JPS643315Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、点播種装置における回転ブラシの上
動保持装置に係るものである。

（従来技術） 本考案は、一粒ずつ点播しうる育苗用播種装置
について新規に工夫したものである。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、螺旋ロールを並設してその上面で種
籾を送ると一粒ずつ整粒されて移送できるので正
確な点播装置が得られるが、この場合前記螺旋ロ
ールの上面に回転ブラシを設けると過剰粒の整粒
ができるので一層良好となる。しかし、前記回転
ブラシは点検時邪魔となるので本考案は持ち上げ
たままとなしうるようにしたものである。

（問題を解決するための手段） 本考案は、点播種装置の回転ブラシを簡単容易
に上下２段に高さを切替られるようにするととも
に、一定の高さに回転ブラシが位置するようにし
たもので、外周面に螺旋溝１７を形成した水平ま
たは傾斜螺旋ロール１６を並設して該螺旋ロール
１６，１６間に〓状の種子移動溝２１を形成し、
螺旋ロール１６の上部には回転ブラシ４７を設け
て該回転ブラシ４７により前記移動溝２１内の種
子を均一にして移動させるようにしたものにおい
て、前記回転ブラシ４７は螺旋ロール１６に接触
する作用位置と螺旋ロール１６の上方に位置する
待機位置の間移動自在に形成すると共に、前記回
転ブラシ４７の取付部材には前記ブラシ４７を待
機位置を保持しうる垂直の平板６８を設けた点播
種装置における回転ブラシの上動保持装置の構成
を考案の要旨とするものである。

実施例図により説明すると、１は収納ケース２
を移送する水平移送台で、移送方向に長く形成さ
れ、所望の位置に設けた支脚３により床上に配置
される。収納ケース２内にはペーパーポツト紙４
が収納される。５はペーパーポツト紙４のポツト
である。ペーパーポツト紙４は、水溶性の紙のよ
うな材料で形成され、前記した多数のポツト５を
形成している。

水平移送台１の供給側６の上方位置には、覆土
供給装置７が設けられる。覆土供給装置７は、ホ
ツパー８と繰出ベルト９等により形成され、ペー
パーポツト紙４の各ポツト５内に覆土１０を供給
する。１１はペーパーポツト紙４を収納ケース２
内に押圧する押圧フリーローラーである。押圧フ
リーローラー１１の移送方向下手側には播種装置
１２を設ける。

播種装置１２は、種籾供給ホツパー１３、点播
装置１４，１５等より形成される。点播装置１
４，１５の各螺旋ロール１６は、その外周面に、
該ロール１６の終端部２３の方向に進む螺旋溝１
７を形成し、終始同一直径に形成する。１８は螺
旋ロール１６の螺旋山部である。

螺旋ロール１６は上方からみると隣接するそれ
ぞれの螺旋ロール１６，１６が狭隙をもつて、山
部１８と山部１８、螺旋溝１７と螺旋溝１７が合
致した状態で回転し、かつ、螺旋ロール１６の軸
心方向と収納ケース２の移送方向とが平行になる
ように並設される。

並設された螺旋ロール１６と螺旋ロール１６と
の間の狭隙の上面に、〓状の種子移動溝２１をそ
れぞれ形成する。

螺旋ロール１６は、一端を種子２０の供給され
る始端部２２に、他端を種子２０を落下させる終
端部２３に形成する。

２５は螺旋ロール１６の中心軸、２６は後端部
であり、後端部２６を吸引装置２７の吸引ケース
２８の後壁２９に軸着する。前記軸２５の他方の
突出部３０は、前端大径部３２と、前端中径部３
３と、前端小径部３４を有して形成し、前端小径
部３４を播種装置１２の金属フレーム３１に軸着
する。

吸引装置２７は螺旋ロール１６，１６の間の狭
隙を上から下へ吸引風が吹抜けるようにして、種
子移動溝２１を移動する種子を下方に吸引して種
子が直立して前記狭隙内に吸着されるようにする
ものである。４５は吸引装置２７の吸引ケース２
８の側板４４に開口された吸引口、４６は接続部
である。

各螺旋ロール１６の始端部２２と終端部２３と
の間で、種子移動溝２１の上方位置には、始端部
２２より終端部２３に向けて種子移動溝２１内を
移動する種子２０を均す回転ブラシ４７を設け
る。回転ブラシ４７は、その軸４８の軸心方向が
螺旋ロール１６軸心方向と直交するように、軸４
８を播種装置１２の側板５２，５３の長穴９５，
９５より突出させ両端を一対の回動アーム４９と
回動アーム５０の上端に軸着をする。回動アーム
４９と回動アーム５０は、各基端部を駆動軸５１
に回動自在に軸着する。従つて、回動アーム４
９，５０の回動によつて回転ブラシ４７の軸４８
は長穴９５，９５内を上下に移動する。

回動アーム４９，５０の外端部には支持杆５
８，５８のそれぞれの下端部を固着し、支持杆５
８，５８の上端部には横杆５９の両端を固着す
る。横杆５９には上下切替装置６７を取付ける。
上下切替装置６７は垂直の長方形の平板６８で形
成し、該平板６８の上部をピン７０で横杆５９の
前面に軸着する。平板６８の下端部６９は半円弧
状に形成し、下端部６９がピン７０を中心に左右
方向に回動するようにする。螺旋ロール１６に接
触する作用位置に回転ブラシ４７を位置させるた
め、下端部６９が側板５２，５３の外方に位置す
るように回動させ、下端部６９が側板５２，５３
の上面６４に当接しないようにする。しかして横
杆５９を手により持ち上げると、平板６８はピン
７０を中心に自重で回動し、下端部６９が側板５
２，５３のそれぞれの上面６４に当接し、回転ブ
ラシ４７が螺旋ロール１６に接触しない待機位置
を保持するように支持する。

２９は吸引ケース２８の前壁、３０は螺旋ロー
ル１６の前端部、３１は金属フレーム、３２は前
端大径部、３３は前端中径部、３４は前端小径
部、３５は落下シユート、３６は合成樹脂壁、３
７は前板、３８，３９は係合部、４０は上端部、
４２は落下溝、４３は下端部である。５４は駆動
プーリー、５５は受動プーリー、５６はベルト、
６０は取付枠、６１は種子受箱、６２は側板、６
３は調節ネジ、６５は調節ネジ６３の下端部、６
６はガイド、７２は横杆、７３はスプロケツト、
７４はチエン、７５はスプロケツト、７６はチエ
ン、７７は回転軸、７８はスプロケツト、７９，
８０は傘歯車、８６は種籾供給ホツパー１４の各
落下口、８７は地面である。

８８は播種装置１２の下手側のモーターであ
り、モーター８８の下手側には床土供給装置８９
を設ける。床土供給装置８９は、ホツパー９０、
繰出ベルト９１、床土供給量調節装置９２等によ
り形成される。

９３は収納ケース２を移送する案内ロール、９
４はチエンである。

（作用） 次に作用を述べる。

水平移送台１の供給側６にペーパーポツト紙４
を嵌合した収納ケース２を載置すると案内ロール
９３により移送され、覆土供給装置７の下方でペ
ーパーポツト紙４のポツト５内に覆土１０が供給
され、更に前進して、播種装置１２の下方に至
る。

並設された各螺旋ロール１６の互いの螺旋溝１
７、山部１８は、それぞれ左右一致した状態で回
転し、各螺旋ロール１６，１６の間の上面には、
それぞれ種子移動溝２１が形成され、種子２０は
種子移動溝２１内を始端部２２から終端部２３へ
移動する。

種子移動溝２１の終端部２３まで移動した種子
２０は、下方に連続的に落下する。

回転ブラシ４７は、始端部２２側に種子を掃き
戻すように回転しているから、余分な種子を、始
端部２２側に掃き戻す。したがつて、種子移動溝
２１内を確実に一粒ずつが移動することになる。

回転ブラシ４７は上下切替装置６７の平板６８
の下端部６９を側板５２，５３の外方に位置する
ようにすると、横杆５９を下端部６９が支持しな
いから、螺旋ロール１６の上面に接触して作用位
置となる。しかして横杆５９を手により持ち上げ
ると、駆動軸５１を中心に回動アーム４９，５０
を上方に回動させるから、回転ブラシ４７の軸４
８は、側板５２，５３の長穴９５内を上動して、
螺旋ロール１６に接触しないようにするととも
に、ピン７０を中心に自重で平板６８の下端部６
９が回動して、手を放すと側板５２，５３のそれ
ぞれの上面６４に当接するから、回転ブラシ４７
の高さを保持するように支持する。

しかして、収納ケース２が案内ロール９３によ
りさらに前進して、床土供給装置８９により床土
が供給され、播種が完了する。

（効果） 本考案は、外周面に螺旋溝１７を形成した水平
または傾斜螺旋ロール１６を並設して該螺旋ロー
ル１６，１６間に〓状の種子移動溝２１を形成
し、螺旋ロール１６の上部には回転ブラシ４７を
設けて該回転ブラシ４７により前記移動溝２１内
の種子を均一にして移動させるようにしたものに
おいて、前記回転ブラシ４７は螺旋ロール１６に
接触する作用位置と螺旋ロール１６の上方に位置
する待機位置の間移動自在に形成すると共に、前
記回転ブラシ４７の取付部材には前記ブラシ４７
を待機位置を保持しうる垂直の平板６８を設けた
点播種装置における回転ブラシの上動保持装置の
構成としたから、回転ブラシ４７は、始端部２２
側に種子を掃き戻すように回転して、余分な種子
を、始端部２２側に掃き戻し、種子移動溝２１内
を確実に一粒ずつが移動することになるから、過
剰粒の整粒ができるので一粒ずつの点播が一層良
好となる。しかも、手により横杆５９を上方に持
ち上げると、回転ブラシ４７の軸４８は、側板５
２，５３の長穴９５内を上動して、螺旋ロール１
６に接触しないようにするとともに、ピン７０を
中心に自重で平板６８の下端部６９が回動して、
手を放すと側板５２，５３のそれぞれの上面６４
に当接するので、回転ブラシ４７の高さを保持す
るように支持するから、前記回転ブラシ４７は点
検時邪魔とならない効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体側面図、第２図は点播種装置の斜
視図、第３図は点播種装置の縦断側面図である。 符号の説明、１……水平移送台、２……収納ケ
ース、３……支脚、４……ペーパーポツト紙、５
……ポツト、６……供給側、７……覆土供給装
置、８……ホツパー、９……繰出ベルト、１０…
…覆土、１１……押圧フリーローラー、１２……
播種装置、１３……種籾供給ホツパー、１４，１
５……点播装置、１６……螺旋ロール、１７……
螺旋溝、１８……螺旋山部、２０……種子、２１
……〓状種子移動溝、２２……始端部、２３……
終端部、２５……中心軸、２６……突出部、２７
……吸引装置、２８……吸引ケース、２９……前
壁、３０……前端部、３１……金属フレーム、３
２……前端大径部、３３……前端中径部、３４…
…前端小径部、３５……落下シユート、３６……
合成樹脂壁、３７……前板、３８，３９……係合
部、４０……上端部、４２……落下溝、４３……
下端部、４４……側板、４５……吸引口、４６…
…接続部、４７……回転ブラシ、４８……軸、４
９，５０……回動アーム、５１……駆動軸、５
２，５３……側板、５４……駆動プーリー、５５
……受動プーリー、５６……ベルト、５８……支
持杆、５９……横杆、６０……取付枠、６１……
種子受箱、６２……側板、６３……調節ネジ、６
４……上面、６５……下端部、６６……ガイド、
６７……上下切替装置、６８……平板、６９……
下端部、７０……ピン、７２……横杆、７３……
スプロケツト、７４……チエン、７５……スプロ
ケツト、７６……チエン、７７……回転軸、７８
……スプロケツト、７９，８０……傘歯車、８６
……各落下口、８７……地面、８８……モータ
ー、８９……床土供給装置、９０……ホツパー、
９１……繰出ベルト、９２……床土供給量調節装
置、９３……案内ロール、９４……チエン、９５
……長穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周面に螺旋溝１７を形成した水平または傾斜
   螺旋ロール１６を並設して該螺旋ロール１６，１
   ６間に〓状の種子移動溝２１を形成し、螺旋ロー
   ル１６の上部には回転ブラシ４７を設けて該回転
   ブラシ４７により前記移動溝２１内の種子を均一
   にして移動させるようにしたものにおいて、前記
   回転ブラシ４７は螺旋ロール１６に接触する作用
   位置と螺旋ロール１６の上方に位置する待機位置
   の間移動自在に形成すると共に、前記回転ブラシ
   ４７の取付部材には前記ブラシ４７を待機位置を
   保持しうる垂直の平板６８を設けた点播種装置に
   おける回転ブラシの上動保持装置。