JPWO2003107017A1 - 磁気ブリッジ型電流センサー及び磁気ブリッジ型電流検出方法、並びに、前記センサーと検出方法に用いる磁気ブリッジ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、交流電流では周知のCT(Current Transformer)の如く、被検出導線に接続することなく絶縁状態のままで電流を測定する電流センサーに係り、特に、周波数特性においては直流も測定でき、電流値においては100μA領域の微小電流が測定できる電流センサーに関する。また、本発明は上記電流センサー及び電流検出方法に用いる磁気ブリッジにも関する。
発明の背景
周知のCTは、被検出導線と絶縁状態のままで測定できる長所をもっているが、直流やその近傍の周波数の交流電流、ならびに、直流と交流とが重畳した脈流電流に使用することができない。そこで、CTに代わる絶縁型の直流電流センサーとして、ホール素子型、マグアンプ型、磁気マルチバイブレーター型、磁束反転時間差型(例えば、特開平10−10161号、同10−332745号参照)、磁路チョッピング型(例えば、特開2000−55940号参照)等が提案されている。
ホール素子型は、被検出導線が貫通する磁気コアの一部にギャップを形成し、当該ギャップにホール素子を備え、当該ホール素子の電気特性値の変化から被検出導線に流れる電流値を検出しようとするものである。マグアンプ型と磁気マルチバイブレーター型とは、磁気コアを交流電流で飽和磁束密度付近まで予め励磁し、これを被直流電流で偏磁させることにより生じる交番磁束の飽和に達する時間差を利用して、被検出導線に流れる電流値を検出しようとするものである。以上の3つの型は、被検出導線の巻回数1回あたりの電流感度が数A以上には適しているが、数mAの電流は測定することができない。
一方、磁束反転時間差型は、被検出導線が貫通する磁気コアに、保持力を超える三角波状の励磁電流を流し、磁気コアの磁束が一方向に向いてから他方向に反転するまでの時間と、他方向を向いてから一方向に反転するまでの時間とを比較して被検出導線の直流電流を検出しようとするものであり、中でもフィードバックをする型(前記特許文献2参照)においては、複数の磁気コアを用い、単一の磁気コアを巻回するコイルや複数の磁気コアにまたがって巻回するコイルなどが複数存在するため、構造が複雑であり、製品間での性能の均一性に欠ける。また、フィードバックをしない型(前記特開平10−10161号参照)では、被検出導線の巻回数1回あたりの電流感度が100mA程度で、かつダイナミックレンジも小さい。
磁路チョッピング型は、被検出導線が貫通する磁気コアの一部を被検出導線が発生する磁束と直角方向の磁束で飽和し、磁気コアの磁気抵抗を増大させることを時系列で断続的に行う。すなわち、被検出導線が発生する直流磁束をチョッピングし交流磁束化することによって直流磁束の値、すなわち被検出導線に流れる直流電流の値を測定するものであって、よく知られているチョッパーアンプと基本原理を一にするものである。この型は、コイルの巻回方法、磁気コアの形状ともに他の型に比較すると、極めて複雑である。
この他にも、飽和型(クレーマ型)、零磁束型と呼ばれるものがあるが、いずれも大電流検出用であり、数mA領域の測定は困難である。
以上の通り、直流電流センサーの従来技術では、被検出導線の巻回数1回あたりの電流感度が悪く、また比較的感度のよいものは構造が極めて複雑であるというのが、現状である。
ところが、近年、環境保全が社会問題となり、太陽光発電、燃料電池など直流電流の重要性が高まり、電気自動車、ハイブリッド自動車など、二次電池を使用した直流電力機器に対する需要の増大が見込まれている。また、省エネルギーの観点から、従来のシャント抵抗器を使用している分野では、エネルギー消費が皆無に近い磁界による電流検出が望ましい。さらに、高電圧電子管等で使用される直流高電圧回路においては、電圧が高い分、電流が小さくなる傾向にあるが、このような回路では絶縁状態で高圧回路の電流を測定することができると好都合なことが多い。
しかし、従来技術には、前記要請に対応できる感度とダイナミックレンジをもち、かつ安価に製造できて汎用的な普及が可能な電流センサーおよび電流検出方法はなかった。
発明の開示
上記の課題を解決することを目的としてなされた本発明電流センサーに係る請求項1の発明の構成は、両端を持つ1つの中脚磁気回路1と、前記中脚磁気回路1の一方端と他方端とに各々が接続する2つの外脚磁気回路2a,2bと、前記外脚磁気回路2aに配設されている励磁手段3a並びに前記外脚磁気回路2bに配設されている励磁手段3bと、前記中脚磁気回路1に配設されている磁束検出手段4と、前記励磁手段3a,3bをそれぞれ駆動する励磁駆動手段7と、前記磁束検出手段4に接続され当該磁束検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8とを有することを特徴とするものである。
そして、本発明電流センサーに係る請求項2の発明の構成は、請求項1の発明の構成において、前記中脚磁気回路1および外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bとの少なくともそのいずれか一つに導線を巻回配置した平衡復元コイル5と、前記検出回路8から出力する電気信号に基づき、前記磁束検出手段4に検出される被検出磁束が減少するように前記平衡復元コイル5に流す平衡復元電流を制御する平衡復元電流制御回路9と、前記平衡復元電流を測定し出力する検出値出力回路10とを有することを特徴とするものである。
次に、本発明電流検出方法の一つである請求項3の発明の構成は、励磁手段3aにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第1の励磁磁束を発生させ、かつ、励磁手段3bにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第2の励磁磁束であって大きさが第1の励磁磁束と同じであり磁束の方向が第1の励磁磁束と反対である励磁磁束を発生させることによって、磁気平衡状態を発現させ、外脚磁気回路2aと中脚磁気回路1とにより包囲されることよって形成される窓部および外脚磁気回路2bと中脚磁気回路1とにより包囲されることによって形成される窓部との少なくともそのいずれか一方の窓部に被検出導線6を貫通させ、被検出導線6に被検出電流を流すことによって外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗を変化させ、当該磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより中脚磁気回路1に発生する磁束を、磁束検出手段4により検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって検出することによって、被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とするものである。
また、本発明電流検出方法の他の一つである請求項4の発明の構成は、励磁手段3aにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第1の励磁磁束を発生させ、かつ、励磁手段3bにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第2の励磁磁束であって大きさが第1の励磁磁束と同じであり磁束の方向が第1の励磁磁束と反対である励磁磁束を発生させることによって、磁気平衡状態を発現させ、外脚磁気回路2aと中脚磁気回路1とにより包囲されることよって形成される窓部および外脚磁気回路2bと中脚磁気回路1とにより包囲されることによって形成される窓部との少なくともそのいずれか一方の窓部に被検出導線6を貫通させ、被検出導線6に被検出電流を流すことによって外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗を変化させ、前記磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗が変化した状態において、被検出導線6を貫通させることにより被検出導線6が巻回された磁気回路に発生する磁束と同じ大きさであって前記磁束と反対方向である磁束を発生させる電流である平衡復元電流を、被検出導線6を貫通させた窓部と同一の窓部を貫通させて巻回した平衡復元コイル5に流し、平衡復元電流を平衡復元コイル5に流すことによって、外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗が変化した状態において中脚磁気回路1に発生する磁束を減少させて磁気再平衡状態を発現させ、磁気再平衡状態にあるときに平衡復元コイル5に流れる平衡復元電流を検出することによって被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とするものである。
発明を実施するための最良の形態
次に、本発明電流センサーの実施の形態例について、その作用とともに図面を参照して説明する。
図1は請求項1に係る発明の実施例である磁気ブリッジ型電流センサーを模式的に示した斜視図である(但し、励磁駆動手段7と検出回路8とは図1では省略している)。
図1に例示した本発明電流センサーは、両端を持つ1つの中脚磁気回路1と、前記中脚磁気回路1の一方の端と他方の端とに各々が接続する2つの外脚磁気回路2aと2bとを有し、中脚磁気回路1には磁束検出手段4を有し、外脚磁気回路2aには励磁手段3aを有し、外脚磁気回路2bには励磁手段3bを有する。励磁手段3aおよび励磁手段3bはいずれも交番磁界を発生させるように形成されている。本発明において、前記の構成を、以下では「磁気ブリッジ」と呼ぶことがある。また、上記磁気ブリッジの各磁気回路1,2a,2bは、フェライト、珪素鋼板、アモルファス、パーマロイ等の磁性材料により形成されたものであり、本明細書においては上記磁気回路を形成した磁性体を「コア材」又は「コア」と呼ぶこともある。なお、図1には表していないが、本発明電流センサーは、さらに検出回路8を有する。
上記の励磁手段3aおよび励磁手段3bは、図1に示す巻回導線(以下「コイル」という)に、交番電流を通電する方法、或は、交番磁界を発生させる方法のいずれの励磁手法であってもよい。交番磁界の発生は、永久磁石本体またはその磁路を回転または振動させる方法、永久磁石と磁性流体とを用い磁性流体を変流させる方法、永久磁石または電磁石の磁路の磁気抵抗を変動させる方法などを必要に応じて選択してよい。
磁束検出手段4には、ホール素子や磁気インピーダンス素子等の磁気検出素子を用いてもよい。磁束検出手段4に磁気検出素子を用いるときは、中脚磁気回路の一部にギャップを形成し、当該ギャップに磁気検出素子を配設する必要があるが、図1に示すように中脚磁気回路1を巻回したコイル(以下「検出コイル」という。)を磁束検出手段とすると、磁束検出手段4の構成が簡単になる。
検出回路8は、前記の磁束検出手段4で検出された磁束を電気信号として出力することができるものであれば、何でもよい。例えば、検出の目的が低精度であるときは、磁束検出手段4に検出コイルまたは磁気検出素子を用い、検出コイルまたは磁気検出素子が磁束を検出することよって検出コイルに発生する起電力、または、磁気検出素子に発生する電位差等を出力するだけの回路、すなわち、検出コイルまたは磁気検出素子と出力端が単なる導線でつながっているだけの回路でよい。
また、検出回路8は、抵抗器やコンデンサーなどの受動素子やダイオードなどの能動素子が一個以上つながった回路、オペアンプなどを使ったアクティブ回路等であってもよい。すなわち、検出回路8は需要者の用途によって自由に使えるように何も手を加えないものや、検出コイルまたは磁気検出素子の動作安定化のための若干の素子をつける程度のものから、検出コイルに発生する起電力または磁気検出素子に発生する電位差等を表示する表示器のような被検出電流が直読できる程度の信号処理を、検出コイルに発生する起電力、または、磁気検出素子に発生する電位差等に施した構造のものまでのさまざまであってよい。
被検出導線6に流れる被検出電流の測定は、一方の外脚磁気回路2aと中脚磁気回路1とにより包囲されて形成される窓部、および、他方の外脚磁気回路2bと前記中脚磁気回路1とにより包囲されて形成される窓部の、少なくともそのいずれか一方の窓部に被検出導線6を貫通させることによって行う。
図1においては、被検出導線6は、外脚磁気回路2aと中脚磁気回路1とにより包囲されて形成された一方の窓部を手前側から向こう側へ貫通し、さらに、外脚磁気回路2bと中脚磁気回路1とにより包囲されて形成される他方の窓部を向こう側から手前側に貫通するように配置されている。電磁気的には、外脚磁気回路2a又は2bと中脚磁気回路1とにより包囲されて形成される窓部を有する磁気回路における導線の巻回数は、その導線が当該窓部を貫通する回数に等しい。
したがって、図1に示すように被検出導線6が配置されたときは、被検出導線6は電磁気的に中脚磁気回路1を1回巻回したことになり、これは外脚磁気回路2aと外脚磁気回路2bとを一括して1回巻回していることと等価である。また、図10に示すように、被検出導線6が一方の窓だけを手前側から向こう側に貫通するように配置されたときは、被検出導線6は外脚磁気回路2aを電磁気的に1回巻回したことになるが、これは中脚磁気回路1と外脚磁気回路2bとを一括して1回巻回していることと等価である。
次に、上記で説明した「磁気ブリッジ」における磁気状態について説明する。
励磁手段3aにより外脚磁気回路2aを励磁すると、外脚磁気回路2aから中脚磁気回路1に流入する交番磁束(以下、「第1の励磁磁束」という。)が発生する。そして、励磁手段3bにより外脚磁気回路2bを励磁すると、外脚磁気回路2bから中脚磁気回路1に流入する交番磁束(以下、「第2の励磁磁束」という。)が発生する。この場合において、第1の励磁磁束と第2の励磁磁束とを同じ大きさでかつ反対向きとなるように、励磁手段3aと励磁手段3bの起磁力を決定し励磁手段3aと励磁手段3bとにより励磁すると、第1の励磁磁束と第2の励磁磁束とは大きさは同じで向きが反対であることにより、中脚磁気回路1に流入する磁束の総和は零となる。
よって、本明細書では、以下、第1の励磁磁束と第2の励磁磁束とを、同じ大きさで向きを反対とする条件を「平衡磁束条件」といい、この平衡磁束条件を発現するための励磁手段3aおよび励磁手段3bの励磁条件を「平衡励磁条件」といい、第1の励磁磁束と第2の励磁磁束とが同じ大きさで向きが反対であるために中脚磁気回路1に流入する磁束の総和が零となっている状態を「磁気平衡状態」という。
磁気ブリッジが磁気平衡状態にあるときは、例えば、中脚磁気回路1の任意の一点である中脚磁気回路1の一方端をみると、流入する磁束は第1の励磁磁束と第2の励磁磁束のみでありその総和は零であるため、任意の一点である一方端においては流入する磁束の総和は既に零となっている。このため当該任意の一点に接続された中脚磁気回路1の磁束も必然的に零となり、零以外の値を採りえない。すなわち、本発明においては磁気ブリッジが磁気平衡状態にあるときは、中脚磁気回路1内には磁束は存在しないことになり、磁束検出手段4によって磁束が検出されることはない。
磁気ブリッジの平衡状態の実現は、励磁手段3aと励磁手段3bの起磁力が磁束の平衡均衡条件を満たすように駆動回路を駆動させることによって行ってもよいが、外脚磁気回路2aと外脚磁気回路2bとを、それらの材料を同一の磁性材料で同一寸法に形成し、励磁手段3aと励磁手段3bをいずれもコイルで構成して両励磁手段3aと3bのコイルの巻回数を同一とする一方、励磁手段3aのコイルの巻回の向きと励磁手段3bのコイルの巻回の向きを逆向きに設定し、励磁手段3aのコイルと励磁手段3bのコイルとを直列に配置して交番電流を通電することにより、電流値と位相は同一となるので、簡単に磁気ブリッジの平衡状態を実現することができる。
磁気ブリッジが磁気平衡状態にあり、被検出導線6が外脚磁気回路2aと中脚磁気回路1とにより包囲されて形成される窓部および前記外脚磁気回路2bと前記中脚磁気回路1とにより包囲されて形成される窓部との少なくともそのいずれか一方の窓部に貫通するように配置されている場合において、被検出導線6に被検出電流が流れると、磁気ブリッジに新たな磁束が発生する。
図1において、被検出電流が向こう側から手前側(以下、この向きを「正方向」、反対向きを「負方向」という。)に流れているとすれば、被検出電流により中脚磁気回路1に生じる磁束は、上から下向きになる。正方向の被検出電流による中脚磁気回路1の磁束は、中脚磁気回路1の上端で外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bから当該上端に集合するように入り、中脚磁気回路1を上から下に流れ、中脚磁気回路1の下端では外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bに広がるように出て行く。さらにこの磁束は外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bを下から上に向かって流れる。
磁気ブリッジにおいて平衡励磁条件が満たされており、外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bに時計回り方向の磁束が流れている場合には、外脚磁気回路2aにおいては、被検出電流による磁束と励磁手段3aの励磁磁束とは同一方向であり、磁束は増大する。一方、外脚磁気回路2bでは、被検出電流による磁束と励磁手段3bの励磁磁束とは逆方向であり、磁束は減少する。
磁気ブリッジ内における最大の磁束密度が、仮に当該磁気ブリッジを組成する磁性材料の最大透磁率になる磁束密度以下であった場合は、外脚磁気回路2aにおいては磁束が増大したことにより透磁率が大きくなり当該磁気回路の磁気抵抗が下がる。一方、外脚磁気回路2bにおいては、磁束が減少したことにより透磁率が小さくなり当該磁気回路の磁気抵抗が上がる。外脚磁気回路2aの磁気抵抗が下がると第1の励磁磁束は大きくなり、外脚磁気回路2bの磁気抵抗が上がると第2の励磁磁束は小さくなる。この結果、平衡磁束条件が満たされなくなり、中脚磁気回路1に磁束が発生する。
以上より、中脚磁気回路1を通る磁束は、被検出電流が零のときは零であり、被検出電流が大きくなれば磁気抵抗の変化も大きくなり中脚磁気回路1を通る磁束も大きくなる。つまり、中脚磁気回路1の磁束の大きさは、被検出電流の大きさに比例する。そして、磁束検出手段4がコイルであるときは中脚磁気回路1に発生する磁束は磁束検出手段4に起電力を発生させ、また、磁束検出手段4が磁気検出素子であるときは磁束検出手段4に電位差等を発生させ、磁束検出手段4に発生する起電力、または、電位差等の大きさは中脚磁気回路1に発生する磁束の大きさに比例する。
磁気ブリッジは電磁的に中脚磁気回路1を基準に対称であるため、外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bに反時計回り方向に磁束が流れている場合にも、上記例と同じ結果が生じる。
この特性は、磁気ブリッジ内の最大磁束密度が最大透磁率以下である場合は、励磁磁束の1周期で中脚磁気回路1の磁束は2周期の変化をすることを示す。また、磁気ブリッジ内の最大磁束密度が最大透磁率を超える場合は、励磁磁束の1周期で中脚磁気回路1の磁束は4周期変化する成分が含まれてくるが、いずれの場合も、中脚磁気回路1には磁性材料の磁界対透磁率特性が非直線であるためにさらに高次の高調波を含んだ磁束が生じる。
検出回路8により中脚磁気回路1に発生する磁束を磁束検出手段4に検出される磁束に連動する電気信号として出力することにより被検出電流が検出される。検出回路8の出力を表示器に接続すると、当該表示器によって検出回路8が出力する電気信号の値を直読できる。検出回路8の出力は、前記表示器による表示と併行して或は単独でコンピュータ等に検出データとして格納したり伝送することもできる。
次に、請求項2の本発明電流センサー、および、請求項4の本発明電流検出方法の発明について説明する。
先に述べた電流検出において、平衡励磁条件が満たされている場合であっても、被検出導線6に被検出電流が流れていると、磁気ブリッジの磁気抵抗が変化し、磁気ブリッジにおける磁気平衡状態は崩れている。したがって、磁気ブリッジにおいて被検出導線6を巻回した位置の磁気回路に、磁束を発生させる励磁手段を用いて励磁を行い、磁気ブリッジの磁気平衡状態を崩している被検出電流によって発生する磁束を零にすれば、磁気ブリッジは再び磁気平衡状態となる。本発明では、被検出電流により崩れた磁気ブリッジの磁気平衡状態を再び平衡状態にしようとすることを、以下「平衡復元」といい、平衡復元により再び磁気状態が平衡状態になっている状態を「磁気再平衡状態」ということとする。
本発明において、図2に例示した平衡復元コイル5は、磁気ブリッジにおいて被検出導線6を巻回した位置の磁気回路に磁束を発生させる励磁手段であり、磁気再平衡状態を発現させる手段である。図2においては、被検出導線6は中脚磁気回路1又は外脚磁気回路2aと外脚磁気回路2bとを一括して巻回したのと等価であるので、平衡復元コイル5は中脚磁気回路1に設けられている。また、図10の例においては、被検出導線6は外脚磁気回路2aを巻回しているので、平衡復元コイル5は外脚磁気回路2aに設けられている。
磁束の大きさが被検出電流による磁束と同一で磁束の向きが被検出電流による磁束とは反対である磁束を発生させる電流(以下「平衡復元電流」という。)が平衡復元コイル5に流れると、被検出導線6に流れる被検出電流により磁気平衡状態が崩れた磁気ブリッジの磁気状態は平衡復元する。
被検出電流と平衡復元電流との関係を具体例で示せば、被検出電流が100mAで被検出導線6の巻回数が1回とした場合、平衡復元コイル5の巻回数と平衡復元電流の大きさの関係は、巻回数が1回である場合は、平衡復元電流は100mA、巻回数が10回である場合は、平衡復元電流は10mAとなる。すなわち、平衡復元とは、平衡復元コイル5の巻回数と平衡復元電流との積が、被検出導線6の巻回数と被検出電流との積に等しくなるように制御することでもある。なお、この際、起磁力の方向は反対向きになるように接続する。ちなみに、電気磁気工学では、起磁力は巻回数とその電流値との積で表される。
平衡復元コイル5および被検出導線6の巻回数は既知であるので、平衡復元電流を検知すれば被検出電流を検知できる。つまり、平衡復元コイル5の巻回数を被検出導線6の巻回数で除した商を巻数比とすれば、被検出電流は平衡復元電流と巻数比とを乗じた積である。
次に、被検出電流が負方向の場合には、被検出電流により中脚磁気回路1に生じる磁束は、下から上向きになるが、磁気的には、被検出電流が正方向の場合を上下反転した状態と同じになり、磁気的作用は基本的に同じである。ただし、磁束検出手段4を貫通する磁束の向きが反対になるため、検出結果は極性が逆になる。よって、この検出結果の極性を調べることより被検出電流の方向を知ることが出来る。つまり、平衡復元電流についての検出結果の大きさから被検出電流の大きさが、また、前記検出結果の極性から被検出電流の方向が、それぞれにわかる。
平衡復元が実現されているか否かは、検出回路8により中脚磁気回路1の磁束を検出させその検出結果が零に近づいているか否かを観測すれば判断できる。平衡復元を手動で行う場合は、検出回路8の検出結果を電圧計又は電流計などの計器で観測しながら、その値が零に近づくように平衡復元電流を調整すればよい。このような調整を手動で行う方法は動作原理を実験する場合などの特殊な用途に向き、実用性が求められるときは自動的に行う方法がよい。
平衡復元を自動的に行う方法には、中脚磁気回路1の磁束を検出した検出回路8の検出結果で平衡復元電流をフィードバック制御する方法がある。このフィードバック制御方法は、制御系の入力信号値をフィードバックループの「増幅率+1」で除した値がフィードバックされる位置に残存する。つまり、図2に示す磁気ブリッジの場合、フィードバックされる位置は中脚磁気回路1内の磁束であり、フィードバック制御することにより中脚磁気回路1内に残る磁束は、フィードバック制御しない場合に被検出電流により中脚磁気回路1内に本来発生する磁束を、フィードバックループの「増幅率+1」で除した磁束が中脚磁気回路1内に残存する。
具体例を示せば、被検出電流が100mAで、フィードバックループの増幅率が100000倍であった場合、磁束検出手段4を貫通する磁束は、100mAを100001で除した値、つまり、約0.9999μA相当分の磁束が残存する事になる。また、フィードバックループの増幅率が99999倍であった場合は、1μA相当分の磁束が残存する。このように完全な磁気平衡状態には至っていないが磁気平衡状態に極めて近い状態と、磁気平衡状態とを含めて「磁気亜平衡状態」という。なお、「磁気亜平衡状態」においても、中脚磁気回路1に残存する磁束による中脚磁気回路1の磁気抵抗の影響は無視できる程度で極めて小さい。
被検出電流の大きさと方向は、磁気再平衡状態にあるときにおける平衡復元電流の検出結果をもって測定されるから、平衡復元電流を測定し出力する検出値出力回路10は、少なくとも平衡復元コイル5又は平衡復元電流制御回路9のいずれか一方に接続されていれば足りる。
以上に説明した本発明の磁気ブリッジ型電流センサーの例は、上記例の電流センサー形態に限られるものではなく、本発明では、以下に説明する構造,形態を有する電流センサーを形成することができる。
先に説明した図1又は図2に例示した構造の本発明電流センサーは、図5又は図6にその等価回路が示される。図5又は図6に示した本発明電流センサーの等価回路は、図11に示す等価回路において各磁気回路の磁気抵抗を、Rma1+Rma2=Rma、Rmb1+Rmb2=Rmbとして表している。
また、図11において磁気平衡状態を発現する一つの状態として、2つの励磁手段3a,3bの起磁力は同じ大きさで向きが反対であり、且つ2つの磁気回路2aと2bの磁気抵抗が同じである場合、起磁力はnia=−nibで示され、磁気抵抗はRma=Rmbで示される。さらに、Rma1=Rmb1、Rma2=Rmb2とすることができる。
ここで、図11の等価回路は、図12に表現した等価回路に等しく、図12に示した等価回路は図13に表現した等価回路に等しい。つまり、説明の便宜のため、図13においては磁気回路2aと2bを、各々に2つの磁気回路21a,22aと同21b,22bに分断し、分断した各磁気回路の端部に、図12の1個の励磁手段3aを挿入した形をとるが、このうち磁気回路21b,22bに対しては励磁手段3aが逆向きになるように接続することにより、図12のもう一方の励磁手段3bを省略することができる。以下、図13の励磁手段を、符号3で示す。図13の等価回路は整理して図14に示す等価回路に表現できるので、結局、図1,図2と図5,図6に例示した本発明電流センサーは、図15に示す等価回路としても表現できる。
図15の等価回路を、図1,図2に示したような本発明電流センサーの実体的形態で模式的に表現すると、一例として図16に示す形態となる。更に図16の電流センサーの形態をより実体的形態に近付けて表すと図17に例示する電流センサー形態となる。図16,図17において、図1〜図10と同一部材,同一部位,同一要素は同一符号を付けている。
図1〜図10により説明した本発明電流センサーの例では、左,右の外脚磁気回路2aと2bに、それぞれに励磁手段3aと3bを2つ設けたので、磁気平衡状態が左右のコア材の磁気特性差の影響を受け、磁気平衡状態を微妙な調整をして実現したが、図17の形態を採る本発明電流センサーの他の例では、励磁手段3が一つで足りるので、当該磁気特性差の影響を考慮する必要が無く磁気平衡状態の実現が容易になる。
因みに、図1〜図10で説明した本発明電流センサーの一例では、2つの励磁手段3a,3bの起磁力の条件と、2つの磁気回路2a,2bの磁気抵抗の条件とが磁気平衡状態の条件となり、当該磁気平衡条件の要因が多いために製作が容易ではないという点がある。
図15〜図17などに示す本発明電流センサーの他の例における4つの磁気回路21a,22a,21b,22bは、Rma1×Rma2=Rmb1×Rmb2が満たされれば、励磁手段3による磁束が磁気回路1に存在しない磁気平衡状態を発現させることができ、励磁手段3の起磁力の条件が省かれるので、磁気回路の作製が容易になる。この意味で図15に示す本発明電流センサーの等価回路は、図18の等価回路、並びに、図18を実体的に例示した図19の電流形態の電流センサーに表わすことができる。
次に、図20を参照して、図17における励磁コイル3が配設される磁気回路2の位置が多少ずれても磁気回路1に磁気平衡状態を現出できる点について説明する。
いま、図20に示したように、磁気回路2を介して交叉的に位置した各磁気回路21a,22a,21b,22bにおいて、コア材のA,B部位の磁気抵抗が充分小さく無視できるものとすると、Rmb1 ∝ l1/w1,Rma1 ∝ l1/w2,Rmb2 ∝ l2/w2,Rma2 ∝ l2/w1である。
ここで、w1,w2はコア材にあけた窓部Wにより当該コア材の左,右に残ったコア部材の幅、l1,l2は窓部Wの上下幅において、磁気回路2の設定位置が内分する窓部Wの上下幅である。
また、各磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗は、磁気ブリッジの磁気平衡状態では、Rma1×Rma2=Rmb1×Rmb2であるから、磁気ブリッジの磁気平衡状態を発現する前記各磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗の式を上記の比例式を用いて表すと、
(l1/w2)×(l2/w1)=(l1/w1)×(l2/w2)となり、
(l1×l2)/(w2×w1)=(l1×l2)/(w1×w2)が得られ、
l1,l2、w1,w2が任意の値で左辺と右辺は常に同一である。ただし、l1、l2、w1、w2はいずれも零であってはならない。つまり、図20の磁気ブリッジにおける磁気回路2は、図20のコア材の窓部Wのどの位置にあっても、磁気回路1に流入する磁束の総和は零になって平衡する。なお、実際には、コア材のA,B部位の磁気抵抗は零ではないので、その影響を受け、従って、磁気回路2の位置は、図20においてl1=l2となる位置(窓部Wの上下幅の中点)が望ましいが、コア材のA,B部位の磁気抵抗は磁気回路21a,22a,21b,22bに比べて非常に小さいので多少の位置ずれがあってもその影響はきわめて小さい。
次に、図17や図19などに例示した本発明電流センサーにおいては、磁気検出手段4及び平衡復元コイル5を、本発明の理解、並びに、説明の便宜のため、磁気回路1に配置しているが、この配置形態は本発明電流センサーを製作する上で、及び、電流検出手段として使用する上での便宜を考慮すると、図21に例示するように、各磁気回路21a,22a,21b,22b、磁気回路2,励磁手段3が配備された磁気ブリッジ部付近に寄せて配置することが望ましい場合がある。なお、図21に使用した符号は、これまで使用した同一符号と同じ意味で用いている。
上記のように、本発明電流センサーを構成するため、環状コア材の一辺に当該センサーの構成部材を配置する形態を採ることにより、前記コア材の反対側の半環状の辺近傍を、点線で示す部位から着脱可能乃至クランプ状に開閉可能に形成することができるので、既設の配線(被検出導線6)を切断することなく、その配線に本発明電流センサーをセットして電流を検出することができることとなる。
以上の説明を要約すると、本発明電流センサーにおいては、励磁手段3と磁束検出手段4がコイル場合、励磁手段3は、磁気回路21a,21b,2で囲まれた窓と、磁気回路22a,22b,2で囲まれた窓の両方を、少なくとも1回貫通すれば足り、また、磁束検出手段4も、磁気回路21a,22b,1で囲まれた窓と、磁気回路22a,21b,1で囲まれた窓との両方を、少なくとも1回貫通すれば足りる。従って、この構成を請求項5の本発明電流センサーに適用すると図22の形態となり、これが本発明電流センサーの原理的構成を例示することになる。図22において、これまで使用した符号と同一符号は、同じ意味で用いている。
以上の説明から本発明の磁気ブリッジ型電流センサーの構成と、この電流センサーによる電流検出法は、次のように導き出すことが出来る。
即ち、本発明電流センサーの他の構成の一つは、
両端を持つ1つの磁気回路1と、該磁気回路1の一方の端に各々の一方の端を接続した両端を持つ磁気回路21a,21bと、前記磁気回路1の他方の端に各々の一方の端を接続し且つ他方の端を前記磁気回路21a,21bに各々接続した両端を持つ磁気回路22b,22aと、前記磁気回路21aと22bとの接続点と前記磁気回路21bと22aとの接続点とにそれぞれ接続した両端を持つ1つの磁気回路2と、当該磁気回路2に磁束を発生できるように配設した励磁手段3と、前記磁気回路1の磁束を検出できるように配設した磁束検出手段4と、前記励磁手段3を駆動する励磁駆動手段7と、前記磁束検出手段4に接続し当該磁束検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8とを有することを特徴とする電流センサーである。
また、上記電流センサーによる電流検出方法の発明の構成は、
磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗を適宜選択し磁気回路1の両端の磁位を同じにすることにより、励磁手段3による磁束が磁気回路1に存在しない磁気平衡状態を発現させ、前記磁気回路21a,22b,1により囲まれた窓部、または磁気回路21b,22a,1により囲まれた窓部の少なくとも一方の窓部に被検出導線6を貫通させ、被検出導線6に被検出電流を流すことによって磁気回路21a,22a,21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗を変化させ、当該磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより前記磁気回路1に発生する磁束を、磁束検出手段4により検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって検出することによって、被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とする電流検出方法である。
更に、上記の検出方法は、次の電流検出方法に代替することができる。
即ち、磁気回路21a,22a, 21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗が変化した状態において、被検出導線6を貫通させることによりその被検出導線6が巻回された磁気回路に発生する磁束と同じ大きさであって当該磁束と反対方向の磁束を発生させる電流である平衡復元電流を、被検出導線6を貫通させた窓部と同一の窓部を貫通させて巻回した平衡復元コイル5に流し、平衡復元電流を平衡復元コイル5に流すことによって、前記磁気回路21a,22a,21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗が変化した状態において、磁気抵抗が変化した当該磁気回路の磁気抵抗を変化前の磁気抵抗に戻すことによって前記磁気回路1に発生する磁束を減少させて磁気再平衡状態を発現させ、磁気再平衡状態にあるときに平衡復元コイル5に流れる平衡復元電流を検出することによって被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とする電流検出方法である。
上記に説明した本発明は、電流に起因してその周辺に発生する磁気を検出することにより電流を検出するようにしたものであるから、本発明の電流検出に用いている磁気ブリッジは、基本的には磁気検出能力を有する。先にも述べたように本発明電流センサーおよび電流検出方法によれば、微弱な電流を高感度且つ高精度に検出できるが、この能力は磁気ブリッジの磁気検出能力に依るところが大きい。
この観点に立てば上記の本発明電流センサーに用いた磁気ブリッジは磁気センサーおよび磁気検出方法の発明に構成できるので、この磁気ブリッジを利用して完成した磁気センサーおよび磁気検出方法の発明について、図23〜図29を参照しつつ実施の形態例を説明する。
先に説明した本発明電流センサーでは、電流を検出するとき、磁気ブリッジにループ状に存在する被検出電流による磁束を効率良く捉える必要があるため、磁気ブリッジのコア材はループ状に閉じたコアに形成したが、磁気ブリッジに磁気センサーとしての性能を発揮させるには、磁束を捉えるコア部分は開いた状態に形成して空間の磁束を効率よく取り込むことが必要である。この要求を満たすように形成した磁気ブリッジを使用した磁気センサーの例を図23と図24に示す。
図23は、励磁コイルを符号3a,3bとして2つ持つ磁気センサーの例であり、図24は励磁コイルを符号3として1つ持つ磁気センサーの例であって、それぞれ先に説明した本発明電流センサーにおける図1と図16の例に対応するものである。但し、図23および図24は、磁気センサーとして構成したものであるから被検出導線6は不要であり、また図1,図16における平衡復元コイル5は省略している。なお、上記磁気センサーにおいても平衡復元コイル5は、採用することもあれば採用しないこともあり、いずれの場合も磁気センサーとして機能する。また平衡復元コイル5を採用した場合は、検出のダイナミックレンジが広がり、且つ、精度もよくなる。
以下に図24に示した励磁コイル3を1つ持つ磁気センサーの形態例を、本明細書での磁気センサーおよび磁気検出方法の代表例として説明する。
図24の磁気センサーは、この磁気センサーに磁気的作用をする磁界、或は、この磁気センサーを貫通しうる磁束の大きさと方向を検出することができる。
即ち、この磁気センサーは、先に述べた本発明電流センサーおよび本発明電流検出方法に用いた磁気ブリッジの磁気検出機能を利用するものだからである。つまり、先の本発明電流センサーおよび電流検出方法では、被検出導線に電流が流れることにより発生する微弱な磁界によって被検出導線を周回する磁気回路に磁束を発生させ、当該磁束を磁気ブリッジの部分において検出するようにしている。この磁気ブリッジの部分で検出できる磁束は、被検出導線の電流により発生するものに限られず、このほかの外来磁束あるいは磁界であっても、磁気ブリッジに電流検出の場合と同様の作用をする。
図24に例示した磁気センサーにおける磁気ブリッジでは、磁気導入部11aは磁気回路1と磁気回路21a,21bとの接合部を、また、磁気導入部11bは磁気回路1と磁気回路22a,22bとの接合部をそれぞれ上方と下方へ突出させた形態に形成してある。つまり、磁気導入部11aと11bは、被検出磁気をこの磁気ブリッジに導入しやすくするための磁気回路となるように形成されている。以下において、磁気導入部11aと11bは磁気回路11aと11bと表現することがある。この点は図23に示した磁気ブリッジにおいても同様である。
いま、図24の磁気ブリッジに対して外部磁界が存在せず、この磁気ブリッジにおける磁気平衡がとれている場合、励磁手段(図24では励磁コイル)3による磁束は磁気回路1を通らず、検出コイル4を貫通しない。よって、検出コイル4には起電力は発生しない。
しかし、図24に符号7で示す磁界の方向の成分を持った磁界中に図24の磁気センサーを曝露すると、磁気導入部たる磁気回路11aと磁気回路11bおよび、当該両磁気回路11aと11bを結ぶ磁気回路21a,22aと21b,22bに磁束が生じる。つまり、被検出磁気による磁束が磁気センサーの磁気ブリッジを通ることになる。この結果、磁気ブリッジを通る当該磁束によりこの磁気ブリッジの平衡が崩れ、励磁手段(励磁コイル)3による磁束が磁気ブリッジから漏れて磁気回路1を通るようになる。
ここで、励磁手段(励磁コイル)3による磁束は交番磁束であるため、磁気回路1を通る磁束も交番磁束になり検出コイル4に起電力が生じる。このとき、磁気回路1を通る磁束は、先に述べた本発明電流センサーと同様に励磁手段(励磁コイル)3の励磁周波数の2倍の周波数成分を多く含む。
検出コイル4に発生する起電力は磁気回路1を通る磁束の強さと比例関係にあり、磁気回路1を通る磁束の強さは磁気ブリッジから漏れる磁束の強さと比例関係にある。さらに、磁気ブリッジから漏れる磁束の強さは被検出磁気の強さと比例関係にある。つまり、検出コイル4から被検出磁気の強さと比例関係にある起電力を得ることが出来る。このように、上述した磁気センサーは、検出コイル4の前記起電力を測定することによりこの磁気センサーが置かれる空間の磁界の強さを検出できるのである。ここで、検出コイル4に生じる起電力は、励磁手段(励磁コイル)3の起磁力を基準にして、被検出磁気の方向により位相が反転する。この結果、この磁気センサーは磁界の強さのほかに磁界の方向も検出できることが判る。
上記磁気センサーは、被検出磁気による磁束が効率よくこのセンサーの磁気ブリッジを通ったほうが感度がよい。そして被検出磁気が磁気導入部11aと11bを結ぶ磁路を通る際、磁路は2つ存在する。つまり磁気ブリッジを通る磁路と、磁気回路1を通る磁路である。このうち、磁気ブリッジを通る磁束のみが磁気検出に直接寄与する。よって、より多くの磁束が磁気ブリッジを通るようにした方がよい。言い換えれば、磁気回路1を通る被検出磁気による磁束はできる限り少ないほうがよいと言える。
これを実現するためには、磁気回路1の磁気抵抗を磁気ブリッジの磁気抵抗よりも、より大きくすればよい。具体的には、図25に示すように、磁気ブリッジおよび磁気導入部11a,11bと磁気回路1との接合部に磁気ギャップ8a,8bを設ける方法がある。但し、当該磁気ギャップ8a,8bの位置は、図25に示した位置や数に限らず前記の目的を達成するものであれば磁気回路1のどの位置に幾つ設けてもよい。
一方、前記磁気ギャップ8a,8bは、励磁手段(励磁コイル)3による磁束が磁気回路1を通ることの障害になるが、磁気ブリッジから漏れてくる励磁手段(励磁コイル)3による磁束の磁路は、磁気ギャップ8a,8bを通り磁気回路1を通る回路の方が、最も磁気抵抗が小さいため大半の漏れてくる磁束は磁気回路1を通ることになる。このような作用があるから、図25に示す磁気ギャップ8a,8bを適切に調整することにより、検出せんとする被検出磁気の強さにあわせて、様々な感度の磁気センサーを随意に作製することが可能になる。
ここまでの磁気センサーの説明では、磁束検出手段4はすべて磁気回路1に設けたものであったが、磁束検出手段4は先の電流センサーでも説明したように、磁気回路1のみならず、磁気ブリッジに設けてもよい。その態様を、図28に模式的に示す。つまり、磁束検出手段4の位置は、図28に示す4−(a)、4−(b)、4−(c)、4−(d)など、どこであってもよい。
先に説明した本発明電流センサーにおいて磁気回路1は、磁気ブリッジから漏れる励磁磁束を通すだけでなく被検出電流による磁束を効率よく捕らえるためにも必要であった。
しかし、磁気センサーでは、磁気回路1に磁束を効率よく捕らえる機能は必要ない。その機能は磁気回路11a,11bに頼っている。上記の磁気センサーに磁気回路1がある場合、その機能は磁気ブリッジから漏れた励磁磁束を通す機能のみである。
従って、磁気回路1は、当該磁気回路1に磁束検出手段4を設ける場合は実態として存在しなければならないが、磁束検出手段4を磁気ブリッジ側に設ける場合は磁気回路1が実態として存在しなくても構わない。その理由を次に述べる。
即ち、図23、図24の磁気センサーにおいては、磁気回路1は磁性材料で形成されたものとして説明したが、磁気回路1が非磁性材料(真空・空気・プラスチック・水・油・等々)で構成されていると考えれば、当該磁気回路1は実態として存在しなくてもよいことになるからである。
このことは、次のように考えることも出来る。つまり、図25に示す磁気回路1に設けた磁気ギャップ8a,8bを少しずつ広げ、ついには磁気回路1全体が磁気ギャップになったと考えてもよい。
上記のような考え方に基づいて、磁気回路1が非磁性材で形成され(実態として設けられない)ていて励磁手段3が一つの場合の磁気センサーの形態例を図29に示す。励磁手段が二つ(3a,3b)の場合も同様の形態に形成することが出来る。
このように磁気回路1を実態として具備しない磁気センサーは、きわめて微小な磁気センサーを作るときに有効である。例えば、長さ2.0mm×幅1.6mm×厚さ1.0mm程度でも楽に製作することができる。磁気センサーがこのように小さくなると、磁気ブリッジの両端の距離は近くなり少し広めの磁気ギャップと考えても無理はない。
以上に説明した磁気センサーの形態例は、被検出磁気の磁力線が比較的直線的に存在する場合や、N極またはS極の片磁極から放射する磁気の検出に好適な構造であるが、N極およびS極の両磁極が接近して存在する場合の磁気検出も必要なことがある。この場合に好適な磁気センサーの形態例を図26に示す。図26の磁気センサーでは、磁気導入部11aと11bが近接した両磁極に対応する形態に形成されている。このほか、磁気センサーを細い形態、或は、細くて凹凸のない形態に形成したい場合には、図27に示すような形態を採ることもできるなど、本発明磁気ブリッジを用いた磁気センサーは用途に合わせて様々な形態を採ることができる。上記磁気センサーにおける磁気導入部11aと11b(磁気回路11aと11b)は、外脚磁気回路2aと2bと中脚磁気回路1との接合部、或は、磁気回路21a,21bと磁気回路1の接合部、若しくは、磁気回路22a,22bと磁気回路1の接合部というように、明確な境界をもって形成されたものではなく、図27に示した磁気センサーの例でも判る通り、磁気回路の接合部分をこの磁気回路11aと11bとみなすことが出来るものである。この点は図29の磁気センサーの例においても同様である。なお、図26〜図29の符号は、図23〜図25の符号と同じ意味で使用している。
以上より明らかなように、上述した磁気センサーの磁気ブリッジも、先に述べた本発明電流センサーの磁気ブリッジと同じ作用をする。よって、上記磁気センサーにおいても本発明電流センサーと同様に平衡復元コイル(図示せず)を設け磁気再平衡状態を発現させれば、より高精度な磁気検出が可能になる。
以上の説明に基づき、本発明磁気ブリッジを用いた磁気センサーは、以下に述べる構成を具備した磁気センサーとして特定することができる。
まず、第一の磁気センサーの構成は、両端を持つ1つの磁気回路1と、前記磁気回路1の一方端と他方端とに各々が接合すると共に各接合部を外方へ向け突出させた磁気導入部となる磁気回路11a,11bを有する2つの磁気回路2a,2bと、前記磁気回路2aに配設されている励磁手段3a並びに前記磁気回路2bに配設されている励磁手段3bと、前記磁気回路1に配設されている磁束検出手段4と、前記励磁手段3aと前記励磁手段3bとをそれぞれ駆動する励磁駆動手段7と、前記磁束検出手段4に接続され、当該検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8とを有することを特徴とする。
上記の第一の磁気センサーは、磁気回路1および磁気回路2aおよび磁気回路2bとの少なくともそのいずれか一つに導線を巻回配置した平衡復元コイル5と、検出回路8から出力する電気信号に基づき前記磁束検出手段4に検出される被検出磁束が減少するように前記平衡復元コイル5に流す平衡復元電流を制御する平衡復元電流制御回路9と、前記平衡復元電流の値を出力する検出値出力回路10と、を有する構成とすることがでいる。
第二の磁気センサーの構成は、両端を持つ磁気回路1と、該磁気回路1の一方の端に各々の一方の端を接続した両端を持つ磁気回路21a,21bと、前記磁気回路1の他方の端に各々の一方の端を接続し且つ他方の端を前記磁気回路21a,21bに各々接続した両端を持つ磁気回路22b,22aと、前記磁気回路21a,21b及び磁気回路22b,22aと磁気回路1の夫々の接合部を外方へ向け突出させた磁気導入部となる磁気回路11a,11bと、前記磁気回路21aと22bとの接続点と前記磁気回路21bと22aとの接続点とにそれぞれ接続した両端を持つ1つの磁気回路2と、当該磁気回路2に磁束を発生できるように配設した励磁手段3と、前記磁気回路1を通る磁束を検出できるように配設した磁束検出手段4と、前記励磁手段3を駆動する励磁駆動手段7と、前記検出手段4に接続し当該検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8とを有することを特徴とする。
そして、上記第一の磁気センサーに採られた磁気検出方法の構成は、励磁手段3aにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第1の励磁磁束を発生させ、かつ、励磁手段3bにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第2の励磁磁束であって大きさが第1の励磁磁束と同じであり磁束の方向が第1の励磁磁束と反対である励磁磁束を発生させることによって、磁気平衡状態を発現させているとき、各磁気回路を形成しているコア材を磁界中に曝すことによって、前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより磁気回路1に磁束を通して磁束検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって、前記磁界中の被検出磁気を検出することを特徴とする。
上記第一の磁気センサーにおける磁気検出方法の第二の構成は、励磁手段3aにより磁気回路11a,11bに流れようとする交番磁束である第1の励磁磁束を発生させ、かつ、励磁手段3bにより磁気回路11a,11bに流れようとする交番磁束である第2の励磁磁束であって大きさが第1の励磁磁束と同じであり磁束の方向が第1の励磁磁束と反対である励磁磁束を発生させることによって、磁気平衡状態を発現させているとき、各磁気回路を形成しているコア材を磁界中に曝すことによって、前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより磁束検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって、前記磁界中の被検出磁気を検出することを特徴とする。
また、第二の磁気センサーにおいては、磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗を適宜選択し磁気回路1の両端の磁位を同じにすることにより、励磁手段3による磁束が磁気回路1に存在しない磁気平衡状態を発現させているとき、各磁気回路を形成しているコア材を磁界中に曝すことによって、磁気回路21a,22a,21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗を変化させ、当該磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより前記磁気回路1に発生する磁束を、磁束検出手段4により検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって検出することによって、前記磁界中の被検出磁気を検出する磁気検出方法を採ることができる。
更には、一方の端を接続した両端を持つ磁気回路21a,21bと、一方の端を接続し且つ他方の端を前記磁気回路21a,21bに各々接続した両端を持つ磁気回路22b,22aと、前記磁気回路21aと22bとの接続点と前記磁気回路21bと22aとの接続点とにそれぞれ接続した両端を持つ1つの磁気回路2と、当該磁気回路2に磁束を発生できるように配設した励磁手段3と、前記励磁手段3を駆動する励磁駆動手段7とを具備し、前記磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗を適宜選択し前記磁気回路21aと21bとの接続点と、前記磁気回路22bと22aとの接続点との磁位が同じになる磁気平衡状態を発現させているとき、各磁気回路を形成しているコア材を磁界中に曝すことによって、磁気回路21a,22a,21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗を変化させ、当該磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより、前記磁気回路21a,21bの接続点と前記磁気回路22b,22aの接続点との間に発生する磁位差により発生する磁束を、磁束検出手段4により検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって検出することによって、前記磁界中の被検出磁気を検出する磁気検出方法を採ることができる。
以上に説明した本発明磁気ブリッジを使用した磁気センサーと従来の磁気センサーとを比較して効果の差異について言及する。
従来の磁気センサーは、代表的なものとして半導体磁気センサー(磁気抵抗素子・ホール素子・ホールIC)、反磁性体センサー(強磁性薄膜素子・磁気インピーダンス素子)、コイルピックアップセンサー(フラックスゲート磁力計)、その他に分類される。
半導体磁気センサーは、強い磁気の検出には向いているが、10−2G(ガウス)程度の感度で鈍感であり、温度特性も悪く素子間のばらつきも大きい。
反磁性体センサーは、10−6Gの感度を持つが特殊な素材を使い高度な製造技術や設備が必要であり高価になる。
コイルピックアップセンサーは磁束の変化をコイルに生じる起電力で検出しようとするものであるが、単純にコアにコイルを巻いただけでは静磁界(直流磁界)の検出はできない。これを解決するためにフラックスゲート磁力計が発明され、従来の磁気センサーとしては高感度に属し反磁性磁気センサーと同程度の10−6G程度の感度である。
本発明磁気ブリッジを用いた磁気センサーも上記の分類ではコイルピックアップセンサーに属し、磁性材料とコイルのみで構成できる点が大きな特徴である。これらの材料は、極めて一般的な原材料で製造できるため材料も安価で、製造設備も特殊なものを必要としない。よって、高精度の磁気センサー製品を安価に作製,提供できるという特徴がある。
ここで、ともにコイルピックアップセンサーの一種である本発明磁気ブリッジを用いた上記の磁気センサーとフラックスゲート磁力計との差異点について述べる。
フラックスゲート磁力計は、被検出磁気を通す磁気コアに磁束検出コイルを巻回しておき、当該検出コイルと磁束が交差しないように前記磁気コアを磁気飽和するまで励磁したり、励磁しなかったりする。この励磁と非励磁を高速で繰り返す。ここで、フラックスゲート磁力計では、励磁コイルの磁束は検出コイルに一切起電力を与えないように配置されていることを必須としている。
これによってフラックスゲート磁力計では、磁気コアの透磁率が低透磁率と高透磁率を高速で繰り返す。因みに、磁気飽和するまで励磁した場合が低透磁率であり、非励磁の場合が高透磁率である。
そうすると、フラックゲート磁力計では被検出磁気による磁束は磁気コア内に集中しなかったり集中したりする。つまり、磁気コア内の磁束が弱くなったり強くなったりする。このように、フラックゲート磁力計では磁気コア内の磁束の強さが変化するとそこに巻かれた磁束検出コイルに起電力が発生するので、これを検出することにより磁気を検出できる。
この磁力計による磁気検出のポイントは、強弱を繰り返す磁気コア内の磁束は被検出磁気の強さと磁気コアの透磁率で決まる磁束が最大値であって、被検出磁気の強さ以上の磁束の強弱はない。
一方、本発明磁気ブリッジを用いた磁気センサーは、その磁気ブリッジの説明でもわかるとおり、磁束検出コイルを貫く磁束は励磁コイル(励磁手段)によるものである。被検出磁気は磁気ブリッジの磁気平衡を崩す役目をしており、磁気ブリッジから漏れてくる磁束は励磁コイルによるものである。よって、励磁コイルの励磁力を強くしてやれば、磁気ブリッジから磁束検出コイルに漏れてくる磁束も強くなり、磁束検出コイルの起電力も大きくなる。このとき、当該磁束は被検出磁気の磁束よりはるかに大きく出来る。
よって、本発明磁気ブリッジを用いた磁気センサーは、従来のフラックスゲート磁力計よりもはるかに高感度に作成することが出来る。また、その分高精度にもなる。
以上から判るように、本発明磁気ブリッジを用いた磁気センサーは、従来磁気センサーより、はるかに高感度かつ高精度でありながら、価格は従来センサーと変わらない磁気センサーの製作を可能にする。
次に、本発明電流センサーの実施例を、フルスケール;±1A、分解能;100μAにした例により説明する。
(イ)中脚磁気回路1、外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bには、JIS C2514、型名略称FE16Bの準拠品を2個向かい合わせに結合したものを用いた。
(ロ)励磁手段3aおよび励磁手段3bには、導体直径0.03mmのポリウレタン線をプラスチック製ボビンに150回巻回して製作したコイルを用いた。
(ハ)磁気検出手段4には、導体直径0.03mmのポリウレタン線をプラスチック製ボビンに3,000回巻回して製作した検出コイルを用いた。さらに当該検出コイルの両端子間を2,200pFで接続して、約1kHzに共振するようにして整合回路を構成した。整合回路は検出コイルと検出回路8とのインピーダンスや周波数特性が整合するようにする回路で必要に応じて採用する。
(ニ)平衡復元コイルは、導体直径0.1mmのポリウレタン線を検出コイルのボビンに20回巻回したものとした。
(ホ)磁束検出手段4として用いた検出コイルを約1kHzに共振するように製作したため、励磁手段3aおよび励磁手段3bとして用いたコイルには500Hzの交番電流を流すこととした。
(ヘ)また、後に説明する位相検波回路において1kHzの参照信号が必要となるため、励磁駆動手段7は、発振回路、分周回路および出力回路をもって構成した。
(ト)発振回路にはコンパレータICを用いた発振周波数2kHzの矩形波発振回路を使用した。
(チ)分周回路では、CMOS ICを用い1/2と1/4に分周して、それぞれ1kHzと500Hzを得るようにした。
(リ)駆動回路の出力は、振幅調整用の可変抵抗器を通してオペアンプで出力した。この出力は、前記分周回路で得た500Hzを矩形波のまま出力した。なお、正弦波電流出力にする方がより精度が上がるが、磁束検出手段4や検出回路8で、励磁手段3aおよび励磁手段3bとして用いたコイルに流れる電流の2倍の周波数である1kHzを選択的に検出するようにしたこと、また矩形波では精度が落ちるが、回路が簡素化できる利点もあることから、矩形波で出力した。なお、駆動回路の出力電流は10mA以内でよいため、汎用オペアンプが使用可能である。
(ヌ)検出回路8は、整合回路と位相検波回路およびローパスフィルター回路をもって構成した。
上記の磁束検出手段4として用いた検出コイルは検出される信号が約1kHzに共振するようにしているので、出力回路により出力する励磁電流が矩形波であっても、1kHzの正弦波に近い電力が検出回路8に入力される。出力回路により出力する電流を正弦波とすると、さらに正弦波に近い電力が得られる。
位相検波回路は、検出コイルから得られた信号を前記の分周回路で得た1kHzの参照信号により位相検波する。この実施例の場合、参照信号はデジタル信号であり、位相検波回路は、この信号が高レベルHの時は増幅度が正、低レベルLのときは負になるような増幅回路である。位相検波回路の出力電圧は、被検出電流がある方向に流れた時は正電圧、その逆に流れた時は負電圧を示し、電圧の大きさが被検出電流の大きさに略比例する。なお、被検出電流の大きさだけを求めるとき、すなわち極性を求める必要がないときは、この位相検波回路の代わりに簡単な整流回路を使用することもできる。
位相検波回路から出力される信号波形は、2kHz成分を多く含んだ脈流になっている。この信号を平滑化することによって、被検出電流に近い波形を得ることが出来る。被検出電流は直流といっても、実際には大きさが変動するためある程度の交流成分を含んでいる。この交流成分をどの程度の周波数まで検出できるようにするかは、本発明電流センサーに求められる製品としての性能によるが、この実施例では励磁電流を500Hzにしたため、その1/100程度の5Hz程度までは、従来の同種のセンサーと比較して充分に高精度な検出ができる。
本発明電流センサーで直流と商用周波数の両方とも検出しようとする場合は、励磁電流を10kHz程度にすれば、100Hz程度までは充分に検出でき、要求を充たすことができる。ローパスフィルター回路は周波数に依存した伝達特性を持ち前段の位相検波回路や整流回路で得られた信号のうち、直流から検出したい周波数領域までの低い周波数成分を通過させ、検出したい周波数領域を超える高い周波数成分を通過させないような目的で用いるもので、受動素子のみによる回路や能動素子を用いた回路など製作できる。この実施例では、もっとも単純な抵抗器とコンデンサーによる平滑回路を採用した。本発明電流センサーのうち、平衡復元コイル5を持たない構成の場合は、この回路の出力が、被検出電流に準じた大きさと波形を反映したものである。
本実施例では、平衡復元電流を自動的に決定するよう、平衡復元電流制御回路9によって前記ローパスフィルター回路の出力をフィードバックする方法を採用し、平衡復元コイル5の出力を約100倍してフィードバックした。この実施例では、平衡復元コイル5の巻き数は20回にしているので、平衡復元電流は被検出電流の1/20でよい。よって、最大1Aまで検出する本実施例では、出力能力を50mAにした。
また、本実施例では、検出値出力回路10は、平衡復元コイル5と直列に抵抗器を接続して、この抵抗器の両端に発生する電圧を増幅器によって増幅することによって構成した。本発明電流センサーのうち、平衡復元コイル5を持つ構成の場合は、この回路の出力が、被検出電流に準じた大きさと波形を反映したものである。
以上の通りに形成した実施例の本発明電流センサーによって直流電流を検出してみたところ、きわめて高感度で精度もよく、従来のものに比べてはるかに高性能であることが確認できた。
表1に被検出電流が10mA以下の検出結果を示す。また、表2に被検出電流が100mA以下の検出結果を示す。被検出電流が大きくなるに伴い精度も安定しており、100mAを超え、上記実施例のフルスケールである1Aまでのフルスケール誤差は0.2%を超えなかった。また、フルスケールが10mAになるように回路素子の値を替えたものでは10μAの検出を確認できた。
本明細書及び図面に使用した記号について表3と表4に示す。
産業上の利用の可能性
本発明の電流検出においては、磁気ブリッジにおける磁気状態を磁気平衡状態としているので、被検出電流が零であるときは、磁束検出手段4に通る磁束は零である。
これに対し、マグアンプ型、磁気マルチバイブレーター型および磁束反転時間差型に代表される従来の電流検出方法は、軟質磁性材料のコアをこのコアに巻回されたコイルの交流電流で飽和磁束密度付近まで予め励磁し、これを被検出電流で偏磁させることによって被検出電流を検出するものであるため、マグアンプ型、磁気マルチバイブレーター型および磁束反転時間差型の磁気回路には励磁磁束が常に発生している。
上記の本発明と従来技術の相違点を情報量の観点から見ると、従来方法では被検出電流の情報と励磁磁束の情報が混在し、且つ被検出電流の情報量よりも励磁磁束の情報のほうがはるかに多く、全情報の中から被検出電流の情報のみを分離し取り出すのは容易ではない。
この点、本発明においては、磁気ブリッジにおける磁気状態を磁気平衡状態としているので、検出結果の大きさおよび極性成分は全て被検出電流の情報と見做すことができ、検出結果の周波数成分は励磁磁束の周波数成分情報である。つまり、本発明方法では、検出結果の大きさと極性を利用する限り情報の分離は必要なく、結果的に小さな情報でも容易に取り出すことができる。換言すれば、本発明は、より高感度の電流検出をより容易に行うことができるのである。
次に、従来のマグアンプ型、磁気マルチバイブレーター型および磁束反転時間差型では、励磁磁束を磁気飽和領域にまで達するように強めなければならないために励磁磁束は磁気飽和領域まで達する強いものとなるが、本発明における励磁磁束は、最大透磁率以下の弱いものでよく、前述した被検出電流の情報量の違いをさらに顕著にする。このような特性の結果、本発明は従来方法では検出することができなかった少なくとも100μAの微少電流を検出することが可能になる。
一方、マグアンプ型、磁気マルチバイブレーター型および磁束反転時間差型に代表される従来方法、並びに、本発明方法においては、被検出導線の貫通回数である巻回数に比例して検出感度が良くなり、被検出導線の巻回数が多いほどより高感度になる点では共通しているので、この特性を利用してより微小な電流を検出するために被検出導線の巻回数を多くする方法が考えられるが、マグアンプ型、磁気マルチバイブレーター型および磁束反転時間差型に代表される従来方法では、被検出導線を巻回する磁気回路に励磁磁束が常時発生しているため、この励磁磁束により被検出導線に起電力が発生し、この起電力による電流が被検出電流に重畳する。
上記のように励磁磁束により被検出電流に重畳する電流は、被検出電流が小さいほど相対的に大きくなり、被検出電流に対してはノイズであり有害であるが、被検出電流が小さいほど高感度にする必要があるため、被検出導線の巻回数を多くしたいところ、従来技術では、被検出導線の巻回数が多いほど励磁磁束により被検出電流に重畳する電流が大きくなるという問題がつきまとい、この問題を解決できない。即ち、マグアンプ型、磁気マルチバイブレーター型および磁束反転時間差型に代表される従来方法では、被検出導線の巻回数を増やすことによる感度の向上には限界があった。
しかるに、本発明では被検出導線を図2に例示したように、外脚磁気回路と中脚磁気回路とにより包囲されることよって形成される一方の窓部を手前側から向こう側へ貫通し、さらに、前記外脚磁気回路と前記中脚磁気回路とにより包囲されることによって形成される他方の窓部を向こう側から手前側に貫通するような配置にすることにより、被検出導線が巻回する中脚磁気回路には、磁気平衡状態および磁気再平衡状態においては励磁磁束が存在しないため、励磁磁束により被検出電流に重畳する電流が発生することがないという格別な利点がある。また、磁気亜平衡状態においても極めて微小な励磁磁束しか存在しないため励磁磁束により被検出電流に重畳する電流も極めて微小である。
しかも、本発明方法では被検出導線の1回貫通でも微小電流を検出できること勿論であり、さらに、本発明では前述した特性により被検出導線の巻回数を容易に増やすことができるため、より微小な電流を検出することが可能であり、また、被検出電流に有害なノイズを発生することがないという利点がある。更には、本発明における励磁磁束は、磁性材料の最大透磁率以下で動作できるため、励磁に必要なエネルギーが少なくてよく、省エネルギーの電流センサーを実現できる。
次に、本発明では磁気ブリッジのコア材料にフェライトコアを用いると、励磁手段の駆動周波数を数百kHzにおよぶ高い周波数にできるので、数kHzまでの周波数の被検出電流を検出することができ、直流から数kHzまでの直流と交流が混在した電流を検出することが可能である。
本発明では、磁気ブリッジの磁気亜平衡状態においては、中脚磁気回路の磁束は外脚磁気回路の磁束に比べて極めて小さいため、中脚磁気回路と外脚磁気回路の機械的寸法が、例えば1000倍と言うように著しい違いを持たない限り、中脚磁気回路に残存する磁束による中脚磁気回路の磁気抵抗の影響は無視できる程度で極めて小さく、実用上問題となることはない。
上述のように、本発明では磁気亜平衡状態において被検出電流により磁気ブリッジ内に発生する磁束は極めて小さいので、フィードバックがなければ被検出電流が磁気ブリッジを完全に磁気飽和させる値、あるいはそれをはるかに超える大きな値であっても、充分なフィードバックにより磁気ブリッジを磁気亜平衡状態にすることができる。例えば、図2の例において、平衡復元コイルの巻回途中にタップを設け、被検出電流が小さいときは巻回数の少ないところを使用し、被検出電流が大きくなるにつれてより多い巻回数のタップを使用することにより、所定の範囲内に限った平衡復元電流で磁気亜平衡状態を実現でき、平衡復元電流を流すための平衡復元電流制御回路の出力能力を所定の範囲内に止めたまま、同一の磁気ブリッジで、微小電流から大電流まで広範囲の被検出電流を検出することが可能になる。
また、本発明は、磁気ブリッジの磁気亜平衡状態において中脚磁気回路に存在する磁束が極めて小さいことにより、中脚磁気回路の磁気特性が本発明電流センサーの精度と感度に及ぼす影響は極めて小さい。即ち、中脚磁気回路を変形して中脚磁気回路の磁気抵抗が変化しても、それが精度と感度に及ぼす影響は極めて小さいため、例えば図9の実施例に示すように中脚磁気回路を変形し、被検出導線が貫通しやすい形状にできる。この結果、中脚磁気回路を切断して開閉できる構造や、脱着できる構造にして、既に配線が完了した被検出導線にクランプして電流を検出できる構造にしても、中脚磁気回路の磁気特性が電流センサーの精度と感度に及ぼす影響が極めて小さいため、精度のよいクランプ式電流センサーを実現できる。
加えて、磁界対透磁率特性(図7参照)は最大透磁率以下でも非直線であり、通常はこのような非直線な特性が検出精度を低下させるが、本発明では中脚磁気回路に残存する磁束、すなわち被検出電流により磁気ブリッジ内に発生する磁束は極めて小さく、この微小な範囲内における磁界対透磁率特性の非直線性は際立たず、直線とみなすことができる程度であり、磁界対透磁率特性が非直線であるがために生じる検出精度の低下も無視できる程度で極めて小さい。本発明におけるこのような特性は、上記磁気ブリッジの特性と相俟って量産時において磁性材料の特性にばらつきが生じても、それが電流センサーの特性に影響しにくく、結果的に精度の良い製品や、安価な製品の生産を可能とする。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明磁気ブリッジ型電流センサー(以下、本発明電流センサーという)において平衡復元コイルを設けない例の要部の斜視図、図2は本発明電流センサーにおいて平衡復元コイルを設けた例の要部の斜視図、図3は被検出電流が流れているときの本発明電流センサーにおける各部の波形図であって、(a)は励磁電流、(b)は外脚磁気回路の磁界、(c)は外脚磁気回路の磁気抵抗、(d)は中脚磁気回路の磁束、(e)は磁束検出手段(検出コイル)に発生する起電力、(f)は磁束検出手段(検出コイル)に発生した起電力のそれぞれの基本波形を示す波形図、図4は本発明電流センサーにおいて、被検出電流が流れていないときの等価磁気回路図、図5は本発明電流センサーにおいて、被検出電流が流れているときの等価磁気回路図、図6は本発明電流センサーにおいて、被検出電流が流れ、かつ平衡復元電流が流れているときの等価磁気回路図、図7は軟性磁性材料の磁界対透磁率特性図、図8は本発明電流センサーの構成例を示す回路ブロック図、図9は本発明電流センサーの応用例の一例を示す斜視図、図10は被検出導線が一方の外脚磁気回路と中脚磁気回路とで囲まれた片方の窓のみを貫通している場合を例示した本発明電流センサーの要部の斜視図、図11は図5又は図6に示した本発明センサーの等価磁気回路と等価な磁気回路、図12は図11の等価磁気回路と等価な磁気回路図、図13は図12の等価磁気回路と等価な磁気回路図、図14は図13の等価磁気回路と等価な磁気回路図、図15は図14の等価磁気回路と等価な磁気回路図、図16は図15の等価磁気回路を実体的に表わした本発明電流センサーの他の例の要部の斜視図、図17は図16の本発明センサーの他の例をより実際的に示した例の要部の斜視図、図18は図15の等価磁気回路と等価な磁気回路図、19は図18の等価磁気回路を実体的に表わした本発明電流センサーの例を示す斜視図、図20は図17の本発明センサーの例の励磁手段を配置する磁気回路2の位置について説明するための要部の拡大平面図、図21は本発明電流センサーにおいて、励磁コイルと平衡復元コイルの配置例を説明するための斜視図、図22は本発明電流センサーの原理的構成を説明するための一例の斜視図、図23は励磁手段(励磁コイル)3を2つ持つ本発明磁気ブリッジを用いた本発明磁気センサーの第一例の斜視図、図24は励磁手段(励磁コイル)を1つ持つ本発明磁気ブリッジを用いた本発明磁気センサーの第二例の斜視図、図25は磁気ギャップを持つ本発明磁気センサーの例の側面図、図26は接近した双極の磁気検出に適した形状の本発明磁気センサーの例の斜視図、図27は小型化に適した本発明磁気センサーの例の斜視図、図28は磁束検出手段4の配設態様例を模式的に示した図、図29は磁気回路1が空気などの非磁性材で形成された磁気センサーの一例の斜視図である。
Claims (14)
- 両端を持つ1つの中脚磁気回路1と、前記中脚磁気回路1の一方端と他方端とに各々が接続する2つの外脚磁気回路2a,2bと、前記外脚磁気回路2aに配設されている励磁手段3a並びに前記外脚磁気回路2bに配設されている励磁手段3bと、前記中脚磁気回路1に配設されている磁束検出手段4と、前記励磁手段3aと前記励磁手段3bとをそれぞれ駆動する励磁駆動手段7と、前記磁束検出手段4に接続され、当該磁束検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8とを有することを特徴とする電流センサー。
- 中脚磁気回路1および外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bとの少なくともそのいずれか一つに導線を巻回配置した平衡復元コイル5と、検出回路8から出力する電気信号に基づき前記磁束検出手段4に検出される被検出磁束が減少するように前記平衡復元コイル5に流す平衡復元電流を制御する平衡復元電流制御回路9と、前記平衡復元電流の値を出力する検出値出力回路10と、を有することを特徴とする請求項1に記載の電流センサー。
- 励磁手段3aにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第1の励磁磁束を発生させ、かつ、励磁手段3bにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第2の励磁磁束であって大きさが第1の励磁磁束と同じであり磁束の方向が第1の励磁磁束と反対である励磁磁束を発生させることによって、磁気平衡状態を発現させ、外脚磁気回路2aと中脚磁気回路1とにより包囲されることよって形成される窓部および外脚磁気回路2bと中脚磁気回路1とにより包囲されることによって形成される窓部との少なくともそのいずれか一方の窓部に被検出導線6を貫通させ、被検出導線6に被検出電流を流すことによって外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗を変化させ、前記磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより中脚磁気回路1に発生する磁束を、磁束検出手段4により検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって検出することによって、被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とする電流検出方法。
- 励磁手段3aにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第1の励磁磁束を発生させ、かつ、励磁手段3bにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第2の励磁磁束であって大きさが第1の励磁磁束と同じであり磁束の方向が第1の励磁磁束と反対である励磁磁束を発生させることによって、磁気平衡状態を発現させ、外脚磁気回路2aと中脚磁気回路1とにより包囲されることよって形成される窓部および外脚磁気回路2bと中脚磁気回路1とにより包囲されることによって形成される窓部との少なくともそのいずれか一方の窓部に被検出導線6を貫通させ、被検出導線6に被検出電流を流すことによって外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗を変化させ、前記磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗が変化した状態において、被検出導線6を貫通させることにより被検出導線6が巻回された磁気回路に発生する磁束と同じ大きさであって前記磁束と反対方向である磁束を発生させる電流である平衡復元電流を、被検出導線6を貫通させた窓部と同一の窓部を貫通させて巻回した平衡復元コイル5に流し、平衡復元電流を平衡復元コイル5に流すことによって、外脚磁気回路2aおよび外脚磁気回路2bの磁気抵抗が変化した状態において中脚磁気回路1に発生する磁束を減少させて磁気再平衡状態を発現させ、磁気再平衡状態にあるときに平衡復元コイル5に流れる平衡復元電流を検出することによって被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とする電流検出方法。
- 両端を持つ1つの磁気回路1と、該磁気回路1の一方の端に各々の一方の端を接続した両端を持つ磁気回路21a,21bと、前記磁気回路1の他方の端に各々の一方の端を接続し且つ他方の端を前記磁気回路21a,21bに各々接続した両端を持つ磁気回路22b,22aと、前記磁気回路21aと22bとの接続点と前記磁気回路21bと22aとの接続点とにそれぞれ接続した両端を持つ1つの磁気回路2と、当該磁気回路2に磁束を発生できるように配設した励磁手段3と、前記磁気回路1の磁束を検出できるように配設した磁束検出手段4と、前記励磁手段3を駆動する励磁駆動手段7と、前記磁束検出手段4に接続し当該磁束検出手段4に検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8とを有することを特徴とする電流センサー。
- 励磁手段3がコイルの場合、そのコイルは、磁気回路21a,21bと磁気回路2で囲まれた窓部および磁気回路22a,22bと磁気回路2で囲まれた窓部の両方を、少なくとも一回貫通するように配設した請求項5に記載の電流センサー。
- 磁束検出手段4がコイルの場合、そのコイルは、磁気回路21a,22bと磁気回路1で囲まれた窓部および磁気回路22a,21bと磁気回路1で囲まれた窓部の両方を、少なくとも一回貫通するように配設した請求項5または6に記載の電流センサー。
- 磁気回路1と磁気回路21a,22aと磁気回路21b,22bと磁気回路2と励磁手段3とにより磁気ブリッジを構成した請求項5〜7のいずれかに記載の電流センサー。
- 磁気回路1と磁気回路21a,22aと磁気回路21b,22bと磁気回路2と励磁手段3とによって構成される磁気ブリッジの任意の位置に配設した平衡復元コイル5と、検出回路8から出力する電気信号に基づき前記磁束検出手段4に検出される被検出磁束が減少するように前記平衡復元コイル5に流す平衡復元電流を制御する平衡復元電流制御回路9と、前記平衡復元電流の値を出力する検出値出力回路10とを有することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の電流センサー。
- 磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗を適宜選択し磁気回路1の両端の磁位を同じにすることにより、励磁手段3による磁束が磁気回路1に存在しない磁気平衡状態を発現させ、前記磁気回路21a,22b,1により囲まれた窓部、または磁気回路21b,22a,1により囲まれた窓部の少なくとも一方の窓部に被検出導線6を貫通させ、被検出導線6に被検出電流を流すことによって磁気回路21a,22a,21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗を変化させ、当該磁気抵抗の変化によって前記磁気平衡状態を崩して磁気非平衡状態を発現させ、前記磁気非平衡状態が発現することにより前記磁気回路1に発生する磁束を、磁束検出手段4により検出される被検出磁束と連動した電気信号を出力する検出回路8によって検出することによって、被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とする電流検出方法。
- 磁気回路21a,22a,21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗が変化した状態において、被検出導線6を貫通させることによりその被検出導線6が巻回された磁気回路に発生する磁束と同じ大きさであって当該磁束と反対方向の磁束を発生させる電流である平衡復元電流を、被検出導線6を貫通させた窓部と同一の窓部を貫通させて巻回した平衡復元コイル5に流し、平衡復元電流を平衡復元コイル5に流すことによって、前記磁気回路21a,22a,21b,22bの少なくとも一つの磁気回路の磁気抵抗が変化した状態において、磁気抵抗が変化した当該磁気回路の磁気抵抗を変化前の磁気抵抗に戻すことによって前記磁気回路1に発生する磁束を減少させて磁気再平衡状態を発現させ、磁気再平衡状態にあるときに平衡復元コイル5に流れる平衡復元電流を検出することによって被検出導線6に流れる被検出電流を検出することを特徴とする電流検出方法。
- 両端を持つ1つの中脚磁気回路1と、前記中脚磁気回路1の一方端と他方端とに各々が接続する2つの外脚磁気回路2a,2bと、前記外脚磁気回路2aに配設されている励磁手段3a並びに前記外脚磁気回路2bに配設されている励磁手段3bと、前記中脚磁気回路1に配設されている磁束検出手段4と、前記励磁手段3aと前記励磁手段3bとをそれぞれ駆動する励磁駆動手段7とを具備し、前記励磁手段3aにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第1の励磁磁束を発生させ、かつ、励磁手段3bにより中脚磁気回路1に流れようとする交番磁束である第2の励磁磁束であって大きさが第1の励磁磁束と同じであり磁束の方向が第1の励磁磁束と反対である励磁磁束を発生させることによって、磁気平衡状態を発現させるようにしたことを特徴とする磁気ブリッジ。
- 両端を持つ1つの磁気回路1と、該磁気回路1の一方の端に各々の一方の端を接続した両端を持つ磁気回路21a,21bと、前記磁気回路1の他方の端に各々の一方の端を接続し且つ他方の端を前記磁気回路21a,21bに各々接続した両端を持つ磁気回路22b,22aと、前記磁気回路21aと22bとの接続点と前記磁気回路21bと22aとの接続点とにそれぞれ接続した両端を持つ1つの磁気回路2と、当該磁気回路2に磁束を発生できるように配設した励磁手段3と、前記磁気回路1の磁束を検出できるように配設した磁束検出手段4と、前記励磁手段3を駆動する励磁駆動手段7とを具備し、前記磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗を適宜選択し磁気回路1の両端の磁位を同じにすることにより、励磁手段3による磁束が磁気回路1に存在しない磁気平衡状態を発現させるようにしたことを特徴とする磁気ブリッジ。
- 一方の端を接続した両端を持つ磁気回路21a,21bと、一方の端を接続し且つ他方の端を前記磁気回路21a,21bに各々接続した両端を持つ磁気回路22b,22aと、前記磁気回路21aと22bとの接続点と前記磁気回路21bと22aとの接続点とにそれぞれ接続した両端を持つ1つの磁気回路2と、当該磁気回路2に磁束を発生できるように配設した励磁手段3と、前記励磁手段3を駆動する励磁駆動手段7とを具備し、前記磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗を適宜選択し前記磁気回路21aと21bとの接続点と、前記磁気回路22bと22aとの接続点との磁位が同じになる磁気平衡状態を発現できるようにしたことを特徴とする磁気ブリッジ。
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