JP2008116092A - 電熱ボイラ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型かつ安価で、場所を採らず、専門技術や熟練などなしに用途に応じた広範囲な温度の熱媒体が簡単に得られるようにする。
【解決手段】ボイラ室2内の下部から上部に亘って配管されて通電により発熱し、ボイラ室2外から通される熱媒体3を加熱してボイラ室2外へ排出するのに併せ、ボイラ室2内の水4をこの水への浸漬域2aで加熱しながらこの加熱により水面より上の非浸漬域2bに発生した水蒸気7を加熱して前記熱媒体3中に導入し混合させる電熱管5と、ボイラ室2内を所定の水位Hに保つように給水する給水手段6と、を備えたものとして、上記の目的を達成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電熱による加熱にて幅広い温度範囲の例えば過熱水蒸気である熱媒体を生成して、各種の用途に供する電熱ボイラ装置に関するものである。
過熱水蒸気を炊飯、炊飯以外の加熱調理や加熱処理に用いることが既に知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2は処理室内に過熱水蒸気を供給して処理対象に対し、炊飯、炊飯以外の加熱、乾燥、冷却、洗浄、焼結、解凍、除湿、殺菌、防錆、焼き鈍しのいずれかが行える技術を開示している。
特開2002−380830号公報 WO2004/005798号公報
しかし、特許文献1に記載のものは、水蒸気を発生させるボイラに、このボイラから出た水蒸気を加熱パイプに供給して加熱パイプまわりに配した加熱コイルによって加熱するのと同時に、加熱パイプ内の蓄熱材の蓄熱作用によって加熱効率を高める過熱水蒸気発生装置を組み合わせて多量の過熱水蒸気が得られるようにするもので、過熱装置発生装置は水蒸気を通す加熱パイプ内に蓄熱材を充填しているものの、加熱パイプ外まわりからの加熱コイルによる間接加熱でしかなく加熱効率はさほど高くならず、得られる加熱水蒸気の量に比して装置の全体が大掛かりで高価なものとなる上に、占有スペースが大きく小規模利用にはまだ向かず用途の広さに対応しきれない。
特許文献2に記載のものは、ボイラでのガスバーナによる間接加熱で加熱して水蒸気とした後、この水蒸気を過熱水蒸気発生装置に通してヒータで間接加熱により過熱水蒸気とし、生成した過熱水蒸気のうち微細な水蒸気粒子のみ気水分離室を通過させてヒータを配した二次ボイラ室に導いてヒータとの接触により再加熱してから処理室に送り込むもので、ボイラと過熱水蒸気発生装置との2段の加熱で過熱水蒸気を発生させているが、この2段の加熱が共に間接加熱による加熱効率の低いもので、特許文献1に記載のものと同様に得られる水蒸気量に比して装置が大掛かりになるし、生成した過熱水蒸気を気水分離室に通して分離した微細な水蒸気粒子のみをヒータで再加熱して処理室に供給することで過熱度を上げられるようにしているが、2段階加熱後の過熱水蒸気の一部しか処理室に供給できず、過熱水蒸気の微細でない水蒸気粒子は水として回収されてボイラに戻されるので、所定温度の過熱水蒸気を供給する量は半減する。これを必要量まで高めるには装置のさらなる大掛かり化、コスト上昇の原因になることは否めない。
本発明の目的は、小型かつ安価で、場所を採らず、専門技術や熟練などなしに用途に応じた広範囲な温度の熱媒体が簡単に得られる電熱ボイラ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の電熱ボイラ装置は、ボイラ室内の下部から上部に亘って配管されて通電により発熱し、ボイラ室外から通される熱媒体を加熱してボイラ室外へ排出するのに併せ、ボイラ室内の水をこの水への浸漬域で加熱しながらこの加熱により水面より上の非浸漬域に発生した水蒸気を加熱して前記熱媒体中に導入し混合させる電熱管と、ボイラ室内を所定の水位に保つように給水する給水手段と、を備えたことを1つの特徴としている。
このような構成の電熱ボイラ装置では、ボイラ室という限られた空間にて電熱管が発熱し、通される熱媒体を狭い通路に拘束してまわりから直接熱伝導加熱する高効率な内部加熱作用に加え、さらに、ボイラ室内で所定の水位を保つ水をもその浸漬域で直接熱伝導加熱する外部一次加熱作用と、この外部一次加熱作用にてボイラ室内の水面より上の非浸漬域に発生する水蒸気を直接熱伝導加熱および輻射熱加熱する外部二次加熱作用とを発揮し、この外部二次加熱した水蒸気を電熱管内に水蒸気圧またはおよび電熱管に通される熱媒体の流れによる吸引作用により導入して混合し前記内部加熱を受けるようにするので、1つの電熱管を多重に利用して高温の熱媒体をも効率よく生成し、しかも、ボイラ室内で水蒸気を前加熱する温度に見合った多少の昇圧は見ながらも最終的には電熱管内で昇圧なく高温の過熱水蒸気などとして排出し各種用途に供することができ、排出する過熱水蒸気の温度に比し内部加熱作用、外部二次加熱作用は、ボイラ室内の水位に逆比例して高くなり、設定水位の高低だけで生成する熱媒体の温度の高低を決定することができる。
また、本発明の電熱ボイラ装置は、ボイラ室内の下部から上部に亘って配管されて通電により発熱し、ボイラ室外から通される熱媒体を加熱してボイラ室外へ排出するのに併せ、ボイラ室内の水をこの水への浸漬域で加熱しながらこの加熱により水面より上の非浸漬域に発生した水蒸気を加熱し前記熱媒体中に導入し混合する電熱管と、ボイラ室内を所定の水位に保つように給水する給水手段と、を備え、電熱管は、熱媒体を通す上流側から下流側に向けボイラ室の下部側から上部側に屈曲して配管されたことを別の特徴としている。
このような構成の電熱ボイラ装置では、1つの特徴の場合に加え、さらに、電熱管が屈曲してボイラ室の下部から上部に配管されることで、ボイラ室内での内部加熱、外部一次加熱、外部二次加熱を行なう配管の長さおよび密度が増大して加熱効率、加熱効果が高くなる。しかも、電熱管の熱媒体を通す上流側が下部で下流側が上部であることにより下流側がボイラ室での水に熱を奪われない非浸漬位置にて、そこに発生し充満する水蒸気および上流側での内部加熱を経て昇温しながら下流側での内部加熱に向かい排出される熱媒体に対し浸漬域に位置する上流側よりも高温にて加熱することができる。
電熱管の上流側は、ボイラ室内での最下部位置からボイラ室の上部での熱媒体供給配管との接続部まで立ち上がる立ち上がり部を有し、この立ち上がり部の最上部近傍に水蒸気の導入口を持っている、さらなる構成では、
ボイラ室内の水面上で発生し電熱管の非浸漬域部分によって外部二次加熱を受けながらボイラ室の上部に達して外部二次加熱を終えた水蒸気を電熱管に導入して熱媒体に混入させられるし、その導入位置が電熱管の最上流部近傍であることにより、導入した水蒸気はそれが混合される熱媒体と電熱管のほぼ全長域で内部加熱して排出されるので、電熱管による水蒸気の外部二次加熱および内部加熱を最大限活かせる。
水蒸気の導入口は、電熱管の拡径部に設けられている、さらなる構成では、
電熱管への水蒸気の導入は局部的な流量の増大、増圧を招くところ、拡径にてそれら流量増大、増圧を軽減または回避する拡径部に導入口を設けて水蒸気を導入することで、水蒸気の導入がその圧力またはおよび熱媒体の流れによる吸引によるのに、無理無く確実に導入することができる。
電熱管は、一次側および二次側が絶縁された絶縁電源から給電される、さらなる構成では、
電熱管が絶縁電源の一次側を含め、絶縁電源の二次側から絶縁されるので、装置側での漏電が防止しやすくなる。
電熱管は、三相電源から給電される3つのブロックにて設けられる、さらなる構成では、
電熱管は、三相電源によって3つのブロックに分けた給電を受けられ、その配置位置に応じて給電条件を変えられる利点がある。
給水手段は、所定の水位を種々に設定される、さらなる構成では、
給水手段により種々に設定した水位を保ってボイラ室内に給水することで、電熱管のボイラ室内での浸漬域と非浸漬域の比率を種々に違えて、電熱管から排出する熱媒体の温度を種々に設定できる。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ自体単独で、あるいは可能な限り種々な組合せで複合して採用することができる。
本発明の電熱ボイラ装置の1つの特徴によれば、ボイラ室内にて電熱管を通電により発熱させて、通される熱媒体に対する狭い通路への拘束下での直接熱伝導による高効率な内部加熱、ボイラ室内の水に対する浸漬域での効率のよい直接熱伝導加熱による外部一次加熱、加熱される水からその水面上の非浸漬域に発生する水蒸気に対する直接熱伝導加熱および輻射加熱による外部二次加熱、外部二次加熱した水蒸気を電熱管に通して加熱している熱媒体中に導入、混合させてする前記高効率な内部加熱に供する、という多重な加熱を簡単でかさ張らない低コストな装置によって実現し、熱媒体が高温の過熱水蒸気であっても圧力容器扱いとならない小さな装置によって効率よく十分な量を連続生成し各種用途に供することができるし、ボイラ室内の水位によって生成する熱媒体の温度を簡単に設定できる。
以下、本発明の電熱ボイラ装置の実施の形態につき、図1を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように本実施の形態の電熱ボイラ装置1は、ボイラ室2内の下部から上部に亘って配管されて通電により発熱し、ボイラ室2外から通される熱媒体3を加熱してボイラ室2外へ排出するのに併せ、ボイラ室2内の水4をこの水4への浸漬域2aで加熱しながらこの加熱により水面より上の非浸漬域2bに発生した水蒸気7を加熱して前記熱媒体3中に導入し熱媒体3に混合させる電熱管5と、ボイラ室2内を所定の水位Hに保つように給水する給水手段6とを備えている。従って、電熱管5はボイラ室2という限られた空間にて発熱することになる。これにより発熱する電熱管5は、通される水などの熱媒体3を狭い通路に拘束してまわりから直接熱伝導加熱する高効率な内部加熱作用を及ぼす。併せ、電熱管5は、ボイラ室2内では給水手段6からの給水によって所定の水位を保つ水4をその浸漬域2aの範囲で直接熱伝導加熱する外部一次加熱作用をなし、かつ、この外部一次加熱作用にてボイラ室2内の水面より上の非浸漬域に発生する水蒸気7を直接熱伝導加熱および輻射熱加熱する外部二次加熱作用とをなす。さらに、電熱管5は、この外部二次加熱した水蒸気7を、水蒸気7による非浸漬域2bでの内圧またはおよび電熱管5に通される熱媒体3の流れによる吸引作用により、ボイラ室2の非浸漬域2bに開口する導入口5aを通じ導入して、熱媒体3に混合した最終的な熱媒体3として前記内部加熱を行い高温の熱媒体3として排出する。
この結果、1つの電熱管5により多重に加熱するだけの簡単でかさ張らない低コストな装置によって、排出する熱媒体3が高温の過熱水蒸気とするにしても、ボイラ室2内では水蒸気7を電熱管5に導入されて内部加熱されてさらに高温度の過熱水蒸気となる準備段階として前加熱する温度に見合った多少の昇圧は見ながらも圧力容器扱いとならない小さな装置によって効率よく十分な量を連続生成することができるし、電熱管5を通して排出する最終的な熱媒体3は高温の過熱水蒸気であっても低圧で生成して各種用途に供することができる。
また、ボイラ室2内の水4の水位が低いほど電熱管5の水4に奪われる熱が少なく、かつ外部二次加熱域となる非浸漬域2bが広域になるので、電熱管5による内部加熱作用、外部二次加熱作用は水位に逆比例して高くなる。これによって、給水手段6によって給水する設定水位の高低だけで生成する熱媒体の温度の高低を決定することができる。
さらに、電熱管5は図1に示すように、熱媒体3を通す上流側から下流側に向けボイラ室2の下部側から上部側に屈曲して、具体的にはスパイラルに配管されている。このように電熱管5が屈曲してボイラ室2の下部から上部に配管されることで、ボイラ室2内での内部加熱、外部一次加熱、外部二次加熱を行なう配管の長さおよび密度が増大して加熱効率、加熱効果が高くなる。従って、熱媒体3の高温化と生成量の増大に有利となる。また、電熱管5の熱媒体3を通す上流側が下部で下流側が上部であることにより下流側がボイラ室2での水4に熱を奪われない非浸漬位置にて、そこに発生し充満する水蒸気7および上流側での内部加熱を経て昇温しながら下流側での内部加熱に向かい排出される熱媒体3に対し浸漬域2aに位置する上流側よりも高温にて加熱することができる。
また、電熱管5の上流側は、ボイラ室2内での最下部位置からボイラ室2の上部での熱媒体3の供給配管8との接続部まで立ち上がる立ち上がり部5bを有し、この立ち上がり部5bの最上部近傍に水蒸気の導入口5aを持っている。これにより、ボイラ室2内の水面上で発生し電熱管5の非浸漬域部分によって外部二次加熱を受けながらボイラ室2の上部に達して外部二次加熱を終えた水蒸気7を電熱管5に導入して熱媒体3に混入させられるし、その導入位置が電熱管5の最上流部近傍であることにより、導入した水蒸気7はそれが混合される熱媒体3と電熱管5のほぼ全長域で内部加熱して排出されるので、電熱管5による水蒸気7の外部二次加熱および内部加熱を最大限活かせるので、生成する熱媒体3を高温の過熱水蒸気とするのに好適である。しかも、電熱管5の水蒸気7の導入口5aは、電熱管5の拡径部5cに設けられている。このようにすると、電熱管5への水蒸気7の導入は局部的な流量の増大、増圧を招くところ、拡径にてそれら流量増大、増圧を軽減または回避する拡径部5cに導入口5aを設けて水蒸気7を導入することで、水蒸気7の導入がその圧力またはおよび熱媒体3の流れによる吸引によるのに、無理無く確実に導入することができる。
一方、水4内に通電する電熱管5を浸漬する関係から、ステンレス製として耐食性を付与したボイラ室2の内面は絶縁材11で覆い、熱効率上断熱材を兼ねるようにしている。これにより、不用意な漏電や放電は解消し、電熱管5のボイラ室2を境とするボイラ室2外部との接続も絶縁接続部12、13を介して行い、漏電などが万一にも生じないようにしている。また、電熱管5に通電する電源14はその一次側14aおよび二次側14bの双方を互いに絶縁した絶縁電源を採用し、その一次側14aおよび二次側14bの双方を共にアース15、16に接続して電気的安全を図っている。
給水手段6は、図1に示すようにボイラ室2内の水位を検出する水位計21からの水位情報に基づき給水管20途中の電磁弁22をマイクロコンピュータを内蔵するなどした制御装置23により制御して、操作パネル24にて設定されている水位Hを保つように制御するようにしてあり、水位Hの設定によって電熱管5のボイラ室2内での浸漬域2a部分と非浸漬域2b部分との比率を種々に違えて、生成する熱媒体3の温度を自由に選択できるようにしている。もっとも、設定は生成する熱媒体の温度にて行い、設定温度に見合う水位を自動的に演算ないしは格納テーブルから読み出して所定水位Hを保つように制御することもでき、この場合、電熱管5に通す熱媒体3の種類による違いも加味して水位Hを自動設定することもできる。また、電熱管5に給電する電力量Wによっても生成する熱媒体3の温度を上げることができる。そこで、制御装置23は設定水位Hとは別に、あるいはそれと共に、電源14から電熱管5に給電する電力量Wをも調節できるようにするのが好適である。なお、供給配管8の途中には熱媒体3の逆噴射を防止する逆止弁17を電磁弁25と共に設け、電磁弁25を制御装置23により制御して熱媒体3の供給の開始、停止を含めた供給状態の制御も行うようにしてある。必要なら給水管20にも同様な理由で逆止弁を設けることもできる。
なお、図示しないが、電熱管5は、三相電源から給電される3つのブロックにて設けることもでき、これによって、電熱管5は三相電源によって3つのブロックに分けた給電を受けられ、その縦方向あるいは平面方向での配置位置に応じて給電条件、従って加熱温度を変えられる利点がある。また、制御装置23や操作パネル24は多用途に対応した設定機能を付与することもできる。用途例としては、炊飯、炊飯以外の加熱料理、加熱処理を自動的に実行することができ、小規模な業務でのバックヤード調理器として好適であり、残存付着物の焼却、殺菌、消臭などもでき、異種の加熱調理や加熱処理間での影響を全く回避できる。飽和水蒸気から低圧で400℃以上の過熱水蒸気までの熱媒体3を生成して、炊飯を始めとする澱粉のα化による糊化、蒸し、焼き、焦がし、焙煎、解凍、乾燥、焼却、殺菌、消臭の1つまたはそれらを異時に複合した加熱調理や加熱処理を行わせるものとすることができる。電熱管5に水蒸気を熱媒体3として供給すると、さらに高温の過熱水蒸気が低圧のままで得られる。
空気や窒素ガスなどは特に臭気の酸化分解を促進できる。従って、調理、処理対象に対する加熱調理、加熱処理に限られることはなく、調理室内各部に亘る加熱処理にて、乾燥、付着異物の焼却、殺菌、消臭といったことが短時間ででき、このような処理は容器や器具などにも適用できるし、場合により厨房での塵芥の消臭、殺菌を伴なう焼却もできる。従って、電熱管5にはメニューに従って水、空気、水蒸気を切り換え、または複合して供給できるようにするのが好適であり、それには、それらの供給系を個別に備え、それぞれの供給系を選択的に働かせる必要がある。また、水蒸気の供給系には別途飽和水蒸気を発生させる水蒸気発生手段を接続しておく必要がある。
以上のような電熱ボイラ装置1において、例えば、ステンレス製として耐食性を付与した電熱管5に12.5Aでの通電を行い、10Kg/hrの水を供給して水位Hをボイラ室2の高さの1/5程度の低水位としたとき、400℃程度の過熱水蒸気の熱媒体3を10Kg/hr程度生成することができる。つまり、給水量と過熱水蒸気の生成量とはほぼ等しくなる傾向を示し、電熱管5の内径や長さに余り依存しない。しかし、必要通水量によっては内径による通水抵抗の関係から通水圧力を高める必要が生じるので管径や長さを適当に選択すれよく、5Kg〜10kg/hr程度の給水量、過熱水蒸気生成量であれば外径17mm、内径13mm程度、長さが2m〜4m程度のものとして通常の水道圧程度で十分に通水することができる。
ここで、電熱管5に通電するA値は電源14の一次側14aへの印加電圧と比例しない。これは二次側14bとの電圧バランス上のことで、二次側14bで得られる通電A値と電熱管5の抵抗とで通される電熱管5やボイラ室2内の蒸気に対する単位時間あたりの加熱度合が決まり、電熱管5の内外径や長さは過熱水蒸気を生成する温度や量に余り影響しないが、前記電気抵抗の変化分が影響し、抵抗調節に利用することはできる。給水量は電熱管5への通水量と、ボイラ室2への給水量との合計である。水位Hが高い程ボイラ室2内で発生する水蒸気7の量が増えて過熱水蒸気の生成量は増大するが、電熱管5による加熱度合が抑えられるので、生成する過熱水蒸気の温度は低下し、過熱水蒸気の温度の立ち上がりが長くなる。逆に水位Hが低い程ボイラ室2内で発生する水蒸気7の量が減少し、電熱管5による加熱度合が高くなるので、生成する過熱水蒸気の温度は高くなるが、その量は低下し、生成される過熱水蒸気の温度は高くなるが、過熱水蒸気量の立ち上がりが長くなる。このような関係は、生成開始時には水位Hを下げて温度の立ち上がりを早め、所定の過熱温度に達した後に水位Hを上げて過熱水蒸気の生成量を上げるようにすることができる。
電熱管5から生成される熱媒体3としての過熱水蒸気は、その温度にかかわらず大気圧であり、電熱管5に通す熱媒体3を飽和水蒸気とすれば600℃程度、あるいはそれ以上の過熱水蒸気をも生成することができる。ボイラ室2内の圧力はそこで発生する水蒸気7の量と温度との関係や生成する過熱水蒸気の温度と相関性があり、200℃程度の過熱水蒸気を生成する場合でもボイラ室2内の圧力は0.2hPa程度となった。
ここに、本実施の形態の電熱ボイラ装置1は同じ仕様のものにおいて、水または飽和水蒸気を熱媒体3として電熱管5に供給し、低温の飽和水蒸気から高温の過熱水蒸気まで幅広い温度範囲で生成することができ、これに対応するのに、上下が鏡板となった圧力容器対応のものとし、圧力弁31、安全弁32を装備しておくのが好適である。また、底部にはドレンパイプ33を設けて開閉弁34にて自由に開閉できるようにしておく。
本発明は食品やその他の加熱を行なう多用途に実用できる電熱ボイラ技術に関し、簡単かつ小型で安価な装置により幅広い温度幅の熱媒体を生成し供給できる。
本発明の、1つの実施の形態に係る電熱ボイラ装置の全体構成を示す断面図である。
符号の説明
1 電熱ボイラ装置
2 ボイラ室
2a 浸漬域
2b 非浸漬域
3 熱媒体
4 水
5 電熱管
5a 導入口
5b 立ち上がり部
5c 拡径部
6 給水手段
7 水蒸気
8 供給配管
14 電源
21 水位計
22 電磁弁
23 制御装置
24 操作パネル
H 水位

Claims (7)

  1. ボイラ室内の下部から上部に亘って配管されて通電により発熱し、ボイラ室外から通される熱媒体を加熱してボイラ室外へ排出するのに併せ、ボイラ室内の水をこの水への浸漬域で加熱しながらこの加熱により水面より上の非浸漬域に発生した水蒸気を加熱して前記熱媒体中に導入し混合させる電熱管と、ボイラ室内を所定の水位に保つように給水する給水手段と、を備えたことを特徴とする電熱ボイラ装置。
  2. ボイラ室内の下部から上部に亘って配管されて通電により発熱し、ボイラ室外から通される熱媒体を加熱してボイラ室外へ排出するのに併せ、ボイラ室内の水をこの水への浸漬域で加熱しながらこの加熱により水面より上の非浸漬域に発生した水蒸気を加熱し前記熱媒体中に導入し混合する電熱管と、ボイラ室内を所定の水位に保つように給水する給水手段と、を備え、電熱管は、熱媒体を通す上流側から下流側に向けボイラ室の下部側から上部側に屈曲して配管されたことを特徴とする電熱ボイラ装置。
  3. 電熱管の上流側は、ボイラ室内での最下部位置からボイラ室の上部での熱媒体供給配管との接続部まで立ち上がる立ち上がり部を有し、この立ち上がり部の最上部近傍に水蒸気の導入口を持っている請求項1、2のいずれか1項に記載の電熱ボイラ装置。
  4. 水蒸気の導入口は、電熱管の拡径部に設けられている請求項3に記載の電熱ボイラ装置。
  5. 電熱管は、一次側および二次側が絶縁された絶縁電源から給電される請求項1〜4のいずれか1項に記載の電熱ボイラ装置。
  6. 電熱管は、三相電源から給電される3つのブロックにて設けられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の電熱ボイラ装置。
  7. 給水手段は、所定の水位を種々に設定される請求項1〜6のいずれか1項に記載の電熱ボイラ装置。
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