JPS641135B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、モータ支持具上に防振ゴムを介して
フアンモータを載置してなる電気掃除機に関する
ものである。

〔従来の技術〕

この種の電気掃除機は、たとえば、実公昭55−
2935号に示すように、塵埃をためる収塵箱と、こ
の収塵箱の上開口をおおうケース状の本体上部と
からなり、この本体上部の下開口に隔壁を設け、
この隔壁上に防振ゴムを介してフアンモータを載
置していた。

〔発明が解決しようとする課題〕

前記従来例では、防振ゴムが、老化、熱劣化等
により収縮するので、フアンモータと防振ゴムと
の間の圧着力が弱くなる。そのため、フアンモー
タが駆動すると、そのフアンモータ自体が防振ゴ
ム上で回動する。その結果、フアンモータのリー
ド線は、張力が加えられ、断線する危険があつ
た。この危険を防止するには、フアンモータと防
振ゴムと本体上部の間隔との各々を接着すればよ
いが、接着作業工程が増大し生産性が悪化するこ
と及び接着剤塗布作業の均一化が困難でフアンモ
ータと防振ゴムとの間及び防振ゴムと本体上部の
隔壁との間の接着力の信頼性が乏しかつた。

本発明の目的は、前記課題にかんがみ、防振ゴ
ムが老化、熱劣化等により収縮してもフアンモー
タの振動によりフアンモータ自体が防振ゴム上を
回動することのない生産性のすぐれた電気掃除機
を提供するにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の電気掃除機は、前記課題を解決するた
め、第１図及び第２図に示すように、塵埃をため
るタンク１６と、このタンク１６の上開口をおお
うケース１２と、このケース１２の下開口に取り
付けたモータ支持具３と、このモータ支持具３上
に防振ゴム２を介して載置することにより前記ケ
ース１２内に設けたフアンモータ１とを備え、前
記フアンモータ１のハウジング４に設けた補強リ
ブ５と、前記モータ支持具３に固定し、かつ前記
補強リブ５を挾み込むＵ字形部９を形成したモー
タ回動押え金具８と、このモータ回動押え金具８
と前記補強リブ５との間に設け、かつ前記補強リ
ブ５を挾み込む溝７を形成したモータ回動押えゴ
ム６とを設け、前記フアンモータ１のフアン部
を、前記モータ回動押え金具８と前記モータ支持
具３との間に、前記モータ回動押えゴム６と前記
防振ゴム２を介して挾持してなることを特徴とす
るものである。

〔作用〕

電気掃除機を長時間、使用すると、防振ゴム２
は、老化、熱劣化等によつて、収縮する。そのた
めに、モータフアン１は、防振ゴム２とモータフ
アン１との間の圧着力が小さくなつてくるので、
モータフアン１の駆動時の振動により、モータフ
アン１自体が防振ゴム２上を回動しようとする。
その回動は、補強リブ５を挾み込んでいるモータ
回動押え金具８によつて阻止される。従つて、フ
アンモータ１へのリード線に張力が加わることが
ない。

フアンモータ１の取付は、モータ支持具３に防
振ゴム２とモータフアン１を載置した後、モータ
回動押えゴム６を介して補強リブ５挾み込んだ状
態となるようにモータ回動押え金具８をモータ支
持具３に取り付ければ完了する。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を、第１図及び第２図
に基づき詳説する。

図面において、フアンモータ１は、防振ゴム２
を挾着してモータ支持具３に乗せられている。こ
のフアンモータ１のハウジング４は、アルミダイ
キヤスト製で補強リブ５が形成されている。モー
タ回動押えゴム６は、前記リブ５を挾み込む溝７
を有するとともに、モータ回動押え金具８のＵ字
形部９に嵌め込まれる。モータ回動押え金具８
は、ねじ１０にてモータ支持具３に取り付けられ
る。モータ支持具３は、ねじ１１にてケース１２
に取付けられ、かつ、ケース１２とともにモータ
１の収納室１３を構成する。モータ支持具３は、
フイルター１４の外周部に一体構成されたフイル
ターパツキン１５を挾着してタンク１６の上縁に
乗せられている。モータ支持具３は、フイルター
パツキン１５を介してタンク１６とともに負圧と
なる収塵室１７を構成する。以上の構成におい
て、フアンモータ１を運転することにより、フア
ンモータ１に内蔵されたフアン（図示せず）の回
動によつて収塵室１７は負圧となり気流とともに
塵埃をタンク１６内に流入させる。塵埃は、フイ
ルター１４によつて濾過されて、タンク１６底部
にたまり、清浄空気のみがフアンモータ１を冷却
した後に、モータ収納室１３内に充満した状態か
らケース１２外に排気される。

塵埃によるフイルター１４の目詰りがひどくて
気流量が減少すると、モータ１の冷却が十分に行
なわれず、しかも夏期等、気温が高い場合などに
はモータ収納室１３は80℃以上になることがあ
る。従つて防振ゴム２の耐熱性が低い材質の場合
には、比較的短期間で熱劣化して収縮する。防振
ゴム２は、ケース１２の材質が金属の場合には２
重絶縁の効果をも兼ね備えるものであるが、主機
能は、モータ１の振動をケース１２やタンク１６
に伝達させないこと、つまり振動減衰機能であ
る。このために肉厚を極力薄くすることが行なわ
れ、熱劣化等で収縮した場合、モータ１位置は大
幅に下方に落込むことになる。この場合でも、モ
ータ回動押えゴム６を介してモータ回動押え金具
８のＵ字形部９がハウジング４の補強リブ５に引
つ掛かる寸法関係にしておけば、モータ１が回動
してモータリード線（図示せず）の断線等の故障
とか、絶縁低下等の危険性を発生させる恐れがな
い。

モータ回動押えゴム６は、防振ゴム２と同様に
振動減衰特性、電気絶縁性等について十分な配慮
をして作られるものである。

モータフアン１の取付作業は、次の順で行われ
る。すなわち、 (1) モータ支持具３に、防振ゴム、モータフアン
１を載置する。

(2) 次に、モータ回動押えゴム６を、その溝７が
補強リブ５を挾み込んだ状態となるように、補
強リブ５に装着する。

(3) 最後に、モータ回動押え金具８を、そのＵ字
形部９がモータ回動押えゴム６を介して補強リ
ブ５を挾み込んだ状態となるように、モータ支
持具３にねじ１０を用いて固定する。

という順で、モータフアン１を簡単にモータ支持
具３に取り付けることができる。そして、前記
(1)、(2)、(3)のいずれの工程においても、接着作業
を必要としないものである。それゆえに、生産性
の点ですぐれた電気掃除機がえられる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、フアンモータのハウジングに
設けた補強リブと、前記モータ支持具に固定し、
かつ前記補強リブを挾み込みＵ字形部を形成した
モータ回動押え金具と、このモータ回動押え金具
と前記補強リブとの間に設け、かつ前記補強リブ
を挾み込む溝を形成したモータ回動押えゴムとを
設け、前記フアンモータのフアン部を、前記モー
タ回動押え金具と前記モータ支持具との間に、前
記モータ回動押えゴムと前記防振ゴムを介して挾
持したので、前記防振ゴムが収縮しても、フアン
モータの回動を阻止して、フアンモータへのリー
ド線の断線を防止しえる生産性のすぐれた電気掃
除機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は要部
縦断面図、第２図は要部分解斜視図である。 １……フアンモータ、２……防振ゴム、３……
モータ支持具、４……ハウジング、５……補強リ
ブ、６……モータ回動押えゴム、７……溝、８…
…モータ回動押え金具、９……Ｕ字形部、１２…
…ケース、１６……タンク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 塵埃をためるタンク１６と、このタンク１６
   の上開口をおおうケース１２と、このケース１２
   の下開口に取り付けたモータ支持具３と、このモ
   ータ支持具３上に防振ゴム２を介して載置するこ
   とにより前記ケース１２内に設けたフアンモータ
   １とを備え、前記フアンモータ１のハウジング４
   に設けた補強リブ５と、前記モータ支持具３に固
   定し、かつ前記補強リブ５を挾み込むＵ字形部９
   を形成したモータ回動押え金具８と、このモータ
   回動押え金具８と前記補強リブ５との間に設け、
   かつ前記補強リブ５を挾み込む溝７を形成したモ
   ータ回動押えゴム６とを設け、前記フアンモータ
   １のフアン部を、前記モータ回動押え金具８と前
   記モータ支持具３との間に、前記モータ回動押え
   ゴム６と前記防振ゴム２を介して挾持してなるこ
   とを特徴とする電気掃除機。