JPWO2002084376A1 - 光走査装置と、これを備えた画像読み取り装置、画像形成装置、及び写真処理装置 - Google Patents
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Abstract
光源(1)からの光束を走査する回転多面鏡(6)と、回転多面鏡(6)の反射面一つ分の主走査方向における幅より大きい線像を前記反射面上に形成する結像光学系(4)と、曲面ミラー(7)とを備え、光源(1)、結像光学系(4)、回転多面鏡(6)、及び曲面ミラー(7)は、副走査方向において異なる位置に配置されており、結像光学系(4)からの光束は、回転多面鏡(6)に斜めに入射し、回転多面鏡(6)で反射された光束は、曲面ミラー(7)に斜めに入射する。このことにより、1枚の曲面ミラーで、回転多面鏡からの反射光束を被走査面に入射させることができ、内接半径が小さくかつ反射面数の多い回転多面鏡を用いることができるので、良好な光学性能と高速性を実現できる。
Description
技術分野
本発明は、レーザビームプリンタ、レーザファクシミリ、デジタル複写機等の画像読み取り装置、又は画像を書き込む画像形成装置や写真処理装置に用いられる光走査装置に関する。
背景技術
レーザビームプリンタ等に用いられている多くの光走査装置は、光源である半導体レーザ、回転多面鏡であるポリゴンミラー、回転多面鏡の面倒れを補正するために光源からの光束を回転多面鏡に線状に結像する第1結像光学系、及び走査面上に等速度で均一なスポットを結像する第2結像光学系を備えている。
従来の光走査装置の第2結像光学系は、fθレンズと呼ばれ、大型のガラスレンズを複数枚用いて構成されていた。このため、小型化が困難であり、かつ高価であるという問題があった。
そこで、近年では、小型化及び低コスト化を実現する光走査装置として、特開平4−194814号公報、特開平6−118325号公報、特開平6−281872号公報、特開平6−281873号公報、特開平11−30710号公報、及び特開平11−153764号公報等に、第2結像光学系に1枚の曲面ミラーを用いるものが提案されている。
一方、回転多面鏡の回転数を大きくして高速走査をするために、特開2001−33725号公報等に、高速回転に耐える回転軸の軸受けに関するものが提案されている。また、特開2000−19443号公報等には、回転多面鏡の反射面の面数を多くし、回転数を高めることなく走査を高速化するものが提案されている。
しかしながら、1枚の曲面ミラーで構成された光走査装置の多くは、像面湾曲、fθ特性、及び走査線湾曲に関する性能は良好であっても、光線収差に関して補正が不十分であり良好なスポットが得られないという問題があった。
また、特開平11−30710号公報に提案されている光走査装置は、模式的には曲面ミラーからの光束を直接像面に導くよう記載されているが、光束が曲面ミラーで反射される反射角が小さく、実際に感光ドラムに光束を導くには曲面ミラーと感光ドラムの間に折り返しミラーを配置する必要があった。また、曲面ミラーの副走査方向断面形状は円弧でなく4次多項式形状のため加工、計測が困難であるという問題があった。
特開平11−153764号公報では、折り返しミラーを必要とせずに、1枚の曲面ミラーからの光束を直接感光ドラムに導くとともに、曲面ミラーを比較的加工、計測が容易な形状としているが、高速化に対して2つの光源からの光束を走査するという構成であり、構成部品点数が増大するという問題があった。
特開2001−33725号公報には、回転多面鏡の軸受け部を動圧軸受けとし、高速回転に対応する構成が提案されているが、精密な軸受け部の加工精度が要求され高コストであるという問題があった。
反射面数の多い回転多面鏡を用いる構成を提案している特開2000−19443号公報の構成は、第2結像光学系は単一のレンズから構成されているが、非球面レンズからなる構成であり、産業的にはプラスチックレンズを用いることとなり温度特性による性能変化が大きくなるという問題があった。
発明の開示
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、低コストで、良好な光学性能を確保しつつ、高速走査を可能とする光走査装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の光走査装置は、光束を被走査面上に、主走査方向及びこれと直交する副走査方向に走査する光走査装置であって、
光源と、
前記光源からの光束を走査する回転多面鏡と、
前記光源と前記回転多面鏡との間に配置され、前記回転多面鏡の反射面一つ分の主走査方向における幅より大きい線像を前記反射面上に形成する結像光学系と、
前記回転多面鏡と被走査面との間に配置された曲面ミラーとを備え、
前記光源、前記結像光学系、前記回転多面鏡、及び前記曲面ミラーは、副走査方向において異なる位置に配置されており、
前記結像光学系からの光束は、前記回転多面鏡の反射面に、前記反射面の法線を含み主走査方向に平行な第1の面に対して斜めに入射し、
前記回転多面鏡で反射された光束は、前記曲面ミラーに、前記曲面ミラーの頂点における法線を含み主走査方向に平行な第2の面に対して斜めに入射することを特徴とする。
前記のような光走査装置によれば、1枚の曲面ミラーで、回転多面鏡からの反射光を被走査面に入射させることができ、内接半径が小さくかつ反射面数の多い回転多面鏡を用いることができるので、良好な光学性能と高速性を実現できる。
前記光走査装置においては、前記曲面ミラーに向かう光束の中心軸と前記第2の面とのなす角をθM(°)とすると、
6<θM<10
の関係を満足することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、ケラレの発生を防止しつつ、装置の薄型化が実現できる。
また、副走査方向において、前記回転多面鏡からの反射光束が、前記結像光学系からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、
副走査方向において、前記曲面ミラーからの反射光束が、前記回転多面鏡からの入射光束に対してなす角度の方向が負の方向であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光束を斜めに反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を補正することができる。
また、前記回転多面鏡の反射面の法線が、前記結像光学系からの入射光束となす角度の絶対値をθP(°)、
前記曲面ミラーの頂点における法線が、前記回転多面鏡からの反射光束となす角度の絶対値をθM(°)とすると、
1.3<θM/θP<1.7
の関係を満足することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光束を斜めに反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を、より確実に補正することができ、被走査面に良好なスポットを得ることができる。
また、前記回転多面鏡の反射面と前記曲面ミラーの頂点との間の距離をL、前記曲面ミラーの頂点と前記被走査面との間の距離をDすると、
0.3<L/(L+D)<0.55
の関係を満足することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、斜め方向の収差の発生を防止しつつ、装置の小型化を実現できる。
また、前記曲面ミラーの主走査方向の曲率半径をRDy、副走査方向の曲率半径をRDx、前記曲面ミラーの頂点と前記被走査面との間の距離をDすると、
0.7<2D/|RDy|<1.3
及び
2.2<RDy/RDx<3.2
の関係を満足することが好ましい。
0.7<2D/|RDy|<1.3の関係を満足することにより、走査の直線性の低下を防止しつつ、収差の発生を防止できる。
2.2<RDy/RDx<3.2の関係を満足することにより、全系の配置バランスが崩れ、諸収差の補正が困難となることを防止でき、高解像度化が可能となる。
また、前記曲面ミラーは、副走査方向断面形状が円弧であることが好ましい。前記のような曲面ミラーによれば、加工、計測が容易になる。
また、前記曲面ミラーは、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正する形状であることが好ましい。
また、前記曲面ミラーは、前記第2の面に対して非対称であることが好ましい。前記のような、光走査装置によれば、光学系を単純な構成にでき、光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を補正しつつ、しかも走査線曲がりを補正することができる。
また、前記曲面ミラーは、前記第2の面と前記曲面ミラーの曲面とが交わる曲線である母線上において、前記曲面ミラーの頂点以外の各点の法線が、前記第2の面に含まれないねじれ形状であることが好ましい。前記のような、光走査装置によれば、光学系を単純な構成にでき、光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を補正しつつ、しかも走査線曲がりを補正することができる。
また、前記母線上の各点の法線が前記第2の面となす角度は、前記曲面ミラーの周辺に行くにつれて大きくなっていることが好ましい。前記のような、光走査装置によれば、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正することができる。
また、前記回転多面鏡からの反射光束が、前記回転多面鏡への入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、前記母線上の各点の法線が前記第2の面に対してなす角度の方向は、正の方向であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正することができる。
また、前記曲面ミラーは、頂点における主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径とが異なるアナモフィックミラーであることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、主走査方向と副走査方向の像面位置と像面湾曲を、それぞれ被走査面近傍とすることができ、最適化することができる。
また、前記曲面ミラーは、主走査方向、副走査方向ともに凹状であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、主走査方向と副走査方向の像面位置と像面湾曲を、それぞれ被走査面近傍とすることができ、最適化することができる。
また、前記曲面ミラーは、副走査方向の反射による光学的パワーが、主走査方向における中心部と周辺部とで変化している形状であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、副走査方向の像面湾曲を補正することができる。
また、前記曲面ミラーは、副走査方向断面の曲率半径が主走査方向断面形状に依らない形状であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、副走査方向の像面湾曲を補正することができる。
また、前記結像光学系は、前記光源からの光束を主走査方向について収束光束とすることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、曲面ミラーから結像位置までの距離を短縮しながら、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能とすることができる。
また、前記結像光学系は、前記光源からの光束を主走査方向について発散光束とすることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、曲面ミラーから結像位置までの距離を拡大し、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能としつつ、光学筐体内での各デバイスの配置を容易化できる。
また、波長可変光源と波長制御部とをさらに備えていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、スポットの大きさはほぼ波長に比例するので、波長を制御することにより、被走査面上に結像するスポットの大きさを任意に制御することができる。さらに、回転多面鏡からの反射光を被走査面に入射させる光学系が、反射ミラーのみで構成でき、色収差が全く発生しないため、fθ特性等の他の性能を劣化することなく解像度を任意に変えることができる。
また、前記光源は2つ以上であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を合成し、前記被走査面上に形成されるスポットの副走査方向の間隔を所定の値とする光合成手段をさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき、実質的に高速走査が可能となる。
さらに、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束の少なくとも1つの光束の副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させる副方向光束制御手段を備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、より正確な副走査方向における光ビームの間隔が実現される。
また、前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。
また、前記副方向光束制御手段は、ガルバノミラーで形成されていることが好ましい。ガルバノミラーを駆動することで、ガルバノミラーに入射する光束の反射方向を変化させ副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることができる。
また、前記副方向光束制御手段は、プリズムで形成されていることが好ましい。プリズムを回動駆動することで、プリズムに入射する光束の屈折方向を変化させ副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることができる。
また、前記光源は波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段と、前記回転多面鏡と前記被走査面との間に配置され、光束を分離する光分離手段とをさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき実質的に高速走査が可能となる。
また、前記光分離手段は、プリズムで形成されていることが好ましい。
また、前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記光源は波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を合成し、前記被走査面上に形成されるスポットの副走査方向の間隔を所定の値にする光合成手段と、前記回転多面鏡と前記被走査面との間に配置され、光束を分離する光分離手段とをさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき実質的に高速走査が可能となる。
また、前記光分離手段は、プリズムで形成されていることが好ましい。
また、前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記曲面ミラーは、前記光分離手段で発生する走査線湾曲を補正する方向に走査線湾曲を発生することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、副走査方向の走査線の湾曲を補正することができる。
また、前記光源は波長の異なる2つの光源であり、
前記各光源の波長をλ1、λ2、
前記プリズムの入射面と射出面とのなす角度をθpz、
波長λ1の光路中におけるプリズム射出面から像面までの距離をDp、
プリズムを形成する材料の波長λ1における屈折率をn1、波長λ2における屈折率をn2、
走査中心における各波長の光束の結像位置の副走査方向間隔をxdとすると、
Dp・cos(θA){tan(θB)−tan(θA)}<xd
の関係式を満足し、
前記関係式においてθAは、
θA=sin−1{n1・sin(θpz)}−θpz
であり、θBは、
θB=sin−1{n2・sin(θpz)}−θpz
であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、2つの走査線の副走査方向における間隔を略一定に保つことができ、高解像度化が可能になる。
また、前記光源は、波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段と、前記回転多面鏡と被走査面との間に配置され、光束を分離する平板状光分離手段とをさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき実質的に高速走査が可能となる。
前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記平板状光分離手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記平板状光分離手段は、回折素子で形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、平板状光分離手段を収差補正手段としても利用できる。
また、前記光源は、波長の異なる3つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段をさらに備え、前記各波長に対応する光束は、被走査面に同軸上に結像することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、回転多面鏡により偏向された光束は、曲面ミラーの反射のみで被走査面上に結像するため、色収差を全く発生させることなく、被走査面に結像させることができる。このため、各光束を被走査面の同軸上に完全に重なり合わせて走査させることができる。
また、前記光源は、色の3原色又はその補色に対応する波長の光束を発するレーザ光源であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、被走査面を写真用印画紙とすることができる。
また、前記光源は、半導体レーザであることが好ましい。
また、前記各光源はレーザ光源であり、前記各光源に対応して、波長変換素子を備えていることが好ましい。
また、前記光源は、半導体レーザであることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、装置を小形化できるだけでなく、所定の書き込み信号で、直接変調が可能となり簡素なシステムとすることができる。
また、前記各光源はレーザ光源であり、前記各光源に対応して、波長変換素子と、音響光学変調素子とを備えていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、安価で高出力の近赤外域の発振波長の半導体レーザを用いて、色の3原色又はその補色に必要な、特に530nm付近と、450nm付近の波長の光束を得ることができる。さらに、所定の書き込み信号で音響光学変換素子を駆動することで、半導体レーザは、連続発振したままで、光書き込みが可能になる。
また、前記被走査面は、写真用印画紙であることが好ましい。
また、前記曲面ミラーは、
面の頂点を原点とする副走査方向座標をx(mm)、主走査方向座標をy(mm)とする座標(x,y)において、
頂点からのサグ量z(mm)は、反射光束の向かう方向を正とすると、
の関係式表される面形状であり、
前記関係式において、
f(y)は、母線上の形状である非円弧を示す式であり、RDy(mm)を頂点における主走査方向曲率半径、AD、AE、AF、及びAGを母線形状を示す高次定数とすると、
で表され、
g(y)は、y位置における副走査方向(x方向)の曲率半径であり、RDx(mm)を副走査方向曲率半径、BC、BD、BE、BF、及びBGをy位置における副走査方向曲率半径を決める定数とすると、
g(y)=RDx(1+BCy2+BDy4+BEy6+BFy8+BGy10)
で表され、
θ(y)は、y位置におけるねじり量を示す式であり、EC、ED、及びEEをy位置におけるねじり量を決めるねじり定数とすると、
θ(y)=ECy2+EDy4+EEy6
で表されることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、簡素な光学系で、高い収差補正能力を達成できる。
また、前記回転多面鏡の反射面の数が、10以上20以下であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、回転多面鏡の内接円半径を小さく抑えつつ、低い回転数で高速走査が可能になる。
次に、本発明の画像読み取り装置は、前記光走査装置を備えたことを特徴とする。前記のような画像読み取り装置によれば、高速読み取りを可能としつつ、低コストな画像読み取り装置を実現できる。
また、本発明の画像形成装置は、前記光走査装置を備えたことを特徴とする。前記のような画像形成装置によれば、高速書き込みを可能としつつ、低コストな画像形成装置を実現できる。
また、本発明の写真処理装置は、前記波長の異なる3つ以上の光源を備えた光走査装置を備えたことを特徴とする。前記のような写真処理装置によれば、高速書き込みを可能としつつ、低コストな写真処理装置を実現できる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る光走査装置の構成図を示している。半導体レーザを光源とする光源1と折り返しミラー5との間に、第1結像光学系4が配置されている。第1結像光学系4は、軸対称レンズ2、及びシリンドリカルレンズ3を備えている。
第1結像光学系4から射出した光束は、折り返しミラー5により光路が曲げられ、回転多面鏡6上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ3は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡6上の反射面に入射した光束は主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。
本実施形態では、この線像の幅は、回転多面鏡6の反射面一つ分の主走査方向の幅より大きくなるように設定しており、光束は、いわゆるオーバフィルド状態で、回転多面鏡6に入射する。このことにより、内接半径が小さく、かつ反射面数の多い回転多面鏡を使用可能とし、回転多面鏡の回転数を高めることなく走査を高速化できる。これは、光束がオーバフィルド状態で入射するので、1走査に対応する回転多面鏡6の1つの反射面に、連続して光束が入射するためである。
さらに、内接半径の小さな回転多面鏡を用いることができるので、回転駆動の負荷も小さく、高速回転起動が可能になり、低負荷モータも使用できる。回転多面鏡6により偏向反射された光束は、曲面ミラー7の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム8上に結像し走査される。
図2は、図1に示した光走査装置の副走査方向の断面図である。本実施形態では、回転多面鏡6の回転中心軸9が走査幅領域の略中心に位置している。折り返しミラー5で反射された光束は、回転多面鏡6の反射面に、この反射面の法線を含み主走査方向に平行な第1の面Aに対して斜めに入射する。また、回転多面鏡6で偏向反射された光束は、曲面ミラー7に、曲面ミラー7の頂点における法線を含み主走査方向に平行な面Bに対して斜めに入射する。
図2中、rは回転多面鏡6の内接半径、Lは偏向反射点と曲面ミラー7の頂点との間隔、Dは曲面ミラー7の頂点と感光ドラム8との間隔である。また、θPは折り返しミラー5からの光軸と偏向反射面の法線とのなす角、θMは偏向反射面からの光軸と曲面ミラー7の頂点における法線とのなす角である。
曲面ミラー7の面形状は、面の頂点を原点とする副走査方向座標がx、主走査方向座標がyの座標(x,y)における頂点からのサグ量zを入射光束の向かう方向を正とすると、以下の式(1)で示される。
式(1)において、f(y)は母線(第2の面Bと曲面ミラ7ーの曲面とが交わる曲線)上の形状である非円弧を示す式、g(y)はy位置における副走査方向(x方向)の曲率半径、θ(y)はy位置におけるねじり量を示す式であり、それぞれ以下の式(2)、(3)、(4)で表される。
式(2)
式(3)
g(y)=RDx(1+BCy2+BDy4+BEy6+BFy8+BGy10)
式(4)
θ(y)=ECy2+EDy4+EEy6
ここで、RDy(mm)は頂点における主走査方向曲率半径、RDx(mm)は副走査方向曲率半径、Kは母線形状を示す円錐定数、AD、AE、AF、AGは母線形状を示す高次定数であり、BC、BD、BE、BF、BGはy位置における副走査方向曲率半径を決める定数、EC、ED、EEはy位置におけるねじり量を決めるねじり定数である。
これら各式により表される曲面ミラー7の形状は、主、副像面湾曲、fθ誤差を補正するように、主走査方向断面の非円弧形状、各像高に対応した副走査方向の曲率半径が決められ、さらに、走査線湾曲を補正するために各像高に対応した位置での面のねじり量が決められている。
なお、前記各式により表される曲面ミラー7の形状は、自由曲面の一例であり、同様の形状を表すことができれば他の式を用いてもよい。
さらに、本実施形態1においては、以下の各式を満足する。
式(6)6<θM<10
式(7)1.3<θM/θP<1.7
式(8)0.3<L/(L+D)<0.55
式(9)0.7<2D/|RDy|<1.3
式(10)2.2<RDy/RDx<3.2
式(6)は、光走査装置の副走査方向における薄型化に関する式である。下限を越えると曲面ミラー7で反射された光束が回転多面鏡6の上部を通過する際、ケラレが発生する場合が生ずる。上限を越えると薄型化には不利となる。
このように、式(6)を満足することにより、薄型化が可能になるが、6<θMという大きい角度で、光束が副走査方向において斜めに入射するため、曲面ミラー7には大きな光線収差が生じる。本実施形態では、光束が回転多面鏡6の反射面に、第1の面Aに対して斜めに入射させて、この光線収差を補正している。
具体的には、図2に示したように、副走査方向断面に関して、回転多面鏡6の反射面で反射される反射光束が、第1結像光学系4からの入射光束に対してなす角度の方向(矢印c方向)を正の方向とした場合、曲面ミラー7で反射される光束が前記反射面からの入射光束に対してなす角度の方向(矢印d方向)は負の方向となっている。この構成により、光束を斜めに反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を補正することができる。
より具体的な構成が式(7)であり、式(7)は光走査装置の副走査方向における薄型化を実現する際に、副走査断面内で斜めに光束を反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を補正する条件式である。下限又は上限を越えると回転多面鏡6の反射面への入射時の収差を曲面ミラー7への入射時に発生する収差で相殺できず、残存収差が生じ薄型化を達成できない。
式(8)は、回転多面鏡6から被走査面である感光ドラム8までの光路上における曲面ミラー7の配置を規定する式である。下限を越えると曲面ミラー7の主走査方向の大きさを小さくできるが斜め方向の収差が発生する。上限を越えると曲面ミラー7の主走査方向の大きさが大きくなり、コストと装置の小型化の点で不利になる。
式(9)は、第1結像光学系4から曲面ミラー7に入射する主走査方向における光束の状態を規定した式である。下限を越えると曲面ミラー7に入射する光束の主走査方向における収束状態が大きく、曲面ミラー7の主走査方向の光学的パワーが小さくなり過ぎ、走査の直線性が低下する。
上限を越えると曲面ミラー7に入射する光束の主走査方向における発散状態が大きく、曲面ミラー7の主走査方向の光学的パワーを大きくすることが必要となり収差が発生する。
式(10)は、曲面ミラーの主走査と副走査方向の光学的パワーの比に関する式である。下限又は上限を越えると全系の配置バランスが崩れ、諸収差の補正が困難となり、高解像度化が困難となる。
以下、本実施形態の実施例を以下の各表に示す。表中、Ymaxとあるのは最大像高であり、αmaxとあるのは、最大像高に対応したポリゴン回転角である。また、表5〜8は、各実施例における前記各式(7)〜(10)の値を示している。
図3A、図4A、図5A、及び図6Aは、それぞれ実施例1〜4のfθ誤差を示しており、縦軸Y(mm)は像高、横軸fθはfθ誤差(mm)を示している。図3B、図4B、図5B、及び図6Bは、それぞれ実施例1〜4の像面湾曲特性を示しており、縦軸Y(mm)は像高、横軸Cは像面湾曲(mm)を示している。また、実線は主走査方向の像面湾曲で、破線は副走査方向の像面湾曲である。
ここで、fθ誤差ΔYは、走査中心近傍における回転多面鏡6(ポリゴン)の単位回転角当たりの走査速度(感光ドラム面上で光束が走査される速度)をV(mm/deg)、ポリゴン回転角をα(deg)、像高をY(mm)とすると、下記の式(11)で表される量である。
式(11)ΔY=Y−V・α
図3〜6から分るように、各実施例は、fθ誤差、像面湾曲共に小さく抑えられており、良好な光学性能を示している。
各実施例では、曲面ミラー7は、副走査方向断面形状を円弧としているので、加工、計測が容易である。また、各実施例の曲面ミラー7の形状は、前記式(1)〜(5)を満足しているので、▲1▼斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正する形状となっており、▲2▼面Bに対して非対称な形状となっており、▲3▼面Bと曲面が交わる曲線(以下、「母線」という。)上にある頂点以外の各点の法線が、面Bに含まれない、ねじれ形状となっており、▲4▼母線上の各点の法線が面Bとなす角度が、周辺ほど大きくなっており、▲5▼曲面ミラー7で反射される光束が回転多面鏡6の反射面からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、母線上の各点の法線が面Bとなす角度の方向は正の方向になっている。このことにより、光学系を単純な構成にでき、光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を補正しつつ、しかも走査線曲がりを補正している。
また、曲面ミラー7は、▲1▼頂点における主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径が異なるアナモフィックミラーとなっており、▲2▼主走査方向、副走査方向共もともに凹のミラー面となっており、▲3▼副走査方向の反射による光学的パワーが主走査方向における中心部と周辺部とで変化しており、▲4▼副走査方向断面の曲率半径が主走査方向断面形状に依らない形状となっている。このことにより、主走査方向と副走査方向の像面位置と像面湾曲を最適化している。
さらに、実施例1、実施例3、実施例4では、第1結像光学系4は光源1からの光束を主走査方向について収束光束となるようにしている。このことにより、曲面ミラー7から結像位置までの距離を短縮しながら、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能としている。
また、実施例2では、第1結像光学系4は光源1からの光束を主走査方向について発散光束となるようにしている。このことにより、曲面ミラー7から結像位置までの距離を拡大し、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能としつつ、光学筐体内での各デバイスの配置を容易化している。
ここで、光源1に対応して、波長可変光源と波長制御部を備えているのが好ましい。波長可変光源として、例えば半導体レーザとSHG素子を組み合わせた光源を用いることができる。このことにより、半導体レーザからの基本波長光束と逓倍された波長の光束が利用でき、必要な波長の光束のみをダイクロイックフィルタにより選択することができる。
光学系により結像されたスポットの大きさは、ほぼ波長に比例するので、波長を制御することで感光ドラム上に結像するスポットの大きさを任意に制御することができる。しかも、本実施形態では、第2結像光学系が反射ミラーのみで構成されているので色収差が全く発生せず、fθ特性など他の性能を劣化することなく解像度を任意に変えることができる。
なお、実施形態1で説明した曲面ミラーは、以下の各実施形態の曲面ミラーにも適用でき、実施形態2以降においては、曲面ミラーの面形状、及び曲面ミラー作用効果についての説明は省略する。
また、回転多面鏡、曲面ミラーへの光束の斜め入射、及び回転多面鏡への光束のオーバフィルド状態での入射については、以下の各実施形態においても同様であり、これらの詳細な説明は、実施形態2以降においては省略する。
また、回転多面鏡の反射面の数は多いほど、小さな回転数で高速走査が可能となる。しかしながら、必要な主走査方向の解像度を得るためには、一つの反射面の主走査方向の大きさが光束幅に応じて確保されなければならず、内接半径が大きくなり過ぎる場合がある。
このため、反射面の数は10面以上20面以下が好ましい。10面未満では、高速走査に対して回転多面鏡の回転数を十分低下できず、20面を越えると回転多面鏡の内接半径が大きくなり過ぎる。このような反射面の好ましい範囲は、以下の各実施形態においても同様である。
(実施の形態2)
図7は、実施形態2に係る光走査装置の構成図である。本実施形態では、半導体レーザを光源とする2つの光源10、18を備えている。第1結像光学系13は、軸対称レンズ11、及びシリンドリカルレンズ12を備えている。第1結像光学系13から射出した光束は、光合成手段14を透過し、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ12は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡16上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。
また、第2結像光学系17は、軸対称レンズ19、及びシリンドリカルレンズ20を備えている。第2結像光学系17から射出した光束は、光合成手段14で反射され、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ20は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈接力を持つので、回転多面鏡16上の反射面に入射した光束は、主走査方向に延伸した線像を形成する。各光束は、オーバフィルド状態で、回転多面鏡16に入射する。
回転多面鏡16により偏向反射された各光束は、曲面ミラー21へ斜め入射し、曲面ミラー21の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム22上に結像し走査される。
本実施形態では、2組の結像光学系から、2つの光束が射出することになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段14により合成される。この場合、2つの光束は、感光ドラム22上で、2つの副走査方向の走査線間隔が解像度に対して適当な値となるように合成される。
このことにより、本実施形態では、2組の結像光学系から射出した異なる2つの光束は、全光学系を通して一度の走査で2ライン走査することができ実質的に高速走査が可能となる。
ここで、2つの光源10、18の波長が同一のときは、光合成手段14はハーフミラーで構成することができる。光利用効率を高めるときは、光合成手段14は偏光ミラー、又は偏光ビームプリズムで構成することができる。
光源10と光源18の波長が異なる場合は、光合成手段14はダイクロイックミラーで構成することが好ましい。光源10の波長をλ1、光源18の波長をλ2とすると、ダイクロイックミラーの特性として、波長λ1の光束は透過し、波長λ2の光束を反射する。このため、光利用効率の高い光学系が達成される。
(実施の形態3)
図8は、実施形態3に係る光走査装置の構成図を示している。本実施形態では、半導体レーザを光源とする2つの光源23、32を備えている。第1結像光学系26は、軸対称レンズ24、及びシリンドリカルレンズ25を備えている。第1結像光学系26から射出した光束は、光合成手段27を透過し、折り返しミラー28により光路が曲げられ、回転多面鏡29上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ25は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡29上の反射面に入射した光束は、主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡29にオーバフィルド状態で入射する。
また、第2結像光学系33は、軸対称レンズ24a、及びシリンドリカルレンズ25aを備えている。第2結像光学系33から射出した光束は、光合成手段27で反射され、折り返しミラー28により光路が曲げられ、回転多面鏡29上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ25aは、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡29上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡29にオーバフィルド状態で入射する。
前記のように、第1結像光学系26から射出した光束は、光合成手段27を透過し、第2結像光学系33から射出した光束は、光合成手段27で反射されることになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段27を経て合成される。
回転多面鏡29により偏向反射された各光束は、曲面ミラー30へ斜め入射し、曲面ミラー30の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム31上に結像し走査される。
本実施形態では、第2結像光学系33と光合成手段27との間に、副方向光束制御手段34を備えている。光合成手段27は、感光ドラム31上で2つの副走査方向の走査線間隔が解像度に対して適当な値となるように、2つの光束を合成する。
しかしながら、曲面ミラー30に入射する2つの光束の入射位置、又は入射角が異なるために、走査範囲の中央とその両端とで、副走査方向における2つの走査線の間隔に偏差が生ずる。この偏差を補正するのが、副方向光束制御手段34である。副方向光束制御手段34によって、光源32からの光束について副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることにより、前記のような走査線間隔の偏差を抑制する。
副方向光束制御手段34は、ガルバノミラーを用いて構成することが好ましい。ガルバノミラーを回動駆動することにより、ガルバノミラーに入射する光束の反射方向を変化させることができ、副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることができる。
また、副方向光束制御手段34は、プリズムを用いて構成してもよい。プリズムを回動駆動することにより、プリズムに入射する光束の屈折方向を変化させることができ副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させる。
ここで、2つの光源23、32の波長が同一のときは、光合成手段27はハーフミラーで構成することができる。光利用効率を高めるときは、光合成手段27は偏光ミラー、又は偏光ビームプリズムで構成することができる。
光源23と光源32の波長が異なる場合は、光合成手段27はダイクロイックミラーで構成することが好ましい。光源23の波長をλ1、光源32の波長をλ2とすると、ダイクロイックミラーの特性として、波長λ1の光束は透過し、波長λ2の光束を反射する。このため、光利用効率の高い光学系が達成される。
(実施の形態4)
図9は、実施形態4に係る光走査装置の構成図を示している。本実施形態では、半導体レーザを光源とし波長λ1の光束を発する光源35、半導体レーザを光源とし波長λ2の光束を発する光源35aを備えている。
第1結像光学系38は、軸対称レンズ36、及びシリンドリカルレンズ37を備えている。第1結像光学系38から射出した光束は、光合成手段98を透過し、折り返しミラー40により光路が曲げられ、回転多面鏡41上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ37は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡41上の反射面に入射した光束は、主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡41にオーバフィルド状態で入射する。
また、第2結像光学系39は、軸対称レンズ36a、及びシリンドリカルレンズ37aを備えている。第2結像光学系39から射出した光束は、光合成手段98で反射され、折り返しミラー40により光路が曲げられ、回転多面鏡41上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ44は、副走査方向に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡41上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡41にオーバフィルド状態で入射する。
回転多面鏡41により偏向反射された各光束は、曲面ミラー42へ斜め入射し、曲面ミラー42の光学パワーにより収束作用を受け、被走査面である感光ドラム43上に結像し走査される。
前記のように、第1結像光学系38から射出した光束は、光合成手段98を透過し、第2結像光学系39から射出した光束は、光合成手段98で反射されることになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段98を経て同軸上に合成される。
曲面ミラー42によって、主走査方向に収束作用を受けた光束は、プリズム44を透過することにより、2つの光束に分離される。このプリズム44による光束の分離は、波長による偏角の差を利用している。プリズム44を透過した2つの光束は、感光ドラム43上で結像し走査される。このことにより、全光学系を通して一度の走査で2ラインの走査をすることができ実質的に高速走査が可能となる。
プリズム44は、感光ドラム43上で副走査方向における2つの走査線の間隔が、解像度に対して適当な値となるように、プリズム44の波長分散とプリズム44の頂角を選択しておくことが好ましい。
また、光合成手段98は、ダイクロイックミラーで構成することが好ましい。ダイクロイックミラーによれば、光源35からの波長λ1の光束は透過させ、光源35aからの波長λ2の光束を反射させることができ、光利用効率の高い光学系が達成される。
(実施の形態5)
本実施形態に係る光走査装置の基本構成は、図9に示した実施形態4と同様であるので、図9を用いながら本実施形態について説明する。光分離手段であるプリズム44には偏向された光束が入射するが、偏向に応じてプリズム44への入射角度が変化し、それに伴いプリズム44による屈折作用である偏角が変化し走査線湾曲を発生する。
この場合、プリズム44で屈折されるときの走査線湾曲の発生量は、波長の差異によって2つの光束で異なるので、全く同一光路に合成された場合は被走査面上でさらに相対的走査線湾曲が生じる。
そこで、この走査線湾曲を補正するように、第2結像光学系を構成する曲面ミラー42の構成を、逆方向の走査線湾曲を発生させる構成とすることが好ましい。
本実施形態は、短波長側の光束を長波長側の光束に対して、副走査方向にシフトとティルトを与えて合成する構成によって、相対的走査線湾曲を補正するものである。図10は、曲面ミラー42から感光ドラム43までの副走査方向断面の光路図を示している。θpzは、プリズム44の入射面と射出面とのなす角度すなわちプリズムの頂角である。Dpは、プリズム44の射出面から像面までの距離である。
ここで、2つの光源からの光束が全く同一光路で同軸上に合成されて曲面ミラー42に入射し、曲面ミラー42で反射された後プリズム44に入射するとき、プリズム44の入射面を光束に対して副走査方向に関して垂直に配置したとすると、被走査面上の走査中心における2つの光束の副走査方向の結像位置の間隔x0は、下記の式(12)で表される。
だだし、n1はプリズム44を構成する媒質の波長λ1における屈折率、n2は波長λ2における屈折率であり、θA、θBは、下記の式(13)、(14)の通りである。
式(12)
x0=Dp・cos(θA){tan(θB)−tan(θA)}
式(13)
θA=sin−1{n1・sin(θpz)}−θpz
式(14)
θB=sin−1{n2・sin(θpz)}−θpz
したがって、走査中心における各波長の光束の感光ドラム43上での結像位置の副走査方向間隔をxdとしたとき、下記の式(15)を満足することにより、各走査線による相対的走査線湾曲が補正された状態となり、高解像度化を実現できる。
式(15)
Dp・cos(θA){tan(θB)−tan(θA)}<xd
すなわち、式(15)を満足するように、Dp、θA、θBを設定することにより、プリズム44で生じる相対的走査線湾曲を補正する方向に短波長側の光束を副走査方向にシフト及びティルトさせて合成でき、x0<xdの状態で相対的走査線湾曲が補正されることになる。
(実施の形態6)
図11は、実施形態6に係る光走査装置の構成図である。本実施形態では、半導体レーザを光源とし波長λ1の光束を発する光源45、半導体レーザを光源とし波長λ2の光束を発する光源55を備えている。
第1結像光学系48は、軸対称レンズ46、及びシリンドリカルレンズ47を備えている。第1結像光学系48から射出した光束は、光合成手段49を透過し、折り返しミラー50により光路が曲げられ、回転多面鏡51上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ47は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡51上の反射面に入射した光束は主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡51にオーバフィルド状態で入射する。
また、第2結像光学系56は、軸対称レンズ46a、及びシリンドリカルレンズ47aを備えている。第2結像光学系56から射出した光束は、光合成手段49で反射され、折り返しミラー50により光路が曲げられ、回転多面鏡51上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ47aは、副走査方向に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡51上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡51にオーバフィルド状態で入射する。
回転多面鏡51により偏向反射された各光束は、曲面ミラー52へ斜め入射し、曲面ミラー52の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム53上に結像走査される。
前記のように、第1結像光学系48から射出した光束は、光合成手段49を透過し、第2結像光学系56から射出した光束は、光合成手段49で反射されることになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段49を経て同軸上に合成される。
本実施形態は、平板状光分離手段54を備えており、曲面ミラー52によって、主走査方向に収束作用を受けた光束は、平板状光分離手段54によって、波長λ1と波長λ2の2つの光束に分離され、感光ドラム53上にそれぞれ結像し走査される。平板状光分離手段54は、感光ドラム53上で、副走査方向において2つの走査線の間隔が解像度に対して適当な値となるように設定している。
このことにより、2つの光源45、55から射出した異なる2つの波長の光束は、全光学系を通して一度の走査で2ラインの走査をすることができ実質的に高速走査が可能となる。
平板状光分離手段54は、ダイクロイックミラーで構成することが好ましい。図12は、ダイクロイックミラーで構成した平板状光分離手段54の部分拡大図を示している。ダイクロイックミラー面は入射面54bに形成され、反対側の面54aには金属反射膜が形成されている。
光合成手段49により、同軸上に整列された波長の異なる2つの光束のうち、光源45からの波長λ1の光束は入射面54bを透過し、反対側の面54aで反射された後、入射面54bの裏側から空気中に向って射出し、射出光束57となり感光ドラム53へ向うことになる。一方、光源55からの波長λ2の光束は入射面54bで反射光束58となり、感光ドラム53へ向うことになる。このことにより、光利用効率を高めることができる。
なお、面54aは、金属反射膜に代えてダイクロイックミラー面としてもよい。また、図12に示した平板状光分離手段54は、入射面54bと反対側の面54aとが平行であるが、非平行のくさび状であってもよい。
また、平板状光分離手段54は回折素子で構成することにより、構成を簡単にすることができる。すなわち、回折素子に入射する2つの波長の光束は、波長が短い光束ほどより回折作用を受けるので、このことを利用して、同軸上に合成された異なる波長の2つの光束を2つに分離することができる。さらに、収差も回折素子により補正するができる。
(実施の形態7)
図13は、実施形態7に係る光走査装置の構成図である。波長λ1の光束を発する光源59、波長λ2の光束を発する光源67、及び波長λ3の光束を発する光源71を備えている。
第1結像光学系62は、軸対称レンズ60、及びシリンドリカルレンズ61を備えている。第1結像光学系62から射出した光束は、光合成手段63を透過し、光合成手段64で折り返しミラー65の方向に反射される。
また、第2結像光学系70は、軸対称レンズ68、及びシリンドリカルレンズ69を備えている。第2結像光学系70から射出した光束は、光合成手段63で反射され、さらに光合成手段64で折り返しミラー65の方向に反射される。
また、第3結像光学系74は、軸対称レンズ72、及びシリンドリカルレンズ73を備えている。第3結像光学系74から射出した光束は、光合成手段64を透過し、折り返しミラー65の方向に進行する。
各結像光学系からの各光束は、光合成手段64を経た時点で、同軸上に合成されており、折り返しミラー65により光路が曲げられ、回転多面鏡51上の反射面に斜め入射する。
シリンドリカルレンズ61、69、及び73は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡66上の反射面に入射した各光束は主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。また、各光束は、オーバフィルド状態で、回転多面鏡66に入射することになる。
回転多面鏡66により偏向反射された各光束は、曲面ミラー75へ斜め入射し、曲面ミラー75の光学パワーにより主走査方向に収束作用を受け、同軸性を保ったまま、被走査面76上に結像し走査される。
光合成手段63及び64は、ダイクロイックミラーで構成することが好ましい。ダイクロイックミラーを用いれば、光利用効率を高めることができ、光合成手段63を波長λ1の光束を透過させ、波長λ2の光束を反射させる特性とすることができ、光合成手段64を波長λ3の光束を透過させ、波長λ1及びλ2の光束を反射させる特性とすることができる。
本実施形態は、3つの異なる波長の光束を発することができるが、各光束の波長を色の3原色又はその補色に対応する波長とすれば、被走査面76である被走査物を写真用印画紙とすることができる。例えば、波長λ1を680nm付近、波長λ2を530nm付近、波長λ3を450nm付近とすればよい。この場合、どの光源にどの波長の光束を発する光源を適用するかは、光合成手段であるダイクロイックミラーの特性の選択によって、任意に選択することができる。
また、各光源は半導体レーザで構成すれば、装置を小形化できるだけでなく、所定の書き込み信号で、直接変調が可能となり簡素なシステムとすることができる。
図14は、光源部を構成する光学系の一部の構成図を示している。光源である半導体レーザ77から発した光束は、集光レンズ78で波長変換素子79に効率よく入射する。半導体レーザ77から発した光束の波長λL1は、波長変換素子79により、波長λL2に変換される。2逓倍する波長変換素子であれば、波長λL2は、波長λL1の1/2になる。このような光学系によれば、安価で高出力の近赤外域の発振波長の半導体レーザを用いて、色の3原色又はその補色に必要な、特に530nm付近と、450nm付近の波長の光束を得ることができる。
図15は、光源部を構成する光学系の一部の別の例の構成図を示している。光源である半導体レーザ80から発した光束は、第1の集光レンズ81で波長変換素子82に効率よく入射する。波長が変換された光束は、第2の集光レンズ83で、音響光学変換素子84に効率よく入射する。この構成によれば、半導体レーザ80から発した光束の波長λL1は、波長変換素子82により、波長λL2に変換される。2逓倍する波長変換素子であれば、波長λL2は、波長λL1の1/2になる。このような光学系によれば、安価で高出力の近赤外域の発振波長の半導体レーザを用いて、色の3原色又はその補色に必要な、特に530nm付近と、450nm付近の波長の光束を得ることができる。
さらに、所定の書き込み信号で音響光学変換素子84を駆動することで、半導体レーザ80は、連続発振したままで、光書き込みが可能になる。一般に波長変換素子は連続発振光束を波長変換する方が、断続発振光束を波長変換するより安定して動作できる。また、高出力な光束を発するガスレーザを光源として用いてもよい。
(実施の形態8)
図16は、画像読み取り装置に係る実施形態の構成図を示している。本実施形態に係る画像読み取り装置は、実施形態1に係る光走査装置を用いている。第1結像光学系4から射出した光束は、ハーフミラー87を透過し、折り返しミラー5により光路が曲げられ、回転多面鏡6上の反射面に入射する。
回転多面鏡6により偏向反射された光束は、曲面ミラー7で結像作用を受け、被走査面である読み取り原稿85上の読み取り部86を走査する。読み取り面上の情報を含んだ反射光又は散乱光は、逆の光路を通り、曲面ミラー7を経て、ハーフミラー87に達する。戻り光は、ハーフミラー87で反射され、集光レンズ88により光検出器89上に戻り光が集光する。本実施形態に係る画像読み取り装置は、実施形態1の光走査装置を用いているので、小型、低コスト、高解像度の画像読み取り装置を実現することができる。
(実施の形態9)
図17は、画像読み取り装置に係る別の実施形態の構成図を示している。本実施形態に係る画像読み取り装置は、図7に示した実施形態2に係る光走査装置を用いている。第1結像光学系13から射出した光束は、ハーフミラー92及び光合成手段14を透過し、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上の反射面に入射する。
また、第2結像光学系17から射出した光束は、ハーフミラー95を透過し、合成手段14で反射され、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上に斜め入射する。
回転多面鏡16により偏向反射された各光束は、曲面ミラー21へ斜め入射し、曲面ミラー21の光学パワーにより主走査方向に収束作用を受け、被走査面である読み取り原稿90上の読み取り部91を2つの波長の走査光で同時に2本分を走査する。
光源10からの光束で読み取った読み取り面上の情報を含んだ反射光又は散乱光は逆の光路を通り、曲面ミラー21、合成手段14を経て、ハーフミラー92に達する。戻り光は、ハーフミラー92で反射され、集光レンズ93により光検出器94上に集光する。
一方、光源18からの光束で読み取った読み取り面上の情報を含んだ反射光又は散乱光も逆の光路を通り、曲面ミラー21を経て合成手段14に達する。戻り光は、合成手段14で反射され、さらにハーフミラー95で反射され、集光レンズ96により光検出器97上に集光する。このことにより、本実施形態においても、同時に2走査できるので、高速、小型、低コスト、高解像度の画像読み取り装置を実現することができる。
本実施形態では、実施形態2を用いた画像読み取り装置の実施形態を示したが、実施形態3〜6に係る光走査装置を用いてもよい。
(実施の形態10)
図18は、画像形成装置に係る実施形態を示す構成図である。本図に示した画像形成装置は、実施形態1から6のいずれかの光走査装置を用いたものである。
装置本体100の内部略中央に、矢印e方向に回転駆動される感光ドラム101が配置される。感光ドラム101の周囲には帯電器102、現像器103、転写器104、感光ドラム101上の残留トナーをこすり取るブレード105を有するクリーナ106が配置されている。
帯電器102によって所望の電位に帯電された感光ドラム101の表面に光走査装置107から光ビームが入射され走査される。これにより所望の画像を潜像として形成する。この潜像は現像器103で現像され、トナー画像となる。
光走査装置107は、第1結像光学系108から射出する光束は、オーバフィルド状態で、線像として回転多面鏡109に入射する。この入射光束は、回転多面鏡109により偏向され、偏向された光束は曲面ミラー110により感光ドラム101上に結像し走査される。反射鏡111により所定の方向に光ビームを曲げることで、本体内における走査光学装置の配置の最適化がなされる。
この現像プロセスの進行と同時に、記録用紙112は装置本体100の下部に設けられた給紙カセット113から1枚ずつ給紙され、タイミングローラ114を経て転写部へ搬送される。ここで記録用紙にトナー画像が転写され、定着器115によって定着される。定着された後、排出ローラ116から本体100の上面に排出される。
このように、前記実施の形態1乃至6記載の光走査装置を用いることにより高速、小型、低コスト、高解像度の画像形成装置を実現することができる。
(実施の形態11)
図19は、写真処理装置に係る実施形態を示す構成図である。本図に示した写真処理装置120は、実施施形態7と同様の構成の光走査装置122を備えている。ロール状に巻回された写真用印画紙121は、光走査装置122により、色の3原色又はその補色に必要な3波長の光で同軸上になったビームで露光される。露光された写真用印画紙121は、現像漕123、停止漕124、定着漕125を経て、光書き込みされた露光像が顕像化される。乾燥漕126で乾燥処理された写真用印画紙は写真処理装置120から矢印f方向に排紙され、裁断機(図示せず)で所定の大きさに裁断される。写真処理装置120は、実施施形態7と同様の光走査装置122を用いているので、高速、小型、低コスト、高解像度の写真処理装置を実現できる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明の光走査装置は、低コストで良好な光学性能を確保しつつ、高速走査が可能となるので、レーザビームプリンタ、レーザファクシミリ、デジタル複写機等の画像読み取り取装置や画像形成装置、又は写真処理装置に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態1に係る光走査装置を示す要部構成図。
図2は、図1に示した光走査装置の副走査方向断面における要部構成図。
図3Aは、実施例1のfθ誤差を示す特性図。
図3Bは、実施例2の像面湾曲を示す特性図。
図4Aは、実施例2のfθ誤差を示す特性図。
図4Bは、実施例2の像面湾曲を示す特性図。
図5Aは、実施例3のfθ誤差を示す特性図。
図5Bは、実施例3の像面湾曲を示す特性図。
図6Aは、実施例4のfθ誤差を示す特性図。
図6Bは、実施例4の像面湾曲を示す特性図。
図7は、本発明の実施形態2に係る光走査装置を示す要部構成図。
図8は、本発明の実施形態3に係る光走査装置を示す要部構成図。
図9は、本発明の実施形態4に係る光走査装置を示す要部構成図。
図10は、図9に示した光走査装置の曲面ミラーから感光ドラムまでの光路図。
図11は、本発明の実施形態6に係る光走査装置を示す要部構成図。
図12は、図11に示した光走査装置のダイクロイックミラーで構成した平板状光分離手段による光束分離を示す構成図。
図13は、本発明の実施形態7に係る光走査装置を示す要部構成図。
図14は、図13に示した光走査装置の光源を構成する光学系の一部の構成図。
図15は、図13に示した光走査装置の光源を構成する光学系の一部の別の例に係る構成図。
図16は、本発明の実施形態8に係る光走査装置を用いた画像読み取り装置の要部構成図。
図17は、本発明の実施形態9に係る光走査装置を用いた画像読み取り装置の要部構成図。
図18は、本発明の光走査装置を適用した画像形成装置の要部構成図。
図19は、本発明の光走査装置を適用した写真処理装置の要部構成図。
本発明は、レーザビームプリンタ、レーザファクシミリ、デジタル複写機等の画像読み取り装置、又は画像を書き込む画像形成装置や写真処理装置に用いられる光走査装置に関する。
背景技術
レーザビームプリンタ等に用いられている多くの光走査装置は、光源である半導体レーザ、回転多面鏡であるポリゴンミラー、回転多面鏡の面倒れを補正するために光源からの光束を回転多面鏡に線状に結像する第1結像光学系、及び走査面上に等速度で均一なスポットを結像する第2結像光学系を備えている。
従来の光走査装置の第2結像光学系は、fθレンズと呼ばれ、大型のガラスレンズを複数枚用いて構成されていた。このため、小型化が困難であり、かつ高価であるという問題があった。
そこで、近年では、小型化及び低コスト化を実現する光走査装置として、特開平4−194814号公報、特開平6−118325号公報、特開平6−281872号公報、特開平6−281873号公報、特開平11−30710号公報、及び特開平11−153764号公報等に、第2結像光学系に1枚の曲面ミラーを用いるものが提案されている。
一方、回転多面鏡の回転数を大きくして高速走査をするために、特開2001−33725号公報等に、高速回転に耐える回転軸の軸受けに関するものが提案されている。また、特開2000−19443号公報等には、回転多面鏡の反射面の面数を多くし、回転数を高めることなく走査を高速化するものが提案されている。
しかしながら、1枚の曲面ミラーで構成された光走査装置の多くは、像面湾曲、fθ特性、及び走査線湾曲に関する性能は良好であっても、光線収差に関して補正が不十分であり良好なスポットが得られないという問題があった。
また、特開平11−30710号公報に提案されている光走査装置は、模式的には曲面ミラーからの光束を直接像面に導くよう記載されているが、光束が曲面ミラーで反射される反射角が小さく、実際に感光ドラムに光束を導くには曲面ミラーと感光ドラムの間に折り返しミラーを配置する必要があった。また、曲面ミラーの副走査方向断面形状は円弧でなく4次多項式形状のため加工、計測が困難であるという問題があった。
特開平11−153764号公報では、折り返しミラーを必要とせずに、1枚の曲面ミラーからの光束を直接感光ドラムに導くとともに、曲面ミラーを比較的加工、計測が容易な形状としているが、高速化に対して2つの光源からの光束を走査するという構成であり、構成部品点数が増大するという問題があった。
特開2001−33725号公報には、回転多面鏡の軸受け部を動圧軸受けとし、高速回転に対応する構成が提案されているが、精密な軸受け部の加工精度が要求され高コストであるという問題があった。
反射面数の多い回転多面鏡を用いる構成を提案している特開2000−19443号公報の構成は、第2結像光学系は単一のレンズから構成されているが、非球面レンズからなる構成であり、産業的にはプラスチックレンズを用いることとなり温度特性による性能変化が大きくなるという問題があった。
発明の開示
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、低コストで、良好な光学性能を確保しつつ、高速走査を可能とする光走査装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の光走査装置は、光束を被走査面上に、主走査方向及びこれと直交する副走査方向に走査する光走査装置であって、
光源と、
前記光源からの光束を走査する回転多面鏡と、
前記光源と前記回転多面鏡との間に配置され、前記回転多面鏡の反射面一つ分の主走査方向における幅より大きい線像を前記反射面上に形成する結像光学系と、
前記回転多面鏡と被走査面との間に配置された曲面ミラーとを備え、
前記光源、前記結像光学系、前記回転多面鏡、及び前記曲面ミラーは、副走査方向において異なる位置に配置されており、
前記結像光学系からの光束は、前記回転多面鏡の反射面に、前記反射面の法線を含み主走査方向に平行な第1の面に対して斜めに入射し、
前記回転多面鏡で反射された光束は、前記曲面ミラーに、前記曲面ミラーの頂点における法線を含み主走査方向に平行な第2の面に対して斜めに入射することを特徴とする。
前記のような光走査装置によれば、1枚の曲面ミラーで、回転多面鏡からの反射光を被走査面に入射させることができ、内接半径が小さくかつ反射面数の多い回転多面鏡を用いることができるので、良好な光学性能と高速性を実現できる。
前記光走査装置においては、前記曲面ミラーに向かう光束の中心軸と前記第2の面とのなす角をθM(°)とすると、
6<θM<10
の関係を満足することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、ケラレの発生を防止しつつ、装置の薄型化が実現できる。
また、副走査方向において、前記回転多面鏡からの反射光束が、前記結像光学系からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、
副走査方向において、前記曲面ミラーからの反射光束が、前記回転多面鏡からの入射光束に対してなす角度の方向が負の方向であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光束を斜めに反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を補正することができる。
また、前記回転多面鏡の反射面の法線が、前記結像光学系からの入射光束となす角度の絶対値をθP(°)、
前記曲面ミラーの頂点における法線が、前記回転多面鏡からの反射光束となす角度の絶対値をθM(°)とすると、
1.3<θM/θP<1.7
の関係を満足することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光束を斜めに反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を、より確実に補正することができ、被走査面に良好なスポットを得ることができる。
また、前記回転多面鏡の反射面と前記曲面ミラーの頂点との間の距離をL、前記曲面ミラーの頂点と前記被走査面との間の距離をDすると、
0.3<L/(L+D)<0.55
の関係を満足することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、斜め方向の収差の発生を防止しつつ、装置の小型化を実現できる。
また、前記曲面ミラーの主走査方向の曲率半径をRDy、副走査方向の曲率半径をRDx、前記曲面ミラーの頂点と前記被走査面との間の距離をDすると、
0.7<2D/|RDy|<1.3
及び
2.2<RDy/RDx<3.2
の関係を満足することが好ましい。
0.7<2D/|RDy|<1.3の関係を満足することにより、走査の直線性の低下を防止しつつ、収差の発生を防止できる。
2.2<RDy/RDx<3.2の関係を満足することにより、全系の配置バランスが崩れ、諸収差の補正が困難となることを防止でき、高解像度化が可能となる。
また、前記曲面ミラーは、副走査方向断面形状が円弧であることが好ましい。前記のような曲面ミラーによれば、加工、計測が容易になる。
また、前記曲面ミラーは、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正する形状であることが好ましい。
また、前記曲面ミラーは、前記第2の面に対して非対称であることが好ましい。前記のような、光走査装置によれば、光学系を単純な構成にでき、光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を補正しつつ、しかも走査線曲がりを補正することができる。
また、前記曲面ミラーは、前記第2の面と前記曲面ミラーの曲面とが交わる曲線である母線上において、前記曲面ミラーの頂点以外の各点の法線が、前記第2の面に含まれないねじれ形状であることが好ましい。前記のような、光走査装置によれば、光学系を単純な構成にでき、光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を補正しつつ、しかも走査線曲がりを補正することができる。
また、前記母線上の各点の法線が前記第2の面となす角度は、前記曲面ミラーの周辺に行くにつれて大きくなっていることが好ましい。前記のような、光走査装置によれば、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正することができる。
また、前記回転多面鏡からの反射光束が、前記回転多面鏡への入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、前記母線上の各点の法線が前記第2の面に対してなす角度の方向は、正の方向であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正することができる。
また、前記曲面ミラーは、頂点における主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径とが異なるアナモフィックミラーであることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、主走査方向と副走査方向の像面位置と像面湾曲を、それぞれ被走査面近傍とすることができ、最適化することができる。
また、前記曲面ミラーは、主走査方向、副走査方向ともに凹状であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、主走査方向と副走査方向の像面位置と像面湾曲を、それぞれ被走査面近傍とすることができ、最適化することができる。
また、前記曲面ミラーは、副走査方向の反射による光学的パワーが、主走査方向における中心部と周辺部とで変化している形状であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、副走査方向の像面湾曲を補正することができる。
また、前記曲面ミラーは、副走査方向断面の曲率半径が主走査方向断面形状に依らない形状であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、副走査方向の像面湾曲を補正することができる。
また、前記結像光学系は、前記光源からの光束を主走査方向について収束光束とすることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、曲面ミラーから結像位置までの距離を短縮しながら、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能とすることができる。
また、前記結像光学系は、前記光源からの光束を主走査方向について発散光束とすることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、曲面ミラーから結像位置までの距離を拡大し、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能としつつ、光学筐体内での各デバイスの配置を容易化できる。
また、波長可変光源と波長制御部とをさらに備えていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、スポットの大きさはほぼ波長に比例するので、波長を制御することにより、被走査面上に結像するスポットの大きさを任意に制御することができる。さらに、回転多面鏡からの反射光を被走査面に入射させる光学系が、反射ミラーのみで構成でき、色収差が全く発生しないため、fθ特性等の他の性能を劣化することなく解像度を任意に変えることができる。
また、前記光源は2つ以上であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を合成し、前記被走査面上に形成されるスポットの副走査方向の間隔を所定の値とする光合成手段をさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき、実質的に高速走査が可能となる。
さらに、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束の少なくとも1つの光束の副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させる副方向光束制御手段を備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、より正確な副走査方向における光ビームの間隔が実現される。
また、前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。
また、前記副方向光束制御手段は、ガルバノミラーで形成されていることが好ましい。ガルバノミラーを駆動することで、ガルバノミラーに入射する光束の反射方向を変化させ副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることができる。
また、前記副方向光束制御手段は、プリズムで形成されていることが好ましい。プリズムを回動駆動することで、プリズムに入射する光束の屈折方向を変化させ副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることができる。
また、前記光源は波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段と、前記回転多面鏡と前記被走査面との間に配置され、光束を分離する光分離手段とをさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき実質的に高速走査が可能となる。
また、前記光分離手段は、プリズムで形成されていることが好ましい。
また、前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記光源は波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を合成し、前記被走査面上に形成されるスポットの副走査方向の間隔を所定の値にする光合成手段と、前記回転多面鏡と前記被走査面との間に配置され、光束を分離する光分離手段とをさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき実質的に高速走査が可能となる。
また、前記光分離手段は、プリズムで形成されていることが好ましい。
また、前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記曲面ミラーは、前記光分離手段で発生する走査線湾曲を補正する方向に走査線湾曲を発生することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、副走査方向の走査線の湾曲を補正することができる。
また、前記光源は波長の異なる2つの光源であり、
前記各光源の波長をλ1、λ2、
前記プリズムの入射面と射出面とのなす角度をθpz、
波長λ1の光路中におけるプリズム射出面から像面までの距離をDp、
プリズムを形成する材料の波長λ1における屈折率をn1、波長λ2における屈折率をn2、
走査中心における各波長の光束の結像位置の副走査方向間隔をxdとすると、
Dp・cos(θA){tan(θB)−tan(θA)}<xd
の関係式を満足し、
前記関係式においてθAは、
θA=sin−1{n1・sin(θpz)}−θpz
であり、θBは、
θB=sin−1{n2・sin(θpz)}−θpz
であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、2つの走査線の副走査方向における間隔を略一定に保つことができ、高解像度化が可能になる。
また、前記光源は、波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段と、前記回転多面鏡と被走査面との間に配置され、光束を分離する平板状光分離手段とをさらに備えたことが好ましい。前記のような光走査装置によれば、複数の光束を同時に走査でき実質的に高速走査が可能となる。
前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記平板状光分離手段は、ダイクロイックミラーで形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、光利用効率を高めることができる。
また、前記平板状光分離手段は、回折素子で形成されていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、平板状光分離手段を収差補正手段としても利用できる。
また、前記光源は、波長の異なる3つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段をさらに備え、前記各波長に対応する光束は、被走査面に同軸上に結像することが好ましい。前記のような光走査装置によれば、回転多面鏡により偏向された光束は、曲面ミラーの反射のみで被走査面上に結像するため、色収差を全く発生させることなく、被走査面に結像させることができる。このため、各光束を被走査面の同軸上に完全に重なり合わせて走査させることができる。
また、前記光源は、色の3原色又はその補色に対応する波長の光束を発するレーザ光源であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、被走査面を写真用印画紙とすることができる。
また、前記光源は、半導体レーザであることが好ましい。
また、前記各光源はレーザ光源であり、前記各光源に対応して、波長変換素子を備えていることが好ましい。
また、前記光源は、半導体レーザであることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、装置を小形化できるだけでなく、所定の書き込み信号で、直接変調が可能となり簡素なシステムとすることができる。
また、前記各光源はレーザ光源であり、前記各光源に対応して、波長変換素子と、音響光学変調素子とを備えていることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、安価で高出力の近赤外域の発振波長の半導体レーザを用いて、色の3原色又はその補色に必要な、特に530nm付近と、450nm付近の波長の光束を得ることができる。さらに、所定の書き込み信号で音響光学変換素子を駆動することで、半導体レーザは、連続発振したままで、光書き込みが可能になる。
また、前記被走査面は、写真用印画紙であることが好ましい。
また、前記曲面ミラーは、
面の頂点を原点とする副走査方向座標をx(mm)、主走査方向座標をy(mm)とする座標(x,y)において、
頂点からのサグ量z(mm)は、反射光束の向かう方向を正とすると、
の関係式表される面形状であり、
前記関係式において、
f(y)は、母線上の形状である非円弧を示す式であり、RDy(mm)を頂点における主走査方向曲率半径、AD、AE、AF、及びAGを母線形状を示す高次定数とすると、
で表され、
g(y)は、y位置における副走査方向(x方向)の曲率半径であり、RDx(mm)を副走査方向曲率半径、BC、BD、BE、BF、及びBGをy位置における副走査方向曲率半径を決める定数とすると、
g(y)=RDx(1+BCy2+BDy4+BEy6+BFy8+BGy10)
で表され、
θ(y)は、y位置におけるねじり量を示す式であり、EC、ED、及びEEをy位置におけるねじり量を決めるねじり定数とすると、
θ(y)=ECy2+EDy4+EEy6
で表されることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、簡素な光学系で、高い収差補正能力を達成できる。
また、前記回転多面鏡の反射面の数が、10以上20以下であることが好ましい。前記のような光走査装置によれば、回転多面鏡の内接円半径を小さく抑えつつ、低い回転数で高速走査が可能になる。
次に、本発明の画像読み取り装置は、前記光走査装置を備えたことを特徴とする。前記のような画像読み取り装置によれば、高速読み取りを可能としつつ、低コストな画像読み取り装置を実現できる。
また、本発明の画像形成装置は、前記光走査装置を備えたことを特徴とする。前記のような画像形成装置によれば、高速書き込みを可能としつつ、低コストな画像形成装置を実現できる。
また、本発明の写真処理装置は、前記波長の異なる3つ以上の光源を備えた光走査装置を備えたことを特徴とする。前記のような写真処理装置によれば、高速書き込みを可能としつつ、低コストな写真処理装置を実現できる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る光走査装置の構成図を示している。半導体レーザを光源とする光源1と折り返しミラー5との間に、第1結像光学系4が配置されている。第1結像光学系4は、軸対称レンズ2、及びシリンドリカルレンズ3を備えている。
第1結像光学系4から射出した光束は、折り返しミラー5により光路が曲げられ、回転多面鏡6上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ3は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡6上の反射面に入射した光束は主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。
本実施形態では、この線像の幅は、回転多面鏡6の反射面一つ分の主走査方向の幅より大きくなるように設定しており、光束は、いわゆるオーバフィルド状態で、回転多面鏡6に入射する。このことにより、内接半径が小さく、かつ反射面数の多い回転多面鏡を使用可能とし、回転多面鏡の回転数を高めることなく走査を高速化できる。これは、光束がオーバフィルド状態で入射するので、1走査に対応する回転多面鏡6の1つの反射面に、連続して光束が入射するためである。
さらに、内接半径の小さな回転多面鏡を用いることができるので、回転駆動の負荷も小さく、高速回転起動が可能になり、低負荷モータも使用できる。回転多面鏡6により偏向反射された光束は、曲面ミラー7の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム8上に結像し走査される。
図2は、図1に示した光走査装置の副走査方向の断面図である。本実施形態では、回転多面鏡6の回転中心軸9が走査幅領域の略中心に位置している。折り返しミラー5で反射された光束は、回転多面鏡6の反射面に、この反射面の法線を含み主走査方向に平行な第1の面Aに対して斜めに入射する。また、回転多面鏡6で偏向反射された光束は、曲面ミラー7に、曲面ミラー7の頂点における法線を含み主走査方向に平行な面Bに対して斜めに入射する。
図2中、rは回転多面鏡6の内接半径、Lは偏向反射点と曲面ミラー7の頂点との間隔、Dは曲面ミラー7の頂点と感光ドラム8との間隔である。また、θPは折り返しミラー5からの光軸と偏向反射面の法線とのなす角、θMは偏向反射面からの光軸と曲面ミラー7の頂点における法線とのなす角である。
曲面ミラー7の面形状は、面の頂点を原点とする副走査方向座標がx、主走査方向座標がyの座標(x,y)における頂点からのサグ量zを入射光束の向かう方向を正とすると、以下の式(1)で示される。
式(1)において、f(y)は母線(第2の面Bと曲面ミラ7ーの曲面とが交わる曲線)上の形状である非円弧を示す式、g(y)はy位置における副走査方向(x方向)の曲率半径、θ(y)はy位置におけるねじり量を示す式であり、それぞれ以下の式(2)、(3)、(4)で表される。
式(2)
式(3)
g(y)=RDx(1+BCy2+BDy4+BEy6+BFy8+BGy10)
式(4)
θ(y)=ECy2+EDy4+EEy6
ここで、RDy(mm)は頂点における主走査方向曲率半径、RDx(mm)は副走査方向曲率半径、Kは母線形状を示す円錐定数、AD、AE、AF、AGは母線形状を示す高次定数であり、BC、BD、BE、BF、BGはy位置における副走査方向曲率半径を決める定数、EC、ED、EEはy位置におけるねじり量を決めるねじり定数である。
これら各式により表される曲面ミラー7の形状は、主、副像面湾曲、fθ誤差を補正するように、主走査方向断面の非円弧形状、各像高に対応した副走査方向の曲率半径が決められ、さらに、走査線湾曲を補正するために各像高に対応した位置での面のねじり量が決められている。
なお、前記各式により表される曲面ミラー7の形状は、自由曲面の一例であり、同様の形状を表すことができれば他の式を用いてもよい。
さらに、本実施形態1においては、以下の各式を満足する。
式(6)6<θM<10
式(7)1.3<θM/θP<1.7
式(8)0.3<L/(L+D)<0.55
式(9)0.7<2D/|RDy|<1.3
式(10)2.2<RDy/RDx<3.2
式(6)は、光走査装置の副走査方向における薄型化に関する式である。下限を越えると曲面ミラー7で反射された光束が回転多面鏡6の上部を通過する際、ケラレが発生する場合が生ずる。上限を越えると薄型化には不利となる。
このように、式(6)を満足することにより、薄型化が可能になるが、6<θMという大きい角度で、光束が副走査方向において斜めに入射するため、曲面ミラー7には大きな光線収差が生じる。本実施形態では、光束が回転多面鏡6の反射面に、第1の面Aに対して斜めに入射させて、この光線収差を補正している。
具体的には、図2に示したように、副走査方向断面に関して、回転多面鏡6の反射面で反射される反射光束が、第1結像光学系4からの入射光束に対してなす角度の方向(矢印c方向)を正の方向とした場合、曲面ミラー7で反射される光束が前記反射面からの入射光束に対してなす角度の方向(矢印d方向)は負の方向となっている。この構成により、光束を斜めに反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を補正することができる。
より具体的な構成が式(7)であり、式(7)は光走査装置の副走査方向における薄型化を実現する際に、副走査断面内で斜めに光束を反射させながら光路を折り曲げるときに発生する収差を補正する条件式である。下限又は上限を越えると回転多面鏡6の反射面への入射時の収差を曲面ミラー7への入射時に発生する収差で相殺できず、残存収差が生じ薄型化を達成できない。
式(8)は、回転多面鏡6から被走査面である感光ドラム8までの光路上における曲面ミラー7の配置を規定する式である。下限を越えると曲面ミラー7の主走査方向の大きさを小さくできるが斜め方向の収差が発生する。上限を越えると曲面ミラー7の主走査方向の大きさが大きくなり、コストと装置の小型化の点で不利になる。
式(9)は、第1結像光学系4から曲面ミラー7に入射する主走査方向における光束の状態を規定した式である。下限を越えると曲面ミラー7に入射する光束の主走査方向における収束状態が大きく、曲面ミラー7の主走査方向の光学的パワーが小さくなり過ぎ、走査の直線性が低下する。
上限を越えると曲面ミラー7に入射する光束の主走査方向における発散状態が大きく、曲面ミラー7の主走査方向の光学的パワーを大きくすることが必要となり収差が発生する。
式(10)は、曲面ミラーの主走査と副走査方向の光学的パワーの比に関する式である。下限又は上限を越えると全系の配置バランスが崩れ、諸収差の補正が困難となり、高解像度化が困難となる。
以下、本実施形態の実施例を以下の各表に示す。表中、Ymaxとあるのは最大像高であり、αmaxとあるのは、最大像高に対応したポリゴン回転角である。また、表5〜8は、各実施例における前記各式(7)〜(10)の値を示している。
図3A、図4A、図5A、及び図6Aは、それぞれ実施例1〜4のfθ誤差を示しており、縦軸Y(mm)は像高、横軸fθはfθ誤差(mm)を示している。図3B、図4B、図5B、及び図6Bは、それぞれ実施例1〜4の像面湾曲特性を示しており、縦軸Y(mm)は像高、横軸Cは像面湾曲(mm)を示している。また、実線は主走査方向の像面湾曲で、破線は副走査方向の像面湾曲である。
ここで、fθ誤差ΔYは、走査中心近傍における回転多面鏡6(ポリゴン)の単位回転角当たりの走査速度(感光ドラム面上で光束が走査される速度)をV(mm/deg)、ポリゴン回転角をα(deg)、像高をY(mm)とすると、下記の式(11)で表される量である。
式(11)ΔY=Y−V・α
図3〜6から分るように、各実施例は、fθ誤差、像面湾曲共に小さく抑えられており、良好な光学性能を示している。
各実施例では、曲面ミラー7は、副走査方向断面形状を円弧としているので、加工、計測が容易である。また、各実施例の曲面ミラー7の形状は、前記式(1)〜(5)を満足しているので、▲1▼斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正する形状となっており、▲2▼面Bに対して非対称な形状となっており、▲3▼面Bと曲面が交わる曲線(以下、「母線」という。)上にある頂点以外の各点の法線が、面Bに含まれない、ねじれ形状となっており、▲4▼母線上の各点の法線が面Bとなす角度が、周辺ほど大きくなっており、▲5▼曲面ミラー7で反射される光束が回転多面鏡6の反射面からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、母線上の各点の法線が面Bとなす角度の方向は正の方向になっている。このことにより、光学系を単純な構成にでき、光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を補正しつつ、しかも走査線曲がりを補正している。
また、曲面ミラー7は、▲1▼頂点における主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径が異なるアナモフィックミラーとなっており、▲2▼主走査方向、副走査方向共もともに凹のミラー面となっており、▲3▼副走査方向の反射による光学的パワーが主走査方向における中心部と周辺部とで変化しており、▲4▼副走査方向断面の曲率半径が主走査方向断面形状に依らない形状となっている。このことにより、主走査方向と副走査方向の像面位置と像面湾曲を最適化している。
さらに、実施例1、実施例3、実施例4では、第1結像光学系4は光源1からの光束を主走査方向について収束光束となるようにしている。このことにより、曲面ミラー7から結像位置までの距離を短縮しながら、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能としている。
また、実施例2では、第1結像光学系4は光源1からの光束を主走査方向について発散光束となるようにしている。このことにより、曲面ミラー7から結像位置までの距離を拡大し、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能としつつ、光学筐体内での各デバイスの配置を容易化している。
ここで、光源1に対応して、波長可変光源と波長制御部を備えているのが好ましい。波長可変光源として、例えば半導体レーザとSHG素子を組み合わせた光源を用いることができる。このことにより、半導体レーザからの基本波長光束と逓倍された波長の光束が利用でき、必要な波長の光束のみをダイクロイックフィルタにより選択することができる。
光学系により結像されたスポットの大きさは、ほぼ波長に比例するので、波長を制御することで感光ドラム上に結像するスポットの大きさを任意に制御することができる。しかも、本実施形態では、第2結像光学系が反射ミラーのみで構成されているので色収差が全く発生せず、fθ特性など他の性能を劣化することなく解像度を任意に変えることができる。
なお、実施形態1で説明した曲面ミラーは、以下の各実施形態の曲面ミラーにも適用でき、実施形態2以降においては、曲面ミラーの面形状、及び曲面ミラー作用効果についての説明は省略する。
また、回転多面鏡、曲面ミラーへの光束の斜め入射、及び回転多面鏡への光束のオーバフィルド状態での入射については、以下の各実施形態においても同様であり、これらの詳細な説明は、実施形態2以降においては省略する。
また、回転多面鏡の反射面の数は多いほど、小さな回転数で高速走査が可能となる。しかしながら、必要な主走査方向の解像度を得るためには、一つの反射面の主走査方向の大きさが光束幅に応じて確保されなければならず、内接半径が大きくなり過ぎる場合がある。
このため、反射面の数は10面以上20面以下が好ましい。10面未満では、高速走査に対して回転多面鏡の回転数を十分低下できず、20面を越えると回転多面鏡の内接半径が大きくなり過ぎる。このような反射面の好ましい範囲は、以下の各実施形態においても同様である。
(実施の形態2)
図7は、実施形態2に係る光走査装置の構成図である。本実施形態では、半導体レーザを光源とする2つの光源10、18を備えている。第1結像光学系13は、軸対称レンズ11、及びシリンドリカルレンズ12を備えている。第1結像光学系13から射出した光束は、光合成手段14を透過し、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ12は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡16上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。
また、第2結像光学系17は、軸対称レンズ19、及びシリンドリカルレンズ20を備えている。第2結像光学系17から射出した光束は、光合成手段14で反射され、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ20は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈接力を持つので、回転多面鏡16上の反射面に入射した光束は、主走査方向に延伸した線像を形成する。各光束は、オーバフィルド状態で、回転多面鏡16に入射する。
回転多面鏡16により偏向反射された各光束は、曲面ミラー21へ斜め入射し、曲面ミラー21の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム22上に結像し走査される。
本実施形態では、2組の結像光学系から、2つの光束が射出することになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段14により合成される。この場合、2つの光束は、感光ドラム22上で、2つの副走査方向の走査線間隔が解像度に対して適当な値となるように合成される。
このことにより、本実施形態では、2組の結像光学系から射出した異なる2つの光束は、全光学系を通して一度の走査で2ライン走査することができ実質的に高速走査が可能となる。
ここで、2つの光源10、18の波長が同一のときは、光合成手段14はハーフミラーで構成することができる。光利用効率を高めるときは、光合成手段14は偏光ミラー、又は偏光ビームプリズムで構成することができる。
光源10と光源18の波長が異なる場合は、光合成手段14はダイクロイックミラーで構成することが好ましい。光源10の波長をλ1、光源18の波長をλ2とすると、ダイクロイックミラーの特性として、波長λ1の光束は透過し、波長λ2の光束を反射する。このため、光利用効率の高い光学系が達成される。
(実施の形態3)
図8は、実施形態3に係る光走査装置の構成図を示している。本実施形態では、半導体レーザを光源とする2つの光源23、32を備えている。第1結像光学系26は、軸対称レンズ24、及びシリンドリカルレンズ25を備えている。第1結像光学系26から射出した光束は、光合成手段27を透過し、折り返しミラー28により光路が曲げられ、回転多面鏡29上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ25は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡29上の反射面に入射した光束は、主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡29にオーバフィルド状態で入射する。
また、第2結像光学系33は、軸対称レンズ24a、及びシリンドリカルレンズ25aを備えている。第2結像光学系33から射出した光束は、光合成手段27で反射され、折り返しミラー28により光路が曲げられ、回転多面鏡29上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ25aは、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡29上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡29にオーバフィルド状態で入射する。
前記のように、第1結像光学系26から射出した光束は、光合成手段27を透過し、第2結像光学系33から射出した光束は、光合成手段27で反射されることになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段27を経て合成される。
回転多面鏡29により偏向反射された各光束は、曲面ミラー30へ斜め入射し、曲面ミラー30の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム31上に結像し走査される。
本実施形態では、第2結像光学系33と光合成手段27との間に、副方向光束制御手段34を備えている。光合成手段27は、感光ドラム31上で2つの副走査方向の走査線間隔が解像度に対して適当な値となるように、2つの光束を合成する。
しかしながら、曲面ミラー30に入射する2つの光束の入射位置、又は入射角が異なるために、走査範囲の中央とその両端とで、副走査方向における2つの走査線の間隔に偏差が生ずる。この偏差を補正するのが、副方向光束制御手段34である。副方向光束制御手段34によって、光源32からの光束について副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることにより、前記のような走査線間隔の偏差を抑制する。
副方向光束制御手段34は、ガルバノミラーを用いて構成することが好ましい。ガルバノミラーを回動駆動することにより、ガルバノミラーに入射する光束の反射方向を変化させることができ、副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させることができる。
また、副方向光束制御手段34は、プリズムを用いて構成してもよい。プリズムを回動駆動することにより、プリズムに入射する光束の屈折方向を変化させることができ副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させる。
ここで、2つの光源23、32の波長が同一のときは、光合成手段27はハーフミラーで構成することができる。光利用効率を高めるときは、光合成手段27は偏光ミラー、又は偏光ビームプリズムで構成することができる。
光源23と光源32の波長が異なる場合は、光合成手段27はダイクロイックミラーで構成することが好ましい。光源23の波長をλ1、光源32の波長をλ2とすると、ダイクロイックミラーの特性として、波長λ1の光束は透過し、波長λ2の光束を反射する。このため、光利用効率の高い光学系が達成される。
(実施の形態4)
図9は、実施形態4に係る光走査装置の構成図を示している。本実施形態では、半導体レーザを光源とし波長λ1の光束を発する光源35、半導体レーザを光源とし波長λ2の光束を発する光源35aを備えている。
第1結像光学系38は、軸対称レンズ36、及びシリンドリカルレンズ37を備えている。第1結像光学系38から射出した光束は、光合成手段98を透過し、折り返しミラー40により光路が曲げられ、回転多面鏡41上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ37は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡41上の反射面に入射した光束は、主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡41にオーバフィルド状態で入射する。
また、第2結像光学系39は、軸対称レンズ36a、及びシリンドリカルレンズ37aを備えている。第2結像光学系39から射出した光束は、光合成手段98で反射され、折り返しミラー40により光路が曲げられ、回転多面鏡41上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ44は、副走査方向に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡41上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡41にオーバフィルド状態で入射する。
回転多面鏡41により偏向反射された各光束は、曲面ミラー42へ斜め入射し、曲面ミラー42の光学パワーにより収束作用を受け、被走査面である感光ドラム43上に結像し走査される。
前記のように、第1結像光学系38から射出した光束は、光合成手段98を透過し、第2結像光学系39から射出した光束は、光合成手段98で反射されることになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段98を経て同軸上に合成される。
曲面ミラー42によって、主走査方向に収束作用を受けた光束は、プリズム44を透過することにより、2つの光束に分離される。このプリズム44による光束の分離は、波長による偏角の差を利用している。プリズム44を透過した2つの光束は、感光ドラム43上で結像し走査される。このことにより、全光学系を通して一度の走査で2ラインの走査をすることができ実質的に高速走査が可能となる。
プリズム44は、感光ドラム43上で副走査方向における2つの走査線の間隔が、解像度に対して適当な値となるように、プリズム44の波長分散とプリズム44の頂角を選択しておくことが好ましい。
また、光合成手段98は、ダイクロイックミラーで構成することが好ましい。ダイクロイックミラーによれば、光源35からの波長λ1の光束は透過させ、光源35aからの波長λ2の光束を反射させることができ、光利用効率の高い光学系が達成される。
(実施の形態5)
本実施形態に係る光走査装置の基本構成は、図9に示した実施形態4と同様であるので、図9を用いながら本実施形態について説明する。光分離手段であるプリズム44には偏向された光束が入射するが、偏向に応じてプリズム44への入射角度が変化し、それに伴いプリズム44による屈折作用である偏角が変化し走査線湾曲を発生する。
この場合、プリズム44で屈折されるときの走査線湾曲の発生量は、波長の差異によって2つの光束で異なるので、全く同一光路に合成された場合は被走査面上でさらに相対的走査線湾曲が生じる。
そこで、この走査線湾曲を補正するように、第2結像光学系を構成する曲面ミラー42の構成を、逆方向の走査線湾曲を発生させる構成とすることが好ましい。
本実施形態は、短波長側の光束を長波長側の光束に対して、副走査方向にシフトとティルトを与えて合成する構成によって、相対的走査線湾曲を補正するものである。図10は、曲面ミラー42から感光ドラム43までの副走査方向断面の光路図を示している。θpzは、プリズム44の入射面と射出面とのなす角度すなわちプリズムの頂角である。Dpは、プリズム44の射出面から像面までの距離である。
ここで、2つの光源からの光束が全く同一光路で同軸上に合成されて曲面ミラー42に入射し、曲面ミラー42で反射された後プリズム44に入射するとき、プリズム44の入射面を光束に対して副走査方向に関して垂直に配置したとすると、被走査面上の走査中心における2つの光束の副走査方向の結像位置の間隔x0は、下記の式(12)で表される。
だだし、n1はプリズム44を構成する媒質の波長λ1における屈折率、n2は波長λ2における屈折率であり、θA、θBは、下記の式(13)、(14)の通りである。
式(12)
x0=Dp・cos(θA){tan(θB)−tan(θA)}
式(13)
θA=sin−1{n1・sin(θpz)}−θpz
式(14)
θB=sin−1{n2・sin(θpz)}−θpz
したがって、走査中心における各波長の光束の感光ドラム43上での結像位置の副走査方向間隔をxdとしたとき、下記の式(15)を満足することにより、各走査線による相対的走査線湾曲が補正された状態となり、高解像度化を実現できる。
式(15)
Dp・cos(θA){tan(θB)−tan(θA)}<xd
すなわち、式(15)を満足するように、Dp、θA、θBを設定することにより、プリズム44で生じる相対的走査線湾曲を補正する方向に短波長側の光束を副走査方向にシフト及びティルトさせて合成でき、x0<xdの状態で相対的走査線湾曲が補正されることになる。
(実施の形態6)
図11は、実施形態6に係る光走査装置の構成図である。本実施形態では、半導体レーザを光源とし波長λ1の光束を発する光源45、半導体レーザを光源とし波長λ2の光束を発する光源55を備えている。
第1結像光学系48は、軸対称レンズ46、及びシリンドリカルレンズ47を備えている。第1結像光学系48から射出した光束は、光合成手段49を透過し、折り返しミラー50により光路が曲げられ、回転多面鏡51上の反射面に入射する。シリンドリカルレンズ47は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡51上の反射面に入射した光束は主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡51にオーバフィルド状態で入射する。
また、第2結像光学系56は、軸対称レンズ46a、及びシリンドリカルレンズ47aを備えている。第2結像光学系56から射出した光束は、光合成手段49で反射され、折り返しミラー50により光路が曲げられ、回転多面鏡51上の反射面に斜め入射する。シリンドリカルレンズ47aは、副走査方向に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡51上の反射面に入射した光束は主走査方向に延伸した線像を形成する。線像は、回転多面鏡51にオーバフィルド状態で入射する。
回転多面鏡51により偏向反射された各光束は、曲面ミラー52へ斜め入射し、曲面ミラー52の光学パワーにより、収束作用を受け、被走査面である感光ドラム53上に結像走査される。
前記のように、第1結像光学系48から射出した光束は、光合成手段49を透過し、第2結像光学系56から射出した光束は、光合成手段49で反射されることになるが、各結像光学系からの光束は、光合成手段49を経て同軸上に合成される。
本実施形態は、平板状光分離手段54を備えており、曲面ミラー52によって、主走査方向に収束作用を受けた光束は、平板状光分離手段54によって、波長λ1と波長λ2の2つの光束に分離され、感光ドラム53上にそれぞれ結像し走査される。平板状光分離手段54は、感光ドラム53上で、副走査方向において2つの走査線の間隔が解像度に対して適当な値となるように設定している。
このことにより、2つの光源45、55から射出した異なる2つの波長の光束は、全光学系を通して一度の走査で2ラインの走査をすることができ実質的に高速走査が可能となる。
平板状光分離手段54は、ダイクロイックミラーで構成することが好ましい。図12は、ダイクロイックミラーで構成した平板状光分離手段54の部分拡大図を示している。ダイクロイックミラー面は入射面54bに形成され、反対側の面54aには金属反射膜が形成されている。
光合成手段49により、同軸上に整列された波長の異なる2つの光束のうち、光源45からの波長λ1の光束は入射面54bを透過し、反対側の面54aで反射された後、入射面54bの裏側から空気中に向って射出し、射出光束57となり感光ドラム53へ向うことになる。一方、光源55からの波長λ2の光束は入射面54bで反射光束58となり、感光ドラム53へ向うことになる。このことにより、光利用効率を高めることができる。
なお、面54aは、金属反射膜に代えてダイクロイックミラー面としてもよい。また、図12に示した平板状光分離手段54は、入射面54bと反対側の面54aとが平行であるが、非平行のくさび状であってもよい。
また、平板状光分離手段54は回折素子で構成することにより、構成を簡単にすることができる。すなわち、回折素子に入射する2つの波長の光束は、波長が短い光束ほどより回折作用を受けるので、このことを利用して、同軸上に合成された異なる波長の2つの光束を2つに分離することができる。さらに、収差も回折素子により補正するができる。
(実施の形態7)
図13は、実施形態7に係る光走査装置の構成図である。波長λ1の光束を発する光源59、波長λ2の光束を発する光源67、及び波長λ3の光束を発する光源71を備えている。
第1結像光学系62は、軸対称レンズ60、及びシリンドリカルレンズ61を備えている。第1結像光学系62から射出した光束は、光合成手段63を透過し、光合成手段64で折り返しミラー65の方向に反射される。
また、第2結像光学系70は、軸対称レンズ68、及びシリンドリカルレンズ69を備えている。第2結像光学系70から射出した光束は、光合成手段63で反射され、さらに光合成手段64で折り返しミラー65の方向に反射される。
また、第3結像光学系74は、軸対称レンズ72、及びシリンドリカルレンズ73を備えている。第3結像光学系74から射出した光束は、光合成手段64を透過し、折り返しミラー65の方向に進行する。
各結像光学系からの各光束は、光合成手段64を経た時点で、同軸上に合成されており、折り返しミラー65により光路が曲げられ、回転多面鏡51上の反射面に斜め入射する。
シリンドリカルレンズ61、69、及び73は、副走査方向(矢印b方向)に相当する方向に屈折力を持つので、回転多面鏡66上の反射面に入射した各光束は主走査方向(矢印a方向)に延伸した線像を形成する。また、各光束は、オーバフィルド状態で、回転多面鏡66に入射することになる。
回転多面鏡66により偏向反射された各光束は、曲面ミラー75へ斜め入射し、曲面ミラー75の光学パワーにより主走査方向に収束作用を受け、同軸性を保ったまま、被走査面76上に結像し走査される。
光合成手段63及び64は、ダイクロイックミラーで構成することが好ましい。ダイクロイックミラーを用いれば、光利用効率を高めることができ、光合成手段63を波長λ1の光束を透過させ、波長λ2の光束を反射させる特性とすることができ、光合成手段64を波長λ3の光束を透過させ、波長λ1及びλ2の光束を反射させる特性とすることができる。
本実施形態は、3つの異なる波長の光束を発することができるが、各光束の波長を色の3原色又はその補色に対応する波長とすれば、被走査面76である被走査物を写真用印画紙とすることができる。例えば、波長λ1を680nm付近、波長λ2を530nm付近、波長λ3を450nm付近とすればよい。この場合、どの光源にどの波長の光束を発する光源を適用するかは、光合成手段であるダイクロイックミラーの特性の選択によって、任意に選択することができる。
また、各光源は半導体レーザで構成すれば、装置を小形化できるだけでなく、所定の書き込み信号で、直接変調が可能となり簡素なシステムとすることができる。
図14は、光源部を構成する光学系の一部の構成図を示している。光源である半導体レーザ77から発した光束は、集光レンズ78で波長変換素子79に効率よく入射する。半導体レーザ77から発した光束の波長λL1は、波長変換素子79により、波長λL2に変換される。2逓倍する波長変換素子であれば、波長λL2は、波長λL1の1/2になる。このような光学系によれば、安価で高出力の近赤外域の発振波長の半導体レーザを用いて、色の3原色又はその補色に必要な、特に530nm付近と、450nm付近の波長の光束を得ることができる。
図15は、光源部を構成する光学系の一部の別の例の構成図を示している。光源である半導体レーザ80から発した光束は、第1の集光レンズ81で波長変換素子82に効率よく入射する。波長が変換された光束は、第2の集光レンズ83で、音響光学変換素子84に効率よく入射する。この構成によれば、半導体レーザ80から発した光束の波長λL1は、波長変換素子82により、波長λL2に変換される。2逓倍する波長変換素子であれば、波長λL2は、波長λL1の1/2になる。このような光学系によれば、安価で高出力の近赤外域の発振波長の半導体レーザを用いて、色の3原色又はその補色に必要な、特に530nm付近と、450nm付近の波長の光束を得ることができる。
さらに、所定の書き込み信号で音響光学変換素子84を駆動することで、半導体レーザ80は、連続発振したままで、光書き込みが可能になる。一般に波長変換素子は連続発振光束を波長変換する方が、断続発振光束を波長変換するより安定して動作できる。また、高出力な光束を発するガスレーザを光源として用いてもよい。
(実施の形態8)
図16は、画像読み取り装置に係る実施形態の構成図を示している。本実施形態に係る画像読み取り装置は、実施形態1に係る光走査装置を用いている。第1結像光学系4から射出した光束は、ハーフミラー87を透過し、折り返しミラー5により光路が曲げられ、回転多面鏡6上の反射面に入射する。
回転多面鏡6により偏向反射された光束は、曲面ミラー7で結像作用を受け、被走査面である読み取り原稿85上の読み取り部86を走査する。読み取り面上の情報を含んだ反射光又は散乱光は、逆の光路を通り、曲面ミラー7を経て、ハーフミラー87に達する。戻り光は、ハーフミラー87で反射され、集光レンズ88により光検出器89上に戻り光が集光する。本実施形態に係る画像読み取り装置は、実施形態1の光走査装置を用いているので、小型、低コスト、高解像度の画像読み取り装置を実現することができる。
(実施の形態9)
図17は、画像読み取り装置に係る別の実施形態の構成図を示している。本実施形態に係る画像読み取り装置は、図7に示した実施形態2に係る光走査装置を用いている。第1結像光学系13から射出した光束は、ハーフミラー92及び光合成手段14を透過し、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上の反射面に入射する。
また、第2結像光学系17から射出した光束は、ハーフミラー95を透過し、合成手段14で反射され、折り返しミラー15により光路が曲げられ、回転多面鏡16上に斜め入射する。
回転多面鏡16により偏向反射された各光束は、曲面ミラー21へ斜め入射し、曲面ミラー21の光学パワーにより主走査方向に収束作用を受け、被走査面である読み取り原稿90上の読み取り部91を2つの波長の走査光で同時に2本分を走査する。
光源10からの光束で読み取った読み取り面上の情報を含んだ反射光又は散乱光は逆の光路を通り、曲面ミラー21、合成手段14を経て、ハーフミラー92に達する。戻り光は、ハーフミラー92で反射され、集光レンズ93により光検出器94上に集光する。
一方、光源18からの光束で読み取った読み取り面上の情報を含んだ反射光又は散乱光も逆の光路を通り、曲面ミラー21を経て合成手段14に達する。戻り光は、合成手段14で反射され、さらにハーフミラー95で反射され、集光レンズ96により光検出器97上に集光する。このことにより、本実施形態においても、同時に2走査できるので、高速、小型、低コスト、高解像度の画像読み取り装置を実現することができる。
本実施形態では、実施形態2を用いた画像読み取り装置の実施形態を示したが、実施形態3〜6に係る光走査装置を用いてもよい。
(実施の形態10)
図18は、画像形成装置に係る実施形態を示す構成図である。本図に示した画像形成装置は、実施形態1から6のいずれかの光走査装置を用いたものである。
装置本体100の内部略中央に、矢印e方向に回転駆動される感光ドラム101が配置される。感光ドラム101の周囲には帯電器102、現像器103、転写器104、感光ドラム101上の残留トナーをこすり取るブレード105を有するクリーナ106が配置されている。
帯電器102によって所望の電位に帯電された感光ドラム101の表面に光走査装置107から光ビームが入射され走査される。これにより所望の画像を潜像として形成する。この潜像は現像器103で現像され、トナー画像となる。
光走査装置107は、第1結像光学系108から射出する光束は、オーバフィルド状態で、線像として回転多面鏡109に入射する。この入射光束は、回転多面鏡109により偏向され、偏向された光束は曲面ミラー110により感光ドラム101上に結像し走査される。反射鏡111により所定の方向に光ビームを曲げることで、本体内における走査光学装置の配置の最適化がなされる。
この現像プロセスの進行と同時に、記録用紙112は装置本体100の下部に設けられた給紙カセット113から1枚ずつ給紙され、タイミングローラ114を経て転写部へ搬送される。ここで記録用紙にトナー画像が転写され、定着器115によって定着される。定着された後、排出ローラ116から本体100の上面に排出される。
このように、前記実施の形態1乃至6記載の光走査装置を用いることにより高速、小型、低コスト、高解像度の画像形成装置を実現することができる。
(実施の形態11)
図19は、写真処理装置に係る実施形態を示す構成図である。本図に示した写真処理装置120は、実施施形態7と同様の構成の光走査装置122を備えている。ロール状に巻回された写真用印画紙121は、光走査装置122により、色の3原色又はその補色に必要な3波長の光で同軸上になったビームで露光される。露光された写真用印画紙121は、現像漕123、停止漕124、定着漕125を経て、光書き込みされた露光像が顕像化される。乾燥漕126で乾燥処理された写真用印画紙は写真処理装置120から矢印f方向に排紙され、裁断機(図示せず)で所定の大きさに裁断される。写真処理装置120は、実施施形態7と同様の光走査装置122を用いているので、高速、小型、低コスト、高解像度の写真処理装置を実現できる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明の光走査装置は、低コストで良好な光学性能を確保しつつ、高速走査が可能となるので、レーザビームプリンタ、レーザファクシミリ、デジタル複写機等の画像読み取り取装置や画像形成装置、又は写真処理装置に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態1に係る光走査装置を示す要部構成図。
図2は、図1に示した光走査装置の副走査方向断面における要部構成図。
図3Aは、実施例1のfθ誤差を示す特性図。
図3Bは、実施例2の像面湾曲を示す特性図。
図4Aは、実施例2のfθ誤差を示す特性図。
図4Bは、実施例2の像面湾曲を示す特性図。
図5Aは、実施例3のfθ誤差を示す特性図。
図5Bは、実施例3の像面湾曲を示す特性図。
図6Aは、実施例4のfθ誤差を示す特性図。
図6Bは、実施例4の像面湾曲を示す特性図。
図7は、本発明の実施形態2に係る光走査装置を示す要部構成図。
図8は、本発明の実施形態3に係る光走査装置を示す要部構成図。
図9は、本発明の実施形態4に係る光走査装置を示す要部構成図。
図10は、図9に示した光走査装置の曲面ミラーから感光ドラムまでの光路図。
図11は、本発明の実施形態6に係る光走査装置を示す要部構成図。
図12は、図11に示した光走査装置のダイクロイックミラーで構成した平板状光分離手段による光束分離を示す構成図。
図13は、本発明の実施形態7に係る光走査装置を示す要部構成図。
図14は、図13に示した光走査装置の光源を構成する光学系の一部の構成図。
図15は、図13に示した光走査装置の光源を構成する光学系の一部の別の例に係る構成図。
図16は、本発明の実施形態8に係る光走査装置を用いた画像読み取り装置の要部構成図。
図17は、本発明の実施形態9に係る光走査装置を用いた画像読み取り装置の要部構成図。
図18は、本発明の光走査装置を適用した画像形成装置の要部構成図。
図19は、本発明の光走査装置を適用した写真処理装置の要部構成図。
Claims (48)
- 光束を被走査面上に、主走査方向及びこれと直交する副走査方向に走査する光走査装置であって、
光源と、
前記光源からの光束を走査する回転多面鏡と、
前記光源と前記回転多面鏡との間に配置され、前記回転多面鏡の反射面一つ分の主走査方向における幅より大きい線像を前記反射面上に形成する結像光学系と、
前記回転多面鏡と被走査面との間に配置された曲面ミラーとを備え、
前記光源、前記結像光学系、前記回転多面鏡、及び前記曲面ミラーは、副走査方向において異なる位置に配置されており、
前記結像光学系からの光束は、前記回転多面鏡の反射面に、前記反射面の法線を含み主走査方向に平行な第1の面に対して斜めに入射し、
前記回転多面鏡で反射された光束は、前記曲面ミラーに、前記曲面ミラーの頂点における法線を含み主走査方向に平行な第2の面に対して斜めに入射することを特徴とする光走査装置。 - 前記曲面ミラーに向かう光束の中心軸と前記第2の面とのなす角をθM(°)とすると、
6<θM<10
の関係を満足する請求項1に記載の光走査装置。 - 副走査方向において、前記回転多面鏡からの反射光束が、前記結像光学系からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、
副走査方向において、前記曲面ミラーからの反射光束が、前記回転多面鏡からの入射光束に対してなす角度の方向が負の方向である請求項1に記載の光走査装置。 - 前記回転多面鏡の反射面の法線が、前記結像光学系からの入射光束となす角度の絶対値をθP(°)、
前記曲面ミラーの頂点における法線が、前記回転多面鏡からの反射光束となす角度の絶対値をθM(°)とすると、
1.3<θM/θP<1.7
の関係を満足する請求項3に記載の光走査装置。 - 前記回転多面鏡の反射面と前記曲面ミラーの頂点との間の距離をL、前記曲面ミラーの頂点と前記被走査面との間の距離をDすると、
0.3<L/(L+D)<0.55
の関係を満足する請求項3に記載の光走査装置。 - 前記曲面ミラーの主走査方向の曲率半径をRDy、副走査方向の曲率半径をRDx、前記曲面ミラーの頂点と前記被走査面との間の距離をDすると、
0.7<2D/|RDy|<1.3
及び
2.2<RDy/RDx<3.2
の関係を満足する請求項3に記載の光走査装置。 - 前記曲面ミラーは、副走査方向断面形状が円弧である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正する形状である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、前記第2の面に対して非対称である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、前記第2の面と前記曲面ミラーの曲面とが交わる曲線である母線上において、前記曲面ミラーの頂点以外の各点の法線が、前記第2の面に含まれないねじれ形状である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記母線上の各点の法線が前記第2の面となす角度は、前記曲面ミラーの周辺に行くにつれて大きくなっている請求項10に記載の光走査装置。
- 前記回転多面鏡からの反射光束が、前記回転多面鏡への入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とすると、前記母線上の各点の法線が前記第2の面に対してなす角度の方向は、正の方向である請求項10に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、頂点における主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径とが異なるアナモフィックミラーである請求項1に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、主走査方向、副走査方向ともに凹状である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、副走査方向の反射による光学的パワーが、主走査方向における中心部と周辺部とで変化している形状である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、副走査方向断面の曲率半径が主走査方向断面形状に依らない形状である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記結像光学系は、前記光源からの光束を主走査方向について収束光束とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記結像光学系は、前記光源からの光束を主走査方向について発散光束とする請求項1に記載の光走査装置。
- 波長可変光源と波長制御部とをさらに備えている請求項1に記載の光走査装置。
- 前記光源は2つ以上であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を合成し、前記被走査面上に形成されるスポットの副走査方向の間隔を所定の値とする光合成手段をさらに備えた請求項1に記載の光走査装置。
- さらに、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束の少なくとも1つの光束の副走査方向の傾き、又は副走査方向の高さを変化させる副方向光束制御手段を備えた請求項20に記載の光走査装置。
- 前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されている請求項20に記載の光走査装置。
- 前記副方向光束制御手段は、ガルバノミラーで形成されている請求項21に記載の光走査装置。
- 前記副方向光束制御手段は、プリズムで形成されている請求項21に記載の光走査装置。
- 前記光源は波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段と、前記回転多面鏡と前記被走査面との間に配置され、光束を分離する光分離手段とをさらに備えた請求項1に記載の光走査装置。
- 前記光分離手段は、プリズムで形成されている請求項25に記載の光走査装置。
- 前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されている請求項25に記載の光走査装置。
- 前記光源は波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を合成し、前記被走査面上に形成されるスポットの副走査方向の間隔を所定の値にする光合成手段と、前記回転多面鏡と前記被走査面との間に配置され、光束を分離する光分離手段とをさらに備えた請求項1に記載の光走査装置。
- 前記光分離手段は、プリズムで形成されている請求項28に記載の光走査装置。
- 前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されている請求項28に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、前記光分離手段で発生する走査線湾曲を補正する方向に走査線湾曲を発生する請求項28に記載の光走査装置。
- 前記光源は波長の異なる2つの光源であり、
前記各光源の波長をλ1、λ2、
前記プリズムの入射面と射出面とのなす角度をθpz、
波長λ1の光路中におけるプリズム射出面から像面までの距離をDp、
プリズムを形成する材料の波長λ1における屈折率をn1、波長λ2における屈折率をn2、
走査中心における各波長の光束の結像位置の副走査方向間隔をxdとすると、
Dp・cos(θA){tan(θB)−tan(θA)}<xd
の関係式を満足し、
前記関係式においてθAは、
θA=sin−1{n1・sin(θpz)}−θpz
であり、θBは、
θB=sin−1{n2・sin(θpz)}−θpz
である請求項29に記載の光走査装置。 - 前記光源は、波長の異なる2つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段と、前記回転多面鏡と被走査面との間に配置され、光束を分離する平板状光分離手段とをさらに備えた請求項1に記載の光走査装置。
- 前記光合成手段は、ダイクロイックミラーで形成されている請求項33に光走査装置。
- 前記平板状光分離手段は、ダイクロイックミラーで形成されている請求項33に記載の光走査装置。
- 前記平板状光分離手段は、回折素子で形成されている請求項33に記載の光走査装置。
- 前記光源は、波長の異なる3つ以上の光源であり、前記光源と前記回転多面鏡の間に配置され、前記各光源からの光束を同軸上に合成する光合成手段をさらに備え、前記各波長に対応する光束は、被走査面に同軸上に結像する請求項1に記載の光走査装置。
- 前記光源は、色の3原色又はその補色に対応する波長の光束を発するレーザ光源である請求項37に記載の光走査装置。
- 前記光源は、半導体レーザである請求項38に記載の光走査装置。
- 前記各光源はレーザ光源であり、前記各光源に対応して、波長変換素子を備えている請求項37に記載の光走査装置。
- 前記光源は、半導体レーザである請求項40に記載の光走査装置。
- 前記各光源はレーザ光源であり、前記各光源に対応して、波長変換素子と、音響光学変調素子とを備えている請求項37に記載の光走査装置。
- 前記被走査面は、写真用印画紙である請求項37に記載の光走査装置。
- 前記曲面ミラーは、
面の頂点を原点とする副走査方向座標をx(mm)、主走査方向座標をy(mm)とする座標(x,y)において、
頂点からのサグ量z(mm)は、反射光束の向かう方向を正とすると、
の関係式表される面形状であり、
前記関係式において、
f(y)は、母線上の形状である非円弧を示す式であり、RDy(mm)を頂点における主走査方向曲率半径、AD、AE、AF、及びAGを母線形状を示す高次定数とすると、
で表され、
g(y)は、y位置における副走査方向(x方向)の曲率半径であり、RDx(mm)を副走査方向曲率半径、BC、BD、BE、BF、及びBGをy位置における副走査方向曲率半径を決める定数とすうrと、
g(y)=RDx(1+BCy2+BDy4+BEy6+BFy8+BGy10)
で表され、
θ(y)は、y位置におけるねじり量を示す式であり、EC、ED、及びEEをy位置におけるねじり量を決めるねじり定数とすると、
θ(y)=ECy2+EDy4+EEy6
で表される請求項1に記載の光走査装置。 - 前記回転多面鏡の反射面の数が、10以上20以下である請求項1に記載の光走査装置。
- 請求項1に記載の光走査装置を備えた画像読み取り装置。
- 請求項1に記載の光走査装置を備えた画像形成装置。
- 請求項37に記載の光走査装置を備えた写真処理装置。
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