JPWO2003065824A1 - 食感及び油の含有量の改善されたフライドポテトの製造方法 - Google Patents

食感及び油の含有量の改善されたフライドポテトの製造方法 Download PDF

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Abstract

フライドポテト中に含まれる油の含有量を低減させ、フライドポテト表面のサクサクとした食感と、フライドポテト内部のホクホクとした食感を有したフライドポテトを得る。馬鈴薯の油調を行う前に、デキストリン還元物を含有する水溶液を用いて馬鈴薯のブランチング処理を行い、次いで油調処理を行うことで、フライドポテト中に含まれる油の含有量を低減させ、フライドポテト表面がサクサクとし、フライドポテト内部がホクホクとした、好ましい食感を有した、フライドポテトを得ることができる。

Description

1.技術分野
油ちょう後のフライドポテト中の油の含有量を低減させ、好ましい食感を有するフライドポテトの製造方法に関する。
2.背景技術
油ちょう食品の中でも馬鈴薯を油ちょうして得られるフライドポテトは、日本における欧米食文化の広がりを背景に、ファーストフード、ファミリーレストラン等の外食産業に限らず、弁当惣菜業界、市販冷凍食品業界、スナック菓子業界に至るまで幅広く商品化されている。また、揚げたてのフライドポテトは、その風味だけでなく、表面のサクサクとしたクリスピー感や、内部のホクホクとした食感が好まれるため、料理の付け合わせやおやつとして、一般家庭内でも幅広く使用されており、その消費量は増加の一途を辿っている。
しかしながら、フライドポテトは油ちょう品であるために油の接取量が多くなりやすく、カロリーが高い食品でもあることから、肥満に代表される生活習慣病の原因になることが懸念されている。また、フライドポテト中に含まれる油分が表面にしみ出すこと、サクサクとした食感が失われること、味そのものが劣化すること、しみ出した油により包装容器を汚してしまうこと等、商品価値の低下を招く経時変化が生じ易いという欠点を有している。
これらの問題を解決する手段として、フライドポテト中の油の含有量を低減させることが挙げられ、これまでに幾つかの方法が提案されている。
特開平6−141787号公報には、フライドポテトの吸油を抑制する方法として、大豆蛋白質を用いて油ちょうされるジャガイモ表面をコーティングするか、あるいは大豆蛋白質を成形生地又は衣に混合する方法が開示されている。しかしこの方法では吸油抑制効果は認められるものの、大豆蛋白独特の味や臭いがする、油ちょうによる着色や焦げが生じ易く、商品価値が低下してしまうという欠点があった。また、特開平3−259046号公報には、ゲル状アクトミオシンでコーティングするか、あるいは生地中に混合する方法が開示されている。しかしながらこの方法では、アクトミオシンの調製に手間が掛かること、コストが高いこと、吸油性以外には具体的な改良効果が認められないという欠点があった。
3.発明の開示
本発明者らによると、油ちょう前の馬鈴薯に対し、デキストリン還元物を含有した水溶液でブランチング処理を行なうことにより、油ちょう後のフライドポテト中の油の含有量を低減させ、更に好ましい食感となることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の課題を解決する手段は以下の通りである。
第一に、油ちょう前に、デキストリン還元物を含有する水溶液を用いて馬鈴薯のブランチング処理を行う工程を含む、フライドポテトの製造方法。
第二に、固形分含有量が0.1〜25.0重量%のデキストリン還元物水溶液中で、馬鈴薯をボイルブランチングし、次いで油ちょう処理する、フライドポテトの製造方法。
第三に、固形分含有量が5.0〜50.0重量%のデキストリン還元物水溶液を用いて、馬鈴薯を当該水溶液中に浸漬するか、もしくは当該水溶液を馬鈴薯に噴霧した後、馬鈴薯をスチームブランチングし、次いで油ちょう処理する、フライドポテトの製造方法。
第四に、デキストリン還元物が、DE20未満のデキストリンの水素化物である、第一から第三の何れか一つに記載のフライドポテトの製造方法。
第五に、デキストリン還元物が、固形物当り糖重合度20以上の糖類の水素化物を50.0重量%以上含有するものである、第四に記載のフライドポテトの製造方法。
本発明は、馬鈴薯の産地や品種によって特に限定されることはなく、例えば、北海黄金、豊白、男爵、早生白、メークイン、農林1号、北光、紅丸、出島、西豊、ラセット・バーバンク等、国内産、外国産を問わず使用することができる。
本発明において、ブランチング処理時の馬鈴薯の形状は特に問われないため、加工のし易さや食べ易さの点を考慮して、適当な大きさや形状にカットしたものをそのままブランチング処理するか、必要に応じて皮むきをした馬鈴薯を、スティック状や薄くスライスした平板状などにしてブランチング処理しても良い。
本発明で使用するデキストリン還元物は、澱粉を原料として、酵素、酸、アルカリ、加熱等の処理操作を行なって得られるDE(Dextrose Equivalent)が20未満の澱粉分解物であるデキストリンを、公知の方法で水素化することで得ることができる。
本発明で使用するデキストリン還元物の原料は、地上澱粉、地下澱粉等の特段の制限はなく、上記した範囲内のDE値を持ったデキストリンを還元したものであれば十分に使用可能である。
本発明で使用するデキストリン還元物は、DE20未満のデキストリンを還元したものの使用が好ましいが、得られたフライドポテト中の油の含有量の低減、食感の改良、操作の効率、取扱いの容易さ等から、DE3〜15程度のデキストリンを還元したものが更に好ましく、DE5〜12程度のデキストリンを還元したものが最も好ましい。
DEが20以上のデキストリンを還元したデキストリン還元物を用いた場合、本発明に係るフライドポテトの食感改良や油の含有量の低減などの効果が十分に得られないことがある。またDEが3未満のデキストリンを還元したデキストリン還元物を用いた場合、上述の効果が得られないことがあるだけでなく、ブランチングに用いる水溶液の調製が困難であり、水溶液の粘性が高いため、ブランチング処理時の取扱いが困難となる場合が有る。
本発明で使用するデキストリン還元物は、上記DEを有したデキストリンを還元したものの使用が好ましいが、本発明の効果を更に効果的に得るには、デキストリン還元物の固形物当り、糖重合度が20以上の糖類の水素化物が50.0重量%以上含まれたものが更に好ましく、糖重合度が20以上の糖類の水素化物が70.0重量%以上含まれたものが最も好ましい。
本発明で使用するデキストリン還元物は、デキストリン及びその還元物の老化を防止し、それに伴う本発明の作用効果の低下を防止する観点から、分岐構造を多く有していることが好ましく、例えば、アミロペクチンの含有量の高い澱粉を原料としたり、クロマトグラフ、膜濾過等の分離手段により分岐構造部分と直鎖構造部分を分離し、分岐構造部分を多く含有させたものが有利に使用可能である。
フライドポテトの製造では、馬鈴薯を油ちょうする前にブランチングと呼ばれる処理が行われ、その条件はフライドポテト用にカットされた馬鈴薯の大きさに応じて異なるが、一般的な手法として、約60〜100℃に加熱した熱湯中に約0.5〜20分間程度浸漬するボイルブランチングや、約90〜110℃の蒸気に約1〜10分間程度ブランチングするスチームブランチング等が挙げられる。
ブランチング処理の一般的な目的として、馬鈴薯中に含まれる酵素の失活、馬鈴薯の褐変防止、油ちょう後のフライドポテトの食感改善、油ちょう時の馬鈴薯の火の通りを良くする、等がある。
本発明の実施にあたり採用可能なブランチング処理の方法として、例えば、デキストリン還元物を含有した水溶液中に、適当な大きさにカットした馬鈴薯を加えて加熱処理を行う、ボイルブランチングが挙げられる。
ボイルブランチングを行う場合、使用するデキストリン還元物を含有した水溶液の固形分含有量は、0.1〜25.0重量%、好ましくは5.0〜15.0重量%に調製されたものが良い。
水溶液中の固形分含有量が25.0重量%を超えても、フライドポテトの食感改良や、フライドポテト中の油の含有量の低減に一定の効果は認められるが、馬鈴薯表面が過度にべたついたり、油ちょう時に馬鈴薯同士が結着を起こす等の影響が現れ易くなってしまう。また、水溶液中の固形分含有量が0.1重量%を下回ると、本発明の効果が十分に得られなくなるため好ましくない。
ボイルブランチングを行う際の水溶液の温度とブランチング処理の時間は、通常は約60〜100℃の温度条件で約0.5〜20分程度であり、好ましくは約90〜100℃の温度条件で約0.5〜5分程度であるが、馬鈴薯の種類、品質、形状、油ちょう前の馬鈴薯への火の通し加減等を加味し、適宜変更することが可能である。
また、本発明では、ブランチング処理液に用いられる成分が熱に強く老化しにくいデキストリン還元物であるため、ブランチング処理液を沸騰状態まで加熱して用いても問題なく使用することが可能である。
本発明の実施にあたり採用可能なブランチング処理のその他の方法として、例えば、スチームブランチングを採用することも可能である。
スチームブランチングを行う場合、適当な大きさにカットした馬鈴薯をデキストリン還元物を含有した水溶液中に浸漬させるか、もしくはデキストリン還元物を含有した水溶液を直接噴霧し、馬鈴薯の表面がまんべんなくデキストリン還元物を含有する水溶液で覆われた後、馬鈴薯をスチームで加熱処理することで、本発明に係る効果を得ることが出来る。
スチームブランチングを行う場合、使用するデキストリン還元物を含有した水溶液の固形分含有量は、5.0〜50.0重量%、好ましくは10.0〜30.0重量%に調製されたものが良い。
水溶液中の固形分含有量が50.0重量%を超えても、フライドポテトの食感改良や、フライドポテト中の油の含有量の低減に一定の効果は認められるが、馬鈴薯表面がべたつく、油ちょう時に馬鈴薯同士が結着を起こし易い、水溶液の調製が困難である等、問題点が多い。また、水溶液中の固形分含有量が5.0重量%を下回ると、本発明の効果が十分に得られなくなる可能性が高い。
スチームブランチング法を採用する際、カットした馬鈴薯をデキストリン還元物水溶液中に浸漬するか、もしくはカットした馬鈴薯にデキストリン還元物水溶液を噴霧するが、浸漬時間や噴霧時間について特に制限はなく、カットした馬鈴薯の表面にデキストリン還元物がまんべんなく覆われる程度で十分である。また、浸漬もしくは噴霧に用いる際のデキストリン還元物水溶液の温度について特に制限はなく、常温でも加熱した物でも良い。
浸漬処理もしくは噴霧処理を終えた馬鈴薯は、そのまま直ちにスチーム処理を行うが、その条件として通常はスチーム温度90〜110℃で1〜10分程度であるが、スチーム温度、スチーム圧、処理時間等のスチーム処理の諸条件は、馬鈴薯の種類、品質、形状、油ちょう前の馬鈴薯への火の通し加減等を加味し、適宜変更することが可能である。
デキストリン還元物水溶液を用いて馬鈴薯のブランチング処理を行うことで、馬鈴薯表面の澱粉質とデキストリン還元物との間で相互作用が生じ、馬鈴薯表面に高粘度化された皮膜状物質が形成されると考えられ、その結果、油ちょう後のフライドポテト表面のサクサクとした食感、内部のホクホクとした食感、フライドポテト中の油の含有量の低減等、本発明に係る効果を得ることができると考えられる。
本発明に係るブランチング処理を施した馬鈴薯は、公知の調理方法に従って製造することで、好ましい食感を有し、油の含有量が低減したフライドポテトを得ることが可能であり、例えば、ブランチング処理後そのまま油ちょうを行い製品に仕上げる方法や、油ちょうを2回に分けて行い、一次油ちょうで一旦半製品状態とし、次いで二次油ちょうを行い製品に仕上げる方法、あるいは一次油ちょうで一旦半製品状態としたものをオーブンや電子レンジで製品に仕上げる方法、等の調理方法を採用することが可能である。
本発明に係るフライドポテトの製造に当たり、ブランチング処理した後の馬鈴薯の油ちょう処理は、1回もしくは複数回実施することが可能であるが、サクサクとした好ましい食感を得る上で、油ちょう処理を2回に分けて行うことが好ましい。
油ちょう処理の温度に特に制限は無いが、2回の油ちょう処理を行う場合、一次油ちょうは約150〜180℃程度とやや低温で、2次油ちょうは約160〜200℃と一次油ちょう時の温度よりもやや高温で油ちょう処理することが好ましい。また、一次油ちょうが終了した後は、そのまますぐに二次油ちょうを行っても良いが、一次油ちょう品の状態で一旦保存し、商品とする直前の段階で二次油ちょうを行っても良い。
油ちょう処理の時間に関しては、馬鈴薯の種類、カットした馬鈴薯の大きさ、希望する揚げ上がりの状態でそれぞれ異なるため特に限定はないが、通常、数10秒〜10分程度である。
また、一次油ちょうにより半製品状態にした馬鈴薯を冷凍保存することで、長期間保存可能で、且つ通常よりも短時間で製品に仕上げることが可能な冷凍フライドポテトとして取り扱うことが可能である。この方法によって得られる冷凍フライドポテトは、所望の期間冷凍保存をした後、必要に応じ解凍するか冷凍状態のままで二次油ちょうを行うか、オーブンや電子レンジによる加熱を行うことで、本発明に係る効果を有したフライドポテトを製造することが可能である。
上述の方法に従えば、半製品の状態での長期保存や輸送が可能であり、最終形態であるフライドポテトを製造する際、より短期間の油ちょうでフライドポテトを製造することが出来るという利点も有することから、家庭用冷凍食品、ファーストフード店等でも、本発明に係る効果を有したフライドポテト製品を容易に得ることができる。
油ちょう処理で使用する油については、一般に油ちょう処理に用いられている油脂類であればいずれも使用可能であり、植物油、動物油、など各種油脂類を単独もしくは混合して使用しても良い。
本発明に係るフライドポテトの製造方法において、ブランチング処理に使用するデキストリン還元物の水溶液中に、調味を目的として種々の調味料、甘味料、アミノ酸をはじめとする核酸系調味料、香辛料、リン酸塩、などの各種添加剤を適宜混合しても良い。
4.発明の効果
本発明に従ってフライドポテトを製造する事により、通常のブランチング処理を行って製造されるフライドポテトよりも、油ちょう後に含まれるフライドポテト中の油の含有量を低減させ、好ましい食感を有するフライドポテトを製造することが可能となった。
5.発明を実施するための最良の形態
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の例に制限されるものではない。また、以下に示す例において、%は特に断りが無い限り重量%を表すものとする。また、実施例及び比較例の油ちょう処理では、市販のサラダ油を使用した。
[実施例1]
フライドポテトの原料として男爵芋を用い、皮を剥き、芽を除去した後、縦×横×長さが、おおよそ1cm×1cm×5〜8cmの大きさにカットしたものを300g用意した。
デキストリン還元物として、DEが約8のデキストリンの還元物(商品名:PO−10、東和化成工業株式会社製)を用い、固形分含有量が10.0重量%のデキストリン還元物水溶液を調製した。用意したデキストリン還元物の固形物当り、糖重合度20以上の糖類の水素化物の含有量は75.0重量%であった。
カットした男爵芋を、沸騰したデキストリン還元物水溶液中に添加し、3分間ボイルブランチングした。
ブランチング処理後、男爵芋を取出して水切りを行い、室温になるまで放冷した後、一次油ちょうとして160〜170℃で2分間油ちょうを行った。油ちょう後、室温で10分間放冷し、そのまま−30℃の冷蔵庫にて3日間冷凍保存した。
冷凍保存された一次油ちょう済みの男爵芋を冷凍庫から取出して直ちに、180〜190℃で2分間の二次油ちょうを行い、男爵芋のフライドポテトを製造した。
[実施例2]
フライドポテトの原料として北海黄金を用い、皮を剥き、芽を除去した後、縦×横×長さが、おおよそ1cm×1cm×5〜8cmの大きさにカットしたものを300g用意した。
実施例1と同様のデキストリン還元物を用いて、固形分含有量が10.0重量%のデキストリン還元物水溶液を調製した。
カットした北海黄金を、沸騰したデキストリン還元物水溶液中に添加し、3分間ボイルブランチングした。
ブランチング処理後、男爵芋を取出して水切りを行い、室温になるまで放冷した後、一次油ちょうとして160〜170℃で2分間油ちょうを行った。油ちょう後、室温で10分間放冷し、そのまま−30℃の冷蔵庫にて3日間冷凍保存した。
冷凍保存された一次油ちょう済みの北海黄金を冷凍庫から取出して直ちに、180〜190℃で2分間の二次油ちょうを行い、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[実施例3]
ブランチングに用いるデキストリン還元物水溶液の固形分含有量を1.0重量%とした以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[実施例4]
ブランチングに用いるデキストリン還元物水溶液の固形分含有量を5.0重量%とした以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[実施例5]
ブランチングに用いるデキストリン還元物水溶液の固形分含有量を10.0重量%とした以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[実施例6]
ブランチングに用いるデキストリン還元物水溶液の固形分含有量を15.0重量%とした以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[実施例7]
フライドポテトの原料として北海黄金を用い、皮を剥き、芽を除去した後、縦×横×長さが、おおよそ1cm×1cm×5〜8cmの大きさにカットしたものを300g用意した。
実施例1と同様のデキストリン還元物を用いて、固形分含有量が20.0重量%のデキストリン還元物水溶液を調製した。
カットした北海黄金を、25℃に調節したデキストリン還元物水溶液に1分間浸漬した。
浸漬液から取出して軽く水を切りを行った北海黄金を、予め100℃に加熱した蒸し器内に設置し、スチーム温度を100℃に維持した状態で、3分間スチームブランチングを行った。
スチームブランチング後、北海黄金を取出して室温になるまで放冷した後、一次油ちょうとして160〜170℃で2分間油ちょうを行った。油ちょう後、室温で10分間放冷し、そのまま−30℃の冷蔵庫にて3日間冷凍保存した。
冷凍保存された一次油ちょう済みの馬鈴薯を冷凍庫から取出して直ちに、180〜190℃で2分間の二次油ちょうを行い、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例1]
ブランチングに用いる水溶液として、何も添加していない水を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、男爵芋のフライドポテトを製造した。
[比較例2]
ブランチングに用いる水溶液として、DEが約8のデキストリンを用いて調製した、固形分含有量が10.0重量%のデキストリン水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、男爵芋のフライドポテトを製造した。
[比較例3]
ブランチングに用いる水溶液として、還元澱粉糖化物(商品名:PO−20、東和化成工業株式会社製)を用いて調製した、固形分含有量が10.0重量%の還元澱粉糖化物水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、男爵芋のフライドポテトを製造した。
本比較例で用いた還元澱粉糖化物PO−20は、DEが約21の澱粉分解物の還元物であり、固形物当りに含まれる糖重合度20以上の糖類の水素化物の含有量は26.0重量%であった。
[比較例4]
ブランチングに用いる水溶液として、マルチトール(商品名:レシス、東和化成工業株式会社製)を用いて調製した、固形分含有量が10.0重量%のマルチトール水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、男爵芋のフライドポテトを製造した。
[比較例5]
ブランチングに用いる水溶液として、マルトース(商品名:サンマルト、株式会社林原生物化学研究所製)を用いて調製した、固形分含有量が10.0重量%のマルトース水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、男爵芋のフライドポテトを製造した。
[比較例6]
ブランチングに用いる水溶液として、ソルビトール(商品名:ソルビット、東和化成工業株式会社製)を用いて調製した固形分含有量が10.0重量%のソルビトール水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、男爵芋のフライドポテトを製造した。
[比較例7]
ブランチングに用いる水溶液として、何も添加していない水を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例8]
ブランチングに用いる水溶液として、DEが約8のデキストリンを用いて調製した、固形分含有量が10.0重量%のデキストリン水溶液を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例9]
ブランチングに用いる水溶液として、マルチトール(商品名:レシス、東和化成工業株式会社製)を用いて調製した、固形分含有量が10.0重量%のマルチトール水溶液を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例10]
ブランチングに用いる水溶液として、マルトース(商品名:サンマルト、株式会社林原生物化学研究所製)を用いて調製した、固形分含有量が10.0重量%のマルトース水溶液を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例11]
ブランチングに用いる水溶液として、何も添加していない水を用いた以外は、実施例7と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例12]
ブランチングに用いる水溶液として、DEが約8のデキストリンを用いて調製した、固形分含有量が20.0重量%のデキストリン水溶液を用いた以外は、実施例7と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例13]
ブランチングに用いる水溶液として、還元澱粉糖化物(商品名:PO−20、東和化成工業株式会社製)を用いて調製した、固形分含有量が20.0重量%の還元澱粉糖化物水溶液を用いた以外は、実施例7と同様の方法で、北海黄金のフライドポテトを製造した。
[比較例14]
ブランチングに用いる水溶液として、マルチトール(商品名:レシス、東和化成工業株式会社製)を用いて調製した、固形分含有量が20.0重量%のマルチトール水溶液を用いた以外は、実施例7と同様の方法で、北海黄金のフライドオテトを製造した。
[比較試験1]
(1)フライドポテト中の油の含有量の測定
ソックスレー法によって、発明品と比較品のフライドポテトの油分抽出を行い、フライドポテト中の油の含有量を求めた。
各実施例及び比較例にて製造した発明品と比較品のフライドポテトは、それぞれの油ちょう終了後、金網の上に5分間静置して油きりを行い、次いでキッチンペーパー上で室温になるまで放冷し、フライドポテトからしみ出す余分な油分を除去したものを、乳鉢で均一になるまで磨り潰し、これを測定用サンプルとした。
測定用サンプル中から無作為に約8g程度を採取したものを1検体とし、10検体分を無作為に採取した。採取したサンプルは、円筒形の乾燥濾紙内にこぼれないように入れた。この時の乾燥濾紙のみの重量をAとし、乾燥濾紙とサンプルの合計重量をBとした。
乾燥濾紙内にサンプルを入れた状態で、60℃で12時間、減圧乾燥を行い、乾燥処理後の濾紙とサンプルの合計重量を計量し、この値をCとした。
減圧乾燥したサンプルは、ジエチルエーテルを用いて、ソックスレー管の中で油分抽出を10時間行った。
抽出を終えたサンプルは、90℃で5時間の減圧乾燥を行い、サンプル重量を計測し、この値をDとした。
フライドポテト中の油の含有量は、以下の計算式に従い、フライドポテト全重量当りの重量%で求めた。
フライドポテト中の油の含有量(wt%)=(C−D)/(B−A)×100
[比較試験2]
(2)フライドポテトの食感
本発明に係るフライドポテトについて、フライドポテト表面のサクサク感と、フライドポテト内部のホクホク感を、水でブランチングして製造されたフライドポテトを基準品として、訓練されたパネリスト10名の官能検査による相対評価を行った。
男爵芋を用いた実施例1及び比較例1〜比較例6に係るフライドポテトについては、比較例1で製造したフライドポテトを基準品とした。
北海黄金を用いた実施例2〜実施例6及び比較例7〜比較例10に係るフライドポテトについては、比較例7で製造したフライドポテトを基準品とした。
北海黄金を用いた実施例7及び比較例11〜比較例14に係るフライドポテトについては、比較例11で製造したフライドポテトを基準品とした。
フライドポテト表面のサクサク感については、基準品と比べて非常に良い:◎、基準品よりも良い:○、基準品と同等:△、基準品よりも劣る:×、で評価し、最も得票の多い評価を官能検査の結果とした。
フライドポテト内部のホクホク感については、基準品と比べて非常に良い:◎、基準品よりも良い:○、基準品と同等:△、基準品よりも劣る:×、で評価し、最も得票の多い評価を官能検査の結果とした。
Figure 2003065824
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Claims (5)

  1. 油ちょう前に、デキストリン還元物を含有する水溶液を用いて馬鈴薯のブランチング処理を行う工程を含む、フライドポテトの製造方法。
  2. 固形分含有量が0.1〜25.0重量%のデキストリン還元物水溶液中で馬鈴薯をボイルブランチングし、次いで油ちょう処理する、フライドポテトの製造方法。
  3. 固形分含有量が5.0〜50.0重量%のデキストリン還元物水溶液を用いて、馬鈴薯を当該水溶液中に浸漬するか、もしくは当該水溶液を馬鈴薯に噴霧した後、馬鈴薯をスチームブランチングし、次いで油ちょう処理する、フライドポテトの製造方法。
  4. デキストリン還元物が、DE20未満のデキストリンの水素化物である、請求項1から3の何れか一つに記載のフライドポテトの製造方法。
  5. デキストリン還元物が、固形物当り糖重合度20以上の糖類の水素化物を50.0重量%以上含有するものである、請求項4に記載のフライドポテトの製造方法。
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