JPWO2002022930A1 - 耐熱性捲縮糸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、耐熱高機能繊維糸条に撚りを加えた後、熱処理により撚りセットを行い、次いで前記撚りの解撚を行う捲縮糸の製造方法において、撚りセット後の糸条のスナール指数が6.5以下であることを特徴とする耐熱性捲縮糸の製造方法に関し、生産性、設備またはコストなどの点で実用的な耐熱性捲縮糸の製造方法を提供する。

Description

技術分野
本発明はアラミド繊維等の耐熱性捲縮糸の製造方法に関する。さらに詳しくは、良好な伸縮伸長率と優れた外観を有し、製編織布帛に伸縮性と嵩高性を付与しうる耐熱性捲縮糸を提供するための耐熱性捲縮糸の製造方法、具体的には耐熱高機能繊維糸条に撚りを加えた後、熱処理により撚りセットを行い、撚りセット後のスナール指数が6.5以下である糸条を得、該糸条の撚りの解撚を行う製造方法に関する。
本発明はまた、上記特定の撚りを加えた後に、好ましくは減圧下に、高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理を行うことを特徴とする工業的量産に有利な耐熱性捲縮糸の製造方法に関する。
さらに、本発明は、アラミド繊維等の耐熱性捲縮糸の工業的製造に好適な糸条ボビンに関する。
背景技術
ナイロンやポリエステル繊維等の汎用熱可塑性合成繊維は約250℃前後で溶融するのに対して、アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維等の耐熱性に優れた耐熱高機能繊維は約250℃前後では溶融せず、その分解温度は約500℃前後と高温である。また、前記非耐熱性汎用繊維であるナイロンやポリエステルの限界酸素指数は約20前後であり、空気中でよく燃焼するのに対して、上記耐熱高機能繊維の限界酸素指数は約25以上であって、空気中では熱源である炎を近づけることによって燃焼するが、炎を遠ざけると燃焼を続けることができない。このように、耐熱高機能繊維は耐熱性および難燃性に優れた素材である。例えば耐熱高機能繊維の一種であるアラミド繊維は炎や高熱に曝される危険の大きい場面での衣料製品、例えば消防服、自動車レース用のレーシングスーツ、製鉄用作業服、溶接用作業服等に好んで用いられている。中でも、これら耐熱性と高強度特性を併せ持ったパラ系アラミド繊維は引裂き強さと耐熱性を要するスポーツ衣料や作業服などに利用されており、また刃物によって切れにくいことから作業用手袋などにも利用されている。一方、メタ系アラミド繊維は、耐熱性とともに耐候性・耐薬品性にも優れており、消防服や断熱フィルター、電気絶縁材料に用いられている。
従来、これら耐熱高機能繊維を衣料製品などの製品の形で利用するに当たっては、捲縮のないフィラメントや紡績糸の形態で利用されているにすぎなかった。その場合、これら捲縮のないフィラメントや紡績糸の形態では布地に加工しても該布地は伸縮性を示さないため、そのような布地からなる消防服やレーシングスーツ、作業服等の衣料製品は、着用時に活動しにくいという難点があり、特に精密部品を取り扱う航空機産業や情報機器産業で使用される作業手袋においては、着用時の作業性が悪いので作業効率の低下につながり、いずれにせよ耐熱繊維製品の活動性または作業性の改善が求められている。
ナイロン、ポリエステル繊維など一般の熱可塑性合成繊維からは、その熱セット性を利用して高度な捲縮性を持つ捲縮フィラメント糸を製造することは容易であって、例えば撚りを加えて加熱後冷却して熱セットを付与して捲縮させる仮撚り法、矩形空間に糸条を押し込んで座屈させた後熱セットする押し込み法等の捲縮付与方法が確立され広く行われているところである。
他方、耐熱高機能繊維は非熱可塑性であるが故に熱セット性に乏しく、前記仮撚り法や押し込み法による加工条件および方法をそのまま適用して捲縮フィラメント糸を製造することはできないかまたは極めて困難であるため、耐熱高機能繊維に適合した捲縮付与方法は未だ確立されるに至っておらず、これまで耐熱高機能繊維は捲縮のないフィラメントや紡績糸の形態でのみ使用されてきたのである。
しかしながら、耐熱高機能繊維に捲縮を付与する方法ないしは耐熱性捲縮糸についての研究、提案は多数なされてきている。例示するならば、耐熱性機能繊維例えば全芳香族ポリアミド繊維等から紡糸条件を工夫することによって、特別な捲縮付与方法・装置に頼ることなく、捲縮能を有する耐熱性捲縮繊維を製造する方法(特開昭48−19818)、パラ配向芳香族ポリアミド等の光学異方性ドープを乾式ジェット湿式紡糸した後スタフィングボックスで室温にて捲縮付与し、弛緩状態で乾燥することからなる、非加熱押し込み法(特開昭53−114923)、高弾性率繊維例えばパラ系アラミド繊維に低弾性率繊維を混合して押込捲縮を付与する方法(特開平1−192839)、例えばパラ系アラミドと硫酸とからなる光学異方性ドープを特定条件で乾湿式紡糸して得られるアラミド自己捲縮フィラメント(特開平3−27117)、アラミド繊維をその分解開始温度以上、分解温度未満(メタ系アラミド繊維の場合390℃以上460℃未満)に加熱した非接触ヒーターを用い仮撚り捲縮加工した後、弛緩熱処理する連続的製造方法(特開平6−280120)などが公知である。だが、公知方法のいずれにおいても、工程管理の容易性、設備の簡易性、優れた生産性、低コスト等の実用化可能性の観点からすれば克服すべき技術的課題のすべてが揃って解決されているわけではなく、従って製造時において糸条が劣化するのを極力避け、伸縮伸長率等に優れた品質の耐熱性捲縮糸も未だ市場化されていないのが現状である。
発明の開示
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みて、生産性、設備、コストなどの点で実用的な耐熱性捲縮糸の製造方法を提供すること、ならびに捲縮加工処理時の糸条の品質劣化を極力抑え、伸縮性、耐熱性、強度および外観ともに優れた品質の耐熱性捲縮糸を提供することを目的とする。
本発明者らの一部は、例えばアラミド繊維等の耐熱高機能繊維糸条に撚りを加え、高温高圧水蒸気または高温高圧水処理(以下、単に高温高圧水蒸気処理と総称する。)を行った後、前記撚りを解撚させることを特徴とする耐熱性捲縮糸を工業的に容易に製造する方法を提供した(特願平11−361825)。
本発明者らは、この耐熱性捲縮糸の製造方法について、さらに鋭意検討を加えた結果、耐熱高機能繊維糸条に撚りを加えた後、熱処理により撚りセットを行ない、ついで撚りの解撚を行う耐熱性捲縮糸の製造方法において、撚りセット後のスナール指数が6.5以下である場合には、撚りは十分に固定されていることを知見した。該方法により製造された耐熱性捲縮糸の伸縮伸長率が伸縮性布帛を得るのに十分であること、さらにこのような伸縮性布帛を使用すると伸縮性、耐熱性、強度および外観共に優れた品質の理想的な衣料製品(例えば消防服、自動車レース用のレーシングスーツ、製鉄用作業服、溶接用作業服等)が得られることを知見した。
本発明者らは、さらに上記耐熱性捲縮糸の製造方法を工業的量産に有利なように改良することを検討した。
具体的には、上記高温高圧水蒸気処理を用いた製造方法にしたがって、耐熱性捲縮糸を工業的に大規模に製造する場合、高温高圧水蒸気処理による熱セットが表面と内部では不均一になるという問題が生じていた。すなわち、工業的に大規模に製造する場合、ボビン巻取り量を多くすることにより、一度に大量の糸条を高温高圧水蒸気処理することが、より効率的な製造とより安価な製品の供給のために好ましい。しかし、そうすると糸条チーズまたは糸条コーンの内部に高温高圧水蒸気または高温高圧水(以下、単に「高温高圧水蒸気」と総称する)が供給されず、糸条チーズまたは糸条コーンの内部の糸条(ボビンのシリンダーに近い部分に巻き取られている糸条)の熱セットが不十分になる。一方、処理時間を長くする等して、糸条チーズまたは糸条コーンの内部(以下、単に内部という)にも十分に高温高圧水蒸気を供給し、内部の糸条の熱セットを十分に行おうとすると、糸条チーズまたは糸条コーンの表面(以下、単に表面という)の糸条(ボビンのシリンダーに遠い部分に巻き取られている糸条)の熱による脆化が起こる。
そこで、本発明者らは、上記問題を改善すべく鋭意検討した結果、高温高圧水蒸気処理を行う前に密封装置内を減圧することにより、表面と内部における高温高圧水蒸気による熱セットの均一性を改善することができるという知見を得た。またかかる工程によれば、高温高圧水蒸気処理の時間も短くて済むという思いがけない知見も得た。これにより、製造の効率化を図ることができるばかりか、高温高圧水蒸気処理による糸条の品質劣化を防止することもできる。
また、糸条ボビンについても、工業的量産に伴う上記問題点を解決すべく、検討を加え、耐熱性糸条ボビンのシリンダーまたは/およびフランジに孔径が約2〜9mm程度の小孔を設けることにより、内部にも高温高圧水蒸気を効率よく供給でき、表面と内部とにおける熱セットの均一性を改善することができるという知見を得た。特に、孔径については、小さすぎると内部への高温高圧水蒸気の供給が十分ではなく、または穴が詰まることがあり、大きすぎると耐熱性捲縮糸に型がつくため、上記範囲が好ましいことがわかった。
また、開孔度についても検討したところ、開孔度が約1〜20%程度であることが好ましいことがわかった。
本発明者らは、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)耐熱高機能繊維糸条に撚りを加えた後、熱処理により撚りセットを行い、次いで前記撚りの解撚を行う耐熱性捲縮糸の製造方法において、撚りセット後の糸条のスナール指数が6.5以下であることを特徴とする耐熱性捲縮糸の製造方法、
(2)耐熱性捲縮糸の伸縮伸長率が6%以上であることを特徴とする前記(1)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(3)耐熱高機能繊維糸条に施される撚りセットのための熱処理が、高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(4)高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理が、130〜250℃の温度下で行われることを特徴とする前記(3)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(5)撚りを加えた耐熱高機能繊維糸条を糸条ボビンに巻層して糸条コーンまたは糸条チーズを作製し、該糸条コーンまたは糸条チーズを密封装置内に装填し、該密封装置内を減圧したのち、高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理により撚りセットを行い、ついで前記撚りの解撚を行うことを特徴とする前記(3)または(4)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(6)密封装置内の減圧後の圧力が5.0×10〜5.0×10Paであることを特徴とする前記(5)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(7)高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理を0.5〜100分間行うことを特徴とする前記(5)または(6)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(8)糸条コーンまたは糸条チーズの巻厚が15mm以上、巻密度が0.5g/cm以上であることを特徴とする前記(5)〜(7)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(9)耐熱高機能繊維糸条に加えられる撚りが、下記式で表される撚り係数K5,000〜11,000を有することを特徴とする前記(1)〜(8)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
K=t×D1/2〔但し、t:撚り数(回/m)、D:繊度(tex)を表す。〕
(10)耐熱高機能繊維が、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維からなる群から選ばれる繊維であることを特徴とする前記(1)〜(9)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(11)パラ系アラミド繊維がポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維である前記(10)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(12)前記(1)〜(11)のいずれかに記載の方法により製造された耐熱性捲縮糸、当該耐熱性捲縮糸からなる布帛または当該布帛からなる衣料製品、
(13)撚りを加えた耐熱高機能繊維糸条を糸条ボビンに巻層して糸条コーンまたは糸条チーズを作製する工程、該糸条コーンまたは糸条チーズを密封装置内に装填し、該密封装置内を5.0×10〜5.0×10Paに減圧する工程、該密封装置内に高温高圧水蒸気または高温高圧水を供給し該密封装置内の温度を130〜250℃に昇温する工程を含むことを特徴とする糸条コーンまたは糸条チーズの処理方法、
(14)ボビンのフランジ部または/およびシリンダー部に、孔径2〜9mmで、開孔度1〜20%の小孔を設けた耐熱性糸条ボビン、
(15)前記(14)に記載の耐熱性糸条ボビンに撚りを加えた耐熱高機能繊維糸条を巻層した糸条コーンまたは糸条チーズを用いて熱処理による耐熱高機能繊維糸条の撚りセットを行うことを特徴とする前記(1)〜(11)に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法、
(16)糸条ボビンが前記(14)に記載の耐熱性糸条ボビンであることを特徴とする前記(13)に記載の糸条コーンまたは糸条チーズの処理方法、および、
(17)装置内を密封することができる密封手段と、5.0×10〜5.0×10Paに減圧する減圧手段と、高温高圧水蒸気または高温高圧水を供給する供給手段と、供給された高温高圧水蒸気または高温高圧水の温度を130〜250℃の範囲内に0.5〜100分間維持するよう制御する制御手段と、高温高圧水蒸気または高温高圧水処理後、内部の水を排水する排水手段と放圧のための排気手段とを有することを特徴とする耐熱高機能繊維糸条の捲縮加工処理装置、
に関する。
発明を実施するための最良の形態
本発明方法は、具体的には耐熱高機能繊維等からなる糸条に先ず第1(SまたはZのいずれか)の撚りを加え、これを例えばアルミニウム製などの耐熱性ボビンに巻き上げ、熱セット、好ましくは特定温度範囲での高温高圧水蒸気雰囲気下または高温高圧水で所定時間処理を行って、撚りを固定する。次いで前記撚りとは逆方向の第2の撚り(ZまたはS)を与えて解撚させることにより耐熱性捲縮糸を製造するものである。
本発明方法によれば、第1の撚りをかけることによって糸条を構成する単繊維は螺旋状の複雑な形態を取り、その形状が熱の作用、好ましくは高温高圧水蒸気または高温高圧水の作用によって固定される。しかるに次の逆方向撚りによる解撚によって、単繊維は第1の撚りを与えられた時の形状を記憶したまま逆の撚りによる拘束から解き放たれようとして夫々の配置を取ろうとし結果として捲縮糸の形態になる。
本発明における耐熱高機能繊維としては、限界酸素指数約25程度以上の難燃性と示差走査熱量測定法による熱分解温度約400℃程度以上とを有する繊維が好ましい。その例としては、例えば、アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維(例えば株式会社クラレ製、商品名ベクトラン)、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(例えば東洋紡株式会社製、商品名ザイロン)などが挙げられる。アラミド繊維にはメタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維があり、前者としては、例えばポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(デュポン社製、商品名ノーメックス)などのメタ系全芳香族ポリアミド繊維が挙げられる。後者としては、例えばポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(東レ・デュポン株式会社製、商品名ケブラー)およびコポリパラフェニレン−3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商品名テクノーラ)などのパラ系全芳香族ポリアミド繊維が挙げられる。
中でも最も好ましいのはパラ系アラミド繊維、特にポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維である。また、メタ系アラミド繊維も好ましい。
本発明にかかる耐熱性捲縮糸の製造方法においては、まず第一に耐熱高機能繊維からなる糸条に第1の撚りを加える。
該耐熱高機能繊維からなる糸条は、上記繊維からなるフィラメントまたは上記繊維を紡績した糸など種々の形態をとってよい。また、該糸条は、上記繊維の2種以上が混紡または合撚されていてもよい。また、該糸条は、耐熱高機能繊維と他の繊維、好ましくはポリエステル繊維またはナイロン繊維との混紡糸または合撚糸であってもよい。この場合、耐熱高機能繊維が他の繊維に対して約50重量%程度以上含有されていることが好ましい。
該耐熱高機能繊維からなる糸条は、極細い単繊維が集まって糸条を形成しているものを用いるのが好ましい。例えば、繊度0.17texの単繊維が131〜262本束ねられて合計繊度が22.2〜44.4texの糸条を形成しているものを使用するのが本発明においてはより好ましい。本発明に用いる単繊維繊度は約0.02〜1.0tex程度、より好ましくは約0.05〜0.5tex程度が好適である。単繊維は細いほどしなやかさがあり衣料としては好ましいが、逆に本発明の耐熱性捲縮糸を製造する工程で毛羽が発生しやすく加工しにくくなるため、本発明においては上述のように0.02tex以上の繊度を有する単繊維を用いるのが好ましい。また、単繊維は太いほど刃物などで切りにくくなるので作業用手袋など防護衣料の用途には好ましいが、逆に剛性が高くなるので衣料などの最終製品に必要なしなやかさが欠けてくるため、本発明においては上述のように1.0tex以下の繊度を有する単繊維を用いるのが好ましい。かかる単繊維を束ねて形成されている本発明で用いる糸条は撚糸と解撚ができる太さであれば特に制限はないが、合計繊度が約5〜400tex程度である糸条が加工しやすく好適である。
上記糸条に加えられる撚りは、下記式;
K=t×D1/2〔但し、t:撚り数(回/m)、D:繊度(tex)を表す。〕
で表わされる撚り係数(K)が約5,000〜11,000程度であることが好ましく、約6,000〜9,000程度であることがより好ましい。糸条に加えられる撚りは、糸条を実用に適する程度に捲縮させるとともに、撚りの程度が高すぎて糸条内で単繊維の切断が発生するのを防ぐため、上記範囲が好ましい。なお、上記撚り係数(K)は、糸条の太さに関係なく撚りの程度を表す指標であり、撚り係数が大きいほど撚りの程度は高い。
また、糸条に撚りを加える方法は、公知方法を用いてよい。例えば、リング撚糸機、ダブルツイスターまたはイタリー式撚糸機など公知の撚糸機で撚糸を行う方法が挙げられる。
糸条に加えられる撚りは、S撚りであっても、Z撚りであってもよい。
得られた撚糸糸条はアルミニウムなどの耐熱性素材のボビンに巻き上げられる。ここで、糸条を巻きつけるための芯体をボビンという。また、糸条をボビンに捲層したものをチーズという。なかでも、特にボビンの両端の直径が異なり、糸条を捲層したときに円錐に似た形状をとる場合はコーンまたはコーンチーズという。撚糸時に耐熱性ボビンに巻き上げた場合は巻き返しの必要はない。
本発明にかかる糸条ボビンは、熱処理に付されるため、耐熱性素材からなるものが好ましい。耐熱性素材としては公知のものを用いてよいが、本発明においてはアルミニウムを用いるのが好ましい。
また本発明にかかる糸条ボビンには、高温高圧水蒸気処理の際に高温高圧水蒸気が特に内部に浸入しやすいように小孔を設けることが好ましい。また、かかる目的から小孔は均一に設けられていることが好ましい。小孔は、ボビン全体、すなわちシリンダーおよびフランジに設けてもよいし、シリンダーまたはフランジのみに設けてよい。なかでも、シリンダーに小孔を設けるのが好ましい。
小孔の形は特に限定されないが、円形であるのが好ましい。
また、小孔の孔径が約2〜9mm程度、好ましくは約3〜5mm程度が好適である。糸条コーンまたは糸条チーズの内部に効率よく高温高圧水蒸気を供給するとともに、孔が詰まることがないよう、または糸条に型がつかないようにするために上記範囲が好ましい。
ここで、孔径は、その孔の最も長い部分の長さをさす。例えば、小孔が円形であれば直径をさし、正多角形であれば最も長い対角線をさし、楕円形であれば長径をさす。
さらに、小孔は、その開孔度が約1〜20%程度、好ましくは約1.5〜10%程度である場合が好適である。特に糸条コーンまたは糸条チーズの内部に効率よく高温高圧水蒸気を供給するためには、上記範囲が好ましい。
ここで、開孔度は、ボビンの表面積に対する小孔の面積合計の割合をいう。
より具体的には、下記の式で表される。
開孔度(%)={小孔の面積の合計/(シリンダーの表面積+フランジの表面積×2)}×100
耐熱高機能繊維からなる撚糸を、ボビン、好ましくは上記のボビンに巻き上げてできた糸条コーンまたは糸条チーズは、巻厚が約15mm以上、巻密度が約0.4〜1.0g/cm程度、好ましくは約0.5〜0.9g/cm程度、より好ましくは約0.6〜0.9g/cm程度であるのが好適である。工業的量産に適するために巻厚は約15mm以上が好ましく、また処理後に巻きが緩みもしくは糸が乱れてこないなど処理後の取り扱いの便宜を鑑みれば巻密度が上記範囲であることが好ましい。
ついで、上記糸条コーンまたは糸条チーズを密封装置の中に装填する。
密封装置は、内部に高温高圧の水蒸気が供給できれば、その構造は自体公知のものでよい。具体的には、例えば、高温高圧水蒸気を供給する蒸気配管および排水バルブと処理終了時放圧のための排気バルブが接続されており、また上記糸条コーンまたは糸条チーズを搬入するための開口部と、内部を密封できかつ開閉可能な蓋が取り付けられている密封装置などが挙げられる。
上記糸条コーンまたは糸条チーズを装填した密封装置を所望により減圧する。減圧は、減圧後の圧力が約5.0×10〜5.0×10Pa程度、より好ましくは約5.0×10〜2.7×10Pa程度となるように行うのが好ましい。下限値については、例えば密封装置の構造などの要件によって異なるが、工業的量産に適するためには約5.0×10Pa程度が好ましい。
このように減圧することによって巻層された糸条の間にある空気を排除できるので、次の高温高圧水蒸気処理工程において高温高圧水蒸気が短時間で内部浸入することができ、表面と内部における熱セットの均一性を改善することができる。したがって、本発明においては減圧工程を行うのが好ましい態様の一つである。
次に、高温高圧水蒸気処理を行う。高温高圧水蒸気処理は、自体公知の技術に従えばよく、好ましくは糸条コーンまたは糸条チーズを装填された密封装置内に高温高圧水蒸気を供給して行う。
高温高圧水蒸気処理の温度条件としては、約130〜250℃程度が適しており、好ましくは約130〜220℃程度、より好ましくは約140〜220℃程度である。糸条に実用に適する捲縮をあたえ、一方で繊維の劣化を防ぐため、上記温度範囲が好ましい。
前記処理時の圧力については、高温高圧水蒸気に飽和水蒸気を用いる場合は上記温度条件から物理化学的に一義的に決まるものであり、下限温度130℃における飽和水蒸気圧の値は2.70×10Pa、また上限温度250℃における飽和水蒸気圧の値は38.97×10Paに相当する。しかし、本発明においては、常に飽和水蒸気で処理しなければならないというわけではなく、水蒸気の圧力は約2.7〜39.0×10Pa程度であればよい。ただし、その温度での飽和水蒸気圧以上の圧力にできないことは当然である。
従って、本発明においては、約130〜250℃程度、好ましくは約130〜220℃程度、より好ましくは140〜220℃程度の温度、約2.7〜39.0×10Pa程度、好ましくは約2.7〜23.2×10Pa程度、より好ましくは3.5〜23.2×10Paの圧力での高温高圧水蒸気処理が好ましい。
高温高圧水蒸気の代わりに高温高圧水を使用してもよい。この場合の水の温度は約130〜250℃程度(好ましくは約130〜220℃程度、より好ましくは約140〜220℃程度)、圧力は約2.7〜39.0×10Pa程度(好ましくは約2.7〜23.2×10Pa程度、より好ましくは3.5〜23.2×10Pa程度)である。高温高圧水処理の場合には、上記および下記における高温高圧水蒸気および水蒸気を、高温高圧水および水と読み換えるものとする。
処理時間は、密封装置内に装填した糸条コーンもしくは糸条チーズの巻き量などによって異なるが、上記所定温度を数分程度保持できれば十分であり、約2〜100分程度、より好ましくは約3〜60分程度の範囲が好適である。工業的に量産する場合、特に上記減圧工程を行う場合は、処理時間は約0.5〜100分程度、より好ましくは約0.5〜60分程度、さらに好ましくは約0.5〜30分程度が好適である。表面と内部をより均一に近く処理し、一方で繊維の劣化を防止するためには、上記範囲が好ましい。
本発明においては、上記の熱作用固定(熱処理による撚りセット)後の耐熱高機能繊維糸条のスナール指数が約6.5以下であることが特長である。スナール指数の好ましい範囲としては、約6.5〜0程度であり、より好ましくは約6〜0程度であり、さらに好ましくは約5〜0程度である。熱処理による撚りセットを十分なものとし実用的な捲縮を得るためには、上記範囲が好ましい。
スナール指数は、例えば第1図に示すような試験器を用い、熱処理による撚りセット後の試料である撚糸を適当な張力〔約(0.98〜2.94)×10−2N〕{1〜3gf}の下で、つかみA、ピンB、つかみCの順序にかけた後、試料をつかみAおよびCで固定する。次に荷重の先端を試料のピンBに接触する部分に引っ掛けながら試料をピンBから外し、スナールが静止した位置を目盛によって読み取り、スナール指数とする。試験回数は30回とし、その平均値で表す(有効数字は小数第1位)。すなわち、スナール指数をJIS L 1095:1999 一般紡績糸試験方法9.17.2 B法により測定する。
上記高温高圧水蒸気処理について、第3図を用いてさらに具体的に説明する。ただし、かかる態様は本発明における一実施態様であり、これに限定されるものではない。
第3図に示した本発明にかかる密封装置は、内部を密封できる密封容器31からなり、内部に第1の撚りが加えられた耐熱高機能繊維糸条を巻層した糸条チーズ32が装填されるようになっている。33は真空ポンプで、減圧用配管34および排気配管35を通して密封容器31内に連通している。36は高温高圧水蒸気または高温高圧水を供給する供給配管で、操作弁37を備え密封容器31内に連通している。
また、本発明にかかる装置では、密封容器31に圧力計38、温度計39、安全弁40、圧力センサー41、温度計センサー42が設けられる。
さらに、高温高圧水蒸気処理後に密封容器31内の水を排水するための排水配管43、および密封容器31内を大気開放するための上記排気配管35が上記密封容器31に連通している。減圧用配管34、排気配管35および排水配管43には、各々手動弁44、45、46が設けられている。
上記装置を用い、例えば次のようにして、高温高圧水蒸気処理を行うことができる。まず、密封容器31内に上記糸条チーズ32を装填し、真空ポンプ33を作動させるとともに減圧用配管34の手動弁44を開け、排気配管35の手動弁45および排水配管43の手動弁46を閉じて、密封容器31内の空気を排出し、密封容器31内を約5.0×10Pa〜5.0×10Pa程度に減圧する。
つぎに、上記減圧用配管34の手動弁44を閉じ、供給配管36の操作弁37を開き、密封容器31内に高温高圧水蒸気を供給する。供給された高温高圧水蒸気の温度を約130〜250℃程度の範囲内に約0.5〜100分間程度維持するよう制御するために、密閉容器31内の圧力または温度を圧力センサー41または温度センサー42で常時測定し、その値に基づいて制御装置47により供給配管36の操作弁37の開閉を制御する。
なお、制御は圧力に基づく制御であってもよいし、または温度に基づく制御であってもよいが、好ましくは圧力による制御のほうが制御の精度が良好である。また、手動弁44、45、46の開閉については手動だけでなく、操作弁に変更しプログラム制御することも可能である。
高温高圧水蒸気処理のあとは、供給配管36の操作弁37および減圧用配管34の手動弁44を閉じた状態で、排気配管35を通じて排気し、排水配管43を通じて排水する。このように密封装置内を大気雰囲気下に戻した後、密封装置内から糸条コーンまたは糸条チーズを取り出す。
高温高圧水蒸気処理後の撚り糸に第1の撚りとは逆方向に第2の撚りを与えて解撚させる。解撚時も撚糸時と同じように如何なる撚糸機を用いてもよい。このとき、解撚後の糸の撚り数がほぼ0となるように解撚することが好ましい。具体的には、糸の太さによるので一概には言えないが、解撚後の糸の撚り数は約0±100(t/m)程度、より好ましくは約0±50(t/m)程度であることが好適である。なかでも、0を通りこして反対の撚りが加えられる程度に解撚することがより好ましい。すなわち、解撚後の糸の撚り数は、約0〜(−50)(t/m)程度であることがより好ましい。
これにより、本発明にかかる耐熱性捲縮糸が製造できる。本発明方法により製造される耐熱性捲縮糸の伸縮伸長率は、通常は少なくとも約6%以上、好ましくは約10〜50%程度、当該耐熱性捲縮糸の伸縮弾性率は通常は少なくとも約40%以上、好ましくは約50〜100%程度である。
本発明にかかる耐熱性捲縮糸は耐熱性および伸縮性に優れているので種々の応用がきき、例えば、該耐熱性捲縮糸を自体公知の方法により織編して耐熱性と伸縮性に優れた布帛が製造できる。また、該布帛を用いて耐熱性と伸縮性を要する様々な用途に用いることができる伸縮性のある着用感に優れた機能性衣料製品が製造できる。衣料製品として具体的には、例えば薄手の耐熱安全グローブ、消防服、自動車レース用のレーシングスーツ、製鉄用作業服、溶接用作業服などが挙げられる。
実施例
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
各物性等の評価方法は次の方法に依拠した。
限界酸素指数:JIS K 7201:1999 酸素指数法による高分子材料の燃焼試験方法により測定した。
熱分解点:JIS K 7120:1987 プラスチックスの熱重量測定方法により測定した。
伸縮性:JIS L 1013:1999 化学繊維フィラメント糸試験方法8.11.A法により伸縮伸長率を測定した。測定前の試料の調整はつぎのように行った。測定試料をかせ状にしてガーゼに包んだまま、90℃20分間の温水処理を行い、室温で自然乾燥させた。
伸縮復元率;JIS L 1013:1999 化学繊維フィラメント糸試験方法 8.12 伸縮復元率 に従って測定した。測定前の試料の調整はつぎのように行った。測定試料をかせ状にしてガーゼに包んだまま、90℃20分間の温水処理を行い、室温で自然乾燥させた。
繊度:JIS L 1013:1999 化学繊維フィラメント糸試験方法8.3により正量繊度を測定した。
引張強さ:JIS L 1013:1999 化学繊維フィラメント糸試験方法8.5.1に準じて測定した。但し、単繊維の乱れを無くし糸条を構成する単繊維それぞれに応力がかかるように測定前に撚り係数K=1000の撚りを加えて測定した。
スナール指数:JIS L 1095:1999 一般紡績糸試験方法9.17.2 B法に準じて測定した。
実施例1〜4および比較例1〜2
限界酸素指数28、熱分解点537℃、引っ張り強さ2.03N/tex、引っ張り弾性率49.9N/tex、繊度22.2texを有する東レ・デュポン社製ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(商品名:ケブラー)の糸条を使用して、ダブルツイスターで撚り係数K=1937〜9909の第1の撚りを加えた。なお、同糸条は繊度0.17texの単繊維フィラメント131本から構成され、太さ22.2texの糸条である。得られた撚り糸のスナール指数を測定した。その後、該撚り糸200gをアルミニウム製ボビンに巻き取りチーズ状にした。次いで、得られた糸条チーズに対し、撚りセットのために200℃の飽和水蒸気による熱処理を15分行った。得られた撚りセット後の撚り糸のスナール指数を測定した。次いで、上記撚糸機により第1とは逆方向に撚りを与えて撚り数が0になるまで解撚し、耐熱性捲縮糸を得た。この耐熱性捲縮糸の物性を測定した。これらの結果を第1表に示す。
実施例5
44.4texの東レ・デュポン株式会社製ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維を用いて撚り係数K=7536の撚りを加えたほかは実施例1と同じ条件で熱処理を行い、解撚した。得られた本発明にかかる耐熱性捲縮糸の物性を測定した。その結果を第1表に示す。
比較例3
撚りセットを低温で行った、つまり120℃の飽和水蒸気による熱処理を15分間行ったほかは、実施例3と同じ条件で耐熱性捲縮糸を得た。得られた耐熱性捲縮糸の物性を測定した。その結果を第1表に示す。
Figure 2002022930
Figure 2002022930
実施例1〜4の撚り係数は高いレベルにあり、撚りセット前のスナール指数は9.5以上であるが、飽和水蒸気による熱処理で撚りセットがなされ、撚りセット後のスナール指数は4〜6であって、撚りが固定された結果解撚して得られた耐熱性捲縮糸の伸縮伸長率は7〜31.6%であった。この伸縮伸長率のレベルは、ニットや織成などによって作られる伸縮性のある格別優れた布帛の素材として十分である。また、ボビンへの巻き量が少なかったので、糸条チーズの表面と内部で処理ムラが生じることはなかった。
また、実施例5においても、撚りセット後のスナール指数は5.2で撚りは十分に固定されており、得られた耐熱性捲縮糸の伸縮伸長率は29.6%で、格別に優れた伸縮性のある布帛を得るのに十分であった。また、実施例1〜4と同様に、糸条チーズの表面と内部で処理ムラが生じることはなかった。
一方、比較例1〜2は、撚りセット後のスナール指数は2および3と低く撚りセットにより撚りが固定されているが、最初に加えられた撚りの撚り係数が低いために得られる耐熱性捲縮糸の伸縮伸長率が3.5%および4%と低く、格別に優れた伸縮性のある布帛を得られない。
比較例3においても、撚りセット後のスナール指数は8.5で、撚りセットが十分に行なわれなかったことが解る。伸縮伸長率は4.9%で、格別に伸縮性のある布帛を得るには不十分である。
実施例6
限界酸素指数28、熱分解点537℃、引張強さ2.03N/tex、引張弾性率49.9N/tex、繊度22.2texを有する東レ・デュポン株式会社製ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(商品名ケブラー)の糸条を使用して、ダブルツイスターで撚り係数K=7539相当の第1の撚りを加えた。該撚り糸1kgをアルミニウム製1kg巻ボビンに巻取りチーズ状にした。かかる糸条チーズは、ボビンのシリンダー内径84mm、外径90mm、巻巾164mm、巻厚25mm、巻密度0.7g/cmであった。
上記ボビンを装置内に装填し、装置内を2.7×10Paに3分かけて減圧した。その後、10分かけて180℃の飽和水蒸気を装置内に供給した。その状態で30分間放置し、装置内の水蒸気を排気し、装置内を大気雰囲気下に戻し、中の糸条チーズを取り出した。
次いで、上記撚糸機により、先にかけた撚りとは逆方向の撚りを与えて撚り数が0になるまで解撚し、本発明にかかる耐熱性捲縮糸を得た。
糸条チーズの撚りセット時における最外部、中央部および最内部のサンプルを採取し、各々の耐熱性捲縮糸の物性を測定した。その結果を第2表に示す。ただし、スナール指数は、高温高圧処理した後撚りを戻す前に測定し、その他の物性については、撚りを戻した後測定した。
比較例4
装置内を高温高圧水蒸気処理する前に減圧しなかったこと以外は、実施例6と全く同様にして、耐熱性捲縮糸を得た。糸条チーズの撚りセット時における最外部、中央部および最内部のサンプルを採取し、各々の耐熱性捲縮糸の物性を測定した。その結果を第2表に示す。
実施例7
撚り糸3kgをアルミニウム製3kg巻ボビンに巻き取ったこと以外は実施例6と同様にして、本発明にかかる耐熱性捲縮糸を製造した。かかる糸条チーズは、ボビンのシリンダー内径64mm、外径70mm、巻巾170mm、巻厚60mm、巻密度0.7g/cmであった。
糸条チーズの撚りセット時における最外部、中央部および最内部のサンプルを採取し、各々の耐熱性捲縮糸条の物性を測定した。その結果を第2表に示す。
実施例8
10分かけて200℃の飽和水蒸気を装置内に供給し、その状態で15分間放置した以外は、実施例6と全く同様にして、本発明にかかる耐熱性捲縮糸を製造した。
糸条チーズの撚りセット時における最外部、中央部および最内部のサンプルを採取し、各々の耐熱性捲縮糸条の物性を測定した。その結果を第2表に示す。
Figure 2002022930
表に示す通り、実施例6〜8では最外部と最内部で本発明に係る耐熱性捲縮糸の物性に差は見られなかった。一方、比較例4では、耐熱性捲縮糸として最も重要な伸縮伸長率は最外部に比べ最内部において低く、処理ムラがあったことがわかった。
実施例9
ボビンのシリンダー内径84mm、外径90mm、巻巾164mmのアルミニウムからなる耐熱性糸条ボビンに、孔径4mmの円状の孔を縦方向に8個、円周方向に12個合計96個均一にあけた。このときの開孔度は2.7%であった。
一方、限界酸素指数28、熱分解点537℃、引張強さ2.03N/tex、引張弾性率49.9N/tex、繊度22.2texを有する東レ・デュポン社製ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(商品名ケブラー)の糸条を使用して、ダブルツイスターで撚り係数K=7539相当の第1の撚りを加えた。
上記撚りを加えた耐熱高機能繊維糸条を上記糸条ボビンに巻層させ、糸条チーズをつくった。そのときの巻厚は25mm、巻密度は0.7g/cmであった。
該糸条チーズを密封装置内に装填し、180℃の飽和水蒸気による熱処理を30分行った。次いで、上記撚糸機により第1とは逆方向に第2の撚りを与えて撚り数が0になるまで解撚し、本発明にかかる耐熱性捲縮糸を得た。
糸条チーズの撚りセット時における最外部、中央部および最内部のサンプルを採取し、各々の耐熱性捲縮糸の物性を測定した。
比較例5
実施例9の耐熱性糸条ボビンに孔径4mmの円状の孔を縦方向に8個、円周方向に4個合計32個均一に空け、このときの開孔度が0.97%と小さかったこと以外は、実施例9と全く同様にして耐熱性捲縮糸を得た。糸条チーズの撚りセット時における最外部、中央部および最内部のサンプルを採取し、各々の耐熱性捲縮糸の物性を測定した。
比較例6
実施例9の耐熱性糸条ボビンに孔径10mmと径の大きな円状の孔を縦方向に8個、円周方向に5個合計40個均一に空けたこと以外は、実施例9と全く同様にして耐熱性捲縮糸を得た。
比較例7
実施例9の耐熱性糸条ボビンに孔径1mmと径の小さな円状の孔を縦方向に26個、円周方向に57個合計1482個均一に空けたこと以外は、実施例9と全く同様にして耐熱性捲縮糸を得た。
その結果を第3表に示す。ただし、スナール指数は高温高圧処理した後撚りを戻す前に測定し、伸縮伸長率および伸縮復元率については、撚りを戻した後測定した。
Figure 2002022930
Figure 2002022930
実施例9と比較例5から、糸条チーズの内部の糸条の熱セットを十分に行うためには開孔度が1%以上であるのが好ましい。シリンダーの開孔度が2.67%の実施例9は、蒸気が最内部まで十分に浸透したので、スナール指数からわかるとおり最外部から最内部まで撚りが均一に固定された。その結果、解撚して得られた捲縮糸は、伸縮特性の指標である伸縮伸張率、および収縮特性を示す伸縮復元率がともに最外部から最内部まで均一であった。一方、シリンダーの開孔度が0.97%の比較例5は、最内部において蒸気の浸透が不十分で撚りの固定が不十分であった。そのため、最内部の糸条はスナール指数が高く、解撚して得られた捲縮糸の伸縮伸張率、および伸縮復元率ともに最外部の糸条より著しく劣ったレベルにある。
また、比較例6は耐熱性捲縮糸に穴の型がついた。したがって、耐熱性捲縮糸に型がつかないためには孔径が約9mm以下であることが好ましい。
比較例7では繊維デポジットなどによって穴が詰まった。すなわち、撚糸加工時に繊維が糸道ガイド等と接触してこすれることによりフィブリル(微細な毛羽立ち)が発生し、これが遊離してデポジット(繊維カス)となる。この繊維デポジットや、静電気発生防止のために繊維に付与されている油剤が小孔に固着して穴詰まりとなる。したがって、穴詰まりすることなく高温高圧水蒸気処理を行うには孔径が約2mm以上であることが好ましい。
産業上の利用可能性
本発明は、耐熱高機能繊維糸条に第1の撚りを加えた後、熱セット処理し、次いで逆方向撚りを与えて解撚する耐熱性捲縮糸の製造方法において、熱セット後のスナール指数が6.5以下であることを特徴とするが、該製造方法では、例えば耐圧密封装置などの慣用設備を利用して、所定の高温を短時間維持するだけで糸条を捲縮させることができるので、生産設備、工程管理、コスト、生産性において実用的な製造方法であるとともに、優れた伸縮性、耐熱性、強度および外観を有する耐熱性捲縮糸が製造できる。また、熱処理時の温度は、高温といっても耐熱高機能繊維の分解温度より低い温度であるので、製造時に糸条の品質劣化が少なく、特に耐熱性と伸縮性を兼備した優れた実用的耐熱性捲縮糸を得ることができる。そしてこの耐熱性捲縮糸から耐熱性と伸縮性に優れた布帛を製造することができ、該布帛を用いれば伸縮性のある着用感に優れた機能性衣料を製造することができる。
また、本発明にかかる耐熱性捲縮糸の製造方法において、減圧工程を組み入れたり、小孔を設けた耐熱性糸条ボビンを用いたりすることにより、表面と内部における高温高圧水蒸気処理による熱セットの均一性を改善することができる。したがって、本発明の方法によれば、上記耐熱性捲縮糸を工業的に大規模にかつ効率よく製造することができる。また、上記のように改良を加えることにより、高温高圧水蒸気処理の処理時間も短くなることから、捲縮加工時の糸条の劣化が極力抑えられ、伸縮性、耐熱性、強度および外観を有する耐熱性捲縮糸を得ることができる。さらに、一度に大量の糸条を捲縮加工できるようになるので、生産性の向上および低コスト化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、撚りセット後の糸条のスナール指数を測定する試験器の構造を示す。図中の符号1はつかみAを、符号2はつかみCを、符号3はピンBを、符号4は荷重を、符号5−aはつかみA、ピンB、つかみCにセットした糸条を、符号5−bはピンBから外した糸条を、符号6は目盛板を表す。
第2図は、本発明にかかる小孔を設けた糸条ボビンを示す。図中の符号11は本発明にかかるボビンを、符号12はシリンダーを、符号13はフランジを符号14は小孔を表す。
第3図は、本発明において高温高圧水蒸気処理を行う際に使用する密封装置の概要図である。

Claims (17)

  1. 耐熱高機能繊維糸条に撚りを加えた後、熱処理により撚りセットを行い、次いで前記撚りの解撚を行う耐熱性捲縮糸の製造方法において、撚りセット後の糸条のスナール指数が6.5以下であることを特徴とする耐熱性捲縮糸の製造方法。
  2. 耐熱性捲縮糸の伸縮伸長率が6%以上であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  3. 耐熱高機能繊維糸条に施される撚りセットのための熱処理が、高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  4. 高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理が、130〜250℃の温度下で行われることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  5. 撚りを加えた耐熱高機能繊維糸条を糸条ボビンに巻層して糸条コーンまたは糸条チーズを作製し、該糸条コーンまたは糸条チーズを密封装置内に装填し、該密封装置内を減圧したのち、高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理により撚りセットを行い、ついで前記撚りの解撚を行うことを特徴とする請求の範囲第3項または第4項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  6. 密封装置内の減圧後の圧力が5.0×10〜5.0×10Paであることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  7. 高温高圧水蒸気処理または高温高圧水処理を0.5〜100分間行うことを特徴とする請求の範囲第5項または第6項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  8. 糸条コーンまたは糸条チーズの巻厚が15mm以上、巻密度が0.5g/cm以上であることを特徴とする請求の範囲第5項〜第7項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  9. 耐熱高機能繊維糸条に加えられる撚りが、下記式で表される撚り係数K5,000〜11,000を有することを特徴とする請求の範囲第1項〜第8項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
    K=t×D1/2〔但し、t:撚り数(回/m)、D:繊度(tex)を表す。〕
  10. 耐熱高機能繊維が、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維からなる群から選ばれる繊維であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第9項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  11. パラ系アラミド繊維がポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維である請求の範囲第10項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  12. 請求の範囲第1項〜第11項のいずれかに記載の方法により製造された耐熱性捲縮糸、当該耐熱性捲縮糸からなる布帛または当該布帛からなる衣料製品。
  13. 撚りを加えた耐熱高機能繊維糸条を糸条ボビンに巻層して糸条コーンまたは糸条チーズを作製する工程、該糸条コーンまたは糸条チーズを密封装置内に装填し、該密封装置内を5.0×10〜5.0×10Paに減圧する工程、該密封装置内に高温高圧水蒸気または高温高圧水を供給し該密封装置内の温度を130〜250℃に昇温する工程を含むことを特徴とする糸条コーンまたは糸条チーズの処理方法。
  14. ボビンのフランジ部または/およびシリンダー部に、孔径2〜9mmで、開孔度1〜20%の小孔を設けた耐熱性糸条ボビン。
  15. 請求の範囲第14項に記載の耐熱性糸条ボビンに撚りを加えた耐熱高機能繊維糸条を巻層した糸条コーンまたは糸条チーズを用いて熱処理による耐熱高機能繊維糸条の撚りセットを行うことを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項に記載の耐熱性捲縮糸の製造方法。
  16. 糸条ボビンが請求の範囲第14項に記載の耐熱性糸条ボビンであることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の糸条コーンまたは糸条チーズの処理方法。
  17. 装置内を密封することができる密封手段と、5.0×10〜5.0×10Paに減圧する減圧手段と、高温高圧水蒸気または高温高圧水を供給する供給手段と、供給された高温高圧水蒸気または高温高圧水の温度を130〜250℃の範囲内に0.5〜100分間維持するよう制御する制御手段と、高温高圧水蒸気または高温高圧水処理後、内部の水を排水する排水手段と放圧のための排気手段とを有することを特徴とする耐熱高機能繊維糸条の捲縮加工処理装置。
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