JPS64681B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS64681B2
JPS64681B2 JP57078881A JP7888182A JPS64681B2 JP S64681 B2 JPS64681 B2 JP S64681B2 JP 57078881 A JP57078881 A JP 57078881A JP 7888182 A JP7888182 A JP 7888182A JP S64681 B2 JPS64681 B2 JP S64681B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
optical fiber
polymer
plastic optical
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57078881A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58195806A (ja
Inventor
Toshikuni Kaino
Kaname Jinguji
Shigeo Nara
Mikiaki Tanaka
Tsutomu Myagawa
Hiromi Nawa
Hideo Takeuchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wako Pure Chemical Industries Ltd, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority to JP57078881A priority Critical patent/JPS58195806A/ja
Publication of JPS58195806A publication Critical patent/JPS58195806A/ja
Publication of JPS64681B2 publication Critical patent/JPS64681B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00663Production of light guides

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はメチルメタクリレートを主成分とした
重合体を芯とし、この芯よりも屈折率の低い合成
高分子のさやを有する低損失プラスチツク光フア
イバの製造方法に関するものである。
従来、ポリスチレンあるいはポリメチルメタク
リレートに代表される透明性にすぐれた合成高分
子により芯を形成し、その芯よりも屈折率の低い
合成高分子をさやとした同心状の芯−さや構造に
より複合光フアイバを構成し、そのフアイバの一
端に入射した光をフアイバの長さ方向に沿つて内
部で全反射させて伝達させるプラスチツク光フア
イバは良く知られている。この種のプラスチツク
光フアイバをつくる上で考慮すべきことは、フア
イバ内部を光が伝達するにあたり、光が吸収ある
いは散乱されることによつて光の減衰を強めるよ
うな要因を最小にすることである。合成高分子を
用いたプラスチツク光フアイバは、従来から知ら
れているように無機ガラスで製造された光フアイ
バに比べ軽量であり、かつ可撓性に富み、また開
口数を大きくすることが容易であるという特長を
有するが、ガラス系光フアイバに比べ内部を伝達
する光が減衰する程度が大きいという欠点があつ
た。本発明は、合成高分子を用いたプラスチツク
光フアイバの光を減衰する程度を小さくすること
を指向するものである。
本発明者らの知見によれば、プラスチツク光フ
アイバの光伝送損失の要因は、合成高分子中に含
有される不純物、塵埃及び微小なボイドの影響に
伴う光散乱、及び合成高分子中の重合開始剤など
の添加剤にもとづく電子遷移吸収に起因すること
が明らかとなつた。
第1図はポリメチルメタクリレートを芯とし、
フツ素樹脂共重合体をさやとした従来から公知の
方法によつて製造されたプラスチツク光フアイバ
の光伝送特性であるが、減衰量の最小値として波
長530nmで400dB/Km、570nmで330dB/Km、
650nmで350dB/Kmの値が得られているにとどま
り、特に短波長側では光の吸収及び散乱にもとづ
く損失増加が顕著となつている。本発明者らの知
見によれば、ポリメチルメタクリレートを芯とし
たプラスチツク光フアイバの炭素−水素結合の赤
外振動吸収の高調波にもとづく吸収損失は、
580nm以下の波長では40dB/Kmを下回ることが
明らかとなつた。すなわち、第1図の短波長側で
の大きな損失要因は電子遷移吸収及び散乱にもと
づくものであり、電子遷移吸収をもたらす添加剤
の不使用、あるいは散乱損失をもたらす合成高分
子中の不純物、塵埃及び微小なボイドを少なくあ
るいは無くすることによつて、低損失のプラスチ
ツク光フアイバを製造することが可能となる。
プラスチツク光フアイバの光伝送特性を改善す
る方法として、メチルメタクリレート中の粒状物
質を過によつて除去したプラスチツク光フアイ
バ(特開昭54−65555号)あるいは芯成分をバル
ク重合した後に連続して重合体中の残存未反応単
量体を主体とする揮発物の分離を行うプラスチツ
ク光フアイバの製造方法(特開昭50−83046号及
び特開昭50−83047号)が提案されている。この
ような特開昭54−65555号の方法では、密閉した
系において単量体を重合するが、重合開始剤及び
連鎖移動剤の添加時に混入した塵埃や不純物など
を、その後の工程で孔径0.2〜1μm程度のフイル
タを用いて除去しようとしても、粒状物質は相変
らず多く残存し、また密閉した系でラム押出し用
予備成形品を重合したのち、その予備成形品を取
り出して紡糸装置に移し換える際にも塵埃などの
混入は避けられない。このため、この方法で得ら
れたプラスチツク光フアイバの減衰量は300dB/
Km(波長656nm)程度の値にとどまつている。
また、重合開始剤としてアゾ系の重合開始剤を用
いるとしている(特開昭54−65555号)が、ここ
ではアゾ化合物として2,2′−アゾビス(イソブ
チロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキ
サンカルボニトリル)、2,2′−アゾビス(2,
4−ジメチルヴアレロニトリル)などニトリル系
化合物のみが記載され、重合の最終温度も115〜
140℃となる方法が提案されている。このような
ニトリル系アゾ化合物は比較的低い温度で活性で
はあるが、重合反応終了後ポリメチルメタクリレ
ート分子末端にCN結合が残存するため、この結
合の電子遷移にもとづく紫外部での吸収を避ける
ことができず、この吸収のすそが可視部へも影響
を及ぼすため、特に短波長側での導光性を低下さ
せる原因となつている。
また、連続塊状重合法(特開昭50−83046号及
び特開昭50−83047号)においても、単量体の精
製、及び単量体中への重合開始剤及び連鎖移動剤
の添加方法が適切ではなく、塵埃や不純物の混入
が避けられない。このような特開昭50−83047号
の方法においては芯成分物質の重合段階と光伝送
繊維の製造段階とを連続した工程で行うことによ
つて、ゴミや熱分解に基づく異物の影響を極力除
こうとしているが、このために用いる重合開始剤
の条件として、次式 10≧A1/2・B-1/2×103 (1) 3≧A・B×105 (2) 2.9≧A-1(B+10.3)×10-6 (3) ここで A:単量体フイード100g中のラジカル重合開始
剤のモル数 B:ラジカル重合開始剤の重合温度における半減
期(hr) を満たすものとし、具体的にはジ−tert・ブチル
パーオキサイドが最も好ましく、このほかジクミ
ルパーオキサイドなどの有機過酸化物のほか、ア
ゾビスイソブタノールジアセテート、1,1−ア
ゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2−フエ
ニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレ
ロニトリル、2−シアノ−2−プロピルアゾホル
ムアミドなどのアゾ化合物を挙げている。しか
し、上記の重合開始剤としての3条件を満足する
場合開始剤を用いても、開始剤の添加工程でのゴ
ミの混入、あるいはここで示された過酸化物及び
アゾ系開始剤がもたらす熱劣化成分の影響は残存
するため、減衰量の最小値として300dB/Km(波
長656nm)程度の値にとどまつている。
かかる現状に鑑み、本発明の目的は、可視光或
において、光伝送特性の極めてすぐれた芯−さや
構造を有する低損失プラスチツク光フアイバを製
造する方法を提供することにある。本発明による
低損失プラスチツク光フアイバは、メチルメタク
リレートを主成分とした重合体を芯とし、該芯よ
りも屈折率の低い合成高分子のさやを前記芯のま
わりに形成して成るプラスチツク光フアイバを製
造するにあたり、密閉した系において、精製した
のち、酸素不在の状態としたメチルメタクリレー
ト単量体へ、連鎖移動剤及び一般式 (式中R1、R2、R3は直鎖あるいは枝分れを有す
る炭素数1〜5のアルキル基又はシクロアルキル
基を表わし、R1、R2、R3の炭素数の合計が7以
下である。)で示されるアゾ化合物である重合開
始剤を密閉条件下で添加し、引続いて密閉状態を
保つたまま得られた芯重合体を溶融紡糸して芯フ
アイバを形成することを特徴とするものである。
本発明において、光フアイバの芯成分は、メチ
ルメタクリレート重合体のガラス転移温度よりも
高い温度で良好な活性を示すラジカル重合開始剤
を用い、ガラス転移温度以上の温度でメチルメタ
クリレート単量体をバルク重合した重合体とする
ことができる。かかる芯重合体への塵埃などの粒
状物質の混入を防止するためには、単量体を蒸留
するだけでは不十分である。すなわち、蒸留精製
した単量体に重合開始剤などを添加するにあたつ
て、直接、あるいは0.1μm程度の孔径のフイルタ
を用いて加えた場合、依然として多くの微小な塵
埃が入り込み光散乱の原因となる。そこで、本発
明では重合開始剤などの添加剤を密閉系の重合装
置内において蒸留し、留分のみが精製した単量体
に混入するように添加する。その結果、微小な塵
埃の混入を大幅に抑えることが可能となり、光散
乱による損失を更に減少させることができる。
一方、本発明においては酸素不在の条件下で、
メチルメタクリレート重合体のガラス転移温度よ
り高い温度でバルク重合を行つて芯重合体を得る
ため、重合開始剤の熱分解によつてラジカルを発
生する際に、酸素の発生のある過酸化物系重合開
始剤を用いた場合、発生する酸素に起因する芯重
合体の熱酸化劣化にもとづく短波長側での損失の
増大があり、本発明の効果は著しく減少してしま
う。
以上の点より、ここで用いる重合開始剤は、密
閉条件下で容易に蒸留が可能で、かつ重合開始剤
の紫外光域での電子遷移吸収などの吸収のすそが
可視光域に影響を及ぼすことのないことが望まし
い。かかる重合開始剤の中で、メチルメタクリレ
ート重合体のガラス転移温度より高い温度で良好
な活性を示すものとしては、2,2′−アゾビス
(2−メチルプロパン)、2,2′−アゾビス(2−
メチルブタン)、2,2′−アゾビス(2−メチル
ペンタン)、2,2′−アゾビス(2,3−ジメチ
ルブタン)、2,2′−アゾビス(2−メチルヘキ
サン)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルペ
ンタン)、2,2′−アゾビス(2,3,3−トリ
メチルブタン)、2,2′−アゾビス(2,4,4
−トリメチルペンタン)、3,3′−アゾビス(3
−メチルペンタン)、3,3′−アゾビス(3−メ
チルヘキサン)、3,3′−アゾビス(3,4−ジ
メチルペンタン)、3,3′−アゾビス(3−エチ
ルペンタン)などの一般式 で示されるtert−アルキルアゾ化合物があげられ
る。ここで、R1,R2,R3は枝分れしてもよい炭
素数1〜5のアルキル基又はシクロアルキル基を
表わし、R1、R2、R3の炭素数の合計が7以下で
あることが必要である。R1、R2、R3の合計が8
以上となつた場合、密閉条件下での蒸留が困難と
なり、プラスチツク光フアイバ用芯重合体を得る
に当り、著しく長時間を要するという欠点が生じ
る。本発明におけるtert−アルキルアゾ化合物
は、 の式に従つて容易に合成することができる
(Liebigs Ann、Chem.、1974、pp1348〜1356)。
また、連鎖移動剤も密閉条件下で容易に蒸留し
うるものであることが望ましい。かかる連鎖移動
剤としては、n−ブチル、n−プロピルなどの第
1級メルカプタン、sec−ブチル、イソプロピル
などの第2級メルカプタン、tert−ブチル、tert
−ペンチルなどの第3級メルカプタン、あるいは
フエニルメルカプタンなどの芳香族メルカプタン
があげられる。
本発明においては、芯成分として用いる重合体
としては上述したメチルメタクリレート重合体の
みの場合のほかに、少なくとも50モル%以上のメ
チルメタクリレート単位を含む共重合体であつて
もよい。共重合体成分としては、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレートのごときアクリル酸エス
テル、あるいはエチルメタクリレート、プロピル
メタクリレート、ブチルメタクリレートのごとき
メタクリル酸エステル、あるいはスチレンなどが
あげられる。また、重水素化したビニル単量体を
共重合体成分としてもよい。
本発明においては、芯成分を重合するにあたり
懸濁重合、乳化重合、溶液重合などの方法を用い
ることは好ましくない。その理由は、懸濁重合や
乳化重合においては、工業的方法としては高純度
の重合体が得られるものの多量の水を使用するた
め、水分中の異物が重合体に混入する惧れがあ
り、また脱水工程においても異物混入の惧れがあ
るからであり、溶液重合においても溶媒を用いる
ので、溶媒中の不純物あるいは異物の混入の惧れ
があり、異物の分離プロセスが必要となつてしま
う。そこで、本発明では芯成分をバルク重合する
ことによつて重合体を形成する。
本発明において用いるさや成分は、屈折率が芯
成分の屈折率よりも少なくとも0.5%、好ましく
は2%、最も好ましくは少なくとも5%低い屈折
率を有する合成高分子とする。特に実質的に無定
形の重合体を用いることによつてすぐれた光伝送
特性を得ることができる。かかるさや成分とし
て、例えばフロロアルキル基の異る2種のフロロ
アルキルメタクリレートの共重合体は特に好適で
ある。この場合、特に粘着性にすぐれたフロロア
ルキルメタクリレートと、熱変形温度の相対的に
高いフロロアルキルメタクリレートを組合せた共
重合体を用いることによつて、特にすぐれた光透
過性を有する光フアイバを形成することが可能で
ある。
さや成分として、弗化ビニリデン−テトラフロ
ロエチレン共重合体に、フロロアルキルメタクリ
レート重合体を溶融混合した組成物を用いること
によつても、光透過性にすぐれた光フアイバを得
ることが可能である。
本発明において、重合開始剤及び連鎖移動剤を
添加したメチルメタクリレート単量体は、密閉し
た系において、酸素不在条件下で重合を行い、次
いで密閉状態を保つたまま得られた芯重合体を溶
融紡糸するので、芯重合体中への塵埃や不純物の
混入がないばかりでなく、微小なボイドの生成も
抑制される。さらに、重合体を紡糸するに際して
の塵埃の混入が全く無いので、得られた光フアイ
バは散乱損失が著しく低減し、従来に比べ極めて
低損失なものである。
本発明において、芯重合体を溶融紡糸するにあ
たり、メタルメタクリレート重合体のガラス転移
温度以上で重合を行つた重合体を、当該ガラス転
移温度以下に温度を下げることなく、溶融紡糸装
置へ供給するので、内部歪の発生及び重合体の体
積変化にもとづく紡糸時の微小ボイドの発生のな
い、散乱損失の小さい光フアイバを得ることがで
きる。
紡糸した芯重合体をさや成分を付着するにあた
つては、芯−さや紡糸口金を用いた複合溶融紡糸
法を用いるほか、フアイバ状に形成した芯成分重
合体をさや成分重合体の濃厚溶液に浸漬し、また
オリフイスを通してコーテイングする方法を用い
ることができる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。なお、実施例中に示した光フアイバ
の光伝送特性の光源としてはタングステン・ハロ
ゲンランプを使用し、回折格子分光器を用いてそ
の分光特性を測定した。
実施例 1 単量体としてメチルメタクリレート、重合開始
剤として2,2′−アゾビス(2−メチルブタン)、
連鎖移動剤としてn−ブチルメルカプタンを用
い、実質的に酸素不在の密閉系の重合装置内で蒸
留を行つたメチルメタクリレート中に0.01mol/
の2,2′−アゾビス(2−メチルブタン)と、
0.03mol/のn−ブチルメルカプタンをいずれ
も蒸留によつて添加した。2,2′−アゾビス(2
−メチルブタン)の沸点は60〜63℃/38mmHgで
あつた。この単量体混合物を十分に撹拌混合し、
135℃・12時間でバルク重合したのち、徐々に昇
温し、重合率を上昇させ、最終的に180℃にて重
合を完結させて芯成分重合体を得た。この重合体
を195℃で溶融紡糸し、芯形成用ノズルを通して
直径0.60mmの芯フアイバを得た。さや成分とし
て、1H、1H、5Hオクタフロロペンチルメタク
リレートと、1H、1H、3Hテトラフロロプロピ
ルメタクリレートの80モル%対20モル%の共重合
体を用い、このさや成分共重合体を140℃に溶融
させ、この融液中に得られた芯フアイバを直ちに
オリフイスを通して導き、さや成分を連続的に芯
フアイバにコーテイングし冷却することによつて
第2図に示すような芯2及びさや3から成るさや
の膜厚0.10mmの光フアイバ1を得た。このプラス
チツク光フアイバの光伝送特性を第3図に示す。
第3図から明らかなように波長516nmで57dB/
Km、568nmで55dB/Km、648nmで128dB/Kmの
値が得られ、特に短波長域で極めて低損失なプラ
スチツク光フアイバが得られた。第1図に示した
従来方式によつて製造された低損失プラスチツク
光フアイバの伝送特性と比較すると明らかなよう
に580nmより短波長側における散乱にもとづく
損失増加は、本発明によるプラスチツク光フアイ
バにおいてはほとんど観察されず、芯重合体の熱
劣化や、重合開始剤中の極性基にもとづく紫外光
域での光の吸収、散乱にもとづく可視光域への影
響が観測されず、低損失化の効果が現われている
ことがわかる。
実施例 2 重合開始剤として、2,2′−アゾビス(2,
4,4−トリメチルペンタン)を用いたほかは実
施例1と同様の方法によつて芯−さや構造を有す
るプラスチツク光フアイバを得た。2,2′−アゾ
ビス(2,4,4−トリメチルペンタン)の沸点
は68〜71℃/0.3mmHgであつた。このプラスチツ
ク光フアイバは波長516nm、566nm及び648nm
にそれぞれ63dB/Km、60dB/Km及び130dB/Km
の低損失窓があり、特に短波長側での光伝送特性
にすぐれたプラスチツク光フアイバであつた。
実施例 3 単量体としてメチルメタクリレート90モル%、
エチルアクリレート10モル%の混合物、重合開始
剤として3,3′−アゾビス(3−メチルペンタ
ン)0.01mol/、連鎖移動剤としてn−ブチル
メルカプタン0.02mol/を用い、いずれも蒸留
によつて重合用器に添加し、混合後140℃・8時
間でバルク重合したのち徐々に昇温し、重合率を
上昇させ、最終的に180℃にて重合を完結させて
芯重合体を得た。一方、さや成分として弗化ビニ
リデン85モル%、テトラフロロエチレン15モル%
の共重合体75wt%に、1H,1H,3H テトラフ
ロロプロピルメタクリレート重合体25wt%を加
え、溶融混合して均一な透明組成物を得た。これ
らの芯重合体及びさや重合体をそれぞれ芯用押出
機及びさや用押出機に供給して二重紡糸口金によ
り各重合体を195℃で押出し、芯の直径0.65mm、
さや成分の膜厚0.05mmの光フアイバを得た。この
プラスチツク光フアイバは波長516nmで55dB/
Km、566nmで53dB/Km、648nで125dB/Kmの低
損失値を有しており、従来のプラスチツク光フア
イバに比べ著しく光伝送特性にすぐれた光フアイ
バであつた。
実施例 4 重合開始剤として、2,2′−アゾビス(2−メ
チルプロパン)を用いたほかは、実施例3と同様
の方法によつて芯−さや構造を有するプラスチツ
ク光フアイバを得た。2,2′−アゾビス(2−メ
チルプロパン)の沸点は109〜110℃/760mmHgで
あつた。このプラスチツク光フアイバは、波長
516nm、568nm及び648nmにそれぞれ58dB/Km、
54dB/Km及び128dB/Kmの低損失窓があり、特
に短波長側での光伝送特性にすぐれたプラスチツ
ク光フアイバであつた。
比較例 1 重合開始剤として、ジ−tert ブチルパーオキ
サイドを用いたほかは、実施例1と同様の方法に
よつて芯−さや構造を有するプラスチツク光フア
イバを得た。ジ−tertブチルパーオキサイドの沸
点は50〜52℃/90mmHgであつた。このプラスチ
ツク光フアイバの低損失窓は520nm、570nmび
650nmであつたが、各波長での導光損失値はそ
れれ150dB/Km、130dB/Km及び170dB/Kmであ
り、短波長側でも100dB/Kmを下回る値を得るに
は至らなかつた。
比較例 2 重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリ
ルを用い、実施例1と同様の方法によつてプラス
チツク光フアイバを得ようとしたが、アゾイソブ
チロニトリルを蒸留によつて精製したメチルメタ
クリレート中に添加することが出来ないため、本
発明方法によるプラスチツク光フアイバを得るこ
とが出来なかつた。
以上説明したように、本発明によれば密閉した
系において精製したのち、酸素不在の状態とした
単量体へ連鎖移動剤及びtert−アルキルアゾ化合
物である重合開始剤を密閉条件下で添加し、密閉
状態を保つたまま芯重合体を得たのち溶融紡糸す
ることによつて微小なボイド、塵埃及び不純物の
極めて少ない、従来のプラスチツク光フアイバに
比べ可視光域において極めてすぐれた光伝送特性
を有するプラスチツク光フアイバが得られる。こ
の結果、200m前後の短距離用光フアイバとして
無機ガラス系光フアイバに比べ、大口径、高開口
数、軽量かつ可撓性に富み、接続が容易であり、
取り扱い性にすぐれるといつた長所を活かして使
用することができる。また本発明によれば黄緑あ
るいは赤の安価な表示用高輝度発光ダイオードを
光源とすることが可能となり、経済性にすぐれた
光伝送システムを構成できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の方法で製造された低損失プラス
チツク光フアイバの可視光域での光伝送特性の測
定結果を示すグラフ、第2図は芯−さや構造を有
するプラスチツク光フアイバの断面図、第3図は
本発明の実施例によつて得られた。2,2′−アゾ
ビス(2−メチルブタン)を重合開始剤として、
バルク重合によつて得たポリメチルメタクリレー
トを芯とする低損失プラスチツク光フアイバの可
視光域での光伝送特性の測定結果を示すグラフで
ある。 1……複合フアイバ、2……芯フアイバ、3…
…さや。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メチルメタクリレートを主成分とした重合体
    を芯とし、該芯よりも屈折率の低い合成高分子の
    さやを前記芯のまわりに形成して成るプラスチツ
    ク光フアイバを製造するにあたり、密閉した系に
    おいて精製したのち、酸素不在の状態としたメチ
    ルメタクリレート単量体へ、連鎖移動剤及び一般
    (式中R1、R2、R3は直鎖あるいは枝分れを有す
    る炭素数1〜5のアルキル基又はシクロアルキル
    基を表わし、R1、R2、R3の炭素数の合計が7以
    下である。)で示されるアゾ化合物である重合開
    始剤を密閉条件下で添加し、引続いて密閉状態を
    保つたまま得られた芯重合体を溶融紡糸して芯フ
    アイバを形成することを特徴とする低損失プラス
    チツク光フアイバの製造方法。 2 前記メチルメタクリレートを主成分とする重
    量体の重合にあたつては、前記芯重合体のガラス
    転移温度より高い温度で塊状重合を行うことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の低損失プラ
    スチツク光フアイバの製造方法。
JP57078881A 1982-05-11 1982-05-11 低損失プラスチツク光フアイバの製造方法 Granted JPS58195806A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57078881A JPS58195806A (ja) 1982-05-11 1982-05-11 低損失プラスチツク光フアイバの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57078881A JPS58195806A (ja) 1982-05-11 1982-05-11 低損失プラスチツク光フアイバの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58195806A JPS58195806A (ja) 1983-11-15
JPS64681B2 true JPS64681B2 (ja) 1989-01-09

Family

ID=13674152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57078881A Granted JPS58195806A (ja) 1982-05-11 1982-05-11 低損失プラスチツク光フアイバの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58195806A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58195806A (ja) 1983-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62172307A (ja) プラスチツク光伝送性繊維
JPH0521203B2 (ja)
JPS60260905A (ja) プラスチツク光フアイバ
JP4091689B2 (ja) メチルメタクリレート系重合体の製造方法およびプラスチック光ファイバの製造方法
JPS64681B2 (ja)
JPH0324641B2 (ja)
JP2871086B2 (ja) 光ファイバクラッド材
JP3102185B2 (ja) 光ファイバクラッド材の製造法
JPH09510957A (ja) 2−フルオロアクリル酸エステルポリマー及びその光学材料としての使用
JPS63115106A (ja) プラスチツク光フアイバ−
JPS623401B2 (ja)
JPS5814802A (ja) 光伝送繊維
JPH0359501A (ja) プラスチック光ファイバの製造方法
JPH0323885B2 (ja)
JPH04191707A (ja) プラスチツク光フアイバ及びその製造法
JPH0152724B2 (ja)
JPS60222804A (ja) 光伝送繊維
JPS58154803A (ja) プラスチツク光フアイバ
JP2615670B2 (ja) 耐熱性プラスチック光ファイバー
JP2555576B2 (ja) 耐熱分解性に優れたプラスチック光ファイバ
DE3707923A1 (de) Transparente thermoplastische formmasse
JPS60260005A (ja) プラスチツク系光伝送性繊維
JPH065328B2 (ja) プラスチツクオプテイカルフアイバ−
JPH06214122A (ja) 光ファイバクラッド材の製造方法
JPH065327B2 (ja) 光伝送効率の優れたプラスチツクオプテイカルフアイバ−