JP2002082135A - 電流センサ - Google Patents

電流センサ

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JP2002082135A
JP2002082135A JP2001039061A JP2001039061A JP2002082135A JP 2002082135 A JP2002082135 A JP 2002082135A JP 2001039061 A JP2001039061 A JP 2001039061A JP 2001039061 A JP2001039061 A JP 2001039061A JP 2002082135 A JP2002082135 A JP 2002082135A
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current sensor
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JP2001039061A
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Hajime Takada
肇 高田
Takuya Miyagawa
拓也 宮川
Eiji Nagatomo
英治 長友
Isamu Tei
偉 鄭
Yoshihiko Watanabe
嘉彦 渡辺
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板配線に流れる微小電流を精度良く検出で
き、しかも簡易な構造で基板実装に適した電流センサを
提供する。 【解決手段】 被測定電流が流れる被検出配線3が形成
されたプリント基板1と、被検出配線3の近傍に配置さ
れ且つ磁性層と非磁性層とが交互に複数回積層されたG
MR膜9を有し、該GMR膜9に印加される磁界の変化
に応じて抵抗値が変化するGMR素子5と、このGMR
素子5に一定のバイアス磁界を印加するバイアス磁石1
3とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板配線
等に流れる微小電流を精度良く検出する電流センサに関
し、特に巨大磁気抵抗(GMR)素子を用いた簡易な構
造の電流センサに関する。
【0002】
【従来の技術】直流電流を測定するための電流センサに
利用する磁気検出素子としては、磁界とセンサ出力との
直線性の良さから、ホール素子が用いられている。しか
し、このホール素子では、出力がきわめて小さいため、
微小電流の検出には適していない。
【0003】また、磁気抵抗素子には、異方性磁気抵抗
(AMR)素子と、GMR素子とがある。AMR素子を
磁気検出素子に用いる場合には、特開昭63−2779
77号公報に記載されているように、感度及び電流方向
の認識を両立するため、図18に示すように、バイアス
磁界BをAMR素子に印加し、該素子の動作点をP点と
して素子を動作させる。
【0004】この場合、被測定磁界の値が正のときには
素子の抵抗値が増加し、被測定磁界の値が負のときには
素子の抵抗値が減少するので、素子の出力から、被測定
磁界の大きさ及び方向を検出できる。また、出力の極め
て大きいGMR素子の場合も、図18に示すものと同傾
向の磁気抵抗変化を示すため、同様の手法が採用されて
いる。
【0005】しかし、このGMR素子を磁気検出素子と
して用い、GMR素子にバイアス磁界を印加する方法で
は、抵抗値が直線的に変化する領域が小さくなるという
問題点がある。
【0006】そこで、特開2000−55997号公報
に記載された磁気センサ装置及び電流センサ装置は、前
記問題を解決するために、図19に示すように、被測定
電流が通過する導電部121を囲うように設けられ一部
にギャップを有する磁気ヨーク122を備える。GMR
素子111が磁気ヨーク122のギャップ内に、長手方
向が左右方向を向くように配置される。
【0007】また、GMR素子111に、値が連続的に
変化するバイアス磁界や3つ以上の値を含むバイアス磁
界や2つの値を含むバイアス磁界が印加される。GMR
素子111は、定電流源112より供給される定電流に
よって駆動され、被測定磁界に対応した出力信号を発生
する。GMR素子111の出力信号が増幅器113によ
って増幅されて、出力端子114より出力される。
【0008】このような電流センサによれば、GMR素
子111へのバイアス磁界を、値を連続的に変化させ
る、複数の値に変化させる、または周期的に変化させる
などして、磁界と出力との直線性を向上し、測定磁界範
囲を大きくしているため、測定精度を向上することがで
きる。
【0009】一方、交流電流波形の周波数を検出可能な
非接触型交流電流センサ、例えば非接触クランプ型交流
電流センサが従来より知られている。この非接触クラン
プ型交流電流センサには、図20に示すような変流器式
や図21に示すような磁電変換素子式がある。
【0010】図20に示す変流器式では、測定導線13
2が挿通された環状の磁気コア131には巻線133が
巻回されている。測定導線132に交流電流が流れる
と、該交流電流によって生ずる交流磁界が磁気コア13
1を通る。このため、磁気コア131に巻回された巻線
133の両端からは、測定導線132に流れる交流電流
の大きさに応じた交流電圧出力が得られる。
【0011】また、図21に示す磁電変換素子式では、
測定導線132が挿通された環状の磁気コア131aに
設けられたギャップ131bにはホール素子135が配
置され、該ホール素子135には制御電流136が流れ
ている。測定導線132に交流電流が流れると、該交流
電流によって生ずる交流磁界がギャップ131bを通
る。このため、ホール素子135の両端からは、測定導
線132に流れる交流電流の大きさに応じた交流電圧出
力が得られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直流電
流を測定する特開2000−55997号公報に記載さ
れた磁気センサ装置及び電流センサ装置を用いて、例え
ばプリント基板上の配線に流れる電流を検出する場合に
は、導電部121を磁気ヨーク122で囲う複雑な構造
をなしているため、基板上でかなりのスペースを必要と
する。すなわち、電流センサ装置が複雑な構造をなすた
め、基板実装には適していない。
【0013】また、測定磁界範囲を大きくするために、
複数の値を含むバイアス磁界を印加するなど、バイアス
磁界印加方法が単純でないため、磁気抵抗値としての出
力が製品間でばらつきを生じやすいという問題もある。
【0014】一方、図20及び図21に示す非接触型交
流電流センサにあっては、磁気コアが必要であるため、
電流センサを小型化することができない。また、変流器
式では、磁気コアの寸法の制限があり、容量が小さいた
め、二次側負担を大きくすると、良好な特性が得られな
くなる。また、磁気材料のB−H特性の飽和現象があ
り、大電流を検出するには、磁気材料の選択、磁気回路
の設計等の工夫が必要であった。さらには、環状あるい
はU字状の磁気コアを用いているため、取り付けの自由
度が制限される。また、磁電変換素子式では、磁気コア
を介した磁界を間接的に検出するため、誤差要因が多く
なる。
【0015】本発明の第1の課題は、基板配線に流れる
微小電流を精度良く検出でき、しかも簡易な構造で基板
実装に適した電流センサを提供することにある。
【0016】また、本発明の第2の課題は、磁気コアを
用いず、軽量、小型、取り付け自由で且つ交流電流波形
の周波数を検出できる電流センサを提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の電流センサは、
前記課題を解決するために以下の構成とした。請求項1
の発明の電流センサは、被測定電流が流れる被検出配線
が形成された基板と、前記被検出配線の近傍に配置され
且つ磁性層と非磁性層とが交互に複数回積層された多層
膜を有し、該多層膜に印加される磁界の変化に応じて抵
抗値が変化する磁気抵抗手段と、この磁気抵抗手段に一
定のバイアス磁界を印加するバイアス磁界印加手段とを
備えることを特徴とする。
【0018】請求項1の発明によれば、磁気抵抗手段を
被検出配線の近傍に配置したので、被検出配線に流れる
被測定電流により生ずる被測定磁界は、磁気抵抗手段に
対してより大きな値で印加される。また、バイアス磁界
印加手段により一定のバイアス磁界が磁気抵抗手段に印
加され、バイアス磁界と被測定磁界との合成磁界の変化
に応じて抵抗値が大きく変化する。従って、基板配線に
流れる微小電流を精度良く検出でき、一定のバイアス磁
界を印加するバイアス磁界印加手段は簡易に構成できる
から、簡易な構造で基板実装に適した電流センサを提供
することができる。
【0019】請求項2の発明の電流センサは、被測定電
流である交流電流が流れる被検出配線が形成された基板
と、前記被検出配線の近傍に配置され且つ磁性層と非磁
性層とが交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層
膜に印加される磁界の変化に応じて抵抗値が変化する磁
気抵抗手段とを備えることを特徴とする。
【0020】請求項2の発明によれば、磁気抵抗手段を
被検出配線の近傍に配置したので、被検出配線に流れる
交流電流により生ずる交流磁界は、磁気抵抗手段に対し
てより大きな値で印加され、交流磁界の変化に応じて抵
抗値が大きく変化する。従って、磁気コアを用いず、軽
量、小型、取り付け自由で且つ交流電流波形の周波数を
検出でき、また、バイアス磁界印加手段を用いないか
ら、簡易な構造で基板実装に適した電流センサを提供す
ることができる。
【0021】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載の電流センサにおいて、前記磁気抵抗手段は、前記
多層膜表面が前記被検出配線に流れる被測定電流によっ
て発生される磁界と略平行となるように配置されている
ことを特徴とする請求項3の発明によれば、磁気抵抗手
段は、多層膜表面が被検出配線に流れる被測定電流によ
って発生される磁界と略平行となるように配置されてい
るので、該磁界が多層膜に多く入るから、より大きなセ
ンサ出力を得ることができる。
【0022】請求項4の発明は、請求項3記載の電流セ
ンサにおいて、前記バイアス磁界印加手段及び前記磁気
抵抗手段を一体的に支持する支持基板を有し、該支持基
板が前記基板に対して略平行に配置され、前記磁気抵抗
手段が前記被検出配線と向き合うように前記支持基板に
前記磁気抵抗手段が配置され、支持基板が接合部材を介
して前記基板に接合されてなることを特徴とする。
【0023】請求項4の発明によれば、バイアス磁界印
加手段及び磁気抵抗手段を一体的に支持する支持基板が
基板に対して略平行に配置され且つ接合部材を介して基
板に接合されてなるので、実装スペースが少なくて済
み、電流センサの小型化を図ることができる。また、磁
気抵抗手段が被検出配線と向き合うように支持基板に磁
気抵抗手段が配置されているので、磁気抵抗手段が被検
出配線に近くなる。従って、磁気抵抗手段には、より大
きな磁界が印加されるので、より大きなセンサ出力を得
ることができる。
【0024】請求項5の発明は、請求項3記載の電流セ
ンサにおいて、前記磁気抵抗手段を支持する支持基板を
有し、該支持基板が前記基板に対して略平行に配置さ
れ、前記磁気抵抗手段が前記被検出配線と向き合うよう
に前記支持基板に前記磁気抵抗手段が配置され、支持基
板が接合部材を介して前記基板に接合されてなる。
【0025】請求項5の発明によれば、磁気抵抗手段を
支持する支持基板が基板に対して略平行に配置され且つ
接合部材を介して基板に接合されてなるので、実装スペ
ースが少なくて済み、電流センサの小型化を図ることが
できる。また、磁気抵抗手段が被検出配線と向き合うよ
うに支持基板に磁気抵抗手段が配置されているので、磁
気抵抗手段が被検出配線に近くなる。従って、磁気抵抗
手段には、より大きな磁界が印加されるので、より大き
なセンサ出力を得ることができる。
【0026】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれか1項記載の電流センサにおいて、前記磁性層
は、CoFe薄膜であり、前記非磁性層は、Cu薄膜で
あることを特徴とする。
【0027】請求項6の発明によれば、磁性層がCoF
e薄膜であり、非磁性層がCu薄膜であることで、基板
配線の微小電流の検出範囲を広げることができる。
【0028】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれか1項記載の電流センサにおいて、前記磁性層
は、NiFeCo薄膜であり、前記非磁性層は、Cu薄
膜であることを特徴とする。
【0029】請求項7の発明によれば、磁性層がNiF
eCo薄膜であり、非磁性層がCu薄膜であることで、
微小電流における電流変化に対する検出感度を向上させ
ることができる。
【0030】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
のいずれか1項記載の電流センサにおいて、前記非磁性
層の膜厚の変化に対して磁気抵抗変化率が複数のピーク
を持つ場合に、複数のピークの中から前記膜厚が2番目
に小さいときの第2ピークを選択し、前記非磁性層の膜
厚を、選択された第2ピークにおける膜厚に決定するこ
とを特徴とする。
【0031】請求項8の発明によれば、非磁性層の膜厚
を、選択された第2ピークにおける膜厚としたので、約
10A程度の微小な直流電流や交流電流を確実に検出す
ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電流センサの実施
の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0033】(第1の実施の形態)まず、第1の実施の
形態の電流センサの説明に先立って、図5及び図6を用
いて、第1の実施の形態の電流センサを採用した理由に
ついて説明する。
【0034】まず、図5に示すように、磁気ヨークを用
いずホール素子50だけを用いて電流センサを構成した
場合、ホール素子50は、センサ出力を大きくするため
に、被検出配線3を流れる電流により生ずる磁界が素子
面(感磁面)に対して略垂直方向から入るように配置す
る必要がある。
【0035】すなわち、被検出配線3の表面に対して素
子面が略垂直となるように配置する。このため、ホール
素子50を用いた場合には、被検出配線3からホール素
子50の素子面が遠くなるため、素子面に入る磁界の強
さが小さくなる。従って、小さな電流により生ずる小さ
い磁界に対しては出力がとれない。また、磁気ヨークで
磁界を高める場合は、センサの大型化につながる。
【0036】一方、図6に示すように、GMR素子5を
用いて電流センサを構成した場合、GMR素子5は、セ
ンサ出力を大きくするために、被検出配線3を流れる電
流により生ずる磁界が素子面と略平行となるように配置
する必要がある。このため、図6に示すGMR素子5の
方が、被検出配線3の近傍の強い(電流値による変化割
合の大きい)磁界を検出できるとともに、センサを小型
化できる。そこで、実施の形態の電流センサは、図6に
示すような基本的な構成を採用している。
【0037】次に、第1の実施の形態の電流センサの具
体的な構成を説明する。図1に第1の実施の形態の電流
センサの構成図を示す。図1に示す電流センサは、被検
出配線に流れる電流により生ずる磁界を測定することに
より該磁界に基づいて前記電流を検出するもので、被測
定電流が流れる被検出配線3が表面側に形成されたプリ
ント基板1と、このプリント基板1と略平行で且つ基板
表面の近傍に配置されたGMR素子5とを有して構成さ
れている。
【0038】GMR素子5は、基板7の表面で且つ被検
出配線3に対向する位置にGMR膜9が形成されてお
り、このGMR膜9の両端にはGMR電極11a,11
bが形成されている。基板7はプリント基板1に対して
略平行に配置されている。
【0039】図2に実施の形態のGMR素子のパターン
形状図を示す。GMR素子5は、両側に設けられたGM
R電極11a,11bと、櫛状の電極パターンからなり
且つ多層膜からなるGMR膜9とを有している。
【0040】GMR膜9は、印加された磁界の変化によ
り抵抗変化を生ずるもので、図3に示すように、Siか
らなる基板7の表面上に形成されたSiO薄膜21、
このSiO薄膜21上に積層されたCoFe薄膜23
(本発明の磁性層に対応)、このCoFe薄膜23上に
積層されたCu薄膜25(本発明の非磁性層に対応)を
有するとともに、CoFe薄膜23及びCu薄膜25を
交互に各々30層分積層(これをSi/SiO/[C
oFe/Cu]30と表す。)して構成されている。今
回は30周期(60層)で評価したが、電流センサの仕
様によって数は変えても良い。ただし、特性及び製造上
の問題から20〜50周期の範囲が適当である。
【0041】また、図4にGMR素子のCu層の厚さと
MR比との関係を示す。図4に示すCu層はCu薄膜2
5に対応する。図4に示すように、Cu層の厚さにより
MR比(本発明の磁気抵抗変化率(%)に対応)にピー
クが発生する。Cu層の厚さが約9ÅのときにMR比の
第1ピークが発生し、Cu層の厚さが約21Åのときに
MR比の第2ピークが発生する。通常、GMR膜を回転
センサなどのセンサ素子として使用する場合は、100
Oe前後の磁界変化で、10〜20%程度のMR比を示
す特性を利用する。このため、第1の実施の形態では、
MR比の第2ピークを用い、Cu層の厚さを約21Åに
設定する。
【0042】また、基板7の表面左側で且つGMR膜9
の近傍には左右方向の両端部が両磁極となるように着磁
された平板状のバイアス磁石13が固着されており、こ
のバイアス磁石13は、本発明のバイアス磁界印加手段
に相当し、磁化方向が電流方向に対して直角方向(図1
の水平方向)であり、GMR膜9に向けてバイアス磁界
を発生する。電流方向は、図1の紙面に対して垂直方向
である。
【0043】また、GMR電極11bは、接地され、G
MR電極11aにはGMR素子5に定電流を供給するた
めの定電流源15が接続され、GMR電極11a,11
bは、接合面6を介してプリント基板1上に形成された
電極4a,4bに電気的に接続されている。このため、
GMR電極11a,11bの両端電圧がセンサ出力とし
て取り出されて、接合面6、及び電極4a,4bを介し
て、プリント基板1上の図示しないセンサ信号処理部に
出力されるようになっている。接合面6は、本発明の接
合部材に対応し、GMR電極11a,11bと電極4
a,4bとの半田接合部または超音波接合部である。
【0044】次に、このように構成された第1の実施の
形態の電流センサの動作を図面を参照しながら説明す
る。まず、GMR素子5は、バイアス磁石13のバイア
ス磁界中に配置されるため、バイアス磁石13で発生し
たバイアス磁界は、GMR素子5のGMR膜9を貫く。
【0045】一方、被検出配線3に被測定電流が流れる
と、この被測定電流によって、図6に示すような磁界H
が生ずる。この磁界HもGMR膜9を貫く。すなわち、
バイアス磁界と磁界Hとが印加磁界として、GMR膜9
に印加される。このとき、GMR素子5では、印加磁界
に対して抵抗値が直線的に変化する。
【0046】また、定電流源15から定電流をGMR素
子5に流すと、GMR素子5の抵抗値と定電流とから決
定される電圧、すなわち、GMR電極11a,11bの
両端電圧がセンサ出力として取り出される。そして、そ
のセンサ出力は、接合面6、及び電極4a,4bを介し
て、プリント基板1上の図示しないセンサ信号処理部に
送られ、センサ信号処理部により、センサ出力に基づい
て被検出配線3を流れる電流の値が求められる。
【0047】ここで、被検出配線3及びGMR膜9間の
距離(間隔)は、GMR膜9に印加される磁界強度と密
接な関係がある。図7に被検出配線3及びGMR膜9間
の距離と被検出配線3に流れる電流により生ずる磁界H
の強さとの関係を示す。図7において、磁界H(磁束密
度X方向成分、すなわち、GMR膜9の面方向成分)
は、被検出配線3及びGMR膜9間の距離に反比例して
減少しており、また、磁界Hは、被検出配線3に流れる
電流Iの大きさに比例して増加している。これは、アン
ペアの周回定理から、磁界Hが、(1)式で表されるか
らである。
【0048】 H=I/2πr ・・・・(1) ここで、rは前記距離である。
【0049】以上のことから、第1の実施の形態の電流
センサでは、GMR膜9を被検出配線3の近傍に配置
し、より強い磁界HをGMR膜9に印加している。これ
によって、より大きなセンサ出力が得られるから、プリ
ント基板1上の微小電流を精度良く検出することができ
る。
【0050】また、GMR素子5の磁気抵抗曲線等の特
性は、GMR膜9の材料やその構造等に大きく依存して
いる。図8にGMR膜9の構造をSi/SiO/[C
oFe/Cu]30とした場合の磁気抵抗曲線を示す。
図8において、横軸は印加磁界であり、縦軸はGMR素
子の抵抗値である。MR比は24%である。
【0051】図8に示す例では、バイアス磁石13によ
りGMR膜9に約80エルステッド(0e)のバイアス
磁界を印加するとともに、被検出配線3及びGMR膜9
間のギャップ(距離)を約200μm程度に保持した。
【0052】また、このときの電流値と抵抗値との関係
を図9に示す。図9に示すように、電流値を0→5Aに
変化した場合と、電流値を5→0Aに変化した場合との
それぞれについて、電流の変化に対して抵抗値が直線的
に変化しており、1A当たりの抵抗変化は5Ω以上であ
る。このGMR素子5に定電流源15から1mAの電流
を流した場合、5mV以上の電圧変化が出力として得ら
れる。この出力変化は、直線的である。この出力を図示
しないセンサ信号処理部で処理して、1Aの差異を判断
する。これにより、0〜5Aの範囲で1Aの差異を確実
に判断できる出力を得た。
【0053】さらに、被検出配線3に10Aの電流を流
したとき、GMR膜9に印加される磁界(被測定磁界)
は、図7からもわかるように、50エルステッド(O
e)弱である。バイアス磁界が約80エルステッド(O
e)だけ印加されており、図8において、バイアス磁界
に対応する抵抗値をQとする。
【0054】また、バイアス磁界80(Oe)+被測定
磁界50(Oe)に対応する抵抗値Sと、バイアス磁界
80(Oe)−被測定磁界50(Oe)に対応する抵抗
値Rとの間は、磁界変化に対して抵抗が直線的に変化し
ており、感度の良い領域である。
【0055】すなわち、このような構成のGMR膜9を
用い且つ一定のバイアス磁界を印加することで、プリン
ト基板1上に流れる0〜10A程度の範囲(バイアス磁
界内において磁界が発生する電流範囲)の電流値を、確
実に検出することができる。また、第1の実施の形態の
電流センサでは、従来のような複数の値のバイアス磁界
を印加することなく、単純に一定のバイアス磁界を印加
するのみで済み、構造が簡易となる。また、抵抗値がQ
を中心としてR−S間で変化するので、抵抗値により電
流方向も検出することができる。
【0056】また、前述した図8の例では、GMR膜9
として、Si/SiO/[CoFe/Cu]30を用
いたが、GMR膜9として、例えば、Si/SiO
NiFeCo[NiFeCo/Cu]20を用いても良
い。図10にGMR膜の構造をSi/SiO/NiF
eCo[NiFeCo/Cu]20とした場合の磁気抵
抗曲線を示す。図10において、横軸は印加磁界であ
り、縦軸はGMR素子の抵抗値である。MR比は7.6
%である。
【0057】このGMR膜9は、基板上にSiO
膜、このSiO薄膜上に積層されるNiFeCo薄
膜、このNiFeCo薄膜上に、さらにNiFeCo薄
膜(本発明の磁性層に対応)とCu薄膜(本発明の非磁
性層に対応)とが交互に20層分積層されて構成されて
いる。
【0058】図8に示す磁気抵抗曲線と図10に示す磁
気抵抗曲線とを比較すると、図10に示す磁気抵抗曲線
の方が、低磁界領域での感度(磁界の変化に対する抵抗
値の変化割合)に優れている。すなわち、GMR膜9の
構造をSi/SiO/NiFeCo[NiFeCo/
Cu]20とした場合には、低磁界領域において、電流
変化に対する検出感度を向上させることができる。
【0059】但し、GMR膜9の構造をSi/SiO
/NiFeCo[NiFeCo/Cu]20とした場合
には、高感度を有する範囲は、GMR膜9の構造をSi
/SiO/[CoFe/Cu]30とした場合よりも
狭いため、これに伴って、検出電流範囲も小さくなる。
【0060】このように第1の実施の形態の電流センサ
によれば、センサ出力及び感度の大きいGMR素子5の
材料を選択するとともにGMR素子5を基板への簡易な
実装形態としたので、プリント基板1に形成された被検
出配線3に流れる0〜10A程度の範囲の電流値を、約
1Aステップで確実に検出することができる。すなわ
ち、プリント基板上の微小電流を極めて簡易な構成で検
出することができる。
【0061】また、MR比の第2ピークを用い、Cu層
の厚さを約21Åに設定したので、基板上の配線に流れ
る小さな電流、すなわち、0〜10A程度の範囲の電流
値を確実に検出することができる。
【0062】また、バイアス磁石13及びGMR素子5
を一体的に支持する基板7がプリント基板1に対して略
平行に配置され且つ接合面6、電極4a,4bを介して
プリント基板1に接合されてなるので、実装スペースが
少なくて済み、電流センサの小型化を図ることができ
る。
【0063】また、図2に示すように、GMR膜9の長
手方向の電極パターンが、被検出配線3に流れる電流に
より生ずる磁界Hに対して、略垂直となるように配置さ
れている。このように電極パターンを配置することで、
より大きなセンサ出力を取り出すことができる。
【0064】また、第1の実施の形態では、バイアス磁
石13を基板7左側で且つGMR膜9の近傍に固着した
が、図11に示すようにバイアス磁石13を基板7右側
でGMR膜9の近傍に固着し、磁化方向が電流方向に対
して直角方向であり、バイアス磁石13からGMR膜9
に向けてバイアス磁界を印加しても良い。このような場
合でも、図1に示す電流センサと同様な効果が得られ
る。
【0065】また、図12に示すように、バイアス磁石
13を基板7の裏面側でGMR膜9に対向する位置に固
着し、磁化方向が電流方向に対して同一方向または直角
方向であり、バイアス磁石13からGMR膜9に向けて
バイアス磁界を印加しても良い。このような場合でも、
図1に示す電流センサと同様な効果が得られる。
【0066】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態の電流センサについて説明する。第1の実施
の形態では、直流電流を測定する電流センサについて説
明したが、第2の実施の形態の電流センサは、交流電流
波形の周波数を検出できる非接触型交流電流センサであ
る。
【0067】図13は本発明の第2の実施の形態の電流
センサの構成図である。図13に示すように、第2の実
施の形態の電流センサは、図1に示す第1の実施の形態
の電流センサに対して、バイアス磁石13がない点が異
なり、同一部分には同一符号を付し、その部分の説明は
省略する。
【0068】図14に示すように、GMR素子のMR比
は、印加磁界に対して、左右対称な特性を持つ。この特
性を利用すれば、交流電流の検出が可能である。そこ
で、第2ピークを持つGMR膜9を用いた第2の実施の
形態の電流センサの動作を説明する。
【0069】まず、被検出配線3に被測定電流である交
流電流が流れると、この交流電流によって、交流磁界が
生ずる。この交流磁界は印加磁界として、GMR膜9に
印加される。このとき、GMR素子5では、交流磁界に
対して抵抗値が周期的に変化する。
【0070】また、定電流源15から定電流をGMR素
子5に流すと、GMR素子5の抵抗値と定電流とから決
定される電圧、すなわち、GMR電極11a,11bの
両端電圧がセンサ出力として取り出される。そして、そ
のセンサ出力は、接合面6、及び電極4a,4bを介し
て、プリント基板1上の図示しないセンサ信号処理部に
送られ、センサ信号処理部により、センサ出力に基づい
て被検出配線3を流れる交流電流の値が求められる。
【0071】本出願人は、被検出配線3(電線に対応)
に交流電流を流し、磁気抵抗の変化を測定した。図16
は電線に交流電流が流れている時に検出された磁気抵抗
の変化例を示す図である。図16(a)は電線に流れて
いる商用周波数の電流波形を示す図、図16(b)は電
流波形に対して検出した磁気抵抗の交流成分の変化を示
す図である。図16に示す例では、検出電流(交流電
流)の最大値から最小値までの電流値Ip−pを10
A、20A、30A、40Aとした。検出電流が大きく
なると、抵抗の変化量も大きくなることがわかる。
【0072】また、抵抗変化の周波数は、検出電流の周
波数の2倍となる。この理由は、図17に示す磁気抵抗
曲線によって説明することができる。まず、磁気抵抗曲
線において、検出電流波形Iとこの検出電流波形Iの変
化に伴って変化する抵抗変化波形とを作成する。
【0073】ここで、バイアス磁界がないので、初期状
態では、磁場強度はゼロ(図17の原点Oに相当)であ
る。検出電流が1周期だけ変化する時、磁場強度Bは、
検出電流Iと同一周期である。このため、検出電流の変
化により、磁場強度Bは0→Bmax→0→−Bmax
→0のように変化する。この時、抵抗RはRmax→R
min→Rmax→Rmin→Rmaxのように変化す
る。従って、抵抗変化の周波数は、検出電流の周波数の
2倍となる。その結果、測定された抵抗変化の周波数か
ら、検出電流の周波数を検出することができる。
【0074】また、この交流電流センサを用いて、広い
周波数範囲の交流電流を検出することができる。図15
に示すように、例えば、検出電流が10Aである場合
に、数Hz〜1kHzの広い周波数範囲にわたって、抵
抗変化量が変わらない。すなわち、広い周波数範囲にわ
たって、交流電流を検出することができる。
【0075】このようにGMR材料を用いて、磁気コア
を使用せず、軽量、小型、取り付け自由で且つ非接触で
交流電流を検出することができる。また、電流の周波数
も検出することができる。さらに、バイアス磁石13を
用いないから、さらに、軽量且つ小型化された電流セン
サを提供することができる。
【0076】なお、本発明は前述した第1及び第2の実
施の形態の電流センサに限定されるものではない。第1
の実施の形態では、バイアス磁界印加手段として、バイ
アス磁石13を例示したが、このバイアス磁石に限定さ
れることなく、一定の電流を流すことにより生ずる一定
のバイアス磁界をGMR膜9に印加させてもよい。
【0077】また、第1及び第2の実施の形態の電流で
は、GMR膜9として、Si/SiO/NiFeCo
[NiFeCo/Cu]20、Si/SiO/[Co
Fe/Cu]30を例示したが、これらのGMR膜9に
限定されることなく、その他のGMR膜9を用いても良
い。
【0078】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、磁気抵抗手段
を被検出配線の近傍に配置したので、被検出配線に流れ
る被測定電流により生ずる被測定磁界は、磁気抵抗手段
に対してより大きな値で印加される。また、バイアス磁
界印加手段により一定のバイアス磁界が磁気抵抗手段に
印加され、バイアス磁界と被測定磁界との合成磁界の変
化に応じて抵抗値が大きく変化する。従って、基板配線
に流れる微小電流を精度良く検出でき、一定のバイアス
磁界を印加するバイアス磁界印加手段は簡易に構成でき
るから、簡易な構造で基板実装に適した電流センサを提
供することができる。
【0079】請求項2の発明によれば、磁気抵抗手段を
被検出配線の近傍に配置したので、被検出配線に流れる
交流電流により生ずる交流磁界は、磁気抵抗手段に対し
てより大きな値で印加され、交流磁界の変化に応じて抵
抗値が大きく変化する。従って、磁気コアを用いず、軽
量、小型、取り付け自由で且つ交流電流波形の周波数を
検出でき、また、バイアス磁界印加手段を用いないか
ら、簡易な構造で基板実装に適した電流センサを提供す
ることができる。
【0080】請求項3の発明によれば、磁気抵抗手段
は、多層膜表面が被検出配線に流れる被測定電流によっ
て発生される磁界と略平行となるように配置されている
ので、該磁界が多層膜に多く入るから、より大きなセン
サ出力を得ることができる。
【0081】請求項4の発明によれば、バイアス磁界印
加手段及び磁気抵抗手段を一体的に支持する支持基板が
基板に対して略平行に配置され且つ接合部材を介して基
板に接合されてなるので、実装スペースが少なくて済
み、電流センサの小型化を図ることができる。また、磁
気抵抗手段が被検出配線と向き合うように支持基板に磁
気抵抗手段が配置されているので、磁気抵抗手段が被検
出配線に近くなる。従って、磁気抵抗手段には、より大
きな磁界が印加されるので、より大きなセンサ出力を得
ることができる。
【0082】請求項5の発明によれば、磁気抵抗手段を
支持する支持基板が基板に対して略平行に配置され且つ
接合部材を介して基板に接合されてなるので、実装スペ
ースが少なくて済み、電流センサの小型化を図ることが
できる。また、磁気抵抗手段が被検出配線と向き合うよ
うに支持基板に磁気抵抗手段が配置されているので、磁
気抵抗手段が被検出配線に近くなる。従って、磁気抵抗
手段には、より大きな磁界が印加されるので、より大き
なセンサ出力を得ることができる。
【0083】請求項6の発明によれば、磁性層がCoF
e薄膜であり、非磁性層がCu薄膜であることで、基板
配線の微小電流の検出範囲を広げることができる。
【0084】請求項7の発明によれば、磁性層がNiF
eCo薄膜であり、非磁性層がCu薄膜であることで、
微小電流における電流変化に対する検出感度を向上させ
ることができる。
【0085】請求項8の発明によれば、非磁性層の膜厚
を、選択された第2ピークにおける膜厚としたので、約
10A程度の微小な直流電流や交流電流を確実に検出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の電流センサの構成図であ
る。
【図2】第1の実施の形態のGMR素子のパターン形状
図である。
【図3】GMR膜の詳細な構造図である。
【図4】GMR素子のCu層の厚さとMR比との関係を
示す図である。
【図5】ホール素子を用いて構成した電流センサを示す
図である。
【図6】GMR素子を用いて構成した電流センサを示す
図である。
【図7】被検出配線及びGMR膜間の距離と被検出配線
に流れる電流により生ずる磁界の強さとの関係を示す図
である。
【図8】GMR膜の構造をSi/SiO/[CoFe
/Cu]30とした場合の磁気抵抗曲線を示す図であ
る。
【図9】電流値と抵抗値との関係を示す図である。
【図10】GMR膜の構造をSi/SiO/NiFe
Co[NiFeCo/Cu]20とした場合の磁気抵抗
曲線を示す図である。
【図11】第1の実施の形態の電流センサの第1の変形
例の構成図である。
【図12】第1の実施の形態の電流センサの第2の変形
例の構成図である。
【図13】第2の実施の形態の交流電流センサの構成図
である。
【図14】印加磁界とMR比との関係を示す磁気抵抗曲
線図である。
【図15】周波数変化に対する抵抗変化量を示す図であ
る。
【図16】電線に交流電流が流れている時に検出された
磁気抵抗の変化例を示す図で、(a)は電線に流れてい
る商用周波数の電流波形を示す図、(b)は電流波形に
対して検出した磁気抵抗の交流成分の変化を示す図であ
る。
【図17】電流変化に対する抵抗変化を説明するための
図である。
【図18】従来の一般的な磁気抵抗曲線を示す図であ
る。
【図19】従来の磁気センサ装置及び電流センサ装置の
一例の構成図である。
【図20】従来の変流器式の非接触型交流電流センサの
一例を示す図である。
【図21】従来の磁電変換素子式の非接触型交流電流セ
ンサの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 プリント基板 3 被検出配線 4a,4b 電極 5 GMR素子 6 接合面 7 基板 9 GMR膜 11a,11b GMR電極 13 バイアス磁石 15 定電流源 21 SiO薄膜 23 COFe薄膜 25 Cu薄膜 50 ホール素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長友 英治 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内 (72)発明者 鄭 偉 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内 (72)発明者 渡辺 嘉彦 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内 Fターム(参考) 2G017 AA10 AC09 AD21 AD55 BA00 2G025 AA05 AA12 AA14 AB01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定電流が流れる被検出配線が形成さ
    れた基板と、 前記被検出配線の近傍に配置され且つ磁性層と非磁性層
    とが交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜に
    印加される磁界の変化に応じて抵抗値が変化する磁気抵
    抗手段と、 この磁気抵抗手段に一定のバイアス磁界を印加するバイ
    アス磁界印加手段と、を備えることを特徴とする電流セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 被測定電流である交流電流が流れる被検
    出配線が形成された基板と、 前記被検出配線の近傍に配置され且つ磁性層と非磁性層
    とが交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜に
    印加される磁界の変化に応じて抵抗値が変化する磁気抵
    抗手段と、を備えることを特徴とする電流センサ。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗手段は、前記多層膜表面が
    前記被検出配線に流れる被測定電流によって発生される
    磁界と略平行となるように配置されていることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電流センサ。
  4. 【請求項4】 前記バイアス磁界印加手段及び前記磁気
    抵抗手段を一体的に支持する支持基板を有し、該支持基
    板が前記基板に対して略平行に配置され、前記磁気抵抗
    手段が前記被検出配線と向き合うように前記支持基板に
    前記磁気抵抗手段が配置され、支持基板が接合部材を介
    して前記基板に接合されてなる請求項3記載の電流セン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記磁気抵抗手段を支持する支持基板を
    有し、該支持基板が前記基板に対して略平行に配置さ
    れ、前記磁気抵抗手段が前記被検出配線と向き合うよう
    に前記支持基板に前記磁気抵抗手段が配置され、支持基
    板が接合部材を介して前記基板に接合されてなる請求項
    3記載の電流センサ。
  6. 【請求項6】 前記磁性層は、CoFe薄膜であり、前
    記非磁性層は、Cu薄膜であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項5のいずれか1項記載の電流センサ。
  7. 【請求項7】 前記磁性層は、NiFeCo薄膜であ
    り、前記非磁性層は、Cu薄膜であることを特徴とする
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の電流セン
    サ。
  8. 【請求項8】 前記非磁性層の膜厚の変化に対して磁気
    抵抗変化率が複数のピークを持つ場合に、複数のピーク
    の中から前記膜厚が2番目に小さいときの第2ピークを
    選択し、前記非磁性層の膜厚を、選択された第2ピーク
    における膜厚に決定することを特徴とする請求項1乃至
    請求項7のいずれか1項記載の電流センサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007033131A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Chugoku Electric Power Co Inc:The 配電線の地絡事故点検出装置及びこの装置を用いた地絡事故点特定方法
US8242775B2 (en) 2007-10-09 2012-08-14 Nds Limited Tamper-detecting electronic system
US9608659B2 (en) 2014-05-19 2017-03-28 Denso Corporation Analog/digital conversion circuit

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