JPWO2002077535A1 - 空気調和装置及びその設置方法 - Google Patents
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Abstract
一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路23を有する筐体21と、この筐体21の一端部、及び他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられそれぞれ上記室内側通風路23に連通する第1の通風口24、及び第2の通風口25と、上記室内側通風路23内にそれぞれ設けられた室内熱交換器26、室内側送風機27と、上記筐体21内の室内側通風路23の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器26に対し上記第1及び第2の2つの通風口24、25を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器28と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機29とを備え、発熱機器を収容した室内に対し気流の乱れなく効率的に空気調和を行えるようにしたものである。
Description
技術分野
本発明は、空気調和装置、特に発熱機器類を収容した無人の室内を空気調和するのに好適な空気調和装置及びその設置方法に関するものである。
背景技術
従来の技術として、例えば実開昭62−14227号公報に記載された冷・暖房装置を第9図及び第10図に示す。なお、第9図は冷房時の取付け状態を示す断面図、第10図は暖房時の取付け状態を示す断面図である。
図において、1は筐体、2は筐体1の上部に区画され、第9図の姿勢では室内Aの側が開口している第1の部屋、3は筐体1の中央部に区画され、上記第1の部屋2とは反対方向の室外Bの側が開口している第2の部屋、4は筐体1の下部に区画された第3の部屋である。5は第3の部屋4に設けられた圧縮機、6は第2の部屋3に設けられた凝縮器、7は第1の部屋2に設けられた蒸発器、8は凝縮器用の送風機、9は蒸発器用の送風機である。10は室内側ルーバー、11は室外側ルーバーであり、これらのルーバー10、11は何れも着脱可能、上下方向に反転可能、かつ吹出し角度を調整可能になっている。なお、絞り装置、冷媒の配管等は図示を省略しているが、良く知られているように圧縮機5、凝縮器6、図示を省略した絞り装置、蒸発器7、及び圧縮機5の順に冷媒配管で接続され、冷凍サイクルが構成されている。
また、12及び13は筐体1の上端面及び下端面に垂直軸線上にそれぞれ同軸に設けられたシャフトであり、筐体1をこのシャフト12、13のまわりに回動できるようになっている。14は室外Bに面した側壁、15は側壁14の開口部である。かくして筺体1は、シャフト12、13のまわりに回動することにより第9図の姿勢と第10図の姿勢とを任意に選択することができるように側壁14の開口部15に組み込まれる。
なお、各図を通して同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
まず、室内Aを冷房する場合には第9図の姿勢とすることで、蒸発器7を収容した第1の部屋2の開口部が室内側に向き、凝縮器6を収容した第2の部屋3の開口部が室外側に向く。圧縮機5によって圧縮された高温高圧の冷媒は凝縮器6で送風機8により取り入れられた外気と熱交換して冷却され、室外Bへ放熱し凝縮される。そして凝縮された冷媒は膨張弁(図示せず)を通って蒸発器7に入り、室内Aの空気から熱を奪う結果、室内Aは冷房される。
この場合、室内空気は蒸発器7用の送風機9により、第9図中の矢印aで示すように筐体1上部に位置する第1の部屋2において室内空気を吸い込み、第1の部屋2の下部から矢印bに示すように室内Aの斜め下方へ向けて冷気が吹き出される。
一方、室内Aを暖房する場合には筐体1をシャフト12、13を軸に半回転させることで第10図の姿勢にする。なお、この例では室内ルーバー10、及び室外ルーバー11は何れも回転させる前に一旦取り外す。筐体1を半回転させた後、室内ルーバー10は天地を変えて室内側に取付け、凝縮器6に対し、室内空気が第10図の矢印cの方向に吸込まれ、凝縮器6により暖められた空気が第2の部屋3の下方から下に向けて矢印dの向きに吹出されるようにルーバーの角度を変える。また、室外ルーバー11は室外側に取り付けて、第1の部屋2に対向する部分のルーバーを蒸発器7に対して室外Bの空気が流通するように角度を変える。
第11図は上記のように構成された従来の空気調和装置を、発熱密度の大きい通信機等の機器を収容した室内の空気調和に用いる場合の空気の流れを示す図であり、第11図(a)は空気調和装置を側壁上部に取り付けた場合、第11図(b)は側壁下部に取り付けた場合を示す。
図において、16は上記第9図、第10図に示すように構成された従来の空気調和装置、17は空気調和装置16の室内空気の吸込口、18は空気調和装置16の吹出口、19は冷却対象機器20を収容する空調対象室、20aは冷却対象機器20の頂部に設けられ、機器20の内部で発生する熱を該機器20の外部に強制的に排出する機器送風機である。
第11図(a)に示すように、空気調和装置16が空調室側壁14の上方に設置され、室19内に設置された冷却対象機器20を冷却する場合、吹出口18から吹出された冷気の一部が矢印eに示すように冷却対象機器20の発熱による上昇気流、もしくは冷却ファン20aによる気流による影響を受けて吹き上げられてしまうため、機器20から排出された高温空気の一部が矢印fの方向にそのまま室19内下方に流され、機器20の下部から吸い込まれる空気温度が次第に上昇して機器の故障等、信頼性を低下させるという問題点があった。
また、吹出口18から吹出された冷気の一部は矢印gに示すようにそのまま空気調和装置16の吸込口17に吸い込まれるので、吸込み空気は、機器20から排出された高温空気と空気調和装置が吹き出した冷気との混合空気となり、温度が比較的低くなるため、冷凍サイクルの効率が低下して消費電力の増大を招くという問題点があった。また、冷気の一部は室19内の空気調和装置16を設置した側の底部C付近に留まり、低温空気の溜まり込みが生じるという問題もあった。
一方、第11図(b)に示すように、空気調和装置16が空調室側壁14の下方に設置された場合、吹出口18と吸込口17が近接していることから矢印hに示すように吹出口18から吹出された冷気の一部がそのまま吸込口17に吸い込まれてしまうので、空気調和装置16の能力が低下して室内温度が上昇してしまい、同様に機器20の信頼性を低下させるという問題点があった。
さらにまた、室内上方のD部付近に機器20の排熱に伴う高温空気が溜まりこんでしまうため、室内天井面に温度異常を検出する温度センサが設置されている場合には、異常高温を検出して室19内に、図示しない換気扇により不必要に外気を導入して、ちり、ほこり等によって機器20の信頼性を低下させるという問題点があった。
また、従来の空気調和装置は対人空調を目的として、室内空気をある程度除湿して吹き出すため、吹き出し空気温度が低く、機器20を効率的に冷却しようとして機器に直接冷気を吹きつけるように空気調和装置16を設置すると、機器の冷気が当たる部分に結露が発生し、機器20の動作に不具合が生じる恐れがあるという問題点もあった。
発明の開示
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、吹出口から吹出された冷気がそのまま吸込口に吸込まれたり、対象室内に低温空気の吹き溜まりや高温空気の吹き溜まりが生じるのを抑制し、対象室内に収容された発熱機器を効率的に冷却することができる空気調和装置、及びその設置方法を提供することを目的とするものである。
この発明に係る空気調和装置は、冷凍サイクルを用いる空気調和装置において、一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えたものである。
また、筐体と室内側通風路を縦長に形成し、冷房時に上部の通風口から空気を吸込み、下部の通風口から冷却風を排出するようにしたものである。
また、筐体の一端部側内部を室内側と室外側に仕切るセパレート部材を備え、このセパレート部材の室内側に室内側通風路とこの室内側通風路に連通する一方の通風口が配設され、上記セパレート部材の室外側に室外熱交換器が配設されてなるものである。
さらに、セパレート部材に設けられ、室内側通風路と室外を連通し得る第1の連通部、この第1の連通部に設けられ、第1の状態では上記第1の連通部を遮蔽すると共に上記室内側通風路を開き、第2の状態では上記室内側通風路を遮蔽すると共に上記第1の連通部を開いて一方の通風口から吸い込まれた室内空気が第1の連通部を経て室外側送風機により室外に排気されるようにする第1のダンパ、上記室内側通風路における上記第1の連通部及び室内側送風機の間に設けられ、上記室内側通風路内と外気を連通し得る第2の連通部、この第2の連通部を開閉し得るように設けられ、第1の状態では上記第2の連通部を遮蔽し、第2の状態では上記第2の連通部を開いて上記室内側送風機により上記第2の連通部から吸い込まれた外気を他方の通風口から室内に吹き出されるようにする第2のダンパを備えたものである。
また、室温に応じた信号を出力する温度センサと、第1の温度レベル及びこの第1の温度レベルよりも低い第2の温度レベルをそれぞれ設定し得る温度設定手段と、上記温度センサによる出力信号が上記温度設定手段により設定された第1の温度レベルを超えたときには第1のダンパ及び第2のダンパを開け、第2の温度レベルを下回ったときに第1のダンパ及び第2のダンパを閉じるように制御する制御回路とを備えたものである。
また、取り付け時に筐体が室内面よりも室外側に位置するようにしてなるものである。
また、室内熱交換器を上方に、室外熱交換器を下方にそれぞれ配設すると共に、上記室内熱交換器を蒸発器として用いたときに生じるドレン水が上記室外熱交換器に滴下されるように構成してなるものである。
また、圧縮機の吐出側の冷媒配管と該圧縮機の吸入側の冷媒配管とを接続するバイパス路と、このバイパス路内に設けられ上記圧縮機の吐出側から上記圧縮機の吸入側への冷媒の通流を阻止する逆止弁とを備えたものである。
またこの発明のよる空気調和装置の設置方法は、一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えた冷凍サイクルを利用した空気調和装置を用いて、発熱機器により対流を生じる室内に対し、上記対流が助長される方向に該空気調和装置の室内空気の吸込口及び冷却風の吹出口を配向して取り付けるものである。
また、室内空気の吸込口を室内の上方に配設し、冷却風の吹出口を室内の下方に配向するようにした設置方法である。
発明を実施するための最良の形態
次に、本発明の実施例について、以下図を用いて説明する。
実施例1.
第1図は、本発明の実施例1による空気調和装置の要部を示す断面構成図、第2図は、第1図に示す空気調和装置の設置例を説明する図である。
図において、21は縦長に形成され、図の右方の面を空調対象室の側壁に密着して取り付けられるように構成された筐体、22は筐体21内の一端部側空間を室内側と室外側に仕切るように設けられたセパレート部材、23は筐体21内の一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路であり、この室内側通風路23の一端部側は上記セパレート部材22によって仕切られた筐体21の室内側の空間によって形成されている。24は筐体21の一端部に室内側に開口するように設けられ上記室内側通風路23に連通する第1の通風口、25は上記筐体21の他端部に室内側に開口するように設けられ上記室内側通風路23に連通する第2の通風口、26は筐体21の他端部側における室内側通風路23内に設けられた室内熱交換器、27は室内側通風路23内に設けられ、上記第1及び第2の通風口24、25の一方の通風口から空気を流入させ、室内熱交換器26を通流させた空気を他方の通風口から排出させる室内側送風機、28は上記筐体21内部におけるセパレート部材21の室外側の空間に外気を通流するように設けられた室外熱交換器であり、この室外熱交換器28は室内熱交換器26に対し上記第1及び第2の2つの通風口24、25を結ぶ方向に互いに異なる位置にずらして配設されている。29は室外熱交換器28に対して外気を通風させる室外側送風機、30は筐体1の他端部側に設けられた圧縮機、31は室外熱交換器28と室内熱交換器26とを接続する配管中に設けられた減圧装置、32は室内熱交換器26の表面に結露した水滴を溜め、筐体21の外部へ排出するドレンパンおよびドレンの排出口である。
上記圧縮機30、室外熱交換器28、減圧装置31、室内熱交換器26、及び圧縮機30は第1図に示すように冷媒配管で順次接続されており、該冷媒配管内部には作動流体を密閉して蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成している。第1図の例では、室外熱交換器28は凝縮器として、また室内熱交換器26は蒸発器として機能させ、第1の通風口24は室内空気の吸込口、第2の通風口25は冷却風の吹出口として動作させている。また上記蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、塩素を含まない弗化炭素水素(HFC)系冷媒である例えばR407C、R410A、R32等、あるいはCO2、炭化水素(HC)等オゾン破壊係数0の物質を作動流体としており、さらに、図示しない冷凍機油としてHFC系冷媒に相溶性のある例えばポリオールエステル油、あるいはポリビニルエーテル油や、HFC系冷媒とは非相溶性の例えばハードアルキルベンゼン油などを使用している。
上記のように構成されたこの発明の実施例1による空気調和装置33は各構成部材が筐体21内に一体に収納されている。また、セパレート部材22は、筐体21の一端部側内部を室外熱交換器23および室外側送風機29が収容されている部分と、室内熱交換器26および室内側送風機27が収容されている部分とに分けており、室内空気と室外空気との混合を防いでいる。なお、第1図において、筐体21を図の左側から見たときの前面上部には室外側送風機29の吹出し口である第3の通風口が開口し、また同様に筐体21の上面部及び/又は側面上部には、室外熱交換器23に対する吸込み口である第4の通風口がそれぞれ開口しているが何れも図示を省略している。室外側送風機29を運転すると、筐体の上面及び/又は側面に設けられた第4の通風口から取り込まれた外気は、筐体21内部のセパレート部材22の室外側に設けられた室外熱交換器28で冷媒と熱交換して高温となり、室外側送風機29を経由して筐体21上部前面の第3の通風口から吹出される。
なお、圧縮機30および減圧装置31は、第1図に示すように室内熱交換器26が収容されている筐体21の他端部側に収容されていても良いし、室外熱交換器28が収容されている筐体21の一端部側の室内側に収容されていても良い。
一方、第2図において、19は発熱機器20を収納した空調対象室、19aは室19内に緊急時外気を導入する換気扇、19bは緊急時室19内の空気を排出する換気扇、20aは機器20に付属している強制排気用の機器送風機である。第1図に示すように構成された空気調和装置33は縦長に形成されており、吸込口24が室19の内部上方を臨み、吹出口25が室19内部の下方を臨むように、室19の側壁外部から取り付けられている。なお、冷却対象の発熱機器20としては、例えば通信機、無線機、計算機等の発熱量の大きな機器が挙げられるが、特にこれらのみに限定されるものではなく、要するに冷却、加熱等、空気調和の必要な機器類であればよい。このような機器20は、一般に発熱密度が極めて高く、機器内部に局部的な高温を生じやすいため、送風機20aは室19内部下方に溜まりやすい比較的低温の空気を機器20の内部に吸い込み、機器20の上方へ吹き出すことによって、機器20に室19内部の空気を供給、排出して機器を強制的に冷却している。さらに、このような機器は空気中のちりやほこりを嫌うため、室19は一般に密閉性を高めて作られている場合が多い。
以上のように構成された実施例1に係る空気調和装置について、次に、動作を説明する。
本発明では、室19内部の機器20は通信機、無線機、計算機等の発熱量が大きな機器を想定しているため、室19内部の空気を冷却する冷房運転を例に説明する。
圧縮機30で高温高圧に圧縮された冷媒は、室外熱交換器28へ流入し、ここで、室外側送風機29によって送り込まれる室外空気へ放熱して凝縮、液化する。この液冷媒は、減圧装置31で低温、低圧の気液二相冷媒となって室内熱交換器26へ流入し、ここで、室内側送風機27によって送り込まれる室19内部の空気から吸熱して蒸発、ガス化した後、圧縮機30に戻る。
室内側送風機27によって吸込口24から室内熱交換器26に送り込まれた室19内上方の空気は、第2図の破線矢印で示す方向に進み、室内熱交換器26内部の冷媒の蒸発潜熱によって冷却されて吹出口25から室19内の下方へ吹き出される。この冷却空気は、室19内部に収納された機器20に付属の機器送風機20aによって、下方から上方へ吹き出されるとともに機器20を冷却する。このとき、冷却空気は機器20の発生する熱によって加熱され、この加熱空気が機器送風機20aによって第2図中の実線矢印で示すように、室19上方へ吹き出される。
本発明が主に冷却対象としている通信機、無線機、計算機等の電子機器は、空気中のちりやほこりを嫌うので、通常、第2図に示すような機器室19は密閉性が高くなるように設計されており、室19内には室外の空気が混入しないようにし、また、人間の出入りを制限したりして運用されている。ただし、万が一の空調機33の故障により室19内部の空気温度が異常に上昇してしまった場合に備え、室19には排気用と吸気用の換気扇19aおよび19bが設置されている。室19内部の空気温度が設定値以上となった場合には、これら換気扇を同期して運転することにより外気を室19内に導入して室温を下げ、異常高温による機器20の不具合を防ぐ。
以上のように、この発明の実施例1によれば、吸込口24と吹出口25を縦長に形成した筐体21の一端部側及び他端部側に互いに離間して設けるとともに、対象室内の上方の空気を吸込むように吸込口を上方に、対象室内の下方に冷気を吹出すように吹出口を下方にそれぞれ配設し、対象室19の側壁に対象室19内の対流の方向に順じて対流を助ける方向に取り付けたので、機器送風機20aによって上方に排出された排熱を室19の側壁面上方に開口した吸込口24から空気調和装置33に吸い込み、冷却された空気を室19の側壁面下方に開口した吹出口25から吹き出すことによって、機器送風機20aが作り出す室19内部の空気の流れを乱すことがなく、発熱密度の高い通信機等の機器20を効率的に冷却することができる効果がある。
合わせて、室19内部の空気によどみが発生しにくくなるので、室19内部空気の局所的な温度上昇によって機器の動作に異常を来すことを未然に防ぐことができる。
さらに、室内天井面近傍に室内の温度異常を検出する温度センサが設置されている場合でも、天井面近傍に高温の空気が溜まり込みにくいので、異常高温を検出して室内に不必要に外気を導入することなく、ちり、ほこり等による機器の信頼性低下を未然に防ぐこともできる。
さらにまた、空気調和装置の吸い込み空気温度を高く維持できるので、空気調和装置を効率的に運転することができ、空気調和装置の消費電力を抑制することができる。
また、室外空気と室内空気とが筐体21内部で混合しないように仕切るセパレート部材22を用いて、筐体21の一端部側を室内側と室外側に区分し、その室内側に室内側通風路23を形成すると共に、該室内側通風路23端部に第1の通風口24を配設し、セパレート部材22を介した室外側に室外熱交換器28を配設するように構成したことにより、空気調和装置を薄型にし、安価にすることができる。
また、上記実施例の空気調和装置は、第2図に示すように、冷却対象の機器を収容した室19の側壁面の室外側に一体型で設置される。したがって、現在の空気調和装置で主流となっているセパレート型空気調和装置を設置する場合に比較して、室19内部に室内機の設置スペースを確保する必要がなくスペース効率が上がると共に、室19を小型化することができる。また、室外機と室内機とを接続する冷媒配管の設置に伴う工事の手間および費用を削減することができる。さらに、配管工事の不良に伴う冷凍サイクルの真空引き不足、サイクル中への異物混入、冷媒充填量の過不足、冷媒漏れや接続バルブの開け忘れ等といった空調不良を招く原因を未然に排除することができ、冷却対象物の動作信頼性を向上させることができる。
さらにまた、本実施例1による空気調和装置は、第1図および第2図に示すように筐体21の室内側の面を機器室19の側壁面に密着させて設置することができるので、筐体21およびその内部部品のメンテナンスは全て室外側から行うようにすることが可能となる。したがって、空気調和装置のメンテナンス時に室19内部に人間が立ち入る必要がないので、室19への出入に伴うちりやほこりの進入を抑制することができ、機器20の信頼性を向上させることができる。
また上記本実施例による空気調和装置を構成する蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、塩素を含まない弗化炭素水素HFC系冷媒であるR407C、R410A、R32等、あるいはCO2、HC等オゾン破壊係数0の物質を作動流体とし、冷凍機油としてHFC系冷媒に相溶のポリオールエステル油あるいはポリビニルエーテル油や、HFC系冷媒とは非相溶のハードアルキルベンゼン油などを使用しているので、オゾン層を破壊することなく地球環境に配慮した空気調和装置を得ることができる。
また、本実施例による空気調和装置は、比較的密閉性の高い室19に収納された機器の冷却を目的としているため、冷房運転時の潜熱負荷(除湿負荷)は通常の対人空調に比較して小さい。そのため、顕熱比(全空調負荷に占める顕熱負荷の割合)が、例えば0.9以上という高顕熱運転となるので、効率的に負荷を処理するために、同容量の通常の空気調和装置よりも室内熱交換器26の容量、または/ならびに室内側送風機27の容量が大きくなっている。このように構成することにより、機器発熱負荷を効率良く処理することができると共に、冷却空気の吹き出し温度が通常の空気調和装置よりも高くなるので、直接機器に冷気が当たっても機器が結露して不具合を生じることはない。
実施例2.
上記実施例1では、室外熱交換器28を筐体21の上方に配設し、室内熱交換器26を筐体21の下方に配設したが、これを逆にしても実施例1と同様に薄型の空気調和装置を得ることができる。以下、具体的に説明する。
第3図はこの発明の実施例2による空気調和装置を示す断面構成図である。図において、室外熱交換器28および室外側送風機29が筐体21の他端部側の下方に配設され、室内熱交換器26および室内側送風機27が筐体21の一端部側である上方に配設されていることが、上記実施例1と大きく異なっている。なお、室内空気の吸込口24は実施例1と同様、室内上方の高温空気を吸い込むように空気調和装置33の上方に配設され、吹出口25はやはり実施例1と同様、室内の冷却対象機器送風機の吸い込み側に冷気を吹き出すよう空気調和装置33の下方に配設されている。また、吸込口24は、室内熱交換器26の室内側(室19側)に位置し、吹出口25は、室外熱交換器28の室内側(室19側)に位置している。
一方、室外空気と室内空気とが空気調和装置内部で混合しないように筐体21内部を仕切るセパレート部材22は、筐体1の他端部側(図の下方)に設けられている。そして、セパレート部材22の室内側には室内側通風路23の他端部側が形成され、さらにこの室内側通風路23に連通する吹出口25が配設されており、またセパレート部材22の室外側には室外熱交換器28、室外送風機29、圧縮機30及び減圧装置31が設置されている。
さらに、上方に設置されている室内熱交換器26で室内空気を冷却した結果生じる結露水(ドレン)は、ドレンパンおよびドレン排出口32を経て室外熱交換器28に散布されるよう、ドレン排出口32が室外熱交換器28の上部に配置されている。
上記のように構成することにより、実施例1の場合と同様に図示を省略する対象室に取り付けられたときに、室内送風機27によって筐体21上部の吸込口24から吸込まれた対象室内の高温の空気は室内側通風路23内を破線矢印で示すように進み、蒸発器26で冷却されて筐体21下方の吹出口25から対象室内に吹出され、対象室内の機器を効果的に冷却することができる。さらにこの発明の実施例2では、室内空気から凝縮したドレン水がドレン排出口32から室外熱交換器28に滴下、散布されるので、特に夏場で外気温度が高い場合にドレン水の蒸発潜熱を利用することができるので、凝縮温度の上昇を押さえることができ、冷凍サイクルの運転効率が向上するという効果もある。
実施例3.
実施例1では、冷却対象の機器が冷却風を上向きに排出する送風機を有している場合に空気調和装置33を室19の側壁面に設置することによって、機器送風機が作り出す室19内部の空気の流れを乱すことなく、発熱密度の高い機器を効率的に冷却する例を示したが、本実施例3では、冷却対象の機器が横向きの送風機を有している場合の設置方法について説明する。
第4図はこの発明の実施例3による空気調和装置の設置方法を示す取付け時の側面構成図である。
図に示すように、通信機、無線機、計算機等の冷却対象機器20は、前面部(第4図では左側の面)から実線矢印のように空気を吸込み、背面部(第4図では右側の面)へ吹き出す冷却用送風機20aを有している。また、空気調和装置33は、室19の天井部分に吸込口24及び吹出口25を下方向に向けて設置されている。この場合、吸込口24は機器送風機20aによる実線矢印方向の空気の流れに見合って、室19天井面の右方(機器背面側)に配設し、一方、吹出口25は室19天井面の左方(機器前面側)に開口するように配設して取り付けられている。
上記のように空気調和装置33の吸込口24及び吹出口25の向きを室19内の機器20による対流の方向に合わせて設置する設置方法をとることにより、機器20の内部で発生した熱を処理して高温になった室内空気は機器送風機20aによって図の右上に進み、空気調和装置33の右端部に設けられた吸込口24から破線矢印で示すように空気調和装置33内部の室内側送風機27によって吸込まれ、室内熱交換器26によって冷却された後、吹出口25から室内左側下方へ向けて吹き出される。この冷気は機器送風機20aによって機器前面(第4図では左側の面)から吸い込まれ、機器20を冷却する。
以上のように、この発明の実施例3によれば、機器送風機20aが排熱を吹き出す側の天井面に空気調和装置33の吸込口24を向け、機器送風機20aが冷気を吸い込む側である図の左側の天井面に空気調和装置33の吹出口25を向けて配設するように設置したので、機器送風機20aが作り出す室19内部の空気の流れを乱すことなく、発熱密度の高い機器を効率的に冷却することができるとともに、機器の信頼性を向上させることができる。さらには、空気調和装置33の吸い込み空気温度を高く維持できるので、空気調和装置を効率的に運転することができ、空気調和装置の消費電力を抑制することができる効果がある。
実施例4.
実施例3では、横吹きの送風機20aを有する機器20を冷却するために空気調和装置33を室19の屋根に横方向に設置する例を示したが、設置位置は屋根部や天井部に限定されるものではい。
第5図はこの発明の実施例4に係る空気調和装置の設置方法を示す取付け時の側面構成図である。
図に示す空気調和装置としては、実施例1の第1図に示すものと同様の構成例が用いられ、室19の側壁面に、機器送風機20の吸い込み側である室19の下方に空気調和装置33の吹出口25が開口し、室19の同じ面上方に空気調和装置33の吸込口24が開口するように設置されている。
この実施例4においては、空気調和装置33の吹出口25を機器送風機20aの吸い込み側に向けて配置すると共に、機器送風機20aにより機器20の後方(図の右側)に排出され室19の上方に移動した高温空気を吸い込む位置に吸込口24を配設して取り付けたことにより、空気調和装置33内部を破線矢印で示すように空気が通流し、機器送風機20aに空気調和装置33から吹き出した冷気が吸い込まれて実線矢印で示す方向に空気が流れ、第4図に示す実施例3と同様に全体として機器20による対流を助長する方向に空気を流すことになり、室19内に空気の吹溜りが発生するのを防ぐことができる。従って、機器20を効率的に冷却することができるので、機器の信頼性を向上させることができるとともに、空気調和装置の消費電力を抑制することもできる。
実施例5.
第6図はこの発明の実施例5に係る空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
図において、34は圧縮機30の吐出側と凝縮器28とを接続する配管、35は圧縮機30吸入側と蒸発器26とを接続する配管、36は前記2つの配管34、35の間をバイパスするように設けられたバイパス配管、37はこのバイパス配管36内に設けられ、圧縮機30の吐出側34から吸入側35への冷媒の流れを阻止する逆止弁である。
次に動作について説明する。圧縮機30を動作させる通常の冷房運転では、圧縮機吐出側配管34と吸入側配管35とをつなぐバイパス配管36は逆止弁37によって閉止されるので、実施例1と同様の動作となるので説明は省略する。
つぎに、外気温度が室内吸い込み空気温度よりおおよそ5[℃]以上低い場合、圧縮機33を停止した場合、凝縮器28で低温の外気によって凝縮した冷媒液は、ほぼ開度が全開となっている減圧装置31を経て、重力によって下方に設置されている蒸発器26に流入し、室内空気と熱交換して蒸発ガス化する。このとき、蒸発器26の圧力は凝縮器28との高低差に基づく圧力差分だけ凝縮器28の圧力よりも高くなっているため、バイパス配管36および逆止弁37を通過して凝縮器28に流入する。ここで、再び低温の外気に放熱して凝縮液化して自然循環冷凍サイクルが動作する。
上記自然循環運転時は、室内側送風機27および室外側送風機29のみ運転していれば、冷媒は凝縮器28と蒸発器26の高低差、および自身の液とガスの密度差によって生じる圧力差で循環するため、圧縮機30に電力を供給することなくわずかな消費電力で極めて効率的に室19内を冷房することができるので、空気調和装置33の消費電力を大幅に抑制することができる。なお、この場合、図示を省略しているが、対象室19内から吸い込む空気の温度を検知する室内温度センサ、外気温度を検知する外気温センサ、これら2つのセンサの情報に基づいて圧縮機の運転を制御する制御装置など公知の制御技術が付加できることは言うまでもない。
さらに、圧縮機30を回転数可変、高低圧バイパス等による容量制御型のものとすれば、負荷が小さいが外気温度は室内温度よりも高く自然循環運転が成立しない条件でも、圧縮機の容量を小さくすることにより消費電力をさらに抑制することが可能となる。
実施例6.
第7図及び第8図は本発明の実施例6に係る空気調和装置の要部を示すもので、第7図は空気調和装置の側面構成図、第8図はダンパ制御手段を示す構成図である。図において、38は第1の通風口24の下端部より図の下方向のセパレート部材22に設けられ、室内側通風路23と室外を連通し得る第1の連通部、39はこの第1の連通部38に設けられ、通常時である第1の状態では上記第1の連通部38を遮蔽すると共に上記室内側通風路23を開き、異常時など第2の状態では上記室内側通風路23を遮蔽すると共に上記第1の連通部38を開いて一方の通風口24から吸い込まれた室内空気が第1の連通部38を経て室外側送風機29により室外に排気されるようにする第1のダンパ、40は上記室内側通風路23における上記第1の連通部38及び室内側送風機27の間に位置する筐体21の外壁を開口するように設けられ、上記室内側通風路23内と外気を連通し得る第2の連通部、41は、この第2の連通部40を開閉し得るように設けられ、第1の状態では上記第2の連通部40を遮蔽し、第2の状態では上記第2の連通部40を開いて上記室内側送風機27により上記第2の連通部40から吸い込まれた外気を他方の通風口25から室内に吹き出されるようにする第2のダンパである。
42は室温に応じた信号を出力する温度センサであり、例えば感熱抵抗体などが用いられ、室内側通風路23内部の吸込口24の近傍あるいは空気調和装置33付属のリモートコントローラ(図示せず)の内部に設置される。43はダンパ39の開閉手段、44はダンパ41の開閉手段であり、これらダンパ開閉手段43、44は例えば電磁アクチュエータを有し、制御回路45からの電気信号に応じてダンパ39、41を閉じた状態、または開いた状態にそれぞれ保持することができる。46は制御回路45に対し、第1の温度及び第2の温度を予め設定し得る温度設定手段であり、例えば第1の設定温度を空調対象機器の許容周囲温度の最高値に設定し、第2の設定温度をそれよりも低い温度に予め設定される。上記制御回路45は、温度センサ42によって検知された室温が温度設定手段46により設定された第1の設定温度を超えたときにダンパ開閉手段43、44に信号を送りダンパ39、41を開き、第2の設定温度を下回ったときにダンパ開閉手段43、44に信号を送りダンパ39、41を閉じるように制御する。
次に動作について説明する。まず、空気調和装置33内に設置された温度センサ42によって室19内部の空気温度を検出する。この検出値があらかじめ設定されている異常設定値である第1の設定温度を越えていない場合には、第1および第2のダンパ39および41は閉じられており、実施例1と全く同様に動作する。
つぎに、室19内部の空気温度検出値があらかじめ設定されている異常設定値を越えた場合には、第1および第2のダンパ39および41を開け、室外側送風機29によって異常高温となった室内空気を第1のダンパ39を通じて矢印iに示すように室外に排出し、室内側送風機27によって第2のダンパ41を通して外気を室内に送り込み、室温を低下させる。その後,室内空気温度があらかじめ設定されている通常設定値である第2の設定値(第1の設定値>第2の設定値)を下回った時点で第1および第2のダンパ39および41を閉じ、通常の冷房運転に復帰する。なお、空気調和装置33が万一故障している場合には、ダンパ39、41を開けている間、アラーム信号を図示しない所定の管理サイトに発信するようにしても良い。
以上のように、本実施例6によれば、対象室19内部の空気温度が異常になった場合には、第1および第2のダンパ39、41を開けて室内空気を室外に排出するとともに室外空気を室内に導入することができるので、万が一の空気調和装置の異常に対しても室19内部の冷却対象を異常高温にさらすことなく動作の信頼性を確保することができる。また、室19には空気調和装置33とは別に、第2図に示すような排気用、吸気用の換気扇19a、19bを別途設置する必要がなく、その分、室19の構造が簡単で換気扇も不要となるので安価なものとすることができる。
なお、連通部38、40と、開閉ダンパ39、41は室内空気の排出側と吸込み側の何れか1個所とすることもできるが、気密性の良い室に取り付ける場合には、この実施例のように排出側と吸込み側の双方に設けることが好ましい。
また、室外熱交換器28が筐体21の上方に配設され、室内熱交換器26が筐体21の下方に配設されたものに開閉ダンパを設けるようにしたが、逆の構成のもの、即ち第3図の例のように、室外熱交換器28が筐体21の下方に配設され、室内熱交換器26が筐体21の上方に配設されたものに開閉ダンパを設ける様にすることも差し支えない。
ところで、上記実施例では筐体21の一端部側に設けたセパレート部材22は、筐体21の一端部側内部を、取り付ける外壁の面と平行な面に沿うように筐体21の一端部の上下方向に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、取り付ける室内側から見て、左右方向の一方が室外側熱交換器28、他方が室内側通風路23となるように、外壁面に直交する面の方向に筐体21の一端部の上下方向に形成しても同様の効果が期待できる。さらに、室内側熱交換器26と、送風機27の位置関係も実施例のものに限定されるものではない。
また、本発明の各実施例1ないし実施例6では、冷却対象機器20が何れも機器自体の冷却を行うための送風機20aを有する場合を例に説明したが、必ずしも送風機を持っていない機器であっても同様の効果が期待できる。特に、実施例1,2,5,及び6については、冷却対象機器が送風機を持っていなくても、発熱密度の高さに応じた上方への自然対流が発生し、第2図に示すような上吹き出しの送風機20aと同様な室内気流が形成される。したがって、機器内部の上昇自然対流の上流側(吸い込み側)に冷気を吹きつけ、下流側(噴出し側)の高温空気を吸い込むように、空気調和装置33の吸込口24が室19側壁面上方に位置するように配置し、吹出口25が室19側壁面下方となるように、自然対流を助ける方向に配置すれば良い。
また、上記本発明の各実施例では、発熱機器を冷却することを前提に冷凍サイクルは冷房専用として説明したが、図示しない四方弁を用いて室外熱交換器と室内熱交換器との接続を切り替えることにより、所望により冷房及び暖房の何れかに切替えられるように構成したヒートポンプでも良いことは言うまでもない。このようにすれば、例えば厳冬期など外気温度が低い時期に機器のメンテナンス等で室19内に作業者が入った場合などに室19内部を暖房することができるので、作業者の作業性を向上できるという効果がある。また、夏季に機器のメンテナンス等で室19内に作業者が入る場合の作業環境を考慮して、室内側送風機27の送風方向を逆転させて、下部の第2の通風口25から室内空気を吸込み、上部に設けられた第1の通風口24から冷気を室19内に吹出すように機能を付加して構成することもでき、その場合は作業性を向上させる上でさらに好ましい。
さらに、断熱性能があまり良くない室19であれば、外気温度が低下する冬季等において機器運転時に温度が低下しすぎることも考えられ、このような場合に暖房して室温をある適当な範囲に一定に維持することができるので、機器の動作信頼性を向上させることができる。
以上のようにこの発明によれば、一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えるように構成したので、吹出口から吹出された冷気がそのまま吸込口に吸込まれたり、対象室内に低温空気の吹き溜まりや高温空気の吹き溜まりが生じるのを抑制し、対象室内に収容された発熱機器を効率的に冷却することができる空気調和装置を提供できる効果がある。
また、上記のように構成された空気調和装置を、発熱機器を収容した室内の対流による空気の流れを助ける方向に吸込口と吹出口の向きを合わせて取り付けることにより、対流を乱すことなく効率的に空気調和を行うことができる効果がある。
産業上の利用可能性
以上のように、この発明にかかる空気調和装置及びその設置方法は、特に無人で運転される発熱機器を収容した室内の空気調和を行うのに好ましく用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1による空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第2図は、本発明の実施例1による空気調和装置の設置形態を説明する側面構成図である。
第3図は、本発明の実施例2による空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第4図は、本発明の実施例3になる空気調和装置の設置方法を説明する側面構成図である。
第5図は、本発明の実施例4になる空気調和装置の他の設置方法を説明する側面構成図である。
第6図は、本発明の実施例5による空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第7図は、本発明の実施例6に係る空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第8図は、本発明の実施例6に係る空気調和装置に用いるダンパの制御手段を示す構成図である。
第9図は、従来の空気調和装置の冷房時の取付状態例を示す断面図である。
第10図は、従来の空気調和装置の暖房時の取付状態例を示す断面図である。
第11図は、従来の空気調和装置を用いて発熱機器収容室の空気調和を行う場合の空気の流れを示す説明図である。
本発明は、空気調和装置、特に発熱機器類を収容した無人の室内を空気調和するのに好適な空気調和装置及びその設置方法に関するものである。
背景技術
従来の技術として、例えば実開昭62−14227号公報に記載された冷・暖房装置を第9図及び第10図に示す。なお、第9図は冷房時の取付け状態を示す断面図、第10図は暖房時の取付け状態を示す断面図である。
図において、1は筐体、2は筐体1の上部に区画され、第9図の姿勢では室内Aの側が開口している第1の部屋、3は筐体1の中央部に区画され、上記第1の部屋2とは反対方向の室外Bの側が開口している第2の部屋、4は筐体1の下部に区画された第3の部屋である。5は第3の部屋4に設けられた圧縮機、6は第2の部屋3に設けられた凝縮器、7は第1の部屋2に設けられた蒸発器、8は凝縮器用の送風機、9は蒸発器用の送風機である。10は室内側ルーバー、11は室外側ルーバーであり、これらのルーバー10、11は何れも着脱可能、上下方向に反転可能、かつ吹出し角度を調整可能になっている。なお、絞り装置、冷媒の配管等は図示を省略しているが、良く知られているように圧縮機5、凝縮器6、図示を省略した絞り装置、蒸発器7、及び圧縮機5の順に冷媒配管で接続され、冷凍サイクルが構成されている。
また、12及び13は筐体1の上端面及び下端面に垂直軸線上にそれぞれ同軸に設けられたシャフトであり、筐体1をこのシャフト12、13のまわりに回動できるようになっている。14は室外Bに面した側壁、15は側壁14の開口部である。かくして筺体1は、シャフト12、13のまわりに回動することにより第9図の姿勢と第10図の姿勢とを任意に選択することができるように側壁14の開口部15に組み込まれる。
なお、各図を通して同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
まず、室内Aを冷房する場合には第9図の姿勢とすることで、蒸発器7を収容した第1の部屋2の開口部が室内側に向き、凝縮器6を収容した第2の部屋3の開口部が室外側に向く。圧縮機5によって圧縮された高温高圧の冷媒は凝縮器6で送風機8により取り入れられた外気と熱交換して冷却され、室外Bへ放熱し凝縮される。そして凝縮された冷媒は膨張弁(図示せず)を通って蒸発器7に入り、室内Aの空気から熱を奪う結果、室内Aは冷房される。
この場合、室内空気は蒸発器7用の送風機9により、第9図中の矢印aで示すように筐体1上部に位置する第1の部屋2において室内空気を吸い込み、第1の部屋2の下部から矢印bに示すように室内Aの斜め下方へ向けて冷気が吹き出される。
一方、室内Aを暖房する場合には筐体1をシャフト12、13を軸に半回転させることで第10図の姿勢にする。なお、この例では室内ルーバー10、及び室外ルーバー11は何れも回転させる前に一旦取り外す。筐体1を半回転させた後、室内ルーバー10は天地を変えて室内側に取付け、凝縮器6に対し、室内空気が第10図の矢印cの方向に吸込まれ、凝縮器6により暖められた空気が第2の部屋3の下方から下に向けて矢印dの向きに吹出されるようにルーバーの角度を変える。また、室外ルーバー11は室外側に取り付けて、第1の部屋2に対向する部分のルーバーを蒸発器7に対して室外Bの空気が流通するように角度を変える。
第11図は上記のように構成された従来の空気調和装置を、発熱密度の大きい通信機等の機器を収容した室内の空気調和に用いる場合の空気の流れを示す図であり、第11図(a)は空気調和装置を側壁上部に取り付けた場合、第11図(b)は側壁下部に取り付けた場合を示す。
図において、16は上記第9図、第10図に示すように構成された従来の空気調和装置、17は空気調和装置16の室内空気の吸込口、18は空気調和装置16の吹出口、19は冷却対象機器20を収容する空調対象室、20aは冷却対象機器20の頂部に設けられ、機器20の内部で発生する熱を該機器20の外部に強制的に排出する機器送風機である。
第11図(a)に示すように、空気調和装置16が空調室側壁14の上方に設置され、室19内に設置された冷却対象機器20を冷却する場合、吹出口18から吹出された冷気の一部が矢印eに示すように冷却対象機器20の発熱による上昇気流、もしくは冷却ファン20aによる気流による影響を受けて吹き上げられてしまうため、機器20から排出された高温空気の一部が矢印fの方向にそのまま室19内下方に流され、機器20の下部から吸い込まれる空気温度が次第に上昇して機器の故障等、信頼性を低下させるという問題点があった。
また、吹出口18から吹出された冷気の一部は矢印gに示すようにそのまま空気調和装置16の吸込口17に吸い込まれるので、吸込み空気は、機器20から排出された高温空気と空気調和装置が吹き出した冷気との混合空気となり、温度が比較的低くなるため、冷凍サイクルの効率が低下して消費電力の増大を招くという問題点があった。また、冷気の一部は室19内の空気調和装置16を設置した側の底部C付近に留まり、低温空気の溜まり込みが生じるという問題もあった。
一方、第11図(b)に示すように、空気調和装置16が空調室側壁14の下方に設置された場合、吹出口18と吸込口17が近接していることから矢印hに示すように吹出口18から吹出された冷気の一部がそのまま吸込口17に吸い込まれてしまうので、空気調和装置16の能力が低下して室内温度が上昇してしまい、同様に機器20の信頼性を低下させるという問題点があった。
さらにまた、室内上方のD部付近に機器20の排熱に伴う高温空気が溜まりこんでしまうため、室内天井面に温度異常を検出する温度センサが設置されている場合には、異常高温を検出して室19内に、図示しない換気扇により不必要に外気を導入して、ちり、ほこり等によって機器20の信頼性を低下させるという問題点があった。
また、従来の空気調和装置は対人空調を目的として、室内空気をある程度除湿して吹き出すため、吹き出し空気温度が低く、機器20を効率的に冷却しようとして機器に直接冷気を吹きつけるように空気調和装置16を設置すると、機器の冷気が当たる部分に結露が発生し、機器20の動作に不具合が生じる恐れがあるという問題点もあった。
発明の開示
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、吹出口から吹出された冷気がそのまま吸込口に吸込まれたり、対象室内に低温空気の吹き溜まりや高温空気の吹き溜まりが生じるのを抑制し、対象室内に収容された発熱機器を効率的に冷却することができる空気調和装置、及びその設置方法を提供することを目的とするものである。
この発明に係る空気調和装置は、冷凍サイクルを用いる空気調和装置において、一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えたものである。
また、筐体と室内側通風路を縦長に形成し、冷房時に上部の通風口から空気を吸込み、下部の通風口から冷却風を排出するようにしたものである。
また、筐体の一端部側内部を室内側と室外側に仕切るセパレート部材を備え、このセパレート部材の室内側に室内側通風路とこの室内側通風路に連通する一方の通風口が配設され、上記セパレート部材の室外側に室外熱交換器が配設されてなるものである。
さらに、セパレート部材に設けられ、室内側通風路と室外を連通し得る第1の連通部、この第1の連通部に設けられ、第1の状態では上記第1の連通部を遮蔽すると共に上記室内側通風路を開き、第2の状態では上記室内側通風路を遮蔽すると共に上記第1の連通部を開いて一方の通風口から吸い込まれた室内空気が第1の連通部を経て室外側送風機により室外に排気されるようにする第1のダンパ、上記室内側通風路における上記第1の連通部及び室内側送風機の間に設けられ、上記室内側通風路内と外気を連通し得る第2の連通部、この第2の連通部を開閉し得るように設けられ、第1の状態では上記第2の連通部を遮蔽し、第2の状態では上記第2の連通部を開いて上記室内側送風機により上記第2の連通部から吸い込まれた外気を他方の通風口から室内に吹き出されるようにする第2のダンパを備えたものである。
また、室温に応じた信号を出力する温度センサと、第1の温度レベル及びこの第1の温度レベルよりも低い第2の温度レベルをそれぞれ設定し得る温度設定手段と、上記温度センサによる出力信号が上記温度設定手段により設定された第1の温度レベルを超えたときには第1のダンパ及び第2のダンパを開け、第2の温度レベルを下回ったときに第1のダンパ及び第2のダンパを閉じるように制御する制御回路とを備えたものである。
また、取り付け時に筐体が室内面よりも室外側に位置するようにしてなるものである。
また、室内熱交換器を上方に、室外熱交換器を下方にそれぞれ配設すると共に、上記室内熱交換器を蒸発器として用いたときに生じるドレン水が上記室外熱交換器に滴下されるように構成してなるものである。
また、圧縮機の吐出側の冷媒配管と該圧縮機の吸入側の冷媒配管とを接続するバイパス路と、このバイパス路内に設けられ上記圧縮機の吐出側から上記圧縮機の吸入側への冷媒の通流を阻止する逆止弁とを備えたものである。
またこの発明のよる空気調和装置の設置方法は、一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えた冷凍サイクルを利用した空気調和装置を用いて、発熱機器により対流を生じる室内に対し、上記対流が助長される方向に該空気調和装置の室内空気の吸込口及び冷却風の吹出口を配向して取り付けるものである。
また、室内空気の吸込口を室内の上方に配設し、冷却風の吹出口を室内の下方に配向するようにした設置方法である。
発明を実施するための最良の形態
次に、本発明の実施例について、以下図を用いて説明する。
実施例1.
第1図は、本発明の実施例1による空気調和装置の要部を示す断面構成図、第2図は、第1図に示す空気調和装置の設置例を説明する図である。
図において、21は縦長に形成され、図の右方の面を空調対象室の側壁に密着して取り付けられるように構成された筐体、22は筐体21内の一端部側空間を室内側と室外側に仕切るように設けられたセパレート部材、23は筐体21内の一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路であり、この室内側通風路23の一端部側は上記セパレート部材22によって仕切られた筐体21の室内側の空間によって形成されている。24は筐体21の一端部に室内側に開口するように設けられ上記室内側通風路23に連通する第1の通風口、25は上記筐体21の他端部に室内側に開口するように設けられ上記室内側通風路23に連通する第2の通風口、26は筐体21の他端部側における室内側通風路23内に設けられた室内熱交換器、27は室内側通風路23内に設けられ、上記第1及び第2の通風口24、25の一方の通風口から空気を流入させ、室内熱交換器26を通流させた空気を他方の通風口から排出させる室内側送風機、28は上記筐体21内部におけるセパレート部材21の室外側の空間に外気を通流するように設けられた室外熱交換器であり、この室外熱交換器28は室内熱交換器26に対し上記第1及び第2の2つの通風口24、25を結ぶ方向に互いに異なる位置にずらして配設されている。29は室外熱交換器28に対して外気を通風させる室外側送風機、30は筐体1の他端部側に設けられた圧縮機、31は室外熱交換器28と室内熱交換器26とを接続する配管中に設けられた減圧装置、32は室内熱交換器26の表面に結露した水滴を溜め、筐体21の外部へ排出するドレンパンおよびドレンの排出口である。
上記圧縮機30、室外熱交換器28、減圧装置31、室内熱交換器26、及び圧縮機30は第1図に示すように冷媒配管で順次接続されており、該冷媒配管内部には作動流体を密閉して蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成している。第1図の例では、室外熱交換器28は凝縮器として、また室内熱交換器26は蒸発器として機能させ、第1の通風口24は室内空気の吸込口、第2の通風口25は冷却風の吹出口として動作させている。また上記蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、塩素を含まない弗化炭素水素(HFC)系冷媒である例えばR407C、R410A、R32等、あるいはCO2、炭化水素(HC)等オゾン破壊係数0の物質を作動流体としており、さらに、図示しない冷凍機油としてHFC系冷媒に相溶性のある例えばポリオールエステル油、あるいはポリビニルエーテル油や、HFC系冷媒とは非相溶性の例えばハードアルキルベンゼン油などを使用している。
上記のように構成されたこの発明の実施例1による空気調和装置33は各構成部材が筐体21内に一体に収納されている。また、セパレート部材22は、筐体21の一端部側内部を室外熱交換器23および室外側送風機29が収容されている部分と、室内熱交換器26および室内側送風機27が収容されている部分とに分けており、室内空気と室外空気との混合を防いでいる。なお、第1図において、筐体21を図の左側から見たときの前面上部には室外側送風機29の吹出し口である第3の通風口が開口し、また同様に筐体21の上面部及び/又は側面上部には、室外熱交換器23に対する吸込み口である第4の通風口がそれぞれ開口しているが何れも図示を省略している。室外側送風機29を運転すると、筐体の上面及び/又は側面に設けられた第4の通風口から取り込まれた外気は、筐体21内部のセパレート部材22の室外側に設けられた室外熱交換器28で冷媒と熱交換して高温となり、室外側送風機29を経由して筐体21上部前面の第3の通風口から吹出される。
なお、圧縮機30および減圧装置31は、第1図に示すように室内熱交換器26が収容されている筐体21の他端部側に収容されていても良いし、室外熱交換器28が収容されている筐体21の一端部側の室内側に収容されていても良い。
一方、第2図において、19は発熱機器20を収納した空調対象室、19aは室19内に緊急時外気を導入する換気扇、19bは緊急時室19内の空気を排出する換気扇、20aは機器20に付属している強制排気用の機器送風機である。第1図に示すように構成された空気調和装置33は縦長に形成されており、吸込口24が室19の内部上方を臨み、吹出口25が室19内部の下方を臨むように、室19の側壁外部から取り付けられている。なお、冷却対象の発熱機器20としては、例えば通信機、無線機、計算機等の発熱量の大きな機器が挙げられるが、特にこれらのみに限定されるものではなく、要するに冷却、加熱等、空気調和の必要な機器類であればよい。このような機器20は、一般に発熱密度が極めて高く、機器内部に局部的な高温を生じやすいため、送風機20aは室19内部下方に溜まりやすい比較的低温の空気を機器20の内部に吸い込み、機器20の上方へ吹き出すことによって、機器20に室19内部の空気を供給、排出して機器を強制的に冷却している。さらに、このような機器は空気中のちりやほこりを嫌うため、室19は一般に密閉性を高めて作られている場合が多い。
以上のように構成された実施例1に係る空気調和装置について、次に、動作を説明する。
本発明では、室19内部の機器20は通信機、無線機、計算機等の発熱量が大きな機器を想定しているため、室19内部の空気を冷却する冷房運転を例に説明する。
圧縮機30で高温高圧に圧縮された冷媒は、室外熱交換器28へ流入し、ここで、室外側送風機29によって送り込まれる室外空気へ放熱して凝縮、液化する。この液冷媒は、減圧装置31で低温、低圧の気液二相冷媒となって室内熱交換器26へ流入し、ここで、室内側送風機27によって送り込まれる室19内部の空気から吸熱して蒸発、ガス化した後、圧縮機30に戻る。
室内側送風機27によって吸込口24から室内熱交換器26に送り込まれた室19内上方の空気は、第2図の破線矢印で示す方向に進み、室内熱交換器26内部の冷媒の蒸発潜熱によって冷却されて吹出口25から室19内の下方へ吹き出される。この冷却空気は、室19内部に収納された機器20に付属の機器送風機20aによって、下方から上方へ吹き出されるとともに機器20を冷却する。このとき、冷却空気は機器20の発生する熱によって加熱され、この加熱空気が機器送風機20aによって第2図中の実線矢印で示すように、室19上方へ吹き出される。
本発明が主に冷却対象としている通信機、無線機、計算機等の電子機器は、空気中のちりやほこりを嫌うので、通常、第2図に示すような機器室19は密閉性が高くなるように設計されており、室19内には室外の空気が混入しないようにし、また、人間の出入りを制限したりして運用されている。ただし、万が一の空調機33の故障により室19内部の空気温度が異常に上昇してしまった場合に備え、室19には排気用と吸気用の換気扇19aおよび19bが設置されている。室19内部の空気温度が設定値以上となった場合には、これら換気扇を同期して運転することにより外気を室19内に導入して室温を下げ、異常高温による機器20の不具合を防ぐ。
以上のように、この発明の実施例1によれば、吸込口24と吹出口25を縦長に形成した筐体21の一端部側及び他端部側に互いに離間して設けるとともに、対象室内の上方の空気を吸込むように吸込口を上方に、対象室内の下方に冷気を吹出すように吹出口を下方にそれぞれ配設し、対象室19の側壁に対象室19内の対流の方向に順じて対流を助ける方向に取り付けたので、機器送風機20aによって上方に排出された排熱を室19の側壁面上方に開口した吸込口24から空気調和装置33に吸い込み、冷却された空気を室19の側壁面下方に開口した吹出口25から吹き出すことによって、機器送風機20aが作り出す室19内部の空気の流れを乱すことがなく、発熱密度の高い通信機等の機器20を効率的に冷却することができる効果がある。
合わせて、室19内部の空気によどみが発生しにくくなるので、室19内部空気の局所的な温度上昇によって機器の動作に異常を来すことを未然に防ぐことができる。
さらに、室内天井面近傍に室内の温度異常を検出する温度センサが設置されている場合でも、天井面近傍に高温の空気が溜まり込みにくいので、異常高温を検出して室内に不必要に外気を導入することなく、ちり、ほこり等による機器の信頼性低下を未然に防ぐこともできる。
さらにまた、空気調和装置の吸い込み空気温度を高く維持できるので、空気調和装置を効率的に運転することができ、空気調和装置の消費電力を抑制することができる。
また、室外空気と室内空気とが筐体21内部で混合しないように仕切るセパレート部材22を用いて、筐体21の一端部側を室内側と室外側に区分し、その室内側に室内側通風路23を形成すると共に、該室内側通風路23端部に第1の通風口24を配設し、セパレート部材22を介した室外側に室外熱交換器28を配設するように構成したことにより、空気調和装置を薄型にし、安価にすることができる。
また、上記実施例の空気調和装置は、第2図に示すように、冷却対象の機器を収容した室19の側壁面の室外側に一体型で設置される。したがって、現在の空気調和装置で主流となっているセパレート型空気調和装置を設置する場合に比較して、室19内部に室内機の設置スペースを確保する必要がなくスペース効率が上がると共に、室19を小型化することができる。また、室外機と室内機とを接続する冷媒配管の設置に伴う工事の手間および費用を削減することができる。さらに、配管工事の不良に伴う冷凍サイクルの真空引き不足、サイクル中への異物混入、冷媒充填量の過不足、冷媒漏れや接続バルブの開け忘れ等といった空調不良を招く原因を未然に排除することができ、冷却対象物の動作信頼性を向上させることができる。
さらにまた、本実施例1による空気調和装置は、第1図および第2図に示すように筐体21の室内側の面を機器室19の側壁面に密着させて設置することができるので、筐体21およびその内部部品のメンテナンスは全て室外側から行うようにすることが可能となる。したがって、空気調和装置のメンテナンス時に室19内部に人間が立ち入る必要がないので、室19への出入に伴うちりやほこりの進入を抑制することができ、機器20の信頼性を向上させることができる。
また上記本実施例による空気調和装置を構成する蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、塩素を含まない弗化炭素水素HFC系冷媒であるR407C、R410A、R32等、あるいはCO2、HC等オゾン破壊係数0の物質を作動流体とし、冷凍機油としてHFC系冷媒に相溶のポリオールエステル油あるいはポリビニルエーテル油や、HFC系冷媒とは非相溶のハードアルキルベンゼン油などを使用しているので、オゾン層を破壊することなく地球環境に配慮した空気調和装置を得ることができる。
また、本実施例による空気調和装置は、比較的密閉性の高い室19に収納された機器の冷却を目的としているため、冷房運転時の潜熱負荷(除湿負荷)は通常の対人空調に比較して小さい。そのため、顕熱比(全空調負荷に占める顕熱負荷の割合)が、例えば0.9以上という高顕熱運転となるので、効率的に負荷を処理するために、同容量の通常の空気調和装置よりも室内熱交換器26の容量、または/ならびに室内側送風機27の容量が大きくなっている。このように構成することにより、機器発熱負荷を効率良く処理することができると共に、冷却空気の吹き出し温度が通常の空気調和装置よりも高くなるので、直接機器に冷気が当たっても機器が結露して不具合を生じることはない。
実施例2.
上記実施例1では、室外熱交換器28を筐体21の上方に配設し、室内熱交換器26を筐体21の下方に配設したが、これを逆にしても実施例1と同様に薄型の空気調和装置を得ることができる。以下、具体的に説明する。
第3図はこの発明の実施例2による空気調和装置を示す断面構成図である。図において、室外熱交換器28および室外側送風機29が筐体21の他端部側の下方に配設され、室内熱交換器26および室内側送風機27が筐体21の一端部側である上方に配設されていることが、上記実施例1と大きく異なっている。なお、室内空気の吸込口24は実施例1と同様、室内上方の高温空気を吸い込むように空気調和装置33の上方に配設され、吹出口25はやはり実施例1と同様、室内の冷却対象機器送風機の吸い込み側に冷気を吹き出すよう空気調和装置33の下方に配設されている。また、吸込口24は、室内熱交換器26の室内側(室19側)に位置し、吹出口25は、室外熱交換器28の室内側(室19側)に位置している。
一方、室外空気と室内空気とが空気調和装置内部で混合しないように筐体21内部を仕切るセパレート部材22は、筐体1の他端部側(図の下方)に設けられている。そして、セパレート部材22の室内側には室内側通風路23の他端部側が形成され、さらにこの室内側通風路23に連通する吹出口25が配設されており、またセパレート部材22の室外側には室外熱交換器28、室外送風機29、圧縮機30及び減圧装置31が設置されている。
さらに、上方に設置されている室内熱交換器26で室内空気を冷却した結果生じる結露水(ドレン)は、ドレンパンおよびドレン排出口32を経て室外熱交換器28に散布されるよう、ドレン排出口32が室外熱交換器28の上部に配置されている。
上記のように構成することにより、実施例1の場合と同様に図示を省略する対象室に取り付けられたときに、室内送風機27によって筐体21上部の吸込口24から吸込まれた対象室内の高温の空気は室内側通風路23内を破線矢印で示すように進み、蒸発器26で冷却されて筐体21下方の吹出口25から対象室内に吹出され、対象室内の機器を効果的に冷却することができる。さらにこの発明の実施例2では、室内空気から凝縮したドレン水がドレン排出口32から室外熱交換器28に滴下、散布されるので、特に夏場で外気温度が高い場合にドレン水の蒸発潜熱を利用することができるので、凝縮温度の上昇を押さえることができ、冷凍サイクルの運転効率が向上するという効果もある。
実施例3.
実施例1では、冷却対象の機器が冷却風を上向きに排出する送風機を有している場合に空気調和装置33を室19の側壁面に設置することによって、機器送風機が作り出す室19内部の空気の流れを乱すことなく、発熱密度の高い機器を効率的に冷却する例を示したが、本実施例3では、冷却対象の機器が横向きの送風機を有している場合の設置方法について説明する。
第4図はこの発明の実施例3による空気調和装置の設置方法を示す取付け時の側面構成図である。
図に示すように、通信機、無線機、計算機等の冷却対象機器20は、前面部(第4図では左側の面)から実線矢印のように空気を吸込み、背面部(第4図では右側の面)へ吹き出す冷却用送風機20aを有している。また、空気調和装置33は、室19の天井部分に吸込口24及び吹出口25を下方向に向けて設置されている。この場合、吸込口24は機器送風機20aによる実線矢印方向の空気の流れに見合って、室19天井面の右方(機器背面側)に配設し、一方、吹出口25は室19天井面の左方(機器前面側)に開口するように配設して取り付けられている。
上記のように空気調和装置33の吸込口24及び吹出口25の向きを室19内の機器20による対流の方向に合わせて設置する設置方法をとることにより、機器20の内部で発生した熱を処理して高温になった室内空気は機器送風機20aによって図の右上に進み、空気調和装置33の右端部に設けられた吸込口24から破線矢印で示すように空気調和装置33内部の室内側送風機27によって吸込まれ、室内熱交換器26によって冷却された後、吹出口25から室内左側下方へ向けて吹き出される。この冷気は機器送風機20aによって機器前面(第4図では左側の面)から吸い込まれ、機器20を冷却する。
以上のように、この発明の実施例3によれば、機器送風機20aが排熱を吹き出す側の天井面に空気調和装置33の吸込口24を向け、機器送風機20aが冷気を吸い込む側である図の左側の天井面に空気調和装置33の吹出口25を向けて配設するように設置したので、機器送風機20aが作り出す室19内部の空気の流れを乱すことなく、発熱密度の高い機器を効率的に冷却することができるとともに、機器の信頼性を向上させることができる。さらには、空気調和装置33の吸い込み空気温度を高く維持できるので、空気調和装置を効率的に運転することができ、空気調和装置の消費電力を抑制することができる効果がある。
実施例4.
実施例3では、横吹きの送風機20aを有する機器20を冷却するために空気調和装置33を室19の屋根に横方向に設置する例を示したが、設置位置は屋根部や天井部に限定されるものではい。
第5図はこの発明の実施例4に係る空気調和装置の設置方法を示す取付け時の側面構成図である。
図に示す空気調和装置としては、実施例1の第1図に示すものと同様の構成例が用いられ、室19の側壁面に、機器送風機20の吸い込み側である室19の下方に空気調和装置33の吹出口25が開口し、室19の同じ面上方に空気調和装置33の吸込口24が開口するように設置されている。
この実施例4においては、空気調和装置33の吹出口25を機器送風機20aの吸い込み側に向けて配置すると共に、機器送風機20aにより機器20の後方(図の右側)に排出され室19の上方に移動した高温空気を吸い込む位置に吸込口24を配設して取り付けたことにより、空気調和装置33内部を破線矢印で示すように空気が通流し、機器送風機20aに空気調和装置33から吹き出した冷気が吸い込まれて実線矢印で示す方向に空気が流れ、第4図に示す実施例3と同様に全体として機器20による対流を助長する方向に空気を流すことになり、室19内に空気の吹溜りが発生するのを防ぐことができる。従って、機器20を効率的に冷却することができるので、機器の信頼性を向上させることができるとともに、空気調和装置の消費電力を抑制することもできる。
実施例5.
第6図はこの発明の実施例5に係る空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
図において、34は圧縮機30の吐出側と凝縮器28とを接続する配管、35は圧縮機30吸入側と蒸発器26とを接続する配管、36は前記2つの配管34、35の間をバイパスするように設けられたバイパス配管、37はこのバイパス配管36内に設けられ、圧縮機30の吐出側34から吸入側35への冷媒の流れを阻止する逆止弁である。
次に動作について説明する。圧縮機30を動作させる通常の冷房運転では、圧縮機吐出側配管34と吸入側配管35とをつなぐバイパス配管36は逆止弁37によって閉止されるので、実施例1と同様の動作となるので説明は省略する。
つぎに、外気温度が室内吸い込み空気温度よりおおよそ5[℃]以上低い場合、圧縮機33を停止した場合、凝縮器28で低温の外気によって凝縮した冷媒液は、ほぼ開度が全開となっている減圧装置31を経て、重力によって下方に設置されている蒸発器26に流入し、室内空気と熱交換して蒸発ガス化する。このとき、蒸発器26の圧力は凝縮器28との高低差に基づく圧力差分だけ凝縮器28の圧力よりも高くなっているため、バイパス配管36および逆止弁37を通過して凝縮器28に流入する。ここで、再び低温の外気に放熱して凝縮液化して自然循環冷凍サイクルが動作する。
上記自然循環運転時は、室内側送風機27および室外側送風機29のみ運転していれば、冷媒は凝縮器28と蒸発器26の高低差、および自身の液とガスの密度差によって生じる圧力差で循環するため、圧縮機30に電力を供給することなくわずかな消費電力で極めて効率的に室19内を冷房することができるので、空気調和装置33の消費電力を大幅に抑制することができる。なお、この場合、図示を省略しているが、対象室19内から吸い込む空気の温度を検知する室内温度センサ、外気温度を検知する外気温センサ、これら2つのセンサの情報に基づいて圧縮機の運転を制御する制御装置など公知の制御技術が付加できることは言うまでもない。
さらに、圧縮機30を回転数可変、高低圧バイパス等による容量制御型のものとすれば、負荷が小さいが外気温度は室内温度よりも高く自然循環運転が成立しない条件でも、圧縮機の容量を小さくすることにより消費電力をさらに抑制することが可能となる。
実施例6.
第7図及び第8図は本発明の実施例6に係る空気調和装置の要部を示すもので、第7図は空気調和装置の側面構成図、第8図はダンパ制御手段を示す構成図である。図において、38は第1の通風口24の下端部より図の下方向のセパレート部材22に設けられ、室内側通風路23と室外を連通し得る第1の連通部、39はこの第1の連通部38に設けられ、通常時である第1の状態では上記第1の連通部38を遮蔽すると共に上記室内側通風路23を開き、異常時など第2の状態では上記室内側通風路23を遮蔽すると共に上記第1の連通部38を開いて一方の通風口24から吸い込まれた室内空気が第1の連通部38を経て室外側送風機29により室外に排気されるようにする第1のダンパ、40は上記室内側通風路23における上記第1の連通部38及び室内側送風機27の間に位置する筐体21の外壁を開口するように設けられ、上記室内側通風路23内と外気を連通し得る第2の連通部、41は、この第2の連通部40を開閉し得るように設けられ、第1の状態では上記第2の連通部40を遮蔽し、第2の状態では上記第2の連通部40を開いて上記室内側送風機27により上記第2の連通部40から吸い込まれた外気を他方の通風口25から室内に吹き出されるようにする第2のダンパである。
42は室温に応じた信号を出力する温度センサであり、例えば感熱抵抗体などが用いられ、室内側通風路23内部の吸込口24の近傍あるいは空気調和装置33付属のリモートコントローラ(図示せず)の内部に設置される。43はダンパ39の開閉手段、44はダンパ41の開閉手段であり、これらダンパ開閉手段43、44は例えば電磁アクチュエータを有し、制御回路45からの電気信号に応じてダンパ39、41を閉じた状態、または開いた状態にそれぞれ保持することができる。46は制御回路45に対し、第1の温度及び第2の温度を予め設定し得る温度設定手段であり、例えば第1の設定温度を空調対象機器の許容周囲温度の最高値に設定し、第2の設定温度をそれよりも低い温度に予め設定される。上記制御回路45は、温度センサ42によって検知された室温が温度設定手段46により設定された第1の設定温度を超えたときにダンパ開閉手段43、44に信号を送りダンパ39、41を開き、第2の設定温度を下回ったときにダンパ開閉手段43、44に信号を送りダンパ39、41を閉じるように制御する。
次に動作について説明する。まず、空気調和装置33内に設置された温度センサ42によって室19内部の空気温度を検出する。この検出値があらかじめ設定されている異常設定値である第1の設定温度を越えていない場合には、第1および第2のダンパ39および41は閉じられており、実施例1と全く同様に動作する。
つぎに、室19内部の空気温度検出値があらかじめ設定されている異常設定値を越えた場合には、第1および第2のダンパ39および41を開け、室外側送風機29によって異常高温となった室内空気を第1のダンパ39を通じて矢印iに示すように室外に排出し、室内側送風機27によって第2のダンパ41を通して外気を室内に送り込み、室温を低下させる。その後,室内空気温度があらかじめ設定されている通常設定値である第2の設定値(第1の設定値>第2の設定値)を下回った時点で第1および第2のダンパ39および41を閉じ、通常の冷房運転に復帰する。なお、空気調和装置33が万一故障している場合には、ダンパ39、41を開けている間、アラーム信号を図示しない所定の管理サイトに発信するようにしても良い。
以上のように、本実施例6によれば、対象室19内部の空気温度が異常になった場合には、第1および第2のダンパ39、41を開けて室内空気を室外に排出するとともに室外空気を室内に導入することができるので、万が一の空気調和装置の異常に対しても室19内部の冷却対象を異常高温にさらすことなく動作の信頼性を確保することができる。また、室19には空気調和装置33とは別に、第2図に示すような排気用、吸気用の換気扇19a、19bを別途設置する必要がなく、その分、室19の構造が簡単で換気扇も不要となるので安価なものとすることができる。
なお、連通部38、40と、開閉ダンパ39、41は室内空気の排出側と吸込み側の何れか1個所とすることもできるが、気密性の良い室に取り付ける場合には、この実施例のように排出側と吸込み側の双方に設けることが好ましい。
また、室外熱交換器28が筐体21の上方に配設され、室内熱交換器26が筐体21の下方に配設されたものに開閉ダンパを設けるようにしたが、逆の構成のもの、即ち第3図の例のように、室外熱交換器28が筐体21の下方に配設され、室内熱交換器26が筐体21の上方に配設されたものに開閉ダンパを設ける様にすることも差し支えない。
ところで、上記実施例では筐体21の一端部側に設けたセパレート部材22は、筐体21の一端部側内部を、取り付ける外壁の面と平行な面に沿うように筐体21の一端部の上下方向に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、取り付ける室内側から見て、左右方向の一方が室外側熱交換器28、他方が室内側通風路23となるように、外壁面に直交する面の方向に筐体21の一端部の上下方向に形成しても同様の効果が期待できる。さらに、室内側熱交換器26と、送風機27の位置関係も実施例のものに限定されるものではない。
また、本発明の各実施例1ないし実施例6では、冷却対象機器20が何れも機器自体の冷却を行うための送風機20aを有する場合を例に説明したが、必ずしも送風機を持っていない機器であっても同様の効果が期待できる。特に、実施例1,2,5,及び6については、冷却対象機器が送風機を持っていなくても、発熱密度の高さに応じた上方への自然対流が発生し、第2図に示すような上吹き出しの送風機20aと同様な室内気流が形成される。したがって、機器内部の上昇自然対流の上流側(吸い込み側)に冷気を吹きつけ、下流側(噴出し側)の高温空気を吸い込むように、空気調和装置33の吸込口24が室19側壁面上方に位置するように配置し、吹出口25が室19側壁面下方となるように、自然対流を助ける方向に配置すれば良い。
また、上記本発明の各実施例では、発熱機器を冷却することを前提に冷凍サイクルは冷房専用として説明したが、図示しない四方弁を用いて室外熱交換器と室内熱交換器との接続を切り替えることにより、所望により冷房及び暖房の何れかに切替えられるように構成したヒートポンプでも良いことは言うまでもない。このようにすれば、例えば厳冬期など外気温度が低い時期に機器のメンテナンス等で室19内に作業者が入った場合などに室19内部を暖房することができるので、作業者の作業性を向上できるという効果がある。また、夏季に機器のメンテナンス等で室19内に作業者が入る場合の作業環境を考慮して、室内側送風機27の送風方向を逆転させて、下部の第2の通風口25から室内空気を吸込み、上部に設けられた第1の通風口24から冷気を室19内に吹出すように機能を付加して構成することもでき、その場合は作業性を向上させる上でさらに好ましい。
さらに、断熱性能があまり良くない室19であれば、外気温度が低下する冬季等において機器運転時に温度が低下しすぎることも考えられ、このような場合に暖房して室温をある適当な範囲に一定に維持することができるので、機器の動作信頼性を向上させることができる。
以上のようにこの発明によれば、一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えるように構成したので、吹出口から吹出された冷気がそのまま吸込口に吸込まれたり、対象室内に低温空気の吹き溜まりや高温空気の吹き溜まりが生じるのを抑制し、対象室内に収容された発熱機器を効率的に冷却することができる空気調和装置を提供できる効果がある。
また、上記のように構成された空気調和装置を、発熱機器を収容した室内の対流による空気の流れを助ける方向に吸込口と吹出口の向きを合わせて取り付けることにより、対流を乱すことなく効率的に空気調和を行うことができる効果がある。
産業上の利用可能性
以上のように、この発明にかかる空気調和装置及びその設置方法は、特に無人で運転される発熱機器を収容した室内の空気調和を行うのに好ましく用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1による空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第2図は、本発明の実施例1による空気調和装置の設置形態を説明する側面構成図である。
第3図は、本発明の実施例2による空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第4図は、本発明の実施例3になる空気調和装置の設置方法を説明する側面構成図である。
第5図は、本発明の実施例4になる空気調和装置の他の設置方法を説明する側面構成図である。
第6図は、本発明の実施例5による空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第7図は、本発明の実施例6に係る空気調和装置の要部を示す側面構成図である。
第8図は、本発明の実施例6に係る空気調和装置に用いるダンパの制御手段を示す構成図である。
第9図は、従来の空気調和装置の冷房時の取付状態例を示す断面図である。
第10図は、従来の空気調和装置の暖房時の取付状態例を示す断面図である。
第11図は、従来の空気調和装置を用いて発熱機器収容室の空気調和を行う場合の空気の流れを示す説明図である。
Claims (10)
- 冷凍サイクルを用いる空気調和装置において、
一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えたことを特徴とする空気調和装置。 - 請求の範囲1において、筐体と室内側通風路を縦長に形成し、冷房時に上部の通風口から空気を吸込み、下部の通風口から冷却風を排出するようにしたことを特徴とする空気調和装置。
- 請求の範囲1において、筐体の一端部側内部を室内側と室外側に仕切るセパレート部材を備え、このセパレート部材の室内側に室内側通風路とこの室内側通風路に連通する一方の通風口が配設され、上記セパレート部材の室外側に室外熱交換器が配設されてなることを特徴とする空気調和装置。
- 請求の範囲3において、セパレート部材に設けられ、室内側通風路と室外を連通し得る第1の連通部、この第1の連通部に設けられ、第1の状態では上記第1の連通部を遮蔽すると共に上記室内側通風路を開き、第2の状態では上記室内側通風路を遮蔽すると共に上記第1の連通部を開いて一方の通風口から吸い込まれた室内空気が第1の連通部を経て室外側送風機により室外に排気されるようにする第1のダンパ、上記室内側通風路における上記第1の連通部及び室内側送風機の間に設けられ、上記室内側通風路内と外気を連通し得る第2の連通部、この第2の連通部を開閉し得るように設けられ、第1の状態では上記第2の連通部を遮蔽し、第2の状態では上記第2の連通部を開いて上記室内側送風機により上記第2の連通部から吸い込まれた外気を他方の通風口から室内に吹き出されるようにする第2のダンパを備えたことを特徴とする空気調和装置。
- 請求の範囲4において、室温に応じた信号を出力する温度センサと、第1の温度レベル及びこの第1の温度レベルよりも低い第2の温度レベルをそれぞれ設定し得る温度設定手段と、上記温度センサによる出力信号が上記温度設定手段により設定された第1の温度レベルを超えたときには第1のダンパ及び第2のダンパを開け、第2の温度レベルを下回ったときに第1のダンパ及び第2のダンパを閉じるように制御する制御回路とを備えたことを特徴とする空気調和装置。
- 請求の範囲1において、取り付け時に筐体が室内面よりも室外側に位置するようにしてなることを特徴とする空気調和装置。
- 請求の範囲1において、室内熱交換器を上方に、室外熱交換器を下方にそれぞれ配設すると共に、上記室内熱交換器を蒸発器として用いたときに生じるドレン水が上記室外熱交換器に滴下されるように構成してなることを特徴とする空気調和装置。
- 請求の範囲1において、圧縮機の吐出側の冷媒配管と該圧縮機の吸入側の冷媒配管とを接続するバイパス路と、このバイパス路内に設けられ上記圧縮機の吐出側から上記圧縮機の吸入側への冷媒の通流を阻止する逆止弁とを備えたことを特徴とする空気調和装置。
- 一端部から他端部方向に長く伸びて形成された室内側通風路を有する筐体と、この筐体の一端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第1の通風口と、上記筐体の他端部に使用時室内の向きに開口するように設けられ上記室内側通風路に連通する第2の通風口と、上記室内側通風路内に設けられた室内熱交換器と、上記室内側通風路内に設けられ、上記第1及び第2の通風口の一方の通風口から空気を流入させ、他方の通風口から排出させる室内側送風機と、上記筐体内の室内側通風路の外側に外気を通流するように設けられ、上記室内熱交換器に対し上記第1及び第2の2つの通風口を結ぶ方向に互いに異なる位置に配設された室外熱交換器と、この室外熱交換器に対して外気を通風させる室外側送風機とを備えた冷凍サイクルを利用した空気調和装置を用いて、発熱機器により対流を生じる室内に対し、上記対流が助長される方向に該空気調和装置の室内空気の吸込口及び冷却風の吹出口を配向して取り付けることを特徴とする空気調和装置の設置方法。
- 請求範囲9において、室内空気の吸込口を室内の上方に配設し、冷却風の吹出口を室内の下方に配向するようにしたことを特徴とする空気調和装置の設置方法。
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