JPS6410023B2 - - Google Patents

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JPS6410023B2
JPS6410023B2 JP13205684A JP13205684A JPS6410023B2 JP S6410023 B2 JPS6410023 B2 JP S6410023B2 JP 13205684 A JP13205684 A JP 13205684A JP 13205684 A JP13205684 A JP 13205684A JP S6410023 B2 JPS6410023 B2 JP S6410023B2
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JP
Japan
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prepolymer
diisocyanate
nco
polyol
acrylic
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Application number
JP13205684A
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English (en)
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JPS6112759A (ja
Inventor
Kazuki Saka
Norio Ooyabu
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPS6112759A publication Critical patent/JPS6112759A/ja
Publication of JPS6410023B2 publication Critical patent/JPS6410023B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、伸展性を有する2液型ポリウレタン
塗料組成物に関する。更に詳しくは樹脂製自動車
バンパー、自動車以外の樹脂製品や建築外装材等
に使用される伸展性を有する2液型ポリウレタン
塗料に関する。 <従来技術> 近年、自動車のバンパーに代表されるように、
安全性の向上、軽量化、衝撃吸収能などの目的か
ら各種の樹脂製品が鋼材にかわり自動車部品とし
て採用されている。しかしながら一般に樹脂製品
は屋外暴露による老化、すなわち経時的変色や性
能低下が避られない。従つて老化防止、及び美粧
性からも塗装が要求される。この場合、塗料に要
求される性能としては、自動車が使用されるあら
ゆる環境に耐えるものが必要である。すなわち被
塗物であるプラスチツクの可とう性、衝撃復元
力、剛性を維持しつつ、−30℃に及ぶ低温下にお
ける良好な、可とう性、耐衝撃性、密着性等の諸
物性及び優れた耐候性が要求される。また建築外
装材用途についても厳しい気象条件にさらされる
ので同様な物性が要求される。 こうした要求物性に応えるものとしては、例え
ば特公昭48−32568に開示されている末端OH基
を有するポリウレタン樹脂をアミノプラスト樹脂
で架橋させる焼付型ポリウレタン塗料が知られて
いる。 <発明が解決しようとする問題点> しかしながら、この1液型ポリウレタン塗料は
焼付温度が高く、また低温たわみ性が乏しい欠点
がある。この場合に酸触媒を加える事で硬化温度
を下げる試みもなされているが、触媒添加でも
110〜120℃の温度で30分以上の焼付が必要であ
り、また一方で塗料の貯蔵安定性が悪くなり、ゲ
ル化等の好ましくない現象が起りやすい問題があ
る。 さらに、特開昭58−32662には自動車の外装鋼
板の補修に用いられる2液型ポリウレタン塗料に
対して軟質成分としてOH基を有するポリカプロ
ラクトンポリオールを加え塗膜に弾性を付与する
方法が開示されている。この方法は自動車外板
(鋼板)と樹脂製部品(樹脂製 バンパー)の補
修を同時に行う際に外板用塗料と樹脂製部品用塗
料を別々に準備する必要はなく、自動車外板用の
主剤/硬化剤の塗料系に第3成分を所定量追加配
合するだけでよいという簡便さはある。しかしな
がら、この場合においても適正なNCO/OH当量
比を維持するためには、主剤/硬化剤の比を第3
成分添加量に応じて変更しなければならないこと
や、配合ミスがあつた場合に塗膜物性への影響が
大きいため、主剤/硬化剤/添加剤、3成分の配
合比を厳密に管理しなければならない等の作業面
での問題がある。 また、自動車の外板(鋼材)の補修に用いられ
る塗膜は硬さが要求されており、主剤には比較的
ガラス転移点(Tg点)の高いアクリル樹脂が用
いられている。更に硬化剤には、例えばヘキサメ
チレンジイソシアネートから得られるビユレツト
アダクト、トリメチロールプロパンアダクト、イ
ソシアヌレートアダクトなどがあり、市販されて
いるものとして、デユラネート24A―90CX(旭化
成工業(株)、商品名)、コロネートHL、コロネー
トEH(いずれも日本ポリウレタン(株)、商品名)
などがある。これらの硬化剤はNCO含有量が高
く同一分子内のNCO間の距離の短いポリイソシ
アネートである。このため第3成分として軟化剤
を添加しても架橋構造の中に剛直な部分が残り、
全体として弾性を増そうとすると、多量の軟質成
分を加えねばならず、硬さや強度が不十分であつ
て耐候性に劣つた塗膜しか得られないという問題
が起る。さらに軟質成分に含まれる水などの不純
物の塗膜への影響が大きく、塗膜性能低下を生じ
易い。 本発明者らの目的は、特定のポリオールと組合
せたイソシアネートプレポリマーを開発すること
により、従来から用いられている金属用ポリウレ
タン塗料の主剤あるいは、それに類する比較的
Tg点の高いアクリルポリオールよりなる主剤を
そのまま用い、第3成分を特に添加しない2成分
系塗料配合で、伸展性を有し、かつ、低温での可
とう性、耐水性、耐候性に優れた塗料組成物を得
ることである。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、上記の諸問題を解決するために
研究を重ねた結果、特定の分子量のポリカプロラ
クトンポリオールと脂肪族または脂環族ジイソシ
アネートよりなるプレポリマーを開発することに
より上記問題を克服し得ることを見出し本発明を
完成するに到つた。 すなわち本発明は、脂肪族ジイソシアネートま
たは脂環族ジイソシアネートと数平均分子量500
〜1500のポリカプロラクトンジオール及び/又は
トリオールとをNCO/OH当量比5〜40で反応さ
せ、しかるのち未反応の脂肪族ジイソシアネート
または脂環族ジイソシアネートを除去したプレポ
リマーとガラス転移点が30〜100℃で、かつ樹脂
基準で10〜150の水酸基価を有するアクリルポリ
オールとをNCO/OH当量比0.5〜2.0で配合する事
を特徴とする伸展性を有するポリウレタン塗料組
成物に関する。 本発明における脂肪族ジイソシアネートまたは
脂環族ジイソシアネートとしては、例えばテトラ
メチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート、イソホロジイソシ
アネート、水添キシリレンジイソシアナート、
1,4―ジイソシアネートシクロヘキサン等を挙
げることができる。 また、本発明でプレポリマーの原料として用い
ることができるポリオールは特定の数平均分子量
をもつポリカプロラクトンポリオールである。 両末端に水酸基を有する長鎖のポリオールとし
ては、従来ポリエステル系ポリオール及びポリエ
ーテル系ポリオールとが主として使用されてい
る。ポリエステル系ポリオールにはエチレングリ
コール、1,4―ブチレングリコール又は1.6―
ヘキサングリコール等とアジピン酸から合成され
るポリエステルポリオールが一般に使用されてい
る。ポリエステルポリオールと脂肪族または脂環
族ジイソシアネートから合成したプレポリマー
(硬化剤)とアクリルポリオール(主剤)から塗
膜を形成しても、耐水性、耐候性に欠点を有す
る。またポリエーテル系ポリオールとしてはエチ
レンオキサイドや、プロピレンオキサイドの重合
体あるいは共重合体、さらにテトラハイドロフラ
ンの重合体であるポリテトラメチレングリコール
が使用される。ポリエーテル系ポリオールと脂肪
族または脂環族ジイソシアネートから合成したプ
レポリマーを硬化剤として塗膜を形成しても、エ
ーテル結合のため酸化劣化しやすく、耐候性、耐
熱性が悪いという欠点がある。さらにその他のポ
リオールとして、ポリブタジエン系ポリオール、
ひまし油系ポリオール等があるが、これらのポリ
オールと脂肪族または脂環族ジイソシアネートか
ら合成したプレポリマーは、アクリルポリオール
との相溶性が悪く、また耐候性にも欠点を有す
る。 一方、本発明に使用するポリカプロラクトンポ
リオールは、耐水性にすぐれるのみならず、ポリ
エーテル系ポリオールでは得られない耐候性、耐
熱性に極めてすぐれているという特徴を有する。
しかしながら、数平均分子量で500〜1500という
特定の分子量範囲のポリカプロラクトンポリオー
ルを使用しなければ本発明の目的は達成されな
い。すなわち、数平均分子量が500以下のポリカ
プロラクトンポリオールを用いてプレポリマー化
したものを硬化剤として使用した、アクリルポリ
オールとの塗膜は、伸展性が十分でない。また数
平均分子量1500以上のポリカプロラクトンポリオ
ールを用いてプレポリマー化した場合は、得られ
たプレポリマーは固体ないしはワツクス状であ
り、NCO含有量も低く、塗料溶剤への溶解性が
悪く実用性に劣る。 またアクリルポリオールとの相溶性が低下して
塗膜の透明性、平滑性が悪くなり易い傾向があ
る。 本発明における数平均分子量とはポリカプロラ
クトンの水酸基価を測定し、次式により求めた値
である。 数平均分子量=56.11×N×1000/水酸基価 水酸基価:JIS K―1557の6.4に準じて測定し
た値 N :開始剤である多価アルコールの価数 本発明に用いるポリカプロラクトンポリオール
は、ε―カプロラクトンを2価あるいは3価のア
ルコールを開始剤として、触媒の存在下に開環重
合して得ることができる。開始剤としてはエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3―
ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール等
の2価アルコールとトリメチロールプロパン、グ
リセリン等の3価アルコールが用いられる。低粘
度のプレポリマーを得るという面からは分岐を有
する多価アルコールが好ましい。触媒としては、
テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネ
ート、テトラエチルチタネート等の有機チタン系
化合物、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキシ
ド、ジブチルスズジラウレート、塩化第1スズ、
臭化第1スズ等のスズ系化合物が用いられる。ε
―カプロラクトンの開環重合はN2ガス雰囲気で、
ε―カプロラクトン、上記の開始剤を所望の分子
量になるようにモル比を設定し、更にε―カプロ
ラクトンに対して触媒を0.1〜100ppm添加し、
150〜200℃の温度で4〜10時間反応させることに
よつて得られる。ポリカプロラクトンポリオール
として市販されているものには、プラクセル305、
プラクセル308、プラクセル312AL、プラクセル
205、プラクセル212AL(いずれもダイセル化学工
業(株)、商品名)等がある。 ポリカプロラクトンポリオールと脂肪族ジイソ
シアネートまたは脂環族ジイソシアネートの反応
は下記の如くにして行われる。 反応温度は、常温〜200℃の範囲、好ましくは
80℃〜140℃の範囲で行われる。反応温度が低い
場合は反応の完結に時間がかかりすぎ、逆に200
℃を越える反応条件では望ましくない副反応が起
つてプレポリマー粘度が上昇したり、生成するプ
レポマーに著しい着色が生じたりして実用的でな
い。反応の際には、無溶媒でも良いし、イソシア
ネート基に不活性な任意の溶媒を用いても良い。
また必要であればイソシアネート基と水酸基の反
応促進のための触媒を用いても良い。 反応に際して、ジイソシアネートとポリカプロ
ラクトンポリオールの当量比は重要でNCO/OH
当量比で5〜40を選ぶ必要がある。この当量比が
5より小さい場合はジイソシアネートとポリカプ
ロラクトンポリオール間に逐次付加重合が起こ
り、高分子体が生成するためプレポリマーの粘度
が上昇し好ましくない。さらにNCO/OH当量比
が5より小さい条件で反応したプレポリマーは、
塗料主剤であるアクリルポリオールとの相溶性が
良くない傾向を有するのみならず塗膜の伸展性に
も好ましくない影響を与える。またNCO/OH当
量比が40より大きいと生産性が悪くなるため好ま
しくない。 反応が終了したならば反応混合物中の未反応の
ジイソシアネートを例えば掻取式薄蒸発装置もし
くは溶剤抽出等を用いて回収する。この未反応の
ジイソシアネートの回収はできるだけ完全に行
い、プレポリマー中に含まれるジイソシアネート
の量はプレポリマーに対して0.7重量%以下にす
ることが望ましい。これ以上のジイソシアネート
モノマーを含有した場合は、プレポリマー中に含
まれるジイソシアネートモノマーの蒸気に起因す
る毒性、刺激性等が問題となるからである。 本発明に用いられるポリウレタン塗料の成分で
あるアクリルポリオールは、従来、ポリイソシア
ネート硬化剤型アクリルウレタン塗料に用いられ
ていたものをそのまま転用することができる。す
なわち、加熱装置、撹拌機、モノマー注入装置な
どを備えたアクリル重合体製造装置を用いて、適
当な溶媒の存在下に溶液重合法で製造される。 上記アクリルポリオールの製造に用いられる不
飽和単量体の代表例を示せば次のとおりである。 1 水酸基含有アクリル系モノマー:2―ヒドロ
キシエチルアクリレート、2―ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタク
リレート、ヒドロキシプロピルアクリレートな
ど。 2 ラジカル重合性不飽和モノマー (a) アクリル酸又はメタクリル酸のエステル;
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキ
シル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウ
リル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリ
ル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸シクロヘキシル等のア
クリル酸又はメタクリル酸のC1〜18アルキル
又はシクロアルキルエステル;アクリル酸メ
トキシブチル、メタクリル酸メトキシブチ
ル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル
酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチ
ル、メタクリル酸エトキシブチル等のアクリ
ル酸又はメタクリル酸のアルコキシアルキル
エステル;グリシジルアクリレート又はグリ
シジルメタクリレートとC3〜18モノカルボン
酸化合物(例えば酢酸、プロピオン酸、オレ
イン酸、、ステアリン酸、ラウリン酸、p―
t―ブチル安息香酸等)との付加物、カージ
ユラE―10とアクリル酸等の不飽和酸との付
加物など。 (b) ビニル芳香族化合物;例えば、スチレン、
α―メチルスチレン、ビニルトルエン、p―
クロルスチレン、ビニルピリジンなど、 (c) α,1―エチレン性不飽和カルボン酸;例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸など、 (d) グリシジル基含有ビユル系単量体;例え
ば、グリシジルアクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アリルグリシジルエーテルな
ど、 (e) アクリル酸又はメタクリル酸のアミド;例
えば、アクリルアミド、N―メチロールアク
リルアミド、N―ブトキシメチルアクリルア
ミドなど、 (f) アルコキシシラン基を有するエチレン性不
飽和モノマー;例えば、1―メタクリロキシ
トリメトキシシランなど、 (g) その他;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル。 これらのラジカル重合性不飽和単量体は所望の
樹脂物性に応じて適宜選択され、それぞれ単独で
用いてもよく、或いは2種又はそれ以上組合わせ
て使用することができる。 上記の水酸基含有アクリル系モノマーとラジカ
ル重合性不飽和モノマーの共重合は、それ自体公
知の方法に従い、例えば溶液重合法で行うことが
できる。重合は一般に、上記2種またはそれ以上
のモノマー成分を適当な溶媒中で重合触媒の存在
下に、通常40〜170℃の反応温度において4〜10
時間反応させることにより行なうことができる。 また、重合触媒としては、例えばアゾ系化合
物、パーオキサイド系化合物、ジアゾ化合物、レ
ドツクス系等の通常のラジカル重合用の開始剤を
使用することができる。 かくして得られるアクリルポリオールのガラス
転移点(Tg点)は、本発明の目的に適合せしめ
るほか、通常の自動車の補修用塗料にも用いるこ
とを考慮して30〜100℃の範囲とすることが望ま
しい。ここでアクリルポリオールのTg点は、各
ホモポリマーのTg点(℃)より下記の式で計算
したものである。主なホモポリマーのTg点は、
Polymer Handbook(2nd Edition)(A Wiley
Interscience社刊)に掲載されている。 Tg(℃)=1/WA/TgA+273+WB/TgB+273+…−
273 WA、WB…:アクリルポリオール中のモノ
マーA、モノマーB…の重
量% TgA、TgB…:モノマーA、モノマーB…
の各ホモポリマーのTg点
(℃) Polymer HandbookにホモポリマーのTg点が
与えられていないモノマーを用いた場合のアクリ
ルポリオールのTg点は、デイラトメトリー法に
より実測して得られる。 本発明で用いるアクリルポリオールは、樹脂基
準で水酸基価が10〜150(mgKOH/g)のものであ
る。樹脂基準で水酸基価が10より低いポリオール
は、塗膜中の架橋密度が小さく耐溶剤性等に好ま
しくない影響がある。また水酸基価が150より大
きいポリオールを用いると塗膜の伸展性に好まし
くない影響を与える。 なお水酸基価はJIS K―1557の6、4に準じて
測定した値である。 市販のアクリルポリオールとしては、アクリデ
イク―801、アクリデイクA―802(大日本インキ
化学(株)、商品名)、ヒタロイド3008、ヒタロイド
3083(日立化成(株)、商品名)LH―601、LH―603
(東レ(株)、商品名)等がある。 本発明におけるポリウレタン塗料は、前記のポ
リウレタン塗料用プレポリマーと、同じく前記の
アクリルポリオールを配合し、両者の反応によつ
て形成される。NCO/OH(当量比)0.5〜2.0の割
合で混合して用いられる。その際必要に応じてト
リエチルアミン、テトラ(2―エチルヘキシル)
チタネート、ジラウリル酸ジ―n―ブチルスズ等
の硬化促進触媒を加えることができる。 <発明の効果> 本発明で得られるプレポリマー、すなわち脂肪
族または脂環族ジイソシアネートと特定の数平均
分子量をもつポリカプロラクトンポリオールとを
NCO/OH当量比5〜40させ、さらに未反応ジイ
ソシアネート除去して得られたプレポリマーは、
室温(25℃)で液状であり透明性が良い。また、
長期間の貯蔵に安定な、毒性、刺激性のない2官
能及び/又は3官能の末端NCOタイプのもので
ある。このプレポリマーは弾性を要求されるプラ
スチツクなどのポリウレタン塗料用として、ある
いは、コンクリートのクラツク、ヒビ割れなどに
追従できる伸展性のある建築外装材用ポリウレタ
ン塗料用途など幅広い分野に応用可能なものであ
る。 また本発明で得られたプレポリマーを硬化剤と
して用い自動車外板(鋼材)に用いれるアクリル
ポリオールを主剤として用いると驚くべきこと
に、ポリカプロラクトンポリオールを第3成分と
して添加する場合にくらべて、顕著に高い伸度を
示すことが明らかになつた。 また本発明のプレポリマーを用いると自動車外
板(鋼板)とプラスチツク部品(プラスチツクバ
ンパー)の補修を同時に行う際に共通の主剤で塗
装が行える簡便さがある。また従来プラスチツク
部品の塗装に用いられている、自動車外板用の主
剤/硬化剤の組合せの塗料系に第3成分を所定量
追加配分する方法では適正なNCO/OH当量比を
維持するために主剤/硬化剤の比を変更しなけれ
ばならないことや配合ミスによる塗膜物の影響が
大きいが、本発明のプレポリマーを硬化剤に使用
すれば、2液系で伸展性を有する塗膜が得られる
ので作業面で大きな利点を有する。 また本発明の塗料組成物による塗膜は透明性が
よく、−30℃という低温での、耐屈曲性、耐衝撃
性に優れており自動車バンパー用途に代表される
樹脂製部品の塗装にに適している。これらの特徴
は本発明の請求範囲である特定の数平均分子量の
ポリカプロラクトンポリオールとジイソシアネー
トから合成したプレポリマーではじめて実現され
るものである。 以下実施例によりさらに詳しく本発明の説明を
行うが、これらによつて本発明を限定するもので
ない。 実施例 1 (合成) 温度計、冷却器、撹拌器付の2フラスコに、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)
792.4g(9.43当量)とポリカプロラクトンポリ
オール「プラクセル305」(ダイセル化学工業
(製)、商品名、数平均分子量550、水酸基価305mg
KOH/g)115.3g(0.63当量)とを仕込み、撹拌
下100℃1時間反応させた。 かくして得られた反応液を160℃、0.2mmHgで
薄膜蒸留し、未反応のHMDIを除去した。缶底
液として、NCO濃度11.7重量%(理論値12.0重量
%)、25℃における粘度が4800cp、ガスクロマト
グラフイーにより分析した遊離HMDIモノマー
が0.1重量%以下の淡黄色透明なポリイソシアネ
ートプレポリマー209.9gを得た。 実施例2〜7、比較例1〜4 (合成) 数平均分子量の異なる各種ポリカプロラクトン
ポリオール(注1)とヘキサメチレンジイソシア
ネート(HMDI)を表1に示す配合で反応させ
た。得られたプレポリマーの性状を同表に示し
た。数平均分子量1500を越えるポリカプロラクト
ンポリオールを用いて合成したプレポリマーは、
NCO%も低く高粘度となつている。なお実施例
6及び実施例7は、2種類のポリカプロラクトン
ポリオールの等重量混合物を表2に示す配合で反
応させたものである。また比較例3及び比較例4
は、薄膜蒸留による未反応HMDIの除去が困難
であつたので、n―ヘキサン抽出法により未反応
HMDIを除去した。 (注1)ダイセル化学工業(株)製、商品名プラク
セル
【表】 実施例 8 (合成) 温度計、冷却器、撹拌器付の2フラスコに、
イソホロンジイソシアネート(IPDI)333g(3
当量)とポリカプロラクトンポリオール「プラク
セル305」(ダイセル化学工業(株)、商品名)50g
(0.27当量)を仕込み、撹拌下120℃で2時間反応
させた。 かくして得られた反応液を180℃、0.2mmHgで
薄膜蒸留してIPDIモノマーを除去した。得られ
たプレポリマー101gを酢酸エチルと混合し固形
分75重量%の溶液とした。プレポリマーの酢酸エ
チル溶液は、NCO濃度7.3重量%(理論値7.8重量
%)、25℃における粘度が280cp、ガスクロマト
グラフイーにより分析した遊離IPDIモノマーが
0.5重量%の淡黄色透明な液体であつた。 実施例9〜15、比較例5〜8 (塗膜試験) 実施例1〜7、比較例1〜4で合成したプラク
セル系プレポリマー、希釈溶剤(酢酸エチル:酢
酸ブチル:トルエン:キシレン:酢酸セロソルブ
=20:30:30:15:5重量%)及びアクリデイツ
クA―801(大日本インキ化学(株)製アクリルポリオ
ール、水酸基価50mgKOH/g、Tg点=70℃)を
表2の割合で混合し本発明の塗料組成物を得た。
この塗料組成物を用いて種々の比較試験を行つた
結果を表3にまとめた。 本発明の塗料組成物は、図1に示したようにポ
リカプロラクトンポリオールを単にブレンドした
ものに比較すると破断伸度が著しく優れているこ
とがわかる。また表3に表したように破断伸度、
破断強度、低温屈曲性、低温衝撃性に優れた塗膜
が得られた。
【表】
【表】
【表】 実施例 16 (塗膜試験) 実施例8で合成したIPDIとプラクセル305系の
プレポリマーの75%酢酸エチル溶液10g、希釈溶
剤(表2と同じ組成、以下同じ)5g、アクリデ
イクA―801 19.5gを混合し、NCO/OH=1.0(当
量比)の塗料組成物を得た。この塗料組成物を用
いて種々の比較試験を行つた結果を表4にまとめ
た。 実施例 17 (塗膜試険) 実施例1で合成したプラクセル305プレポリマ
ー12.3g、希釈溶剤12.3gを用いた以外は実施例
9と同様にして、NCO/OH=1.5(当量比)の塗
料組成物を得た。この塗料組成物を用いて種々の
比較試験を行つた結果を表4にまとめた。 実施例 18 (塗膜試験) 実施例1で合成したプラクセル305プレポリマ
ー5.7g、希釈溶剤5.7gを用いた以外は実施例9
と同様にして、NCO/OH=0.7(当量比)の塗料
組成物を得た。この塗料組成物を用いて種々の比
較試験を行つた結果を表4にまとめた。 実施例 19 (塗膜試験) 実施例1で合成したプレポリマー8.2g、希釈
溶剤8.2g、アクリデイクA―804 31.2g(大日
本インキ化学(株) アクリルポリオール、水酸基価
40mgKOH/g、Tg点52℃)を混合しNCO/OH
1.0(当量比)の塗料組成物を得た。この組成物を
用いて種々の比較試験を行つた結果を表4にまと
めた。 実施例 20 (塗膜試険) 実施例で合成したプレポリマー4.1g、希釈
溶剤4.1g、アクリデイクA―807 25g(大日本
インキ(株)製アクリルポリオール、水酸基価25mgK
OH/g、Tg点85℃)を混合しNCO/OH=1.0(当
量比)の塗料組成物を得た。この塗料組成物を用
いて種々の比較試験を行つた結果を表4にまとめ
た。
【表】 測定法は表3と同じ
I 群 表1に示したプレポリマー(硬化剤)とアクリ
ルポリオール(アクリデイクA―801、大日本イ
ンキ化学(株)製アクリルポリオール、商品名)(主
剤)からNCO/OH=1.0(当量比)で作成した塗
膜 A―実施例4(プラクセル205) B―実施例3(プラクセル312AL) C―実施例5(プラクセル212AL) D―比較例2(プラクセル220AL) 群 ヘキサメチレンジイソシアネート水アダクト
(デユラネート90CX、旭化成工業(株)、商品名)
(硬化剤)、アクリルポリオール(アクリデイクA
―801)(主剤)、ポリカプロラクトンポリオール
(プラクセル、ダイセル化学工業(株)、商品名)(添
加剤)からNCO/OH=1.0(当量比)で作成した
塗膜。なおプラクセルの添加量は、塗膜中のプラ
クセル重量が群、群で同一になるようにし
た。 a―プラクセル205 添加 b―プラクセル312AL添加 c―プラクセル212AL添加 d―プラクセル330AL添加
【図面の簡単な説明】
第1図は、破断伸度と塗膜中のプラクセル量と
の関係図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソ
    シアネートと数平均分子量500〜1500のポリカプ
    ロラクトンジオール及び/またはトリオールと
    を、反応させた2官能及び/又は3官能の末端
    NCOを有するプレポリマーとガラス転移点が30
    〜100℃で、かつ樹脂基準で、10〜150の水酸基価
    を有するアクリルポリオールとをNCO/OH当量
    比0.5〜2.0の割合で配合することを特徴とする伸
    展性を有するポリウレタン塗料組成物。
JP13205684A 1984-06-28 1984-06-28 伸展性を有するポリウレタン塗料組成物 Granted JPS6112759A (ja)

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