JP2758520B2 - 固体電解質型燃料電池の単電池及びこれを用いた発電装置 - Google Patents

固体電解質型燃料電池の単電池及びこれを用いた発電装置

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JP2758520B2
JP2758520B2 JP3249619A JP24961991A JP2758520B2 JP 2758520 B2 JP2758520 B2 JP 2758520B2 JP 3249619 A JP3249619 A JP 3249619A JP 24961991 A JP24961991 A JP 24961991A JP 2758520 B2 JP2758520 B2 JP 2758520B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質型燃料電池
の単電池及びこれを用いた発電装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近、燃料電池が発電装置として注目さ
れている。これは、燃料が有する化学エネルギーを直接
電気エネルギーに変換できる装置で、カルノーサイクル
の制約を受けないため、本質的に高いエネルギー変換効
率を有し、燃料の多様化が可能で(ナフサ、天然ガス、
メタノール、石炭改質ガス、重油等)、低公害で、しか
も発電効率が設備規模によって影響されず、極めて有望
な技術である。特に、固体電解質型燃料電池 (SOFC)
は、1000℃の高温で作動するため電極反応が極めて活発
で、高価な白金などの貴金属触媒を全く必要とせず、分
極が小さく、出力電圧も比較的高いため、エネルギー変
換効率が他の燃料電池にくらべ著しく高い。更に、構造
材は全て固体から構成されるため、安定且つ長寿命であ
る。
【0003】上記のように、SOFCの構成材がすべて固体
であることから、様々な構造のSOFCが提案されている。
これらは、平板型と円筒型とに大別される( エネルギー
総合工学13−2,1990) 。これらのSOFCの単電池の起電
力は、開回路において約1V、電流密度も精々数100mA
/cm2 程度である為、実使用にあたっては、大きな発電
面積を有する単電池を容易に直列、並列に接続できるよ
うにすることが重要である。この観点から、単電池とそ
のスタック( 集合電池) の構造を検討しなければならな
い。
【0004】しかし、平板型セルにおいては、セラミッ
クスの脆弱性から、平面精度の高い大面積の単電池を作
製することは困難であった。これを解決する為に、単セ
ル間の電気的接続用に柔かい材料を介在させる方法が提
案されている(特開平3-55764)。しかし、この方法をも
ってしても、一体で作製するセラミックス平板の大きさ
には限界があり、また構造が複雑であるため、単電池間
の並列接続が困難で、出力電流量を容易に拡大できな
い。更に、平板型の単電池では、その端部でガスシール
を行うことが困難である。
【0005】これに対して、現在最も製作技術の進んで
いるウエスティングハウス社の円筒型セル(エネルギー
総合工学13−2、1990年)においては、構造上強度のあ
る円筒型を用いることで、セラミックスの脆弱性を緩和
し、さらに単電池の片端を封じた構造にすることでシー
ルレス構造を可能としている。更に、金属性フェルトを
用いて直列、並列に容易に接続できる点で優れている。
しかし、この構造においては、電流が固体電解質膜に平
行に流れる為、電流経路が長く、この過程での電力消費
がある。これを解決する為に、円筒断面の周方向以外に
電流経路を設ける方法が提案されている( 特開昭63-261
678)。しかし、これでも固体電解質膜に垂直に電流を流
す平板型セル程には、セルの内部抵抗を低減できない。
また、この方法では、円筒状の多孔質支持体の上に、気
密質固体電解質膜を設ける必要があるが、この際、EVD
法等の高度で生産速度が小さく、製造コストの大きい技
術を用いる必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、平板
型の単電池において、単電池それ自体でシールレス構造
を実現すると共に、発電時に単電池の内部に加わる熱応
力による単電池のシールの破損を防止し、単電池とその
スタックとの信頼性を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電池素子とセ
パレータとの積層構造を備えている平板型の固体電解質
型燃料電池用の単電池であって、電池素子が、平面的に
見て短辺の長さに対する長辺の長さの比が2倍以上であ
る四辺形であって、緻密質の平板状固体電解質、この一
方の面に設けられた空気電極膜及び他方の面に設けられ
た燃料電極膜を備えており、平板状固体電解質の相対向
する二つの長辺の縁部と一つの短辺の縁部とにおいて空
気電極膜側へと固体電解質が露出しており、セパレータ
が、平面的に見て短辺の長さに対する長辺の長さの比が
2倍以上である四辺形であって、緻密質の電子伝導体か
らなり、このセパレータの相対向する二つの長辺の縁部
と一つの短辺の縁部とにおいて細長い外周側突起が形成
されており、外周側突起のうち相対向する二つの長辺に
形成されている外周側突起の間に一つ以上の隔壁が形成
されており、外周側突起および隔壁の間に複数の溝が形
成されており、セパレータの前記外周側突起が、電池素
子の前記空気電極側へと露出している固体電解質に対し
て気密に接合されており、セパレータの隔壁が空気電極
膜に対して接合されており、複数の溝がそれぞれ酸化ガ
ス流路を形成しており、セパレータのうち外周側突起が
形成されていない一つの短辺に酸化ガス流路が開口して
いることを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る発電装置は、前記単電
池を複数個備えており、発電装置内に燃料ガス室と発電
領域と燃焼領域と酸化ガス室とがこの順序で配列されて
おり、単電池が発電領域に複数個互いに所定間隔を置い
て配列されており、この際複数個の単電池の燃料電極膜
及び開口の向きがほぼ同じになるように配列されてお
り、隣り合う単電池の燃料電極膜とセパレータとが気体
の流通を妨げない構造の耐熱導電体によって直列接続さ
れており、隣り合う単電池のセパレータ同士が気体の流
通を妨げない構造の耐熱導電体によって並列接続されて
おり、各単電池の各酸化ガス流路の開口に酸化ガス供給
管が挿入されており、燃料ガス室からの燃料ガスが発電
領域を通して燃焼領域へと流され、酸化ガス室からの酸
化ガスが酸化ガス供給管を通って酸化ガス流路へと供給
され、単電池の端部の外周側突起に衝突して反転し、酸
化ガス流路を通って燃焼領域へと流されることを特徴と
する。
【0009】
【実施例】以下、図1〜図8を順次参照しつつ、本発明
の実施例について説明する。図1はセパレータ1Aを示す
斜視図である。このセパレータ1Aの平面形状は長方形で
あり、この長方形の長片の長さと、短辺の長さとの比は
2以上である。このセパレータ1Aの4辺のうち、2つの
長辺に沿って、それぞれ細長い突起1bが互いに平行にな
るように形成される。1つの短辺には細長い突起1dが形
成される。突起1dの2つの端部が、それぞれ突起1bの端
部と連続している。セパレータ1Aの長方形状の平板状本
体1aと、2つの突起1bと、突起1dとによって、セパレー
タ1Aの外枠が構成される。平板状本体1aの表面には、例
えば4列の細長い隔壁1cが、互いに平行にかつ突起1bに
平行に形成されている。隔壁1cの一方の端部は、平板状
本体1aの端部まで延び、隔壁1cの他方の端部は、突起1d
につながっている。
【0010】このセパレータ1Aは、気密質の電子伝導体
からなる。更に、このセパレータ1Aは、酸化ガスと燃料
ガスとに対して曝されるので、耐酸化性と耐還元性とを
備えていなければならない。こうした材料としては、La
CrO3セラミックス、酸化ガスにさらされる部分をLaCrO3
セラミックスで被覆したニッケルジルコニアサーメット
等を例示できる。
【0011】図2は、電池素子2を示す斜視図、図3
は、電池素子2を空気電極膜4側からみた平面図であ
る。平板状固体電解質3の平面形状は、セパレータ1Aと
ほぼ同寸法の長方形である。この平板状固体電解質3の
一方の面に空気電極膜4が設けられ、他方の面に燃料電
極膜5が設けられている。平板状固体電解質3の2つの
長辺の縁部に沿って、固体電解質の露出部分3aが形成さ
れ、1つの短辺に沿って、固体電解質の露出部分3bが形
成される。各露出部分3aの寸法は、突起1bの寸法とほぼ
同じであり、各露出部分3bの寸法は、突起1dの寸法とほ
ぼ同じである。平板状固体電解質3は、気密質でなけれ
ばならない。
【0012】空気電極膜4は、ドーピングされたか、又
はドーピングされていないLaMnO3 ,CaMnO3 ,LaNiO3 ,La
CoO3等で製造でき、ストロンチウムを添加したLaMnO3
好ましい。平板状固体電解質3は、一般にはイットリア
安定化ジルコニア等で製造できる。燃料電極膜5は、一
般にはニッケル−ジルコニアサーメット又はコバルトジ
ルコニアサーメットが好ましい。
【0013】図4は、電池素子2とセパレータ1Aを接合
する前の状態を示す断面図である。電池素子2の空気電
極膜4とセパレータ1Aの突起1cとを向い合わせる。突起
1b,1c,1dの各表面には、接合用のセラミックス粉末層6
を設ける。この粉末層6の材質は、空気電極膜4の材質
か、セパレータ1Aの材質と同じにすることができる。そ
して、2つの突起1bをそれぞれ露出部分3aに当接させ、
突起1dを露出部分3bに当接させ、突起1cを空気電極膜4
に当接させる。この状態で焼成し、図5に示す単電池7A
を得る。単電池7Aにおいては、突起1c間の溝が酸化ガス
流路8を構成する。酸化ガス流路8の一方の端部は単電
池7Aの外へと開口し、他方の端部は突起1dによって塞が
れる。これらの酸化ガス流路8は、いずれも気密質であ
るセパレータ1Aと平板状固体電解質3とによって包囲さ
れている。従って、酸化ガス流路8の開口以外から、酸
化ガスが漏れることはない。
【0014】図6は、他の単電池7Bを幅方向に切ってみ
た、図5と同様の断面図である。この単電池7Bのう
ち、電池素子部分は図5のものと同じである。セパレー
タ1Bも、突起1cが存在しない点を除けば、セパレータ1A
と同じである。そして、セパレータ1Bにおいては、平板
状本体の表面に、細長い四角柱状の隔壁9が、突起1cの
代りに設けられている。これらの隔壁9は耐還元雰囲気
の材料である必要はなく、大気中で安定で、電気伝導度
の高い、例えばAサイトをアルカリ土類金属で置換した
ランタンマンガナイト等で形成できる。ここで、これら
の隔壁9は、互いに平行に且つ突起1bに対して平行に設
置されており、かつ隣り合う隔壁9の間隔も一定であ
る。電池素子2とセパレータ1Bとを接合する前の段階に
おいては、隔壁9の間、隔壁9と突起1bとの間に、細長
い四角柱形状の溝が設けられる。セパレータ1Bを電池素
子2と接合すると同時に、各隔壁9を空気電極膜4に接
合する。これにより、上記の溝が酸化ガス流路8とな
る。
【0015】次に、上記の単電池を集合してなる発電装
置の構成例について述べる。図7は、こうした発電装置
を単電池の幅方向に切ってみた一部断面図である。図8
は、図7の発電装置を単電池の長さ方向に切ってみた部
分断面図である。発電装置全体は、略直方体状の缶13内
に収容されている。缶13の内部には、燃料ガス室17、発
電室18、燃焼室19、酸化ガス室20が設けられている。缶
13の貫通孔13a が燃料ガス室17に連通し、貫通孔13b が
酸化ガス室20に連通し、貫通孔13c が燃焼室19に連通す
る。
【0016】燃料ガス室17と発電室18とは隔壁21によっ
て区分される。隔壁21には、一定間隔で燃料ガス供給孔
21a が設けられている。発電室18と燃焼室19とは隔壁16
によって区分される。隔壁16には、一定間隔で単電池挿
入孔16a が形成される。燃焼室19と酸化ガス室20とは隔
壁22によって区分される。隔壁22には、一定間隔で貫通
孔22a が形成される。
【0017】各単電池7Aは発電室18内に収容され、その
突起1dが隔壁21にアルミナフェルト等の絶縁性セラミッ
クスフェルト材を介して当接する。各単電池7Aの開口1e
側の端部は、各単電池挿入口16a を貫通し、燃焼室19に
露出する。この結果、各酸化ガス通路8は、燃焼室19と
連通する。単電池挿入孔16a と単電池7Aの外周面との間
には、単電池挿入孔19a のほぼ全周に亘って若干の隙間
が開いており、この隙間に、アルミナフェルト等のセラ
ミックスフェルト材24が充填されている。この結果、各
単電池7Aは、セラミックスフェルト材24によってゆるく
保持される。
【0018】缶13の発電室18の底には、平板状の集電板
14が設置され、集電板14の上に集電材層15が設けられて
いる。単電池7Aは、本実施例では、上下方向と左右方向
とに、それぞれ一定間隔を置いて延びるように配置され
ている。ただし、図7においては、図面の寸法上の制約
から、こうした集合電池のうち下方の3列のみを図示
し、かつ左側の2列のみを図示した。むろん、こうした
集合電池中に含まれる単電池7Aの個数は、適宜選択でき
るものである。
【0019】発電室18内において最下端の単電池7Aは、
集電材層15の上に敷置される。集電材層15は、単電池7A
の形状や変形に追随させるため、弾性と可塑性とを有す
るものがよい。最下端の単電池7Aの上に、所定間隔を置
いて順次他の単電池7Aを配置し、上下の単電池7Aの燃料
電極膜5と平板状本体1aとを対向させる。これらの間
に、略平板形状の耐熱導電体11A を挿入し、上下方向に
隣り合った単電池7Aの燃料電極膜5と平板状本体1aとを
電気的に接続する。また、図7において左右方向に隣り
合う単電池7Aの間に、細長い耐熱導電体11B を挿入す
る。これにより、単電池7Aのセパレータ1A同士を電気的
に接続する。各耐熱導電体11A と11B は、接触しないよ
うにする。
【0020】隔壁22の貫通孔22a とほぼ同じ内径を有す
る円筒状の供給管12が隔壁22に一定間隔で固定される。
各供給管12の内側空間は、それぞれ貫通孔22a を介して
酸化ガス室20に連通する。各供給管12は、燃焼室19を横
切り、開口1eを通って酸化ガス流路8内に挿入され、平
板状本体1a上に支持される。各供給管12の先端にある供
給口12a が、突起1dと若干の距離を置いて対向する。
【0021】次に、図8を参照しつつ、この発電装置の
動作について述べる。酸化ガスは、缶13の外部から、貫
通孔13b を通して矢印Aのように供給され、酸化ガス室
20を通り、貫通孔22a から矢印Bのように供給管12内へ
と送られる。次いで、この酸化ガスは、矢印Cのように
供給管12内を流れ、供給口12a から矢印Dのように酸化
ガス流路8内へと供給される。そして、この酸化ガスは
すぐに突起1dに衝突して矢印Dのように方向転換し、空
気電極膜4と供給管12との間を流れ、開口1eから燃焼室
19へと排出される。
【0022】一方、燃料ガスは、缶13の外部から、矢印
Eのように貫通孔13a を通って燃料ガス室17内へと供給
され、更に燃料ガス供給孔21a を通って発電室18内に供
給される。そして、主として耐熱導電体11A, 11Bの中を
通り抜け、更にセラミックスフェルト材24をも通り抜け
て、燃焼室19内に排出される。発電装置の動作時には、
空気電極膜4と平板状固体電解質3との界面で酸化ガス
が酸素イオン等を生じ、これらの酸素イオン等が平板状
固体電解質3を通って燃料電極膜5へと移動し、燃料ガ
スと反応すると共に電子を燃料電極膜5へと放出する。
そして、正極である空気電極膜4と負極である燃料電極
膜5との間に電位差が生ずる。こうした単電池を前記し
たように直列接続、並列接続し、最終的に集電体14から
電力を取り出す。
【0023】発電室18と燃焼室19との間では僅かの差圧
で燃焼室19へと燃料ガスの流れが生ずるように設計され
ており、燃焼室19から発電室18への逆流を防いでいる。
発電室18を通過した燃料ガスには、反応によって生成し
た水蒸気、炭酸ガス等が含まれており、かつその燃料含
有量も減少している。この減損した燃料ガスが、同様に
減損した排酸化ガスと燃焼室19内で燃焼する。この燃焼
熱により、供給管12内を流れている新鮮な酸化ガスを予
熱できる。貫通孔13c から、矢印Gのように燃焼排ガス
を排出する。燃料ガスとしては、水素,改質水素,一酸
化炭素,炭化水素等の燃料を含むガスを用いる。酸化ガ
スとしては、酸素を含むガスを用いる。
【0024】本実施例によれば、以下の効果を奏しう
る。 (1) 電池素子2が平板状であるので、例えば、現在最も
実用性が高いと言われるSOFCである円筒型SOFC (特開昭
57-11356 号公報等) にくらべて、格段に発電面積を大
きくでき、単位体積当たりの発電量を増大させることが
できる。
【0025】(2) 平板状固体電解質3を成形する際、テ
ープキャスト法やプレス成形法を使用できる。即ち、円
筒型の単電池を製造する場合のように、固体電解質膜を
EVD, CVDのような気相法によって設ける必要はない。従
って、こうした従来法にくらべ、固体電解質の生産性を
上げ、コストを下げることができる。こうした意味で、
平板状固体電解質膜3の厚さは10μm 以上、500 μm 以
下とすることが好ましく、50μm 以上、100 μm 以下と
すると更に好ましい。
【0026】(3) セパレータ1Aに複数個の突起1cが設け
られ、各突起1cが空気電極膜4に連結されている。これ
により、空気電極膜4から突起1cを通る電流経路が発生
するので、空気電極膜4内を膜と平行に流れる距離が格
段に短縮される。この結果、特に空気電極膜4内におけ
る内部抵抗が低減されるので、単電池出力が向上する。
【0027】(4) 上記のように、各突起1cが平板状の電
池素子2に対して接合されているので構造強度が大き
い。従って、単電池のレベルで見ても、集合電池のレベ
ルで見ても、信頼性が高くなった。この理由は、単電池
7Aが、マルチチャンネル構造、即ち、小さな四角筒状部
を幾つか合体させたような構造を備え、緻密なセラミッ
クス等を実質的な支持体としているからである。
【0028】(5) 前述したように、発電室18の圧力を燃
焼室19の圧力よりも大きくして燃料ガスを一方向に流
す。また、酸化ガスについても、酸化ガス流路8から燃
焼室19へと一方向的に流している。従って、単電池7Aの
四周を単電池挿入孔16a において気密かつリジッドにシ
ールする必要がない。このために単電池7Aには固定、シ
ールに起因する歪応力の発生が少なく、構造体としての
信頼性が向上する。
【0029】(6) しかも、各単電池7Aの保持と位置決め
とを、気体の流通を妨げない耐熱導電体11A, 11Bと、セ
ラミックスフェルト材24とによりソフトに行っている。
これにより、単電池7Aが熱膨張しても、単電池7Aにかか
る応力が一層小さくなる。
【0030】(7) 燃料ガス室17と燃焼室19との間に発電
室18が設けられているので、酸化ガスは、燃焼室19にお
いて、既に減損した水蒸気等の多い廃燃料ガスと接触す
る。従って、開口1e付近で、局部的で急激な燃焼と発熱
とが発生することはない。従って、これに伴なって単電
池端部で亀裂が生するおそれはない。
【0031】上記の実施例においては、平面形状が長方
形の単電池を用いた。しかし、単電池の平面形状を平行
西辺形や菱形にしてもよい。この場合も、その短辺の長
さに対する長辺の長さの比は、2倍以上とする必要があ
る。各酸化ガス流路をその幅方向に切ってみた断面積
は、0.1〜2cmとすることが好ましい。これは、
断面積が0.1cm以下では酸化ガス導入管を設ける
ことが困難となる為である。一方、2cm以上では単
電池内における酸化ガス容量が大きい為、必要以上に多
量の酸化ガスを導入する必要が生ずる為である。
【0032】気体の流通を妨げない耐熱集電体は、耐熱
金属繊維を編んで作ったフェルト状物質とするか、多数
の開気孔を有するスポンジ状物質とするのが好ましい。
これらの材質としては、ニッケルが好ましい。上記のス
ポンジ状物質を作製するには、例えば、耐熱金属粉末と
発泡剤とバインダーとを混練し、成形、焼成すればよ
い。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、電池素子が平板状であ
るので、円筒型SOFCにくらべて、格段に発電面積を大き
くでき、単位体積当りの発電量を増大させることができ
る。また、平板状固体電解質は、テープキャスト法やプ
レス成形法で成形できるので、EVD 等を用いて固体電解
質膜を形成する必要のある円筒型SOFCにくらべ、固体電
解質の生産性を上げ、コストを下げることができる。
【0034】また、緻密質の電子伝導性セラミックスか
らなるセパレータの3辺の縁部において細長い突起を形
成し、この細長い突起を平板状固体電解質の3辺に対し
て気密に接合する。従って、単電池のうち3辺は気密に
シールされており、残る一辺から単電池内に酸化ガスを
送り込める。従って、平板型SOFCと異なり、単電池の四
周を気密にシールし、特定の場所にリジッドに固定する
必要がない。また、各単電池間は弾性を有する耐熱性導
電体を介して接続される。このため、単電池に対して、
上記の固定やシールに起因する歪応力が加わらないの
で、単電池の信頼性が高い。
【0035】このように、平板型の単電池それ自体でシ
ールレス構造を実現できると共に、セパレータおよび固
体電解質が、平面的に見て短辺の長さに対する長辺の長
さの比が2倍以上である四辺形であるので、発電時に単
電池の内部に加わる熱応力による単電池のシールの破損
を防止し、単電池とそのスタックとの信頼性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セパレータ1Aを示す斜視図である。
【図2】電池素子2を示す斜視図である。
【図3】電池素子2を燃料電極膜4側からみた平面図で
ある。
【図4】セパレータ1Aと電池素子2とを接合する前の状
態を示す断面図である。
【図5】単電池7Aを示す断面図である。
【図6】単電池7Bを示す断面図である。
【図7】単電池7Aを集合してなる発電装置の一部を示す
断面図である。
【図8】図7の発電装置を単電池7Aの長さ方向に切って
みた部分断面図である。
【符号の説明】
1A セパレータ 1b, 1d 縁部における細長い突起 2 電池素子 3 平板状固体電解質 3a, 3b 縁部における固体電解質の露出部分 4 空気電極膜 5 燃料電極膜 7A, 7B 単電池 8 酸化ガス流路 11A, 11B 気体の流通を妨げない耐熱導電体 12 供給管 18 発電室 19 燃焼室 A,B,C,D 酸化ガスの流れ E,F 燃料ガスの流れ G 燃焼廃ガスの流れ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−306545(JP,A) 特開 平2−195656(JP,A) 特開 平2−197055(JP,A) 特開 昭57−113561(JP,A) 特開 昭61−183878(JP,A) 実開 平2−62659(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 8/02 H01M 8/12 H01M 8/24

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池素子とセパレータとの積層構造を備
    えている平板型の固体電解質型燃料電池用の単電池であ
    って、 前記電池素子が、平面的に見て短辺の長さに対する長辺
    の長さの比が2倍以上である四辺形であって、緻密質の
    平板状固体電解質、この一方の面に設けられた空気電極
    膜及び他方の面に設けられた燃料電極膜を備えており、
    前記平板状固体電解質の相対向する二つの長辺の縁部と
    一つの短辺の縁部とにおいて前記空気電極膜側へと固体
    電解質が露出しており、 前記セパレータが、平面的に見て短辺の長さに対する長
    辺の長さの比が2倍以上である四辺形であって、緻密質
    の電子伝導体からなり、このセパレータの相対向する二
    つの長辺の縁部と一つの短辺の縁部とにおいて細長い外
    周側突起が形成されており、前記外周側突起のうち相対
    向する二つの長辺に形成されている外周側突起の間に一
    つ以上の隔壁が形成されており、前記外周側突起および
    前記隔壁の間に複数の溝が形成されており、 前記セパレータの前記外周側突起が、前記電池素子の前
    記空気電極側へと露出している前記固体電解質に対して
    気密に接合されており、前記セパレータの前記隔壁が前
    記空気電極膜に対して接合されており、前記複数の溝が
    それぞれ酸化ガス流路を形成しており、前記セパレータ
    のうち前記外周側突起が形成されていない一つの短辺に
    前記酸化ガス流路が開口していることを特徴とする、固
    体電解質型燃料電池の単電池。
  2. 【請求項2】 前記電子伝導体が電子伝導性セラミック
    スである、請求項1記載の固体電解質型燃料電池の単電
    池。
  3. 【請求項3】 前記平板状固体電解質の厚さが10μm
    以上、500μm以下である、請求項1記載の固体電解
    質型燃料電池の単電池。
  4. 【請求項4】 前記酸化ガス流路が前記長辺と平行に延
    びるように形成され、前記酸化ガス流路をその幅方向に
    切ってみた断面積が0.1〜2cmである、請求項1
    記載の固体電解質型燃料電池の単電池。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の単電池を複数個備えてい
    る発電装置であって、発電装置内に燃料ガス室と発電領
    域と燃焼領域と酸化ガス室とがこの順序で配列されてお
    り、前記単電池が前記発電領域に複数個互いに所定間隔
    を置いて配列されており、この際複数個の単電池の燃料
    電極膜及び開口の向きがほぼ同じになるように配列され
    ており、隣り合う単電池の燃料電極膜とセパレータとが
    気体の流通を妨げない構造の耐熱導電体によって直列接
    続されでおり、隣り合う単電池のセパレータ同士が気体
    の流通を妨げない構造の耐熱導電体によって並列接続さ
    れており、各単電池の各酸化ガス流路の前記開口に酸化
    ガス供給管が挿入されており、前記燃料ガス室からの燃
    料ガスが前記発電領域を通して前記燃焼領域へと流さ
    れ、前記酸化ガス室からの酸化ガスが前記酸化ガス供給
    管を通って前記酸化ガス流路へと供給され、前記セパレ
    ータの短辺の縁部の前記外周側突起に衝突して反転し、
    前記酸化ガス流路を通って前記燃焼領域へと流されるこ
    とを特徴とする、発電装置。
  6. 【請求項6】 前記耐熱集電体が、ニッケル製のフェル
    ト状物質からなる、請求項5記載の発電装置。
  7. 【請求項7】 前記耐熱集電体が、ニッケル製のスポン
    ジ状物質からなる、請求項5記載の発電装置。
  8. 【請求項8】 前記開口から前記酸化ガス流路内に供給
    管が挿入され、この供給管から酸化ガスを供給できるよ
    うに構成された、請求項5記載の発電装置。
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