JPH0243468Y2 - - Google Patents

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JPH0243468Y2
JPH0243468Y2 JP18020485U JP18020485U JPH0243468Y2 JP H0243468 Y2 JPH0243468 Y2 JP H0243468Y2 JP 18020485 U JP18020485 U JP 18020485U JP 18020485 U JP18020485 U JP 18020485U JP H0243468 Y2 JPH0243468 Y2 JP H0243468Y2
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、空気清浄装置に使用されるVバンク
フイルターに関し、更に詳しくは、パツケージフ
イルター、フアンコイルユニツト、中央空調等に
最適な、多くのひだを有することで過面積が大
きく、且つ、それらのひだ形成された材をV字
型に交互に折ることにより更に大きな過面積と
コンパクト性を具備した空気清浄用のVバンクフ
イルターに関する。
〔従来の技術〕
従来、空気調和機のフイルターとして、ひだの
ない平板状の材、ひだを形成することで過面
積を増加せしめた材、さらにひだ折りされた
材をV字型に折ることでより大きな過面積とコ
ンパクトな構造を有する材等、多くの材の形
状が知られている。
特にV字型の構造の材は、過風量を多くす
ることが可能で、又、圧力損失等の欠点も少ない
ため、近年その有用性が認められ、Vバンクフイ
ルターとして広く利用されている。
Vバンクフイルターは、材を洗浄等により再
生して利用するということは少なく、主として、
長期間の使用で、目詰り等を生じた場合には、
材を交換して使用されるため、材交換型フイル
ターと呼ぶこともできる。
従つて、材の交換を容易に行うために種々の
考案がなされ、例えば実開昭59−108120号には、
材にフランジを形成し、該フランジを係止部材
でフイルター支持枠に圧接することにより、易交
換性と共に支持体又は支持枠を節減することが開
示されている。
又、これらの材のひだあるいはV字構造を固
定する方法としては、従来、例えば特公昭52−
47595号のようにプリーツ形成をした材を成形
型内に設置してインジエクシヨン成形により外枠
と一体化したり、あるいは特公昭47−37871号の
ように外枠と材を接着剤で一体化したりすると
によりひだを固定することが知られている。
又、ひだを固定するために適当なスペーサーを
介在させたり、あるいはスペーサーを不要とする
ため、例えば実開昭60−91224号のように、材
の表面保護材とひだ山とを接着することでひだを
固定する方法も知られている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
従来のVバンクフイルターは、何れもフイルタ
ー交換作業が容易に出来る様に設計されており、
優れた長所を有する。
しかしながら、その何れもが易交換性を得るた
めに、剛性のあるプラスチツクや金属を成形した
り、組立加工したりして、外枠を形成し使用して
いる。このために、成形に必要な金型のコスト
や、組立に必要な加工コストが大きくなり、交換
用フイルターが高価なものになつていた。このこ
とは、定期的な交換を必要とするVバンクフイル
ターにとつては重大な欠点であつた。
又、これらの剛性材料による枠は、一度仕様が
決定されると、その仕様を変更するためには、成
形型の再作製等が必要で、仕様変更や多機種への
適合は困難であり汎用性に欠けていた。
更に、過性能の点においても、インジエクシ
ヨン成形等では成形時に材に圧力が加わるため
材がつぶれたりすることで圧力損失が上昇した
り、又、接着剤による一体化の方法等では十分な
接着強度を得るために、不必要に接着剤が塗布さ
れ実質的な過面積を減少せしめるという欠点が
あつた。
又、これらのVバンクフイルターは、風量が3
m3/min以下程度の、室内用小型空気清浄機等に
利用される平板状のカセツトフイルターと異な
り、コンパクトな構造が可能であつたとしても、
比較的大きなサイズとなるためフイルター外枠や
フイルター支持体に成形された樹脂や、あるいは
組立加工された木材や金属等を使用した場合には
重量が大きなものとなり、例え取り付け構造が前
記実開昭59−108120号のように簡易化されていて
も、フイルター枠の重量が大きくなるため、取付
けに多くの労力を必要としていた。
重量が大きいということは、Vバンクフイルタ
ーの多くが清浄化すべき室内の天井部に設置され
ることからも取り付け作業性の悪い重大な欠点で
あり、又、フイルター取り付け支持体を頑丈な物
にし、又、締付け等による固定も強固にする必要
があり、作業性に劣る結果となつている。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、ひだ折りされた材のひだ剛性材料
により固定し、該剛性材料を部分的に切断するこ
とにより単数又は複数のV字型が形成された構造
のVバンクフイルターに関する。
〔作用〕
本考案によるVバンクフイルターを図面に従い
説明する。第1図は本考案によるフイルターの剛
性材料を切断する前の一実施例で、第2図は、そ
れを用いてVバンクフイルターを形成した部分切
欠断面図であり、ひだ山が剛性材料2で固定さ
れ、剛性材料2が材の1/4の位置で交互に切断
され、2つのV字型(W型)が形成され、材1
の側面にはクツシヨン材3が設置されている。
これらの、材1は、補集すべき塵埃の種類に
より、有機や無機の繊維よりなる不織材、紙製
の材、連続気泡を有する発泡材、あるいは織
編物の材等より適宜選択される。特に室内の微
細な塵埃を補集するためには、メルトブロー法に
よるマイフロフアインフアイバーの積層フイルタ
ーや、エレクトレツト化したフイルター等を使用
すると良好な空気清浄度が得られるので好適であ
る。これらの材は周知の方法で所定のプリーツ
が予め形成される。
剛性材料2は、ひだを固定する作用も示すもの
であれば良く、第1図のようにひだと直交する方
向にひだ山部に線状等の剛性材料を設置しても良
く、あるいは、第3図に示す様に、ひだの側面を
固定するように帯状帯等を設置してもよい。
ひだ山部を固定するような場合において剛性材
料2は、接着性の合成樹脂や金属等より、プリー
ツを固定することが可能で、且つ、フイルターの
圧力損失を上昇せしめない物から選ばれる。ここ
で云う剛性とは、従来のプラスチツクや金属性の
外枠が有する様な堅固なものである必要はなく、
材交換時の小さな圧力と、機械作動時の気流の
圧力に抗して、プリーツを保持できる硬さのこと
を云う。
従つて、例えば20mm以下程度の比較的プリーツ
間隔の小さい材に対しては、エチレン酢ビ共重
合体、変性ポリエステル系樹脂、ポリオレフイン
系樹脂等のホツトメルト樹脂や、エポキシ系、フ
エノール系、硬質ウレタン系等の反応型合成樹脂
等をそのまま利用することができる。又、プリー
ツ間隔が大きな材に対して、前記の合成樹脂の
みでは保形性が劣る場合には、金属等を利用して
適宜な接着剤等で材に固着することで目的とす
る保形作用が得られる。この場合、金属等を芯
に、ホツトメルト樹脂を鞘に有する芯鞘型複合材
料を利用すると作業性が良いので好適である。
又、ひだ山部を剛性材料で固定する場合、通常
のシール材として利用されている弾性パツキング
等のクツシヨン材3を材の側面に貼着しておく
と、フイルター取付け作業に有利である。これら
のクツシヨン材3として使用するパツキングはフ
イルターの気密性を守るという本来の作用ととも
に、適当な弾性を有するため、機器のフイルター
支持体へのフイルターの挿着を容易にするととも
に、適度の圧縮を受けることでフイルターをしつ
かりと支持体に固定する作用をも有する。そし
て、粘着剤を片面に有するパツキングの利用は、
本考案のフイルターとの貼着が極めて容易なため
特に有利である。
更にクツシヨン材3自体は柔軟であり、プリー
ツを保型することが困難であるが、剛性材料2と
の相乗効果で、プリーツ保形性をより高めること
が出来る。
これらの、クツシヨン材は、材の側面にV字
形成する前に設置しても良く、あるいは、V字形
成後のV字空間全体を覆うように全側面を密封す
る構造に設置してもよい。これらは、Vバンクフ
イルター装置の、目的や仕様等に応じて設定され
る。
又、ひだの高さが10〜30mm程度の材であれ
ば、材側面に、適度の剛性を有する剛性材料を
線状あるいは、第3図に示すがごとくひだ高さと
同一巾か又は少し大きい巾に貼着することのみ
で、必要なひだの保形性を得ることができる。こ
のフイルター側面を剛性材料で固定する場合、剛
性材料として、前記のひだ山部の固定に使用した
樹脂は全て使用することが可能であり、更にこれ
らの剛性材料以外に、剛性材料を介して、発泡プ
ラスチツクや、不織布等の多孔性素材よりなるク
ツシヨン材3を材側面に配置することが容易に
可能となるためフイルター取付け作業面からも更
に有利である。
ここで言うクツシヨン材3とは、Vバンクフイ
ルターをフイルター支持体に固定化するためもの
もであり、多孔性素材の弾性を利用し、フイルタ
ー支持体とクツシヨン材との面摩擦抵抗によりフ
イルターを固定化すると同時にシール効果をも付
与するものを云う。
従つて、クツシヨン材3は、厚み方向に弾性を
有する不織布や発泡プラスチツク等で形成するこ
とが出来るが、少なくとも厚みが2mm以上で密度
が0.3g/cm3以下の比較的低密度の不織布を利用す
ることが有利である。これは、厚みが2mm未満の
場合には、空気清浄機のフイルター支持体への適
合性に欠け、又、密度が0.3g/cm3を越えるような
不織布を使用した場合も厚み方向の弾性が少ない
ため前記フイルター支持体への適合性に欠けるの
で、容易にフイルター交換の出来るVバンクフイ
ルターとしての作用を示さないためである。厚み
2mm以下の低密度の不織布を使用することによ
り、本考案のVバンクフイルターのサイズよりや
や小さめに設計されたフイルター支持体に対し、
厚み方向の弾性による押圧力と、面摩擦抵抗によ
り、小風量の場合には他に何の固定手段も必要と
しないフイルター固定が可能となる。
次に、このようにして得られたひだの固定され
た平板状フイルターをV字型に形成する方法につ
いて説明する。従来においては、あらかじめV字
型を形成せしめた材を金属等の中へ設置し、イ
ンジエクシヨン等でV字及びひだを固定していた
が、本考案においては、剛性材料の適宜箇所を1
又は2以上切断することで非常に容易にV字型を
形成することができる。
本考案の剛性材料は、合成樹脂等よりなり、し
かも線状あるいは薄板状であるため、切断性が非
常によく、ハサミやペンチ等の手作業でも、又、
電動カツター等の装置を利用した場合でも、極め
て容易に切断することができる。
切断されたフイルターは、風量の少ないフイル
ター装置には、他の補助手段を全く必要とせず、
フイルター支持体と前記クツシヨン材3との面摩
擦により堅固に固定される。このような他の補助
手段を使用しない場合においては、フイルター支
持体にフイルターのV型と合致する溝を設けた
り、あるいは、V字頂部を支える突起等の支持部
を設けておくと、風圧に対する低抗力や、設置安
定性が高まるため有利である。
フイルター装置の風量が多かつたり、微細な塵
埃の補集を期するため圧力損失の高いことが予想
される場合には、材の端部及び/又はV字頂部
に弾性体4を設置することができる。ここで言う
弾性体とは、合成樹脂や金属よりなる板状、棒状
あるいはU字形状等のバネ弾性を有するもののこ
とを言う。
これらをフイルターの端部に設けておくと、フ
イルター支持体に弾性体と嵌着あるいは係止可能
な溝や穴等を形成することで、正確な位置に堅固
に取り付けることができる。しかも、本考案のV
バンクフイルターは、従来にない軽量のフイルタ
ーであり、又、フイルター側面のクツシヨン材と
相乗効果を有するため、従来のような強固な締付
け等を必要とせず、軽い弾性力で十分堅固に取り
付けられる。
更に、フイルターのV字頂部に弾性体を設置す
ると、この弾性体は、V字形状の安定性を高める
とともに、適度の弾性により、V字角を圧縮して
フイルター支持体に取り付け、弾性回復力によ
り、設置後の取付け状態を飛躍的に安定せしめ、
大風量、高圧力損失の予想される装置にも適用可
能となる。しかも、この弾性体は実質的に材を
保護する作用をも併せもつので極めて好ましい。
これらの弾性体は、V字形成された材に直接
的に接着剤等で一体化されても、あるいは、弾性
体に爪等の止め具を設けて、再利用可能としても
よく、何れの場合においても硬質の熱可塑性樹脂
を利用すると、成形性や応用性が高く、又、軽量
であるため有利である。
以下、実施例に基き更に本考案のVバンクフイ
ルターについて詳述するが、本考案はこれらの実
施例に限定されるものではない。
〔実施例 1〕 材として、平均デニールが約2デニールのポ
リエステル繊維とポリクラール繊維よりなるウエ
ブを塩化ビニール系のエマルジヨンで結合した、
目付130g/m2、厚み1.0mmの不織布と、メルトブ
ロー法による繊維径が10μ以下のポリオレフイン
系不織布とを積層した2層構造の材を作成し、
プリーツ高さ約15mm、プリーツ間隔7mmになるよ
うにプリーツ形成した。
次に、剛性材料として融点150℃のポリオレフ
イン系のホツトメルト樹脂を用いて、溶融した樹
脂を略半円型の溝を有する金型に注入し、次いで
前記のプリーツ形成された材に転写せしめて、
表裏とも同じ作業で剛性材料を設置した本考案に
使用するひだの固定されたフイルターを得た。
この材を、30cm×120cmに切断し、30cm間隔
に表裏交互に剛性材料を切断し、2つのV字型を
形成した後、粘着剤のついたパツキングをクツシ
ヨン材としてV字空間を含むフイルター側面に貼
着し、更に、材端部にポリカーボネートよりな
る厚み1mmの板状弾性体を接着して本考案による
Vバンクフイルターを得た。
得られたVバンクフイルターは600gという非
常に軽量なものであり、弾性体及びクツシヨン材
と合致するフイルター支持体への取り付けも容易
で、このフイルター装置に20m3/minの送風を行
つたところ材の変形やリークも発生せず、安定
性の高いものであつた。
〔実施例 2〕 材として、実施例1と同一の不織布を用い、
ひだ高さ20mm、ひだ間隔8mmにひだ形成を行つ
た。次いで、密度勾配を有する目付250g/m2
厚み3.2mmの不織布のクツシヨン材上へ、剛性材
料としてポリアミド系ホツトメルト樹脂を約0.8
mm厚に溶融コーテイングし、25mm巾に裁断し長巾
のテープ状体を得た。
このテープ状体のホツトメルト樹脂を再溶融せ
しめ、50cm×150cmに切断した前記材の周囲に
接着した後、材側面のテープ状体を表裏交互に
切断して、3つのV字型を形成した。このV字形
成のされたフイルターの端部にはL字型の、そし
てV字頂部にはU字型の厚み約1mmの塩化ビニー
ル板よりなる弾性体を貼着せしめて、本考案によ
るVバンクフイルターを得た。
このVバンクフイルターを、フイルターと嵌着
する溝の形成された支持体に設置したところ、弾
性体とクツシヨン材の相乗作用により取り付けの
容易性、確実性等に優れ、70m3/minという大風
量にも耐える優れた形状安定性を示した。
〔効果〕
本考案によるVバンクフイルターは、材と剛
性材料を組み合わせ、必要に応じてクツシヨン材
や弾性体を併用するという極めて簡単な構成のた
め、非常に安価に作製することができ、材交換
型フイルターとしての経済性に優れる。
又、従来の様なインジエクシヨン金型等が不要
であり、必要なひだを有する長尺のフイルターを
作製することが可能であり、量産性に優れ、経済
的であると同時に、種々の仕様変更等に対して
も、切断寸法を変更することのみで対応できるた
め、従来には全くない汎用性の高さを有する。
しかも、各部材が極めて軽量なため、面摩擦抵
抗力と、必要であれば、弾性体の弾力を利用し
て、フイルターを十分堅固に設置できるので、容
易且つ確実な取り付けを可能とする。
従つて、本考案によるVバンクフイルターは、
材交換型フイルターとして必要な機能を全て具
備し、しかも、経済性、作業性、汎用性等の点で
従来において実質的に得ることのできなかつた特
徴を有する有用なVバンクフイルターである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるVバンクフイルターの剛
性材料を切断する前の一実施例の斜視図で、第2
図は、そのVバンクフイルター形成後の部分切欠
き断面図である。第3図は本考案による別の例を
示す部分的切欠きを有する斜視図である。 1……材、2……剛性材料、3……クツシヨ
ン材、4……弾性体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ひだ折りされた材のひだを剛性材料により
    固定化し、該剛性材料を部分的に切断すること
    により単数又は複数のV字型が形成された構造
    を特徴とするVバンクフイルター。 (2) 材の側面にクツシヨン材が設置された実用
    新案登録請求の範囲第1項記載のVバンクフイ
    ルター。 (3) 材の端部及び/又はV字頂部に弾性体が設
    けられた実用新案登録第1項記載のVバンクフ
    イルター。
JP18020485U 1985-11-21 1985-11-21 Expired JPH0243468Y2 (ja)

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JPS6287723U JPS6287723U (ja) 1987-06-04
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