JP2766580B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2766580B2
JP2766580B2 JP4066689A JP6668992A JP2766580B2 JP 2766580 B2 JP2766580 B2 JP 2766580B2 JP 4066689 A JP4066689 A JP 4066689A JP 6668992 A JP6668992 A JP 6668992A JP 2766580 B2 JP2766580 B2 JP 2766580B2
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悦雄 柴田
猛 中越
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は換気機能を備えた空気調
和機に関するもので、特に熱回収が可能な換気機能を備
えた空気調和機を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の快適性、省エネルギ性を高
めるために、住宅の高断熱化、高気密化が進んでいる。
しかし、その反面、高気密化を進めた事による弊害がク
ローズアップされている。その弊害とは、自然換気量が
減少するため、室内の空気質が低下することである。空
気質とは、空気の質であり空気の清浄性を示している。
例えば、空気に含まれる一酸化炭素、二酸化炭素、粉
塵、ペット、煙草の臭気等汚染物質の割合が多い場合
を、空気質が悪い。少ない場合を空気質が良いと言う。
また、自然換気量が減少するため、人体からの呼気、発
汗、あるいは炊事、洗濯物などにより室内の湿度が上昇
し、そのため室外に面した壁面や窓に水蒸気が結露する
などして、カビやダニの被害が発生する等の現象であ
る。
【0003】これらの弊害を解決するためには換気扇を
設け、換気するのが最も簡単な方法である。また、図5
及び図6に示すような、換気機能を備えた室内外一体型
空気調和機が提案されている。図5は従来の換気機能付
き空気調和機の非換気(冷暖房)運転時の縦断面図であ
り、空気調和機30は、圧縮機31、四方弁32、室内
熱交換器33、膨張弁34、室外熱交換器35、配管3
6、室内側送風機37、室外側送風機38、室内側結露
水受皿39、室外側結露水受皿40、排気側ダンパ4
1、給気側ダンパ42で構成されている。暖房時の冷媒
は実線矢印で示すように流れる。室内熱交換器33は、
凝縮器として作用し、室外熱交換器35は蒸発器として
作用する。室内空気は、室内側送風機37により吸い込
まれ、室内熱交換器33を通る。このとき、室内空気は
室内熱交換器33の内部を流れる高温高圧の冷媒と熱交
換して昇温し、室内に吹き出されて暖房が行われる。一
方、室外空気は室外側送風機38により吸い込まれ、室
外熱交換器35を通過する。このとき、室外空気は室外
熱交換器内部を流れる低温低圧の冷媒に熱を与えた後、
室外に排出される。そして、冷房時の冷媒は破線矢印に
示すように流れる。室内熱交換器33は、蒸発器として
作用し、室外熱交換器35は凝縮器として作用する。室
内側送風機37により吸い込まれた室内空気は、室内熱
交換器33を通る。このとき、室内空気は室内熱交換器
33の内部を流れる低温低圧の冷媒と熱交換し冷却され
て室内に吹き出され冷房が行われる。また、室外側送風
機38により吸い込まれた室外空気は、室外熱交換器3
5を通る。このとき、室外空気は室外熱交換器内部を流
れる高温高圧の冷媒と熱交換して昇温し、室外に排出さ
れる。
【0004】図6は上記従来の換気機能付き空気調和機
の換気(非冷暖房)運転時の縦断面図である。この場
合、圧縮機31は作動しておらず、冷媒は循環していな
い。そして、図6に示すように、排気側ダンパ41及び
給気側ダンパ42を移動させ、排気開口部43及び給気
開口部44を開成状態にする。このとき、室外空気は室
内側送風機37により、上記給気開口部44から吸い込
まれて室内に給気として吹き出される。尚、室内から室
内熱交換器33を通って、室内側送風機37に吸い込ま
れる空気の量は、室内熱交換器33の通風抵抗のために
室外から吸い込まれる空気の量に比べて少なく、室内側
送風機37で十分に給気が行われる。一方、室内の汚れ
た空気は、排気開口部43から室外側送風機38により
吸い込まれ、室外に排気として排出される。なお、室外
から室外熱交換器35を通過して、室外側送風機38に
吸い込まれる空気の量は、室外熱交換器35の通風抵抗
のために室内から吸い込まれる空気の量に比べて少な
く、室外側送風機38で十分に排気が行われる。
【0005】さらに、冷暖房機器の他に図7に示すよう
な熱交換が可能な熱交換型換気扇を設ける方法も提案さ
れている。図7(a)はプレートフイン式の熱交換型換
気装置の外観斜視図、図7(b)は回転式の熱交換型換
気装置の外観斜視図である。上記熱交換型換気装置は、
室内から室外への排気と、室外から室内への給気との間
で熱交換を行い、換気による冷暖房負荷を低減するもの
である。そして、図7(a),(b)いずれのタイプも
熱交換換気専用の熱交換器と給排気ファンが必要であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、普通の換気扇
や上記のような熱交換装置の付いていない空気調和機を
運転すれば冷暖房負荷が増大し、また、室内温度分布が
不均一になるなど、高断熱化、高気密化を行った効果が
半減するという問題があった。また、住宅の美観上や、
空気調和機の設置スペースの問題から、住宅一体(ビル
ドイン)型の空気調和機が普及し始めている。特にヒー
トポンプエアコンは、その経済性、安全性から住宅一体
型空気調和機として適しており、通常、出窓ユニットや
壁、窓下に組み込んで使用するため、コンパクトである
ことが要求される。しかし、上記のような熱交換型換気
装置を組み込むと大型になり、出窓ユニットや壁、窓下
に組み込むことが不可能になるという問題があった。本
発明はこのような問題点を解決するためになされたもの
であって、熱交換が可能でコンパクトな換気機能を空気
調和機と一体に構成し、換気による冷暖房負荷の増大を
軽減して、快適性、省エネルギー性を高め、且つ、構成
要素を最小限に止めることにより、廉価な空気調和機を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、膨
張弁と、これらを連結し冷媒を循環させるための管路と
で構成された冷凍サイクルと、室内空気を上記室内熱交
換器を通過させた後室内に循環する室内側循環路と、室
外空気を上記室外熱交換器を通過させた後室外に循環す
る室外側循環路とを具備した空気調和機において、室内
空気を上記室外熱交換器を通過させた後室外に排気する
排気側通風路と、室外空気を上記室内熱交換器を通過さ
せた後室内に給気する給気側通風路とから構成した換気
機構を備え、上記室外熱交換器を上記室外側循環路から
上記排気側通風路に跨って設け、上記排気側通風路を上
記室外熱交換器の冷媒流入側に配設すると共に、換気冷
房運転時に上記排気側通風路を通過する室内空気を、該
排気側通風路内に配設した上記室外熱交換器の冷媒流入
側を介して室外に送風することを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成において、換気暖房運転時は通常のヒ
ートポンプエアコンの動作に加えて、室内から室外へ流
れる高温の排気が室外熱交換器を通過するときに、室外
熱交換器を流れる低温の冷媒に熱を放出し、一方、室外
から室内に入る低温の外気が室内熱交換器を通過すると
きに、外気は室内熱交換器を流れる高温の冷媒から熱を
吸収し、冷凍サイクルを循環する冷媒を介して排気から
給気へ熱が伝えられる。すなわち、熱交換換気が行われ
ることになる。また、換気冷房運転時は通常のヒートポ
ンプエアコンの動作に加えて、室外から室内へ流れる高
温高湿の外気が室内熱交換器を通過するときに、外気は
室内熱交換器を流れる低温の冷媒に吸熱され、冷却、除
湿された後、室内へ流入し、一方、室内から室外へ流れ
る低温の排気が室外熱交換器の冷媒流入側を通過すると
きに、室外熱交換器に流入する高温の冷媒の冷却、つま
り、高温の冷媒から低温低湿の排気に放熱が行われる。
すなわち、冷凍サイクルを循環する冷媒を介して給気か
ら排気へ熱が伝えられ、熱交換換気が行われることにな
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて詳述する。図1は本発明の空気調和機の第1実施例
を示す縦断面図、図2は上記空気調和機による暖房時の
冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。図1にお
いて、空気調和機は、圧縮機1、四方弁2、室内熱交換
器3、膨張弁4、室外熱交換器5、配管6、室内側送風
機7、室外側送風機8、室内側結露水受皿9、室外側結
露水受皿10、排気側通風路11、排気ファン12、給
気側通風路13、給気ファン14、室内側循環路15、
室外側循環路16で構成されている。 上記室内側循環路
15は室内側送風機7により室内空気を室内熱交換器3
を通過させた後室内に循環するものであり、室外側循環
路16は室外側送風機8により室外空気を室外熱交換器
5を通過させた後室外に循環するものである。上記排気
側通風路11は室内側から室外側へ通じるダクトであ
り、排気側通風路11の途中には上記室外熱交換器5の
一部分および排気ファン12が配置されている。上記給
気側通風路13は室外側から室内側へ通じるダクトであ
り、給気側通風路13の途中には上記室内熱交換器3の
一部分および給気ファン14が配置されている。上記実
施例は一般的なヒートポンプエアコンの冷凍サイクル及
び上記各送風機7,8と、換気用の排気ファン12、給
気ファン14等の給排気機構からなっており、熱交換換
気専用の熱交換器は備えていない。換気暖房運転時、冷
凍サイクルの冷媒は四方弁2によって図中実線矢印で示
す方向に流れが切り替えられ、圧縮機1より吐出された
高温高圧の冷媒は、室内熱交換器3に流入し、室内側送
風機7によって送られた室内空気と熱交換して凝縮す
る。凝縮した冷媒は膨張弁4によって減圧され低温低圧
の二相となって室外熱交換器5に流入し、室外側送風機
8によって送られた室外空気と熱交換して蒸発する。蒸
発した冷媒は、再び圧縮機1に吸入、圧縮され高温高圧
となって吐出されるサイクルを繰り返す。一方、室内側
送風機7によって室内熱交換器3に送られた室内空気
は、室内熱交換器3を通過する際、高温高圧の冷媒と熱
交換し、高温となって室内に吹き出され暖房が行われ
る。
【0010】また、本発明の空気調和機は、上記の一連
動作と同時に換気運転を行う(ここで言う換気運転と
は、同時給排気を指す)。上記排気側通風路11内に設
けられた排気ファン12を運転すると、暖房中の温度の
高い室内空気は排気側通風路11内を通過し、室外熱交
換器5に達する。上記室外熱交換器5には、膨張弁4に
よって減圧された低温低圧の二相の冷媒が流れている。
したがって、排出される室内空気は、冷媒と熱交換を行
い冷媒に熱を与え、空気自信は冷却され低温低湿となっ
て室外へ排出される。この時、室外熱交換器5の表面で
排気室内空気の除湿に伴い発生した結露水は室外側結露
水受け皿10に流れ込み機外に排出される。一方、給気
側通風路13内に設けられた給気ファン14を運転する
と、低温の室外空気は給気側通風路13内を通過し、室
内熱交換器3に達する。この室内熱交換器3には、圧縮
機1より吐出された高温高圧の冷媒が流れている。した
がって、室外から給気される低温の空気は、室内熱交換
器3を流れている高温高圧の冷媒と熱交換を行い、高温
となって室内へ給気として導入される。この室外熱交換
器5から給気に供給される熱には、室内熱交換器3にお
いて排気から集熱した熱も含まれている。以上のよう
に、室内熱交換器3においては、室内側送風機7によっ
て送られた室内空気に加え、室外から給気される低温の
空気と熱交換することによって冷媒が凝縮する。また、
室外熱交換器5においては、室外側送風機8によって送
られた室外空気に加え、排出される高温の室内空気と熱
交換することによって冷媒が蒸発する。また、給気およ
び排気の熱の流れに着目すると、冷媒を介して排気から
給気へ熱が伝えられたことになる。
【0011】一方換気冷房運転時、ヒートポンプ冷凍サ
イクルの冷媒は、四方弁2によって図中破線矢印で示す
方向に流れが切り替えられ、圧縮機1より吐出された高
温高圧の冷媒は、室外熱交換器5に流入し、室外側送風
機8によって送られた室外空気と熱交換し凝縮する。凝
縮した冷媒は膨張弁4によって減圧され低温低圧の二相
となって室内熱交換器3に流入し、室内側送風機7によ
って送られた室内空気と熱交換し蒸発する。蒸発した冷
媒は、再び圧縮機1に吸入、圧縮され高温高圧となって
吐き出されるサイクルを繰り返す。そして、室内側送風
機7によって室内熱交換器3に送られた室内空気は、室
内熱交換器3を通過する際、低温低圧の二相の冷媒と熱
交換し、低温低湿となって室内に吹き出され冷房が行わ
れる。この時、室内熱交換器3の表面で室内空気の除湿
に伴い発生した結露水は室内側結露水受け皿9に流れ込
み屋外に排出される。また、本発明の空気調和機は、上
記の一連動作と同時に換気運転を行う。給気側通風路1
3内に設けられた給気ファン14を運転すると、室外の
高温高湿の空気は給気側通風路13内を通過し、室内熱
交換器3に達する。この室内熱交換器3には、膨張弁4
によって減圧された低温低圧の二相の冷媒が流れてい
る。したがって、室外の空気は冷媒と熱交換を行い冷却
され低温低湿となって室内へ給気として導入される。こ
の時、室内熱交換器3の表面で給気の除湿に伴い発生し
た結露水は室内側結露水受け皿9に流れ込み屋外に排出
される。一方、排気側通風路11内に設けられた排気フ
ァン12を運転すると、冷房中の室内の低温低湿の空気
は排気側通風路11内を通過し、室外熱交換器5の冷媒
流入側に達する。この室外熱交換器5の冷媒流入側
は、圧縮機1より吐出され熱交換されていない高温高圧
の冷媒が流入する。したがって排出される低温低湿の空
気は、室外熱交換器5の冷媒流入側を流れている高温高
圧の冷媒と熱交換を行い、高温となって室外へ排出され
る。この室外熱交換器5から吸収した熱には室内熱交換
器4において給気から集熱した熱が含まれている。そし
て、室内熱交換器3においては、室内側送風機7によっ
て送られた室内空気に加え、給気となる高温の空気と熱
交換することによって冷媒が蒸発する。また、室外熱交
換器5においては、室外側送風機8によって送られた室
外空気に加え、排気される低温低湿の空気と熱交換する
ことによって冷媒が凝縮する。また、給気および排気の
熱の流れに着目すると、冷媒を介して給気から排気へ熱
が伝えられたことになる。以上の様に本実施例は一般的
なヒートポンプエアコンの冷凍サイクルと送風機、給気
・排気機構からなっており、熱交換換気専用の熱交換器
を具備していないが、熱交換換気が可能となっている。
【0012】また、熱交換換気は、その経済性が問題に
なるが、以下に経済性について述べる。本発明の空気調
和機は、暖房、冷房いずれも熱交換換気が可能であるこ
とは、上述の通りである。しかし、その動作を行うため
に、冷暖房を行うための熱を輸送する冷媒以外に、熱交
換換気を行うための熱を輸送する冷媒も循環させること
が必要となってくる。そのためには、圧縮機の回転数を
上げる必要があり、冷暖房効率は低下する方向である
が、反対に、熱交換換気を行うと暖房、冷房いずれの場
合も、冷凍サイクルの凝縮温度は低下し、蒸発温度は上
昇するため、圧縮比が低下し、サイクル効率、能力は上
昇する。図2は本発明の空気調和機による熱交換換気暖
房時の冷凍サイクルと通常の暖房時の冷凍サイクルの例
である。符号a,b,c,dは、本発明の空気調和機の
冷凍サイクルの状態変化点を示し、符号e,f,g,h
は、通常の暖房時の冷凍サイクルの状態変化点を示して
いる。図2において、符号a→符号bの区間が本発明の
空気調和機の凝縮過程、符号e→符号fの区間が通常の
空気調和機の凝縮過程で、符号c→符号dの区間が本発
明の空気調和機の蒸発過程、符号g→符号hの区間が通
常の空気調和機の蒸発過程である。
【0013】次に、サイクルシミュレーションによって
その効果を算出した例を以下に示す。図3は本発明の空
気調和機の実施例における加熱能力と消費電力の関係を
示す説明図であり、本発明による冷凍サイクルでインバ
ータ圧縮機を用い、インバータによる容量制御を行う空
調機を構成したときの計算であり、圧縮機周波数を変化
させたときの加熱能力(凝縮熱量)と消費電力の関係を
示す。表1は上記サイクルシュミレーション時の計算条
件を示す。
【0014】
【表1】
【0015】本発明の冷凍サイクルでは、熱交換器の大
きさを従来の冷凍サイクルより20%大きくしている。
上記図3には本発明の加熱能力(凝縮熱量)を実線で、
従来の冷凍サイクルにおける加熱能力(凝縮熱量)を破
線で示しているが、本発明の冷凍サイクルの方が加熱能
力が大きくなっている。ところで、本発明の冷凍サイク
ルでは、加熱能力に室外からの給気を加熱する熱量、す
なわち強制換気負荷も含まれている。強制換気負荷は
[(室内空気温度−室外空気温度)×空気の比熱×換気
量×空気の比重量]で表される。加熱能力から強制換気
負荷を差し引いた値をそれぞれ図3に示している。換気
を行いながら、同じ暖房能力を得るには、本発明の冷凍
サイクルの場合、従来の冷凍サイクルよりも図中に符号
Cで示す量(約100W)だけ少ない圧縮機消費電力で
よい。また、回収熱量、回収率を特に定義するとすれ
ば、強制換気負荷量Aに対して、本発明の冷凍サイクル
による回収熱量は符号Bで表され、回収率はB/Aで与
えられる。本条件では約50%の回収率となっている。
なお、本発明の冷凍サイクルにおいて、熱交換器の大き
さが従来の冷凍サイクルと同じである場合、消費電力C
の値は約50Wで、回収率B/Aは約25%となる。以
上のように、本発明の空気調和機を用いることにより、
換気に伴う熱損失を回収できるので、従来よりも省エネ
ルギーで冷暖房運転と換気運転を同時に行うことができ
ることが分かる。また、熱交換換気用の熱交換器を設け
る必要がないので、空気調和機を小型化、低コスト化で
きる。
【0016】図4は本発明の空気調和機の第2実施例を
示す縦断面図であり、第1実施例と同じ構成要素で構成
されており、図中の番号も第1実施例と同じである。第
2実施例においては、第1実施例と異なり、排気側通風
路11は室内側から室外熱交換器5へ通じるダクトであ
り、室内からの排気は室外熱交換器5を通過した後、室
外熱交換器5を通過した室外空気と混合して、室外送風
機8により室外に送風される。一方、給気側通風路13
は室外側から室内熱交換器3へ通じるダクトであり、室
外からの給気は室内熱交換器3を通過した後、室内熱交
換器3を通過した室内空気と混合して、室内送風機7に
より室内に送風される。第1実施例では給気の一部が室
内熱交換器3の手前あるいは途中で漏れて、熱交換され
ずに、室内送風機7を通って室内に送風されたり、ま
た、排気の一部が室外熱交換器5の前方あるいは途中で
漏れて、熱交換されずに、室外送風機8を通って室外に
送風される恐れがあるが、第2実施例は、これを防止で
きる。また、図4には排気ファン12および給気ファン
14が記載されているが、第2実施例では、排気ファン
12あるいは給気ファン14がなくても本発明の機能を
満たすことは可能である。なお、運転状態や効果は第1
実施例と同様に、冷凍サイクルを介して、換気に伴う熱
損失を回収でき、従来の空気調和機よりも省エネルギー
化できる。
【0017】
【発明の効果】本発明の空気調和機は以上のように構成
されたものであるので、冷暖房運転と換気運転を行いな
がら換気に伴う熱損失を回収でき、エネルギーの節約を
図ることができる。また、熱交換換気用の熱交換器を新
たに設けずに熱交換換気を行うことができるので、空気
調和機の小型化、低コスト化を図ることできる。さら
に、換気冷房運転時において、低温となっている室内空
気を高温となっている室外熱交換器の冷媒流入側を介し
て排気することにより、室外熱交換器の冷媒流入側と室
内空気との温度差が極めて大きく熱交換量が大きくなる
だけでなく、換気冷房運転時の室外熱交換器の冷媒流入
側の温度が低下するため、室外熱交換器全体の過熱ガス
領域が減少し、熱伝効率の高い二層凝縮部が長くなるた
め、冷房効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和機の第1実施例を示す縦断面
図である。
【図2】本発明の空気調和機の実施例における暖房時の
冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。
【図3】本発明の空気調和機の実施例における加熱能力
と消費電力の関係を示す説明図である。
【図4】本発明の空気調和機の第2実施例を示す縦断面
図である。
【図5】従来の換気機能付き空気調和機の非換気(冷暖
房)運転時の縦断面図である。
【図6】従来の換気機能付き空気調和機の冷暖房および
換気(非冷暖房)運転時の縦断面図である。
【図7】(a)はプレートフイン式の熱交換型換気装置
の外観斜視図、(b)は回転式の熱交換型換気装置の外
観斜視図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 四方弁 3 室内熱交換器 4 膨張弁 5 室外熱交換器 6 冷媒管 7 室内側送風機 8 室外側送風機 11 排気側通風路 12 排気ファン 13 給気側通風路 14 給気ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−115021(JP,U) 実開 昭60−130327(JP,U) 実開 昭53−160244(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、
    膨張弁と、これらを連結し冷媒を循環させるための管路
    とで構成された冷凍サイクルと、室内空気を上記室内熱
    交換器を通過させた後室内に循環する室内側循環路と、
    室外空気を上記室外熱交換器を通過させた後室外に循環
    する室外側循環路とを具備した空気調和機において、 室内空気を上記室外熱交換器を通過させた後室外に排気
    する排気側通風路と、室外空気を上記室内熱交換器を通
    過させた後室内に給気する給気側通風路とから構成した
    換気機構を備え、 上記室外熱交換器を上記室外側循環路から上記排気側通
    風路に跨って設け、 上記排気側通風路を上記室外熱交換器の冷媒流入側に配
    設すると共に、 換気冷房運転時に上記排気側通風路を通過する室内空気
    を、該排気側通風路内に配設した 上記室外熱交換器の冷
    媒流入側を介して室外に送風することを特徴とする空気
    調和機。
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