JP2019074337A - 磁気センサ及びこれを備える電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】大電流測定用の電流センサに用いることが好適な磁気センサを提供する。【解決手段】z方向に流れる磁束φを受ける可飽和磁性体20と、可飽和磁性体20に巻回され、x方向をコイル軸とする検出コイルLpを備える。このように、検出コイルLpのコイル軸を磁束φに対して垂直とすれば、可飽和磁性体20のコイル軸方向に対する磁束φの磁気的影響が小さくなる。このため、可飽和磁性体20がコイル軸方向に磁気飽和しにくくなることから、強い磁界を測定することができる。【選択図】図3

Description

本発明は磁気センサ及びこれを備える電流センサに関し、特に、大電流の測定が可能な電流センサに用いることが好適な磁気センサ及びこれを備える電流センサに関する。
磁気センサを用いた電流センサとしては、特許文献1及び2に記載された電流センサが知られている。特許文献1及び2に記載された電流センサは、計測対象となる電流が流れるバスバーと、バスバーに流れる電流によって生じる磁束を受ける磁気センサを含み、磁気センサは、可飽和磁性体とその周囲に巻回されたコイルによって構成されている。
そして、特許文献1及び2に記載された電流センサは、バスバーに流れる電流によって生じる磁束向きとコイルの軸方向が一致していることから、バスバーに流れる電流によって生じる磁束を高感度に検出することができる。
特開平11−258275号公報 特開2010−276422号公報
しかしながら、特許文献1及び2のように、バスバーに流れる電流によって生じる磁束向きとコイルの軸方向を一致させると、高い検出感度を得ることができる反面、可飽和磁性体が容易に磁気飽和してしまう。このため、特許文献1及び2の電流センサは、大電流を測定することが困難であった。
したがって、本発明は、大電流を測定することが可能な電流センサ及びこれに用いる磁気センサを提供することを目的とする。
本発明による磁気センサは、第1軸方向に流れる磁束を検出するための磁気センサであって、磁束を受ける可飽和磁性体と、可飽和磁性体に巻回され、第1軸方向とは異なる所定方向をコイル軸とする検出コイルを備えることを特徴とする。
本発明によれば、検出コイルのコイル軸が磁束とは異なる方向に向いていることから、可飽和磁性体のコイル軸方向に対する磁束の磁気的影響が小さくなる。このため、可飽和磁性体がコイル軸方向に磁気飽和しにくくなることから、強い磁界を測定することができる。
本発明において、所定方向は第1軸方向と直交する第2軸方向と略一致していても構わない。これによれば、可飽和磁性体のコイル軸方向に対する磁束の磁気的影響が非常に小さくなることから、可飽和磁性体がより磁気飽和しにくくなる。
本発明において、可飽和磁性体は、所定方向を長手方向とし、長手方向と直交する方向を短手方向とし、長手方向及び短手方向と直交する方向を厚み方向とする平板状であり、可飽和磁性体は、短手方向におけるサイズが長手方向におけるサイズよりも小さく、厚み方向におけるサイズが短手方向におけるサイズよりも小さくても構わない。これによれば、板状の可飽和磁性体が磁気飽和しにくくなる。
本発明において、短手方向と第1軸方向が成す角度は、短手方向と第1軸方向及び第2軸方向と直交する第3軸方向が成す角度よりも大きくても構わない。これによれば、可飽和磁性体がよりいっそう磁気飽和しにくくなる。
本発明において、厚み方向は第1軸方向と略一致し、短手方向は第3軸方向と略一致していても構わない。かかる構成は、可飽和磁性体が最も磁気飽和しにくい構成であることから、より強い磁界を測定することができる。
本発明において、可飽和磁性体は、厚み方向に積層された構成を有していても構わない。これによれば、可飽和磁性体の断面積が増大することから、より磁気飽和しにくくなる。
本発明による磁気センサは、可飽和磁性体の長手方向と所定方向が成す角度を固定するボビンをさらに備えていても構わない。これによれば、可飽和磁性体と検出コイルの位置関係を所定の角度に固定することが可能となる。
本発明において、可飽和磁性体は、長手方向と第1軸方向との角度が第1の角度である第1の区間と、長手方向と第1軸方向との角度が第1の角度とは異なる第2の角度である第2の区間を含むものであっても構わない。これによれば、可飽和磁性体の飽和しやすさを微調整することが可能となる。
本発明による磁気センサは、磁束を打ち消すための補償コイルをさらに備えていても構わない。これによれば、いわゆるクローズドループ型の磁気センサを構成することが可能となる。
本発明による電流センサは、上述した磁気センサと、計測対象となる電流によって磁束を発生させるバスバーとを備えることを特徴とする。本発明によれば、磁気飽和しにくい磁気センサを用いていることから、大電流を測定することが可能となる。
本発明による電流センサは、磁気センサ及びバスバーを覆う磁気シールドをさらに備えていても構わない。これによれば、ノイズとなる環境磁界を遮断することが可能となる。
このように、本発明によれば、大電流を測定することが可能な電流センサ及びこれに用いる磁気センサを提供することが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態による電流センサ100の主要部の構成を説明するための略外観図である。 図2(a)は電流センサ100の主要部をz方向から見た略平面図であり、図2(b)は電流センサ100の主要部をy方向から見た略側面図である。 図3は、磁気センサMの構成を説明するための略外観図である。 図4は、積層構造を有する可飽和磁性体20の略斜視図である。 図5は、電流センサ100の回路構成を示すブロック図である。 図6は、自励発振回路30の回路図である。 図7は、発振信号Qの波形図である。 図8は、可飽和磁性体20の磁気特性を説明するためのグラフであり、外部磁場Hextがゼロである場合を示している。 図9は、可飽和磁性体20の磁気特性を説明するためのグラフであり、外部磁場Hextが存在する場合を示している。 図10は、抵抗R3にかかる電圧Vcの変化を示す波形図である。 図11は、発振信号Q及び反転発振信号/Qの変化を示す波形図である。 図12は、可飽和磁性体20を通過する磁束φの流れを説明するための模式図であり、可飽和磁性体20の向きが図3の状態である場合を示している。 図13は、可飽和磁性体20の別の配置例を説明するための略外観図である。 図14は、可飽和磁性体20を通過する磁束φの流れを説明するための模式図であり、可飽和磁性体20の向きが図13の状態である場合を示している。 図15は、x軸を中心として可飽和磁性体20を回転させた様子を示す模式図である。 図16は、y軸を中心として可飽和磁性体20を回転させた様子を示す模式図である。 図17は、可飽和磁性体20をボビン60に収容した例を示す略断面図である。 図18は、可飽和磁性体20のいくつかの変形例を示す模式的な断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による電流センサ100の主要部の構成を説明するための略外観図である。また、図2(a)は電流センサ100の主要部をz方向から見た略平面図、図2(b)は電流センサ100の主要部をy方向から見た略側面図である。
図1、図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態による電流センサ100は、バスバー10と、バスバー10に流れる電流によって生じる磁束を受ける磁気センサMと、磁気センサM及びバスバー10を覆う磁気シールド2とを備える。磁気シールド2は、y方向に延在する空間部4を備えた環状の磁性体であり、空間部4にバスバー10の一部及び磁気センサMが配置されている。磁気シールド2の材料としては、フェライトや方向性珪素鋼板、パーマロイなどの高透磁率材料を用いることができる。磁気シールド2は、ノイズとなる環境磁界を遮断するとともに、バスバー10に流れる電流によって生じる磁束の磁路として機能する。
バスバー10は、計測対象となる電流が流れる部材であり、y方向に延在する電流経路11,12と、x方向に延在する電流経路13を含んでいる。電流経路11,12の端部は、電流経路13を介して接続されている。これにより、バスバー10には、電流経路11,13,12の順、或いは、電流経路11,13,12の順に電流が流れるため、図2(b)に示すように、電流経路11〜13に囲まれた領域Aにz方向の磁束φが発生する。
電流経路11〜13に囲まれた領域Aには、磁気センサMが搭載された基板6が配置されている。これにより、磁気センサMにはz方向に流れる磁束φが与えられることになる。磁束φの強さ及び方向は、バスバー10に流れる電流の電流量及び電流方向によって決まる。
図3は、磁気センサMの構成を説明するための略外観図である。
図3に示すように、磁気センサMは、可飽和磁性体20と、可飽和磁性体20に巻回された検出コイルLpを備えている。可飽和磁性体20は平板状であり、長手方向におけるサイズをa、短手方向におけるサイズをb、厚み方向におけるサイズをcとした場合、
a>b>c
を満たしている。図3に示す例では、可飽和磁性体20の長手方向がコイル軸方向となるよう、検出コイルLpが巻回されている。検出コイルLpは、可飽和磁性体20に直接巻回しても構わないし、可飽和磁性体20を収容するボビンに巻回しても構わない。
可飽和磁性体20は、その長手方向、つまり検出コイルLpのコイル軸方向がz方向とは異なる方向に向けられる。つまり、検出コイルLpのコイル軸方向は、検出すべき磁束φの向きとは異なる方向に向けられる。図3に示す例では、可飽和磁性体20の長手方向(検出コイルLpのコイル軸方向)がx方向を向いており、短手方向がz方向を向いており、厚み方向がy方向を向いている。したがって、本例では、磁束φの方向(z方向)と可飽和磁性体20の長手方向(x方向)が成す角度は90°である。
可飽和磁性体20の材料については特に限定されないが、アモルファス磁性金属を用いることが好ましい。アモルファス磁性金属は、単層構造であっても構わないし、図4に示すように複数のアモルファス磁性金属膜を厚み方向に積層した構造であっても構わない。可飽和磁性体20を積層構造とすれば、断面積が増大することから、可飽和磁性体20が磁気飽和しにくくなる。
可飽和磁性体20の搭載方向と磁束φとの関係については、追って詳述する。
図5は、電流センサ100の回路構成を示すブロック図である。
図5に示すように、本実施形態による電流センサ100は、磁気センサMに接続された自励発振回路30と、自励発振回路30によって生成される発振信号Q及び反転発振信号/Qを受ける負帰還電流出力回路40と、負帰還電流出力回路40によって生成される負帰還電流Ioが流れる補償コイルLcと、負帰還電流Ioに基づいてセンサ出力OUTを生成する信号出力回路50を含む。
図6は、自励発振回路30の回路図である。
図6に示すように、自励発振回路30はHブリッジ型の自励発振回路であり、スイッチSW1〜SW4と、抵抗R1〜R3と、コンパレータ31と、フリップフロップ回路32とを備えている。スイッチSW1とスイッチSW3は直列に接続されており、その接続点は抵抗R1を介して、検出コイルLpの一端S1に接続されている。同様に、スイッチSW2とスイッチSW4は直列に接続されており、その接続点は抵抗R2を介して、検出コイルLpの他端S2に接続されている。スイッチSW1,SW2は直流電源DC1に共通に接続されており、スイッチSW3,SW4は抵抗R3を介して接地されている。
コンパレータ31の非反転入力端子(+)は抵抗R3に接続され、反転入力端子(−)には基準電圧Vcthが印加される。これにより、抵抗R3にかかる電圧Vcが基準電圧Vcthを超えると、コンパレータ31の出力はハイレベルに変化する。
コンパレータ31の出力は、フリップフロップ回路32のクロックノードに入力される。フリップフロップ回路32から出力される発振信号QはスイッチSW1,SW4を制御し、反転発振信号/QはスイッチSW2,SW3を制御する。また、反転発振信号/Qは、フリップフロップ回路32のデータノードにフィードバックされる。これにより、フリップフロップ回路32から出力される発振信号Q及び反転発振信号/Qの論理レベルは、コンパレータ31の出力がローレベルからハイレベルに変化する度に反転することになる。
図6に示す自励発振回路30に電源投入すると、スイッチSW1,SW4がオンし、スイッチSW2,SW3がオフする第1の状態と、スイッチSW2,SW3がオンし、スイッチSW1,SW4がオフする第2の状態が交互に現れる。第1の状態においては、電源電圧DC1が与えられる電源ラインから、スイッチSW1、抵抗R1、検出コイルLp、抵抗R2、スイッチSW4、抵抗R3を介して電流が流れる。これにより、抵抗R3にかかる電圧Vcが徐々に上昇し、これが基準電圧Vcthを超えると、コンパレータ31の出力がローレベルからハイレベルに変化する。
コンパレータ31の出力がハイレベルに変化すると、発振信号Q及び反転発振信号/Qの論理レベルが反転し、第2の状態に遷移する。第2の状態においては、電源電圧DC1が与えられる電源ラインから、スイッチSW2、抵抗R2、検出コイルLp、抵抗R1、スイッチSW3、抵抗R3を介して電流が流れる。これにより、抵抗R3にかかる電圧Vcが徐々に上昇し、これが基準電圧Vcthを超えると、コンパレータ31の出力がローレベルからハイレベルに変化する。
このような動作を繰り返すことによって、自励発振回路30は交互に第1の状態と第2の状態となる。これにより、検出コイルLpの両端に印加される電圧の極性が周期的に反転することから、発振信号Qの波形は、図7に示すようにハイレベルとローレベルを交互に繰り返す波形となる。ここで、図7に示す符号Tは自励発振回路30の発振周期を示し、符号Tは第1の状態である期間を示し、符号Tは第2の状態である期間を示す。そして、自励発振回路30の発振周期Tや発振信号Qのデューティは、可飽和磁性体20の透磁率によって変化する。以下、この現象についてより詳細に説明する。
図8及び図9は可飽和磁性体20の磁気特性を説明するためのグラフであり、図8は外部磁場Hextがゼロである場合を示し、図9は外部磁場Hextが存在する場合を示している。いずれも、横軸は磁界強度Hであり、縦軸は磁束密度Bである。また、図8及び図9において、(a)はメジャーループ全体を示し、(b)は実際の遷移領域を示している。
図8に示すように、外部磁場Hextがゼロである場合(バスバー10に電流Ipが流れていない場合)は、検出コイルLpによって与えられる磁場が一方向に変化する場合に現れるBH曲線(ポイント1→ポイント2)と、検出コイルLpによって与えられる磁場が逆方向に変化する場合に現れるBH曲線(ポイント3→ポイント4)は対称形となる。ここで、ポイント2は、検出コイルLpによって与えられる磁場が一方向に変化する場合において、磁束密度Bが所定の値−Bthとなる点を指す。同様に、ポイント4は、検出コイルLpによって与えられる磁場が逆方向に変化する場合において、磁束密度Bが所定の値Bthとなる点を指す。
検出コイルLpによって与えられる磁場が一方向に変化する場合とは、図6に示す端子S1から端子S2に電流が流れる状態、つまり第1の状態である。一方、検出コイルLpによって与えられる磁場が逆方向に変化する場合とは、図6に示す端子S2から端子S1に電流が流れる状態、つまり第2の状態である。そして、外部磁場Hextがゼロである場合(バスバー10に電流Ipが流れていない場合)には、BH曲線が対称形であることから、発振信号Qのデューティは50%となる。
これに対し、外部磁場Hextが存在する場合(バスバー10に電流Ipが流れている場合)には、図9に示すように、外部磁場Hextの強度分だけBH曲線がシフトする。その結果、検出コイルLpによって与えられる磁場が一方向に変化する場合に現れるBH曲線(ポイント1→ポイント2)と、検出コイルLpによって与えられる磁場が逆方向に変化する場合に現れるBH曲線(ポイント3→ポイント4)は非対称となる。このため、発振信号Qのデューティは50%から外れる。
図10は抵抗R3にかかる電圧Vcの変化を示す波形図であり、図11は発振信号Q及び反転発振信号/Qの変化を示す波形図である。いずれの図においても、実線は外部磁場Hextがゼロである場合(バスバー10に電流Ipが流れていない場合)を示し、破線は外部磁場Hextが存在する場合(バスバー10に電流Ipが流れている場合)を示している。
図10に示すように、いずれの場合も、時間の経過に伴って電圧Vcが基準電圧Vcthに達する度に極性が反転し、瞬間的に−Vcthまで低下する。Vcthのレベルは図8及び図9に示す値Bthに対応し、−Vcthのレベルは図8及び図9に示す値−Bthに対応する。そして、外部磁場Hextがゼロである場合はBH曲線が対称形であることから、図11に示すように、発振信号Qのデューティは50%となる(T=T)。これに対し、外部磁場Hextが存在する場合はBH曲線が非対称形であることから、図11に示すように、発振信号Qのデューティは50%超となる(T'>T')とともに、可飽和磁性体20の磁気飽和による検出コイルLpのインダクタンスの低下によって、発振信号Qの周期Tが短くなる。つまり、自励発振回路30の発振周波数が高くなる。
自励発振回路30によって生成される発振信号Q及び反転発振信号/Qは、図5に示すように、負帰還電流出力回路40に供給される。負帰還電流出力回路40は、発振信号Q及び反転発振信号/Qのデューティ又は周波数をモニタし、これに基づいて負帰還電流Ioを生成する。例えば、発振信号Q及び反転発振信号/Qのデューティが50%から離れるほど、負帰還電流Ioの量が増大するよう制御する。負帰還電流Ioは補償コイルLcに供給され、これによってバスバー10によって生じる磁束を打ち消す。このようなクローズドループ制御により、バスバー10によって生じる磁束は常に打ち消され、発振信号Qのデューティが50%となるよう制御される。
負帰還電流Ioは、補償コイルLcに対して直列に接続された抵抗R4によって電圧Vdに変換され、そのレベルが信号出力回路50によって検出される。信号出力回路50は、電圧Vdに基づいてセンサ出力OUTを生成し、これを外部に出力する。出力OUTは、バスバー10に流れる電流Ipの電流量を示す信号である。
本実施形態による電流センサ100は、このような原理によりバスバー10に流れる電流の電流量を測定する。
図12は、可飽和磁性体20を通過する磁束φの流れを説明するための模式図であり、可飽和磁性体20の向きが図3の状態である場合を示している。
図12に示すように、磁束φはz方向に流れているため、可飽和磁性体20のx方向における中心部近傍においては、可飽和磁性体20の内部を磁束φがz方向に流れる。したがって、この領域においては磁束φにx方向の成分は含まれておらず、検出コイルLpに対する感度は実質的にゼロである。これに対し、可飽和磁性体20のx方向における端部近傍においては、周囲から磁束φが吸い寄せられるため、可飽和磁性体20の内部を流れる磁束φにx方向の成分が生じる。したがって、この領域においては、磁束φの密度に応じて検出コイルLpのインダクタンスが変化するため、検出コイルLpに対して感度を持つことになる。つまり、磁束φの密度に応じてセンサ出力OUTがリニアに変化する。
そして、磁束φの密度が高くなると、可飽和磁性体20のx方向における端部側から磁気飽和領域が広がり、磁束φの密度がある一定値を超えると可飽和磁性体20が完全に磁気飽和し、それ以上の磁束φの密度の測定が困難となる。このように、可飽和磁性体20を図3に示す向きに配置すれば、磁束φの向き(z方向)と検出コイルLpのコイル軸方向(x方向)が直交することから、従来の一般的な電流センサのように、磁束φの向きと検出コイルのコイル軸方向を一致させる場合と比べて磁気飽和しにくくなる。これにより、バスバー10を流れる電流が大電流であっても、容易に飽和することなく、電流値を測定することが可能となる。
図13は、可飽和磁性体20の別の配置例を説明するための略外観図である。
図13に示す例では、可飽和磁性体20の長手方向(検出コイルLpのコイル軸方向)がx方向を向いており、短手方向がy方向を向いており、厚み方向がz方向を向いている。このような配置であっても、磁束φが流れる方向(z方向)と可飽和磁性体20の長手方向(x方向)が成す角度は90°であることから、図3に示した配置例と同様、可飽和磁性体20がx方向に磁気飽和しにくくなる。
図14は、可飽和磁性体20を通過する磁束φの流れを説明するための模式図であり、可飽和磁性体20の向きが図13の状態である場合を示している。
図14に示すように、可飽和磁性体20の向きが図13の状態である場合、周囲から可飽和磁性体20に吸い寄せられる磁束φはより低減する。つまり、可飽和磁性体20の内部における磁束φのx方向成分は図12に示した例よりもさらに低減される。これは、可飽和磁性体20の厚み方向がz方向を向いているため、可飽和磁性体20を通過する磁束φの通過距離が最短となるからである。このため、可飽和磁性体20が磁気飽和に達する磁束密度はさらに大きくなり、より大電流を測定することが可能となる。
図3に示した配置と図13に示した配置は、いずれも磁束φが流れる方向(z方向)と可飽和磁性体20の長手方向(x方向)が互いに直交している点で共通し、可飽和磁性体20の短手方向がz方向を向いているか、y方向を向いているかの違いを有する。ここで、可飽和磁性体20の短手方向は、z方向又はy方向を正しく向いている点は必須でなく、図15に示すように、x軸を中心として可飽和磁性体20を回転させることによって、可飽和磁性体20の短手方向の角度Ψを任意の角度とすることができる。ここで角度Ψは、可飽和磁性体20の短手方向とy方向が成す角度である。
可飽和磁性体20は、角度Ψが小さいほどx方向に磁気飽和しにくくなる。したがって、より大電流の測定を可能とするためには、角度Ψを45°未満とすることが好ましい。換言すれば、可飽和磁性体20の短手方向とy方向が成す角度Ψは、可飽和磁性体20の短手方向とz方向が成す角度よりも小さいことが好ましい。
さらに、本発明において可飽和磁性体20の長手方向がx方向と完全に一致していることは必須でなく、図16に示すように、y軸を中心として可飽和磁性体20を回転させることによって、可飽和磁性体20の長手方向の角度θを0°以外の角度としても構わない。ここで角度θは、可飽和磁性体20の長手方向とx方向が成す角度である。
可飽和磁性体20は、角度θが0°に近いほどx方向に磁気飽和しにくくなる。角度θは磁気飽和のしやすさに極めて強く影響するため、10°以下に設定することによって磁気飽和を抑制することが好ましい。
図17は、可飽和磁性体20をボビン60に収容した例を示す略断面図である。
図17に示すボビン60は、可飽和磁性体20を収容する収容部60aを有しており、収容部60aを構成する所定の内壁61は、x方向に対して角度θだけ傾いている。このため、内壁61に可飽和磁性体20を位置決めすれば、可飽和磁性体20の長手方向とx方向が成す角度を確実にθに固定することが可能となる。上述の通り、角度θは10°以下であることが好ましい。そして、ボビン60の外周には、検出コイルLpが巻回される。図17に示す例においても、検出コイルLpのコイル軸はあくまでx方向である。このように、本発明において可飽和磁性体20の長手方向と検出コイルLpのコイル軸方向が完全に一致している必要は無い。
図18は、可飽和磁性体20のいくつかの変形例を示す模式的な断面図である。
図18(a)に示す例では、可飽和磁性体20が3つの区間21〜23に分かれており、区間21,23においてはx方向に対する角度θがほぼ0°であり、区間21と区間23の間に位置する区間22においてはx方向に対する角度θが0°超、10°以下に傾いている。また、図18(b)に示す例では、可飽和磁性体20が3つの区間24〜26に分かれており、区間25においてはx方向に対する角度θがほぼ0°であり、区間25の長手方向の両側に位置する区間24,26においてはx方向に対する角度θが0°超、10°以下に傾いている。
このように、可飽和磁性体20を長手方向に複数の区間に分け、区間ごとに角度θを所定の値とすれば、可飽和磁性体20の全体を傾ける場合と比べ、可飽和磁性体20の飽和しやすさを微調整することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
2 磁気シールド
4 空間部
6 基板
10 バスバー
11〜13 電流経路
20 可飽和磁性体
21〜26 区間
30 自励発振回路
31 コンパレータ
32 フリップフロップ回路
40 負帰還電流出力回路
50 信号出力回路
60 ボビン
60a 収容部
61 内壁
100 電流センサ
A 領域
Lc 補償コイル
Lp 検出コイル
M 磁気センサ
R1〜R4 抵抗
SW1〜SW4 スイッチ
φ 磁束

Claims (11)

  1. 第1軸方向に流れる磁束を検出するための磁気センサであって、
    前記磁束を受ける可飽和磁性体と、
    前記可飽和磁性体に巻回され、前記第1軸方向とは異なる所定方向をコイル軸とする検出コイルと、を備えることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記所定方向は、前記第1軸方向と直交する第2軸方向と略一致していることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記可飽和磁性体は、前記所定方向を長手方向とし、前記長手方向と直交する方向を短手方向とし、前記長手方向及び前記短手方向と直交する方向を厚み方向とする平板状であり、
    前記可飽和磁性体は、前記短手方向におけるサイズが前記長手方向におけるサイズよりも小さく、前記厚み方向におけるサイズが前記短手方向におけるサイズよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記短手方向と前記第1軸方向が成す角度は、前記短手方向と前記第1軸方向及び前記第2軸方向と直交する第3軸方向が成す角度よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の磁気センサ。
  5. 前記厚み方向は前記第1軸方向と略一致し、前記短手方向は前記第3軸方向と略一致していることを特徴とする請求項4に記載の磁気センサ。
  6. 前記可飽和磁性体は、前記厚み方向に積層された構成を有していることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 前記可飽和磁性体の長手方向と前記所定方向が成す角度を固定するボビンをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  8. 前記可飽和磁性体は、長手方向と前記第1軸方向との角度が第1の角度である第1の区間と、前記長手方向と前記第1軸方向との角度が前記第1の角度とは異なる第2の角度である第2の区間を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  9. 前記磁束を打ち消すための補償コイルをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の磁気センサと、
    計測対象となる電流によって前記磁束を発生させるバスバーと、を備えることを特徴とする電流センサ。
  11. 前記磁気センサ及び前記バスバーを覆う磁気シールドをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の電流センサ。
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