JP2000266786A - 電流センサ - Google Patents

電流センサ

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JP2000266786A
JP2000266786A JP11069209A JP6920999A JP2000266786A JP 2000266786 A JP2000266786 A JP 2000266786A JP 11069209 A JP11069209 A JP 11069209A JP 6920999 A JP6920999 A JP 6920999A JP 2000266786 A JP2000266786 A JP 2000266786A
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current
winding
magnetic core
asymmetry
waveform
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JP11069209A
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Naritoshi Hoshino
就俊 星野
Toru Fujiwara
徹 藤原
Yoshiaki Kanbe
祥明 神戸
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直流電流及び交流電流を検知することができ、
且つ小型で低価格の電流センサを提供することにある。 【解決手段】電流センサは閉磁路を構成する磁心1に通
電する1次巻線2と2次巻線3とを夫々巻回して構成さ
れる変流器部12と、2次巻線3に直列抵抗9を介して
接続した交流電圧Vinを印加する交流電源4および2
次電流I2の波形の非対称性を検知する非対称検知回路
7とで構成される。変流器部12の1次巻線1に検知電
流Iが通電されていない状態では、磁心1は交流電源4
によって両側に対称に励磁される。この状態では、2次
電流I2の波形は時間軸に対して対称形となる。1次巻
線2に検知電流Iが通電されると磁心1は片側に偏磁
し、2次電流I2の波形は時間軸に対して非対称形とな
る。この電流波形の非対称性の度合いから、1次電流
値、つまり検知電流Iの値を推定することができる。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流および交流電
流を絶縁を保持した状態で検知・測定する電流センサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】被測定電流系と絶縁を保持した状態で電
流を計測する電流センサには、交流電流用と直流電流用
とが従来からあり、交流電流用としては単純なトランス
の構造をした変流器が使用されている。
【0003】また、直流電流用センサとしては、図18
に示すように2個の磁心1A,1Bを用い、夫々の磁心
1A,1Bに 検知電流Iが流れる線路を夫々巻回して
直列接続した1次巻線2A,2Bとするとともに各磁心
1A,1Bに巻回した2次巻線3A,3Bを直列接続し
たクラマー型変流器10や、図19に示すように磁心1
に設けたギャップ5にホール素子6を挿入した変流器1
1が使用されている。
【0004】図18に示すクラマー型変流器10を用い
て電流検知を行う場合には、図示するようにクラマー型
変流器10の2次巻線3A,3Bの直列回路を交流電源
4を介して、ダイオードブリッジDBの入力端子間に接
続し、ダイオードブリッジDBの出力端子間に電流計A
を接続して磁気増幅器の原理によって、1次巻線1A,
1Bに流れる検知電流Iに比例した電流が2次巻線3
A,3Bに流れ、この電流I2をダイオードブリッジD
Bを介して電流計Aにより計測するようになっている。
【0005】また図19に示したホール素子6を用いた
変流器11からなる電流センサは、検知電流Iに比例し
た磁場がギャップ5に発生し、これをホール素子6によ
って、電圧に変換するようになっており、この電流セン
サを用いる電流測定器では、ホール素子6から出力する
電圧が検知電流Iに比例するので、この電圧を例えば直
流増幅器Ampなどで増幅し、その増幅出力から検知電
流Iを測定するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単純な
トランスの構造の変流器では直流電流を測定することは
できない。
【0007】またクラマー型変流器10では2個の磁心
1A,1Bを用いるために、形状が大きくなり、また値
段が高くなるという欠点がある。さらに、2個の磁心1
A,1Bの磁気特性や寸法形状を同一とすることが必要
であり、このための調整に時間を要していた。
【0008】一方、ホール素子6を用いた変流器11は
磁心に一定間隔のギャップ5を設けることが必要とな
り、そのため磁心1の加工が複雑となり、価格が高くな
るという欠点があった。さらに、地磁気等の外部磁場の
影響を受けやすいという問題も有していた。
【0009】本発明は、上記の点に鑑みて為されたもの
で、請求項1の発明の目的とするところは、直流電流及
び交流電流を検知することができる電流センサを提供す
ることにある。
【0010】請求項2の発明の目的とするところは、直
流電流及び交流電流を容易に検知することができる電流
センサを提供することにある。
【0011】請求項3の発明の目的とするところは、請
求項1の発明の目的に加えて、検知電流の検出精度がよ
り高精度な電流センサを提供することにある。
【0012】請求項4の発明の目的とするところは、請
求項1又は2の発明の目的に加えて検知電流の範囲を広
くすることができる電流センサを提供することにある。
【0013】請求項5の発明の目的とするところは、請
求項1乃至4の何れかの発明の目的に加えて、外部磁場
の影響を受けにくく、磁気シールドが不要で、小型で低
価格な電流センサを提供することにある。
【0014】請求項6の発明の目的とするところは、請
求項1乃至5の何れかの発明の目的に加えて、検知電流
の推定を複雑な換算を行うことなく行える電流センサを
提供することにある。
【0015】請求項7の発明の目的とするところは、請
求項1、2、4、5の何れかの発明の目的に加えて、磁
心の磁気特性のばらつきの影響を小さくした電流センサ
を提供することにある。
【0016】請求項8の発明の目的とするところは、請
求項1乃至7の何れかの発明の目的に加えて、検知電流
の検出精度を向上させることができる電流センサを提供
することにある。
【0017】請求項9の発明の目的とするところは、請
求項1、2、3、5、6、7、8の何れかの発明の目的
に加えて、検知電流の範囲を広くでき且つ製造が容易な
電流センサを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、磁心と検知電流を通電する1
次巻線と2次巻線とで構成される変流器部と、前記2次
巻線に交流電圧を印加する電源と、前記2次巻線に流れ
る2次電流の波形の非対称性を検知する手段とを具備
し、検知された電流波形の非対称の度合いから、検知電
流を特定することを特徴とする。
【0019】請求項2の発明では、磁心と検知電流を通
電する1次巻線と2次巻線とで構成される変流器部と、
前記2次巻線に接続した交流電圧を電気抵抗を介して印
加する電源と、前記2次巻線の両端電圧波形の非対称性
を検知する手段とを具備し、検知された電圧波形の非対
称の度合いから、検知電流を特定することを特徴とす
る。
【0020】請求項3の発明では、磁心と検知電流を通
電する1次巻線と、2次巻線と、該2次巻線よりも巻数
が多い第3の巻線とで構成される変流器部と、前記2次
巻線に接続した交流電圧を電気抵抗を介して印加する電
源と、前記第3の巻線の両端電圧波形の非対称性を検知
する手段とを具備し、検知された電圧波形の非対称の度
合いから、検知電流を特定することを特徴とする。
【0021】請求項4の発明では、磁心と検知電流を通
電する1次巻線と2次巻線とで構成され、夫々の1次巻
線を直列接続するととにも夫々の2次巻線を直列接続
し、1次巻線の直列回路に検知電流を流す複数の変流器
部と、前記2次巻線の直列回路の両端に交流電圧を印加
する電源と、前記2次巻線の直列回路に流れる電流若し
くは直列回路の両端電圧の波形の非対称性を検知する手
段とを具備し、検知された波形の非対称の度合いから、
検知電流を特定することを特徴とする。
【0022】請求項5の発明では、請求項1乃至4の何
れかの発明において、上記磁心の磁路が閉磁路であるこ
とを特徴とする。
【0023】請求項6の発明では、請求項1乃至5の何
れかの発明において、検知した非対称性の度合いに対応
した電流若しくは電圧をアウトプットする手段を備えた
ことを特徴とする。
【0024】請求項7の発明では、請求項1、2、4、
5の何れかの発明において、検出した2次電流波形若し
くは電圧波形の非対称性の度合いに応じて1次電流を打
ち消す方向に電流を通電する3次巻線を前記磁心に巻回
したことを特徴とする。
【0025】請求項8の発明では、請求項1乃至7の何
れかの発明において、前記磁心の磁気回路の一部の断面
積を変化させたことを特徴とする。
【0026】請求項9の発明では、請求項1、2、3、
5、6、7、8の何れかの発明において、前記変流器の
磁心として複数個の磁心を複合して構成したことを特徴
とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施形態に基づいて
説明する。
【0028】(実施形態1)本実施形態は、図1に示す
ように、検知電流Iを通電する1次巻線2と2次巻線3
とを、閉磁路を構成する磁心1に夫々巻回して構成され
る変流器部12と、2次巻線3に電流検出用抵抗9を介
して接続した交流電圧Vinを印加する交流電源4およ
び2次電流I2の波形の非対称性を検知する非対称検知
回路7とで構成される。尚1次巻線2は磁心1の中心透
孔に貫挿しても良い。
【0029】而して本実施形態では、変流器部12の1
次巻線1に検知電流Iが通電されていない状態では、磁
心1は交流電源4によって両側に対称に励磁される。こ
の状態では、2次電流I2の波形は図2に示すように、
時間軸に対して対称形となる。1次巻線2に検知電流I
が通電されると磁心1は片側に偏磁し、2次電流I2の
波形は図3に示すように、時間軸に対して非対称形とな
る。この電流波形の非対称性の度合は、特定の範囲内で
1次巻線2の電流値に対応するから、非対称検知回路7
の検知出力から非対称の度合を求め、その度合より1次
電流値、つまり検知電流Iの値を推定することができ
る。勿論非対称検知回路7内に度合を求めてその度合に
応じた電気信号を出力するようにしても良い。
【0030】ここで変流器部12の磁心1には、高透磁
率の磁性材料が用いられる。具体的には、パーマロイ、
アモルファス、微細結晶磁心(商標名ファインメット)等
の軟質磁性材料が望ましい。低価格を要求される場合に
は、軟鉄、ケイ素鋼板、フェライト等を用いることもで
きる。
【0031】磁心1の磁化曲線を模式的に示したものを
図4に示す。ここで、Hsは磁心1を飽和させるのに要
する磁場、Bsは飽和磁束密度である。簡略のために、
磁場Hが−Hs<H<Hsの範囲では微分透磁率μ(μ
=dB/dH)はμa=Bs/Hsで一定とし、H>H
s及びH<−Hsでμ=μo(μoは真空中の透磁率)と
する。1次巻線2を流れる検知電流Iが0のとき、磁心
1は2次側に接続されている交流電源4の電圧Vin=
Vm sinωt(ωは角速度、tは時間)によってのみ
励磁される。ここで、磁心1は飽和しない範囲で動作す
るように電圧Vinを設定する。
【0032】この状態では、2次巻線3を流れる電流I
2も波形は図2に示すように対称の正弦波となる。この
ときに、磁心1の磁場Hは、−Ho<H<Hoの範囲を
時間的に変化している。なお、Hoは電圧Vinや各巻
線2,3の巻数、磁心1の形状および交流電源4の内部
インピーダンスや巻線抵抗によって決定される。
【0033】次に、1次巻線2に検知電流Iが通電され
ると、磁心1はH1=N1・I/Lのバイアス磁場を受け
る。(N1は1次巻線2の巻数、Lは磁心1の磁路長で
ある。)ここで、H1+Ho>Hsとなると、2次電流
I2は正弦波からずれ、波形は図3に示すように非対称
形となる。ただし、H1−Ho>Hsとなるような磁場
を発生する電流Iが流れると、磁心1は常に飽和してし
まいI2は再び正弦波の対称形となる。従って、Hsが
小さい磁心ほど、敏感な電流センサを作ることができ
る。検知電流IとK=Imax/Imin (Imax及びImin
は2次電流I2の最大値及び最小値)との関係の例を図
5に示す。ここで、Ia<I<Ibの範囲では、検知電
流Iと上記Kは1対1の対応関係が成立するから、Kの
値から検知電流Iを推定することができるのである。
【0034】なお、本実施形態は、直流電流を検知する
ことが可能であるが、2次側に接続された交流電源4の
電圧Vinの周波数よりも低い電流であれば、交流電流
であっても検知することが可能である。
【0035】また電流波形の非対称性を示すものとして
は上記のようにピーク値の比率の他に、電流値が一定値
以上もしくは以下となる時間の比率をとることもでき
る。
【0036】(実施形態2)実施形態1では、変流器部
12の2次電流I2の非対称波形により検知電流Iの値
を検知するものであったが、本実施形態は変流器部12
の2次巻線3の両端間の電圧、つまり2次電圧V2の波
形の検知を用いたものである。
【0037】つまり図6に示すように実施形態1と同様
な構成のセンサ部1を用いて、このセンサ部1の2次巻
線3に直列抵抗9’を介して交流電源4の電圧Vinを
印加し、2次巻線3の両端電圧を電圧波形の非対称検知
回路8で検知するようになっている。
【0038】本実施形態は2次側に直列抵抗9’(交流
電源4の内部抵抗で代用可能)しているが、2次電流I
2を検知するよりも容易となることもある。
【0039】而して本実施形態でも、実施形態1と同様
に変流器部12の1次巻線1に検知電流Iが通電されて
いない状態では、磁心1は交流電源4によって両側に対
称に励磁される。この状態では、2次電圧V2の波形は
図7に示すように、時間軸に対して対称形となる。1次
巻線2に検知電流Iが通電されると磁心1は片側に偏磁
し、2次電圧V2の波形は図8に示すように、時間軸に
対して非対称形となる。 この電圧波形の非対称性の度
合いは、特定の範囲内で1次巻線2の電流値に対応する
から、実施形態1と同様に1次電流値、つまり検知電流
Iの値を推定することができる。
【0040】勿論本実施形態の電流センサも、変流器部
12に用いられる磁心1には、高透磁率の磁性材料が用
いられる。具体的には、パーマロイ、アモルファス、微
細結晶磁心(商標名ファインメット)等の軟質磁性材料が
望ましい。また低価格を要求される場合には、軟鉄、ケ
イ素鋼板、フェライト等を用いることもできる。
【0041】尚その他の動作原理及び構成は実施形態1
と同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0042】(実施形態3)実施形態2では変流器部1
2の2次巻線3の両端電圧波形の非対称性を検知する構
成であったが、本実施形態は図9に示すように変流器部
12の磁心1に2次巻数3よりも多い巻数の補助巻線1
3を巻回し、この補助巻線13の両端電圧の波形を非対
称検知回路8で検知するものである。この場合、この補
助巻線13の端子間電圧は2次巻線3の両端電圧よりも
高くなるので、精度が向上する。
【0043】尚その他の構成は実施形態2と同じである
ので、ここでは説明を省略する。
【0044】(実施形態4)本実施形態は、電流もしく
は電圧の非対称の度合いに応じて、検知電流に比例した
電流もしくは電圧をアウトプットするアウトプット回路
14を図10(a)乃至(c)で示すように付加したも
のである。このようなアウトプット回路14を付加する
ことにより、アウトプット量に比例して検知電流を推定
することが可能となり、複雑な換算を行う必要が無くな
る。
【0045】アウトプット回路14以外は実施形態1乃
至3の回路と同じであるので、ここでは説明を省略す
る。
【0046】(実施形態5)本実施形態は、図11に示
すように、実施形態1の構成において、変流器部12の
磁心1に3次巻線15を巻回し、非対称検知回路7で検
知された電流波形の非対称性の度合いに応じて、検知電
流Iによって磁心1に発生する磁場を打ち消すように、
3次巻線15に直流電源16から電流I3を通電するよ
うにしたもので、3次巻線15には可変抵抗要素などの
電流可変手段17を介して直流電源16を接続し、電流
可変手段17の抵抗値を非対称検知回路7により制御す
るようになっている。
【0047】而して本実施形態では、非対称検知回路7
が検知する2次電流I2の電流波形の非対称の度合に応
じて電流可変手段17の抵抗値を可変して、検知電流I
によって磁心1に発生する磁場を打ち消すように、3次
巻線15に流す電流I3を制御する。この結果、磁心1
の磁場は定常的には0となり、2次電流I2の非対称性
をなくなることになる。本実施形態では、検知電流Iに
比例した電流I3を検知電流Iの推定のための電気信号
として出力することができるとともに、磁心1の磁気特
性のばらつきの影響を小さくすることができる。
【0048】なお、本実施形態では変流器部12の2次
電流I2を非対称性を検知しているが、実施形態2のよ
うに変流器部12の2次巻線3の両端電圧の非対称性を
検知してもよい。また、本実施形態では、3次巻線16
の電流I3は直列接続してある電流可変手段17の抵抗
を変化させることで調整するようになっているが、直接
電圧を変化させる方法等を用いてもよい。 (実施形態6)本実施形態は、変流器部12の磁心1と
して図12に示すように、断面積の一部を変化させた磁
心を用いたもので、本実施形態の磁心1の構成は上記各
実施形態1乃至5の変流器部12の磁心1に採用するこ
とができる。
【0049】尚図4に示した磁化曲線は模式的に描いて
いるので、H=Hsで折れ曲がっている。しかし、図1
4のように磁路の断面積が同じである磁心1を用いた場
合、多くの磁心の材料の磁化曲線は、図15に示すよう
に(この図では磁場−磁束密度の代わりに励磁電流Iと
磁束φとを示している)、緩やかに変化する。このよう
な場合は、本発明の電流センサで用いる2次電流I2若
しくは2次電圧V2の波形の非対称性は明確とならな
い。このような磁性材料であっても、図12のように磁
心1の磁路の一部の断面積を変化させると、励磁電流I
と磁束φの関係は図13に示すようになる。この磁心1
を用いれば、励磁電流である検知電流Iの検出精度を向
上することができる。
【0050】(実施形態7)本実施形態は図16に示す
ように2つの変流器部12A,12Bを用いて夫々の磁
心1A、1Bに巻回している1次巻線2A,2Bおよび
2次巻線3A,3Bを夫々直列接続し、2次巻線3A,
3Bの直列回路に電流検出用抵抗9を介して交流電源4
を接続し、抵抗9の両端電圧より2次電流I2の波形の
非対称を非対称検知回路7により検出するようにしたも
ので、二つの変流器部12A,12Bにより変流器部を
構成する。
【0051】ここで実施形態1で説明したように、変流
器部12では検知電流Iが大きくなりすぎると、磁心が
完全に飽和してしまい、2次電流(電圧の波形)が対称
となってしまう。
【0052】これに対して本実施形態では、変流器部1
2A,12Bの磁心1A,1Bとして検知範囲の異なる
ものを用いて、検知電流範囲を広くしてある。この場合
磁心1A,1Bとして図5に示した磁化曲線でHsの異
なる磁心を用いるが、磁心の磁路もしくは1次巻数を変
化させることでも、検知電流範囲を変化させることがで
きる。
【0053】本実施形態の変流器部の構成は、実施形態
1以外の実施形態にも用いることができる。
【0054】(実施形態8)本実施形態は、図17に示
すように、複数個のHsの異なる磁心1A,1Bを重ね
てこれらの磁心1A,1Bを実質的に一つの磁心として
同一の1次巻線2,2次巻線3を巻回した変流器部12
を用いるものである。
【0055】而して本実施形態は実施形態7で説明した
原理により、広い範囲の電流を検知することが可能とな
るとともに、実質的に一つの磁心を用いるので、請求項
7のものよりも、製造が容易になる。ただし、この場合
は、磁心の磁路を変えることができないので、図5に示
したHsの異なる磁心を用いる必要がある。
【0056】尚検知電流Iを検知する回路構成は上記各
実施形態の何れの構成でも良い。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明では、磁心と検知電流を
通電する1次巻線と2次巻線とで構成される変流器部
と、前記2次巻線に交流電圧を印加する電源と、前記2
次巻線に流れる2次電流の波形の非対称性を検知する手
段とを具備し、検知された電流波形の非対称の度合いか
ら、検知電流を特定するので、絶縁を保持した状態で直
流及び交流の検知電流を検出することができるという効
果がある。
【0058】請求項2の発明では、磁心と検知電流を通
電する1次巻線と2次巻線とで構成される変流器部と、
前記2次巻線に接続した交流電圧を電気抵抗を介して印
加する電源と、前記2次巻線の両端電圧波形の非対称性
を検知する手段とを具備し、検知された電圧波形の非対
称の度合いから、検知電流を特定するので、請求項1の
発明と同様な効果に加えて、電圧波形の非対称性を検知
するため、電流波形を検知する場合に比べて検知が容易
となるという効果がある。
【0059】請求項3の発明では、磁心と検知電流を通
電する1次巻線と、2次巻線と、該2次巻線よりも巻数
が多い第3の巻線とで構成される変流器部と、前記2次
巻線に接続した交流電圧を電気抵抗を介して印加する電
源と、前記第3の巻線の両端電圧波形の非対称性を検知
する手段とを具備し、検知された電圧波形の非対称の度
合いから、検知電流を特定するので、請求項1の発明と
同様な効果があるとともに、検知電流の検出精度がより
高精度となるという効果がある。
【0060】請求項4の発明は、磁心と検知電流を通電
する1次巻線と2次巻線とで構成され、夫々の1次巻線
を直列接続するととにも夫々の2次巻線を直列接続し、
1次巻線の直列回路に検知電流を流す複数の変流器部
と、前記2次巻線の直列回路の両端に交流電圧を印加す
る電源と、前記2次巻線の直列回路に流れる電流若しく
は直列回路の両端電圧の波形の非対称性を検知する手段
とを具備し、検知された波形の非対称の度合いから、検
知電流を特定するので、請求項1又は2の発明に加え
て、検知電流の範囲を広くすることができるという効果
がある。
【0061】請求項5の発明は、請求項1乃至4の発明
において、磁心が閉磁路であるため外部磁場の影響を受
けにくくなり、磁気シールドが不要となり、小型で低価
格の電流センサを提供することができるという効果があ
る。
【0062】請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れ
かの発明において、検知した非対称性の度合いに対応し
た電流若しくは電圧をアウトプットする手段を備えたの
で、、請求項1乃至5の何れかの発明の効果に加えて、
検知電流の推定を複雑な換算を行うことなく行えるとい
う効果がある。
【0063】請求項7の発明は、請求項1、2、4、
5、6の何れかの発明において、検出した2次電流波形
若しくは電圧波形の非対称性の度合いに応じて1次電流
を打ち消す方向に電流を通電する3次巻線を前記磁心に
巻回したので、請求項1乃至5の何れかの発明の効果に
加えて、磁心の磁気特性のばらつきの影響を小さくする
ことができるという効果がある。
【0064】請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れ
かの発明において、前記磁心の磁気回路の一部の断面積
を変化させたので、請求項1乃至6の何れかの発明の効
果に加えて、検知電流の検出精度を向上させることがで
きるという効果がある。
【0065】請求項8の発明は、請求項1、2,3、
5、6、7、8の何れかの発明において、前記変流器の
磁心として複数個の磁心を複合して構成したので、請求
項1、2、3、5、6、7、8の何れかの発明の効果に
加えて、検知電流の範囲を広くでき且つ製造が容易であ
るとい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の原理的な回路図である。
【図2】同上の検知電流が通電されていないときの2次
電流の波形図である。
【図3】同上の検知電流が通電されたときの2次電流の
波形図である。
【図4】同上で用いる磁心材料の磁化曲線(磁場一磁束
密度)の模式図を示している。
【図5】同上で検知電流と、2次電流の1周期における
最大値と最小値の比の関係を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態2の原理的な回路図である。
【図7】同上の検知電流が通電されていないときの2次
電流の波形図である。
【図8】同上の検知電流が通電されたときの2次電流の
波形図である。
【図9】本発明の実施形態3の原理的な回路図である。
【図10】(a)〜(c)は本発明の実施形態4の原理
的な回路例の回路図である。
【図11】本発明の実施形態5の原理的な回路図であ
る。
【図12】本発明の実施形態6の変流器の磁心の模式図
を示している。
【図13】同上の変流器の磁心材料の電流−磁束の模式
図を示している。
【図14】同上に対する従来磁心の模式図を示してい
る。
【図15】同上に対する従来磁心の電流一磁束の模式図
を示している。
【図16】本発明の実施形態7の原理的な回路図を示し
ている。
【図17】本発明の実施形態8の磁心の模式図を示して
いる。
【図18】クラマー型変流器の原理回路図を示してい
る。
【図19】ホール素子を用いた変流器の原理回路図を示
している。
【符号の説明】
1 磁心 2 1次巻線 3 2次巻線 4 交流電源 7 非対称検知回路 9 電流検出用抵抗 12 変流器 I 検知電流 I2 2次電流 Vin 交流電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神戸 祥明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2G025 AA00 AA17 AB02 AB14 5E081 AA05 AA12 AA14 BB08 CC01 DD05 DD11 DD30 EE14 GG03 GG06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁心と検知電流を通電する1次巻線と2次
    巻線とで構成される変流器部と、前記2次巻線に交流電
    圧を印加する電源と、前記2次巻線に流れる2次電流の
    波形の非対称性を検知する手段とを具備し、検知された
    電流波形の非対称の度合いから、検知電流を特定するこ
    とを特徴とする電流センサ。
  2. 【請求項2】磁心と検知電流を通電する1次巻線と2次
    巻線とで構成される変流器部と、前記2次巻線に接続し
    た交流電圧を電気抵抗を介して印加する電源と、前記2
    次巻線の両端電圧波形の非対称性を検知する手段とを具
    備し、検知された電圧波形の非対称の度合いから、検知
    電流を特定することを特徴とする電流センサ。
  3. 【請求項3】磁心と検知電流を通電する1次巻線と2次
    巻線と該2次巻線よりも巻数が多い第3の巻線とで構成
    される変流器部と、前記2次巻線に接続した交流電圧を
    電気抵抗を介して印加する電源と、前記第3の巻線の両
    端電圧波形の非対称性を検知する手段とを具備し、検知
    された電圧波形の非対称の度合いから、検知電流を特定
    することを特徴とする電流センサ。
  4. 【請求項4】磁心と検知電流を通電する1次巻線と2次
    巻線とで構成され、夫々の1次巻線を直列接続するとと
    にも夫々の2次巻線を直列接続し、1次巻線の直列回路
    に検知電流を流す複数の変流器部と、前記2次巻線の直
    列回路の両端に交流電圧を印加する電源と、前記2次巻
    線の直列回路に流れる電流若しくは直列回路の両端電圧
    の波形の非対称性を検知する手段とを具備し、検知され
    た波形の非対称の度合いから、検知電流を特定すること
    を特徴とする電流センサ。
  5. 【請求項5】上記磁心の磁路が閉磁路であることを特徴
    とする請求項1乃至4の何れか記載の電流センサ。
  6. 【請求項6】検知した非対称性の度合いに対応した電流
    若しくは電圧をアウトプットする手段を備えたことを特
    徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電流センサ。
  7. 【請求項7】検出した2次電流波形若しくは電圧波形の
    非対称性の度合いに応じて1次電流を打ち消す方向に電
    流を通電する3次巻線を前記磁心に巻回したことを特徴
    とする請求項1、2、4、5の何れかに記載の電流セン
    サ。
  8. 【請求項8】前記磁心の磁気回路の一部の断面積を変化
    させたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載
    の電流センサ。
  9. 【請求項9】前記変流器の磁心として複数個の磁心を複
    合して構成したことを特徴とする請求項1、2、3、
    5、6、7、8の何れかに記載の電流センサ。
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