JPS643743B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はラベル貼付機に応用できるラベル取り
出し機構に関するものである。

（従来の技術） 従来ピツカによりラベルを１枚づつラベルホル
ダーから取り出し、次いでトランスフアロールに
移してコンベヤ上を移送される容器にラベルを貼
付する装置に係わるものは沢山提案されている。
その主な機構は、ラベル取り出し部材、即ちピツ
カに予め糊を塗布して、ラベルホルダーに収納さ
れているラベル上を転動させ、糊の接着力を利用
して１枚づつ取り出す方法と、ラベルホルダーに
収納されているラベルを真空力によつて吸い取る
方法が代表的である。

（発明が解決しようとする問題点） しかし真空力を利用した従来の高速ラベル取り
出し機構には、以下に示すような問題点があつ
た。即ち、機構が複雑で、ラベルを貼付するため
の移送工程が長い。またラベルの移し渡し部が多
いため、ラベルの傾き、皺及び位置ずれが発生し
易い等の問題があつた。

本発明は前記従来の問題点を解決しようとする
ものである。

（問題点を解決するための手段） このため本発明は、ラベル取り出し部材と一体
をなす軸の下部に大小径の２個の平歯車を段差を
設けて固定すると共に、小径の平歯車は偏心して
設けられ、かつ同ラベル取り出し部材は装置本体
上を回転する回転盤に支持されて公転するよう設
けられており、前記本体には前記大小径の平歯車
と夫々噛合う２個の内歯車を設け、同内歯車は前
記大径平歯車に噛合う分と、小径平歯車に噛合う
分が夫々部分歯車として形成され、かつそれらが
平面からみて同一円形を形成するよう配設される
と共に、ラベル取り出し部材と一体をなす前記軸
を回転自在に支持し、同ラベル取り出し部材の一
部を構成する軸受を、同軸と平行に設けられ前記
回転盤に固定された軸を支点にして常に外周方向
に付勢している付勢手段を設けたもので、これを
問題点解決の手段とするものである。

（作用） 駆動軸が駆動されると、同駆動軸と一体の回転
盤が時計方向に回転され、ラベル取り出し部材
は、同回転盤と一体に時計方向に公転すると共
に、回転軸と一体をなす平歯車と内歯車との噛合
いにより反時計方向に自転する。ラベル取り出し
位置におけるラベル取り出し部材の自転機構は、
大径の平歯車と内歯車の噛合いによつて行われて
おり、ラベル取り出し部材により取り出されたラ
ベルは、移送される壜と係合して同壜の所定位置
に貼付される。またラベルをトランスフアロール
に渡したラベル取り出し部材は、内歯車と小径の
平歯車の噛合いする範囲の終点位置まで自転しな
がら公転した後、自転機構が内歯車と大径の平歯
車の噛合いに変わる。このようにラベル取り出し
部材は、ラベル取り出し時にラベル面を転動しラ
ベルを吸着して取り出した後、ラベル受渡し時に
周速を早めてトランスフアロールへラベルを移送
することができる。

（実施例） 以下本発明の実施例を図面について説明する
と、第１図は本発明の１実施例を示すラベル貼付
装置の概略平面図、第２図はラベル取り出し部材
３の拡大平面図、第３図は第２図のＡ〜Ａ断面
図、第４図は第３図のＢ〜Ｂ断面図、第５図は第
４図のＣ〜Ｃ断面図である。

さて図において、１は装置本体に固定されてい
るギヤボツクスで、図示しない駆動源により駆動
される駆動軸（図示せず）を軸支している。２は
前記駆動軸に一体に保持される回転盤で、同回転
盤２上の円周等間隔位置には、複数個のラベル取
り出し部材３が回転可能に配設されている。４は
ラベル取り出し部材３の回転軸で、同回転軸４の
下端部には、大小の平歯車７，８が段差を有して
一体に形成されている。５，６はギヤボツクス１
と一体に形成されている内歯車で、前記平歯車７
又は８と噛合して、回転盤２の回転に伴い回転軸
４を駆動する様に配設されている。

なお、平歯車７は回転軸４の軸心と同心に形成
されて内歯車５と噛合いし、平歯車８は前記平歯
車７の下側に回転軸４の軸心とは偏心した状態で
形成されて内歯車６と噛合いする。９はサポート
１０を回転盤２に固定する軸、１１は回転軸４の
軸受で、軸９にベアリングを介して回転可能に保
持されている。そしてこのラベル取り出し部材３
の軸受１１は、図示しない手段（例えばスプリン
グ）により常時外周方向に押圧され、平歯車７又
は８と内歯車５又は６との噛合いを助けている。
１２は回転軸４にキー止めされたラベル吸着部材
で、外周適所にはラベルを取り出すための吸着パ
ツド１２ａが一体に装着されると共に、空気入口
１３、通路１４が穿設されている。なお、吸着パ
ツド１２ａにも空気入口１３ａが設けられてい
る。

１５は回転軸４に回転可能に保持されるスライ
ドバルブで、同スライドバルブ１５はスプリング
１６を介して軸受１１と一体をなすと共に、前記
ラベル吸着部材１２の通路１４と、面１５ａに設
けた円周溝１７ａを介して連通する穴１７が穿設
されている。１８はラベル１９を保持するラベル
ホルダー、２０はラベル取り出し部材３の吸着パ
ツド１２ａと係合するトランスフアロール、２１
は前記トランスフアロール２０と係合する糊ロー
ル、２２はコンベヤ、２３はコンベヤ２２上を搬
送される壜、２４はタイミングスクリユ、２５は
コンベヤ支持枠２６に固着されたスポンジ体、２
７はベルトでコンベヤ２２のスピードの略２倍の
速度で回転する。なお、第１図、第４図に示すｘ
は、回転軸４の軌跡を示す。

次に作用を説明すると、図示しない駆動源によ
りギヤボツクス１に軸支された駆動軸が駆動さ
れ、次いで駆動軸と一体をなす回転盤２が時計方
向に回転される。この時ラベル取り出し部材３
は、回転盤２と一体に時計方向に公転すると共
に、回転軸４及びラベル吸着部材１２、吸着パツ
ド１２ａと一体をなす平歯車７，８と、ギヤボツ
クス１と一体をなす内歯車５又は６との噛合いに
より反時計方向に自転する。ラベル取り出し部材
３の吸着パツド１２ａがラベルホルダー１８と係
合してラベル１９を取り出す位置（第１図イ）に
おけるラベル取り出し部材３の自転機構は、第４
図に示す如く平歯車７と内歯車５の噛合いによつ
て行われている。

次に自転機構とラベル取り出し部材３の関係に
ついて説明すると、内歯車５と平歯車７の噛合い
する範囲（第４図Ｙ）に於けるラベル取り出し部
材３の挙動は、位置ロで点ロ′にあつた吸着パツ
ド１２ａが、ラベル取り出し部材３の公転と自転
により、位置ハでは点ハ′に位置し、ここでラベ
ルホルダー１８と係合して、図示しない真空源と
穴１７、円周溝１７ａ、通路１４、空気入口１３
及び吸着パツド１２ａの空気入口１３ａを介して
連通し、ラベル１９を１枚取り出す。

その後ラベル取り出し部材３はラベル１９を吸
着保持したまま位置ニまで自転しながら公転す
る。位置ニにおいて、平歯車７と内歯車５の噛合
いによつて行われて来た自転が、平歯車８と内歯
車６に切換り、自転速度を速めながら公転し、位
置ホに移動する。この場合、ラベル取り出し部材
３は平歯車８と内歯車６の噛合い軌跡に同調する
ため、軸９を支点として追動する。

ラベル取り出し部材３が位置ホに移動した時の
吸着パツド１２ａの位置は点ホ′であり、ここで
トランスフアロール２０と係合する（この係合位
置では図示しない真空源と穴１７は公知手段によ
り遮断されてラベル１９を吸着保持する真空力は
解除される）。

ラベル１９は容易にトランスフアロール２０の
ラベル吸着部（図示略）に吸着保持されて時計方
向に回転し、糊ロール２１と係合してラベル１９
の裏面に糊付された後も、トランスフアロール２
０に保持されて回転し、コンベヤ２２上をタイミ
ングスクリユ２４にて割付けられて移送される壜
２３と係合して同壜２３の所定位置に仮付けされ
る（トランスフアロール２０の図示しない吸着部
に働いていた吸着力は、壜２３と係合する直前で
公知手段により解除される）。そして前記の如く
ラベル１９を仮付けした壜２３は、ベルト２７と
スポンジ体２５により完全にラベル１９を貼付さ
れて次工程へ移送される。

一方ラベル１９をトランスフアロール２０に渡
したラベル取り出し部材３は、内歯車６と平歯車
８の噛合いする範囲（第４図Ｚ）の終点位置ヘま
で自転しながら公転した後、自転機構が内歯車５
と平歯車７に変わる。

（発明の効果） 以上詳細に説明した如く本発明は構成されてお
り、ラベルの取り出しを一連の回転運動で行なう
様にしたため高速化が可能であり、かつシンプル
な機構で高速化を可能にしたもので、コスト的に
有利である。またトランスフアロールへの受渡し
部周速より、ラベルの取り出し時の周速を遅くす
ることにより、ラベルの皺、傾き等不具合のない
ラベル取り出しが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すラベル貼付装置
の平面図、第２図は第１図における要部の拡大平
面図、第３図は第２図のＡ〜Ａ断面図、第４図は
第３図のＢ〜Ｂ断面図、第５図は第４図のＣ〜Ｃ
断面図である。 図の主要部分の説明 １…ギヤボツクス、２…
回転盤、３…ラベル取り出し部材、４…回転軸、
５，６…内歯車、７…平歯車、８…偏心した平歯
車、９…軸、１０…サポート、１１…軸受、１２
…ラベル吸着部材、１８…ラベルホルダー、１９
…ラベル、２０…トランスフアロール、２３…
壜。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ラベル取り出し部材と一体をなす軸の下部に
   大小径の２個の平歯車を段差を設けて固定すると
   共に、小径の平歯車は偏心して設けられ、かつ同
   ラベル取り出し部材は装置本体上を回転する回転
   盤に支持されて公転するよう設けられており、前
   記本体には前記大小径の平歯車と夫々噛合う２個
   の内歯車を設け、同内歯車は前記大径平歯車に噛
   合う分と、小径平歯車に噛合う分が夫々部分歯車
   として形成され、かつそれらが平面からみて同一
   円形を形成するよう配設されると共に、ラベル取
   り出し部材と一体をなす前記軸を回転自在に支持
   し、同ラベル取り出し部材の一部を構成する軸受
   を、同軸と平行に設けられ前記回転盤に固定され
   た軸を支点にして常に外周方向に付勢している付
   勢手段を設けたことを特徴とするラベル取り出し
   機構。