JPWO2002082592A1 - Icソケット - Google Patents

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Abstract

表面抵抗率が所望の水準に厳密にコントロールされ、電気絶縁性、機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等に優れる合成樹脂製のICソケット。熱可塑性樹脂40〜94質量%、体積抵抗率102〜1010Ω・cmの炭素前駆体5〜30質量%、及び体積抵抗率102Ω・cm未満の導電性充填材1〜30質量%を含有する熱可塑性樹脂組成物を成形して成るICソケット。

Description

技術分野
本発明は、電気・電子機器の分野において用いられる実装用または測定用のICソケットに関し、さらに詳しくは、表面抵抗率が所望の水準に厳密にコントロールされ、電気絶縁性、機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等に優れるICソケットに関する。
本発明において、ICソケットとは、エレクトロニクス実装技術分野において、コネクタの一種として半導体ディバイスを配線板に実装するのに用いられる実装用ソケット、及び半導体ディバイスの初期スクリーニングに用いられる電気的測定のための治具である測定用ソケットなどを意味している。また、本発明のICソケットは、熱可塑性樹脂材料から形成されたものであるが、導通のためのピンなどの慣用の付属部品を備えることができる。
背景技術
一般電子機器内部において、実装用ICソケットが用いられることが多い。例えば、LSIパッケージを配線板に実装するために、コネクタの一種としてソケットが用いられている。ソケットを用いてLSIを配線板に実装し、配線板モジュールとしての検査を行なって、LSIに不良があれば、別のLSIと交換することができる。また、既存のモジュールにおいて、LSIをソケットから外して、最新のLSIと交換することができる。
実装用ICソケットには、LSIパッケージに対応した形状と機能を有することが求められている。ソケットには、LSIパッケージの端子のピッチや形状に対応した仕様が必要となる。ピングリッドアレイ(PGA)は、端子が棒状であり、ボールグリッドアレイ(BGA)は、端子が球状であるため、ソケットのコンタクト部の形状や嵌合方式をそれぞれの端子に合わせなければならない。
最近、LSI実装は、LSIパッケージを伴わないベアチップ実装やフリップチップ実装に向かっており、ソケットもこれらに対応する必要がある。実装用ICソケットには、配線板などの他の実装部品と同様に、小型化、高信頼化、高密度化(狭ピッチ化)、伝送速度向上、低ノイズ化などの機能を有することが求められている。
一方、半導体製造工程において、バーンイン(burn−in)試験などによる検査のために、測定用ICソケットが用いられている。バーンイン試験は、半導体ディバイスの初期故障を取り除くスクリーニング手法の一つであって、ディバイスの動作条件よりも高温かつ高電圧の加速ストレスを印加し、故障の発生を加速して短時間で不良品を取り除く試験である。
バーンイン試験では、ベアチップやパッケージングされたディバイスをICソケット内に配置し、高温槽中にて、外部から加速ストレスとなる電源電圧、入力信号を一定時間印加する。その後、ディバイスをソケットから取り出して、良品か不良品かの判定を行なう。
図1は、測定用ICソケットの一例の断面図である。ベアチップ本体11とバンプ12を備えたベアチップをICソケットの搭載台に載せる。ICソケットは、ソケット本体21、コンタクトプローブピン22、蓋体23などから構成されている。ピン22としては、例えば、たわみピンや挟み込みピンなどが用いられ、バンプなどの端子と接触して導通できるようにしている。蓋体23を閉じて、バーンイン試験を行う。バーンイン試験が終わって、良品であると判定されたベアチップは、基板へのマルチチップ実装がなされる。
図2に、ファインボールグリッドアレイ(FBGA)パッケージ用バーンインソケットの一例の上面図を示す。図3は、該ソケットの断面図である。ソケットは、一定の配列ピッチで配置されたコンタクトピン31、蓋体32、バネ33、本体(底部)34などから構成されている。
図3には、試験装置へ導通する側のピン31′が示されている。FBGAパッケージ35は、ピン31と接触するように搭載台上に載置される。ピン31は、FBGAの多数の球状端子と接触できるように、形状、ピッチ、個数などが設計されている。
ICソケットには、電気絶縁性、耐電圧、機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等に優れることが要求されている。ICソケットは、セラミックや表面に絶縁処理を施した金属から形成されたものもあるが、多くの場合、合成樹脂から形成されている。
合成樹脂製のICソケットは、上述の電気絶縁性や耐熱性などの観点から、例えば、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリブチレンテレフタレートなどの高耐熱性の熱可塑性樹脂を用いて形成されている(特開平7−179758号公報、特開平8−176441号公報、特開平8−176442号公報、特開2000−150094号公報)。
合成樹脂製のICソケットは、高度の絶縁抵抗が必要とされているため、一般に、その表面抵抗率が大きい。表面抵抗率が大きすぎるICソケットは、その表面に静電気が蓄積しやすい。特に、半導体ディバイスの検査工程で、半導体ディバイスとICソケットとが触れ合うと、摩擦帯電により、ICソケットが帯電しやすい。
一方、半導体ディバイスの高密度実装に伴って、チップの入出力ピンの数が増大し、ピッチも狭くなっている。多ピンのPGAやBGA、ベアチップなどをICソケットに装着する際、ICソケットの表面と接触すると、静電気によってこれらの半導体ディバイスが損傷を受けやすい。また、静電気により、空中に浮遊している塵埃がICソケットの表面に吸着すると、これらの塵埃が半導体ディバイスを汚染する。
ICソケットの表面抵抗率を下げるために、帯電防止剤を添加した合成樹脂を用いてICソケットを成形する方法が考えられる。しかし、ICソケットの表面に存在する帯電防止剤は、洗浄や摩擦によって容易に除去されるため、長期にわたる帯電防止効果を得ることが困難である。帯電防止効果を持続させるために、帯電防止剤を多量に添加すると、ICソケットの表面に帯電防止剤がブリードして、塵埃の粘着を引き起こす。また、ブリードした帯電防止剤は、溶出や揮発により周囲の環境を汚染するおそれがある。
導電性充填材を配合した合成樹脂を用いてICソケットを成形する方法によれば、表面抵抗率を下げることができる。しかし、合成樹脂に、導電性カーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、金属繊維、金属粉末等の電気抵抗率が極めて小さい導電性充填材を配合した樹脂組成物は、導電性充填材の配合割合や分散状態の微妙な変動によって、電気抵抗率が急激に変化する。
その理由は、導電性充填材と合成樹脂との間の電気抵抗率が大きくかけ離れていること、導電性の発現が導電性充填材の分散状態に依拠し、合成樹脂中で個々の導電性充填材が連結した分散状態を取ると、急激に導電性が発現することなどが考えられる。
しかも、合成樹脂中での導電性充填材の分散状態は、場所によるバラツキがあるため、表面抵抗率が非常に小さな部分と大きな部分とが混在した成形物が得られやすい。そのため、このような導電性充填材を用いる方法では、電気絶縁性を維持しつつ、表面抵抗率を所望の程度にまで低減させたICソケットを安定的に製造することが困難である。
発明の開示
本発明の目的は、表面抵抗率が所望の水準に厳密にコントロールされ、しかも電気絶縁性、機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等に優れる合成樹脂製のICソケットを提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究した結果、熱可塑性樹脂に、特定の体積抵抗率を有する炭素前駆体と導電性充填材とを組み合わせて配合した樹脂組成物から成るICソケットに想到した。
炭素前駆体と導電性充填材とを組み合わせて用いることにより、表面抵抗率を適度に低減したICソケットを安定して製造することができる。すなわち、導電性充填材を単独で用いた場合に比べて、炭素前駆体と導電性充填材とを組み合わせて用いることにより、表面抵抗率の場所によるバラツキが極めて小さなICソケットを製造することができる。
炭素前駆体と導電性充填材の配合割合を調整することにより、電気絶縁性を維持しつつ、所望の程度にまで低減された表面抵抗率を有するICソケットを得ることができる。
より具体的に、本発明によれば、ICソケットの表面抵抗率を10〜1013Ω/□の範囲内の所望の水準に厳密に制御することが可能であることが見出された。ICソケットの表面抵抗率をこの範囲内に制御することによって、静電気に起因する半導体ディバイスの損傷や汚染の問題を克服することができる。
ICソケットは、耐熱性の観点から、荷重たわみ温度が170℃以上であることが望ましいが、そのためには、耐熱性に優れた結晶性または非晶性の各種熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明によれば、熱可塑性樹脂(A)40〜94質量%、体積抵抗率10〜1010Ω・cmの炭素前駆体(B)5〜30質量%、及び体積抵抗率10Ω・cm未満の導電性充填材(C)1〜30質量%を含有する熱可塑性樹脂組成物を成形して成るICソケットが提供される。
発明を実施するための最良の形態
1.熱可塑性樹脂
本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドケトン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリエーテルニトリル、全芳香族ポリエステル、液晶ポリエステル、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリメチルペンテン、フッ素樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。混合物としては、例えば、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとのブレンド物、ポリフェニレンエーテルとポリアミドとのブレンド物、ポリフェニレンエーテルとポリブチレンテレフタレートとのブレンド物などが挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、融点が220℃以上の結晶性樹脂(A1)、及びガラス転移温度が170℃以上の非晶性樹脂(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の耐熱性樹脂が好ましい。
融点が220℃以上の結晶性樹脂の好ましい具体例を融点(代表値)と共に例示すると、ポリブチレンテレフタレート(224〜228℃)、ポリエチレンテレフタレート(248〜260℃)、ナイロン6(220〜228℃)、ナイロン66(260〜265℃)、ナイロン46(290℃)、ポリフェニレンスルフィド(280〜295℃)、ポリエーテルエーテルケトン(334℃)、全芳香族ポリエステル(450℃以上)、ポリメチルペンテン(235℃)、ポリテトラフルオロエチレン(327℃)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体(290〜300℃)、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体(260〜270℃)、ポリフッ化ビニル(227℃)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(253〜282℃)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(302〜310℃)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ガラス転移温度が170℃以上の非晶性樹脂の好ましい具体例をガラス転移温度(代表値)と共に例示すると、ポリフェニレンエーテル(220℃)、ポリアリレート(193℃)、ポリスルホン(190℃)、ポリエーテルスルホン(225〜230℃)、ポリエーテルイミド(217℃)、ポリアミドイミド(280〜285℃)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
熱可塑性ポリイミド(Tg=250℃)は、結晶性樹脂であるが、通常の成形条件では非晶性であり、成形後の熱処理によって結晶化するが、これも非晶性樹脂として用いることができる。また、結晶性樹脂と非晶性樹脂とのブレンド物も使用することができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルイミドなどの非晶性樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトンなどの結晶性樹脂が特に好ましい。
熱可塑性樹脂の配合割合は、熱可塑性樹脂組成物の全量基準で、40〜94質量%である。熱可塑性樹脂の配合割合が多すぎると、ICソケットの表面抵抗率が高くなり、所望の表面抵抗率を有するICソケットを得ることが困難となる。熱可塑性樹脂組成物の配合割合が少なすぎると、ICソケットの表面抵抗率が低くなりすぎ、また、電気絶縁性が低下しすぎる。熱可塑性樹脂の配合割合は、好ましくは50〜90質量%、より好ましくは60〜85質量%である。
2.炭素前駆体
本発明で使用する体積抵抗率が10〜1010Ω・cmの範囲にある炭素前駆体は、例えば、有機物質を不活性雰囲気中で、400〜900℃の温度で焼成することにより得ることができる。
より具体的に、炭素前駆体は、例えば、(1)石油タール、石油ピッチ、石炭タール、石炭ピッチ等のタール、またはピッチを加熱し、芳香族化と重縮合を行い、必要に応じて、酸化雰囲気中において酸化・不融化した後、さらに、不活性雰囲気中において加熱・焼成する方法、(2)ポリアクリルニトリル、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂を酸化雰囲気中において不融化し、さらに、不活性雰囲気中で加熱・焼成する方法、(3)フェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂を加熱硬化後、不活性雰囲気中で加熱・焼成する方法などにより製造することができる。
炭素前駆体とは、このような焼成処理によって得られる炭素の含有量が97質量%以下の完全には炭素化していない物質を意味する。有機物質を不活性雰囲気中で焼成すると、焼成温度が上昇するにつれて、得られる焼成体の炭素含有率が上昇傾向を示す。炭素前駆体の炭素含有量は、焼成温度を適性に設定することによって、容易に制御することができる。
本発明で使用する体積抵抗率が10〜1010Ω・cmの炭素前駆体の炭素含有量は、好ましくは80〜97質量%である。炭素前駆体の炭素含有量が少なすぎると、体積抵抗率が大きくなり過ぎて、得られるICソケットの表面抵抗率を1013Ω/□以下にすることが困難となる。炭素前駆体の炭素含有量が多すぎると、体積抵抗率が小さくなり、得られるICソケットの表面抵抗率が小さくなりすぎ、しかも炭素前駆体の配合量のわずかな変化でもICソケットの表面抵抗率が急激に変化する。したがって、体積抵抗率が前記範囲外の炭素前駆体を用いると、所望の表面抵抗率を有するICソケットを安定して再現性良く製造することが困難となる。炭素前駆体の体積抵抗率は、好ましくは10〜1010Ω・cm、より好ましくは10〜10Ω・cmである。
炭素前駆体は、通常、粒子または繊維の形状で使用される。本発明で用いる炭素前駆体は、粒子の場合、その平均粒子径は、1mm以下であることが好ましい。炭素前駆体粒子の平均粒子径が大きすぎると、良好な外観のICソケットを成形することが難しくなる。炭素前駆体粒子の平均粒子径は、好ましくは0.1μm〜1mm、より好ましくは0.5〜500μm、さらに好ましくは1〜100μmである。多くの場合、5〜50μm程度の平均粒子径の炭素前駆体粒子を使用することにより、良好な結果を得ることができる。
本発明で使用する炭素前駆体は、繊維である場合、その平均直径は、0.1mm以下であることが好ましい。炭素前駆体繊維の平均直径が0.1mmを超えると、良好な外観を有するICソケットを成形することが難しくなる。炭素前駆体繊維は、長繊維であっても、熱可塑性樹脂との混練時に切断されて短繊維化して分散するが、短繊維であることが分散性の観点から好ましい。
炭素前駆体の配合割合は、熱可塑性樹脂組成物の全量基準で、5〜30質量%である。炭素前駆体の配合割合が大きすぎると、ICソケットの表面抵抗率が低くなりすぎて、表面抵抗率を所望の水準、好ましくは10〜1013Ω/□の範囲内に制御することが困難となる。一方、炭素前駆体の配合割合が小さすぎると、ICソケットの表面抵抗率を十分に下げることが困難になる。
炭素前駆体の配合割合は、好ましくは6〜28質量%、より好ましくは10〜25質量%である。炭素前駆体を導電性充填材と併用することにより、ICソケットの表面抵抗率を所望の水準に低減すると共に、場所による表面抵抗率のバラツキを効果的に抑制することができる。
3.導電性充填材
本発明で使用する体積抵抗率が10Ω・cm未満の導電性充填材としては、特に制限はなく、例えば、炭素繊維、黒鉛、導電性カーボンブラック、金属粉末などが挙げられる。これらの中でも、表面抵抗率の制御性や再現性などの観点から、炭素繊維、黒鉛、導電性カーボンブラック、及びこれらの混合物などの導電性炭素材料が好ましい。このような導電性炭素材料は、粒状(粉末状や鱗片状を含む)や繊維状である。
本発明で使用する炭素繊維には、特に制限はなく、セルロース系炭素繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、リグニン系炭素繊維、ピッチ系(石炭ピッチ系、石油ピッチ系)炭素繊維等の種々の炭素繊維を使用することができる。炭素繊維は、平均直径0.1mm以下のものが好ましい。炭素繊維の平均直径が0.1mmを超えると、良好な外観を有するICソケットを成形することが難しくなる。炭素繊維は、平均繊維長が50μm以上の短繊維であることが好ましい。平均繊維長が50μm以下の炭素繊維を用いると、クリープ特性、弾性率、強度等の機械的性質の改善効果が小さい。
本発明で使用する導電性カーボンブラックは、導電性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等を挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明で使用する黒鉛は、特に制限はなく、コークス、タール、ピッチなどを高温で黒鉛化処理した人造黒鉛、鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、及び土状黒鉛等の天然黒鉛を用いることができる。
本発明で使用する導電性充填材の体積抵抗率は、10Ω・cm未満であり、その下限は、通常、金属粉末や金属繊維等の金属材料の体積抵抗率である。
導電性充填材の配合割合は、熱可塑性樹脂組成物の全量基準で、1〜30質量%である。導電性充填材の配合割合が大き過ぎると、ICソケットの表面抵抗率が低くなりすぎて、所望の水準の表面抵抗率、好ましくは10〜1013Ω/□の範囲内に制御することが困難となる。導電性充填材の配合割合が小さ過ぎると、ICソケットの表面抵抗率を十分に下げることが困難となる。
導電性充填材の配合割合は、好ましくは2〜28質量%、より好ましくは3〜15質量%である。導電性充填材単独では、表面抵抗率を所望の水準に厳密に制御することが困難であり、また、場所による表面抵抗率のバラツキが大きくなる。導電性充填材を前記配合割合で、炭素前駆体と併用することにより、所望の表面抵抗率を有し、バラツキの少ないICソケットを安定して製造することができる。
4.その他の充填材
本発明のICソケットには、さらに機械的強度や耐熱性を上げることを目的に、その他の各種充填材を配合することができる。繊維状充填材としては、例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維等の無機繊維状物;ステンレス、アルミニウム、チタン、鋼、真鍮等の金属繊維状物;ポリアミド、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の高融点有機質繊維状物質;等が挙げられる。電気絶縁性の観点からは、ガラス繊維などの導電性を持たない繊維状充填材が好ましい。
粒状充填材としては、例えば、マイカ、シリカ、タルク、アルミナ、カオリン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、フェライト、クレー、ガラス粉、酸化亜鉛、炭酸ニッケル、酸化鉄、石英粉末、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等を挙げることができる。
これらの充填材は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、充填材は、必要に応じて、集束剤または表面処理剤により処理されていてもよい。集束剤または表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物の官能性化合物が挙げられる。これらの化合物は、充填材に対して予め表面処理または収束処理を施して用いるか、あるいは組成物の調整の際に同時に添加してもよい。
5.添加剤
本発明のICソケットには、各種添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えば、エポキシ基含有αオレフィン共重合体のような衝撃改質剤、エチレングリシジルメタクリレートのような樹脂改質剤、炭酸亜鉛、炭酸ニッケルのような金型腐蝕防止剤、ペンタエリスリトールテトラステアレートのような滑剤、熱硬化性樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ボロンナイトライドのような核剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤等を挙げることができる。これらの添加剤は、必要に応じて適宜適量を添加することができる。
6.熱可塑性樹脂組成物
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、一般に熱可塑性樹脂組成物の調製に用いられる設備と方法により調製することができる。例えば、各原料成分をヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等により予備混合し、必要があればガラス繊維等の充填材を加えてさらに混合した後、1軸または2軸の押出機を使用して混練し、押し出して成形用ペレットとすることができる。必要成分の一部をマスターバッチとしてから残りの成分と混合する方法、また、各成分の分散性を高めるために、使用する原料の一部を粉砕し、粒子径を揃えて混合し溶融押出することも可能である。
7.ICソケット
ICソケットは、一般に、熱可塑性樹脂組成物を射出成形することによって製造することができるが、形状に応じて、押出成形などの他の成形法を採用してもよい。ICソケットは、実装用ICソケット及び測定用ICソケットを含む。実装用ICソケットは、一般電子機器内部に使用される一般仕様のコネクタ型ICソケットが主流である。測定用ICソケットは、半導体メーカーが半導体製造工程設備の一部として使用する特殊仕様のICソケットが多い。
これらのICソケットは、いずれも広範な種類のものが市販されており、その形状、大きさなどは特に限定されない。ICソケットは、本体(底部)と蓋体とを組み合わせた構造のものを含む。また、本発明のICソケットは、コンタクトピンなどの慣用の部品を備えたものを包含する。このようなICソケットの具体例は、図1〜3に示されているが、これらに限定されない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物からなるICソケットの例としては、バーンインソケット、ピングリッドアレイ(PGA)ソケット、ボールグリッドアレイ(BGA)ソケット、デュアルインラインパッケージ(DIP)ソケット、ベアチップ実装用ソケット、フリップチップ実装用ソケット、クワッドフラットパッケージ(QFP)ソケット、スモールアウトラインパッケージ(SOP)ソケット、高密度実装用シュリンクピッチソケット等が挙げられる。
バーンインソケットには、スプリングプローブタイプ、ファンアウトターミナルタイプ、クレイムシェルタイプ、オープントップタイプなどの各種形状のものが知られている。
本発明のICソケットの表面抵抗率は、好ましくは10〜1013Ω/□、より好ましくは10〜1012Ω/□、さらに好ましくは10〜1011Ω/□である。ICソケットの表面抵抗率が大きすぎると、その表面に静電気が蓄積しやすい。特に、半導体ディバイスの検査工程で、半導体ディバイスとICソケットとが触れ合うと、摩擦帯電により、ICソケットが帯電しやすくなる。ICソケットの表面抵抗率が低すぎると、ICソケット自体の電気絶縁性が低下するおそれが生じる。
本発明のICソケットの最大表面抵抗率(MAX)と最小表面抵抗率(MIN)との比(MAX/MIN)は、10以下であることが好ましい。この比が大きすぎると、場所による表面抵抗率のバラツキが大きくなりすぎて、摩擦帯電や静電気の蓄積を厳密に制御することが困難になる。
本発明のICソケットは、荷重たわみ温度が170℃以上であることが好ましい。半導体ディバイスの使用環境や、バーンイン試験の条件などを考慮すると、ICソケットにも高度の耐熱性が必要とされる。荷重たわみ温度は、ICソケットの耐熱性を表す実用基準として採用することができる。荷重たわみ温度は、好ましくは190℃以上、より好ましくは200℃以上である。荷重たわみ温度の上限は、熱可塑性樹脂組成物を構成する成分や組成割合にもよるが、約350℃である。
ICソケットの荷重たわみ温度を向上させるには、熱可塑性樹脂として、融点が220℃以上の結晶性樹脂、及びガラス転移温度が170℃以上の非晶性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の耐熱性樹脂を用いることが好ましい。このような耐熱性樹脂を用いることにより、電気絶縁性、機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等にも優れるICソケットを容易に得ることができる。
実施例
以下に、参考例、実施例、及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。物性の測定方法は、以下に示すとおりである。
(1)体積抵抗率
体積抵抗率が10Ω・cm以上の場合は、JIS K−6911に準拠し、印加電圧100Vで測定した。体積抵抗率が10Ω・cm未満の場合は、JIS K−7194(導電性プラスチックスの4探針法による抵抗率測定試験法)に準拠して測定した。
(2)荷重たわみ温度
ASTM D−648(1.82MPa)に準拠して、荷重たわみ温度を測定した。
(3)ICソケットの表面抵抗率
成形したICソケットの表面抵抗率(Ω/□)は、三菱化学社製ハイレスターUP及び微小サンプル用プローブ(ガード電極直径10mm:UR−SSプローブ)を用いて、印加電圧100Vで測定した。
測定は、成形物上の任意の5点について行なった。測定用平板については、平均値を示した。また、ICソケットについては、5点の測定を行って、その最大値(MAX)及び最小値(MIN)を測定し、そして、最大値/最小値(MAX/MIN)の比を算出した。
[参考例1]炭素前駆体の製造
軟化点210℃、キノリン不溶分1質量%、H/C原子比0.63の石油系ピッチ68kgとナフタレン32kgとを、攪拌翼のついた内容積300Lの耐圧容器に仕込み、190℃に加熱し溶解混合した後、80〜90℃に冷却して押し出し、直径が約500μmの紐状成形体を得た。
次いで、この紐状成形体を直径と長さの比が約1.5になるように粉砕し、得られた粉砕物を93℃に加熱した0.53質量%のポリビニールアルコール(ケン化度88%)水溶液中に投下し、攪拌分散し、冷却して球状ピッチ成形体を得た。さらに、濾過を行い、水分を除去し、球状ピッチ成形体の約6倍量のn−ヘキサンでピッチ成形体中のナフタレンを抽出除去した。
このようにして得られた球状ピッチ成形体を、加熱空気を通じながら、260℃で1時間保持して酸化処理を行い、酸化ピッチを得た。この酸化ピッチを窒素気流中で580℃で1時間熱処理した後、粉砕し、平均粒子径が約25μmの炭素前駆体粒子とした。この炭素前駆体粒子の炭素含有量は、91.0質量%であった。
炭素前駆体の体積抵抗率を調べるために、以下の方法により測定用試料を作成した。酸化ピッチを粉砕し、さらに、目開き約100μmのメッシュでふるい、100μm以上の粒子を除去した。この粉砕酸化ピッチ粉末13gを断面積80cmの円筒金型に充填し、圧力196MPaで成形して成形体を得た。この成形体を窒素気流中で上述の炭素前駆体粒子の製造方法における熱処理温度と同一温度である580℃で1時間熱処理して、炭素前駆体の体積抵抗率測定用試料を得た。JIS K−7194に準拠して、この試料の体積抵抗率を測定したところ、3×10Ω・cmであった。
[実施例1〜5、及び比較例1〜4]
表1に示す各成分をタンブラーミキサーで均一にドライブレンドし、45mmφの2軸混練押出機(池貝鉄鋼社製PCM−45)へ供給し、溶融押出を行ってペレットを調製した。得られたペレットを乾燥した後、射出成型機(東芝機械社製IS−75)により、表面抵抗率測定用の平板及び荷重たわみ温度測定用の試験片を作成し、表面抵抗率及び荷重たわみ温度を測定した。
さらに、このペレットを用いて、射出成形し、縦33mm×横33mmのFBGAパッケージ用オープントップタイプバーンインソケット(図2〜3)を作成した。このソケットについても、5点の表面抵抗率を測定し、最小値と最大値の表面抵抗率を測定し、最大値/最小値の比を算出した。
結果を表1に示す。なお、表1中、表面抵抗率が例えば1×10Ω/□の場合、1E+09Ω/□で表した。
Figure 2002082592
脚注:
(1)PES:ポリエーテルスルホン;住友化学社製、商品名スミカエクセルPES3600G(Tg=225℃)
(2)PEI:ポリエーテルイミド;GEプラスチックス社製、商品名ウルテム1010(Tg=217℃)
(3)PEEK:ポリエーテルエーテルケトン;ビクトレックスMC社製、商品名PEEK150P(融点=334℃)
(4)PPS:ポリフェニレンスルフィド;呉羽化学工業社製、商品名フォートロンKPS W214(融点=288℃)
(5)PAN系炭素繊維:東邦レーヨン社製、商品名ベスファイトHTA3000(体積抵抗率=10Ω・cm未満)
(6)ピッチ系炭素繊維:三菱化学産業社製、商品名ダイアリードK223QY(体積抵抗率=10Ω・cm未満)
(7)導電性カーボンブラック:三菱化学社製、商品名MA600B(体積抵抗率=10Ω・cm未満)
考察
(1)実施例1
PESに炭素前駆体及びピッチ系炭素繊維を配合した熱可塑性樹脂組成物から成る平板の表面抵抗率は、1E+09(=1×10)Ω/□であり、ICソケットの表面抵抗率は、(8E+09)〜(3E+10)Ω/□の範囲のバラツキの小さい安定した半導電性領域の表面抵抗率を示した。また、このICソケットの荷重たわみ温度は、220℃であり、十分な耐熱性を示した。
(2)実施例2、3、5
炭素前駆体及びPAN系炭素繊維をPES、PEI、PPSにそれぞれ配合した熱可塑性樹脂組成物から成る平板の表面抵抗率は、(2E+08)〜(2E+09)Ω/□の安定した半導電性領域の表面抵抗率を示し、ICソケットの表面抵抗率でも、(1E+09)〜(1E+10)Ω/□の範囲のバラツキの小さい安定した半導電性領域の表面抵抗率を示した。いずれの樹脂組成物の荷重たわみ温度も200℃以上であり、十分な耐熱性を示した。
(3)実施例4
炭素前駆体、PAN系炭素繊維、及びピッチ系炭素繊維をPEEKに配合した熱可塑性樹脂組成物から成る平板の表面抵抗率は、5E+09Ω/□であり、ICソケットの表面抵抗率は、(2E+10)〜(7E+10)Ω/□の範囲のバラツキのない安定した半導電性領域の表面抵抗率を示した。荷重たわみ温度も305℃であり、十分な耐熱性を示した。
(4)比較例1〜2
ピッチ系炭素繊維のみをPESに配合した場合、ピッチ系炭素繊維充填量の僅かの差で表面抵抗率が大きく変動し、安定して表面抵抗率を所望の範囲内に低減することは困難である。また、ICソケットの表面抵抗率に大きなバラツキが見られ、実用上問題がある。
(5)比較例3〜4:
導電性カーボンブラックのみをPESに配合した場合、導電性カーボンブラック充填量の僅かの差で表面抵抗率が変動し、安定して表面抵抗率を所望の範囲内に低減することが困難である。また、ICソケットの表面抵抗率に大きなバラツキが見られ、実用上問題がある。
産業上の利用可能性
本発明によれば、表面抵抗率が所望の水準に厳密にコントロールされ、しかも電気絶縁性、機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等に優れる合成樹脂製のICソケットが提供される。
【図面の簡単な説明】
図1は、バーンイン試験に用いられるICソケットの一例の使用例を示す断面図である。
図2は、オープントップタイプのバーンイン試験用ICソケットの一例を示す上面図である。
図3は、図2に示したICソケットの側面の断面図である。

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂(A)40〜94質量%、体積抵抗率10〜1010Ω・cmの炭素前駆体(B)5〜30質量%、及び体積抵抗率10Ω・cm未満の導電性充填材(C)1〜30質量%を含有する熱可塑性樹脂組成物を成形して成るICソケット。
  2. 表面抵抗率が10〜1013Ω/□である請求項1記載のICソケット。
  3. 表面抵抗率が10〜1011Ω/□である請求項1記載のICソケット。
  4. 最大表面抵抗率(MAX)と最小表面抵抗率(MIN)との比(MAX/MIN)が10以下である請求項1記載のICソケット。
  5. 荷重たわみ温度が170℃以上である請求項1記載のICソケット。
  6. 熱可塑性樹脂(A)が、融点が220℃以上の結晶性樹脂(A1)、及びガラス転移温度が170℃以上の非晶性樹脂(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の耐熱性樹脂である請求項1記載のICソケット。
  7. 結晶性樹脂(A1)が、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、全芳香族ポリエステル、またはフッ素樹脂である請求項6記載のICソケット。
  8. 非晶性樹脂(A2)が、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリフェニレンエーテル、またはポリアミドイミドである請求項6記載のICソケット。
  9. 炭素前駆体(B)が、有機物質を不活性雰囲気中で焼成して得られた炭素含有量が80〜97質量%の物質である請求項1記載のICソケット。
  10. 導電性充填材(C)が、炭素繊維である請求項1記載のICソケット。
  11. 炭素繊維が、ポリアクリロニトリル系炭素繊維及びピッチ系炭素繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種の炭素繊維である請求項10記載のICソケット。
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