JP4548922B2 - 半導電性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、体積抵抗率が半導電性領域にある半導電性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、半導電性領域内で体積抵抗率を所望の値に厳密に制御することが可能であり、体積抵抗率の再現性が良好で、かつ、溶融成形条件による体積抵抗率の変動が少なく、しかもアウトガス量(気体放出量)が大幅に低減された半導電性樹脂組成物に関する。本発明の半導電性樹脂組成物は、静電気の制御、帯電防止、電磁波シールド、塵埃吸着防止などの機能が要求される広範な分野において、各種成形品、部品、部材などとして好適に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
105〜1013Ω・cmの体積抵抗率を持つ樹脂材料は、体積抵抗率が絶縁体と金属導体との中間に位置するため、一般に半導電性樹脂(半導電性プラスチック)と呼ばれている。半導電性樹脂は、帯電防止性、塵埃吸着防止性、電磁波シールド性などの機能を生かして、例えば、電子部品包装用フィルム、OA機器外装材などとして広範な分野に適用されている。また、半導電性樹脂は、静電気の制御が要求される分野、例えば、電子写真複写機や静電記録装置などの画像形成装置における帯電ロール、帯電ベルト、除電ベルトなどの帯電部材用樹脂材料として使用されている。
【0003】
半導電性樹脂としては、合成樹脂自体が半導電性であるものもあるが、その多くは、絶縁体である合成樹脂に導電性カーボンブラックや金属粉末、金属繊維、炭素繊維などの導電性充填材を配合することにより、体積抵抗率を半導電性領域に調整した半導電性樹脂組成物である。ところが、合成樹脂に汎用の導電性充填材を配合した半導電性樹脂組成物は、(1)導電性充填材の充填量の僅かの変化でも、体積抵抗率が大幅に変化する、(2)体積抵抗率の分布が均一ではなく、場所による体積抵抗率のバラツキが大きい、(3)半導電性樹脂組成物を溶融成形すると、射出速度などの成形条件の変化によって、得られる成形品の体積抵抗率が大きく変動する、(4)体積抵抗率を安定化させるために導電性充填材の充填量を増やすと、体積抵抗率が下がりすぎて半導電性領域外になりやすい、などの問題があった。
【0004】
このような問題が生じる主たる原因としては、合成樹脂に比べて汎用の導電性充填材の体積抵抗率が極めて小さいこと、並びに半導電性の発現が樹脂組成物中での導電性充填材の分散状態に大きく依拠していることを挙げることができる。体積抵抗率が大きい合成樹脂中に導電性充填材がバラバラに独立した状態で分散していると、樹脂組成物の体積抵抗率が所望の程度にまで小さくならない。これに対して、合成樹脂中に導電性充填材の多くが連結状態で分散していると、樹脂組成物の体積抵抗率が著しく小さくなる。また、合成樹脂中に導電性充填材が均一に分散していないと、樹脂組成物の場所による体積抵抗率のバラツキが大きくなる。
【0005】
このような導電性充填材の分散状態は、合成樹脂に対する導電性充填材の充填量や樹脂組成物の成形条件などに大きく依拠している。したがって、汎用の導電性充填材を用いたのでは、105〜1013Ω・cmの体積抵抗率を持つ半導電性樹脂組成物を安定的に再現性よく製造することは、非常に困難であった。
【0006】
導電性充填材として、DBP(ジブチルフタレート)吸油量が大きい導電性カーボンブラックやある種の黒鉛を使用すると、原料及び加工条件の厳密な管理により、105〜1013Ω・cmの範囲内で所望の体積抵抗率を有する半導電性樹脂組成物をある程度の確率で得ることができる。しかし、このような半導電性樹脂組成物は、体積抵抗率の再現性が充分ではなく、しかも射出成形などにより溶融成形した場合、成形条件の変化によって成形品の体積抵抗率が大きく変動するという問題があった。また、この半導電性樹脂組成物から得られた成形品は、使用している間に体積抵抗率が変化するという問題があった。
【0007】
一方、半導電性樹脂組成物の用途分野が拡大するにつれて、半導電性に関する性能の高度化に加えて、半導電性樹脂組成物自体の高品質化が求められている。例えば、半導電性樹脂組成物を用いて成形したウエハキャリアやウエハカセット、ICチップトレーなどは、帯電防止性や塵埃吸着防止性を有するだけではなく、接触するシリコンウエハやICチップを汚染するものであってはならない。また、電子写真複写機の帯電部材は、高温雰囲気下での稼動中にガスを放出しないものであることが望ましい。つまり、半導電性樹脂組成物は、接触する他の製品や部材等を汚染したり、周囲の環境を汚染することのないものであることが望まれている。
【0008】
ところが、従来の半導電性樹脂組成物は、合成樹脂に由来する金属性不純物(触媒残渣や副反応生成物など)があったり、アウトガス量(気体放出量)が多いという問題があった。合成樹脂に由来する問題点については、合成樹脂の配合割合を減少させることにより対応することが考えられるが、実際には、合成樹脂の配合割合を少なくして、導電性充填材の充填量を増大させると、樹脂組成物の体積抵抗率が低くなりすぎて、半導電性領域に制御することができなくなってしまう。
【0009】
特開平9−87418号公報には、合成樹脂と炭素前駆体粒子とからなる合成樹脂組成物が開示されている。この合成樹脂組成物は、半導電性領域の体積抵抗率を示し、しかも炭素前駆体粒子の充填量が変動しても、体積抵抗率が急激に変動することがない。しかし、該公報に具体的に示されているのは、合成樹脂が60〜65重量%(質量%)、炭素前駆体粒子5〜40重量%、炭素繊維0〜30重量%を含有する合成樹脂組成物である。この合成樹脂組成物は、半導電性領域の体積抵抗率を持っているものの、アウトガス量が多いという問題を有することが判明した。
【0010】
また、WO 00/34369には、(1)合成樹脂40〜98.5重量%、炭素前駆体1〜40重量%、並びに非繊維状導電性充填材及び/または金属繊維状物0.5〜30重量%を含有する合成樹脂組成物、及び(2)合成樹脂46〜98.5重量%、炭素前駆体1〜40重量%、及び炭素繊維0.5〜14重量%を含有する合成樹脂組成物が開示されている。これらの合成樹脂組成物は、いずれも優れた半導電性に関する性能を示すものであるが、アウトガス量が多いという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、体積抵抗率を半導電性領域内の所望の値に厳密に制御することが可能で、かつ、体積抵抗率の再現性が良好であり、しかもアウトガス量が大幅に低減した半導電性樹脂組成物を提供することにある。
【0012】
前述の特開平9−87418号公報及びWO 00/34369に開示されている炭素前駆体を合成樹脂中に配合する方法によれば、体積抵抗率を半導電性領域内の所望の値に厳密に制御することが可能で、体積抵抗率の再現性が良好であり、溶融成形条件の変化による体積抵抗率の変動が小さい半導電性樹脂組成物を得ることができる。しかし、これらの半導電性樹脂組成物は、いずれもアウトガス量が多いものであり、気体放出の抑制が望まれる分野での使用に制限があった。
【0013】
これらの文献に記載されている炭素前駆体の配合割合は、樹脂組成物全量基準で、いずれも40重量%までであるが、その理由は、炭素前駆体の配合割合が大きすぎると、もはや半導電性領域の体積抵抗率を有する合成樹脂組成物を得ることができないと考えられていたからである。
【0014】
本発明者らは、前記課題を解決するために研究を重ねた結果、炭素前駆体の配合割合を従来よりも大きくしたところ、意外なことに、体積抵抗率を半導電性領域に制御することが可能で、かつ、体積抵抗率の再現性も良好であり、しかもアウトガス量が顕著に抑制された半導電性樹脂組成物の得られることを見出した。炭素前駆体の配合割合が大きく、合成樹脂の配合割合が小さいと、合成樹脂に由来する金属性不純物による汚染問題も低減させることができる。
【0015】
また、この半導電性樹脂組成物は、炭素前駆体と汎用の導電性充填材とを組み合わせ、かつ、その配合割合などを調整することにより、クリープ特性、摺動特性等の物性を更に改善することが可能である。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ポリブチレンテレフタレート(A)1〜55質量%、有機物質を不活性雰囲気中で400℃〜900℃で焼成して得られる、炭素含有量が80〜97質量%で、体積抵抗率102〜1010Ω・cmの炭素前駆体(B)45〜99質量%、及び体積抵抗率102Ω・cm未満の導電性充填材(C)0〜30質量%を含有する、10 5 〜10 13 Ω・cmの体積抵抗率を持つ半導電性樹脂組成物が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
1.合成樹脂
使用する合成樹脂は、特に限定されず、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、熱可塑性ポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン)、ポリイソプレン、ポリ−p−キシレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリウレタン、ポリジメチルシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ABS樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドケトン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリエーテルニトリル、全芳香族ポリエステル、フッ素樹脂、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミノビスマレイド、トリジアン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルテレフタレート樹脂、またはこれらの変性物などが挙げられる。本発明では、ポリブチレンテレフタレートを使用する。
【0018】
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニル、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体、プロピレン/テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/エチレン/イソブチレン共重合体、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/エチルビニルエーテル共重合体などが挙げられる。
【0019】
これらの合成樹脂の中でも熱可塑性樹脂が好ましく、耐熱性の観点からは、結晶融解温度が100℃以上の結晶性樹脂、及びガラス転移温度が100℃以上の非晶性樹脂がより好ましい。特に好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステル、ポリフェニレンスルフィドなどのポリアリーレンスルフィド、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、フッ素樹脂などが挙げられる。これらの合成樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0020】
半導電性樹脂組成物中での合成樹脂(A)成分の配合割合は、1〜55質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜40質量%、特に好ましくは15〜35質量%である。合成樹脂の配合割合が大き過ぎると、合成樹脂の種類またはプロセッシングの形態によっては合成樹脂組成物の体積抵抗率が不安定になる場合がある。合成樹脂の配合割合が小さ過ぎると、機械的特性が低くなったり、プロセッシングが困難になる場合がある。
【0021】
2.炭素前駆体
本発明で使用する体積抵抗率が102〜1010Ω・cmの範囲内にある炭素前駆体は、例えば、有機物質を不活性雰囲気中400℃〜900℃の温度で焼成することにより得ることができる。炭素前駆体は、例えば、(i)石油タール、石油ピッチ、石炭タール、石炭ピッチなどのピッチやタールを加熱して、芳香族化と重縮合を行い、必要に応じて、酸素雰囲気中において酸化・不融化し、さらに、不活性雰囲気において加熱・焼成する方法、(ii)ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂を酸素雰囲気中において不融化し、さらに、不活性雰囲気中で加熱・焼成する方法、(iii)フェノール樹脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹脂を加熱硬化後、不活性雰囲気中で加熱・焼成する方法などにより製造することができる。炭素前駆体は、これらの処理によって、炭素の含有量が97質量%以下の完全には炭素化していない物質である。
【0022】
有機物質を不活性雰囲気中で加熱・焼成すると、焼成温度が上昇するにつれて、得られる焼成体の炭素含有量が上昇する。炭素前駆体の炭素含有量は、焼成温度を適正に設定することによって、容易に制御することができる。本発明で使用する、体積抵抗率102〜1010Ω・cmの炭素前駆体は、炭素含有量が好ましくは80〜97質量%、より好ましくは85〜97質量%の範囲内であって、完全には炭化していない状態の炭素前駆体として得ることができる。
【0023】
炭素前駆体の炭素含有量が少な過ぎると、体積抵抗率が大きくなり、得られる樹脂組成物の体積抵抗率を1013Ω・cm以下にすることが困難となる。炭素前駆体の炭素含有量が多過ぎると、体積抵抗率が小さくなり、得られる樹脂組成物の体積抵抗率が小さくなりすぎ、しかも、炭素前駆体の添加量の僅かの変化でも樹脂組成物の体積抵抗率が急激に変化する。したがって、このような炭素前駆体を用いると、所望の半導電性領域の体積抵抗率を有する半導電性樹脂組成物を、安定して再現性よく製造することが困難となる。炭素前駆体の体積抵抗率は、好ましくは103〜109Ω・cm、より好ましくは104〜108Ω・cmである。
【0024】
炭素前駆体は、通常、粒子または繊維の形状で使用される。本発明で用いる炭素前駆体粒子の平均粒径は、1mm以下であることが好ましい。炭素前駆体粒子の平均粒径が大き過ぎると、半導電性樹脂組成物を成形した場合に、良好な外観の成形物を得ることが難しくなる。炭素前駆体粒子の平均粒径は、通常0.1μm〜1mm、好ましくは1〜800μm、より好ましくは5〜500μmである。多くの場合、5〜50μm程度の平均粒子径の炭素前駆体粒子を使用することにより、良好な結果を得ることができる。
【0025】
本発明で使用する炭素前駆体繊維の平均直径は、0.1mm以下であることが好ましい。炭素前駆体繊維の平均直径が0.1mmを越えると、半導電性樹脂組成物を成形した場合に、良好な外観の成形物を得ることが難しくなる。炭素前駆体繊維は、短繊維であることが分散性の観点から好ましい。
【0026】
半導電性樹脂組成物中での体積抵抗率が102〜1010Ω・cmの炭素前駆体(B)成分の配合割合は、45〜99質量%、好ましくは50〜95質量%、より好ましくは60〜90質量%、特に好ましくは65〜85質量%である。炭素前駆体の配合割合が大き過ぎると、機械的特性が低くなったり、プロセッシングが困難になる場合がある。炭素前駆体の配合割合が小さ過ぎると、半導電性樹脂組成物のアウトガス量が多くなる。
【0027】
3.導電性充填材
本発明では、より広い範囲で電気抵抗率を制御したり、さらに、クリープ特性等の機械的特性を改善するために、体積抵抗率が102Ω・cm未満の導電性充填材を使用することができる。本発明で使用する導電性充填材には、特に制限はなく、例えば、炭素繊維、金属繊維などの繊維状導電性充填材;黒鉛、導電性カーボンブラック、金属粉末などの非繊維状導電性充填材が挙げられる。
【0028】
炭素繊維は、体積抵抗率が102 Ω・cm未満のものであれば特に制限はなく、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系(石炭ピッチ系、石油ピッチ系)、セルロース系、リグニン系などの各種炭素繊維を使用することができる。これらの中でも、PAN系炭素繊維及びピッチ系炭素繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種の炭素繊維が特に好ましい。
【0029】
炭素繊維の平均直径は、0.1mm以下であることが好ましい。炭素繊維の平均直径が大き過ぎると、良好な外観の成形品を得ることが難しくなる。炭素繊維は、平均繊維長が50μm以上であることが好ましい。炭素繊維の平均繊維長が50μm以上であることにより、クリープ特性、弾性率、強度等の機械的性質の改善効果が得られやすくなる。炭素繊維の混合前の平均繊維長の上限は、80mm程度である。炭素繊維を合成樹脂や炭素前駆体などの他の成分と混合・押出すると、切断されて短くなる。混合・押出後の炭素繊維の平均繊維長の上限は、1000μm程度である。
【0030】
金属繊維としては、ステンレス、アルミニウム、チタン、鋼、真鍮などの導電性の金属繊維を挙げることができる。これらの金属繊維は、通常、短繊維として使用される。繊維状導電性充填材の中でも、体積抵抗率の制御性や再現性の点で、炭素繊維が好ましい。
【0031】
非繊維状導電性充填材としては、体積抵抗率の制御性や再現性などの観点から、黒鉛、導電性カーボンブラック、及びこれらの混合物などの導電性炭素材料が特に好ましい。このような導電性炭素材料は、粒状(粉末状や鱗片状を含む)である。
【0032】
本発明で使用する導電性カーボンブラックとしては、体積抵抗率が102 Ω・cm未満の導電性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラックなどを挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0033】
DBP吸油量が250ml/100g以上、好ましくは300ml/100g以上と大きい導電性カーボンブラックを用いると、成形品の表層部に対する内部の体積抵抗率が相対的に低くなるため、用途・目的に応じてDBP吸油量の異なる導電性カーボンブラックを使い分けることが可能である。導電性カーボンブラックのDBP吸油量は、ASTM D2414で規定された方法で測定する。すなわち、測定装置(Absorpotometer)のチャンバー中に導電性カーボンブラックを入れ、該チャンバー中に、一定の速度でDBP(n−ジブチルフタレート)を加える。DBPを吸収するに従い、導電性カーボンブラックの粘度は上昇し、ある程度に達した時までに吸収したDBPの量からDBP吸油量を算出する。粘度の検出は、トルクセンサーで行う。
【0034】
本発明で使用する黒鉛は、特に制限はなく、コークス、タール、ピッチなどを高温で黒鉛化処理した人造黒鉛、鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、及び土状黒鉛等の天然黒鉛を用いることができる。
本発明で使用する導電性充填材の体積抵抗率は、102Ω・cm未満であり、その下限は、通常、金属粉末や金属繊維などの金属材料の体積抵抗率である。
【0035】
半導電性樹脂組成物中での体積抵抗率が102Ω・cm未満の導電性充填材の配合割合は、0〜30質量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜20質量%である。本発明において、導電性充填材の配合は任意であるが、配合する場合には、通常0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上とすることが望ましい。多くの場合、導電性充填材の配合割合が1〜10質量%の範囲内で良好な結果を得ることができる。
【0036】
導電性充填材の配合割合が大き過ぎると、樹脂組成物の体積抵抗率が低くなりすぎて、体積抵抗率を半導電性領域内に制御することが困難となる。導電性充填材を配合する場合、その配合割合が小さ過ぎると、配合による効果が充分には得られない。
【0037】
4.その他の充填材
本発明の半導電性樹脂組成物には、半導電性を損わない限りにおいて、所望により、機械的強度や耐熱性を上げることを目的に、炭素前駆体や導電性充填材以外の各種充填材を配合することができる。その他の充填材としては、例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維などの無機繊維状物;ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などからなる高融点有機質繊維状物質;などの繊維状充填剤が挙げられる。
【0038】
また、充填材としては、例えば、マイカ、シリカ、タルク、アルミナ、カオリン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、フェライト、クレー、ガラス粉、酸化亜鉛、炭酸ニッケル、酸化鉄、石英粉末、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等の粒状(粉末状や板状を含む)充填剤を挙げることができる。
【0039】
これらの充填材は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、充填材は、必要に応じて、集束剤または表面処理剤により処理されていてもよい。集束剤または表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物の官能性化合物が挙げられる。これらの化合物は、充填材に対して予め表面処理または集束処理を施して用いるか、あるいは樹脂組成物の調製の際に同時に添加してもよい。
【0040】
半導電性樹脂組成物の体積抵抗率を厳密に制御し、かつ、機械的強度や耐熱性を改善する上で、これらの充填材の中でも、ガラス繊維などの導電性を持たない無機繊維状物、タルク、炭酸カルシウムなどの導電性を持たない粒状無機充填材が好ましい。
【0041】
その他の充填材は、半導電性樹脂組成物中、通常、0〜56質量%、好ましくは0〜50質量%の割合で使用される。その他の充填材の配合は任意であるが、配合する場合には、通常、0.1〜50質量%の割合で配合することが、機械的物性や耐熱性等の改善のために好ましい。
【0042】
5.その他の添加剤
本発明の半導電性樹脂組成物には、前記以外のその他の添加剤として、例えば、エポキシ基含有αオレフィン共重合体のような衝撃改質剤;エチレングリシジルメタクリレートのような樹脂改良剤;ペンタエリスリトールテトラステアレートのような滑剤;ポロンナイトライドのような核剤;染料や顔料等の着色剤;熱硬化性樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤等を適宜添加することができる。
【0043】
6.半導電性樹脂組成物
本発明の半導電性樹脂組成物は、一般に樹脂組成物の調製に用いられる設備と方法により、各成分を混合することにより調製することができる。例えば、各成分をヘンシェルミキサー、タンブラー等により予備混合し、必要があればガラス繊維等の充填剤を加えてさらに混合した後、一軸または二軸の押出機を使用して混練し、押し出して成型用ペレットとすることができる。
【0044】
また、各成分をヘンシェルミキサー、タンブラー等により予備混合し、必要があればガラス繊維等の充填材を加えてさらに混合した後、成型し、必要に応じ、温度を高めて必要成分の一部をマスターバッチとしてから、残りの成分と混合する方法を採用することができる。各成分の分散性を高めるために、使用する原料の一部を粉砕し、粒径を揃えて混合し、溶融押出することも可能である。本発明の半導電性樹脂組成物は、射出成形や押出成形などの一般的な溶融成形加工法により、例えば、シート、フィルム、チューブ、その他の各種形状の成形物に成形加工することができる。
【0045】
本発明の半導電性樹脂組成物を成形して得られる成形物は、静電気の制御、帯電防止、電磁波シールド、塵埃吸着防止などが要求される広範な分野に好適に適用することができる。本発明によれば、体積抵抗率が半導電性領域に厳密に制御され、かつ、体積抵抗率の場所によるバラツキが小さな成形物を得ることができる。また、本発明によれば、アウトガス量が極めて少ない成形物を得ることができる。
【0046】
本発明の導電性樹脂組成物の具体的な用途としては、電気電子分野では、ウエハキャリア、ウエハカセット、トートビン、ウエハボート、ICチップトレー、ICチップキャリア、IC搬送チューブ、ICカード、テープ及びリールパッキング、液晶カセット、各種ケース、保存用トレー、保存用ビン、搬送装置部品、磁気カードリーダー、コネクター、コンピュータスロット、HDキャリア、MRヘッドキャリア、GMRヘッドキャリア、HSAキャリア、HDDのVCM、液晶パネルキャリアなどが挙げられる。
【0047】
OA機器分野では、電子写真複写機や静電記録装置などの画像形成装置における帯電ロール、帯電ベルト、除電ベルト、転写ロール、転写ベルト、現像ロールなどの帯電部材;記録装置用転写ドラム、プリント回路基板カセット、ブッシュ、紙及び紙幣搬送部品、紙送りレール、フォントカートリッジ、インクリボンキャニスター、ガイドピン、トレー、ローラー、ギア、スプロケット、コンピュータ用ハウジング、モデムハウジング、モニターハウジング、CD−ROMハウジング、プリンタハウジング、コネクター、コンピュータスロットなどが挙げられる。
【0048】
通信機分野では、携帯電話部品、ペーガー、各種摺動材などが挙げられる。自動車分野では、内装材、アンダーフード、電子電気機器ハウジング、ガスタンクキャップ、燃料フィルタ、燃料ラインコネクタ、燃料ラインクリップ、燃料タンク、機器ビージル、ドアハンドル、各種部品などが挙げられる。その他の分野では、電線及び電力ケーブル被覆材、電線支持体、電波吸収体、床材、カーペット、防虫シート、パレット、靴底、テープ、ブラシ、送風ファン、面状発熱体、ポリスイッチなどが挙げられる。
【0049】
本発明の導電性樹脂組成物は、半導電性の機能とアウトガス量が少ない利点を生かして、ウエハ、半導体素子(IC,LSLなど)、情報記録媒体(磁気ディスク、光ディスクなど)等を搬送もしくは保管するためのキャリアとしての用途、画像形成装置における帯電ロール、帯電ベルト、除電ベルト、転写ロール、転写ベルト、現像ロールなどの帯電部材としての用途などに特に好適である。
【0050】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、物性の測定方法は、以下に示すとおりである。
(1)体積抵抗率
体積抵抗率が108Ω・cm以上の場合は、JIS K6911に準拠し、印加電圧100Vで測定した。体積抵抗率が108Ω・cm未満の場合は、JIS K7194(導電性プラスチックの4深針法により抵抗率測定試験法)に準拠して測定した。
(2)アウトガス分析
ガスクロマトグラフ/質量分析装置を用いて、ダイナミックスペース法でアウトガス分析を行った。なお、ガスの発生は150℃、1時間の条件でキャリアガスを通気しながら行った。得られたガス発生量は、トルエン換算値として算出した。
【0051】
[製造例1]炭素前駆体Aの製造
軟化点210℃、キノリン不溶分1質量%、H/C原子比0.63の石油系ピッチ68kgとナフタレン32kgとを、攪拌翼の付いた内容積300Lの耐圧容器に仕込み、190℃に加熱して溶解混合した後、80〜90℃に冷却して押出し、直径が約500μmの紐状成形体を得た。次いで、この紐状成形体を直径と長さの比が約1.5になるように粉砕し、得られた粉砕物を93℃に加熱した0.53%のポリビニルアルコール(ケン化度88%)水溶液中に投下し、攪拌分散し、冷却して、球状ピッチ成形体を得た。さらに、濾過を行って水分を除去し、球状ピッチ成形体の約6倍量のn−ヘキサンでピッチ成形体中のナフタレンを抽出除去した。
【0052】
このようにして得られた球状ピッチ成形体を、加熱空気を通じながら、260℃で1時間保持して酸化処理を行い、酸化ピッチを得た。この酸化ピッチを窒素気流中で580℃で1時間処理した後、粉砕し、平均粒子径が約25μmの炭素前駆体粒子を得た。このようにして得られた炭素前駆体粒子の炭素含有量は、91.0質量%であった。
【0053】
炭素前駆体の体積抵抗率を調べるために、酸化ピッチを粉砕し、次いで、目開き約100μmのメッシュを用いて、100μm以上の粒子をふるい分けて除去した。この粉砕酸化ピッチ粉末13gを断面積80cm2の円筒金型に充填し、圧力196MPaで成形して成形体を得た。この成形体を窒素気流中で上述の炭素前駆体粒子の製造方法における熱処理温度と同一温度である580℃で1時間熱処理して、炭素前駆体の体積抵抗率測定用試料を得た。JIS K7194に準拠して、この試料の体積抵抗率を測定した。その結果、体積抵抗率は、3×107Ω・cmであった。
【0054】
[実施例1〜3、及び比較例1〜2]
表1に示す各成分をヘンシェルミキサーで均一にドライブレンドし、ラボプラストミルミキサー(東洋精機社製)へ供給し、ローター回転数150回/分で5分間混練し、塊状の溶融混練物を得た。この塊状の溶融混練物を通常のペレットサイズの大きさに粉砕した。得られたペレットを真空乾燥した後、溶融プレスで平均厚み500μmのプレスシートを作成した。結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
(脚注)
(1)PBT:ポリブチレンテレフタレート(ポリプラスチック社製、商品名ジュラネックス3300)
(2)炭素繊維:PAN系炭素繊維(東邦レーヨン製、商品名ベスファイトHTA3000、体積抵抗率=1.0×10-3Ω・cm)
(3)カーボンブラック:DBP吸油量=180ml/100g(電気化学工業社製、商品名デンカブラック粉状品、体積抵抗率=1.0×10-2Ω・cm)
【0057】
表1の実施例1〜3の結果から明らかなように、炭素前駆体と合成樹脂の配合割合を選択することいにより、成形物の体積抵抗率を半導電性領域に維持しつつ、アウトガス量を著しく低減させることができる。
比較例1の結果から明らかなように、炭素前駆体の配合割合が従来水準であると、成形物の体積抵抗率を半導電性領域に維持することは可能であるが、アウトガス量が多い。比較例2に示されているように、導電性カーボンブラックと合成樹脂との組み合わせでは、導電性カーボンブラックの配合割合を大きくすると、成形物の体積抵抗率を半導電性領域にすることができない。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、半導電性領域内で体積抵抗率を所望の値に厳密に制御することが可能であり、体積抵抗率の再現性が良好で、かつ、溶融成形条件による体積抵抗率の変動が少なく、しかもアウトガス量が大幅に低減された半導電性樹脂組成物が提供される。本発明の半導電性樹脂組成物は、静電気の制御、帯電防止、電磁波シールド、塵埃吸着防止などの機能が要求される広範な分野において、各種成形品、部品、部材などとして好適に使用することができる。
Claims (2)
- ポリブチレンテレフタレート(A)1〜55質量%、有機物質を不活性雰囲気中で400℃〜900℃で焼成して得られる、炭素含有量が80〜97質量%で、体積抵抗率102〜1010Ω・cmの炭素前駆体(B)45〜99質量%、及び体積抵抗率102Ω・cm未満の導電性充填材(C)0〜30質量%を含有する、10 5 〜10 13 Ω・cmの体積抵抗率を持つ半導電性樹脂組成物。
- 導電性充填材(C)が、ポリアクリルニトリル系炭素繊維及びピッチ系炭素繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種の炭素繊維である請求項1記載の半導電性樹脂組成物。
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