JPS6340193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ホツトプレートのような電気調理器
において、外装体から熱板を着脱可能とし、熱板
の水洗いの便を計つた熱板の着脱装置に関するも
のである。

〔従来技術と問題点〕

従来、熱板の水洗いの便を計るものとして、外
装体にシーズヒータ等の電熱線を装備し、調理の
際に、熱板をシーズヒータ上に載置する分離形の
ものがみられるが、この分離形のものも、シーズ
ヒータ上に熱板を単に載置するものにあつては、
熱板が極めて不安定で調理がやりにくいという問
題があり、また熱板の外底面に、シーズヒータに
嵌合する溝を備えた突条を形成して、熱板の位置
決めと共に熱板への熱伝導をよくしたものがみら
れるが、突条の溝とシーズヒータとの嵌合作業が
面倒であり、突条が水洗いの際に邪魔になる等の
欠陥があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、電熱線を内装した外装体に熱板を着
脱可能とした電気調理器において、熱板の外底面
に取付けたテーパー面を有する係止爪を一体に形
成した係合金具と、該係合金具が挿脱可能にして
前記係止爪と係脱する長孔を有し、一端が外装体
の側壁外方に延出する操作杆と、該操作杆の他端
部を摺動可能に支持する前記外装体の底壁に設け
られた支持板と、前記操作杆の裏面と外装体の底
壁とに夫々設けたばね受杆とばね受板間に張設さ
れたコイルばねと、前記操作杆の裏面に傾斜状に
設けられ、前記係合金具の押上げ板とから成る熱
板の着脱装置を備えたことにある。

よつて、外装体に内装した電熱線上に熱板を載
置する際に、係合金具のテーパー面が操作杆の長
孔端縁を押圧することによる操作杆の前進後退作
動により自動的に係合金具の係止爪が長孔端縁に
係止し、また操作杆の押込み操作により上記係止
が解かれると共に、傾斜状の押上げ板により係合
金具が操作杆から離脱する、いわゆるワンタツチ
操作で外装体への熱板の着脱が行われるものであ
る。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は熱板着脱装置の斜視図を示し、図にお
いて、１は係合金具で、その下方の一側面にはテ
ーパー面１ａが形成され、該テーパー面１ａに続
いて係止爪１ｂが形成されており、この係合金具
１は熱板Ａの外底面に形成されたボスにネジ２に
より取付けられる（第２図参照）。

３は金属製の操作杆で、そのほぼ中央には前記
係合金具１が挿脱する長孔３ａが穿設され、また
裏面には下方に傾斜する押上げ板３ｂとばね受杆
３ｃが夫々溶接等により取付けられており、さら
に操作杆３の一端部には両側辺に段部３ｄの切欠
きにより先細部３ｅが形成されている。

而して、前記操作杆３が第２図に示すように外
装体Ｂに取付けられるが、その取付けに当つて
は、 (a) 操作杆３の先細部３ｅを外装体Ｂの側壁に穿
設した透孔４に貫通し、先細部３ｅの端部につ
まみ５を取付ける。

(b) 操作杆３の他方端部を外装体Ｂの底壁に取付
けた金属製の支持板６の透孔６ａに貫通させ
る。

したがつて、操作杆３は外装体側壁の透孔４
と支持板６の透孔６ａにより進退可能に支持さ
れるものである。

(c) 操作杆３の段部３ｄが透孔４の周縁に当接し
た状態で、ばね受杆３ｃに一端部を挿入したコ
イルばね７が圧縮状態となる位置に該コイルば
ね７の他端部を受ける金属製のばね受板８を定
め、ネジ９により外装体Ｂの底壁に取付ける。
なお、前記係合金具１及び操作杆３は、熱板Ａ
及び外装体Ｂの少くとも一個所に設けられるも
のである。

また、第２図において、１０は熱板Ａの取手、
１１は外装体Ｂに取付けられたシーズヒータ等の
電熱線、１２は遮熱板である。

〔作用〕

(a) 第２図は、熱板Ａが電熱線１１上に載置さ
れ、かつ取手１０が外装体Ｂの上縁に載置され
て熱板Ａが外装体Ｂにロツクされた状態を示す
もので、操作杆３はコイルばね７の伸張力によ
り、その段部３ｄが外装体Ｂの透孔４の周縁に
当接し、熱板Ａの係合金具１が長孔３ａに挿通
してその係止爪１ｂが長孔３ａの端縁に係止し
てロツクされているものである。

なお、図示しないが、熱板Ａ及び外装体Ｂの
他側は引掛部同士の引掛けにより係合されてい
る。

(b) 上記のロツクを解くには、つまみ５をコイル
ばね７に抗して押込めば、操作杆３は左方に移
行して係止爪１ｂと長孔３ａとの係止が解かれ
ると共に、押上げ板３ｂが係合金具１の下端を
押圧して係合金具１を上方に押上げ、操作杆３
の長孔３ａより離脱させる。

(c) 調理に際しては、熱板Ａ及び外装体Ｂの上記
他側の引掛部同士を係合して熱板Ａを押下げれ
ば、係合金具１のテーパー面１ａが操作杆３の
長孔３ａの端縁を押圧しながら降下するので、
操作杆３はコイルばね７を圧縮しつつ左方に移
行して熱板Ａの押下げを許容する。

そして、テーパー面１ａの摺動が終了した時
点で、操作杆３はコイルばね７の伸張力により
右方に移行し、係止爪１ａが長孔３ａの端縁に
係合して熱板Ａは外装体Ｂにロツクされる。

〔効果〕

本考案は次の効果を有する。

(a) 外装体への熱板の着脱が、熱板の押下げ操作
及び操作杆の押込み操作というワンタツチ操作
で極めて簡単に行うことができると共に、押上
げ板により熱板の係合金具を外装体側の操作杆
より離脱させることができる。

(b) 部品点数が少なく、極めて安価に提供するこ
とができる。

(c) 熱板の外底面には係合金具のネジ止め用のボ
スが形成されるだけであるので、水洗いを円滑
迅速に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る熱板着脱装置の実施例の
斜視図、第２図は外装体へ熱板をロツクした状態
の断面図である。 Ａ……熱板、Ｂ……外装体、１……係合金具、
１ａ……テーパー面、１ｂ……係止爪、３……操
作杆、３ａ……長孔、３ｂ……押上げ板、６……
支持板、７……コイルばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電熱線を内装した外装体に熱板を着脱可能とし
   た電気調理器において、熱板の外底面に取付けた
   テーパー面を有する係止爪を一体に形成した係合
   金具と、該係合金具が挿脱可能にして前記係止爪
   と係脱する長孔を有し、一端が外装体の側壁外方
   に延出する操作杆と、該操作杆の他端部を摺動可
   能に支持する前記外装体の底壁に設けられた支持
   板と、前記操作杆の裏面と外装体の底壁とに夫々
   設けたばね受杆とばね受板間に張設されたコイル
   ばねと、前記操作杆の裏面に傾斜状に設けられ、
   前記係合金具の押上げ板とから成る熱板の着脱装
   置を備えたことを特徴とする電気調理器。