JPS646149Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は芯材を配す寝具となる敷蒲団に関する
ものである。

〈従来の技術〉 一般に、芯材を入れる敷蒲団としては、旧くは
蒲団皮内にフオームラバーを単に収容した所謂マ
ツトレスがあり、近時は芯材の開発も進み、芯材
を屈曲性のあるウレタンホームとし、これに綿を
組合せ、恰も普通の綿仕立の外観をもたせた敷蒲
団が出現している。しかし、今までのこの種の蒲
団は、一定肉厚をもつ１枚の平板状のウレタンホ
ームと該ウレタンホームの上下面に綿を重ねた単
なるサンドイツチ構造を呈したせただけである。
即ち、この場合のウレタンホームは、単なるマツ
ト使用であり綿との絡み合いがなく、特に蒲団の
折畳みを頻に行なうとか、洗濯機にあつてこのウ
レタンホーム（芯材）は波をうつ等の変形を招
き、該ウレタンホームに対し綿が片寄つたりし所
謂切れを生じ、寝心地の悪い蒲団となるものであ
つた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は上記実情に鑑み、芯材（ウレタンホー
ム）と綿の剥離性の少ない芯材入りの敷蒲団を提
供することを目的としたものである。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は片面に截頭角錐状突起を全域に配し他
面を平坦面とした薄地のウレタンホーム基材を２
枚用い、該各ウレタンホームの平坦面を合わせ面
として重ね蒲団芯材を形成し、該蒲団芯材の両外
面に一定厚の綿を敷設すると共に、該両面の綿の
表面に蒲団皮を覆い、該蒲団皮の周囲を縫着し蒲
団本体を形成し、且つ蒲団本体の内部を適宜キル
テイング縫着し、綿ずれを招かない敷蒲団とした
ものである。

〈実施例〉 以下、本考案を実施例の図面に基づいて説明す
れば、次の通りである。

１は片面に截頭角錐状突起２を全域に配すと共
に他面を平坦面３としたウレタンホーム（ポリウ
レタンホーム）基材で、該ウレタンホーム１を２
枚、この平坦面３，３を接合面として重ね蒲団芯
材４とし、該蒲団芯材４の突起２側となる面外面
に一定厚の綿５，５を夫々敷設すると共に、この
両側の綿５，５の表面に蒲団皮６，６を覆い、該
蒲団皮６，６の矩形状となる周囲を縫着７して蒲
団本体８とし、且つ蒲団本体８の内部に縫筋状と
か格子状のキルテイング縫着９を施して敷蒲団
８′とする。この場合、蒲団皮６，６の周囲縫着
７に当つては、該蒲団皮６，６の間に綿５，５の
周縁部が位置した状態とし、該蒲団皮６，６の外
面に玉縁布１０を配して縫製する。即ち、敷蒲団
８′の周囲は綿５の詰つた玉縁縫いがなされ、体
裁の良い蒲団となる。

ここにおいて、この敷蒲団８′の使用に際し、
該敷蒲団８′内の詰物、即ちウレタンホーム１と
綿５は、該ウレタンホーム１の表面が截頭角錐状
突起２と、この突起２の隆起に起因する逆形の截
頭角錐状を呈す凹部１１の全体として凹凸１２と
なつているため、この突起２は綿５中へ押込まれ
ると共に、凹部１１へは綿５が侵入する如くな
り、実質的にウレタンホーム１面に対する綿５の
絡みがよくなる。勿論、この凹凸１２は単なる円
弧状波の連続でなく、截頭角錐状波（凹凸）の連
続のため、この各稜部１３も一種の絡み要素とな
り、この点からも綿５とウレタンホーム１の絡み
を良好とする。

また、この蒲団芯材４自体は、２枚のウレタン
ホーム１，１を重ね、この背中会わせとなる面が
平坦面３，３となつているため、例えば敷蒲団
８′を折畳む場合、この外側ウレタンホーム１と
内側ウレタンホーム１とに多少のずれを生じ得、
従つてウレタンホーム１，１自体に必要以上の皺
を招かず、且つ両表面の凹凸絡みとなる綿５，５
との絡みずれを最小とし、従つて再敷設時に綿
５，５の剥離現象（浮き上り）がなく、形崩れ，
綿切れを招かない。

更に、この截頭角錐状突起２の截頭頂部１４が
一種の指圧点となつて身体を受け止めえるため、
必要以上に身体が沈まなく、寝心地の良い敷蒲団
となる。

〈考案の効果〉 上述のように本考案の敷蒲団は、芯材とするウ
レタンホームの形状を截頭角錐状突起をもつ凹凸
面を片面に他面を平坦面とし、この平坦面を背中
合わせとした二重使用とし、両外側に綿及び蒲団
皮を配す構成としたことにより、綿層中に截頭角
錐状突起が突入する如くなるため、該綿と芯材と
の絡みが良く、綿切れを招かず、且つ凹凸付き芯
材のため、洗濯に供し小皺が個々に生じても、こ
の凹凸面全体の可撓により波状そり現象を吸収し
てしまうため、実質的に芯材は直ぐの状態でいら
れ、敷いた場合にも平らに敷けるものである。更
に、本考案の蒲団皮の周囲縫着は、綿を挾み込む
よう玉縁縫いするため、立体感のある体裁の良い
蒲団袋となつて仕上り、且つこの玉縁縫い部が一
種の腰付け構造ともなり、この点からも波打ちの
ない敷蒲団となる（敷いた場合）。また、ウレタ
ンホームを凹凸構成としたことにより該ウレタン
ホーム自体の通気性も良く防カビ手段となり、且
つ防カビ及び防菌剤の含浸も容易となる等の実用
的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、該１図は
一部切欠斜面図、第２図はウレタンホーム部の斜
面図、第３図は同要部拡大断面図、第４図は蒲団
本体の断面図である。 １……ウレタンホーム、２……截頭角錐状突
起、３……平坦面、４……蒲団芯材、５……綿、
６……蒲団皮、７……縫着、８……蒲団本体、９
……キルテイング縫着。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 片面に截頭角錐状突起を全域に配したウレタン
   ホーム基材を２枚、この他面の平坦面を背中合わ
   せとして蒲団芯材を形成し、該蒲団芯材の面外面
   に一定厚の綿を敷設すると共に、この両表面に覆
   つた蒲団皮の周囲を縫着し、且つ蒲団皮内部を適
   宜キルテイング縫着してなる敷蒲団。