JPS642656Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ホツトプレートのような電気調理器
において、外装体から熱板を着脱可能とし、熱板
の水洗いの便を計つた熱板の着脱装置に関し、特
に、構造が簡単で、極めて安価に製造することが
出来、且つ、外装体に極めて容易に取付けること
が出来る着脱装置を備えた電気調理器に関するも
のである。

〔従来技術と問題点〕

従来、熱板の水洗いの便を計るものとして、外
装体にシーズヒータ等の電熱線を装備し、調理の
際に、熱板をシーズヒータ上に載置する分離形の
ものがみられるが、この分離形のものも、シーズ
ヒータ上に熱板を単に載置するものにあつては、
熱板が極めて不安定で調理がやりにくいという問
題があり、また熱板の外底面に、シーズヒータに
嵌合する溝を備えた突条を形成して、熱板の位置
決めと共に熱板への熱伝導をよくしたものがみら
れるが、突条の溝とシーズヒータとの嵌合作業が
面倒であり、突条が水洗いの際に邪魔になる等の
欠陥があつた。本考案は、かかる問題点を解決す
るために、外装体に載置された熱板を係止し、
又、熱板を外装体より容易に取外すことのできる
着脱装置を極めて安価に製造することが出来、且
つ、外装体に極めて容易に取付けることが出来る
ようにしたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、電熱線を内装した外装体に熱板を着
脱可能とした電気調理器において、熱板を外装体
に係脱する着脱装置を板材片より加工形成した３
個の部品とばねによつて構成したものであり、案
内壁及び案内壁兼ばね受壁を曲折して形成した基
板を前記外装体の底壁に取付け、先端にテーパー
片を有する係止部を一端に形成し中間に切起片を
設けた操作杆を前記案内壁及び案内壁兼ばね受壁
に摺動可能に嵌挿し、前記案内壁兼ばね受壁と上
記切起片との間にばねを嵌装した。

よつて、外装体に内装した電熱線上に熱板を載
置する際に、係合金具が係止部のテーパー片を押
圧することによる操作杆の前進後退作動により自
動的に係止部が係合金具と係止し、また操作杆の
押込み操作により係止部と係合金具との係止が解
かれ、いわゆるワンタツチ操作で熱板の着脱が行
われるものである。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は熱板着脱装置の斜視図を示し、図にお
いて、１は板材片をコ字形に屈曲成形した係合金
具で、該係合金具１は熱板Ａの外底面に形成され
たボスにネジ２により取付けられる（第２図参
照）。

３は金属製板材片を屈曲成形した基板にして、
その一端には立上り屈曲したストツパー壁４が形
成され、他方の両側辺には、先端を内方に屈折し
た倒Ｌ字状の一対の案内壁５、外方に突出する一
対の取付壁６及び先端を内方に屈折した倒Ｌ字状
の一対の案内兼ばね受壁７が順次形成されてい
る。

８は上記案内兼ばね受壁７の内方への屈折先端
部に形成されたばね受突起である。

９は前記基板３の一対の案内壁５及び案内兼ば
ね受壁７内に嵌挿し基板３上を摺動する金属製板
材片を屈曲成形した操作杆にして、その一端には
前記係合金具１と係脱する係止部１０が形成され
ると共に、他方にはばね受け用の切起片１１が形
成されている。

而して、上記係止部１０は、操作杆９の一端よ
り屈曲した立上り片１０ａと、該立上り片１０ａ
の端部より斜め下方に屈曲したテーパー片１０ｂ
と、該テーパー片１０ｂの端部より内方に屈曲し
た係止片１０ｃとから成る。

前記操作杆９を嵌挿した基板３が第２図に示す
ように外装体Ｂの底壁に取付けられるが、その取
付けに当つては、 (a) 基板３の案内兼ばね受壁７のばね受突起８と
操作杆９の切起片１１との間にコイルばね１２
を装架し、操作杆９の一端両側辺に段部９ａの
切欠きにより形成された先細部９ｂを外装体Ｂ
の側壁に穿設した透孔１３に貫挿し、先細部９
ｂの端部につまみ１４を取付ける。

(b) 操作杆９の段部９ａが透孔１３の周縁に当接
した状態で、コイルばね１２が圧縮状態となる
位置に基板３の取付壁６を定め、ネジ１５によ
り外装体Ｂの底壁に取付ける。

なお、前記係合金具１及び操作杆９を有する基
板３は、熱板Ａ及び外装体Ｂの少くとも１個所に
設けられるものである。

また、第２図において、１６は熱板Ａの取手、
１７は外装体Ｂに取付けられたシーズヒータ等の
電熱線、１８は遮熱板である。

〔作用〕

(a) 第２図は、熱板Ａが電熱線１７上に載置さ
れ、かつ取手１６が外装体Ｂの上縁に載置され
て熱板Ａが外装体Ｂにロツクされた状態を示す
もので、操作杆９は圧縮状態にある前記コイル
ばね１２の弾性復元力によつて基板３上を右方
に移行してその段部９ａが外装体Ｂの透孔１３
の周縁に当接し、係止部１０のテーパー片１０
ｂ及び係止片１０ｃがコ字状の係合金具１の空
所に進入し、係止片１０ｃによりロツクされて
いるものである。

(b) 上記のロツクを解除するには、つまみ１４を
コイルばね１２に抗して押込めば、操作杆９は
基板３上を左方に移行し、係止部１０が係合金
具１との係止を解くので、他方の手で取手１６
を持つて熱板Ａを持ち上げる。

(c) 調理に際しては、熱板Ａ及び外装体Ｂの他側
に設けた引掛部（図示しない）を互に引掛けて
熱板Ａを押下げれば、係合金具１が係止部１０
のテーパー片１０ｂを押圧するので、操作杆９
はコイルばね１２を伸張させながら基板３上を
左方に移行して熱板Ａの押下げを許容し、テー
パー片１０ｂの下端を越えるとコイルばね１２
の弾性復元引張力により右方に移行してテーパ
ー片１０ｂ及び係止片１０ｃが係合金具１に進
入し、熱板Ａは外装体Ｂにロツクされる。

〔効果〕

本考案は次の効果を有する。

(a) 外装体への熱板の着脱が、熱板の押下げ操作
及び操作杆の押込み操作というワンタツチ操作
で極めて簡単に行うことができる。

(b) 係合金具、基板及び係止部を有する操作杆が
板金加工で簡単に製作することができ、且つ、
容易に取付けることができ、部品点数も極めて
少いので、極めて安価に提供することができ
る。

(c) 熱板の外底面には係合金具のネジ止め用のボ
スが形成されるだけであるので、熱板の外底面
全面の水洗いを円滑迅速に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る熱板着脱装置の実施例の
斜視図、第２図は外装体へ熱板をロツクした状態
の断面図である。 Ａ……熱板、Ｂ……外装体、１……係合金具、
３……基板、９……操作杆、１０……係止部、１
０ｂ……テーパー片、１０ｃ……係止片、１１…
…切起片、１２……コイルばね、１７……電熱
線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電熱線を内装した外装体に熱板を着脱可能とし
   た電気調理器において、金属製板材を屈曲加工し
   て形成された案内壁及び案内壁兼ばね受壁を有し
   前記外装体の底壁に取付けられる基板と、金属製
   板材より成り、先端にテーパー片を有する係止部
   を一端に形成し中間部に切起片を設け、前記案内
   壁及び案内壁兼ばね受壁に摺動可能に嵌挿された
   操作杆と、前記案内壁兼ばね受壁と前記切起片と
   の間に嵌挿されたコイルばねと、金属製板材より
   屈曲加工により形成され前記熱板の外底面に取付
   けられた係合金具とから成る熱板の着脱装置を備
   えた電気調理器。