JP3207984B2 - 発電装置 - Google Patents

発電装置

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JP3207984B2
JP3207984B2 JP25840093A JP25840093A JP3207984B2 JP 3207984 B2 JP3207984 B2 JP 3207984B2 JP 25840093 A JP25840093 A JP 25840093A JP 25840093 A JP25840093 A JP 25840093A JP 3207984 B2 JP3207984 B2 JP 3207984B2
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cell
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池(SOFC)の構成材
はすべて固体であり、形状の設計を比較的自由に行える
ので、様々な形状、構造のSOFCが提案されている。これ
らは、平板型と円筒型とに大別される( エネルギー総合
工学13−2,1990) 。これらのSOFCの単電池の起電力
は、開回路において約1V、電流密度も精々数100mA /
cm2 程度であるため、実際の使用に際しては、単電池の
発電面積を大きくすること、多くの単電池を容易に直
列、並列に接続できるようにすることが重要である。こ
の観点から、単電池とそのスタック( 集合電池) の構造
を検討しなければならない。
【0003】また、SOFCは、例えば1000℃もの高温で運
転されるものであるため、その排熱を有効に利用してコ
ージェネレーション系を作製できるという利点がある。
しかし、その反面、燃料ガスと酸化ガスとが混合しない
ように、気密にシールする必要がある。それにもかかわ
らず、高温の単電池を安定して気密にシールすることは
困難であった。例えばガスケットや有機樹脂などの気密
性シール部材は、500 ℃位までしか耐えられないからで
ある。
【0004】最近、平板状単電池について、シール手段
が提案されている(特開平2−278664号公報)。この文
献では、平板状単電池とガス分離板とを交互に積層し、
各単電池の外周又は積層体全外周に溜部を形成し、この
溜部に溶融ガラスを満たしてシールを行う。しかし、こ
の方法では、昇温と降温とを繰り返すと、溶融ガラスが
溶融と凝固とを繰り返すので、シール材の耐久性が低
い。
【0005】ウエスティングハウス社の円筒型セル(エ
ネルギー総合工学13−2、1990年) においては、構造上
強度のある円筒型単電池を用いることで、セラミックス
の脆弱性を緩和し、さらに単電池の片端を封じた構造に
することでシールレス構造を可能としている。更に、金
属製フェルトを用いて、単電池を直列、並列に容易に接
続できる点で優れている。
【0006】しかし、こうした発電装置では、円筒状単
電池の一端を封じ、丸底形状の有底部を形成しなければ
ならない。両端が開口した円筒状基体は比較的容易に生
産性よく押出成形できるが、円筒状基体の一端をセラミ
ックス素材で封止し、かつこの封止部に相応の強度を持
たせることは、生産技術上難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】こうした課題を解決す
るために、本出願人は、特願平3─328698号にお
いて特殊な構造の発電装置を開示した。この発電装置の
要点を述べる。単電池の長さ方向の一端と他端とに酸化
ガス流路が開口した単電池を集合させ、発電装置を構成
する。この発電装置内に、少なくとも燃料ガス室と酸化
ガス室と発電室と燃焼室とを設ける。発電室を発電領域
と予熱領域とに区分する。複数の単電池を、発電室に互
いに所定間隔を置いて配列する。気体の流通を妨げない
構造の耐熱導電体によって、隣り合う単電池を接続す
る。酸化ガス室と予熱領域とを、気密性隔壁によって区
分する。この気密性隔壁と各単電池との間を気密にシー
ルする。酸化ガス室内の酸化ガスが、酸化ガス流路を通
って燃焼室へと流れるように構成する。
【0008】しかし、発電室内に所定間隔を置いて配列
された複数の単電池の接続抵抗を低くし、発電装置から
取り出せる電力を大きくするためには、単電池全体に圧
力を加える必要がある。また、発電装置を長期間運転す
ると、単電池同士を接続する耐熱導電体が劣化して収縮
し、接触不良が生じうる。この場合にも、単電池全体に
圧力を加えて単電池の間隔を小さくしなければならな
い。また、耐熱導電体の収縮によって、各単電池の位置
が自重によって変わってくることもある。
【0009】しかし、単電池全体に圧力をかけたり、単
電池に自重が加わると、単電池の端部が気密にシールさ
れているので、単電池が破壊し、単電池のスタック全体
の集電抵抗が増大する。単電池の破壊が著しいと、ガス
漏れも生じうる。
【0010】本発明の課題は、燃料ガスと酸化ガスとが
混合しないように容易に分離でき、長期間安定してシー
ルを行うことができ、単電池の長さ方向の一端を封止す
る必要がない発電装置を提供することである。更に、単
電池全体に圧力をかけても単電池が破壊せず、これによ
り隣り合う単電池の接続抵抗を低くし、発電装置から取
り出せる電力を大きくすることができる発電装置を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、固体
酸化物型燃料電池からなる単電池であって、単電池の内
側に酸化ガス流路が形成され、単電池の長さ方向の両端
にそれぞれ前記酸化ガス流路が開口し、単電池の表面に
少なくとも燃料電極膜が形成されている単電池を集合
し、発電装置を構成する。この発電装置内に、少なくと
も燃料ガス室、酸化ガス室、予熱領域及び発電領域から
なる発電室を設ける。互いの空間は気密性隔壁によって
区分される。単電池が予熱領域及び発電領域内に複数個
互いに所定間隔を置いて配列される。気体の流通を妨げ
ない構造の耐熱導電体によって隣り合う単電池が直列接
続及び並列接続される。単電池の予熱領域側の端部と酸
化ガス室の気密性隔壁とが、発電装置の運転時の予熱領
域内温度で弾性を有し変形可能な酸化ガス導入管によっ
て連結されている。単電池と酸化ガス導入管との間及び
気密性隔壁と酸化ガス導入管との間がそれぞれ気密にシ
ールされている。燃料ガス室内の燃料ガスが予熱領域及
び前記発電領域を通過して流れるように構成されてい
る。酸化ガス室内の酸化ガスが酸化ガス導入管の内側空
間及び酸化ガス流路を通って流れるように構成されてい
る。
【0012】
【作用】本発明によれば、単電池の予熱領域側の端部
と、酸化ガス室を区画する気密性隔壁とが、酸化ガス導
入管によって連結され、単電池と酸化ガス導入管との間
及び気密性隔壁と酸化ガス導入管との間がそれぞれ気密
にシールされている。従って、燃料ガスと酸化ガスとが
混合しないように容易に分離でき、長期間安定してシー
ルを行うことができる。酸化ガス室内の酸化ガスが、酸
化ガス導入管の内側空間及び酸化ガス流路を通って流れ
るように構成されているので、単電池の長さ方向の一端
を封止する必要がない。
【0013】更に、酸化ガス導入管が変形可能なので、
単電池全体に圧力をかけたときや、単電池が自重によっ
て位置変化したときに、各酸化ガス導入管の位置が変化
しても、この位置変化を、酸化ガス導入管の変形によっ
て吸収、緩和できる。この結果、各酸化ガス導入管に加
わる応力が小さくなるので、単電池が破壊しない。ま
た、気密シール部の破壊を防ぎ、この破壊によるガス漏
れを防止することができる。そして、各酸化ガス導入管
の位置が変化することで、隣り合う単電池の距離を小さ
くでき、接続抵抗を低くし、発電装置から取り出せる電
力を大きくすることができる。
【0014】
【実施例】最初に、図1〜図7を順次参照しつつ、本発
明の実施例について説明する。図1はセパレータ5Aを示
す斜視図である。セパレータ5Aの平面形状は長方形であ
る。この長方形の長辺の長さと短辺の長さとの比は、2
以上とすることが好ましく、5以上とすると更に好まし
い。
【0015】平面長方形状の平板状本体5aの幅方向縁
部の表面に、一対の細長い側壁5cが形成されている。
これらの側壁5cは、共に四角柱形状であり、セパレー
タ5Aの長さ方向の一端から他端へと向って延びる。一
対の側壁5cの間に、四角柱形状の隔壁5bが、長さ方
向の一端から他端へと向って、互いに平行に例えば計3
列形成されている。隔壁5b、側壁5cの間に、互いに
平行な酸化ガス流路6が計四列形成されている。各酸化
ガス流路6の両端が開口している。各隔壁5b及び側壁
5cの高さは、ほぼ同じに設定されている。図2におい
て、41は予熱領域を示し、42は発電領域を示す。
【0016】セパレータ5Aは、気密質の電子伝導体か
らなる。更に、セパレータ5Aは、酸化ガスと燃料ガス
とに対して曝されるので、耐酸化性と耐還元性とを備え
ていなければならない。こうした材料としては、LaCrO3
セラミックス、酸化ガスにさらされる部分をLaCrO3セラ
ミックスで被覆したニッケルジルコニアサーメット等を
例示できる。
【0017】図2は、電池素子部分を燃料電極2の側か
らみた平面図、図3は電池素子部分を空気電極4の側か
らみた平面図、図4は完成した単電池1Aを幅方向に切
ってみた断面図、図5は単電池1Aをその長さ方向に切
ってみた断面図である。単電池1Aについて、好ましい
製造手順を追いながら順次説明する。
【0018】空気電極4の構成材料は、ドーピングされ
たか、又はドーピングされていないLaMnO3, CaMnO3, La
NiO3, LaCoO3等を例示でき、ストロンチウムを添加した
LaMnO3が好ましい。まず、空気電極4とセパレータ5A
との接合体を得る。このためには、あらかじめ気孔率が
20〜35%となるように焼成された空気電極4又はそのグ
リーンシートを、セパレータ5Aの隔壁5b及び側壁5
cと向い合わせる。
【0019】隔壁5b、側壁5cの表面に、接合用のセ
ラミックスペースト層を設ける。セラミックスペースト
層の材質は、空気電極4の材質か、セパレータ5Aの材
質を使用できる。各隔壁5b、側壁5cをそれぞれ、空
気電極4又はそのグリーンシートに当接させた状態で加
熱処理し、空気電極、インターコネクター(セパレー
タ)からなる積層体を得る。
【0020】固体電解質3は、上記の積層体の空気電極
及び空気電極とセパレータの界面を覆う様に形成され
る。形成法としては、溶射法を提案できる。燃料電極2
は、図2に示す様に固体電解質3の表面に形成される。
これにより、図4、図5に示す単電池1Aを作製でき
る。
【0021】こうして作製した単電池1Aの構成につい
て、更に述べる。緻密質の固体電解質3の平面形状は、
セパレータ5Aの平面形状とほぼ同じである。固体電解
質3の表面には、平面長方形状の燃料電極2が形成され
ている。この燃料電極は、固体電解質の表面で発電に供
される部分のみ形成してもよいし、それ以外の部分にも
形成してもよい。発電部分以外に形成した場合、予熱領
域内にある燃料極は、メタンなどの改質触媒として働
く。固体電解質3の燃料電極2と反対側の表面には、平
面長方形状の空気電極4が形成されている。空気電極4
が存在しない部分では、固体電解質3の周縁に沿って、
一対の細長い突起3aが形成されている。
【0022】単電池1Aにおいては、細長い突起3aに
よって、空気電極4の幅方向側面4aと、セパレータ5
Aの幅方向外壁面5gの上部とが覆われる。酸化ガス流
路6と空気電極4の側面4aとは、いずれも気密質であ
るセパレータ5A及び固体電解質3によって包囲されて
いる。従って、酸化ガス流路6の開口以外から、酸化ガ
スが漏れることはない。各酸化ガス流路6は、単電池1
Aの長さ方向の両端に開口する。また、単電池1Aの長
さ方向の両端に、空気電極4の側面が露出する。
【0023】次に、単電池1Aを集合してなる発電装置
の構成例について述べる。図6は、こうした発電装置を
単電池の幅方向に切ってみた一部断面図である。図7
は、図6の発電装置を単電池1Aの長さ方向に切ってみ
た部分断面図である。
【0024】緻密質材料からなる略直方体形状の缶30
の相対向する側壁に、貫通孔30aと30bとが設けら
れる。缶30の内部には、図7において右側から順番
に、燃料ガス室37、酸化ガス室38、発電室40、燃
焼領域39が設けられている。燃料ガス室37と酸化ガ
ス室38とは気密性の隔壁33によって区分され、酸化
ガス室38と発電室40とは気密性隔壁34によって区
分され、発電室40と燃焼領域39とは隔壁36によっ
て区分されている。
【0025】発電室40は、予熱領域41と発電領域4
2とに分けられる。予熱領域41は隔壁34側にあり、
発電領域42は隔壁36側にある。燃料ガス室37を供
給管31が横断し、供給管31の内部空間が酸化ガス室
38に連通する。気密性隔壁34には、貫通孔34aと
34bとが形成されている。酸化ガス室38を供給管3
2が横切っており、各供給管32の内部空間が燃料ガス
室37に連通している。各供給管32の内径は貫通孔3
4aの径とほぼ同じであり、各供給管32が貫通孔34
aに位置合わせされている。各貫通孔34aは予熱領域
41に面している。
【0026】理解を容易にするため、図7においては、
一つの単電池1Aについては断面図を示し、二つの単電
池1Aについては正面図を示してある。このため、図7
においては、貫通孔34bのうち一つを断面で示し、他
の二つを点線で示してある。各貫通孔34bは、貫通孔
34aの間に規則的に設けられている。各貫通孔34b
の中に、発電装置の運転時の予熱領域41内温度で変形
可能な酸化ガス導入管50Aの一端が挿入され、固定さ
れている。酸化ガス導入管50Aの他端が、単電池1A
の端部に固定されている。この結果、各単電池1Aの予
熱領域41側の端部と気密性隔壁34とが、酸化ガス導
入管50Aによって連結される。
【0027】単電池1Aと酸化ガス導入管50Aとの間
が、シール部材51によって気密にシールされている。
気密性隔壁34と酸化ガス導入管50Aとの間が、シー
ル部材52によって気密にシールされている。シール部
材51、52としては、オーリング、ガスケット及び有
機樹脂からなる群より選択したシール部材が好ましい。
【0028】この酸化ガス導入管は、発電装置の運転時
の予熱領域41内温度で弾性を有している。酸化ガス導
入管に弾性を付与するのには、発電装置の運転時の予熱
領域41内温度で弾性を有する金属又は有機物によって
酸化ガス導入管を形成する。また、酸化ガス導入管を、
硬質金属製の薄板によって形成した場合も、この薄板の
断面が波状、矩形波状等となるように加工すれば、酸化
ガス導入管に弾性を付与することができる。
【0029】隔壁36には、単電池挿通孔36aが、所
定間隔を置いて規則的に設けられている。各単電池挿通
孔36aの寸法は、単電池1Aの幅方向寸法よりも若干
大きくなっている。各単電池1Aの燃焼領域39側の端
部が、単電池挿通孔36aに挿通される。単電池挿通孔
36aの内周面と単電池1Aの外周との間には、単電池
挿通孔36aの全内周面に亘って、若干の隙間がある。
この隙間に、気体の流通を妨げない緩衝材13が充填さ
れている。緩衝材13としては、例えば、アルミナフェル
ト等のセラミックスフェルト材が好ましい。
【0030】ここで、単電池1Aのスタックに圧力をか
けたときや、単電池1Aが自重によって位置変化したと
きに、この位置変化を、単電池挿通孔36aの内周面と
単電池1Aの外周との間の隙間によって、吸収できるよ
うにする。また、隔壁36は、必ずしも必要ない。
【0031】発電領域42においては、缶30上に集電
板45が設置され、集電板45の上に集電材層44が設
けられている。単電池1Aは、本実施例では、上下方向
と左右方向とに、それぞれ一定間隔を置いて延びるよう
に配置されている。ただし、図6においては、図面の寸
法上の制約から、こうした集合電池のうち下方の3列の
みを図示し、かつ左側の2列のみを図示した。むろん、
こうした集合電池中に含まれる単電池1Aの個数は、適
宜選択できるものである。
【0032】発電室40において最下端の単電池1A
は、集電材層44の上に載置される。集電材層44は、
単電池1Aの形状や変形に追随させるため、弾性と可塑
性とを有するものがよい。最下端の単電池1A上に、所
定間隔を置いて順次他の単電池1Aを配置し、上下の単
電池1Aの燃料電極2と平板状本体5aとを対向させ
る。これらの間に、略平板形状の耐熱導電体43Bを挿
入し、上下方向に隣り合った単電池1Aの燃料電極2と
平板状本体5aとを電気的に接続する。図6において左
右方向に隣り合う単電池1Aの間に、細長い耐熱導電体
43Aを挿入する。これにより、単電池1Aのセパレー
タ5A同士を電気的に接続する。各耐熱導電体43Aと
43Bとは、接触しないようにする。
【0033】予熱領域41においては、上下方向、左右
方向に隣り合う各単電池1Aの間の空間に、通気性断熱
材35を充填する。通気性断熱材35は、単電池1Aの
膨脹と収縮とに対応するため、変形可能な耐熱性材料で
形成するのが好ましい。こうした材料としては、セラミ
ックスファイバーを編んで作製したセラミックスフェル
ト材や、多数の開気孔を有するセラミックス多孔体が好
ましい。これらの断熱材35は、単電池1Aの支持材料
としても機能する。
【0034】この発電装置の動作を説明する。燃料ガス
は、貫通孔30aから燃料ガス室37内に矢印Eのよう
に供給され、供給管32内に矢印Fのように送り込まれ
る。次いで、この燃料ガスは、供給管32、貫通孔34
aを通過し、予熱領域41を通過し、更に発電領域42
を流れ、矢印Gのように緩衝材13を通過し、燃焼領域
39に入る。
【0035】酸化ガスは、矢印Aのように供給管31内
を通過し、酸化ガス室38内に入り、次いで、矢印Bで
示すように、酸化ガス導入管50Aの内側空間50aに
入る。次いで、この酸化ガスは、内側空間50a、酸化
ガス流路6を矢印Cのように順次通過し、矢印Dのよう
に燃焼領域39内に流出する。燃焼領域39において、
減損した燃料ガスと減損した酸化ガスとが燃焼される。
貫通孔30bから、矢印Hのように、燃焼排ガスが排出
される。
【0036】発電装置の動作時には、空気電極4と固体
電解質3との界面で酸化ガスが酸素イオン等を生じ、こ
れらの酸素イオン等が固体電解質3を通って燃料電極2
へと移動し、燃料ガスと反応すると共に電子を燃料電極
2へと放出する。そして、正極である空気電極4と負極
である燃料電極2との間に電位差が生ずる。こうした単
電池を前記したように直列接続、並列接続し、最終的に
集電板45から電力を取り出す。
【0037】本実施例によれば、以下の効果を奏しう
る。 (1)単電池1Aが平板状であるので、例えば、現在最
も実用性が高いと言われるSOFCである円筒型SOFC(特開
昭57−11356 号公報等)にくらべて、格段に発電面積を
大きくでき、単位体積当りの発電量を増大させることが
できる。 (2)セパレータ5Aに隔壁5bが設けられ、各隔壁5
bが空気電極4に連結されている。これにより、空気電
極4から隔壁5bを通る電流経路が発生するので、空気
電極4内を膜と平行に流れる距離が格段に短縮される。
この結果、特に空気電極4内における内部抵抗が低減さ
れるので、単電池出力が向上する。
【0038】 (3)上記のように、各隔壁5bが平板
状の電池素子に対して接合されているので、単電池1A
が、マルチチャンネル構造、即ち、小さな4角筒状部を
幾つか合体させたような構造になる。従って、単電池の
構造強度が大きく、単電池のレベルで見ても、集合電池
のレベルで見ても、信頼性が高くなった。 (4)各単電池1Aの保持と位置決めとを、気体の流通
を妨げない耐熱導電体43A、43Bと、緩衝材13と
によりソフトに行っている。これにより、単電池1Aが
熱膨張しても、単電池1Aにかかる応力が一層小さくな
る。
【0039】 (5)単電池1Aにおいては、酸化ガス
流路6の一端が封じられておらず、その両端が開口して
いる。しかも、セパレータ5A、空気電極4が、いずれ
も押し出し成形等によって比較的容易に成形可能な形を
している。このため、生産技術の点からは、単電池1A
が非常に有利である。
【0040】 (6)本実施例の発電装置においては、
単電池1Aと酸化ガス導入管50Aとの間及び気密性隔
壁34と酸化ガス導入管50Aとの間を、それぞれ気密
にシールしている。隔壁36側では、燃料ガスを流すた
めに、気密シールは施さない。この際、発電領域42で
は、1000℃程度の高温となる。そこで、隔壁34と発電
領域42との間に断熱材35を配置し、予熱領域41を
形成したわけである。
【0041】むろん、予熱領域41内では隔壁34へと
近づくにつれて急速に温度が下がる。隔壁34において
上述のような気密シールを行うには、このシール部分の
温度を、発電領域42内よりもかなり低温に、好ましく
は500 ℃以下にしなければならない。更に、350 ℃以下
では、樹脂製シール材の選択種が広がる。しかし、100
℃以下にするには、予熱領域を長くする必要が生じ、単
位体積当たりの発電量が減る。従って、予熱領域41の
温度は、100 ℃〜350 ℃が最も好ましい範囲である。こ
の一方、燃料ガス及び酸化ガスは、予熱領域41を通過
する間に、共に予熱されることになる。
【0042】 (7)酸化ガスは、燃焼領域39におい
て、既に減損した水蒸気等の多い廃燃料ガスと接触す
る。従って、局部的で急激な燃焼と発熱とが発生するこ
とはない。従って、これに伴なって単電池端部で亀裂が
生ずるおそれはない。
【0043】 (8)更に、酸化ガス導入管50Aを、
予熱領域41内の異常発熱によって変形する材料で形成
することができ、この場合は、以下の効果を奏すること
ができる。即ち、本例の集合電池を、例えば1000°
Cの高温で長時間作動させたときに、一つの単電池1A
にクラックが生じた場合、そのクラックで酸化ガスの漏
れが生じ、異常発熱を起こしうる。この異常発熱を放置
すると、その周辺の温度が上昇し続けるため、更に新た
なクラック等を引き起こし、事故につながる可能性があ
る。
【0044】この際、缶30内には多数の単電池1Aが
存在しており、各単電池1Aが発熱しているので、一部
分の異常発熱を検出することは困難である。集合電池の
一部分のみの異常発熱を検出するには、缶30内のあら
ゆる箇所に温度計を設置し,監視しなければならないの
で、多額の投資、稼働費用が必要になる。また、異常発
熱をもし検出できたとしても、多数の単電池1Aの中
で、異常が生じている単電池1Aを特定することは不可
能に近い。従って、缶30内の全部に対して一律に、ガ
スの供給を停止し、稼働を停止しなければならないの
で、非常に損失が大きくなる。
【0045】この点、酸化ガス導入管を、予熱領域41
内の異常発熱によって変形する材料で形成すれば、この
異常発熱によって酸化ガス導入管が変形して閉塞し、酸
化ガスの流れが停止する。これにより、酸化ガスの漏れ
が防止され、異常発熱が缶30内の他の部分に波及しな
い。むろん、缶30内のあらゆる箇所に温度計を設置す
る必要はなく、これらの温度計を監視する必要もないの
で、多額の投資、稼働費用を要しない。
【0046】しかも、酸化ガス導入管は、異常発熱によ
って初めて閉塞し、酸化ガスの通路を閉塞するのであ
り、異常発熱部分から離れた酸化ガス導入管は、弾性な
いし塑性は有しているものの、閉塞はしない。従って、
異常発熱部分で酸化ガスの供給を停止しつつも、その他
の部分では酸化ガスの供給は阻害されず、発電が行われ
る。
【0047】この場合、酸化ガス導入管を構成する材料
は、予熱領域41における正常な温度領域を越えた異常
発熱に反応して、軟化又は溶解する材料でなければなら
ない。この材料は、好ましくは、酸化ガス導入管の周囲
温度を、前記した好適温度100°C〜350°Cから
選択したとき、この周囲温度で弾性又は塑性を有し、こ
の周囲温度よりも200°C以上高い温度で軟化又は溶
解する。
【0048】この材料は、好ましくは、金属、有機物、
ガラス、金属とセラミックスとの複合材料、有機物とセ
ラミックスとの複合材料及びガラスとセラミックスとの
複合材料からなる群より選ばれる。この金属としては、
アルミニウム(融点659°C)、亜鉛(融点420°
C)、すず(同232°C)、鉛(同327°C)、
金、銅、銀等の低融点金属、及びこれらの合金がある。
【0049】この有機物としては、テフロン(約300
°C〜400°Cで軟化する。)、ポリプロピレン(1
00°C以上で軟化する。)、ビニール、シリコンゴ
ム、その他熱可塑性のプラスチックを使用できる。これ
には、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンフタレート、ポリサルホン、ポリエー
テルイミド、ABS樹脂、AS樹脂、ACS樹脂、超高
分子量ポリエチレン、メタクリル樹脂等を例示できる。
上記のガラスとしては、Na2 O─CaO─SiO
2 系、PbO─B2 3 ─Al2 3 ─SiO2 系、N
2 O─B23 ─Al2 3 ─SiO2 系等のガラス
を例示できる。
【0050】なお、酸化ガス導入管をこうした材料で形
成する構成は、後述する各実施例においても採用でき
る。また、酸化ガス導入管の一部分のみを、上記した、
異常発熱により変形する材料で形成することもできる。
この場合には、酸化ガス導入管の残りの部分は、セラミ
ックスや硬質金属で形成することができる。
【0051】上記の例では、酸化ガス導入管50Aの端
部を貫通孔34b内に挿入した。しかし、この代りに酸
化ガス導入管50Aの末端面を気密性隔壁34に当接さ
せ、両者の間を気密にシールしてもよい。むろんこの場
合には、酸化ガス導入管50Aの内側空間50aを貫通
孔34bに連通させる。また、各単電池1Aを、それぞ
れ垂直方向に立てることもできる。
【0052】また、図8に概略的に示すように、酸化ガ
ス及び燃料ガスの供給形態を変更することができる。図
7に示したものと同じ部材には同じ符号を付け、その説
明は省略する。缶30の内部には、図8において右側か
ら順番に、酸化ガス室38、燃料ガス室37、発電室4
0、燃焼領域39が設けられている。酸化ガス室38と
燃料ガス室37とは、気密性隔壁54によって区分さ
れ、燃料ガス室37と発電室40とは隔壁55によって
区分される。隔壁55は多孔質であってもよい。
【0053】予熱領域41は隔壁55側にある。酸化ガ
ス室38を供給管32が横断し、供給管32の内部空間
が燃料ガス室37に連通する。隔壁55には、貫通孔5
5aと55bとがそれぞれ交互に規則的に形成されてい
る。気密性隔壁54には、貫通孔54aが規則的に形成
されている。各貫通孔54aの中に、発電装置の運転時
の予熱領域41内温度で変形可能な酸化ガス導入管50
Bの一端が挿入され、固定されている。
【0054】各酸化ガス導入管50Bは、それぞれ燃料
ガス室37を横断し、隔壁55の貫通孔55bを貫通す
る。酸化ガス導入管50Bの他端が、単電池1Aの端部
に固定されている。この結果、各単電池1Aの予熱領域
41側の端部と気密性隔壁54とが、酸化ガス導入管5
0Bによって連結される。
【0055】単電池1Aと酸化ガス導入管50Bとの間
が、シール部材51によって気密にシールされている。
気密性隔壁54と酸化ガス導入管50Bとの間が、シー
ル部材52によって気密にシールされている。
【0056】燃料ガスは、供給管32から燃料ガス室3
7内に矢印Eのように供給され、貫通孔55aを矢印F
のように通過し、予熱領域41、発電領域42を流れ、
矢印Gのように緩衝材13を通過し、燃焼領域39に入
る。
【0057】酸化ガスは、矢印Aのように貫通孔30a
を通って酸化ガス室38内に入り、次いで、矢印Bで示
すように、酸化ガス導入管50Bの内側空間50aに入
る。次いで、この酸化ガスは、内側空間50a、酸化ガ
ス流路6を矢印Cのように順次通過し、矢印Dのように
燃焼領域39内に流出する。
【0058】単電池1Aにおいては、酸化ガス流路6に
は何も障害物を設けていない。しかし、予熱領域41に
おいては、酸化ガスを発電のために消費してはいない。
そこで、図9に示すように、予熱領域41内において、
通気性の断熱材28を充填することができる。こうした
断熱材28としては、セラミックス多孔体、セラミック
スファイバー等が好ましい。通気性の断熱材28を予熱
領域41内で酸化ガス流路6に充填することにより、発
電領域42内の高熱を効果的に吸収して断熱効果を上
げ、気密シール部分の温度を一層引き下げることができ
る。これと共に、熱を吸収した断熱材28を酸化ガスが
通過する間に、酸化ガスを一層効果的に予熱できる。即
ち、断熱材28が一種の熱交換作用を発揮する。
【0059】また、図10に示すようなセパレータ5B
を用いることもできる。セパレータ5Bでは、セパレー
タの幅方向の両縁部の表面に、一対の側壁5cが互いに
平行に形成されている。発電領域42においては、一対
の側壁5cの内側に、例えば計3列の四角柱状の隔壁5
dが、セパレータの長さ方向に向って互いに平行に形成
されている。発電部分では、酸化ガス流路6が、互いに
平行に4列設けられている。
【0060】予熱領域41においては、酸化ガス流路が
複雑に屈曲している。まず、単電池の予熱部分の入口側
からみると、セパレータ5Bの幅方向に延びる四角柱形
状の隔壁5fが、セパレータ5Bの一端から発電領域の
方へと向って、計3列形成されている。各隔壁5fは、
互いに対して平行であり、かつセパレータ5Bの長さ方
向に対して垂直である。各隔壁5fの一端は、一対の側
壁5cのうちのいずれかと一体化しており、その他端
は、側壁5cと若干の隙間を残している。三列の隔壁5
fの間に酸化ガス流路6Aが形成される。
【0061】隔壁5fと5dとの間には、計4個の直方
体状の隔壁5eが形成されている。計4個の幅の小さい
隔壁5eは、セパレータ5Bの幅方向へと向って一列に
並び、このうちの二つはそれぞれ側壁5cに一体化して
いる。隔壁5eの間には、短かい酸化ガス流路6Bが、
計3箇所に形成されている。
【0062】本実施例では、予熱領域41において、酸
化ガス流路が蛇行し、屈曲しているので、酸化ガス流路
が直線状の場合にくらべて、酸化ガスの流過距離がかな
り長くなる。従って、酸化ガスの予熱を効果的に行え
る。
【0063】図11は、他の単電池1Bを幅方向に切っ
てみた、図4と同様の断面図である。このうち、固体電
解質3、燃料電極2の構成、製造法は上記と同様であ
る。セパレータ5Cの平板状本体5aの幅方向の両縁
に、それぞれ側壁5cが設けられる。また空気電極4A
には複数列の隔壁4bが設けられる。これらを接合する
ことによって、側壁5cと隔壁4bとの間、隣り合う隔
壁4bの間には、それぞれ酸化ガス流路6が形成され
る。こうした幅方向断面を有する単電池1Bの、他の部
分の構成は、単電池1Aの構成と同じにすることができ
る。
【0064】次に、長さ方向の両端が開口した円筒型SO
FC単電池の集合化に対して、本発明を適用した実施例に
ついて説明する。図12は、本実施例に係る発電装置の
一部分を各単電池11の長さ方向に切って見た断面図、
図13はこの発電装置の一部分を各単電池11の幅方向
に切って見た断面図である。図6、図7に示したものと
同じ構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する
ことがある。
【0065】多孔質の空気電極材料によって、円筒状の
空気電極基体14が形成されており、空気電極基体14
の内側に、円柱形状を持つ酸化ガス流路6Cが形成され
ている。酸化ガス流路6Cは、単電池11の長さ方向の
両端に開口する。発電領域42内においては、各単電池
11が、図13に示すような幅方向断面形状を有する。
即ち、空気電極基体14の外側表面に、一部を残して固
体電解質23が形成されている。固体電解質23が存在
しない領域では、インターコネクター15が形成され、
これら両者が空気電極14の表面を覆っている。
【0066】固体電解質23の表面には、燃料電極12
が形成され、インターコネクター15の表面には、接続
端子17が形成されている。単電池11は、図13にお
いて上下方向と左右方向とに向って配列されている。た
だし、図面の寸法上の制約から、図12においては下側
の単電池11を3個図示し、図13においては、下側及
び左側の単電池11を2列×2列のみを示した。
【0067】図13において左右方向に隣り合った単電
池11の燃料電極12同士を、耐熱導電体43Cで接続
する。これと共に、上下方向に隣り合った単電池11の
燃料電極12と接続端子17とを、耐熱導電体43Dで
接続する。図13において最も下側の単電池11は集電
板45に接続される。
【0068】発電領域42では、上述のように、インタ
ーコネクター15、接続端子17、燃料電極12が設け
られているが、予熱領域41ではこれらを設ける必要が
ない。そこで、本実施例では、空気電極基体14の全表
面を、固体電解質23で覆った。そして、インターコネ
クター15と固体電解質23との間に切れ目がないよう
にした。
【0069】他の部分については、図6、図7に示す発
電装置と同様である。即ち、各貫通孔34bの中に、酸
化ガス導入管50Aの一端が挿入され、固定されてい
る。酸化ガス導入管50Aの他端が、単電池1Aの端部
に固定されている。単電池1Aと酸化ガス導入管50A
との間が、シール部材51によって気密にシールされて
いる。気密性隔壁34と酸化ガス導入管50Aとの間
が、シール部材52によって気密にシールされている。
予熱領域41においては、上下方向、左右方向に隣り合
う各単電池1Aの間の空間に、通気性断熱材35を充填
する。こうした発電装置によっても、前述した(4)、
(5)、(6)、(7)の効果を奏することができる。
【0070】また、ジルコニア等からなる円筒状の多孔
質基体の表面に、空気電極をその全周に亘って設けるこ
ともできる。気体の流通を妨げない耐熱導電体は、耐熱
金属繊維を編んで作ったフェルト状物質とするか、多数
の開気孔を有するスポンジ状物質とするのが好ましい。
これらの材質としては、ニッケルが好ましい。上記のス
ポンジ状物質を作製するには、例えば、耐熱金属粉末と
発泡剤とバインダーとを混練し、成形、焼成すればよ
い。
【0071】次に、作動実験の結果について述べる。図
1〜図7において述べた発電装置を製造した。酸化ガス
導入管50Aは、テフロンによって形成した。耐熱導電
体はニッケルフェルトで形成し、断熱材35はアルミナ
で形成した。酸化ガス導入管50A付近の温度は約10
0°Cであった。
【0072】単電池1Aのスタックに2kgf/cm2
の荷重を負荷した。発電温度は1000°Cとし、燃料
ガスとして水素を使用し、酸化ガスとして空気を使用し
た。電流密度300mA/cm2 で発電を実施し、単電
池当たりの端子電圧を測定した。そして10時間経過す
るごとに端子電圧を測定した。最初の端子電圧と比較し
て、劣化した割合を、端子電圧の劣化率として、図14
のグラフKに示した。
【0073】一方、上記と同様の発電装置を製造した。
ただし、図7において、酸化ガス導入管50Aは使用し
なかった。この代わり、単電池1Aの端面を、隔壁34
に、気密性シール材によって直接接着し、気密なシール
状態とした。この発電装置について、上記と同様の測定
を行った。この結果を、図14のグラフLに示す。
【0074】グラフKから判るように、本発明例では、
150時間連続運転しても、単電池の端子電圧は劣化し
ない。これは、酸化ガス導入管50Aが、その弾性によ
って単電池の位置変化を吸収し、単電池の破壊を防止し
たこと、単電池の位置変化により、隣り合う単電池の接
続抵抗の増大が防止されたことによる。
【0075】グラフLから判るように、比較例では、1
00時間経過すると、単電池当たりの端子電圧が20%
以上も劣化している。これは、単電池1Aが隔壁に固定
されており、その位置が変化しないため、隣り合う単電
池の接続抵抗が増大したためである。
【0076】
【発明の効果】本発明の発電装置によれば、燃料ガスと
酸化ガスとが混合しないように容易に分離でき、長期間
安定してシールを行うことができ、単電池の長さ方向の
一端を封止する必要がない。
【0077】更に、酸化ガス導入管が変形可能なので、
単電池全体に圧力をかけたときや、単電池が自重によっ
て位置変化したときに、各酸化ガス導入管の位置が変化
しても、この位置変化を、酸化ガス導入管の変形によっ
て吸収、緩和できる。この結果、各酸化ガス導入管に加
わる応力が小さくなるので、単電池が破壊しない。そし
て、各酸化ガス導入管の位置が変化することで、隣り合
う単電池の距離を小さくでき、接続抵抗を低くし、発電
装置から取り出せる電力を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セパレータ5Aの斜視図である。
【図2】電池素子部分を燃料電極2側から見た平面図で
ある。
【図3】電池素子部分を空気電極4側から見た平面図で
ある。
【図4】単電池1Aを幅方向に切って見た断面図であ
る。
【図5】単電池1Aを長さ方向に切って見た断面図であ
る。
【図6】発電装置の一部分を単電池1Aの幅方向に切っ
て見た断面図である。
【図7】図6の発電装置の一部分を単電池1Aの長さ方
向に切って見た一部断面図である。
【図8】他の発電装置の一部分を、単電池1Aの長さ方
向に切って見た一部断面図である。
【図9】通気性の断熱材28を、セパレータ5Aの酸化
ガス流路6内に充填した状態を示す斜視図である。
【図10】セパレータ5Bを示す斜視図である。
【図11】他の単電池1Bをその幅方向に切って見た断
面図である。
【図12】単電池11を集合化した発電装置の一部分
を、単電池11の長さ方向に切って見た断面図である。
【図13】図12の発電装置の一部分を、単電池11の
幅方向に切って見た断面図である。
【図14】本発明例及び比較例の発電装置について作動
実験を行った際の、単電池当たりの端子電圧の経時変化
を示すグラフである。
【符号の説明】
1A、1B、11 単電池 2、12 燃料電極 3、
23 固体電解質 4、4A 空気電極 5A、5B、
5C セパレータ 4b、5b、5d、5e、5f 隔
壁 6、6A、6B、6C 酸化ガス流路 13 気体
の流通を妨げない緩衝材 14 円筒状の空気電極基体
15 インターコネクター 28、35 通気性断熱
材 33、34、54 気密性隔壁 36、55 隔壁
37燃料ガス室 38 酸化ガス室 39 燃焼領域
40 発電室 41 予熱領域 42 発電領域 4
3A、43B、43C、43D 耐熱導電体 50A、
50B 変形可能な酸化ガス導入管 51、52 シー
ル部材 A、B、C、D酸化ガスの流れ E、F、G
燃料ガスの流れ H 燃焼排ガスの流れ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/24 H01M 8/02 H01M 8/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体酸化物型燃料電池からなる単電池で
    あって、単電池の内側に酸化ガス流路が形成され、単電
    池の長さ方向の両端にそれぞれ前記酸化ガス流路が開口
    し、単電池の表面に少なくとも燃料電極膜が形成されて
    いる単電池を集合してなる発電装置において、 この発電装置内に少なくとも燃料ガス室、酸化ガス室、
    予熱領域及び発電領域からなる発電室が設けられ、互い
    の空間は気密性隔壁によって区分され、前記単電池が前
    記予熱領域及び発電領域内に複数個互いに所定間隔を置
    いて配列され、気体の流通を妨げない構造の耐熱導電体
    によって隣り合う単電池が直列接続及び並列接続され、
    前記単電池の前記予熱領域側の端部と前記酸化ガス室の
    気密性隔壁とが、前記発電装置の運転時の前記予熱領域
    内温度で弾性を有し変形可能な酸化ガス導入管によって
    連結され、前記単電池と前記酸化ガス導入管との間及び
    前記気密性隔壁と前記酸化ガス導入管との間がそれぞれ
    気密にシールされ、前記燃料ガス室内の燃料ガスが前記
    予熱領域及び前記発電領域を通過して流れるように構成
    され、前記酸化ガス室内の酸化ガスが酸化ガス導入管の
    内側空間及び前記酸化ガス流路を通って流れるように構
    成されている、発電装置。
  2. 【請求項2】 前記発電装置内の発電室に続いて燃焼領
    域を設け、前記単電池の外側を通過した燃料ガスと前記
    単電池の内側を通過した酸化ガスとを燃焼する、請求項
    1記載の発電装置。
  3. 【請求項3】 前記酸化ガス導入管が、前記発電装置の
    運転時の前記予熱領域内温度で弾性を有する金属又は有
    機物からなることを特徴とする、請求項記載の発電装
    置。
  4. 【請求項4】 前記酸化ガス導入管が、硬質金属の薄板
    からなることを特徴とする、請求項記載の発電装置。
  5. 【請求項5】 前記単電池と前記酸化ガス導入管との間
    及び前記気密性隔壁と前記酸化ガス導入管との間が、オ
    ーリング、ガスケット及び有機樹脂からなる群より選択
    されたシール部材によって気密にシールされている、請
    求項1記載の発電装置。
  6. 【請求項6】 前記単電池と前記酸化ガス導入管との間
    の気密シール部分、前記気密性隔壁と前記酸化ガス導入
    管との間の気密シール部分及び前記酸化ガス導入管の温
    度が、発電時に500°C以下に保たれるように構成さ
    れた、請求項1記載の発電装置。
  7. 【請求項7】 前記予熱領域において、各単電池の外側
    及び前記酸化ガス導入管の外側に通気性断熱材が設置さ
    れている、請求項1記載の発電装置。
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