】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1による有機化合物の加熱方法のブロック図である。
態1による有機化合物の加熱方法のブロック図である。
【0038】図1に示すように、第1ステップでは加熱
媒体として、200〜300℃の高温空気または200
〜800℃の過熱蒸気の少なくともひとつを選択する。
媒体として、200〜300℃の高温空気または200
〜800℃の過熱蒸気の少なくともひとつを選択する。
【0039】例えば、高温空気は有機化合物を100℃
以下のような低温で乾燥させるときなどの加熱媒体とし
て適している。
以下のような低温で乾燥させるときなどの加熱媒体とし
て適している。
【0040】一方、過熱蒸気は低酸素の状態で加熱でき
るので、有機化合物を蒸焼きするような加熱媒体として
適している。
るので、有機化合物を蒸焼きするような加熱媒体として
適している。
【0041】次に第2ステップでは、第1ステップで選
択された加熱媒体を処理室に供給して有機化合物を加熱
する。
択された加熱媒体を処理室に供給して有機化合物を加熱
する。
【0042】以上のように本実施の形態では、加熱媒体
に高温空気または過熱蒸気の少なくともひとつを選択す
る第1ステップと、第1ステップで選択された加熱媒体
を有機化合物が収納されている処理室に供給する第2ス
テップからなるものであり、加熱目的に適した加熱媒体
を選択して、処理室に収納されている有機化合物を加熱
する。
に高温空気または過熱蒸気の少なくともひとつを選択す
る第1ステップと、第1ステップで選択された加熱媒体
を有機化合物が収納されている処理室に供給する第2ス
テップからなるものであり、加熱目的に適した加熱媒体
を選択して、処理室に収納されている有機化合物を加熱
する。
【0043】従って、有機化合物を目的通りの仕上がり
で、加熱できる。
で、加熱できる。
【0044】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2による有機化合物の加熱方法のフローチャートであ
る。
態2による有機化合物の加熱方法のフローチャートであ
る。
【0045】以下、加熱例として有機化合物の熱分解
(炭化)について説明する。
(炭化)について説明する。
【0046】有機化合物の熱分解は、含有水分を蒸発さ
せる乾燥過程と、乾燥した有機化合物を低酸素の状態で
加熱して分解する分解過程に大別できる。
せる乾燥過程と、乾燥した有機化合物を低酸素の状態で
加熱して分解する分解過程に大別できる。
【0047】通常、前者における有機化合物の温度は1
00℃(蒸気の露点)以下であるので、加熱媒体には結
露しない高温空気が消費エネルギー量の観点から好まし
い。一方、後者は低酸素の状態で加熱する必要があるの
で、加熱媒体には過熱蒸気が好ましい。
00℃(蒸気の露点)以下であるので、加熱媒体には結
露しない高温空気が消費エネルギー量の観点から好まし
い。一方、後者は低酸素の状態で加熱する必要があるの
で、加熱媒体には過熱蒸気が好ましい。
【0048】図2において、step1は、加熱条件の
設定である。有機化合物の熱分解の場合、加熱開始から
有機化合物が110℃になるまでを乾燥過程と想定し、
加熱媒体に200℃の高温空気を選択するように設定す
る。次に、有機化合物温度110〜700℃を分解過程
と想定し、加熱媒体に800℃の過熱蒸気を選択するよ
うに設定する。
設定である。有機化合物の熱分解の場合、加熱開始から
有機化合物が110℃になるまでを乾燥過程と想定し、
加熱媒体に200℃の高温空気を選択するように設定す
る。次に、有機化合物温度110〜700℃を分解過程
と想定し、加熱媒体に800℃の過熱蒸気を選択するよ
うに設定する。
【0049】step2は第1ステップであり、乾燥過
程の加熱媒体として200℃の高温空気を選択する。
程の加熱媒体として200℃の高温空気を選択する。
【0050】step3は第2ステップであり、ste
p2で選択された高温空気を処理室に供給し、有機化合
物の加熱を開始する。
p2で選択された高温空気を処理室に供給し、有機化合
物の加熱を開始する。
【0051】step4では、有機化合物の温度Tを測
定する。
定する。
【0052】step5では、step4で測定した有
機化合物の温度Tが、乾燥過程終了温度110℃に達し
ているか判定する。
機化合物の温度Tが、乾燥過程終了温度110℃に達し
ているか判定する。
【0053】T<110℃のとき、乾燥過程を継続と判
定し、step3へ戻る。
定し、step3へ戻る。
【0054】T≧110℃のとき、乾燥過程終了と判定
し、step6へ移行する。
し、step6へ移行する。
【0055】step6は第1ステップであり、加熱媒
体として800℃の過熱蒸気を選択する。
体として800℃の過熱蒸気を選択する。
【0056】step7は第2ステップであり、ste
p6で選択された過熱蒸気を処理室に供給し、有機化合
物の加熱を開始する。
p6で選択された過熱蒸気を処理室に供給し、有機化合
物の加熱を開始する。
【0057】step8では、有機化合物の温度Tを測
定する。
定する。
【0058】step9では、step8で測定した有
機化合物の温度Tが、分解過程終了温度700℃に達し
ているか判定する。
機化合物の温度Tが、分解過程終了温度700℃に達し
ているか判定する。
【0059】T<700℃のとき、分解過程を継続と判
定し、step7へ戻る。
定し、step7へ戻る。
【0060】T≧700℃のとき、分解過程終了と判定
し、加熱を終了する。
し、加熱を終了する。
【0061】以上のように本実施の形態では、第1ステ
ップは、加熱初期の有機化合物が所定の温度以下のとき
高温空気を加熱媒体に選択し、有機化合物が所定の温度
以上になると過熱蒸気を加熱媒体に選択するものであ
り、第1ステップで、加熱開始から有機化合物の温度が
110℃以下の乾燥過程では200℃の高温空気を加熱
媒体として加熱する。
ップは、加熱初期の有機化合物が所定の温度以下のとき
高温空気を加熱媒体に選択し、有機化合物が所定の温度
以上になると過熱蒸気を加熱媒体に選択するものであ
り、第1ステップで、加熱開始から有機化合物の温度が
110℃以下の乾燥過程では200℃の高温空気を加熱
媒体として加熱する。
【0062】次に、110〜700℃の分解過程では8
00℃の過熱蒸気を加熱媒体として低酸素の状態で加熱
して、有機化合物を熱分解する。
00℃の過熱蒸気を加熱媒体として低酸素の状態で加熱
して、有機化合物を熱分解する。
【0063】このことにより、過熱蒸気だけを加熱媒体
とする有機化合物の熱分解(炭化)処理と比較して、加
熱初期の有機化合物の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮
がなくなるので、消費エネルギーを低減できる。
とする有機化合物の熱分解(炭化)処理と比較して、加
熱初期の有機化合物の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮
がなくなるので、消費エネルギーを低減できる。
【0064】また、分解過程の加熱媒体に800℃とい
う高温の過熱蒸気を使用しているので、炭化物は賦活さ
れて比表面積が大きくなり、活性炭として再利用でき
る。
う高温の過熱蒸気を使用しているので、炭化物は賦活さ
れて比表面積が大きくなり、活性炭として再利用でき
る。
【0065】なお、本実施の形態では、有機化合物の熱
分解(炭化)について説明したが、食品の焼成、蒸煮等
の加熱調理もできる。
分解(炭化)について説明したが、食品の焼成、蒸煮等
の加熱調理もできる。
【0066】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3による有機化合物の加熱装置のシステム図である。
図4は同実施の形態の加熱装置における制御手段のブロ
ック図である。図5は同実施の形態の加熱装置における
加熱方法を示したフローチャートである。
態3による有機化合物の加熱装置のシステム図である。
図4は同実施の形態の加熱装置における制御手段のブロ
ック図である。図5は同実施の形態の加熱装置における
加熱方法を示したフローチャートである。
【0067】図3および図4において、21は有機化合
物であり、一般家庭や企業から排出される廃棄物を仮定
している。22は有機化合物21を収納し、加熱処理を
行う処理室である。23は処理室22内部に備えられ、
有機化合物21を載せる板であり、ガス成分のみを通過
させることができる多孔質製である。24は処理室22
の外壁に備えられた断熱材である。
物であり、一般家庭や企業から排出される廃棄物を仮定
している。22は有機化合物21を収納し、加熱処理を
行う処理室である。23は処理室22内部に備えられ、
有機化合物21を載せる板であり、ガス成分のみを通過
させることができる多孔質製である。24は処理室22
の外壁に備えられた断熱材である。
【0068】25は水道である。26は蒸気発生手段で
あり、水道25から供給される水を貯めるタンクであ
る。27は蒸気発生手段26内に貯められた水を加熱す
るヒーターであり、シーズーヒーターを使用している。
あり、水道25から供給される水を貯めるタンクであ
る。27は蒸気発生手段26内に貯められた水を加熱す
るヒーターであり、シーズーヒーターを使用している。
【0069】28は切換手段であり、流出口Aと流入口
BおよびCを備えた三方弁である。
BおよびCを備えた三方弁である。
【0070】29は空気または蒸気を搬送する搬送手段
でありブロワーを使用している。
でありブロワーを使用している。
【0071】30は蒸気過熱手段であり、ステンレス管
に直流電流を流しジュール熱で加熱するものであり、最
高850℃まで昇温可能である。
に直流電流を流しジュール熱で加熱するものであり、最
高850℃まで昇温可能である。
【0072】31は処理室22に備えられる噴出手段で
あり、過熱蒸気が広角的に噴出するような口形をしたノ
ズルにより構成される。
あり、過熱蒸気が広角的に噴出するような口形をしたノ
ズルにより構成される。
【0073】32は処理室22内のガスを排出する排出
手段である。
手段である。
【0074】33aは蒸気発生手段26と切換手段28
の流入口Bを接続する配管である。33bは切換手段2
8の流出口Aと搬送手段29を接続する配管である。3
3cは搬送手段29と蒸気過熱手段30を接続する配管
である。33dは蒸気過熱手段30と噴出手段31を接
続する配管である。33eは排出手段32と蒸気発生手
段26を接続する配管である。33fは切換手段28の
流入口Cに接続された配管であり、他端は外気が導入で
きるように開放されている。
の流入口Bを接続する配管である。33bは切換手段2
8の流出口Aと搬送手段29を接続する配管である。3
3cは搬送手段29と蒸気過熱手段30を接続する配管
である。33dは蒸気過熱手段30と噴出手段31を接
続する配管である。33eは排出手段32と蒸気発生手
段26を接続する配管である。33fは切換手段28の
流入口Cに接続された配管であり、他端は外気が導入で
きるように開放されている。
【0075】蒸気発生手段26、切換手段28、搬送手
段29、蒸気過熱手段30、噴出手段31、処理室2
2、排出手段32は配管33a〜33eによって環状に
接続されている。
段29、蒸気過熱手段30、噴出手段31、処理室2
2、排出手段32は配管33a〜33eによって環状に
接続されている。
【0076】34は配管33c内を流れる空気または蒸
気と配管33e内を流れる廃空気または廃過熱蒸気を熱
交換する熱交換器である。
気と配管33e内を流れる廃空気または廃過熱蒸気を熱
交換する熱交換器である。
【0077】35は圧力調整弁であり、蒸気発生手段2
6内が所定圧力以上に昇圧したときに開放し、余分な蒸
気およびガスを排出して減圧する。
6内が所定圧力以上に昇圧したときに開放し、余分な蒸
気およびガスを排出して減圧する。
【0078】36は有機化合物21の温度を測定する温
度センサーである。37は温度センサー36から送信さ
れる温度信号を基に、切換手段28を制御する制御手段
であり、マイコンを使用している。
度センサーである。37は温度センサー36から送信さ
れる温度信号を基に、切換手段28を制御する制御手段
であり、マイコンを使用している。
【0079】38は有機化合物の加熱処理を開始する開
始スイッチである。
始スイッチである。
【0080】39は温度検出手段であり、温度センサー
36から送信される温度信号を受けて、有機廃棄物21
の温度を検出する。
36から送信される温度信号を受けて、有機廃棄物21
の温度を検出する。
【0081】40は切換判定手段であり、開始スイッチ
38により有機化合物の加熱処理が開始された後、温度
検出手段39の信号を受けて、処理室22へ高温空気を
供給するか、過熱蒸気を供給するか判定し、切換手段2
8に切換信号を送信する。
38により有機化合物の加熱処理が開始された後、温度
検出手段39の信号を受けて、処理室22へ高温空気を
供給するか、過熱蒸気を供給するか判定し、切換手段2
8に切換信号を送信する。
【0082】以上のように構成された加熱装置につい
て、以下その動作を図5のフローチャートを参照して説
明するまず、有機化合物21の加熱処理を開始するため
に、開始スイッチ38から切換判定手段40に開始信号
を送信する。
て、以下その動作を図5のフローチャートを参照して説
明するまず、有機化合物21の加熱処理を開始するため
に、開始スイッチ38から切換判定手段40に開始信号
を送信する。
【0083】step1は、切換手段28であり、開始
スイッチ38から開始信号を受けた切換判定手段40か
ら乾燥ステップの実行の信号を受けて、A−Cを接続す
る。同時にヒーター27、搬送手段29、蒸気過熱手段
30はONの状態になる。このとき、搬送手段29によ
り配管33fを介して、外気(空気)が回路内に導入さ
れる。そして蒸気過熱手段30で約200℃に加熱され
た後、処理室22内へ供給されて有機化合物21の乾燥
を行う。
スイッチ38から開始信号を受けた切換判定手段40か
ら乾燥ステップの実行の信号を受けて、A−Cを接続す
る。同時にヒーター27、搬送手段29、蒸気過熱手段
30はONの状態になる。このとき、搬送手段29によ
り配管33fを介して、外気(空気)が回路内に導入さ
れる。そして蒸気過熱手段30で約200℃に加熱され
た後、処理室22内へ供給されて有機化合物21の乾燥
を行う。
【0084】step2は、温度検出手段39であり、
温度センサー36から送信される温度信号を基に有機化
合物21の温度Tを検出する。
温度センサー36から送信される温度信号を基に有機化
合物21の温度Tを検出する。
【0085】step3は、切換判定手段40であり、
温度検出手段39により検出される有機化合物21の温
度が110℃未満か、110℃以上かを判定する。
温度検出手段39により検出される有機化合物21の温
度が110℃未満か、110℃以上かを判定する。
【0086】T<110℃のとき、有機化合物21は乾
燥が完了していないと判定し、step1に戻り、引き
続き高温空気により乾燥を行う。
燥が完了していないと判定し、step1に戻り、引き
続き高温空気により乾燥を行う。
【0087】T≧110℃のとき、有機化合物21は乾
燥が完了したと判定し、step4へ移行する。
燥が完了したと判定し、step4へ移行する。
【0088】step4は、切換手段28であり、切換
判定手段40から分解ステップ実行の信号を受けて、A
−Bを接続する。また、ヒーター27、搬送手段29、
蒸気過熱手段30はONの状態になる。このとき、搬送
手段29により蒸気が蒸気発生手段26から搬送され
る。そして蒸気過熱手段30で過熱されて過熱蒸気とな
り処理室22内へ供給されて有機化合物21の熱分解を
行う。
判定手段40から分解ステップ実行の信号を受けて、A
−Bを接続する。また、ヒーター27、搬送手段29、
蒸気過熱手段30はONの状態になる。このとき、搬送
手段29により蒸気が蒸気発生手段26から搬送され
る。そして蒸気過熱手段30で過熱されて過熱蒸気とな
り処理室22内へ供給されて有機化合物21の熱分解を
行う。
【0089】step5は、温度検出手段39であり、
温度センサー36から送信される温度信号を基に有機化
合物21の温度Tを検出する。
温度センサー36から送信される温度信号を基に有機化
合物21の温度Tを検出する。
【0090】step6は、切換判定手段40であり、
温度検出手段39により検出される有機化合物21の温
度が700℃未満か、700℃以上かを判定する。
温度検出手段39により検出される有機化合物21の温
度が700℃未満か、700℃以上かを判定する。
【0091】T<700℃のとき、有機化合物21は熱
分解が完了していないと判定し、step4に戻り、引
き続き過熱蒸気を供給して熱分解を行う。
分解が完了していないと判定し、step4に戻り、引
き続き過熱蒸気を供給して熱分解を行う。
【0092】T≧700℃のとき、有機化合物21は熱
分解が完了したと判定し、step7に移行する。
分解が完了したと判定し、step7に移行する。
【0093】step7ではヒーター27、搬送手段2
9、蒸気過熱手段30はOFFの状態にし、システムの
停止準備を実行し、加熱処理を終了する。
9、蒸気過熱手段30はOFFの状態にし、システムの
停止準備を実行し、加熱処理を終了する。
【0094】ここで、加熱処理の操作中の各部の動作に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0095】加熱処理の操作が開始されると、搬送手段
29が駆動する。それと同時に切換手段28ではA−C
が接続される。そして、回路内に導入された外気(空
気)は、蒸気過熱手段30で約200℃まで加熱されて
処理室22に供給される。このとき、ヒーター27はO
Nになり、蒸気発生手段26内の水の予熱を行う。
29が駆動する。それと同時に切換手段28ではA−C
が接続される。そして、回路内に導入された外気(空
気)は、蒸気過熱手段30で約200℃まで加熱されて
処理室22に供給される。このとき、ヒーター27はO
Nになり、蒸気発生手段26内の水の予熱を行う。
【0096】処理室22内では、有機化合物21が高温
空気で加熱されて含有水分が蒸発する。加熱中の有機化
合物21の温度は温度センサー36により測定され、1
10℃以上になるまで高温空気による乾燥は継続され、
110℃以上になると乾燥は終了する。
空気で加熱されて含有水分が蒸発する。加熱中の有機化
合物21の温度は温度センサー36により測定され、1
10℃以上になるまで高温空気による乾燥は継続され、
110℃以上になると乾燥は終了する。
【0097】次に切換手段28はA−Bが接続され、回
路内には蒸気発生手段26で発生した蒸気が供給され
る。この蒸気は蒸気過熱手段30で約800℃まで過熱
されて過熱蒸気となり、処理室22に供給される。この
とき、処理室22内は低酸素の状態なので、有機化合物
21は炭化物と乾留ガスに分解され、ダイオキシン類の
発生はほとんどない。
路内には蒸気発生手段26で発生した蒸気が供給され
る。この蒸気は蒸気過熱手段30で約800℃まで過熱
されて過熱蒸気となり、処理室22に供給される。この
とき、処理室22内は低酸素の状態なので、有機化合物
21は炭化物と乾留ガスに分解され、ダイオキシン類の
発生はほとんどない。
【0098】熱分解中に発生するガスと過熱蒸気が混合
した高温の排出ガスは、排出手段32から処理室22外
へ排出される。本実施の形態では、熱交換器34を設け
ており、配管33e内の廃過熱蒸気と配管33c内の蒸
気間で熱交換が可能である。
した高温の排出ガスは、排出手段32から処理室22外
へ排出される。本実施の形態では、熱交換器34を設け
ており、配管33e内の廃過熱蒸気と配管33c内の蒸
気間で熱交換が可能である。
【0099】また、加熱中の有機化合物21の温度は温
度センサー36により測定され、700℃以上になると
熱分解は終了する。
度センサー36により測定され、700℃以上になると
熱分解は終了する。
【0100】以上のように、本実施の形態は、蒸気発生
手段26、搬送手段29、蒸気過熱手段30、処理室2
2を配管接続して循環回路を構成し、処理室22に高温
空気または過熱蒸気を供給できるように循環回路上に切
換手段28を配設したものであり、処理室22に約20
0℃の高温空気を供給して有機化合物21を乾燥する。
乾燥終了後、処理室22内に約800℃の過熱蒸気を供
給して低酸素の状態で有機化合物21を加熱する。
手段26、搬送手段29、蒸気過熱手段30、処理室2
2を配管接続して循環回路を構成し、処理室22に高温
空気または過熱蒸気を供給できるように循環回路上に切
換手段28を配設したものであり、処理室22に約20
0℃の高温空気を供給して有機化合物21を乾燥する。
乾燥終了後、処理室22内に約800℃の過熱蒸気を供
給して低酸素の状態で有機化合物21を加熱する。
【0101】このことにより、加熱媒体を循環させて利
用できるので、熱ロスが少なく消費エネルギーを低減で
きる。
用できるので、熱ロスが少なく消費エネルギーを低減で
きる。
【0102】また、一台の装置で加熱媒体を目的に応じ
て高温空気と過熱蒸気を使い分けることができ、加熱目
的に適した加熱ができる。
て高温空気と過熱蒸気を使い分けることができ、加熱目
的に適した加熱ができる。
【0103】また、加熱媒体の過熱蒸気を循環させるこ
とで、使用する水量も削減できる。
とで、使用する水量も削減できる。
【0104】なお、本実施の形態では高温空気を用いて
有機化合物21を乾燥したが、処理室22内壁をヒータ
ー等で加熱して乾燥してもよい。
有機化合物21を乾燥したが、処理室22内壁をヒータ
ー等で加熱して乾燥してもよい。
【0105】なお、蒸気発生手段26および蒸気過熱手
段30の熱源として、高温蓄熱槽、灯油バーナー、ガス
バーナー等を用いてもよい。
段30の熱源として、高温蓄熱槽、灯油バーナー、ガス
バーナー等を用いてもよい。
【0106】また、蒸気過熱手段30に流入する加熱媒
体と、処理室22から排出される廃加熱媒体との間で熱
交換できるように熱交換器34を設けたものであり、排
出直後の廃加熱媒体の廃熱を回収して利用することによ
り、装置全体の熱効率を向上できる。
体と、処理室22から排出される廃加熱媒体との間で熱
交換できるように熱交換器34を設けたものであり、排
出直後の廃加熱媒体の廃熱を回収して利用することによ
り、装置全体の熱効率を向上できる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の加
熱方法の発明は、加熱媒体に高温空気または過熱蒸気の
少なくともひとつを選択する第1ステップと、第1ステ
ップで選択された加熱媒体を有機化合物が収納されてい
る処理室に供給する第2ステップからなるものであり、
第1ステップで加熱媒体に高温空気または過熱蒸気の少
なくともひとつを選択する。
熱方法の発明は、加熱媒体に高温空気または過熱蒸気の
少なくともひとつを選択する第1ステップと、第1ステ
ップで選択された加熱媒体を有機化合物が収納されてい
る処理室に供給する第2ステップからなるものであり、
第1ステップで加熱媒体に高温空気または過熱蒸気の少
なくともひとつを選択する。
【0108】第2ステップでは、第1ステップで選択さ
れる加熱媒体により有機化合物を加熱する。
れる加熱媒体により有機化合物を加熱する。
【0109】このことにより、加熱目的に適した加熱媒
体を用いることにより、目的どおりの加熱ができる。
体を用いることにより、目的どおりの加熱ができる。
【0110】また、本発明の請求項2に記載の加熱方法
の発明は、請求項1に記載の発明において、第1ステッ
プは、加熱初期の有機化合物が所定の温度以下のとき高
温空気を加熱媒体に選択し、有機化合物が所定の温度以
上になると過熱蒸気を加熱媒体に選択するものであり、
第1ステップで、加熱開始から有機化合物が所定温度以
下のとき、高温空気を加熱媒体として乾燥を行う。
の発明は、請求項1に記載の発明において、第1ステッ
プは、加熱初期の有機化合物が所定の温度以下のとき高
温空気を加熱媒体に選択し、有機化合物が所定の温度以
上になると過熱蒸気を加熱媒体に選択するものであり、
第1ステップで、加熱開始から有機化合物が所定温度以
下のとき、高温空気を加熱媒体として乾燥を行う。
【0111】次に、過熱蒸気を加熱媒体として低酸素の
状態で加熱して、有機化合物を熱分解する。
状態で加熱して、有機化合物を熱分解する。
【0112】このことにより、過熱蒸気だけを加熱媒体
とする有機化合物の熱分解(炭化)処理と比較して、加
熱初期の有機化合物の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮
がなくなるので、消費エネルギーを低減できる。
とする有機化合物の熱分解(炭化)処理と比較して、加
熱初期の有機化合物の温度が低いときの過熱蒸気の凝縮
がなくなるので、消費エネルギーを低減できる。
【0113】また、加熱媒体に高温の過熱蒸気を使用し
ているので、炭化物は賦活され、比表面積の大きな炭化
物ができ、活性炭等として再利用できる。
ているので、炭化物は賦活され、比表面積の大きな炭化
物ができ、活性炭等として再利用できる。
【0114】本発明の請求項3に記載の有機化合物の加
熱装置の発明は、飽和蒸気発生手段、搬送手段、蒸気過
熱手段、処理室を配管接続して循環回路を構成し、前記
処理室に高温空気または過熱蒸気を供給できるように循
環回路上に切換手段を配設したものであり、処理室に高
温空気を供給して有機化合物を乾燥する。
熱装置の発明は、飽和蒸気発生手段、搬送手段、蒸気過
熱手段、処理室を配管接続して循環回路を構成し、前記
処理室に高温空気または過熱蒸気を供給できるように循
環回路上に切換手段を配設したものであり、処理室に高
温空気を供給して有機化合物を乾燥する。
【0115】乾燥終了後、処理室内に過熱蒸気を供給し
て低酸素雰囲気で有機化合物を加熱する。
て低酸素雰囲気で有機化合物を加熱する。
【0116】このことにより、加熱媒体を循環させて利
用できるので、熱ロスが少なく消費エネルギーを低減で
きる。
用できるので、熱ロスが少なく消費エネルギーを低減で
きる。
【0117】また、一台の装置で加熱媒体を目的に応じ
て高温空気と過熱蒸気を使い分けることができ、加熱目
的に適した加熱ができる。
て高温空気と過熱蒸気を使い分けることができ、加熱目
的に適した加熱ができる。
【0118】また、加熱媒体の過熱蒸気を循環させるこ
とで、使用する水量も削減できる。
とで、使用する水量も削減できる。
【0119】本発明の請求項4に記載の加熱装置の発明
は、請求項3記載の発明において、蒸気過熱手段に流入
する加熱媒体と、処理室から排出される廃加熱媒体との
間で熱交換できるように熱交換器を設けたものであり、
排出直後の廃加熱媒体の廃熱を回収して利用することに
より、熱ロスを低減できる。
は、請求項3記載の発明において、蒸気過熱手段に流入
する加熱媒体と、処理室から排出される廃加熱媒体との
間で熱交換できるように熱交換器を設けたものであり、
排出直後の廃加熱媒体の廃熱を回収して利用することに
より、熱ロスを低減できる。
【図1】本発明の実施の形態1による有機化合物の加熱
方法のブロック図
方法のブロック図
【図2】本発明の実施の形態2による有機化合物の加熱
方法のフローチャート
方法のフローチャート
【図3】本発明の実施の形態3による有機化合物の加熱
装置のシステム図
装置のシステム図
【図4】同実施の形態の加熱装置における制御手段のブ
ロック図
ロック図
【図5】同実施の形態の加熱装置における加熱方法を示
したフローチャート
したフローチャート
【図6】従来の炭化物の製造方法および有機廃棄物の熱
分解装置の構成図
分解装置の構成図
21 有機化合物(廃棄物)
22 処理室
26 蒸気発生手段
28 切換手段
29 搬送手段
30 蒸気過熱手段
33a,33b,33c,33d,33e,33f 配
管 34 熱交換器
管 34 熱交換器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D004 AA02 BA10 CA26 CA42 CB36
DA01 DA02 DA06
4H012 HA06
Claims (4)
- 【請求項1】 加熱媒体に高温空気または過熱蒸気の少
なくともひとつを選択する第1ステップと、前記第1ス
テップで選択された前記加熱媒体を有機化合物が収納さ
れている処理室に供給する第2ステップからなる有機化
合物の加熱方法。 - 【請求項2】 第1ステップは、加熱初期の有機化合物
が所定の温度以下のとき高温空気を加熱媒体に選択し、
前記有機化合物が所定の温度以上になると過熱蒸気を前
記加熱媒体に選択することを特徴とする請求項1に記載
の有機化合物の加熱方法。 - 【請求項3】 蒸気発生手段、搬送手段、蒸気過熱手
段、処理室を配管接続して循環回路を構成し、前記処理
室に高温空気または過熱蒸気を供給できるように前記循
環回路上に切換手段を配設したことを特徴とする有機化
合物の加熱装置。 - 【請求項4】 蒸気過熱手段に流入する加熱媒体と、処
理室から排出される廃加熱媒体との間で熱交換できるよ
うに熱交換器を設けたことを特徴とする請求項3に記載
の有機化合物の加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002059937A JP2003253268A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 有機化合物の加熱方法及び加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002059937A JP2003253268A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 有機化合物の加熱方法及び加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003253268A true JP2003253268A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=28669448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002059937A Pending JP2003253268A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 有機化合物の加熱方法及び加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003253268A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN105499260A (zh) * | 2016-02-22 | 2016-04-20 | 广州宝狮无线供电技术有限公司 | 一种垃圾处理系统 |
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WO2016185631A1 (ja) * | 2015-05-19 | 2016-11-24 | 株式会社ワンワールド | 有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法 |
JP2017078564A (ja) * | 2015-10-21 | 2017-04-27 | トクデン株式会社 | 過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気生成装置を用いた処理方法 |
-
2002
- 2002-03-06 JP JP2002059937A patent/JP2003253268A/ja active Pending
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KR20170046574A (ko) * | 2015-10-21 | 2017-05-02 | 토쿠덴 가부시기가이샤 | 과열 수증기 생성 장치 및 과열 수증기 생성 장치를 이용한 처리 방법 |
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