JPH0418802B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ポツトシート紙に対する播種装置に
係るものである。

従来技術 従来、田植機用の土付苗は、散播土付苗から条
播土付苗に進歩し、最近ではポツトシート紙を用
いたポツトシート土付苗が普及している。

ポツトシート土付苗は、ポツトシート紙を、収
納ケース内に嵌合した状態でポツト内に覆土を供
給し、覆土上に播種し、その上に床土を供給し、
上方より育苗箱を被せ、ひつくり返して収納ケー
スを外し、各ポツトの間〓に目土を入れて、一定
期間育成するのである。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、前記ポツトシート紙に自動的に覆
土・播種・床土供給をなすものにおいて、床土を
充分に供給するために過剰供給し、過剰分を除去
するようにしたものである。

問題を解決するための手段 よつて本発明は、引出し形状の収納ケース３に
上部よりポツトシート紙１を嵌合させ、これをコ
ンベア式播種装置の水平移送台１３に載置して移
動させながら前記ポツト紙１に播種する装置にお
いて、前記水平移送台１３には床土供給装置６７
を設け、該床土供給装置６７の排出側には、前記
ポツトシート紙１に供給された床土を鎮圧する鎮
圧ロール７１を、前記水平移送台１３に基部を回
動自在に取付けた回動アーム１８，１８の先端に
軸止して高さ調節自在に設け、該鎮圧ロール７１
の下手側には前記ポツトシート紙１に供給され鎮
圧後の余分な床土を削り取るスクレーパー７３を
設け、該スクレーパー７３は前記鎮圧ロール７１
と一体的に上下すように構成した播種装置とした
ものである。

実施例 図により本発明の実施例を説明すると、ポツト
シート紙１は、横方向に16個程のポツト２を並設
し、縦方向には17個程のポツト２を並設したもの
で、第１図はポツトシート紙１を収納ケース３内
の片側に収納しようとしている状態、第２図は同
収納状態を示している。通常は収納ケース３内に
ポツトシート紙１を前後に２枚並べて収納する。

収納ケース３は、引出し形状で、略正方形のポ
ツトシート紙１を２枚並べて嵌合できる大きさに
形成される。ポツトシート紙１は水溶性の紙材料
で形成され、上方からみると略正四角形状に形成
され、側方からみると下端部４に至るに従い細く
形成され、下端部４には透孔６が形成される。透
孔６は、種子７の芽８が上方に伸びるためのもの
である。

１３は、コンベア式播種装置の水平移送台であ
り、移送方向に長く形成される。水平移送台１３
は収納ケース３を始端側１４より終端側１５に向
けて移送するもので、案内ロール１６と案内ベル
ト１７とを有する。水平移送台１３の始端側１４
にはポツトシート紙１を収納ケース３内に押圧す
る押圧ロール１９を設ける。押圧ロール１９はポ
ツトシート紙１を下方に押圧して、ポツト２の下
端部４を収納ケース３の底板の上面に密着させて
（第４図）、透孔６より覆土５が洩れないようにす
る。

押圧ロール１９の下手側には覆土供給装置２７
を設ける。該装置２７は、ホツパ２８と繰出ベル
ト２９および繰出量調節部３０等により形成さ
れ、ポツト紙１の各ポツト２内に覆土５を供給す
る。覆土供給装置２７の下手側には、種籾繰出装
置１２を設ける。

種籾繰出装置１２は、種籾供給ホツパ３１と播
種装置３２，３３等により形成され、播種装置３
２，３３は、外周面に螺旋溝を形成した螺旋ロー
ル３４を狭〓をもつて、その軸心方向と収納ケー
ス３の移送方向とが上からみると平行になるよう
に並設して形成する。種籾繰出装置１２は、螺旋
ロール３４，３４の間に螺旋溝により形成する狭
〓に種子７を嵌合させて、螺旋ロール３４の回転
により種子７をその終端部まで移動させて、連続
的に種子を落下させる。そして、種籾繰出装置１
２の下方を通過するポツトシート紙１に播種する
のである。

４２は前記螺旋ロール３４の下方に設けた吸引
ケースである。吸引ケース４２は螺旋ロール３
４，３４の間の狭〓を上から下へ吸引風が吹抜け
るようにして、移動する種子７が狭〓内に吸着さ
れるようにする。４４は吸引ケース４２に開口し
た吸引口である。

各螺旋ロール３４の先端部にはスプロケツトが
取付けられ、スプロケツトにはチエンを巻回し、
各螺旋ロール３４を回転させる。

種籾繰出装置１２の前方にはモーター５６が設
けられ、前記案内ロール１６を回転させる。モー
ター５６の下手側には、押棒５７を設ける。押棒
５７は収納ケース３の移送方向と平行で、収納ケ
ース３の左右方向の略中央に設ける。押棒５７に
は上方に突出する突出棒５９，６２を設け、突出
棒５９を取付枠６０に、突出棒６２は取付枠６３
にそれぞれ支持させる。突出棒５９，６２にはバ
ネ６５を巻回し、押棒５７によりポツト紙１を下
方の収納ケース３内に押圧する。前記押棒５７の
略中央部は上方に屈曲させて屈曲部６１を形成
し、屈曲部６１の下側に押圧ロール６６を設け
る。前記押棒５７と押圧ロール６６は、ポツトシ
ート紙１を下方に押圧して、ポツト２の下端部４
を収納ケース３の底板の上面に密着させ、この状
態のまま床土９を供給させるものである。したが
つて、押棒５７の前端部７２は床土供給装置６７
の繰出ベルト６９より床土９が落下する直前の下
方まで突出させて形成し、押圧ロール６６と鎮圧
ロール７１は、収納ケース３の長さより短かい間
隔で設けて、押圧ロール６６が鎮圧している状態
で鎮圧ロール７１が作用するようにする。

モーター５６の下手側には床土供給装置６７を
設ける。床土供給装置６７はホツパ６８と繰出ベ
ルト６９と床土供給量調節装置７０等により形成
される。床土供給装置６７の下手側には鎮圧ロー
ル７１を設ける。鎮圧ロール７１は、床土供給装
置６７によりポツトシート紙１のポツト２内に供
給した床土９を鎮圧するためのものである。鎮圧
ロール７１は床土供給装置６７の排出側でポツト
シート紙１の左右方向の幅と同じかやや広く形成
し移送台１３の上方位置に収納ケース３の移送方
向と直交するように設ける。

移送台１３のフレーム２０の両側部で床土供給
装置６７の下部の案内ロール１６の軸には回動ア
ーム１８，１８のそれぞれの基部を上下回動自在
に取付ける。回動アーム１８，１８のそれぞれの
上部には、鎮圧ロール７１の軸３５の両端を軸着
する。一側の回動アーム１８内に突出させた案内
ロール１６の軸にはスプロケツト２１を固着し、
鎮圧ロール７１の軸３５の端部にはスプロケツト
２２を固着し、前記スプロケツト２１とスプロケ
ツト２２とにチエン２３を巻回し、案内ロール１
６の回転を鎮圧ロール７１に伝える。したがつ
て、一方の回動アーム１８は鎮圧ロール７１の伝
道ケースを構成する。

回動アーム１８の内側面には、取付部３６を形
成し、該取付部３６には縦方向のネジ穴を形成
し、該ネジ穴に調節ネジ２６を螺合させる。調節
ネジ２６は鎮圧ロール７１が最大に鎮圧する度合
を調節するもので、上部に突片３７を形成し、前
記取付部３６と突片３７の間にバネ３９を巻回す
る。調節ネジ２６の下端部にはゴム片３８を取付
け、該ゴム片３８をフレーム２０の上面に当接さ
せる。

２４は回動アーム１８，１８のそれぞれの前端
に左右方向に取付けた取付金具であり、側方から
みるとコ字状形状に形成され、取付金具２４にス
クレーパー７３を取付ける。

スクレーパー７３はポツト２の上面に供給され
た余分な床土を削り取るためのもので、収納ケー
ス３の移送方向と直交して、移送台１３の上方位
置に設ける。スクレーパー７３は左右方向に長
く、上部７４は略垂直状態に、下部７５は移送台
１３の始端側１４の方向に屈曲させて上部７４、
下部７５ともに平板で形成する。スクレーパー７
３は、上部７４の両端のそれぞれを前記取付金具
２４，２４の外面に固着し、その下端部はポツト
シート紙１の上面に当接するようにする。したが
つて、スクレーパー７３は前記鎮圧ロール７１と
一体的に上下し、かつ、鎮圧ロール７１の下面位
置とスクレーパー７３の下端位置とは常時同一間
隔を有する。

作 用 次に作用を述べる。

水平移送台１３の始端側１４にポツト紙１を嵌
合した収納ケース３を載置すると案内ロール１６
と案内ベルト１７により、収納ケース３は終端側
１５に向つて一定速度で移送され、押圧ロール１
９の下方に誘導される。押圧ロール１９は、ポツ
トシート紙１を下方に押圧するから、ポツト２の
下端部４を収納ケース３の底板の上面に押着さ
せ、ポツト２の透孔６より覆土５が洩れないよう
にする。しかして、ポツト２は覆土供給装置２７
の下方に供給され、該装置２７によりポツト２内
に覆土５が供給され、更に前進して、種籾繰出装
置１２の下方に至り、播種装置３２，３３により
ポツト２内に播種し、更に前進する。すると、ポ
ツトシート紙１は押棒５７の下側を通つて、その
左右の中間が押棒５７で押え付けられ、更に前進
するとポツトシート紙１は押圧ロール６６で押え
付けられることになり、押圧ロール６６と押棒５
７で押え付けられたまま床土供給装置６７の下側
を通る。床土供給装置６７はポツトシート紙１に
対して、少な目に床土９を供給するものではな
く、多い目に供給するものであるから、床土供給
装置６７のベルト６９により床土９を大い目に供
給し、更に前進してその前端が鎮圧ロール７１の
下方にさしかかる。鎮圧ロール７１は回動アーム
１８に取付けられている駆動鎮圧ロールであるか
ら、過剰供給した床土９をポツト２内に固く詰め
込む作用を分担するが、この場合、押圧ロール６
６は後端が持ち上がらない作用に奉仕する。

鎮圧ロール７１の下手側にはスクレーパー７３
が設けられているから、鎮圧ロール７１により鎮
圧された後、余分な床土は削り取られ播種が完了
する。従つて、ポツト紙１内に均等に必要にして
充分な量の床土９が供給されることになり、種子
７の成長にバラツキがなく、また、ポツト紙１の
上面の凹凸もなくなるから、育苗箱１０内に嵌合
させたとき、治まり具合も頗る良い。

しかして、前記収納ケース３は深さの相違する
種々のものが市販されているが、前記鎮圧ロール
７１は前記移送台１３に回動自在に取付けた回動
アーム１８，１８の先端に軸止され、回動アーム
１８，１８のそれぞれの内側面の取付部３６には
調節ネジ２６を螺合させているから、調節ネジ２
６を回転させると、鎮圧ロール７１が最大に鎮圧
する度合である高さ位置を収納ケース３の深さに
応じて調節する。

この場合、本発明は前記鎮圧ロール７１を軸止
した回動アーム１８，１８に一体的に上下するよ
うにスクレーパー７３を取付けてあるから、前記
のように鎮圧ロール７１の高さを調節すると、こ
れに連動してスクレーパー７３の高さも調節され
る。更に、鎮圧ロール７１の下面とスクレーパー
７３の下端との高さ関係は常時同一であるから、
鎮圧ロール７１とスクレーパー７３との関係の調
節も不要とし、スクレーパー７３は確実に余剰土
を除去する。

効 果 本発明は引出し形状の収納ケース３に上部より
ポツトシート紙１を嵌合させ、これをコンベア式
播種装置の水平移送台１３に載置して移動させな
がら前記ポツト紙１に播種する装置において、前
記水平移送台１３には床土供給装置６７を設け、
該床土供給装置６７の排出側には、前記ポツトシ
ート紙１に供給された床土を鎮圧する鎮圧ロール
７１を、前記水平移送台１３に基部を回動自在に
取付けた回動アーム１８，１８の先端に軸止して
高さ調節自在に設け、該鎮圧ロール７１の下手側
には前記ポツトシート紙１に供給され鎮圧後の余
分な床土を削り取るスクレーパー７３を設け、該
スクレーパー７３は前記鎮圧ロール７１と一体的
に上下するように構成した播種装置としたから、 イ ポツトシート紙１に供給された床土を鎮圧ロ
ール７１により鎮圧し、スクレーパー７３によ
り鎮圧後の余分な床土を削り取るので、各ポツ
ト２内に均等正確に床土９を供給でき、種子７
（苗）の成長にバラツキがなくなる。

ロ スクレーパー７３は鎮圧ロール７１と一体的
に上下するので、深さの相違する収納ケース３
も使用でき、高さ調節も鎮圧ロール７１の高さ
を調節するだけで、スクレーパー７３の高さ調
節は不要であり、作業生を向上させる。

ハ スクレーパー７３は鎮圧ロール７１と一体的
に上下するので、鎮圧ロール７１の下面とスク
レーパー７３の下端との高さ関係は常時同一で
あり、鎮圧ロール７１およびスクレーパー７３
は確実に作用する。

という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はポツトシート紙１を収納ケース３内の
片側に収納しようとしている状態図、第２図は収
納ケースにポツトシート紙を載置した状態図、第
３図は収納ケースにポツトシート紙を載置した状
態図、第４図は第３図のポツトシート紙を押圧し
た状態図、第５図は鎮圧状態図、第６図は育苗箱
を被せた状態図、第７図は転倒させて収納ケース
を外した状態図、第８図は育苗した状態図、第９
図は全体の側断面図、第１０図は床土供給部の斜
視図、第１１図はは床土供給部の側面図、第１２
図はは床土供給部の縦断面図、第１３図は要部斜
視図、第１４図は要部断面図である。 符号の説明、１……ポツトシート紙、２……ポ
ツト、３……収納ケース、４……下端部、５……
覆土、６……透孔、７……種子、８……芽、９…
…床土、１０……育苗箱、１１……目土、１２…
…種籾繰出装置、１３……水平移送台、１４……
始端側、１５……終端側、１６……案内ロール、
１７……案内ベルト、１８……回動アーム、１９
……押圧ロール、２０……フレーム、２１……ス
プロケツト、２２……スプロケツト、２３……チ
エン、２４……取付金具、２６……調節ネジ、２
７……覆土供給装置、２８……ホツパ、２９……
繰出ベルト、３０……繰出量調節部、３１……種
籾供給ホツパ、３２，３３……播種装置、３４…
…螺旋ロール、３５……軸、３６……取付部、３
７……突片、３８……ゴム片、３９……バネ、４
２……吸引ケース、４４……吸引口、５６……モ
ーター、５７……押棒、５９……突出棒、６０…
…取付枠、６１……屈曲部、６２……突出棒、６
３……取付枠、６５……バネ、６６……押圧ロー
ル、６７……床土供給装置、６８……ホツパ、６
９……繰出ベルト、７０……床土供給量調節装
置、７１……鎮圧ロール、７２……前端部、７３
……スクレーパー、７４……上部、７５……下
部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 引出し形状の収納ケース３に上部よりポツト
   シート紙１を嵌合させ、これをコンベア式播種装
   置の水平移送台１３に載置して移動させながら前
   記ポツト紙１に播種する装置において、前記水平
   移送台１３には床土供給装置６７を設け、該床土
   供給装置６７の排出側には、前記ポツトシート紙
   １に供給された床土を鎮圧する鎮圧ロール７１
   を、前記水平移送台１３に基部を回動自在に取付
   けた回動アーム１８，１８の先端に軸止して高さ
   調節自在に設け、該鎮圧ロール７１の下手側には
   前記ポツトシート紙１に供給され鎮圧後の余分な
   床土を削り取るスクレーパー７３を設け、該スク
   レーパー７３は前記鎮圧ロール７１と一体的に上
   下するように構成した播種装置。