JPH0665969U - 小型両替機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 主としてパチンコ、スロットマシン等の遊技
場にあって、特に千円札を百円コインに両替する機械を
限界に近いサイズにコンパクト化し、少しの余剰スペー
スに設置することができるようにする。 【構成】 ケーシングの上部に設けられたコイン投入口
と、そのコイン投入口と連通するホッパーフィードと、
そのホッパーフィードの下方に設けられた紙幣のローデ
ィング機構及び識別システムと、前記ローディング機構
の末端に設けられた紙幣の送り落とし機構と、その紙幣
の送り落とし機構と連通する紙幣スタッカとを有するこ
ととする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は小型両替機、主としてパチンコ、スロットマシン、ゲームセンター 等の遊技施設において設置して有効な小型両替機に関する。

【０００２】

【考案の背景】

一般的に、上記した遊技施設にあって、パチンコ玉やゲーム用のメタルの貸 出は最低単位が百円とされており、そのパチンコ玉やゲームメタルの自動貸出機 とともに両替機も設置されることとなる。しかしながら、従来の両替機は機構が 複雑なためサイズも大型化され、施設内にあって大きな設置スペースが要求され ることとなり、ゲーム機械の設置数等にも不利な影響を与えるものとなっていた 。

【０００３】

【考案の目的】

そこで、本考案は上記した従来の実情に着目してなされたもので、かかる問 題点を解消して、極限に近くサイズをコンパクト化し、施設内に生じた余りのス ペースでも十分に設置することができる、特に千円札を百円硬貨へ両替する専用 の小型両替機を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、本考案に係る小型両替機はケーシングの上部に 設けられたコイン投入口と、そのコイン投入口と連通するホッパーフィードと、 そのホッパーフィードの下方に設けられた紙幣のローディング機構及び識別シス テムと、前記ローディング機構の末端に設けられた紙幣の送り落とし機構と、そ の紙幣の送り落とし機構と連通する紙幣スタッカとを有することを特徴としてい る。

【０００５】

【作用】 かかる構成としたこと、即ちコインのホッパーフィードと紙幣のローディン グ機構、スタッカの位置関係及び紙幣のローディングから収納への機構によって 、奥行き、幅、加えて高さサイズを必要最小限のものとすることができ、そのう え、機構が簡易化されることで故障の発生もほとんどないものとなるのである。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を図面を参照して説明する。図１は本考案を実施 した小型両替機の縦断面側面図、図２は同じくコイン取出口に取り付けられる蓋 片を示す縦断面側面図である。

【０００７】 これらの図にあって１は縦長の略直方体とされたケーシングであり、このケ ーシング１の上面には施錠される開閉蓋を有したコイン（百円硬貨）の投入口２ となっており、そのコインの投入口２は直下に設けられたホッパーフィード３と 連通されている。

【０００８】 このホッパーフィード３は上面を開口したホッパー部４と、そのホッパー部 ４の下面開口と連通するフィーダー部５とより構成される。このフィーダー部５ は上面に回転円盤を備え、その回転円盤の周縁よりに五つのコイン受穴を形成し たものとなっており、そのコイン受穴は各々コイン直径と略一致する径とコイン 一枚分の深さを有したものとされている。即ち、そのコイン受穴には各々コイン が一枚づつ計五枚が受け入れられ、回転円盤が水平方向に二回転することで計十 枚のコインをコイン取出口６へ送出するものとなっている。

【０００９】 このホッパーフィード３の下方には紙幣（千円札）のローディング機構７が 設けられている。このローディング機構７は前端に紙幣挿入部８が備えられてお り、入口付近にはその紙幣の挿入を感知する光センサースイッチが設けられ、そ の光センサースイッチにより、ローラやベルト等のローディングメカニズムが起 動されることとなっている。

【００１０】 また、前記ローディング機構７には主として紙幣の真贋を識別する識別シス テム９が付設されている。本実施例にあって、この識別システムは光学系タイプ のものを想定しており、挿入された紙幣に対して当てられた光の反射、透過によ り得られたデータを予めメモリーさせた真正紙幣のデータと比較することでその 真贋が判定される。この識別システム９による判定の結果、真正の紙幣とされた 場合にはさらに装置の奥方へローディングされるが、否の場合にはローディング 機構７が逆転してその紙幣を紙幣挿入部８へ排出する。なお、本実施例にあって は千円札以外の紙幣はすべて排出されることとなる。

【００１１】 前記した識別システム９で挿入紙幣が真正なものと判定され、所定位置まで その紙幣がローディングされてくると、位置検出兼引き抜き防止センサーがそれ を検知して前記フィーダー部５が駆動することとなる。また、ローディング機構 ７は装置内の後部にあって紙幣を下方へガイドし、断面略Ｓ字状とした一対のガ イドバー１０にその両側縁が導かれるものとなっている。

【００１２】 このガイドバー１０への紙幣の位置決めがセンサーにより確認されると、モ ータ１１が起動し、ギアー群１２を作動させて、前記ガイドバー１０が相互に内 方に向けて１８０度回転する。この回転によって紙幣はガイドバー１０による保 持が解かれ、そのガイドバー１０の下方に設けられたスタッカ１３内へ一枚づつ 落下収納されていく。そして、このスタッカ１３の着脱はケーシング１の前面、 左右の任意位置に設定できる。

【００１３】 また、図中１４は装置の電源であり、そこからＡＣ１００Ｖコンセントへ接 続されるプラグを備えたコード１５が引き出されているが、このコード１５はケ ーシング１に形成された複数の挿通孔のうち、状況に合ったものを選択して外部 へ出されている。

【００１４】 さらに、前記したコイン取出口６の前面には蓋片１６が装備されているが、 この蓋片１６は蝶番を排し、開口に架設された支持ピン１７で吊持されている。 また、この支持ピン１７はガイド溝１８の上端に掛合されるものとされ、蓋片１ ６は前後へのスイングと、ガイド溝１８を利用しての上方へのスライドを可能と している。１９はそのスライド操作時の指等の挿入孔を示している。即ち、千円 札を数枚連続して両替した場合、コイン取出口６にコインが溜まることで、蓋片 １６がつかえてしまった時、上方へスライドさせることでその溜まったコインを 取り出せるように図っている。

【００１５】 本実施例に係る小型両替機は上記のように構成される。この実施例では千円 札を百円硬貨十枚への両替としたが、構成を応用して千円札によるプリペイカー ドの販売やプリペイカードを利用してコインへの交換も実施することができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案に係る小型両替機は上述のように構成され、作動する。そのため、コ インの流れや紙幣の流れに必要以上の空間が排除され、全体として極めてコンパ クトなものとなり、遊技施設等にあって生じた余りスペースに十分設置可能なも のとなっている。また、機構的にも簡易化されているので、故障も少なく、価格 も低廉なものとして需要者に供給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施した小型両替機の縦断面側面図で
ある。

【図２】コイン取出口の蓋片の縦断面側面図である。

【符号の説明】

１ ケーシング ２ コインの投入口 ３ ホッパーフィード ４ ホッパー部 ５ フィーダー部 ６ コイン取出口 ７ ローディング機構 ９ 識別システム １０ ガイドバー １３ スタッカ １６ 蓋片 １８ ガイド溝

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシングの上部に設けられたコイン投
   入口と、そのコイン投入口と連通するホッパーフィード
   と、そのホッパーフィードの下方に設けられた紙幣のロ
   ーディング機構及び識別システムと、前記ローディング
   機構の末端に設けられた紙幣の送り落とし機構と、その
   紙幣の送り落とし機構と連通する紙幣スタッカとを有す
   ることを特徴とする小型両替機。
2. 【請求項２】 前記したホッパーフィードには水平回転
   式のフィーダを備え、紙幣の送り落とし機構には断面Ｓ
   字状をしたガイドバーを一対備えたことを特徴とする請
   求項１に記載の小型両替機。
3. 【請求項３】 コインの取出口にはスイングし、かつス
   ライド可能な蓋片を備えたことを特徴とする請求項１ま
   たは請求項２に記載の小型両替機。
4. 【請求項４】 高さ４００ｍｍ以下、奥行２００ｍｍ以
   下、幅１２０ｍｍ以下のサイズとしたことを特徴とする
   請求項１または請求項２及び請求項３に記載の小型両替
   機。