JP3031905U - 分割して洗濯可能な敷布団及び掛布団 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭用洗濯機でも容易に丸洗いすることがで
きる敷布団又は掛布団を提供する。 【構成】 キルティング１２を施した薄い上敷布団６と
キルティング１２を施した薄い下敷布団７と該上敷布団
６と該下敷布団７の間に挟む中芯３の３層により構成さ
れた敷布団であって、末端に開具８を備えた開具付スラ
イドファスナー９の一対のストリンガー１０ａ、１０ｂ
をそれぞれ別々に該上敷布団６及び該下敷布団７の周縁
に縫合し、該開具付スライドファスナー９の開具８及び
エレメント１４をスライダー１１の摺動により係合させ
ることにより、該上敷布団６と該下敷布団７を中芯３を
挟んで一体に結合した、分割して洗濯可能な敷布団。 【効果】 敷布団全体を開具付スライドファスナー９に
よりきわめて簡単に３つの部分に分離することができ、
上敷布団６及び下敷布団７の部分を別々に家庭用洗濯機
で容易に丸洗いすることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は家庭用洗濯機で洗濯可能な大きさの複数の部分に分離できる敷布団及 び掛布団に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来は掛布団又は敷布団等を使用して何年か経つと中綿を打ち直して、布団を 仕立て直すことが行われてきた。近年、布団全体を丸洗いする方法が試みられて いるが、掛布団や敷布団等の丸洗いは大型洗濯機を備えた専門の業者でなければ 不可能である。しかし掛布団や敷布団を家庭用の洗濯機で丸洗いすることができ れば、費用の節減となり、またしばしば洗濯することができるので、常に清潔な 布団を用いることができる。掛布団を２枚の布団を重ねてホック等で結合して構 成し、洗濯の際には２枚の布団に分離して、別々に家庭用洗濯機で洗濯する方法 が提案されている。

【０００３】 また敷布団の場合は図１に示すように内部に表面に平行に２枚の仕切布１を設 けて、３層の袋部２を有する布団側の上と下の２つの袋部２ａ、２ｃには合成繊 維綿等を入れ、中間の袋部２ｂには木棉綿または木棉綿と合成繊維綿の混合綿よ りなる中芯３を入れ、中間の袋部２ｂの側面の一部にスライドファスナーで開閉 可能な開口部４を設け、その開口部４より内部の中芯３を出し入れ自在に構成し 、洗濯時には、開口部４より中芯３を取り出した後、残り全体を洗濯機で丸洗い する方法が提案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の３層の綿を収容した袋部２ａ、２ｂ、２ｃよりなり、中間層の袋部 ２ｂの中芯３のみを開口部４から取り出して、残り全体を洗濯機で丸洗いする方 法では、上層及び下層の袋部２ａ、２ｃの布団綿の収容量を余程少なくして、そ の厚みを薄くしない限り、嵩が大き過ぎて、洗濯物の容量が７kg程度の比較的大 型の家庭用洗濯機でも、これを丸洗いすることは不可能である。

【０００５】 又掛布団を２枚の布団を重ねてホック等で結合して構成する方法では、長期間 の使用中にホックを係合するばねの弾力が次第に弱まり、就寝中の体の動き等に よりホックが外れ易くなり、２枚の掛布団がばらばらになって、使用に不便であ ると言う欠点もある。

【０００６】 従って本考案は通常の家庭用洗濯機でも容易に丸洗いすることができる敷布団 を提供することを目的とする。又本考案の他の目的は、就寝中に係合用ホックが 外れてばらばらになることのない２枚重ねの掛布団を提供することを目的とする 。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成すべく、本考案者は鋭意研究を重ねた結果、敷布団を上下２枚 の薄い布団とその間に挟む中芯綿より構成するとともに、上下の２枚の薄い布団 の周囲全体を所謂オープンファスナーで係合して、洗濯時には上下の２枚の薄い 布団と中芯の３枚に分離することにより、上下の２枚の薄い布団を別々に家庭用 洗濯機で容易に丸洗いすることができることを見出し、また上記の中芯綿を取り 除けば、オープンファスナーで簡単、確実に互いに分離・係合可能な２枚重ねの 掛布団を構成し得ることを見出し、本考案を完成するに到った。

【０００８】 即ち、本考案はキルティングを施した薄い上敷布団とキルティングを施した薄 い下敷布団と該上敷布団と該下敷布団の間に挟む中芯の３層により構成された敷 布団であって、末端に開具を備えた開具付スライドファスナーの一対のストリン ガーをそれぞれ別々に該上敷布団及び該下敷布団の周縁に縫合し、該開具付スラ イドファスナーの開具及びエレメントをスライダーの摺動により係合させること により、該上敷布団と該下敷布団を中芯を挟んで一体に結合した、分割して洗濯 可能な敷布団を要旨とする。

【０００９】 他の本考案は、キルティングを施した薄い上掛布団とキルティングを施した薄 い下掛布団の２層により構成された掛布団であって、末端に開具を備えた開具付 スライドファスナーの一対のストリンガーをそれぞれ別々に該上掛布団及び該下 掛布団の周縁に縫合し、該開具付スライドファスナーの開具及びエレメントをス ライダーの摺動により係合させることにより、該上掛布団と該下掛布団を一体に 結合した、分割して洗濯可能な掛布団を要旨とする。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に本考案の分割して洗濯可能な敷布団又は掛布団の実施の形態について、図 面により具体的に説明する。図２は本考案の敷布団の一例の平面図、図３は同側 面図、図４は同ＡＡ断面図、図５は本考案の分割して洗濯可能な敷布団の分割し た状態の斜視図である。敷布団５は薄い上敷布団６と下敷布団７とその間に挟ま れた中芯３よりなる。上敷布団６と下敷布団７のそれぞれの周縁には、末端に開 具８を備えスライダー１１をスライドファスナーの末端まで摺動したとき、一対 のストリンガー１０ａ、１０ｂを完全に分離しうる形式の、開具付スライドファ スナー９の一対のストリンガー１０ａ、１０ｂの片方ずつをそれぞれ別々に該上 敷布団及び該下敷布団の周縁に縫合し、両ストリンガー１０ａ、１０ｂのエレメ ント１４をスライダー１１の摺動により係合することにより、上敷布団６と下敷 布団７の間に中芯３を挟んで全体を一体化することができる。開具付スライドフ ァスナー９は上敷布団６及び下敷布団７の周縁の略全周に沿って、取り付けるの が好ましいが、必ずしも周縁全周に巡らさなくてもよい。

【００１１】 上敷布団６及び下敷布団７は木棉綿又は合成繊維綿或いはその混合綿、羊毛、 羽毛等を用いることができるが、洗濯の容易さから合成繊維綿又は木棉綿と合成 繊維綿の混合綿が好ましく用いられる。上敷布団６及び下敷布団７の生地は、外 側の生地は通常の敷布団用の布団生地が用いられるが、内側の生地は洗濯に耐え る薄い生地が好ましい。上敷布団６及び下敷布団７はそれぞれキルティング１２ を施し、洗濯機で丸洗いした際に綿が偏ることなく、洗濯機による丸洗いに耐え るようにする必要がある。

【００１２】 上敷布団６及び下敷布団７の係合のために、これらに縫合する開具付スライド ファスナー９のストリンガー１０のテープ１３は幅１．５〜４cm程度の広幅のも のを使用し、開具付スライドファスナー９を閉じて上敷布団６及び下敷布団７を 係合した時に、上敷布団６と下敷布団７の間に中芯３を挟むための３〜６cmのマ チの幅を、開具付スライドファスナー９の幅のみで構成するようにすれば、マチ 布を別個に用意して縫合する必要がないので、縫製が簡単となる。

【００１３】 中芯３は通常の木棉綿、合成繊維綿或いはその混合綿、羊毛等の他、発泡ポリ ウレタン樹脂等の合成樹脂発泡体を用いることができる。通気性、吸湿性及び寝 心地の好ましい適当な硬さの観点から、天然綿とナイロン、ポリエステル樹脂等 の熱可塑性樹脂よりなる合成繊維綿との混合綿を打綿後、熱ロールの間を通して 、加熱、圧縮して製造される公知の所謂「硬綿」を用いるのが好ましい。中芯３ は硬綿を用いる場合は裸のままで用いてもよいが、薄い布袋で包んで用いてもよ い。通常の布団綿を用いる場合は、洗濯時の中芯３の出し入れの便宜のため、布 袋で包むのが好ましい。

【００１４】 上敷布団６と下敷布団７は同じものを用いることもできるが、異なる材質、厚 みのものを用いることもできる。例えば上敷布団６のみを、夏用のタオル生地や 麻生地等のものと、冬用のボアー生地等のものの２種を用意し、季節により取り 替えるようにすることもできる。上掛布団と下掛布団の素材も同じ物を用いるこ とができるが、下掛布団の素材を夏用のタオル生地等と冬用のボアー生地等の物 を用意して、季節に応じて取り替えることも敷布団の場合と同様に可能である。

【００１５】 上敷布団６と中芯３の間に電気敷毛布や電気敷毛布用の発熱体等の電熱発熱体 を挿入して、冬期に加温することもできる。

【００１６】 図２乃至図５において、中芯８を取り除き、上敷布団６に代えて略同じ構造で 掛布団に適した素材よりなる上掛布団を、下敷布団７に代えて略同じ構造で掛布 団に適した素材よりなる下掛布団を組み合わせると、２枚の薄い掛布団をその周 縁を開具付スライドファスナー９で分割可能に係合し、洗濯の際は開具付スライ ドファスナー９を開き全体を２枚の布団に分割して、容易に家庭用洗濯機で洗濯 することができる、分割して洗濯可能な掛布団が得られる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案の分割して洗濯可能な敷布団又は掛布団によれば、図５に示すように敷 布団全体を開具付スライドファスナー９によりきわめて簡単に複数の部分に分離 することができ、上敷布団６と下敷布団７或いは上掛布団と下掛布団は重量及び 嵩が充分小さくなるので、汚れ易い上敷布団６及び下敷布団７あるいは上掛布団 及び下掛布団の部分を別々に家庭用洗濯機で容易に丸洗いすることができ、敷布 団及び掛布団を常に清潔に保つことができる。

【００１８】 上敷布団６又は下掛布団として、生地や厚みの異なるものを２種以上用意して 、季節に応じて取り替えて使用することができる。また冬期には上敷布団６と中 芯３の間に電気発熱体等を挿入して加温することができる。

【００１９】 本考案の２枚の布団を開具付スライドファスナー９で係合した掛布団は、就寝 中ホック等が外れてばらばらに分離することがなく、心地よく使用することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の敷布団の一例の断面図である。

【図２】本考案の分割して洗濯可能な敷布団の平面図で
ある。

【図３】本考案の分割して洗濯可能な敷布団の側面図で
ある。

【図４】本考案の分割して洗濯可能な敷布団の断面図で
ある。

【図５】本考案の分割して洗濯可能な敷布団の分割した
状態の斜視図である。

【符号の説明】

１ 仕切布 ２ 袋部 ３ 中芯 ４ 開口部 ５ 敷布団 ６ 上敷布団 ７ 下敷布団 ８ 開具 ９ 開具付スライドファスナー １０ａ、１０ｂ ストリンガー １１ スライダー １２ キルティング １３ テープ １４ エレメント

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キルティングを施した薄い上敷布団とキ
   ルティングを施した薄い下敷布団と該上敷布団と該下敷
   布団の間に挟む中芯の３層により構成された敷布団であ
   って、末端に開具を備えた開具付スライドファスナーの
   一対のストリンガーをそれぞれ別々に該上敷布団及び該
   下敷布団の周縁に縫合し、該開具付スライドファスナー
   の開具及びエレメントをスライダーの摺動により係合さ
   せることにより、該上敷布団と該下敷布団を中芯を挟ん
   で一体に結合した、分割して洗濯可能な敷布団。
2. 【請求項２】 該開具付スライドファスナーのストリン
   ガーのテープとして広幅のテープを用い、該上敷布団と
   該下敷布団の間に該中芯を挟むマチの幅の部分を該開具
   付スライドファスナーの幅により構成した請求項１記載
   の分割して洗濯可能な敷布団。
3. 【請求項３】 該中芯として木棉綿と合成繊維綿の混合
   綿を熱ロールの間に通して加熱、圧縮して得られた硬綿
   を用いた請求項１又は２記載の分割して洗濯可能な敷布
   団。
4. 【請求項４】 キルティングを施した薄い上掛布団とキ
   ルティングを施した薄い下掛布団の２層により構成され
   た掛布団であって、末端に開具を備えた開具付スライド
   ファスナーの一対のストリンガーをそれぞれ別々に該上
   掛布団及び該下掛布団の周縁に縫合し、該開具付スライ
   ドファスナーの開具及びエレメントをスライダーの摺動
   により係合させることにより、該上掛布団と該下掛布団
   を一体に結合した、分割して洗濯可能な掛布団。