JPWO2003023886A1 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
セル集合体2の両端には板状の集電部材6がセルの軸方向に分割(四分割)され、分割された各集電部材6a,6b,6c,6dから第1の電流路としてそれぞれ集電ロッド7a,7b,7c,7dが導出され、これら集電ロッド7a,7b,7c,7dはいったん集電体8に集められ、この集電体8から伸びる第2の電流路である端子9により反応室隔壁を越えて電流が取り出される。
Description
技術分野
本発明は、円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。特に反応室からの電流取り出し部を改良し、ガスシール性および断熱性を向上させ、さらに部品点数の減少によりコストダウンも計った円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。
背景技術
円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池は、特公平1−59705等に開示されている固体電解質型燃料電池の一タイプである。円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池は、多孔質支持管−空気極−固体電解質−燃料極−インターコネクタで構成される円筒型セルを有する。空気極側に酸素(空気)を流し、燃料極側にガス燃料(H2,CO等)を流してやると、このセル内でO2−イオンが移動して化学的燃焼が起こり、空気極と燃料極の間に電位が生じ発電が行われる。なお、空気極が支持管を兼用する形式のものもある。
現状の代表的円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池の構成材料、厚さおよび製造方法は以下の通りである(Proc.of the 3rd Int.Symp.on SOFC,1993)。
支持管:ZrO2(CaO)、厚さ1.2mm、押し出し
空気極:La(Sr)MnO3、厚さ1.4mm、スラリーコート
固体電解質:ZrO2(Y2O3)、厚さ40μm、EVD
インターコネクタ:La(Sr)MnO3、厚さ40μm、EVD
燃料極:Ni−ZrO2(Y2O3)、厚さ100μm、スラリーコート−EVD
第4図は従来の固体電解質型燃料電池の主要部の縦断面図を示し、第5図は従来の固体電解質型燃料電池セルの断面図を示す。
セル107は、上端開放・下端閉(有底筒状)のセラミックチューブである。セル107の断面は多層円筒状をしており、空気極161、固体電解質層163、燃料極165等の各層が積層されている。
セル107の各層の肉厚は数μm〜2mmであり、それぞれ必要な機能(導電性、通気性、固体電解質、電気化学触媒性等)を有する酸化物を主成分とするセラミックス材で形成されている。このセル107の内面に酸化剤(空気や酸素リッチガス等、以下空気という)を流し、外面にH2、CO、CH4などの燃料ガスを流すと、このセル内でO2−イオンが移動して電気化学的反応が起こり、空気極161と燃料極165との間に電位差が生じ発電が行われる。
セル107内には、空気を通すための細長い空気導入管104が通っている。空気導入管は、固体電解質型燃料電池上部の空気分配器131から下に出てセル107内に入り、その下端はセル107の底近くにまで達している。この空気導入管の下端から、空気がセル107の底に供給される。セル底に供給された空気は、上述の発電反応に寄与しつつセル107内を上方に向かい、セル107上端部からセル107外に出て排気燃焼室137に至る。この排気燃焼室においては、後述する燃料ガス排気と空気排気とが混合され、排気中の未反応の酸素と燃料が燃焼する。
セル107の外面には、固体電解質型燃料電池下部の燃料供給室109から上方に向けて、燃料ガスが供給される。燃料ガスは、上述の発電反応に寄与しつつセル107外を上方に向かい、未反応部分の燃料ガスと、セル部での電気化学的燃焼反応生成物(CO2、H2O等)は、排気燃焼室137に入る。排気燃焼室で燃焼した後の顕熱は、燃料電池に供給される空気及び燃料ガスの余熱に用いられたり、あるいは、通常の蒸気ボイラー・タービンを用いる発電システムに送られて発電に利用される。
通常の固体電解質型燃料電池にあっては、円筒セル1本における発電電圧は約1ボルトなので、多数の円筒セルを直列に接続して所要の電圧を得る。その為、組立性、メンテナンス性などを考慮し3本程度のセル107を並列接続し、さらにこれらの並列セルを導電部材108を介して直列接続し、両端に一対の集電部材105を接続したセル集合体102を形成している。第4図では直列数6の場合を示しているが、必要な数だけ直列接続することで十分な発電電圧を得ている。
次に、固体電解質型燃料電池におけるセル107の電気的接続関係について説明する。セル集合体102は必要な電位を得るために多数直列に接続される。さらに、多数直列接続されたセル集合体の端部では、集電部材105により集められた電力を外部へ供給するために集電ロッド141により発電反応室から隔壁103の外側へ取り出される。
従来、集電ロッドは反応室外へ露出するため、この部分で燃料ガスが反応室から漏れないよう、あるいは空気が進入しないようにシールする必要がある。さらに発電反応を行うためには発電室はおよそ1000℃程度に保つ必要があるため、熱の漏れを少なくするための断熱構造も必要となる。
さらに、集電部材105はセルとの線膨張係数の差によりセルに加わる熱応力を緩和するために、セル軸方向に分割されている。このため、集電ロッド141は集電部材の分割数分、設置されている。このため、先に述べたガスシール構造や断熱構造が分割数分、必要になり、部品点数の増加によりコスト高になり、メンテナンスも複雑になっている。
発明の開示
本発明は、上記課題を解決し、発電反応室からの電力取り出し用集電ロッド141の数を最小限に減少させ、ガスシール・断熱構造部を減少させコストダウンを計り、メンテナンスも容易にできる円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第一の発明では、正極、負極それぞれの端部にある集電部材において、複数に分割された各集電部材に接続された複数の第1の電流路としての集電ロッドを、反応室内で、1つの第2の電流路としての集電体に接続し、この集約された1つの集電体により、反応室内から電力を取り出す構造とした固体電解質型燃料電池を提供する。
第一の発明によれば、電流の取り出し箇所は、正極、負極についてそれぞれ1カ所となり、ガスシール部の数を従来よりも減少させることができ、製作が容易となり、さらに信頼性、メンテナンス性向上する。
第二の発明では、複数に分割された各々の集電部材に接続された第1の電流路を持ち、当該第1の電流路を1つに集約し、反応室外へ取り出す第2の電流路を持ち、前記第1の電流路の各電気抵抗を略同一にした固体電解質型燃料電池を提供する。
第二の発明によれば、電流を集約する際のロッドの抵抗値の偏りが無くなると、電流が均等に流れるので、セル軸方向全体にわたって平均的に発電を行うことができ、局所的に発電することによる異常昇温等がなくセルの耐久性も向上する。
電気抵抗値Rは、断面を一様なるS、長さlの棒状体では、R=l/Sσで表わされる(ただし、σは導電率)。各セルの電気抵抗値がそれぞれ略同一であるとすれば、本発明を達成する形態の一例としては、電流路を形成する部材の長さ、断面積、導電率を調整して、電気抵抗値が各直列方向の電流路においてそれぞれ同等になるようすることが考えられる。
発明を実施するための最良の形態
以下に図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
第1図は、本発明の一実施例を略示する断面図であり、第2図は従来の第4図の集電部材と集電ロッドの部分を本発明の実施の形態にした場合の当該部分を取り出して示したものである。
燃料電池1はセル集合体2の周囲を隔壁3にて囲繞することで構成される。隔壁3内には図示例では1つのセル集合体2を収納した例をしめしたが、複数のセル集合体2を収納してもよい。
前記セル集合体2は複数の円筒状セル4を直列方向及び並列方向に複数本を金属フェルト等の導電部材5を介して接続している。なお、円筒状セル4の構造は従来と同様に、筒状支持体、空気極、固体電解質層及び燃料極から構成される。
なお、図示例では円筒状セル4にてセル集合体2を構成した例を示したが、平板状のセルにてセル集合体を構成してもよい。
セル集合体2の両端には板状の集電部材6がセルの軸方向に分割(四分割)され、分割された各集電部材6a,6b,6c,6dから第1の電流路としてそれぞれ集電ロッド7a,7b,7c,7dが導出され、これら集電ロッド7a,7b,7c,7dはいったん集電体8に集められ、この集電体8から伸びる第2の電流路である端子9により反応室隔壁を越えて電流を取り出す構造とした。集電体8及び端子9による電流の取り出し位置は必ずしも装置下部である必要はなく、上部あるいは側面であっても構わない。
このような集電体8及び端子9を用いることで、反応容器隔壁を貫通する端子9は正極・負極おのおの1カ所となり、燃料ガスの漏れを防ぐシール構造、あるいは反応室内の温度を保つための断熱材等を貫通する場合の断熱構造がおのおの1カ所となり、従来より簡略な装置となる。
また、第1図のように、装置下部へ電流取り出しを設けた場合に、分割された集電部材6a,6b,6c,6dに接続したそれぞれの集電ロッド7a,7b,7c,7dの材質および断面積を同一にすると、下側の集電部材に接続した集電ロッドは上部のそれよりも長さが短くなり、電気抵抗が小さくなる。この場合、セル集合体全体の電流はセル軸方向の下部に偏って流れやすくなる。このため、セル全体で均等に発電が行われる場合よりも発電量が低下し、また、セル下部での発電反応が活発になるため、セルの下部で局所的に温度が上昇し、セルの耐久性を低下させる。
そこで、第3図に示すように、分割された集電部材6a,6b,6c,6dに接続したそれぞれの集電ロッド7a,7b,7c,7dの太さ(断面積)調整することにより、集電体8と集電部材6a,6b,6c,6dの間の複数の集電ロッド7a,7b,7c,7dの電気抵抗を略同一にでき、これにより、セルの軸方向での電流の偏りはなくなり、セル全体で均等に発電されるようになる。このため、セル全体での発電量が多くでき、耐久性、信頼性も向上できる。
また、図示はしないが、集電ロッド7a,7b,7c,7dの長さを同じにするか、長さが異なる場合でも集電ロッド7a,7b,7c,7dを導電率の異なる材料で構成することで、各集電ロッド7a,7b,7c,7dの電気抵抗を同じにすることができる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、熱応力緩和のために分割された集電部材から複数の集電ロッドにより電流を取り出す際に、反応室隔壁を貫く箇所を減少させ、コストダウンを計り、さらに耐久性・信頼性も向上させた円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する断面図
第2図 第1の電流路と第2の電流路の関係を示す斜視図
第3図 別実施例を示す第2図と同様の図
第4図 従来の集電構造による燃料電池の一実施例を略示する図である。
第5図 従来の燃料電池セルの実施例を略示する図である。
本発明は、円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。特に反応室からの電流取り出し部を改良し、ガスシール性および断熱性を向上させ、さらに部品点数の減少によりコストダウンも計った円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。
背景技術
円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池は、特公平1−59705等に開示されている固体電解質型燃料電池の一タイプである。円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池は、多孔質支持管−空気極−固体電解質−燃料極−インターコネクタで構成される円筒型セルを有する。空気極側に酸素(空気)を流し、燃料極側にガス燃料(H2,CO等)を流してやると、このセル内でO2−イオンが移動して化学的燃焼が起こり、空気極と燃料極の間に電位が生じ発電が行われる。なお、空気極が支持管を兼用する形式のものもある。
現状の代表的円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池の構成材料、厚さおよび製造方法は以下の通りである(Proc.of the 3rd Int.Symp.on SOFC,1993)。
支持管:ZrO2(CaO)、厚さ1.2mm、押し出し
空気極:La(Sr)MnO3、厚さ1.4mm、スラリーコート
固体電解質:ZrO2(Y2O3)、厚さ40μm、EVD
インターコネクタ:La(Sr)MnO3、厚さ40μm、EVD
燃料極:Ni−ZrO2(Y2O3)、厚さ100μm、スラリーコート−EVD
第4図は従来の固体電解質型燃料電池の主要部の縦断面図を示し、第5図は従来の固体電解質型燃料電池セルの断面図を示す。
セル107は、上端開放・下端閉(有底筒状)のセラミックチューブである。セル107の断面は多層円筒状をしており、空気極161、固体電解質層163、燃料極165等の各層が積層されている。
セル107の各層の肉厚は数μm〜2mmであり、それぞれ必要な機能(導電性、通気性、固体電解質、電気化学触媒性等)を有する酸化物を主成分とするセラミックス材で形成されている。このセル107の内面に酸化剤(空気や酸素リッチガス等、以下空気という)を流し、外面にH2、CO、CH4などの燃料ガスを流すと、このセル内でO2−イオンが移動して電気化学的反応が起こり、空気極161と燃料極165との間に電位差が生じ発電が行われる。
セル107内には、空気を通すための細長い空気導入管104が通っている。空気導入管は、固体電解質型燃料電池上部の空気分配器131から下に出てセル107内に入り、その下端はセル107の底近くにまで達している。この空気導入管の下端から、空気がセル107の底に供給される。セル底に供給された空気は、上述の発電反応に寄与しつつセル107内を上方に向かい、セル107上端部からセル107外に出て排気燃焼室137に至る。この排気燃焼室においては、後述する燃料ガス排気と空気排気とが混合され、排気中の未反応の酸素と燃料が燃焼する。
セル107の外面には、固体電解質型燃料電池下部の燃料供給室109から上方に向けて、燃料ガスが供給される。燃料ガスは、上述の発電反応に寄与しつつセル107外を上方に向かい、未反応部分の燃料ガスと、セル部での電気化学的燃焼反応生成物(CO2、H2O等)は、排気燃焼室137に入る。排気燃焼室で燃焼した後の顕熱は、燃料電池に供給される空気及び燃料ガスの余熱に用いられたり、あるいは、通常の蒸気ボイラー・タービンを用いる発電システムに送られて発電に利用される。
通常の固体電解質型燃料電池にあっては、円筒セル1本における発電電圧は約1ボルトなので、多数の円筒セルを直列に接続して所要の電圧を得る。その為、組立性、メンテナンス性などを考慮し3本程度のセル107を並列接続し、さらにこれらの並列セルを導電部材108を介して直列接続し、両端に一対の集電部材105を接続したセル集合体102を形成している。第4図では直列数6の場合を示しているが、必要な数だけ直列接続することで十分な発電電圧を得ている。
次に、固体電解質型燃料電池におけるセル107の電気的接続関係について説明する。セル集合体102は必要な電位を得るために多数直列に接続される。さらに、多数直列接続されたセル集合体の端部では、集電部材105により集められた電力を外部へ供給するために集電ロッド141により発電反応室から隔壁103の外側へ取り出される。
従来、集電ロッドは反応室外へ露出するため、この部分で燃料ガスが反応室から漏れないよう、あるいは空気が進入しないようにシールする必要がある。さらに発電反応を行うためには発電室はおよそ1000℃程度に保つ必要があるため、熱の漏れを少なくするための断熱構造も必要となる。
さらに、集電部材105はセルとの線膨張係数の差によりセルに加わる熱応力を緩和するために、セル軸方向に分割されている。このため、集電ロッド141は集電部材の分割数分、設置されている。このため、先に述べたガスシール構造や断熱構造が分割数分、必要になり、部品点数の増加によりコスト高になり、メンテナンスも複雑になっている。
発明の開示
本発明は、上記課題を解決し、発電反応室からの電力取り出し用集電ロッド141の数を最小限に減少させ、ガスシール・断熱構造部を減少させコストダウンを計り、メンテナンスも容易にできる円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第一の発明では、正極、負極それぞれの端部にある集電部材において、複数に分割された各集電部材に接続された複数の第1の電流路としての集電ロッドを、反応室内で、1つの第2の電流路としての集電体に接続し、この集約された1つの集電体により、反応室内から電力を取り出す構造とした固体電解質型燃料電池を提供する。
第一の発明によれば、電流の取り出し箇所は、正極、負極についてそれぞれ1カ所となり、ガスシール部の数を従来よりも減少させることができ、製作が容易となり、さらに信頼性、メンテナンス性向上する。
第二の発明では、複数に分割された各々の集電部材に接続された第1の電流路を持ち、当該第1の電流路を1つに集約し、反応室外へ取り出す第2の電流路を持ち、前記第1の電流路の各電気抵抗を略同一にした固体電解質型燃料電池を提供する。
第二の発明によれば、電流を集約する際のロッドの抵抗値の偏りが無くなると、電流が均等に流れるので、セル軸方向全体にわたって平均的に発電を行うことができ、局所的に発電することによる異常昇温等がなくセルの耐久性も向上する。
電気抵抗値Rは、断面を一様なるS、長さlの棒状体では、R=l/Sσで表わされる(ただし、σは導電率)。各セルの電気抵抗値がそれぞれ略同一であるとすれば、本発明を達成する形態の一例としては、電流路を形成する部材の長さ、断面積、導電率を調整して、電気抵抗値が各直列方向の電流路においてそれぞれ同等になるようすることが考えられる。
発明を実施するための最良の形態
以下に図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
第1図は、本発明の一実施例を略示する断面図であり、第2図は従来の第4図の集電部材と集電ロッドの部分を本発明の実施の形態にした場合の当該部分を取り出して示したものである。
燃料電池1はセル集合体2の周囲を隔壁3にて囲繞することで構成される。隔壁3内には図示例では1つのセル集合体2を収納した例をしめしたが、複数のセル集合体2を収納してもよい。
前記セル集合体2は複数の円筒状セル4を直列方向及び並列方向に複数本を金属フェルト等の導電部材5を介して接続している。なお、円筒状セル4の構造は従来と同様に、筒状支持体、空気極、固体電解質層及び燃料極から構成される。
なお、図示例では円筒状セル4にてセル集合体2を構成した例を示したが、平板状のセルにてセル集合体を構成してもよい。
セル集合体2の両端には板状の集電部材6がセルの軸方向に分割(四分割)され、分割された各集電部材6a,6b,6c,6dから第1の電流路としてそれぞれ集電ロッド7a,7b,7c,7dが導出され、これら集電ロッド7a,7b,7c,7dはいったん集電体8に集められ、この集電体8から伸びる第2の電流路である端子9により反応室隔壁を越えて電流を取り出す構造とした。集電体8及び端子9による電流の取り出し位置は必ずしも装置下部である必要はなく、上部あるいは側面であっても構わない。
このような集電体8及び端子9を用いることで、反応容器隔壁を貫通する端子9は正極・負極おのおの1カ所となり、燃料ガスの漏れを防ぐシール構造、あるいは反応室内の温度を保つための断熱材等を貫通する場合の断熱構造がおのおの1カ所となり、従来より簡略な装置となる。
また、第1図のように、装置下部へ電流取り出しを設けた場合に、分割された集電部材6a,6b,6c,6dに接続したそれぞれの集電ロッド7a,7b,7c,7dの材質および断面積を同一にすると、下側の集電部材に接続した集電ロッドは上部のそれよりも長さが短くなり、電気抵抗が小さくなる。この場合、セル集合体全体の電流はセル軸方向の下部に偏って流れやすくなる。このため、セル全体で均等に発電が行われる場合よりも発電量が低下し、また、セル下部での発電反応が活発になるため、セルの下部で局所的に温度が上昇し、セルの耐久性を低下させる。
そこで、第3図に示すように、分割された集電部材6a,6b,6c,6dに接続したそれぞれの集電ロッド7a,7b,7c,7dの太さ(断面積)調整することにより、集電体8と集電部材6a,6b,6c,6dの間の複数の集電ロッド7a,7b,7c,7dの電気抵抗を略同一にでき、これにより、セルの軸方向での電流の偏りはなくなり、セル全体で均等に発電されるようになる。このため、セル全体での発電量が多くでき、耐久性、信頼性も向上できる。
また、図示はしないが、集電ロッド7a,7b,7c,7dの長さを同じにするか、長さが異なる場合でも集電ロッド7a,7b,7c,7dを導電率の異なる材料で構成することで、各集電ロッド7a,7b,7c,7dの電気抵抗を同じにすることができる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、熱応力緩和のために分割された集電部材から複数の集電ロッドにより電流を取り出す際に、反応室隔壁を貫く箇所を減少させ、コストダウンを計り、さらに耐久性・信頼性も向上させた円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する断面図
第2図 第1の電流路と第2の電流路の関係を示す斜視図
第3図 別実施例を示す第2図と同様の図
第4図 従来の集電構造による燃料電池の一実施例を略示する図である。
第5図 従来の燃料電池セルの実施例を略示する図である。
Claims (3)
- セル軸方向に分割された集電部材と、分割された各々の集電部材に接続された第1の電流路を持ち、当該第1の電流路を1つに集約し、反応室外へ取り出す第2の電流路を持つ、固体電解質型燃料電池。
- セル軸方向に分割された集電部材と、分割された各々の集電部材に接続された第1の電流路を持ち、当該第1の電流路を1つに集約し、反応室外へ取り出す第2の電流路を持ち、前記第1の電流路の各電気抵抗を略同一にして成る、固体電解質型燃料電池。
- 請求項2に記載の固体電解質型燃料電池において、前記各々の集電部材に接続された個々の第1の電流路は長さ、太さ又は材料のうちの何れかを異ならせることで電気抵抗が略同一になっていることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
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