JPWO2002041263A1 - 硬貨処理装置 - Google Patents

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Abstract

硬貨処理装置1は、複数種の硬貨を貯蔵するための貯蔵部4と、貯蔵部4に貯蔵された硬貨を搬送し、貯蔵部4に還流するための循環搬送経路10a〜10dと、搬送される硬貨の種類を識別するための金種識別部20と、金種識別部20の識別結果に基づいて、搬送される硬貨のうち所望の硬貨を選択的に排出するための振分け部30などで構成される。搬送経路10a〜10dでは、硬貨が搬送方向に並んだ姿勢で、連続した移動面上に配列されるので、構成を低くし、このことによっても小型化が可能である。

Description

【技術分野】
本発明は、硬貨の識別、計数、払い出しなど硬貨処理を行う硬貨処理装置に関する。
【背景技術】
小売店でのキャッシュレジスタやPOS(point of sales)端末、金融機関のATM(automatic teller machine)装置、自動販売機などでは、顧客が支払った硬貨の種類を判別したり、硬貨の種類、すなわち金種の別に枚数を計数したり、釣銭を払い出す機能が必要になる。
従来の硬貨処理装置では、複数の硬貨が一括して投入口に入ると、光センサが硬貨投入を検知し、積み重なった硬貨を一枚ずつ分離して搬送し、硬貨を金種別に分別した後、枚数を計数して金種別スタッカに保管する。ホスト装置から釣銭の金種および枚数が指示されると、該当する金種別スタッカから所定枚数の硬貨を取り出して、投出口から排出する(例えば実用新案登録第2509366号など)。
【発明が解決しようとする課題】
日本国内では、1円、5円、10円、50円、100円、500円という6種類の硬貨が流通しており、記念硬貨や古い硬貨を含めると多数の金種が存在する。従来の硬貨処理装置では少なくとも6つの金種別スタッカを用意する必要がある。硬貨の種類は国によって異なり、金種が増加するほど、金種別スタッカや金種別搬送経路が増加するため、装置の複雑化、大型化を招く。金種別スタッカを備える先行技術は、たとえば特開平9−274686に開示される。
本発明の目的は、金種が多くても、小型で簡素な構成で硬貨処理を実施できる硬貨処理装置を提供することである。
本発明の他の目的は、釣銭などの金額を、硬貨の複数の金種と枚数との組合せによって、迅速に排出することができるようにした改良された硬貨処理装置を提供することである。
【発明の開示】
本発明は、複数種の硬貨を貯蔵するための収納貯蔵手段と、
収納貯蔵手段に貯蔵された硬貨を搬送経路に沿って搬送し、収納貯蔵手段に還流するための循環搬送手段と、
搬送される硬貨の種類を識別するための金種識別手段と、
金種識別手段の識別結果に基づいて、搬送される硬貨のうち所望の硬貨を選択的に排出するための振分け手段とを備えることを特徴とする硬貨処理装置である。
本発明に従えば、収納貯蔵手段に貯蔵された硬貨は特定の金種に偏ることなくランダムに循環搬送され、金種識別手段は搬送される硬貨の種類を寸法、厚さ、重量、模様、材料などで識別し、所望の硬貨を検知したとき振分け手段が選択的に排出する。たとえば、排出すべき金銭が123円である場合、100円硬貨を1枚、10円硬貨を2枚、1円硬貨を3枚それぞれ排出すると仮定して、金種識別手段は順次搬送される硬貨を識別し、最初に10円硬貨が通過すると振分け手段で排出し、次に100円硬貨が通過すると排出し、次に100円硬貨が通過すると排出しないで収納貯蔵手段に戻し、次に1円硬貨が通過すると排出し、以下同様に、123円分の硬貨が排出されるまで繰り返す。
こうした還流方式を採用することによって、従来のように複数の金種別スタッカや金種別搬送経路を確保しなくても済むため、金種の増加にも容易に対処でき、小型で簡素な構成で硬貨処理を実施できる。
なお、本発明は、多数の硬貨の中から特定の金種だけを取り出したり、偽造硬貨だけを抽出する硬貨選別機としても使用できる。
また、本発明は、合計金額の不明な多数の硬貨を空の収納貯蔵手段に投入して、振分け手段を全開に設定することによって、硬貨の枚数を金種別に計数できる金銭カウンタとしても使用できる。
なお、処理対象となる硬貨は、蔵幣当局が発行する公的硬貨に限られず、ゲームセンタや公認賭博場などが発行する私的コインにも同様に適用できる。
本発明に従えば、収納貯蔵手段に貯蔵された硬貨は、循環搬送手段の搬送経路を経て再び収納貯蔵手段に戻って循環する。金種識別手段は、この搬送経路の途中に設けられ、搬送される硬貨の種類を識別する。搬送経路には、収納貯蔵手段からの硬貨が搬送され、また後述の図8〜図20のように、準備金貯蔵手段からの硬貨が搬送されることも可能であり、さらに後述の硬貨投入手段からの硬貨が搬送される。金種識別手段は、このように搬送される硬貨の種類を上述のように識別する。この請求項1の本発明では、準備金貯蔵手段および硬貨投入手段などは、設けられていなくてもよい。
また本発明は、金種識別手段の検知領域において、硬貨搬送経路が搬送直交方向に沿って傾斜し、搬送経路の下方側端に硬貨位置決め部が設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、金種識別手段の検知領域において、硬貨搬送経路を傾斜させて、搬送経路の下方側端に段差や突起などの硬貨位置決め部を設けることによって、硬貨が搬送経路に沿って移動する際に自重によって下方に付勢され、下方側端の硬貨位置決め部に当接して、硬貨の端面位置が規制される。その結果、金種識別部が硬貨の形状や寸法に基づいて金種を識別する場合、硬貨の位置が安定するため、識別精度が向上する。
また、硬貨の自重を利用することによって、特別な付勢手段を設ける必要がないため、構成の簡素化が図られる。
また本発明は、貯蔵手段の搬送下流側かつ金種識別手段の搬送上流側に、循環搬送手段へ硬貨を供給するための硬貨投入手段が設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、金種識別手段の搬送上流側に硬貨を供給するための硬貨投入手段を設けることによって、投入部に投入された硬貨は循環搬送手段によって搬送され、金種識別部による金種識別が可能になるため、投入された金種、枚数および合計金額を正確に管理することができる。
また本発明は、硬貨の準備金を貯蔵し、搬送経路の金種識別手段よりも上流側に供給する準備金貯蔵手段を含み、
振分け手段は、金種識別手段の金種識別結果に基づいて、金種が識別された硬貨のうち、所望の硬貨を選択的に、収納貯蔵手段に導き、準備金貯蔵手段に導き、または排出することを特徴とする。
本発明に従えば、準備金貯蔵手段に、硬貨の準備金を貯蔵しておき、これによって釣銭の排出を迅速に行うことができるようになる。この準備金は、複数の各金種毎の枚数であり、たとえば日本の通貨である1円硬貨4枚、5円硬貨1枚、10円硬貨4枚、50円硬貨1枚、100円硬貨4枚、500円硬貨1枚であって、合計999円であってもよい。これによってたとえば1000円札によって1000円未満の商品を購入する際、準備金から、所望の硬貨の種類と枚数を選択することによって、1000円未満のあらゆる金額の釣銭を排出することができる。本発明の実施の他の形態では、準備金は、予め定める一定金額の全額であって、その準備金の全額が、釣銭として排出されるように構成されてもよく、この実施の形態では、準備金が排出される際、金種識別手段は金種識別動作を行わなくてもよい。
本発明に従えば、振分け手段は、金種識別手段の金種識別結果に応答し、金種が識別された硬貨のうち、所望の硬貨を選択的に収納貯蔵手段に導き、または準備金貯蔵手段に導き、さらに所望の硬貨を排出する。収納貯蔵手段からの硬貨を選択的に準備金貯蔵手段に導くようにしてもよく、準備金貯蔵手段からの硬貨を選択的に排出するようにしてもよく、または金種が識別された硬貨または金種識別手段が金種識別動作を行わずに搬送経路に導かれた全ての硬貨を、振分け手段によって収納貯蔵手段に収納して貯蔵するようにしてもよい。外部から投入される硬貨は、硬貨投入手段から搬送経路を経ることなく、外部からの硬貨を直接に収納貯蔵手段に供給されるように構成されてもよい。
また本発明は、収納貯蔵手段は、硬貨が供給される貯蔵入口と、硬貨を1枚ずつ排出する貯蔵出口とを有し、
循環搬送手段は、
硬貨を、貯蔵出口から貯蔵入口に連なる搬送経路に沿って、この搬送方向で、搬送し、
貯蔵入口よりも上流位置の振分け手段から貯蔵出口にこの搬送方向で連なる補助搬送経路を有し、
準備金貯蔵手段は、
補助搬送経路の少なくとも一部分に形成された準備金を貯蔵する準備金貯蔵空間を有することを特徴とする。
本発明に従えば、収納貯蔵手段の貯蔵出口から貯蔵入口にわたって搬送経路が形成される。この搬送経路の途中には、前記振分け手段が配置され、この振分け手段から貯蔵出口に搬送経路に沿って連なる補助搬送経路を形成し、この補助搬送経路の搬送方向に沿う少なくとも一部分は、準備金貯蔵手段のための硬貨を貯蔵する準備金貯蔵空間として用いられる。こうして循環搬送手段の貯蔵出口から貯蔵入口に向かって搬送される硬貨を、搬送経路の途中で、振分け手段によって選択して振分けて、準備金を準備金貯蔵空間に導いて貯蔵することができる。準備金は、各硬貨の金種と各金種毎の枚数との組合せによって実現され、その準備金の金額は、釣銭の金額にかかわらずあらゆる種類の金額の釣銭を実現することができるように組合されてもよく、あるいはまた釣銭が常に一定の金額である場合、その釣銭に対応する金額となる組合せであってもよい。
また本発明は、準備金貯蔵手段は、準備金貯蔵空間の搬送方向の最下流の位置に、硬貨を停止可能とするストッパ手段を備えることを特徴とする。
本発明に従えば、準備金貯蔵空間に、その準備金となる硬貨を停止して貯留するストッパ手段が設けられ、これによって循環搬送手段が動作しても、準備金は常に準備金貯蔵空間に貯蔵されることができる。したがって準備金貯蔵空間を少なくとも一部分に有する補助搬送経路をできるだけ短くし、構成の小型化を図ることができるとともに、希望する種類の硬貨と枚数を、準備金貯蔵空間から迅速に取出すことが容易に可能になる。
また本発明は、外部から投入される硬貨を前記搬送経路に供給する硬貨投入手段を備え、
金種識別手段は、収納貯蔵手段からの硬貨と、準備金貯蔵手段からの硬貨と、硬貨投入手段からの硬貨との各金種を識別することを特徴とする。
本発明に従えば、振分け手段を動作させるための金種識別手段を、収納貯蔵手段と準備金貯蔵手段と硬貨投入手段とから搬送経路に共通に供給される各硬貨の金種を識別するために、金種識別手段を兼用することができる。したがって構成の簡略化を図ることができる。
また本発明は、前記搬送経路は、硬貨が、連続した移動面上で並んだ姿勢で搬送され、
前記補助搬送経路は、硬貨が、連続した移動面上で並んだ姿勢で貯留されることを特徴とする。
本発明に従えば、循環搬送手段の搬送経路と補助搬送経路とは、硬貨が並んだ姿勢となる連続した移動面を有する。したがって前述の背景技術に関連して延べたように硬貨が金種毎に縦に積層して堆積される構成ではなく、構成を低くすることができ、小型化が容易である。
また本発明は、収納貯蔵手段は、
鉛直軸線まわりに回転可能な回転テーブルと、
この回転テーブルを回転駆動する収納駆動源とを含み、
貯蔵入口と貯蔵出口とは、回転テーブル上に臨んでおり、
搬送経路と補助搬送経路とは、回転テーブルの半径方向外方に、配置され、
振分け手段によって硬貨が排出される排出口は、回転テーブルの半径方向の搬送経路よりも外方に配置されることを特徴とする。
本発明に従えば、鉛直軸線まわりに回転テーブルを収納貯蔵駆動源によって回転駆動し、貯蔵入口から供給された硬貨を、1枚ずつ貯蔵出口に供給することができ、その構成の簡略化を図ることができる。さらにこの回転テーブルの半径方向外方に、搬送経路と補助搬送経路とを配置し、たとえば釣銭として排出すべき硬貨の排出口を、回転テーブルの半径方向外方に設ける。こうして回転テーブルと同心上の搬送経路と補助搬送経路とを設け、構成の簡略化をさらに図ることができ、小型化が可能である。
また本発明は、振分け手段は、
金種識別手段の搬送方向下流に配置され、貯蔵入口および排出口に導く硬貨と、補助搬送路に導く硬貨とに、振分ける第1振分け機構と、
第1振分け機構によって貯蔵入口および排出口に導かれた硬貨を、貯蔵入口に導く硬貨と、排出口に導く硬貨とに振分ける第2振分け機構とを含むことを特徴とする。
本発明に従えば、振分け手段は第1および第2振分け機構によって実現される。第1振分け機構は準備金貯蔵手段の準備金貯蔵空間のための硬貨を導き、残余の硬貨は、第2振分け機構によって収納貯蔵手段の貯蔵入口に、またはたとえば釣銭として排出口に振分けて導かれる。こうして第1および第2振分け機構の構成により振分け機構の簡略化が容易となる。
また本発明は、循環搬送手段は、
収納貯蔵手段の回転テーブルと同心に回転可能に設けられる環状板と、
環状板を搬送方向に回転駆動する搬送駆動源とを含み、
環状板の移動面は、搬送経路の第1振分け機構よりも搬送方向上流側の共通搬送経路と、補助搬送経路とを形成し、
第2振分け機構は、搬送経路の第1振分け機構よりも下流側の分岐搬送経路に設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、循環搬送手段の搬送経路と補助搬送経路とは、回転テーブルと同心に搬送駆動源によって回転駆動される環状板の移動面によって実現される。この搬送経路は、第1振分け機構よりも上流側の共通搬送経路と、第1振分け機構よりも下流側の分岐搬送経路とから成る。環状板によって搬送経路と補助搬送経路とを構成することができる。このことによってもまた、構成の小型化と簡略化を図ることができる。
また本発明は、複数種類の硬貨を貯蔵する収納貯蔵手段と、
収納貯蔵手段からの硬貨を、硬貨が、連続した移動面上で並んだ姿勢で貯留する準備金貯蔵手段と、
準備金貯蔵手段からの硬貨の金種を識別する金種識別手段と、
金種識別手段の金種識別結果に基づいて、所望の硬貨を選択的に排出する振分け手段とを含むことを特徴とする硬貨処理装置である。
本発明に従えば、準備金である硬貨を、連続した移動面上で並んだ姿勢で貯留する。これによって構成を低くすることができ、小型化が容易になる。本発明では、循環搬送手段などは、設けられていなくてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う硬貨処理装置の好適な実施形態について説明する。
図1および図2は、本発明の実施の一形態を示す斜視図である。図3は、本発明の実施の一形態の構成を示す平面図である。硬貨処理装置1は、本体ケース2と、カバー3と、貯蔵部4と、搬送経路10a〜10dと、金種識別部20と、板状の振分け部30と、排出路35などで構成される。
カバー3は、本体ケース2の後端に開閉自在に取り付けられ、全体としてクラムシェル構造のハウジングを構成する。カバー3の上部には、カバー3を閉じた状態で貯蔵部4へ硬貨Qを供給する開口を持つ投入部3bが設けられる。
本体ケース2の上面には、複数種の硬貨Qを混合して貯蔵できるように、ホッパー状の貯蔵部4が形成される。貯蔵部4の底面には、硬貨Qを撹拌するための回転テーブル5が設けられる。回転テーブル5の中央には、回転中心から偏心したピークを有する山型の突起部5aが形成され、撹拌効率を高めている。図3では、突起部5aの形状を等高線で示している。
また、回転テーブル5が回転すると、回転テーブル5上の硬貨Qに遠心力が作用して、貯蔵部4の壁面に向かって付勢されるため、硬貨Qの搬出が容易になる。
貯蔵部4の壁面の一部には、処理対象となる硬貨Qの最大外径および最大厚さより僅かに大きな矩形状の搬出開口(不図示)が形成される。搬出開口は、回転テーブル5の上面と同じ面位置に設定され、貯蔵部4内で積み重なった硬貨Qの山から底にある硬貨Qを1枚単位で分離する機能を果たす。
図3に示すように、回転テーブル5の外周とプーリ7との間にベルト6が架け渡され、プーリ7をモータ(不図示)で回転駆動することによって、回転テーブル5が時計周りで回転する。
貯蔵部4の搬出開口から搬送下流側に連絡するように、搬送経路10aが水平に形成される。搬送経路10aは、処理対象となる硬貨Qの最大外径より僅かに大きな幅を持つ平溝に形成され、硬貨Qを横姿勢で案内する。
搬送経路10aでは、ベルト6が搬送面から僅かに突出するように配置され、硬貨Qはベルト6との摩擦によって搬送可能になる。
本体ケース2の前方には、水平面に対して約45°で前下がりに傾斜した傾斜面2aが形成され、傾斜面2aに沿って搬送経路10aの搬送下流側に連絡する搬送経路10bが形成される。搬送経路10bは、搬送経路10aと同様な寸法を持つ平溝に形成され、搬送面が搬送直交方向に沿って傾斜することによって、硬貨Qが自重によって片寄せされ、硬貨端面を位置決めしている。
傾斜面2aには、搬送経路10bの搬送下流側に連絡する搬送経路10cが形成され、硬貨Qを上昇させる経路になる。搬送経路10b,10cは、全体としてL字状を成し、両者を連絡するカーブには搬送面から突出するように補助ホイール11が設けられ、硬貨Qの曲線移動を容易にしている。
カバー3にも、前下がりに傾斜した傾斜面3aが形成され、カバー3を閉じた状態で傾斜面3aは本体ケース2の傾斜面2aに対向する。この傾斜面3aには、プーリ9a〜9dが設けられ、ベルト8が搬送経路10b,10cの形状に適合するようにプーリ9a〜9dに架け渡される。カバー3を閉じると、ベルト8は搬送経路10b,10cに存在する硬貨Qを搬送面に対して押し付けることができる。このときプーリ9aをモータ51b(後述の図4)で回転駆動すると、ベルト8が搬送下流方向に移動して、硬貨Qはベルト8との摩擦によって搬送される。
本体ケース2の上面には、搬送経路10cの搬送下流側に連絡する搬送経路10dが形成される。搬送経路10dは、搬送経路10cの最上部から貯蔵部4の上部に向かって傾斜した樋形状に形成され、搬送経路10cを通過した硬貨Qを貯蔵部4に案内する。
こうして搬送経路10a,10b,10c,10dは、ベルト6,8の圧接搬送によって貯蔵部4に貯蔵された硬貨Qを1枚ずつ搬送して、再び貯蔵部4に還流する循環搬送部を構成する。
搬送経路10bには、搬送される硬貨Qの種類を識別するための金種識別部20と、金種識別部20の識別結果に基づいて搬送される硬貨Qのうち所望の硬貨Qを選択的に排出するための振分け部30が設けられ、振分け部30は金種識別部20より搬送下流側に配置される。
金種識別部20は、硬貨Qの種類を寸法、厚さ、重量、模様、材料などで識別するもので、ここでは硬貨Qの外径を光学的に測定する方式について例示する。金種識別部20は、多数の受光部が直線状に並んだラインCCD(電荷結合素子)センサを有する。
金種識別部20の検知領域において、傾斜した搬送経路10bには2つの検知開口21a,21bが形成される。下側の検知開口21aは、硬貨Qの下端が通過する範囲に形成される。上側の検知開口21bは、硬貨Qの上端が通過する範囲に形成される。一方、カバー3の傾斜面3aには、カバー3を閉じた状態で検知開口21a,21bに対向するようにLED(発光ダイオード)等の発光素子22a,22bが設けられる。
カバー3を閉じた状態で硬貨Qが搬送経路10bを通過し、硬貨Qが発光素子22a,22bからの光を遮断すると、ラインCCDセンサは硬貨Qの下端および上端の位置を検知し、適切な信号処理を施すことで硬貨Qの外径を測定できる。測定値は、金種別に設定された閾値と比較することによって、硬貨Qの金種が識別可能になる。
金種識別部20の搬送下流側には、搬送経路10bを通過する硬貨Qの先端位置を検知する硬貨先端検知部23が設けられる。硬貨先端検知部23は、フォトダイオード等のポイント検知型の受光素子を有する。硬貨先端検知部23に対向するように、LED(発光ダイオード)等の発光素子24が設けられる。
ここでは、搬送経路10bの中央付近にベルト8が位置するため、発光素子24からの光が搬送面とほぼ平行に進行して硬貨先端検知部23に入射するように、搬送経路10bの両側に硬貨先端検知部23および発光素子24を配置している。
硬貨先端検知部23の搬送下流側には、搬送経路10bを通過する硬貨Qのうち所望の硬貨Qを選択的に排出するための振分け部30が設けられる。振分け部30は、搬送下流側にヒンジ軸31を有し、搬送上流側が揺動端となり、たとえば電磁ソレノイド54a(図4参照)によって開閉される。通常の状態では、振分け部30は搬送経路10bと同じ面に保持されて、硬貨Qを素通りさせるが、硬貨Qを排出する際には振分け部30の揺動端が所定時間だけ搬送経路10bより起き上がって、硬貨Qを下方に落し込む。落ちた硬貨Qは排出路35から排出され、たとえば図3に示す硬貨受け部36に貯められる。
振分け部30の開閉は、金種識別部20によって識別された硬貨Qが所望の金種である否かによって決定できる。振分け部30の開閉タイミングは、硬貨先端検知部23の検知タイミングに基づいて、硬貨搬送速度および硬貨先端検知部23から振分け部30の揺動端までの距離に応じたディレイを考慮して決定する。
図4は、本発明の実施の一形態の電気的構成を示すブロック図である。硬貨処理装置1は、マイクロコンピュータなどの所定のプログラムに従って動作するCPU(中央処理装置)50と、データやプログラムを記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)50aおよびROM(リードオンリメモリ)50bと、モータ制御回路51と、金種識別回路52と、硬貨先端検知回路53と、振分け部駆動回路54と、センサ検知回路55と、表示部駆動回路56と、インタフェイス(I/F)部57などで構成される。
モータ制御回路51は、プーリ7,9aを駆動するモータ51a,51bの起動および停止のタイミングや回転速度などをそれぞれ制御する。金種識別回路52は、金種識別部20のラインCCDセンサを駆動したり、発光素子22a,22bの点灯を制御したり、センサからの出力信号を処理してCPU50に供給する。CPU50は、金種識別プログラムによって硬貨Qの外径を測定し、金種を識別する。
硬貨先端検知回路53は、硬貨先端検知部23の受光素子からの出力信号を処理して先端通過タイミングを検知したり、発光素子24の点灯を制御する。振分け部駆動回路54は、CPU50からの指令に基づいて、振分け部30を開閉するソレノイド54aを駆動する。
センサ検知回路55は、カバー3の開閉状態を検知するカバーオープンセンサ55aや振分け部30の開閉状態を検知する振分けオープンセンサ等からの出力信号を処理してCPU50に供給する。
表示部駆動回路56は、本体ケース2の前面パネル等に設けられた装置の動作状態を示すLEDランプ56aを制御する。インタフェイス57は、RS232C等の通信規格に準拠して、POS端末等の外部ホストコンピュータ(以下、ホストと略称することがある)HCとの間でデータを送信または受信する。
図5は、動作を示すフローチャートである。まず電源が投入されるとCPU50は所定の初期化動作を行った後、ステップS1においてインタフェイス部57を経由してホストHCからスタート指示があるまで待機する。スタート指示を受け取ると、ステップS2においてCPU50はベルト6,8の駆動を開始して、貯蔵部4に貯蔵された硬貨Qを1枚ずつ連続的に送出して、搬送経路10a〜10dに沿って循環搬送する。
次にステップS3において、金種識別部20は搬送される硬貨Qの外径サイズを測定し、CPU50は測定値と金種別に設定された閾値と比較して、硬貨Qの金種を識別する。次にステップS4において、ホストHCから釣銭指示があるまでステップS3に戻って待機する。
ステップS4において釣銭指示を受け取ると、CPU50は釣銭指示の内容に対応して金種別の釣銭カウンタを設定する。たとえば釣銭指示の額が123円である場合、1円カウンタを3、5円カウンタを0、10円カウンタを2、50円カウンタを0、100円カウンタを1、500円カウンタを0に設定する。なお、釣銭指示は金種別の枚数であってもよい。
ステップS5,S6,S20〜S22は、貯蔵部4での硬貨貯蔵量を判定するルーチンであり、詳細は後述する。
次にステップS7において、釣銭カウンタの設定後、金種識別部20が識別した金種に対応した釣銭カウンタが0であれば非排出硬貨と判定して、ステップS3に戻る。識別した金種に対応した釣銭カウンタが1以上であれば、排出硬貨と判定して、ステップS8に移行し、硬貨先端検知部23が先端を検知すると、ステップS9においてCPU50は所定のタイミングで振分け部30を開けて、排出硬貨と識別された硬貨Qのみを選択して、排出路35から排出する。
次にステップS10において、CPU50は排出した金種に対応する釣銭カウンタを1つ減算する。たとえば金種識別部20を通過した硬貨Qが10円であれば、10円カウンタを1つ減算する。ステップS11では釣銭残高が0円であるか、すなわち全ての釣銭カウンタが0であるか否かを判定し、釣銭残高が0円になるまでステップS3以降を繰り返す。
釣銭残高が0円になると、ステップS12へ移行して、CPU50はベルト6,8の駆動を停止して、釣銭排出動作を終了する。
次に硬貨貯蔵量判定ルーチンについて説明する。ステップS5においてCPU50は釣銭指示が出た時点から金種識別部20の検出回数、硬貨Qの通過枚数をカウントして、次にステップS6において検出回数と所定の第1閾値とを比較する。検出回数が第1閾値より小さければ、循環搬送される金種が万遍なく存在すると判定して、ステップS7へ移行する。
一方、検出回数が第1閾値以上であれば、所望の金種が不足気味であると判定し、ステップS20へ移行し、CPU50は表示パネルのLEDランプ56aを点灯したり、ホストHCへ状態信号を送信して、ニアエンプティを告知する。
さらにステップS21において検出回数と所定の第2閾値とを比較する。第2閾値は正常動作を許容する上限値に設定され、検出回数が第2閾値より小さければ、ニアエンプティ状態のままでステップS7へ移行する。
一方、検出回数が第2閾値以上であれば、釣銭に必要な硬貨Qを排出するのが困難であると判定し、ステップS22へ移行し、CPU50は表示パネルのLEDランプ56aを点滅したり、ホストHCへ状態信号を送信して、エンプティを告知する。その後、釣銭排出エラーのままステップS12へ移行して、動作を終了する。
図6は、金種の出現確率を解析した結果の各例を示すグラフである。ここでは10円硬貨が4枚通過するまでの検知回数とその確率分布を示す。
二項分布の理論を適用すると、硬貨Qの総数をNall、そのうち10円硬貨の個数をNten、10円以外の硬貨Qの個数をNetc、10円硬貨の所望枚数をm、検出回数をnとして、10円硬貨の出現確率pは次式(1)で算出できる。
Figure 2002041263
図6(a)では、
Nten(10円玉の個数)=120、
Nall(硬貨総数)=450、
Netc(10円玉以外の個数)=330
の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が所望枚数m=4枚通過する確率pは99.8%になる。
図6(b)では、Nall=430、Nten=100の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は99.3%になる。
図6(c)では、Nall=410、Nten=80の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は97.3%になる。
図6(d)では、Nall=400、Nten=70の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は94.6%になる。
図6(d)では、Nall=400、Nten=70の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は94.6%になる。
図6(e)では、Nall=390、Nten=60の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は89.6%になる。
図6(f)では、Nall=380、Nten=50の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は80.5%になる。
図6(g)では、Nall=365、Nten=35の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は73.8%になる。
図6(h)では、Nall=350、Nten=20の場合、検知回数nが40回に達するまでに10円硬貨が4枚通過する確率は31.6%になる。
これらの結果から、特定金種の貯蔵割合が少なくなると、排出までに必要な検知回数が増加し、たとえば図6(h)では40枚の硬貨Qが通過しても10円硬貨を4枚排出できる可能性は約30%になることが判る。したがって、貯蔵割合の少ない金種については補充を促して、金種の貯蔵割合をできる限り均等に維持することが好ましい。そこで、ステップS5,S21における第1閾値、第2閾値は、ホストHCからの釣銭指示から釣銭排出完了までの許容時間や金種の出現確率と釣銭排出の効率などを考慮して設定する。
前述の式(1)を用いて、演算の一例を述べる。
検知回数n=4回で10円硬貨を4枚排出できる確率p(4)は、
Figure 2002041263
検知回数n=5回で10円硬貨を5枚排出できる確率p(5)は、
Figure 2002041263
図7は硬貨処理装置の構成例を示すブロック図であり、図7(a)は図1〜図3で示した構成例を示し、図7(b)は他の構成例を示す。
まず図7(a)において、投入部3bから投入された硬貨Qは貯蔵部4に貯められ、ホストからの釣銭指示を受けると、貯蔵部4の中の硬貨Qが1枚ずつ搬送経路10a〜10dに沿って循環搬送される。搬送経路10bには、金種識別部20、振分け部30が配置され、金種識別部20が搬送される硬貨Qの金種を識別して、所望の金種であれば振分け部30を開いて選択的に排出する。
図7(b)は、貯蔵部4の搬送下流側かつ金種識別部20の搬送上流側に、投入部3cを配置している点が相違する。こうした投入部3cを金種識別部20の搬送上流側に設けることによって、投入部3cに投入された硬貨Qは循環搬送部によって搬送されて、金種識別部20による金種識別が可能になる。そのため、貯蔵部4に混入する前の段階で、投入部3cに投入された金種、枚数および合計金額を正確に管理することができる。よって、貯蔵部4に蓄えられている硬貨Qの金種、枚数等を正確に管理することができ、エンプティやオーバーフロー(硬貨Qの総数が貯蔵部の貯蔵量を超えている場合や特定金種の割合が高くなっている場合)に対し適切な告知が可能となる。
図7(b)の例では、貯蔵部4の搬送下流側かつ金種識別部20の搬送上流側に、投入部3cを配置した例を示したが、投入部は図7(a)と同じ位置として、貯蔵部4への硬貨投入は行わず、金種識別部20の搬送上流側から硬貨Qが供給されるように投入部からの経路を工夫してやれば、同様な効果を得ることができる。
図8は、本発明の実施の他の形態の硬貨処理装置61の簡略化した平面図である。この硬貨処理装置61は基本的に、硬貨Qが供給される貯蔵入口62と硬貨Qを1枚ずつ排出する貯蔵出口63とを有する収納貯蔵手段64と、この収納貯蔵手段64に貯蔵された硬貨Qを搬送する循環搬送手段65と、外部から供給される硬貨Qを投入して搬送手段65に供給する硬貨投入手段66と、搬送手段65に関連して設けられる金種識別手段67と、釣銭である準備金を貯蔵する準備金貯蔵手段68と、釣銭を顧客に排出する排出口69と、第1振分け機構71と第2振分け機構72とを含む振分け手段73とを含む。
図9は、収納貯蔵手段64の簡略化した断面図である。硬貨処理装置本体74には、回転テーブル75が鉛直軸線76まわりに回転可能に設けられる。この回転テーブル75は、水平な円盤77の中央付近に隆起部78が形成され、また円盤77には、突起79が形成される。貯蔵入口62から供給される硬貨Qは、回転テーブル75の回転方向81の回転によって、回転テーブル75上を移動し、隆起部78および突起79に接触して回転テーブル75上で均一な堆積状態で収納されて貯蔵されることができる。回転方向81は、後述の搬送方向92と同一方向である。回転テーブル75の外周部には、収納ホッパ82のホッパ周壁83が形成され、このホッパ周壁83の基端部から回転テーブル75の半径方向内方につれて低く傾斜した案内部84が形成される。案内部84の下部には、回転テーブル75の円盤77との間に硬貨Qを案内する下方に臨んだ出口通路85が形成される。この出口通路85に、単一枚の硬貨Qが案内されて、貯蔵出口63から硬貨Qが1枚ずつ排出される。
回転テーブル75の下部には、プーリ86が設けられ、このプーリ86には、ベルト87が巻掛けられ、モータMR1(後述の図15参照)を含む収納駆動源88によって回転駆動される。
搬送手段65は、収納貯蔵手段64の貯蔵出口63から貯蔵入口62にわたって延びる搬送経路91を有する。搬送経路91は、貯蔵出口63から第1振分け機構71まで延びる共通搬送経路93と、第1振分け機構71から貯蔵入口62まで延びる分岐搬送経路94とを含む。分岐搬送経路94は、補助搬送経路95よりも上方で、搬送方向92の下流側にずれて高くなるように傾斜して形成される。搬送手段65は、前述の搬送経路91だけでなく、さらに第1振分け機構71から貯蔵出口63まで搬送方向92に沿って延びる補助搬送経路95を有する。補助搬送経路95の一部分は、準備金を待機して貯蔵する準備金貯蔵空間68を形成する。搬送手段65は、回転テーブル75の半径方向外方で回転テーブル75と同心の水平な連続した移動面97を有する無端環状の環状板98が、鉛直軸線76まわりに回転自在に、硬貨処理装置本体74に設けられる。この環状板98と一体的に形成されるプーリ99には、ベルト101が巻き掛けられ、モータMR2(図15参照)を含む搬送駆動源102によって、搬送方向92に回転駆動される。この環状板98の移動面97は、半径方向の幅103(図8参照)を有し、カバー体104によって、硬貨Qが搬送方向92に隣接して並んだ姿勢でほぼ水平に搬送される。カバー体104は、環状板98上の移動面97の半径方向内方の周壁105と半径方向外方の周壁106とを形成して、硬貨Qを移動面97上で案内する。
金種識別手段67は、共通搬送経路93を搬送される硬貨Qの寸法形状および金属材料などを検出して硬貨Qの金種を識別する。たとえばこの実施の形態では、交流信号源によって駆動されるコイルが、環状板98の移動面97上方に配置され、移動面97上に乗載されて搬送される硬貨Qの寸法形状および金属材料の透磁率に依存したインダクタンスの値を検出し、金種を識別する。
図10は、振分け手段73の簡略化した斜視図である。第1振分け機構71の振分け板107は、環状板98の半径方向に水平に延びる揺動軸108によって角変位可能に設けられる。この振分け板107は、リンク機構109を介して、電磁ソレノイドSL1によって角変位駆動される。
環状板98の移動面97に臨んで環状板98と同心の無端環状溝111が形成される。振分け板107の搬送方向92上流側の端部には、突部112が形成され、この突部112は、溝111内に嵌まり込むことができる。
図11は、振分け手段73を簡略化して示す周方向展開図である。この図11に示される状態では、第1振分け機構71の振分け板107は、下方に傾斜しており、前述の突部112は、環状板98に形成された溝111に嵌まり込み、したがって共通搬送経路93上の硬貨Q1は、振分け板107上に乗り上げて搬送され、参照符Q2で示されるように分岐搬送経路94上に導かれる。硬貨Q3は、補助搬送経路95で搬送されている状態が示される。
第1振分け機構71において電磁ソレノイドSL1の駆動によって、振分け板107が角変位され、その突部112が矢符113のように共通搬送経路93の移動面97よりも上方に変位される。これによって共通搬送経路93上の硬貨Q1は、図11の仮想線107aで表される振分け板107の下方を通過し、参照符Q3で示されるように、補助搬送経路95に搬送される。
第1振分け手段71では、振分け板107の前後に、駆動輪114,115がそれぞれ配置される。前駆動輪114は、共通搬送経路93上の硬貨Q1の上面に接触して搬送方向92の下流側に、その硬貨Q1を確実に搬送し、これによって図11の振分け板107が下降している状態で、硬貨Q1を振分け板107を経て分岐搬送経路94上の後駆動輪115に接触して搬送されることを確実にする。後駆動輪115は、分岐搬送経路94上の硬貨Q2(図11参照)の上面に接触し、その硬貨Q2が、第2振分け機構72を経て収納貯蔵手段64の貯蔵入口62に供給され、または排出口69に搬送されることを確実にする。これらの前後の駆動輪114,115は、ベルトによって連動し、モータMR3を含む振分け駆動源117によって、硬貨Q1,Q2が搬送方向92に沿って移動されるように、回転駆動される。参照符Q1〜Q3および後述の参照符Q6〜8,11を総括的に前述の参照符Qで示すことがある。
第2振分け機構72は、鉛直軸線まわりに角変位駆動される振分け板118を有する。この振分け板118は、図8および図10の状態では、分岐搬送経路94を上昇する硬貨Qを、収納供給手段64の貯蔵入口62に導く。この振分け板118はリンク機構119を介して電磁ソレノイドSL2によって角変位駆動される。電磁ソレノイドSL2の駆動によって振分け板118が図10の矢符121で示されるように角変位されたとき、分岐搬送経路94を上昇してきた硬貨Qは、排出口69に、通路122を経て排出される。こうして振分け板118は、図10では、通路122を塞ぎ、これによって分岐搬送経路94の硬貨Qを貯蔵入口62に振分けて導き、また振分け板118が図10の参照符121で示されるように貯蔵入口62を閉じた状態では、分岐搬送経路94上の硬貨Qを、上述のように通路122に振分けて導く。
図12は、準備金貯蔵手段68の一部を簡略化して示す斜視図である。準備金貯蔵手段68は準備金貯蔵空間96の搬送方向92の再下流の位置にストッパ手段123を有する。ストッパ手段123は、貯蔵出口63よりも搬送方向92上流に配置される。ストッパ手段123は、搬送方向92に沿う縦断面がほぼL字状に形成された停止片124と、この停止片124を、環状板98の半径方向に延びる水平な軸線まわりに角変位支持する支軸125と、停止片124に連結されるリンク機構126と、このリンク機構126に連結される電磁ソレノイドSL3とを含む。停止片124は、突部127を有する。突部127は、環状板98の溝111に嵌まり込み、これによって準備金収納空間96内の硬貨Qが停止片124によって確実に停止される。環状板98は、搬送方向92に常時回転している。停止片124の突部127が、環状板98の移動面97よりも上方に、矢符128で示されるように変位されることによって、準備金収納空間96上の硬貨Qは、停止片124の下方を搬送方向92に移動し搬送経路91に供給されることになる。
ストッパ手段123の停止片124よりも搬送方向92上流側には、硬貨有無センサ129が設けられる。硬貨有無センサ129は、停止片124に当接して停止している搬送方向92最下流の硬貨Qの後端、すなわち硬貨列の後端を検出する。
図13は、硬貨投入手段66の簡略化した断面図である。外部から投入される硬貨Qは、投入回転テーブル131上に供給される。投入回転テーブル131は、鉛直軸線132まわりに回転自在に設けられる。この投入回転テーブル131上に硬貨Qを貯留する投入ホッパ133を構成する周壁134が設けられる。投入回転テーブル131に固定されるプーリ135には、ベルト136が巻掛けられ、モータMR4を含む投入駆動源137によって矢符138に回転駆動される。こうして投入回転テーブル131上の硬貨Qは、1枚ずつ、投入搬送経路139を経て、共通搬送経路93に供給される。
図14は、共通搬送経路93と投入搬送経路139とが接続される接続位置付近の簡略化した平面図である。共通搬送経路93の途中で、硬貨Qの外周縁に接触する接触片141,142が、周壁105,106から環状板98の半径方向外方にずれて形成される。これによって、搬送方向92に隣接し当接して搬送される硬貨Q6,Q7,Q8は、これらの接触片141,142に接触して、環状板98の半径方向に変位する。これによって硬貨Q6とQ8との間に間隔143が存在されることになる。このような間隔143は、搬送方向92の下流で金種識別手段67によって硬貨Qの金種が識別されることを確実にする。
投入搬送経路139は、接触片141,142の下流で、周壁105,106よりも環状板98の半径方向外方にずれて延びる周壁144,145によって形成される偏位搬送経路146に接続される。偏位搬送経路146と金種識別手段67との間には、搬送される硬貨Q11を、環状板98の半径方向外方の周壁106に弾発的に押しあてるばね部材147が設けられる。環状板98の移動面97上の硬貨Q11が、搬送方向92に搬送されるとき、ばね部材147に弾発的に接触し、周壁106に接触される。このばね部材147は硬貨Q11に接触してばね力を作用する。周壁105,106は、回転テーブル75の鉛直軸線76を中心とする同心円に形成される。硬貨Q11が周壁106に接触した状態で搬送されることによって、金種識別手段67は、その硬貨Q11の寸法形状、金属材料などに依存する金種を、正確に検出することができる。ばね部材147は、板ばねによって実現されてもよいが、たとえば移動面97上を時計回りに回転するブラシなどであってもよい。
図15は、図8〜図14に示される本発明の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。マイクロコンピュータなどによって実現される処理回路151には、たとえばPOSレジスタにおけるホストコンピュータ152からの釣銭の金額を表す信号が与えられる。この処理回路151にはまた、金種識別手段67、硬貨有無センサ129の各出力が与えられ、これによってモータMR1〜MR4および電磁ソレノイドSL1〜SL3が制御される。処理回路151には、メモリM1〜M4が接続される。メモリM1は、収納貯蔵手段61に貯蔵される硬貨Qの金種と、各金種毎の枚数とをストアする。メモリM2は、準備金貯蔵手段68における準備金貯蔵空間96に貯蔵されている現在の硬貨Qの各金種毎の枚数がストアされるとともに、目標とする各金種毎の枚数がストアされる。目標とする金種毎の枚数というのは、たとえば準備金999円を達成するために、1円4枚、5円1枚、10円4枚、50円1枚、100円4枚および500円1枚に関する情報である。メモリM3は、ホストコンピュータ152から与えられた釣銭の支払うべき各金種毎の枚数をストアする。メモリM4には、排出口69に排出されずに残っている釣銭残額の硬貨Qの各金種毎の枚数をストアする。処理回路151にはまた、制御のためのタイマ153が備えられる。
図16は、図15の処理回路151の動作を説明するためのフローチャートである。POSレジスタにおいて購入代金が硬貨Qによって供給されるとき、ステップa1では、入金指令信号を出力する。釣銭を排出口69に排出して払出すべきとき、ステップa2では、釣銭払出し指令信号を出力する。準備金貯蔵手段68によって準備金貯蔵空間96に硬貨Qの準備金を貯蔵しておくために、ステップa3では、準備金補充指令信号が出力される。
図17は、処理回路151の入金動作を説明するためのフローチャートである。この入金動作を行うに先立ち、硬貨投入手段66の投入回転テーブル131は、モータMR4によって矢符138の方向に正転駆動されている。収納貯蔵手段64のモータMR1は停止し、回転テーブル75は停止したままである。準備金貯蔵手段68のストッパ手段123では、停止片124が図12に示されるように下降した位置となっており、硬貨Qを停止した状態を保つ。
ステップb1において処理回路151がホストコンピュータ152から入金指令信号を、前述の図16にステップa1で受信すると、次のステップb2に移る。
図17のステップb2では、第2振分け機構72は、振分け板118を図8および図10の実線で示されるように収納貯蔵手段64の貯蔵入口62に硬貨Qを導く状態となるように、電磁ソレノイドSL2を駆動する。ステップb3では、第1振分け機構71における電磁ソレノイドSL1を制御して、振分け板107が図11に示されるように矢符113の上方に変位した状態とする。このとき第1振分け機構71のモータMR3は停止していてもよく、常時、回転駆動していてもよい。
ステップb4において、モータMR2が駆動されて、環状板98が搬送方向92に回転駆動される。ステップb5では、硬貨投入手段66のモータMR4が駆動されて投入回転テーブル131が矢符138の正転方向に回転駆動される。ステップb6では、処理回路151に備えられるカウンタ155の計数値Nを零にリセットする。ステップb7では、金種識別手段67によって硬貨Qを検出しているかどうかを判断し、硬貨Qが検出されていれば、ステップb8に移る。ステップb8では、カウンタ155の計数値Nを、1だけインクリメントし、ステップb9では、予め定める枚数K以上であるかを判断し、硬貨Qの枚数が、前記値K以上であれば、ステップb10に移り、収納貯蔵手段64のモータMR1を、矢符81の逆方向に予め定める角度である所定量だけ逆回転駆動する。これによって回転テーブル75に収納されて貯留された硬貨Qが隆起部78および突起79の働きによって、均等な高さに堆積されることになり、たとえば貯蔵入口62付近に多量の硬貨Qが堆積してしまうことがなくなる。その後、ステップb11では、計数値Nを零にリセットし、ステップb7に戻る。こうして硬貨投入手段66に投入された硬貨Qは、金種識別手段67でその金種が識別された後、第1振分け機構71から分岐搬送経路94を経て第2振分け機構72から貯蔵入口62を経て回転テーブル75上に供給されることになる。金種識別手段67によって検出された各硬貨Qの金種は、メモリM1で、各金種毎の枚数が計数されてストアされる。
ステップb7において金種識別手段67によって硬貨Qが検出されていないものと判断されると、次のステップb12に移り、金種識別手段67によって次に検出されるべき硬貨突入時間間隔が、予め定める所定時間W1以上であるかが、タイマ153で計測される。この時間W1は、たとえば1秒であってもよい。
硬貨突入時間間隔が、時間W1を超えて長いとき、ステップb13に移り、硬貨投入手段66のモータMR4を停止し、その後、矢符138の逆方向に逆回転し、これによって投入回転テーブル131内の硬貨Qが隆起部157と突起158とによって移動され、回転テーブル131上に堆積された硬貨Qの山を崩し、また引っ掛り等によって硬貨投入手段66内に残存し供給されなかった硬貨Qが投入搬送経路139に供給されることが可能になる。
こうしてステップb14では、モータMR4が停止され、矢符138方向に投入回転テーブル131が正回転され、投入された硬貨Qが投入搬送経路139に供給される。ステップb15において、ステップb12と同様、金種識別手段67によって次に検出されるべき硬貨突入時間間隔が予め定める所定時間W2以上であるか計測される。硬貨突入時間間隔が時間W2を超えて長いときステップb16に移る。ステップb16では、投入された硬貨Qが存在しないと判断し、モータMR4が停止され、また次のステップb17では、モータMR1が停止される。こうして硬貨投入手段66からの硬貨Qは、収納貯蔵手段64に収納されて貯蔵され各金種毎の枚数がメモリM1にストアされることになる。
図19は、準備金貯蔵手段68の準備金貯蔵空間96に予め定める準備金を貯蔵して補充するための動作を説明するためのフローチャートである。このとき硬貨投入手段66のモータMR4は停止しており、ソレノイドSL3の働きによってストッパ手段123の停止片124は下降し、硬貨Qを停止した状態となっている。ステップc1において、第2振分け機構72では、硬貨Qを収納貯蔵手段64の貯蔵入口62に導くように、振分け板118が電磁ソレノイドSL2によって角変位されている。ステップc2では、モータMR2が回転駆動されて搬送手段65の環状板98が搬送方向92に回転駆動される。ステップc3では、収納貯蔵手段64のモータMR1によって回転テーブル75が矢符81のように正転駆動される。こうして環状板98が搬送方向92に回転する動作が安定した状態で、収納貯蔵手段64の貯蔵出口63から硬貨Qが1枚ずつ共通搬送経路93に供給される。ステップc4では、金種識別手段67によって硬貨Qの金種が識別判定される。ステップc5において準備金貯蔵空間96に貯蔵するために補充されるように選択された硬貨Qの金種であることが判断されると、ステップc8で、その硬貨Qの搬送方向92の前端、すなわち搬送方向下流側の端部を検出する。そこでステップc9では、硬貨Qの前端の検出に応じて第1振分け機構71の振分け板107を上昇して、硬貨Qを補助搬送経路95に導く状態とする。準備金貯蔵空間96に、予め定める金種毎の硬貨Qが貯蔵された後には、ステップc10においてその準備金貯蔵空間96に硬貨Qを補助すべき動作を終了したものと判断し、次のステップc11に移る。準備金貯蔵空間96に硬貨Qを貯蔵すべきときには、ステップc10からステップc4に戻る。
前述のステップc5において、準備金貯蔵空間96に補充して貯蔵すべき硬貨Qの金種ではないことが判断されると、ステップc6では金種識別手段67によってその硬貨Qの前端、すなわち搬送方向92の下流側の端部を検出し、その後、ステップc7では、第1振分け機構71において、振分け板107を下降して、これによって硬貨Qは分岐搬送経路94に導かれ、第2振分け機構72を経て貯蔵入口62から収納貯蔵手段64の回転テーブル75上に供給される。
ステップc11では、準備金貯蔵空間96に、予め定める金種毎の硬貨Qの枚数が貯蔵されて、準備金が確保された後、第1振分け機構71では、振分け板107を図11に示されるように下降して、硬貨Qを分岐搬送経路94に導く状態とする。その後、ステップc12では、モータMR1を停止し、回転テーブル75を停止する。ステップc13では、モータMR1を、所定時間W3だけ矢符81の逆方向に回転して、回転テーブル75上に堆積された硬貨Qの山を崩すとともに、貯蔵出口63付近に滞留する硬貨Qが不用意に出口63から搬送経路91に出ていかないように回転テーブル75の内側方向に戻す。ステップc14では、モータMR1を停止する。
図19は、処理回路151の釣銭を排出口69に払出して排出する動作を説明するためのフローチャートである。図19において、処理回路151では、釣銭の払出し指令信号を発生し、これによってステップd1では、その払出し指令によって、ステップd2以降の動作を行う。このとき、モータMR4は停止したままであって、投入回転テーブル131は停止している。モータMR1は停止しており、回転テーブル75は停止している。さらにストッパ手段123の停止片124は、ソレノイドSL3の働きによって下降し、準備金貯蔵空間96の硬貨Qを停止したままとしている。
ステップd2では、第2振分け機構72において、電磁ソレノイドSL2の働きによって振分け板118は図8および図10の仮想線のようになっており、分岐搬送経路94の硬貨Qは、通路122から排出口69に導かれる状態となっている。
ステップd3では、モータMR2によって環状板98が回転駆動される。ステップd4において、第1振分け機構71において振分け板107が上昇されて硬貨Qが補助搬送経路95に搬送される初期状態とされる。環状板98の回転が安定した後、ステップd5では、ストッパ手段123の停止片124が図12の矢符128のように上昇し、準備金貯蔵手段68における準備金貯蔵空間96の硬貨Qが環状板98によって搬送方向92に搬送される。
ステップd6において硬貨有無センサ129によって払出される準備金の硬貨列の後端、すなわち搬送方向92の最も上流側に貯蔵された硬貨Qの端部が検出されたかが判断される。この硬貨列の後端の検出により準備金貯蔵空間96に貯蔵されていた硬貨Qがすべて搬送されたことを確認する。硬貨Qの後端が硬貨有無センサ129によって検出されていれば、次のステップd7においてストッパ手段123の停止片124が図12の実線で示されるように下降して、釣銭として排出口69に排出されず再度、搬送された硬貨Qを準備金貯蔵空間96に貯蔵し、準備金貯蔵空間96の硬貨Qを停止したままとする。
ステップd8において金種識別手段67によって検出される硬貨突入時間間隔が予め定める時間W5以上経過したかどうかが判断される。この時間W5は、2秒であってもよい。金種識別手段67への硬貨突入時間間隔が前述の時間W5以上であれば、準備金貯蔵空間96に貯蔵された硬貨の搬送が終了したものと判断し、次のステップd9では、モータMR2を停止して環状板98を停止する。
ステップd8において金種識別手段67への硬貨突入時間間隔が前記時間W5未満であれば、次のステップd10に移り、金種識別手段67によって金種の識別の判定が行われる。ステップd11において、釣銭の残額、すなわち釣銭の金額から排出口69にすでに払出して供給した釣銭の一部の金額を差し引いた釣銭の残額が演算される。この釣銭の残額が零であれば、ステップd8に移る。釣銭の残額が零でなければ、ステップd12に移り、その釣銭の残額を排出するために、釣銭のために選択された硬貨Qの金種が、金種識別手段67によって検出されたかどうかが判断される。釣銭に選択された金種であることが判断されると、ステップd13においてその硬貨Qの前端が検出され、ステップd14では、第1振分け機構によって振分け板107が図11に示されるように下降し、硬貨Qが分岐搬送経路94に搬送される状態とする。こうしてステップd15では、釣銭の残額が零になったかが判断され、零になっていれば、ステップd16において、第1振分け手段71の振分け板107を上昇し、硬貨Qを、補助搬送経路95に導く状態とする。
ステップd12において、金種識別手段67によって検出された硬貨Qの金種は、釣銭の残額のために選択された金種ではないことが判断されると、次のステップd17に移り、その硬貨Qの前端を検知し、ステップd18では、第1振分け手段71の振分け板107を上昇して、硬貨Qを補助搬送経路95に導く。こうして準備金貯蔵空間96から供給される準備金の硬貨Qが、釣銭のために使用されないときには、再び補助搬送経路95を経て準備金貯蔵空間96に戻される。したがって準備金のために必要な各金種毎の硬貨Qを、準備金貯蔵空間に貯蔵する動作を迅速に行うことができ、収納貯蔵手段64の貯蔵出口63から供給される硬貨Qを金種識別して準備金貯蔵空間96に補充する動作を短時間に終了することができる。
ステップd6において硬貨有無センサ129によって払出される準備金の硬貨列の後端がいまだ検出されていない場合であっても、ステップd20〜d28にて釣銭払出し動作が行われる。この払出し動作は前述のステップd10〜d18の動作と同様である。
本発明は、以下の実施の形態が可能である。
(1)硬貨の金種と各金種毎の枚数との予め定める組合せである準備金を貯蔵し、この組合せを構成する硬貨の少なくとも一部によって、1または複数種類の予め定める金額を達成することができる準備金貯蔵手段と、準備金貯蔵手段から搬送される硬貨の金種を識別する金種識別手段と、金種識別手段の識別結果を表わす出力に応答して、前記予め定める金額となるように、準備金貯蔵手段からの硬貨を選択的に排出する振分け手段とを含むことを特徴とする硬貨処理装置。
本発明に従えば、準備金貯蔵手段には、硬貨の準備金を貯蔵しておき、この準備金は、たとえば1円硬貨4枚、5円硬貨1枚、10円硬貨4枚、50円硬貨1枚、100円硬貨4枚、500円硬貨1枚であって、その金額は、999円であり、このような硬貨の金種と各金種毎の枚数との予め定める組合せによれば、たとえば釣銭などの1円から999円までのあらゆる種類の金額を達成することができる。したがって釣銭の金額が複数種類である場合であっても、各金額の釣銭を、準備金から、金種識別手段によって識別した硬貨の識別結果に基づいて、釣銭などの予め定める金額となるように、振分け手段によって硬貨を選択して排出する。したがって予め定める金額を達成する硬貨を迅速に排出することができるようになる。
本発明によれば、準備金貯蔵手段には、硬貨の金種と各金種毎の枚数との予め定める組合せである準備金を貯蔵しておくので、たとえば釣銭などの予め定める1または複数種類の金額を、その組合せを構成する硬貨を用いて、迅速に達成することができる。これによって、前記予め定める金額を構成する硬貨の排出を素早く行うことができるようになる。
(2)複数種類の硬貨を貯蔵する収納貯蔵手段を含み、振分け手段は、収納貯蔵手段から搬送される硬貨のうち、前記組合せの準備金となるように、硬貨を選択して準備金貯蔵手段に搬送されるように振分け、準備金貯蔵手段からの硬貨のうち、排出されない硬貨を、準備金貯蔵手段に戻すように振分けることを特徴とする硬貨処理装置。
本発明に従えば、収納貯蔵手段に収納して貯蔵されている硬貨の複数の各種類を金種識別手段によって識別して、準備金貯蔵手段に、前記組合せの硬貨の準備金が貯蔵されるように、振分け手段によって硬貨を選択して準備金貯蔵手段に搬送する。さらに準備金貯蔵手段から供給される硬貨のうち、たとえば釣銭などとしては用いられずに排出されない硬貨は、振分け手段によって再び準備金貯蔵手段に戻す。こうして準備金貯蔵手段には、自動的に、前記組合せの硬貨の準備金が貯蔵されることになるとともに、準備金貯蔵手段の硬貨の前記排出されない硬貨を、準備金貯蔵手段に戻すことによって、準備金貯蔵手段における前記組合せの硬貨を貯蔵する動作を迅速に行うことができる。
本発明によれば、収納貯蔵手段に収納されて貯蔵されている硬貨を用いて、準備金貯蔵手段に選択的に供給し、これによって準備金を構成する硬貨を、自動的に得ることができる。
(3)外部から投入される硬貨を収納貯蔵手段に供給する硬貨投入手段を含み、金種識別手段は、硬貨投入手段から収納貯蔵手段に供給される硬貨の金種を識別し、収納貯蔵手段に貯蔵される硬貨の各金種毎の枚数を計数するカウンタと、カウンタの出力に応答し、準備金の前記組合せを達成することができないとき、金種不足を表わす信号を導出する金種不足検出手段とを含むことを特徴とする硬貨処理装置。
本発明に従えば、硬貨投入手段によって外部から投入される硬貨は、収納貯蔵手段に供給されて貯蔵され、この硬貨投入手段から収納貯蔵手段に供給される硬貨の金種が、金種識別手段によって識別される。したがって収納貯蔵手段に収納されて貯蔵されている硬貨の各金種毎の枚数をカウンタで計数することができる。金種不足検出手段は、カウンタの出力に基づいて、準備金貯蔵手段で準備金として貯蔵される硬貨の前記組合せを達成することができないとき、収納貯蔵手段に収納貯蔵されている硬貨の金種が不足であることを表わす信号を導出して告知する。これによってたとえば作業者は、収納貯蔵手段で不足している金種の硬貨を補充する作業を行うことができる。したがって準備金貯蔵手段には、常時、前記組合せの硬貨を貯蔵しておくことができ、これによって予め定める1または複数種類の金額を、硬貨によって達成して排出することができる。
(4)複数種類の硬貨を貯蔵する収納貯蔵手段であって、この収納貯蔵手段の周囲のずれた位置に、硬貨が供給される貯蔵入口と、硬貨を1枚ずつ排出する貯蔵出口とを有する収納貯蔵手段と、硬貨を貯蔵出口から貯蔵入口に、搬送経路に沿って、この搬送方向で、搬送する搬送経路と、搬送経路の途中から貯蔵出口に、この搬送方向で連なる補助搬送経路とを有する循環搬送手段と、搬送経路の途中に設けられ、搬送される硬貨の種類を識別する金種識別手段と、金種識別手段よりも搬送方向上流側に設けられ、外部から投入される硬貨を搬送経路に供給する硬貨投入手段と、補助搬送経路の少なくとも一部分に形成された準備金を貯蔵する準備金貯蔵空間を有する準備金貯蔵手段と、搬送経路の金種識別手段よりも搬送方向下流に設けられ、金種が識別された硬貨を、収納貯蔵手段に導き、準備金貯蔵手段に導き、または排出する振分け手段と、制御手段であって、金種識別手段からの金種識別結果を表わす出力に応答し、硬貨投入手段からの硬貨を、振分け手段によって、収納貯蔵手段に導き、収納貯蔵手段からの硬貨を、振分け手段によって、収納貯蔵手段と準備金貯蔵手段とに選択的に導き、準備金貯蔵手段からの硬貨を振分け手段によって、準備金貯蔵手段と排出口とに選択的に導く制御手段とを含むことを特徴とする硬貨処理装置。
本発明に従えば、収納貯蔵手段に収納されて貯蔵されている硬貨は、貯蔵出口から循環搬送手段の搬送経路を経て貯蔵入口に戻ることができ、さらにこの循環搬送手段は、搬送経路の途中から貯蔵出口にわたる補助搬送経路を有し、補助搬送経路の少なくとも一部分は、準備金貯蔵手段の準備金貯蔵空間を構成する。
搬送経路の途中には、金種識別手段が設けられ、この金種識別手段は、硬貨投入手段によって外部から投入される硬貨と、収納貯蔵手段の貯蔵出口から供給される硬貨と、準備金貯蔵手段から供給される硬貨の金種をそれぞれ識別し、この搬送経路の金種識別手段よりも搬送方向下流には、振分け手段が設けられる。振分け手段は、金種識別手段からの出力に応答する制御手段の制御動作によって、外部から投入された硬貨投入手段による硬貨は、収納貯蔵手段にまず導かれて、外部から投入された硬貨が一旦、収納貯蔵手段に貯蔵される。準備金貯蔵手段には、その収納貯蔵手段の貯蔵出口からの硬貨が、準備金が達成される硬貨の金種毎の枚数となるように供給されて貯蔵される。釣銭などの硬貨の排出時、準備金貯蔵手段からの硬貨を選択的に排出口に導く。
(5)制御手段は、準備金貯蔵手段の準備金貯蔵空間に貯蔵する硬貨の複数の各種類と、各種類毎の枚数とが、予め定める組合せとなるように、収納貯蔵手段からの硬貨を、振分け手段によって振分けることを特徴とする硬貨処理装置。
本発明に従えば、準備金貯蔵手段には、準備金として、硬貨の金種と各金種毎の枚数との予め定める組合せが貯蔵される。したがって予め定める1または複数種類の金額を達成する硬貨を、迅速にたとえば釣銭などのために、排出口に排出して供給することができるようになる。しかもこの準備金は、収納貯蔵手段の硬貨を用いるので、準備金を自動的に前記組合せで貯蔵しておくことができ、自動化が可能である。
本発明によれば、準備金貯蔵手段から供給される硬貨のうち、釣銭などとして排出されることがなかった残りの硬貨を、準備金貯蔵手段に再び戻すようにしたので、準備金の前記組合せを達成するには、排出された硬貨だけを、収納貯蔵手段から補給すればよい。これによって準備金貯蔵手段に貯蔵する準備金を構成する硬貨を、素早く行うことができるようになる。
(6)硬貨投入手段からの硬貨の金種識別手段による出力に応答して釣銭を演算する釣銭演算手段を含み、制御手段は、釣銭演算手段の出力に応答し、準備金貯留手段からの硬貨が、釣銭金額だけ排出されるように、振分け手段を制御することを特徴とする硬貨処理装置。
本発明に従えば、たとえば自動販売機などにおいて、釣銭演算手段によって釣銭を演算し、その釣銭金額が達成されるように、準備金貯蔵手段からの硬貨を、金種識別手段によって識別し、振分け手段を動作させて排出口に排出する。こうして釣銭を迅速に排出口に排出することができるようになる。
本発明の実施の他の形態では、準備金貯蔵手段には、予め定める前記組合せの硬貨が貯蔵され、その準備金を構成する全ての硬貨を、たとえば釣銭などとして排出口に排出するように構成してもよい。このような実施の形態では、金種識別手段は、準備金貯蔵手段からの硬貨の金種を識別する動作を行わず、制御手段は、釣銭などの排出時には、準備金貯蔵手段からの硬貨の全てを、排出口に排出する。これによって制御手段の構成の簡略化を図ることができる。
本発明によれば、準備金貯蔵手段に収納貯蔵手段から供給すべき硬貨のうち、前記組合せを達成することができないとき、金額不足を告知するようにしたので、作業者は、不足している金種の硬貨を、収納貯蔵手段に補給する作業を確実に行うことができる。これによって準備金貯蔵手段に、前記組合せの硬貨を、常に確実に貯蔵しておくことができる。したがって釣銭などの金額を、確実に排出することができるようになる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。したがって前述の実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は、請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。
さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
本発明によれば、収納貯蔵手段に貯蔵された硬貨は特定の金種に偏ることなくランダムに循環搬送され、金種識別手段は搬送される硬貨の種類を識別し、所望の硬貨を検知したとき振分け手段が選択的に排出するなどして動作する。こうした還流方式を採用することによって、従来のように複数の金種別スタッカや金種別搬送経路を確保しなくても済むため、金種の増加にも容易に対処できる。
金種識別手段の検知領域において、硬貨搬送経路を傾斜させて、搬送経路の下方側端に硬貨位置決め部を設けることによって、硬貨の位置が安定するため、金種識別精度が向上する。
金種識別手段の搬送上流側に硬貨を供給するための硬貨投入手段を設けることによって、金種識別手段による金種識別が可能になるため、投入された金種、枚数および合計金額を正確に管理することができる。
本発明によれば、たとえば釣銭などの用途のために、準備金貯蔵手段に、予め定める準備金を硬貨で貯蔵しておき、これによって釣銭などとして希望する金額の硬貨を排出する動作を迅速に行うことができる。
本発明によれば、搬送経路の途中に設けられた金種識別手段によって、収納貯蔵手段、準備金貯蔵手段または硬貨投入手段からの各硬貨の金種を識別するために兼用することができ、構成の簡略化を図ることができる。
本発明によれば、循環搬送手段の搬送経路および補助搬送経路では、連続した移動面上で硬貨が並んだ姿勢とされ、したがって硬貨が積層されて堆積される構成ではないので、構成を低くすることができ、小型化が可能になる。
さらに本発明によれば、収納貯蔵手段の回転テーブルの半径方向外方に、循環搬送手段の搬送経路と補助搬送経路とを形成するようにしたので、このことによってもまた、構成の小型化を図ることができる。こうして本発明によれば、希望する硬貨を、素早く排出することができ、またその構成を簡略化して小型化を図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
本発明のこれらの目的とそれ以外の目的と、特色と利点とは、下記の詳細な説明と図面とから一層明確になるであろう。
図1は、本発明の実施の一形態を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施の一形態を示す斜視図である。
図3は、本発明の実施の一形態の構成を示す平面図である。
図4は、本発明の実施の一形態の電気的構成を示すブロック図である。
図5は、動作を示すフローチャートである。
図6(a)〜(h)は、金種の出現確率を解析した結果の各例を示すグラフである。
図7(a)および(b)は、硬貨処理装置の構成例を示すブロック図であり、図7(a)は図1〜図3で示した構成例を示し、図7(b)は他の構成例を示す。
図8は、本発明の実施の他の形態の硬貨処理装置61の簡略化した平面図である。
図9は、収納貯蔵手段64の簡略化した断面図である。
図10は、振分け手段73の簡略化した斜視図である。
図11は、振分け手段73を簡略化して示す周方向展開図である。
図12は、準備金貯蔵手段68の一部を簡略化して示す斜視図である。
図13は、硬貨投入手段66の簡略化した断面図である。
図14は、共通搬送経路93と投入搬送経路139とが接続される接続位置付近の簡略化した平面図である。
図15は、図8〜図14に示される本発明の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
図16は、図15の処理回路151の動作を説明するためのフローチャートである。
図17は、処理回路151の入金動作を説明するためのフローチャートである。
図18は、準備金貯蔵手段68の準備金貯蔵空間96に予め定める準備金を硬貨で貯蔵して補充するための動作を説明するためのフローチャートである。
図19は、処理回路151の釣銭を排出口69に払出して排出する動作を説明するためのフローチャートである。

Claims (12)

  1. 複数種の硬貨を貯蔵するための収納貯蔵手段と、
    収納貯蔵手段に貯蔵された硬貨を搬送経路に沿って搬送し、収納貯蔵手段に還流するための循環搬送手段と、
    搬送される硬貨の種類を識別するための金種識別手段と、
    金種識別手段の識別結果に基づいて、搬送される硬貨のうち所望の硬貨を選択的に排出するための振分け手段とを備えることを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 金種識別手段の検知領域において、硬貨搬送経路が搬送直交方向に沿って傾斜し、搬送経路の下方側端に硬貨位置決め部が設けられることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
  3. 貯蔵手段の搬送下流側かつ金種識別手段の搬送上流側に、循環搬送手段へ硬貨を供給するための硬貨投入手段が設けられることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
  4. 硬貨の準備金を貯蔵し、搬送経路の金種識別手段よりも上流側に供給する準備金貯蔵手段を含み、
    振分け手段は、金種識別手段の金種識別結果に基づいて、金種が識別された硬貨のうち、所望の硬貨を選択的に、収納貯蔵手段に導き、準備金貯蔵手段に導き、または排出することを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
  5. 収納貯蔵手段は、硬貨が供給される貯蔵入口と、硬貨を1枚ずつ排出する貯蔵出口とを有し、
    循環搬送手段は、
    硬貨を、貯蔵出口から貯蔵入口に連なる搬送経路に沿って、この搬送方向で、搬送し、
    貯蔵入口よりも上流位置の振分け手段から貯蔵出口にこの搬送方向で連なる補助搬送経路を有し、
    準備金貯蔵手段は、
    補助搬送経路の少なくとも一部分に形成された準備金を貯蔵する準備金貯蔵空間を有することを特徴とする請求項4記載の硬貨処理装置。
  6. 準備金貯蔵手段は、準備金貯蔵空間の搬送方向の最下流の位置に、硬貨を停止可能とするストッパ手段を備えることを特徴とする請求項5記載の硬貨処理装置。
  7. 外部から投入される硬貨を前記搬送経路に供給する硬貨投入手段を備え、
    金種識別手段は、収納貯蔵手段からの硬貨と、準備金貯蔵手段からの硬貨と、硬貨投入手段からの硬貨との各金種を識別することを特徴とする請求項4記載の硬貨処理装置。
  8. 前記搬送経路は、硬貨が、連続した移動面上で並んだ姿勢で搬送され、
    前記補助搬送経路は、硬貨が、連続した移動面上で並んだ姿勢で貯留されることを特徴とする請求項5記載の硬貨処理装置。
  9. 収納貯蔵手段は、
    鉛直軸線まわりに回転可能な回転テーブルと、
    この回転テーブルを回転駆動する収納駆動源とを含み、
    貯蔵入口と貯蔵出口とは、回転テーブル上に臨んでおり、
    搬送経路と補助搬送経路とは、回転テーブルの半径方向外方に、配置され、
    振分け手段によって硬貨が排出される排出口は、回転テーブルの半径方向の搬送経路よりも外方に配置されることを特徴とする請求項5記載の硬貨処理装置。
  10. 振分け手段は、
    金種識別手段の搬送方向下流に配置され、貯蔵入口および排出口に導く硬貨と、補助搬送路に導く硬貨とに、振分ける第1振分け機構と、
    第1振分け機構によって貯蔵入口および排出口に導かれた硬貨を、貯蔵入口に導く硬貨と、排出口に導く硬貨とに振分ける第2振分け機構とを含むことを特徴とする請求項9記載の硬貨処理装置。
  11. 循環搬送手段は、
    収納貯蔵手段の回転テーブルと同心に回転可能に設けられる環状板と、
    環状板を搬送方向に回転駆動する搬送駆動源とを含み、
    環状板の移動面は、搬送経路の第1振分け機構よりも搬送方向上流側の共通搬送経路と、補助搬送経路とを形成し、
    第2振分け機構は、搬送経路の第1振分け機構よりも下流側の分岐搬送経路に設けられることを特徴とする請求項10記載の硬貨処理装置。
  12. 複数種類の硬貨を貯蔵する収納貯蔵手段と、
    収納貯蔵手段からの硬貨を、硬貨が、連続した移動面上で並んだ姿勢で貯留する準備金貯蔵手段と、
    準備金貯蔵手段からの硬貨の金種を識別する金種識別手段と、
    金種識別手段の金種識別結果に基づいて、所望の硬貨を選択的に排出する振分け手段とを含むことを特徴とする硬貨処理装置。
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