JPWO2004005231A1 - 含フッ素不飽和化合物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
新規な含フッ素不飽和化合物およびその製造方法の提供。R1CY1HCY2Y3OQ1CH=CH2またはCH2=CHQ2OCZ1Z2CZ3HR2CZ4HCZ5Z6OQ2CH=CH2(R1は1価含フッ素有機基等、R2は2価含フッ素有機基等、Y1〜Y3、Z1〜Z6はフッ素原子、Q1、Q2はアルキレン基等。)で表される含フッ素不飽和化合物。−CX1=CX2X3を有する化合物とHOQCH=CH2とを、アルカリ金属化合物の存在下に反応させる、−CX1HCX2X3OQCH=CH2(X1〜X3はフッ素原子、Qはアルキレン基等。)で表される基を有する含フッ素不飽和化合物の製造方法。
Description
本発明は新規な含フッ素不飽和化合物およびその製造方法に関する。
末端部分に−CH=CH2を有する含フッ素化合物としては、Rf(CF2CF2)r(CH2)nCH=CH2(Rfはポリフルオロアルキル基、rは1以上の整数、nは0以上の整数を示す。)などがあり、該含フッ素化合物の製造方法には、以下の方法が知られている。
・RfIとCF2=CF2をテロメリゼーション反応によりRf(CF2CF2)rIとしたものを、エチレンに付加してRf(CF2CF2)rCH2CH2Iとし、次いでNaOH等のアルカリ金属水酸化物により、Rf(CF2CF2)rCH=CH2とする方法。
・Rf(CF2CF2)rIをCH3COOCH2CH=CH2に付加して、Rf(CF2CF2)rCH2CHICH2OCOCH3とした後、亜鉛を用いてRf(CF2CF2)rCH2CH=CH2とする方法。
しかし、テロメリゼーション反応によりRf(CF2CF2)rIを製造すると、炭素数(すなわち前記化学式におけるr)に分布を有する化合物が生成するため、該化合物から誘導されたRf(CF2CF2)r(CH2)nCH=CH2も、炭素数に分布を有する含フッ素化合物となる。よって、末端部分に−CH=CH2を有し、かつ、特定の炭素数を有する含フッ素化合物を得るためには、反応後に分離を行う必要がある。
本発明者らは、上記テロメリゼーション反応における炭素数分布の難点を解消するためには、反応原料にHOQCH=CH2(ただし、Qは2価有機基を示す。)を用いることが重要であるとの知見を得た。該知見に基づいて末端部分に−CH=CH2を有する新規化合物を見出した。
かくして、本発明は、新規な含フッ素不飽和化合物およびその製造方法を提供することを目的とする。
・RfIとCF2=CF2をテロメリゼーション反応によりRf(CF2CF2)rIとしたものを、エチレンに付加してRf(CF2CF2)rCH2CH2Iとし、次いでNaOH等のアルカリ金属水酸化物により、Rf(CF2CF2)rCH=CH2とする方法。
・Rf(CF2CF2)rIをCH3COOCH2CH=CH2に付加して、Rf(CF2CF2)rCH2CHICH2OCOCH3とした後、亜鉛を用いてRf(CF2CF2)rCH2CH=CH2とする方法。
しかし、テロメリゼーション反応によりRf(CF2CF2)rIを製造すると、炭素数(すなわち前記化学式におけるr)に分布を有する化合物が生成するため、該化合物から誘導されたRf(CF2CF2)r(CH2)nCH=CH2も、炭素数に分布を有する含フッ素化合物となる。よって、末端部分に−CH=CH2を有し、かつ、特定の炭素数を有する含フッ素化合物を得るためには、反応後に分離を行う必要がある。
本発明者らは、上記テロメリゼーション反応における炭素数分布の難点を解消するためには、反応原料にHOQCH=CH2(ただし、Qは2価有機基を示す。)を用いることが重要であるとの知見を得た。該知見に基づいて末端部分に−CH=CH2を有する新規化合物を見出した。
かくして、本発明は、新規な含フッ素不飽和化合物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、下式1(化合物1)または下式2(化合物2)で表される含フッ素不飽和化合物を提供する。
R1CY1HCY2Y3OQ1CH=CH2・・・式1
CH2=CHQ2OCZ1Z2CZ3HR2CZ4HCZ5Z6OQ3
CH=CH2 ・・・式2
ただし、式1、式2における記号は、以下の意味を示す。
R1:1価有機基、ハロゲン原子または水素原子。
R2:2価有機基。
Y1、Y2、Y3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、R1がフッ素原子でない場合はY1、Y2、Y3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、Z1、Z2、Z3のうちの少なくとも一つはフッ素原子であり、かつ、Z4、Z5、Z6のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q1、Q2、Q3:それぞれ独立に、2価有機基。
また、本発明は、下式3で表される基を有する化合物(化合物3)と下式4で表される化合物(化合物4)とを、アルカリ金属化合物の存在下に反応させることを特徴とする、下式5で表される基を有する含フッ素不飽和化合物(化合物5)の製造方法を提供する。
−CX1=CX2X3・・・式3
HOQCH=CH2・・・式4
−CX1HCX2X3OQCH=CH2・・・式5
ただし、式3、式4、式5における記号は、以下の意味を示す。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q:2価有機基。
発明を実施するための形態
化合物1において、R1は1価有機基、ハロゲン原子または水素原子である。R1としては、1価炭化水素基または1価ハロゲン化炭化水素基が好ましく、エーテル性酸素原子を含む1価ハロゲン化炭化水素基がより好ましい。R1は、直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよく、環構造を有していてもよい。
R1は、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物1において、Y1、Y2、Y3としてはフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。また、Q1は2価炭化水素基が好ましく、アルキレン基がより好ましい。さらにQ1としては、−(CH2)t−(tは1以上の整数。)で表される基が好ましく、tが1〜12である基がより好ましく、tが1〜6である基が最も好ましい。
化合物1としては、合成が容易であるため、R’CFHCF2O(CH2)mCH=CH2(ただし、R’は炭素数1〜16のエーテル性酸素原子を含む1価含フッ素有機基、mは1〜12の整数を示す。)で表される化合物(化合物6)が好ましい。化合物6において、R’は直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよい。分岐構造を有する場合には、分岐部分が末端に存在するのが好ましく、該分岐部分は(CF3)2CF−が好ましい。
R’としては、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物1の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
HCF2CF2OCH2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C5F11CFHCF2OCH2CH=CH2、C5F11CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C5F1 1CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C5F11CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2CH=CH2、(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
C3F7OCFHCF2OCH2CH=CH2、C3F7OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C3F7OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C3F7OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C6F13OCFHCF2OCH2CH=CH2、C6F13OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2
C6F13OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C6F13OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]2CFHCF2OCH2CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]2CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]3CFHCF2OCH2CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]3CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
化合物2において、R2としては、2価炭化水素基または2価ハロゲン化炭化水素基が好ましく、エーテル性酸素原子を含む2価ハロゲン化炭化水素基がより好ましい。R2は、直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよく、環構造を有していてもよい。
R2は、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物2において、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6としてはフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。また、Q2、Q3は前記化合物1におけるQ1と同様の態様が好ましい。
化合物2としては、合成が容易であるため、R’’[CFHCF2O(CH2)qCH=CH2]2(ただし、R’’は炭素数1〜16のエーテル性酸素原子を含む2価含フッ素有機基、qは1〜12の整数を示す。)で表される化合物(化合物7)が好ましい。化合物7において、R’’は直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよい。分岐構造を有する場合には、分岐部分が末端に存在するのが好ましく、該分岐部分は(CF3)2CF−が好ましい。
R’’としては、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物2の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
CH2=CHCH2OCF2CFH(CF2)2CFHCF2OCH2CH=CH2、CH2=CHCH2CH2OCF2CFH(CF2)2CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、CH2=CH(CH2)3CH2OCF2CFH(CF2)2CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、CH2=CHCH2OCF2CFH[OCF2CF(CF3)]OCF2(CF2)4CF2O[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2CH=CH2、CH2=CH(CH2)3CH2OCF2CFH[OCF2CF(CF3)]OCF2(CF2)4CF2O[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
化合物3において、X1、X2、X3はフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。化合物3は、J.Am.Chem.Soc,75,4525(1953)等に記載される製造方法により合成できる。
化合物3としては、下式6で表される化合物(化合物6)が好ましい。
R[CX1=CX2X3]p・・・式6
R:p価有機基。
p:1〜4の整数。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
化合物6においてRとしては、前記化合物1におけるR1または前記化合物2におけるR2と同様の態様が好ましい。X1、X2、X3としてはフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。pとしては1または2が好ましい。
化合物3の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
CF2=CF2、CF3CF=CF2、C2F5CF=CF2、C3F7CF=CF2、C5F11CF=CF2、C7F15CF=CF2、C3F7OCF=CF2、C4F9OCF=CF2、C5F11OCF=CF2、C6F13OCF=CF2、(CF3)2CFCF2CF=CF2、F[CF(CF3)CF2O]CF=CF2、F[CF(CF3)CF2O]2CF=CF2、F[CF(CF3)CF2O]3CF=CF2。
CF2=CF(CF2)2CF=CF2、CF2=CF(CF2)3CF=CF2、CF2=CFO(CF2)2OCF=CF2、CF2=CFO(CF2)3OCF=CF2、CF2=CF[OCF2CF(CF3)]OCF2(CF2)4CF2O[CF(CF3)CF2O]CF=CF2。
化合物4において、Qは前記化合物1におけるQ1と同様の態様が好ましい。
化合物4の具体例としては、HOCH2CH=CH2、HO(CH2)2CH=CH2、HO(CH2)3CH=CH2、HO(CH2)4CH=CH2、HO(CH2)6CH=CH2等が好ましく挙げられる。
化合物5において、X1、X2、X3、Qは、前記化合物3または化合物4におけるのと同様の態様が好ましい。
化合物5としては、下式7で表される化合物(化合物7)が好ましい。
R[CX1HCX2X3OQCH=CH2]p・・・式7
R:p価有機基。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q:2価有機基。
p:1〜4の整数。
化合物7において、R、X1、X2、X3、Q、pとしては、前記化合物4または前記化合物6におけるのと同様の態様が好ましい。化合物5としては、前記化合物1または前記化合物2が好ましく挙げられる。
化合物3と化合物4の反応において用いられるアルカリ金属化合物としては、アルカリ金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アミド等が好ましく挙げられる。具体的には、Na、K、Cs等のアルカリ金属、NaOH、KOH等のアルカリ金属水酸化物、NaH、KH等のアルカリ金属水素化物、NaNH2、KNH2等のアルカリ金属アミドが好ましく挙げられる。
前記反応において、アルカリ金属化合物の使用量は特に限定されないが、化合物3の1モルに対して、0.01〜1倍モルを用いるのが好ましく、特に反応速度を考慮すると0.05〜0.5倍モルを用いるのが好ましい。該範囲で用いると、副生成物の生成が少なく、適度な反応速度で反応が進むため好ましい。
前記反応において、式5で表される基を1個有する化合物、すなわち化合物1を製造する場合は、化合物4の使用量は、化合物3の1モルに対して1〜1.5倍モルが好ましく、1.01〜1.1倍モルがより好ましい。また、式5で表される基を2個有する化合物、すなわち化合物2を製造する場合は、化合物4の使用量は、化合物3の1モルに対して2〜3倍モルが好ましく、2.02〜2.2倍モルがより好ましい。
また、該反応の温度は、0〜150℃が好ましく、40〜120℃がより好ましい。該範囲で反応を行うと適度な反応速度で反応が進み、化合物3のみの重合反応が行われないため好ましい。
また前記反応においては、溶媒を用いてもよく、用いなくてもよいが、溶媒は用いるのが好ましい。該溶媒としては、化合物4を溶解する溶媒、化合物5を溶解する溶媒、反応において実質的に不活性である溶媒が好ましい。該溶媒としては、エーテル、ニトリル化合物等が好ましく、具体的には、ジエチルエーテル、グライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリルが好ましく、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはアセトニトリルがより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、反応速度、生産性を考慮すると、生成物である化合物5が1〜60質量%となる量を用いるのが好ましく、3〜50質量%となる量を用いるのがより好ましい。
また、前記の反応は、相間移動触媒の存在下、有機溶剤とアルカリ金属水酸化物の水溶液の2層系で反応させることもできる。有機溶剤は、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、パーフルオロヘキサン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、DMF、DMSO等などの有機溶媒が挙げられる。相間移動触媒としては、塩化テトラブチルアウンモニウム、臭化テトラブチルアウンモニウム等が挙げられる。アルカリ水溶液としては、相間移動触媒は化合物5の1モルに対して、好ましくは0.01〜1モル程度使用できる。前記のアルカリ金属水酸化物の水溶液の濃度は、10〜50質量%が好ましい。反応温度は、室温から、溶媒の還流する温度を選択することができる。
また、化合物3は高い圧力において重合反応が起こりやすいため、重合反応を防止するために、反応においては重合禁止剤を用いるのが好ましい。重合禁止剤は、原料よりも前に反応系に入れておいてもよく、原料と共に反応系に入れてもよい。該重合禁止剤としては、特に限定なく使用できるが、たとえばリモネン、ピネン、シメン、テルピネン等を好ましく挙げることができる。
本発明において、化合物5が生成する機構は以下のように推定される。
すなわち、HOCH2QCH=CH2(化合物4)がアルカリ金属化合物によってアルコキンド化合物となり、該アルコキシド化合物が化合物3に付加し、さらに金属部分が水素原子に置換されて化合物5が生成する。水酸基とエチレン性不飽和基を有する化合物4を用いることで、化合物3におけるフッ素原子を有するエチレン性不飽和基が該水酸基と反応し、他方のエチレン性不飽和基が残るため含フッ素不飽和化合物が製造できる。
本発明によれば、新規な含フッ素不飽和化合物を合成できる。該含フッ素不飽和化合物は、各種ポリマーを合成するためのモノマーとして有用であり、メタロセン触媒等を用いて重合できる。また、各種化合物の中間体としても有用であり、各種ケイ素化合物と反応させることができる。
たとえば、化合物1をH−Si(CH3)3−kXk(kは1〜3、Xはハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解可能な基を示す。)と反応させて得られたR1CY1HCY2Y3OQ1CH2CH2Si(CH3)3− nXnは、シランカップリング剤に使用でき、ガラス、金属、粉体等の表面処理剤として有用である。また、H−Si(CH3)O2/2基を有するシロキサンポリマーと反応させ、含フッ素シリコーンオイルを得ることもできる。
また、本発明の含フッ素不飽和化合物の原料である化合物3は、Adv.Synth.Catal.2001,343,No.2に記載の直接フッ素化を用いて合成でき、直接フッ素化では原料の構造を選択できるため、得られた含フッ素不飽和化合物も種々の構造のものが得られる。
R1CY1HCY2Y3OQ1CH=CH2・・・式1
CH2=CHQ2OCZ1Z2CZ3HR2CZ4HCZ5Z6OQ3
CH=CH2 ・・・式2
ただし、式1、式2における記号は、以下の意味を示す。
R1:1価有機基、ハロゲン原子または水素原子。
R2:2価有機基。
Y1、Y2、Y3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、R1がフッ素原子でない場合はY1、Y2、Y3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、Z1、Z2、Z3のうちの少なくとも一つはフッ素原子であり、かつ、Z4、Z5、Z6のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q1、Q2、Q3:それぞれ独立に、2価有機基。
また、本発明は、下式3で表される基を有する化合物(化合物3)と下式4で表される化合物(化合物4)とを、アルカリ金属化合物の存在下に反応させることを特徴とする、下式5で表される基を有する含フッ素不飽和化合物(化合物5)の製造方法を提供する。
−CX1=CX2X3・・・式3
HOQCH=CH2・・・式4
−CX1HCX2X3OQCH=CH2・・・式5
ただし、式3、式4、式5における記号は、以下の意味を示す。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q:2価有機基。
発明を実施するための形態
化合物1において、R1は1価有機基、ハロゲン原子または水素原子である。R1としては、1価炭化水素基または1価ハロゲン化炭化水素基が好ましく、エーテル性酸素原子を含む1価ハロゲン化炭化水素基がより好ましい。R1は、直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよく、環構造を有していてもよい。
R1は、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物1において、Y1、Y2、Y3としてはフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。また、Q1は2価炭化水素基が好ましく、アルキレン基がより好ましい。さらにQ1としては、−(CH2)t−(tは1以上の整数。)で表される基が好ましく、tが1〜12である基がより好ましく、tが1〜6である基が最も好ましい。
化合物1としては、合成が容易であるため、R’CFHCF2O(CH2)mCH=CH2(ただし、R’は炭素数1〜16のエーテル性酸素原子を含む1価含フッ素有機基、mは1〜12の整数を示す。)で表される化合物(化合物6)が好ましい。化合物6において、R’は直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよい。分岐構造を有する場合には、分岐部分が末端に存在するのが好ましく、該分岐部分は(CF3)2CF−が好ましい。
R’としては、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物1の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
HCF2CF2OCH2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、CF3CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C2F5CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C3F7CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C5F11CFHCF2OCH2CH=CH2、C5F11CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C5F1 1CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C5F11CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C7F15CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2CH=CH2、(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、(CF3)2CFCF2CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
C3F7OCFHCF2OCH2CH=CH2、C3F7OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C3F7OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C3F7OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C4F9OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C5F11OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、C6F13OCFHCF2OCH2CH=CH2、C6F13OCFHCF2OCH2CH2CH=CH2
C6F13OCFHCF2OCH2(CH2)2CH=CH2、C6F13OCFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]2CFHCF2OCH2CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]2CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]3CFHCF2OCH2CH=CH2、F[CF(CF3)CF2O]3CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
化合物2において、R2としては、2価炭化水素基または2価ハロゲン化炭化水素基が好ましく、エーテル性酸素原子を含む2価ハロゲン化炭化水素基がより好ましい。R2は、直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよく、環構造を有していてもよい。
R2は、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物2において、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6としてはフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。また、Q2、Q3は前記化合物1におけるQ1と同様の態様が好ましい。
化合物2としては、合成が容易であるため、R’’[CFHCF2O(CH2)qCH=CH2]2(ただし、R’’は炭素数1〜16のエーテル性酸素原子を含む2価含フッ素有機基、qは1〜12の整数を示す。)で表される化合物(化合物7)が好ましい。化合物7において、R’’は直鎖構造でもよく、分岐構造を有していてもよい。分岐構造を有する場合には、分岐部分が末端に存在するのが好ましく、該分岐部分は(CF3)2CF−が好ましい。
R’’としては、フッ素化炭化水素基が好ましく、炭化水素基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ炭化水素基がより好ましく、エーテル性酸素原子を含むペルフルオロ炭化水素基が最も好ましい。エーテル性酸素原子が含まれる場合は、該エーテル性酸素原子は末端部分に存在するのが好ましい。
化合物2の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
CH2=CHCH2OCF2CFH(CF2)2CFHCF2OCH2CH=CH2、CH2=CHCH2CH2OCF2CFH(CF2)2CFHCF2OCH2CH2CH=CH2、CH2=CH(CH2)3CH2OCF2CFH(CF2)2CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2、CH2=CHCH2OCF2CFH[OCF2CF(CF3)]OCF2(CF2)4CF2O[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2CH=CH2、CH2=CH(CH2)3CH2OCF2CFH[OCF2CF(CF3)]OCF2(CF2)4CF2O[CF(CF3)CF2O]CFHCF2OCH2(CH2)3CH=CH2。
化合物3において、X1、X2、X3はフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。化合物3は、J.Am.Chem.Soc,75,4525(1953)等に記載される製造方法により合成できる。
化合物3としては、下式6で表される化合物(化合物6)が好ましい。
R[CX1=CX2X3]p・・・式6
R:p価有機基。
p:1〜4の整数。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
化合物6においてRとしては、前記化合物1におけるR1または前記化合物2におけるR2と同様の態様が好ましい。X1、X2、X3としてはフッ素原子が好ましく、すべてがフッ素原子であるのが好ましい。pとしては1または2が好ましい。
化合物3の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
CF2=CF2、CF3CF=CF2、C2F5CF=CF2、C3F7CF=CF2、C5F11CF=CF2、C7F15CF=CF2、C3F7OCF=CF2、C4F9OCF=CF2、C5F11OCF=CF2、C6F13OCF=CF2、(CF3)2CFCF2CF=CF2、F[CF(CF3)CF2O]CF=CF2、F[CF(CF3)CF2O]2CF=CF2、F[CF(CF3)CF2O]3CF=CF2。
CF2=CF(CF2)2CF=CF2、CF2=CF(CF2)3CF=CF2、CF2=CFO(CF2)2OCF=CF2、CF2=CFO(CF2)3OCF=CF2、CF2=CF[OCF2CF(CF3)]OCF2(CF2)4CF2O[CF(CF3)CF2O]CF=CF2。
化合物4において、Qは前記化合物1におけるQ1と同様の態様が好ましい。
化合物4の具体例としては、HOCH2CH=CH2、HO(CH2)2CH=CH2、HO(CH2)3CH=CH2、HO(CH2)4CH=CH2、HO(CH2)6CH=CH2等が好ましく挙げられる。
化合物5において、X1、X2、X3、Qは、前記化合物3または化合物4におけるのと同様の態様が好ましい。
化合物5としては、下式7で表される化合物(化合物7)が好ましい。
R[CX1HCX2X3OQCH=CH2]p・・・式7
R:p価有機基。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q:2価有機基。
p:1〜4の整数。
化合物7において、R、X1、X2、X3、Q、pとしては、前記化合物4または前記化合物6におけるのと同様の態様が好ましい。化合物5としては、前記化合物1または前記化合物2が好ましく挙げられる。
化合物3と化合物4の反応において用いられるアルカリ金属化合物としては、アルカリ金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アミド等が好ましく挙げられる。具体的には、Na、K、Cs等のアルカリ金属、NaOH、KOH等のアルカリ金属水酸化物、NaH、KH等のアルカリ金属水素化物、NaNH2、KNH2等のアルカリ金属アミドが好ましく挙げられる。
前記反応において、アルカリ金属化合物の使用量は特に限定されないが、化合物3の1モルに対して、0.01〜1倍モルを用いるのが好ましく、特に反応速度を考慮すると0.05〜0.5倍モルを用いるのが好ましい。該範囲で用いると、副生成物の生成が少なく、適度な反応速度で反応が進むため好ましい。
前記反応において、式5で表される基を1個有する化合物、すなわち化合物1を製造する場合は、化合物4の使用量は、化合物3の1モルに対して1〜1.5倍モルが好ましく、1.01〜1.1倍モルがより好ましい。また、式5で表される基を2個有する化合物、すなわち化合物2を製造する場合は、化合物4の使用量は、化合物3の1モルに対して2〜3倍モルが好ましく、2.02〜2.2倍モルがより好ましい。
また、該反応の温度は、0〜150℃が好ましく、40〜120℃がより好ましい。該範囲で反応を行うと適度な反応速度で反応が進み、化合物3のみの重合反応が行われないため好ましい。
また前記反応においては、溶媒を用いてもよく、用いなくてもよいが、溶媒は用いるのが好ましい。該溶媒としては、化合物4を溶解する溶媒、化合物5を溶解する溶媒、反応において実質的に不活性である溶媒が好ましい。該溶媒としては、エーテル、ニトリル化合物等が好ましく、具体的には、ジエチルエーテル、グライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリルが好ましく、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはアセトニトリルがより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、反応速度、生産性を考慮すると、生成物である化合物5が1〜60質量%となる量を用いるのが好ましく、3〜50質量%となる量を用いるのがより好ましい。
また、前記の反応は、相間移動触媒の存在下、有機溶剤とアルカリ金属水酸化物の水溶液の2層系で反応させることもできる。有機溶剤は、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、パーフルオロヘキサン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、DMF、DMSO等などの有機溶媒が挙げられる。相間移動触媒としては、塩化テトラブチルアウンモニウム、臭化テトラブチルアウンモニウム等が挙げられる。アルカリ水溶液としては、相間移動触媒は化合物5の1モルに対して、好ましくは0.01〜1モル程度使用できる。前記のアルカリ金属水酸化物の水溶液の濃度は、10〜50質量%が好ましい。反応温度は、室温から、溶媒の還流する温度を選択することができる。
また、化合物3は高い圧力において重合反応が起こりやすいため、重合反応を防止するために、反応においては重合禁止剤を用いるのが好ましい。重合禁止剤は、原料よりも前に反応系に入れておいてもよく、原料と共に反応系に入れてもよい。該重合禁止剤としては、特に限定なく使用できるが、たとえばリモネン、ピネン、シメン、テルピネン等を好ましく挙げることができる。
本発明において、化合物5が生成する機構は以下のように推定される。
すなわち、HOCH2QCH=CH2(化合物4)がアルカリ金属化合物によってアルコキンド化合物となり、該アルコキシド化合物が化合物3に付加し、さらに金属部分が水素原子に置換されて化合物5が生成する。水酸基とエチレン性不飽和基を有する化合物4を用いることで、化合物3におけるフッ素原子を有するエチレン性不飽和基が該水酸基と反応し、他方のエチレン性不飽和基が残るため含フッ素不飽和化合物が製造できる。
本発明によれば、新規な含フッ素不飽和化合物を合成できる。該含フッ素不飽和化合物は、各種ポリマーを合成するためのモノマーとして有用であり、メタロセン触媒等を用いて重合できる。また、各種化合物の中間体としても有用であり、各種ケイ素化合物と反応させることができる。
たとえば、化合物1をH−Si(CH3)3−kXk(kは1〜3、Xはハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解可能な基を示す。)と反応させて得られたR1CY1HCY2Y3OQ1CH2CH2Si(CH3)3− nXnは、シランカップリング剤に使用でき、ガラス、金属、粉体等の表面処理剤として有用である。また、H−Si(CH3)O2/2基を有するシロキサンポリマーと反応させ、含フッ素シリコーンオイルを得ることもできる。
また、本発明の含フッ素不飽和化合物の原料である化合物3は、Adv.Synth.Catal.2001,343,No.2に記載の直接フッ素化を用いて合成でき、直接フッ素化では原料の構造を選択できるため、得られた含フッ素不飽和化合物も種々の構造のものが得られる。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[例1]
内容積50mLのステンレス製の反応容器に、1,4−ジオキサンの30g、C3F7OCF=CF2の10g、HO(CH2)4CH=CH2の4.0gおよびKOHの0.55gを入れて密閉し、撹拌しながら70℃で8時間反応を行った。水を50mL入れて2層分離した後、有機層を蒸留して、生成物であるC3F7OCFHCF2O(CH2)4CH=CH2の11.1gを得た。
生成物についての同定結果を以下に示す。
IR(neat):1643,1341,1238,1199,1154,1095cm−1、
1H−NMR(CDCl3)δ:1.43〜1.57(m,2H,OCH2CH2),1.64〜1.78(m,2H,CH2CH2CH=CH2),2.05〜2.15(m,2H,CH2CH=CH2),3.99(t,J=6.4Hz,2H,OCH2),4.95〜5.09(m,2H,=CH2),5.72〜5.88(m,1H,CH=),5.85(d,t,53.7Hz,2.9Hz,1H,CFHCF2)、
19F−NMR(CDCl3)δ:−81.4(t,J=7.5Hz,3F,CF3),−84.9and−87.0(ABquartet,J=145Hz,2F,CF2OCFH),−89.2and−90.0(ABquartet,J=142Hz,2F,CF2OCH2),−129.5〜−129.6(m,2F,CF2CF3),−144.2(d,quintet,J=53.7Hz,7.5Hz,1F,CFH)。
[例2]
内容積500mLのステンレス製の反応容器に、ヘキサンの150g、C3F7OCF=CF2の50g、HO(CH2)4CH=CH2の19.8g、50%NaOH水溶液の150gおよび(n−C4H9)4NBrの600mgを入れて密閉し、室温にて8時間撹拌した。水を500mL入れて2層分離した後、有機層を蒸留して生成物であるC3F7OCFHCF2O(CH2)4CH=CH2の61.9gを得た。
[例3]
内容積50mLのステンレス製の反応容器に、1,4−ジオキサンの30g、CF2=CFO(CF2)2OCF=CF2の10g、HO(CH2)4CH=CH2の7.15gおよびKOHの0.55g、を入れて密閉し、撹拌しながら70℃で8時間反応を行った。水を50mL入れて2層分離した後、有機層を蒸留して生成物であるCH2=CH(CH2)4OCF2HCFO(CF2)2OCFHCF2O(CH2)4CH=CH2の11.39gを得た。
生成物についての同定結果を以下に示す。
IR(neat):1643,1341,1238,1199,1154,1095cm−1、
1H−NMR(CDCl3)δ:1.43〜1.57(m,4H,OCH2CH2),1.64〜1.78(m,4H,CH2CH2CH=CH2),2.05〜2.15(m,4H,CH2CH=CH2),3.99(t,J=6.4Hz,4H,OCH2),4.95〜5.09(m,4H,=CH2),5.72〜5.88(m,2H,CH=),5.85(d,t,53.7Hz,2.9Hz,2H,CFHCF2)、
19F−NMR(CDCl3)δ:−84.86and−86.96(ABquartet,J=145.0Hz,4F,CF2OCFH),−89.30and−89.94(ABquartet,J=144.0Hz,4F,CF2OCH2),−144.2(d,quintet,J=53.7Hz,8.6Hz,2F,CFH)。
[例1]
内容積50mLのステンレス製の反応容器に、1,4−ジオキサンの30g、C3F7OCF=CF2の10g、HO(CH2)4CH=CH2の4.0gおよびKOHの0.55gを入れて密閉し、撹拌しながら70℃で8時間反応を行った。水を50mL入れて2層分離した後、有機層を蒸留して、生成物であるC3F7OCFHCF2O(CH2)4CH=CH2の11.1gを得た。
生成物についての同定結果を以下に示す。
IR(neat):1643,1341,1238,1199,1154,1095cm−1、
1H−NMR(CDCl3)δ:1.43〜1.57(m,2H,OCH2CH2),1.64〜1.78(m,2H,CH2CH2CH=CH2),2.05〜2.15(m,2H,CH2CH=CH2),3.99(t,J=6.4Hz,2H,OCH2),4.95〜5.09(m,2H,=CH2),5.72〜5.88(m,1H,CH=),5.85(d,t,53.7Hz,2.9Hz,1H,CFHCF2)、
19F−NMR(CDCl3)δ:−81.4(t,J=7.5Hz,3F,CF3),−84.9and−87.0(ABquartet,J=145Hz,2F,CF2OCFH),−89.2and−90.0(ABquartet,J=142Hz,2F,CF2OCH2),−129.5〜−129.6(m,2F,CF2CF3),−144.2(d,quintet,J=53.7Hz,7.5Hz,1F,CFH)。
[例2]
内容積500mLのステンレス製の反応容器に、ヘキサンの150g、C3F7OCF=CF2の50g、HO(CH2)4CH=CH2の19.8g、50%NaOH水溶液の150gおよび(n−C4H9)4NBrの600mgを入れて密閉し、室温にて8時間撹拌した。水を500mL入れて2層分離した後、有機層を蒸留して生成物であるC3F7OCFHCF2O(CH2)4CH=CH2の61.9gを得た。
[例3]
内容積50mLのステンレス製の反応容器に、1,4−ジオキサンの30g、CF2=CFO(CF2)2OCF=CF2の10g、HO(CH2)4CH=CH2の7.15gおよびKOHの0.55g、を入れて密閉し、撹拌しながら70℃で8時間反応を行った。水を50mL入れて2層分離した後、有機層を蒸留して生成物であるCH2=CH(CH2)4OCF2HCFO(CF2)2OCFHCF2O(CH2)4CH=CH2の11.39gを得た。
生成物についての同定結果を以下に示す。
IR(neat):1643,1341,1238,1199,1154,1095cm−1、
1H−NMR(CDCl3)δ:1.43〜1.57(m,4H,OCH2CH2),1.64〜1.78(m,4H,CH2CH2CH=CH2),2.05〜2.15(m,4H,CH2CH=CH2),3.99(t,J=6.4Hz,4H,OCH2),4.95〜5.09(m,4H,=CH2),5.72〜5.88(m,2H,CH=),5.85(d,t,53.7Hz,2.9Hz,2H,CFHCF2)、
19F−NMR(CDCl3)δ:−84.86and−86.96(ABquartet,J=145.0Hz,4F,CF2OCFH),−89.30and−89.94(ABquartet,J=144.0Hz,4F,CF2OCH2),−144.2(d,quintet,J=53.7Hz,8.6Hz,2F,CFH)。
Claims (9)
- 下式1または下式2で表される含フッ素不飽和化合物。
R1CY1HCY2Y3OQ1CH=CH2・・・式1
CH2=CHQ2OCZ1Z2CZ3HR2CZ4HCZ5Z6OQ3
CH=CH2 ・・・式2
ただし、式1、式2における記号は、以下の意味を示す。
R1:1価有機基、ハロゲン原子または水素原子。
R2:2価有機基。
Y1、Y2、Y3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、R1がフッ素原子でない場合はY1、Y2、Y3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、Z1、Z2、Z3のうちの少なくとも一つはフッ素原子であり、かつ、Z4、Z5、Z6のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q1、Q2、Q3:それぞれ独立に、2価有機基。 - 下式3で表される基を有する化合物と下式4で表される化合物とを、アルカリ金属化合物の存在下に反応させることを特徴とする、下式5で表される基を有する含フッ素不飽和化合物の製造方法。
−CX1=CX2X3・・・式3
HOQCH=CH2・・・式4
−CX1HCX2X3OQCH=CH2・・・式5
ただし、式3、式4、式5における記号は、以下の意味を示す。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。
Q:2価有機基。 - 前記式1におけるR1がエーテル性酸素原子を含む1価ペルフルオロ炭化水素基、前記式2におけるR2がエーテル性酸素原子を含む2価ペルフルオロ炭化水素基である、請求項1に記載の含フッ素不飽和化合物。
- 前記式1におけるQ1、前記式2におけるQ2、Q3が−(CH2)t−(tは1以上の整数。)である、請求項1に記載の含フッ素不飽和化合物。
- 前記式1で表わされる化合物が、R’CFHCF2O(CH2)mCH=CH2(ただし、R’は炭素数1〜16のエーテル性酸素原子を含む1価含フッ素有機基、mは1〜12の整数を示す。)で表される化合物であり、かつ前記式2で表わされる化合物が、R’’[CFHCF2O(CH2)qCH=CH2]2(ただし、R’’は炭素数1〜16のエーテル性酸素原子を含む2価含フッ素有機基、qは1〜12の整数を示す。)で表される化合物である請求項1に記載の含フッ素不飽和化合物。
- 前記式4または式5におけるQが−(CH2)t−(tは1以上の整数。)である、請求項2に記載の含フッ素不飽和化合物。
- 前記式3で表わされる化合物が、下式6で表される化合物である請求項2に記載の含フッ素不飽和化合物の製造方法。
R[CX1=CX2X3]p・・・式6
ただし、式6における記号は、以下の意味を示す。R:p価有機基。
p:1〜4の整数。
X1、X2、X3:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、X1、X2、X3のうちの少なくとも一つはフッ素原子である。 - 相間移動触媒の存在下、有機溶剤とアルカリ水溶液の2層系で反応させる請求項2または7に記載の含フッ素不飽和化合物の製造方法。
- 重合禁止剤の存在下に反応させる請求項2、7または8に記載の含フッ素不飽和化合物の製造方法。
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