JPS643613Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は一対の径の大きな大カツターに径の
小さな小カツターが挟装されて成る組カツターに
関するものである。

［従来の技術］ 従来のこの種の組カツターは第３図及び第４図
に示すように、駆動軸１に一対の円板状で径の大
きな大カツター２，３が固着され、これらの大カ
ツター２，３間に円板状で径の小さな小カツター
４が同軸に挟装されて成る。

［考案が解決しようとする問題点］ しかし、従来の組カツターにおいては、材料を
切削する際に、小カツター４で削り取つた切りく
ずは小カツター４の切りくずすきま５に溜られる
が、この切りくずすきま５はその両端開口部６が
両大カツター２，３の側面７，８によつて閉鎖さ
れているため、小カツター４の切りくずすきま５
から同刃先９まで切くずが詰つてしまう。する
と、切くずで材料を押したり或は噛つたりして、
寸法がばらつき又は製品にきづを付け不良品発生
の原因となる。更に、切りくずが詰るとそれによ
つて材料をこすり、発熱が多くなり、刃先９の寿
命が短くなる等の問題がある。

［問題点を解決するための手段］ この考案は以上に述べた事情に鑑みなされたも
ので、その目的は、一対の円板状で径の大きな大
カツター間に円板状で径の小さいカツターが挟装
されて成る組カツターであつて、小なくとも前記
一方の大カツターに、一端開口部が前記小カツタ
ーの刃部に面すると共に、他端開口部が大カツタ
ーの反対峙する側部に開口される孔が穿設されて
成るようにすることにより、従来の組カツターの
問題点の解決を図らんとするものである。

［実施例］ 以下添付図面に基づいてこの考案を説明する。
第１図及び第２図はこの考案による組カツターの
正面図及びＡ−Ａ断面の右半分断面図で、図面
中、１０はモータ等の駆動源に連結される駆動軸
で、この駆動軸１０に一対の円板状で径の大きな
大カツター１１，１２が固着され、これらの大カ
ツター１１，１２間に円板状で径の小さな小カツ
ター１３が同軸１０に挟装される。なお、大カツ
ター１１，１２及び小カツター１３のそれぞれ円
周部には、前記軸１０方向に対してある角度傾斜
されて成る刃先１１ａ，１２ａ，１３ａ及び切り
くずすきま１１ｂ，１２ｂ，１３ｂがそれぞれ交
互に鋸刃状に形成される。前記両大カツター１
１，１２の刃先１１ａ，１２ａ及び切くずすきま
１１ｂ，１２ｂの傾斜角度は、両大カツター１
１，１２相互で山形となるようにされる。

そして、前記小なくとも一方の大カツター１１
又は１２（図面では大カツター１２に穿設され
る。以下同じ。）に、一端開口部１４ａが小カツ
ター１３の刃部である刃先１３ａ及び切くずすき
ま１３ｂに面すると共に、他端開口部１４ｂが大
カツター１１又は１２の反対峙する側部１１ｃ又
は１２ｃに開口される、孔１４がそれぞれ複数穿
設される。なお、孔１４は、小カツター１３の刃
先１３ａ及び切くずすきま１３ｂの延長方向に傾
斜させることも、また前記軸１０方向とすること
も可能である。

［考案の作用及び効果］ この考案による組カツターは以上に述べたよう
であるから、材料を切削する際には、小カツター
１３の刃先１３ａで切削した切くずが切くずすき
ま１３ｂから開口部１４ａを通つて孔１４内に入
り、孔１４を通つて開口部１４ｂから大カツター
１１又は１２の側方１１ｃ又は１２ｃへ排出され
るため、切くず詰りが無く、小カツター１３の切
れ味がより良くなる。したがつて、寸法をより正
確に出すことができると共に、不良品をより少く
することができる。更に、切りくずと材料との摩
擦が少くなるため、発熱が少くなり小カツター１
３の刃先１３ａの寿命がより長くなる等の効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案による組カツター
の正面図及びＡ−Ａ断面の右半分断面図、第３図
及び第４図は従来の組カツターを示す正面図及び
Ｂ−Ｂ断面の右半分断面図である。 なを図面において、１０……駆動軸、１１，１
２……大カツター、１１ａ，１２ａ，１３ａ……
刃先、１１ｂ，１２ｂ，１３ｂ……切くずすき
ま、１１ｃ，１２ｃ……側部、１３……小カツタ
ー、１４……孔、１４ａ，１４ｂ……開口部であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の円板状で径の大きな大カツター間に円板
   状で径の小さいカツターが挟装されて成る組カツ
   ターであつて、小なくとも前記一方の大カツター
   に、一端開口部が前記小カツターの刃部に面する
   と共に、他端開口部が大カツターの反対峙する側
   部に開口される孔が穿設されて成ることを特徴と
   する組カツター。