JPH0510980A - 電流検出方法 - Google Patents

電流検出方法

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JPH0510980A
JPH0510980A JP3167291A JP16729191A JPH0510980A JP H0510980 A JPH0510980 A JP H0510980A JP 3167291 A JP3167291 A JP 3167291A JP 16729191 A JP16729191 A JP 16729191A JP H0510980 A JPH0510980 A JP H0510980A
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JP
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iron core
current
magnetic
voltage
coil
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JP3167291A
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Terushi Katsuyama
昭史 勝山
Mitsuo Yamashita
満男 山下
Osamu Saito
斎藤  修
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R15/00Details of measuring arrangements of the types provided for in groups G01R17/00 - G01R29/00, G01R33/00 - G01R33/26 or G01R35/00
    • G01R15/14Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks
    • G01R15/18Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using inductive devices, e.g. transformers
    • G01R15/183Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using inductive devices, e.g. transformers using transformers with a magnetic core

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】小型の鉄心を用いてこれに適した電流検出方法
により装置を小型化する。 【構成】第一の方法は、磁気ヒステリシス曲線の保磁力
が小さく角形を示す鉄心15を用い、この鉄心15の肉
厚部に巻回した交流励磁コイル16とこれに直列に接続
した高抵抗17と交流励磁電源19を設け、磁気ヒステ
リシス曲線の飽和領域まで磁界の正負両方向に同一条件
で交流励磁しておき、鉄心15の近傍を通る導体に流れ
る被検出電流で生ずる磁界が加わることにより、鉄心1
5の磁束が反転する位相が変化することを利用し、この
位相の変化を鉄心15に巻回した検出コイル18の誘起
電圧または交流励磁コイルの両端の電圧から被検出電流
を検出する。第二の方法は、マチウシ効果を有する鉄心
15を用い、第一の方法と同様にして鉄心15の磁束が
反転する位相の変化を、検出コイルを用いることなく、
鉄心15自体に誘起する電圧から直接取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は漏れ電流検出器,過電流
検出器などに用いられ、鉄心の磁気現象を利用して、主
回路とは電気的に非接触で電流を検出する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電流を主回路とは電気的に非接触で検出
するには、直流は直流変流器,交流は交流変流器と零相
変流器,交流直流両用は鉄心にギャップを形成して、こ
のギャップにホール素子を挿入する装置が用いられてい
る。
【0003】図18は直流変流器の回路を要部構成とと
もに示した模式図である。図18において、検出する直
流電流ID が流れる導体3を閉磁路の二つの鉄心1a,
1bの中心孔に通し、鉄心1a,1bにそれぞれ巻回し
た励磁コイル2aと2bを逆向きに接続して、交流電流
計4を経て交流電源5に接続している。鉄心1a,1b
は磁気特性が角形を示し、保磁力の小さい材料が用いら
れる。導体3の被検出電流ID が0のとき、交流電流i
は鉄心1a,1bの励磁電流分のみが流れるが、導体3
に直流電流ID が流れると、鉄心1a,1bの磁束範囲
が変わり交流電流iが増すので、その変化を交流電流計
4で読み取ることにより、直流電流即ち被検出電流ID
を求めることができる。図18における6は主回路の電
源,7は同じく負荷を表わす。
【0004】図19は交流変流器の回路を要部構成とと
もに示した模式図である。図19において、検出する交
流電流IA が流れる導体3は閉磁路の鉄心8の中心孔を
通り、図示を省略した交流電源,負荷に接続されてい
る。鉄心8には検出コイル9が巻回され、その両端に小
抵抗10が接続される。鉄心8は磁気特性が角形を示
し、保磁力の小さい材料を用いる。導体3に交流電流I
A が流れると、鉄心8が励磁され検出コイル9に電圧が
誘起し、小抵抗10に電流が流れて電圧降下を生じ、こ
の電圧降下分から被検出電流IA を求めることができ
る。
【0005】図20は鉄心とホール素子を用いる装置の
要部構成を示す模式図である。図20において、鉄心1
1のギャップに挿入したホール素子12は、直流電源1
3により直流電圧が印加されており、鉄心11の中心孔
を通る導体3に被検出電流Iが流れると、鉄心11が磁
化され、その磁束によりホール素子12に電圧が生じ、
この電圧を電圧計14で測定し、被検出電流Iを求める
ことができる。この装置では、原理的に交流と直流の両
方を検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年電子回路の進歩に
より、機器が小型化されている現状にあって、これら電
流検出器について次のような問題がある。
【0007】従来の直流変流器は図18に示すように、
鉄心を2個用いるので寸法が大きくなり、しかも、漏洩
電流のような小電流を検出するためには装置構成が複雑
になり、非常に高価になる。直流漏電検出器としては特
殊装置に用いるものしかなく、大型で価格も高い。ま
た、従来の交流変流器,零相変流器は図19に示すよう
に、検出コイル側に小抵抗を接続するため、原理的に鉄
心を大きくする必要がある。一方、図20に示すホール
素子を用いる装置は、ホール素子の寸法より鉄心の方が
大きい上に温度特性が悪く、素子部が構造的に弱い。さ
らに、この装置は鉄心にギャップがあるので外部からの
磁界の影響を受けやすく、磁気遮蔽が必要であり検出部
が大きくなって、しかも漏洩電流のように検出する電流
は小さくても、主電流が大きいときは鉄心のギャップの
影響を受け、主電流による磁界が平衡して零にならず適
用することができない。
【0008】本発明の目的は、上述の問題を解決し、小
型の検出部により導体を1本用いるときの電流、または
漏洩電流即ち導体を2〜3本用いるときの差電流を検出
することができる電流検出方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の電流検出方法の第一の方法は、磁気ヒス
テリシス曲線の保磁力が小さく角形を示す鉄心を用い、
この鉄心の肉厚部に巻回した交流励磁コイルとこれに直
列に接続した高抵抗と交流励磁電源を設け、磁気ヒステ
リシス曲線の飽和領域まで磁界の正負両方向に同一条件
で交流励磁しておき、鉄心の近傍を通る導体に流れる被
検出電流で生ずる磁界が加わることにより、鉄心の磁束
が反転する位相が変化することを利用し、この位相の変
化を鉄心に巻回した検出コイルの誘起電圧または交流励
磁コイルの両端の電圧から検出し被検出電流を求める。
これに対して第二の方法は、装置の構成は第一の方法と
同じであるが、磁気ヒステリシス曲線の保磁力が小さ
く、マチウシ効果を有する鉄心を用い、鉄心の磁束が反
転する位相の変化を、検出コイルを用いることなく鉄心
自体に誘起する電圧から直接取り出すことにより、被検
出電流を求めるものである。
【0010】
【作用】本発明の方法は上記のように、鉄心材料とし
て、保磁力が小さく角形特性を有するもの、もしくはマ
チウシ効果を有するものを用い、これら鉄心を一定電流
の交流で飽和領域まで励磁しているので、磁束の正負が
急激に反転して、第一の方法では鉄心に巻回した検出コ
イルにパルス状電圧が誘起し、ここに被検出電流による
磁界が加わると、鉄心の実効磁界が変わり、磁束の正負
が反転する位相、即ちパルス状電圧の位相が変化するか
ら、この位相変化から被検出電流を求めることができ、
第二の方法では検出コイルを用いていないので、電圧の
位相変化は鉄心から直接求めることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の方法を実施例に基づき説明す
る。はじめに、本発明の第一の方法について述べる。図
1は例えば直流電流を検出する方法を説明するために、
使用する装置の要部構成の一例を示した模式図である。
図1において、鉄心15は角形の磁気ヒステリシスを持
ち、保磁力の小さい材料からなり、例えば環状に形成し
てある。この環状の鉄心15の中心孔を通って、導体2
0が主回路の電源と負荷に接続されているが、これら電
源と負荷は図示を省略してある。漏洩電流を検出するに
は、導体20は2本または3本になり、各導体間の差電
流を利用するが、原理的に単線の小電流を検出するのと
同じであるから、ここでは導体20は1本で表わし、方
向を矢印で示した被検出電流をID として以後の説明を
進める。鉄心15にはその肉厚部に交流励磁コイル16
を巻回し、これを鉄心部のリアクタンスに比べて大きな
抵抗17を介して交流励磁電源19に接続し、さらに鉄
心15の肉厚部に巻回した検出コイル18を増幅器21
aと、位相差変換器22の一方の入力端子に接続してい
る。交流励磁電源19からは微分器23,24を通し
て、位相差変換器22のの入力端子に接続している。
【0012】図2は鉄心15の磁気ヒステリシス特性,
図3,図4,図5は鉄心15に加わる磁界,磁束密度お
よび検出コイル18の誘起電圧の波形を表わ線図であ
る。
【0013】次に本発明の方法における作動について、
図1の装置構成図および図2〜図5の線図を参照して説
明する。鉄心15は図1の交流励磁電源19,抵抗1
7,交流励磁コイル16により励磁する。鉄心15の交
流印加電圧と磁束密度,励磁電流,抵抗17の関係は
(1)式で表わされる。
【0014】
【数1】 但し、 EC : 交流印加電圧 i : 交流励磁電流 R1 : 抵抗17の値 R2 : 交流励磁コイル16の抵抗値 NC : 交流励磁コイル16の巻数 AC : 鉄心15の磁路断面積 B : 鉄心15の磁束密度 t : 時間
【0015】ここで(2)式のように設定すると、交流
印加電圧EC が一定であれば、導体20を流れる被検出
電流ID による磁界が加わっても、交流励磁電流iは変
化しない。
【0016】
【数2】
【0017】交流励磁電流i,被検出電流ID による磁
界は(3)式,(4)式で表わされる。 Ni =NC i/l (3) HID=N1 D /l (4) 但し、 Ni : 交流励磁電流iによる磁界 HID: 被検出電流ID による磁界 l : 鉄心15の平均磁路長さ N1 : 導体20の鉄心15への巻数(ここでは1回)
【0018】鉄心15は被検出電流ID が0の場合は、
交流励磁電流iにより図2の実線で示したH1 〜H2
範囲で励磁され、その磁界波形は図3の実線,磁束密度
波形は図4の実線のようにそれぞれ変化し、検出コイル
18には図5の実線で示したパルス状電圧が誘起する。
この電圧が誘起する磁界は図2,図3のH3 とH4 の点
であり、電圧が誘起する時間は図3,図4,図5の
1 ,t2 ,t3 である。ここで導体20に直流の正電
流ID が流れると、(4)式による直流磁界HIDが加わ
り、鉄心15に加わる有効磁界は図2,図3の点線で示
した範囲H5 〜H6 に移動する。磁束密度は図2,図3
のH3 とH4 の点で反転するので、その時間は図3,図
4,図5のt4 ,t5 ,t6 の点に移動し、電圧が誘起
する時間もt 4 ,t5 ,t6 になる。電圧が誘起する時
間の変動分(t1 −t4 )は、導体20の直流電流ID
による磁界、即ちIDに比例する。したがって、時間の
変動分(t1 −t4 )から被検出電流ID を求めること
ができる。t4 における電圧は、図1の検出コイル18
の電圧を増幅器21aを通すことにより得られる。t1
は被検出電流ID が流れると、直接検出することはでき
ないので、図1の交流励磁電源19の電圧を微分器2
3,24で2回微分して、図3,図5のt7 を位相差変
換器22に入力する。位相差変換器22の出力はt7
4 の差になるが、被検出電流ID が0のときにt7
1 の差を求めておき、出力から差し引けばよい。この
差引電子回路は容易に得ることができる。
【0019】時間の変動分(t1 −t4 )は、図4から
明らかなように、磁束波形の正側分と負側分の面積の差
からも求めることができる。図6はこの方法を用いる装
置構成の一例を示すものである。検出コイル18の電圧
は、磁束の微分であるから、これを増幅器21bで増幅
し、積分器25を通して磁束波形を変換して、その正側
分を正側変換器26、負側分を負側変換器27でそれぞ
れ電圧に変換し、両電圧を減算器28に入れることによ
り、この出力が時間の変動分(t1 −t4 )に比例し、
被検出電流ID を求めることができる。図1,図6にお
いて、R1 >>R2 の条件に設定すれば、交流励磁コイ
ル16の両端の電圧波形,位相は検出コイル18と同じ
ことになるので、この電圧からも被検出電流ID を求め
ることが可能である。図7はこの方法による装置構成の
一例を示すものであり、増幅器21aの入力端を交流励
磁コイル16に接続し、その他は図1の装置でパルス電
圧を用いる場合に相当する。この方法は検出コイル18
を省くことができるので、鉄心部を簡易、小型にするこ
とができる。
【0020】以上は被検出電流ID が正の場合について
述べたが、負の場合は図2,図3の正負が逆になるのみ
であり、正の場合と同様にして電流を検出することがで
きる。さらに、本発明の方法は、交流励磁電源19の周
波数を1〜10kHZ の高周波にして、図1の位相差変
換器22,図6の減算器28の出力から高周波分を除く
回路を設けることにより、交流を検出することも可能と
なる。
【0021】以上、主として本発明の第一の方法におけ
る電流検出方法を装置とともに、基本的な事柄を説明し
た。次にこの方法を用いて具体的な事例を再び図1を併
用参照して述べる。使用した鉄心15の材料は直径50
μmのアモルファス合金の細線である。この材料は磁気
ヒステリシスが角形を示し、内部応力で大バルクハウゼ
ン効果を有するように製造してあり、磁束の正負の反転
速度が非常に大きく、誘起電圧が大きいので、本発明の
第一の方法に用いる鉄心材料として好適である。例え
ば、図8は各種鉄心材料を同一条件で励磁したときの誘
起電圧波形図である。図8の実線はアモルファス合金細
線,点線はアモルファス合金薄帯,一点鎖線は結晶質合
金を表わす。アモルファス合金細線の波形(実線)は、
他の材料に比べると電圧最大値が大きく、時間幅の狭い
ことがわかる。アモルファス合金細線のパルス時間幅
は、周波数50HZ の励磁で20×10-6秒程度であ
る。図9はここで使用した鉄心15の形状を示し、
(a)は平面図,(b)は断面図であり、プラスチック
製の直径33mmの巻枠29の外周面に形成した幅0.
2mmの溝の中に、アモルファス合金細線を10回巻い
てある。各コイルは直径0.2mmのホルマール銅線を
用い、巻数は交流励磁コイル16が200回、検出コイ
ル18が20回である。交流励磁電源19は三角波50
Z ,電圧最大値10Vであり、抵抗17の値は150
0Ω,交流電流iの最大値は6.7mAである。図10
は被検出電流ID と出力の関係を表わす線図であり、非
常に直線性のよいことがわかる。電流の検出範囲は図2
のH1 ,H2 の値を変えることにより任意に設定するこ
とができる。交流励磁電源19の波形は三角波以外でも
可能であるが、被検出電流ID と出力の間に直線関係を
得ることができない。
【0022】本発明の方法は、鉄心15の形状は必ずし
も図1,図9のような環状の閉磁路としなくても適用す
ることができる。図11,図12は、図1,図9とは異
なる形状の鉄心を、導体20との位置関係とともに示し
た模式図であるが、例えば図11のように棒状の鉄心1
5aとし、これに交流励磁コイル16,検出コイル18
を巻いてもよく、図12のように二つのコ字状鉄心を用
いて閉磁路を形成した鉄心15bに、交流励磁コイル1
6,検出コイル18を巻いたものとしてもよい。
【0023】以上、鉄心に巻回した検出コイルを用いて
信号を取り出す第一の方法について説明してきたが、次
に磁性体、即ち鉄心自体に誘起する電圧を信号として取
り出す第二の方法について述べる。鉄心自体に電圧が誘
起する現象は、マチウシ効果と呼ばれて知られている。
【0024】図13はマチウシ効果を利用した本発明に
おける第二の方法を説明するために、使用する装置の一
例を示した模式図であり、図1と共通する部品に同一符
号を用いてある。図13において、鉄心30は、マチウ
シ効果を有し表面を絶縁した磁性細線からなり、これを
巻回して例えば環状に形成し、この磁性細線の両端部を
接続端として取り出したものである。その他の装置構成
部品は図1と全く同じであり、鉄心30の両端を増幅器
21aに接続している点のみが図1と異なるだけであ
る。鉄心30自体に誘起する電圧は、図1に示した検出
コイル18に誘起する電圧と同じである。マチウシ効果
を有する鉄心30も、磁気ヒステリシス曲線は図2と同
様に角形を示す。図13の装置についても鉄心30の磁
界,磁束密度および誘起電圧は、既に示した図3,図
4,および図5と同様である。ただ図5の誘起電圧波形
は、図5では検出コイル18に誘起する電圧を示してあ
るが、ここでは鉄心30自体に誘起する電圧を表わすも
のと考えればよい。したがって、この装置の作動につい
ても、(1)〜(4)式を用いて述べた説明と全く同じ
ことが言えるので、ここではその説明を省略する。
【0025】次に鉄心30自体に誘起する電圧により電
流を検出する本発明の第二の方法を用いた具体的な事例
について説明する。使用した鉄心30の材料は、内部応
力を与えてマチウシ効果を有するように製造した直径5
0μmのアモルファス合金細線であり、磁気ヒステリシ
スが角形を示す。図14は使用した鉄心30の形状を示
し、(a)は平面図,(b)は断面図である。図14
(a),(b)のようにこの鉄心30は、プラスチック
製の直径33mmの巻枠29の外周面に形成した幅0.
2mmの溝の中に、アモルファス合金細線を5回巻き、
巻枠29の溝の一部からアモルファス合金細線の先端部
と後端部を引き出してある。図13に示した交流励磁コ
イル16は、直径0.2mmのホルマール銅線を用い
て、巻枠29の肉厚部に200回巻き、鉄心30の両端
を増幅器21aに接続しているほかは、図1の第一の方
法に用いた装置と同じである。図15は図10に倣って
被検出電流ID と出力の関係を表わす線図であるが、こ
の場合も非常に直線性のよいことがわかる。電流の検出
範囲も、図1の装置におけると同様に、図2のH1 ,H
2 の値を変えることにより、任意に設定することができ
る。交流励磁電源19の波形は三角波以外でもよいが、
被検出電流ID と出力の間に直線関係が得られないこと
も図1で説明したのと同じである。
【0026】本発明の第二の方法もまた、鉄心30の形
状は図13,図14に示すような環状にしなくてもよ
い。図16,図17は、図13,図14とは異なる形状
の鉄心を導体20との位置関係とともに示した模式図で
あり、例えば、図16のように、線状の鉄心30aに交
流励磁コイル16を巻くか、または図17のように、可
撓性のあるチューブに入れた鉄心30bに交流励磁コイ
ル16を巻き、さらにこれを導体20の外周に巻いて用
いることもできる。
【0027】
【発明の効果】従来の直流電流検出器は寸法が大きく、
特に漏洩電流のような小電流用は大型で高価なものにな
るが、本発明によれば、鉄心に磁気ヒステリシスが角形
の材料を使用し、これを飽和領域まで励磁しておき、被
検出電流により鉄心の磁束の位相が変化するのを利用し
て、信号を鉄心に巻回した検出コイルから取り出す第一
の方法、または鉄心にマチウシ効果を有する材料を使用
して、鉄心自体に誘起する電圧の位相変化を直接鉄心か
ら取り出す第二の方法を用いることにより、いずれも小
型の装置で直流電流を検出することができ、さらに、こ
れら本発明の方法では交流電流も検出可能であり、直流
交流の両用の小型装置として効果的に適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の方法における直流電流検出方法
に使用する装置の要部構成を示す模式図
【図2】本発明に用いる鉄心の磁気ヒステリシス曲線図
【図3】本発明に用いる鉄心に加わる磁界波形図
【図4】本発明に用いる鉄心に加わる磁束波形図
【図5】本発明に用いる検出コイルの誘起電圧波形図
【図6】図1とは異なる装置構成の一例を示す模式図
【図7】図1,図6とは異なる装置構成の一例を示す模
式図
【図8】各種鉄心材料を同一条件で励磁したときの誘起
電圧波形図
【図9】(a)は本発明の第一の方法に使用する鉄心の
平面図、(b)は同じく断面図
【図10】本発明の第一の方法における被検出電流と出
力との関係線図
【図11】図1とは異なる形状の鉄心を導体の位置関係
とともに示した模式図
【図12】図1,図11とは異なる形状の鉄心を導体の
位置関係とともに示した模式図
【図13】本発明の第二の方法における直流電流検出方
法に使用する装置の要部構成を示す模式図
【図14】(a)は本発明の第二の方法に使用する鉄心
の平面図,(b)は同じく断面図
【図15】本発明の第二の方法における被検出電流と出
力との関係線図
【図16】図13とは異なる形状の鉄心を導体の位置関
係とともに示した模式図
【図17】図13,図16とは異なる形状の鉄心を導体
の位置関係とともに示した模式図
【図18】直流変流器の回路を要部構成とともに示した
模式図
【図19】交流変流器の回路を要部構成とともに示した
模式図
【図20】鉄心とホール素子を用いる装置の要部構成を
示す模式図
【符号の説明】
1a 鉄心 1b 鉄心 2a 励磁コイル 2b 励磁コイル 3 導体 4 交流電流計 5 交流電源 6 主回路の電源 7 負荷 8 鉄心 9 検出コイル 10 小抵抗 11 鉄心 12 ホール素子 13 直流電源 14 電圧計 15 鉄心 15a 鉄心 15b 鉄心 16 交流励磁コイル 17 抵抗 18 検出コイル 19 交流励磁電源 20 導体 21a 増幅器 22 位相差変換器 23 微分器 24 微分器 25 積分器 26 正側変換器 27 負側変換器 28 減算器 29 巻枠 30 鉄心 30a 鉄心 30b 鉄心

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保磁力が小さく磁気ヒステリシス曲線が角
    形を示す鉄心を、この鉄心の肉厚部に巻回した交流励磁
    コイルとこれに直列に接続した高抵抗と交流励磁電源を
    用いて、磁気ヒステリシス曲線の飽和領域まで磁界の正
    負両方向に同一条件で交流励磁しておき、鉄心の近傍を
    通る導体に流れる被検出電流で生ずる磁界が加わること
    により、鉄心の磁束が反転する位相を変化させ、その変
    化分から被検出電流の値を求めることを特徴とする電流
    検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電流検出方法において、鉄
    心材料として大バルクハウゼン効果を有するアモルファ
    ス合金細線を用いることを特徴とする電流検出方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の電流検出方法にお
    いて、交流励磁電源の波形が三角波であることを特徴と
    する電流検出方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3記載の電流検出方法にお
    いて、鉄心の磁束が反転する時間を鉄心に巻回した検出
    コイルの誘起電圧から求めることを特徴とする電流検出
    方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし3記載の電流検出方法にお
    いて、鉄心の磁束が反転する時間を交流励磁コイルの両
    端の電圧から求めることを特徴とする電流検出方法。
  6. 【請求項6】保磁力が小さくマチウシ効果を有する鉄心
    を、この鉄心の肉厚部に巻回した交流励磁コイルとこれ
    に直列に接続した高抵抗と交流励磁電源を用いて、磁気
    ヒステリシス曲線の飽和領域まで磁界の正負両方向に同
    一条件で交流励磁しておき、鉄心の近傍を通る導体に流
    れる被検出電流で生ずる磁界が加わることにより、鉄心
    自体に誘起する電圧の位相を変化させ、その変化分から
    被検出電流の値を求めることを特徴とする電流検出方
    法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の電流検出方法において、鉄
    心材料としてアモルファス合金細線を用いることを特徴
    とする電流検出方法。
  8. 【請求項8】請求項6または7記載の電流検出方法にお
    いて、交流励磁電源の波形が三角波であることを特徴と
    する電流検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015122855A1 (en) * 2014-02-11 2015-08-20 Grňo Ladislav Sensor and method for electric current measurement
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