JPS6394531A - 鞍形偏向コイルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、テレビジョン受像機やコンピュータ用ディス
プレイ等に用いられる鞍形偏向コイルの製造方法に関す
る。

（従来の技術） 第３図は鞍形偏向コイルの従来の製造方法に用いられる
巻線金型を示しており、図中、１は外周面が鞍形に形成
されている凸形巻線金型であり、２はこの金型１の中央
のテーパ状凸面１ａに対応するテーパ状の凹面２ａを有
する凹形巻線金型である。これら両巻縁金型１．２は融
着銅線を案内するための導線路３を有している。

かかる構造の巻線金型１．２にて鞍形偏向コイルを製造
するには、先ず、巻線金型１．２を第４図に示すように
組み合わせ、凸形巻線金型１の外周面と凹形巻線金型２
の凹面２ａとの間に鞍形の空隙４を形成する。次に、両
巻縁金型１．２を回転させつつ図示しない巻線機にて空
隙４に融着銅線５を巻線し、第５図に示すように、テー
パ状凸面１ａに沿った直線部６Ａとこの直線部６Ａの両
端に一体的に形成されている前端部６Ｂ及び後端部６Ｃ
とを有する未融着の鞍形偏向コイル６を製作する。次い
で、融着銅線５に通電してその融着層を溶融し、融着銅
線５の一体化した鞍形偏向コイルを得る。

（発明が解決すべき問題点） ところで、上記凹形巻線金型２はテーパ状の凹面２ａを
有しているので、第４図に示すように、巻線時に融着銅
線５に張力Ｆを加えると、当該融着銅線５は凹面２ａに
押し付けられて湾曲する。

従って、得られる鞍形偏向コイル６は、第５図に示すよ
うに、直線部６Ａの端部６ａが湾曲形状を有してしまう
ので、所定の磁界分布を得ることが困難となり、ミスコ
ンバーゼンスの生じる虞れがある。

そこで、従来は直線部６Ａの端部６ａをブレス７にて加
圧成形し、畠該端部６ａを直線的に形成して（第５図の
破線参照）鞍形偏向コイル６を得るようにしている。し
かし、このようにブレス７にて加圧成形する場合には端
部６ａを構成している融着銅線５部分が蛇行したり位置
ずれを起こすので、磁界分布にばらつきを有する鞍形偏
向コイル６が得られてしまう。

また、上記巻線工程では融着銅線５を凹形巻線金型２の
凹面２ａに摺接させて空隙４内に導入せざるを得ないの
で、この導入時に融着銅線５に大きな摩擦抵抗が加わる
。そして、このように大きな摩擦抵抗が加わると、融着
銅線５が更に大きく湾曲してしまう欠点を有している。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、このような問題点を解決するためになされた
もので、凹形巻線金型の中央に凸形巻線金型の外周面に
対して接近及び離間可能な移動部を設け、融着線材の巻
線時にこの移動部を離間させて両金型にて形成される空
隙に鞍形の未融着偏向コイルを形成し、その後移動部を
接近させて未融着偏向コイルの直線部に押し付けつつ融
着線材に通電することを特徴とする鞍形偏向コイルの製
造方法を提供することを目的とする。

（発明の実施例） 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する
。

第１図は本発明に係る製造方法に用いられる巻線金型が
示されている。即ち、図中、１０は凸形巻線金型であり
、この金型１０は従来と同様に鞍形に形成されて中央に
テーパ状凸面１０ａを有している。この凸面１０ａ位置
には凹形巻線金型１１が位置しており、該金型１１は枠
状の本体１１Ａを有している。この本体１１Ａ内には移
動部１１Ｂ、１１Ｂが凸形巻線金型１０の凸面１０ａに
対して接近及び離間可能に配されている。これら移動部
１１Ｂは凸面ＬＯａ側に凹状曲面１１Ｃを有し、この曲
面１１Ｃを含む凹形巻線金型１１と凸形巻線金型１０と
の間で鞍形の空隙１２が形成されている。各移動部１１
Ｂは油圧シリンダ１３のロッド１３Ａに取付けられてい
る。

次に、本発明の製造方法を説明する。

先ず、油圧シリンダ１３を作動させ、ロッド１３Ａを後
退させることにより移動部１１Ｂ、１１Ｂを破線位心ま
で離間させる。

次に、図示しない巻線機により融着銅線１４を空隙１２
内で鞍形に巻線する。この場合移動部１１Ｂ、ＩＩＢが
凸面１０ａより離間しているので、融着銅線１４は移動
部１１Ｂに接触せずに、凹形巻線金型１１の本体ｌＩＡ
における内端１１ａにのみ接触して空隙１２内に導入さ
れる。従って、融着銅線１４を小さな摩擦抵抗により空
隙１２内に導入することができるので、作業性を向上さ
せて短時間で巻線工程を終了させ、第２図に示す未融着
の鞍形偏向コイル１５を得ることができる。そして、融
着銅線１４は巻線時に張力Ｆを加えても移動部１１Ｂに
接触せず、かつ小さな摩擦抵抗で空隙１２内に導入され
るので、凸形巻線金型１０の凸面１０ａに沿った部分が
直線状に保持される。従って、得られた未融着の偏向コ
イル１５の直線部１５Ａにおける端部１５ａは第２図に
示すように、直線状に形成される。

このように、未融着の偏向コイル１５を得た後には、油
圧シリンダ１３を作動させてロッド１３Ａを前進させ、
移動部１１Ｂ、１１Ｂを凸形巻線金型１０の凸面１０ａ
に接近させることにより偏向コイル１５の直線部１５Ａ
に押し付ける。これにより偏向コイル１５の直線部１５
Ａを固定的に保持することができる。

最後に、プレス作業を行って鞍形偏向コイル１５に組込
み基準面を成形し、かつ融着銅線１４に通電しその融着
層を溶融することにより直線部１５Ａと前端部１５Ｂ及
び後端部１５ｃを一体的に成形し、その後油圧シリンダ
１３のロッド１３Ａを後退させて鞍形偏向コイル１５を
内巻線金型１０．１１より取り出す。この場合直線部１
５Ａのプレス量が少なくて済むので、直線部１５Ａにお
いて融着銅線１４が殆ど位置ずれを起こすことがなく、
従って、高精度に巻線した状態で通電成形することがで
きるので、所定の磁界分布を有する品質的に優れた鞍形
偏向コイルが得られる。

（発明の効果） 本発明によれば、凹形巻線金型の中央に凸形巻線金型の
外周面に対して接近及び離間可能な移動部を設け、融着
線材の巻線時に移動部を離間させて両全型にて形成され
る空隙に未融着の鞍形偏向コイルを形成し、その後移動
部を未融着の鞍形偏向コイルの直線部に押し付けつつ融
着線材に通電するようにしたので、巻線作業を作業性よ
く行うことができる上に直線部の端部における直線性を
確保して未融着の鞍形偏向コイルを作成することができ
る。また、プレス作業時のプレス量が少なくて済むので
融着線材の位置ずれを防止することができる。従って、
高精度で巻線した品質的に優れた鞍形偏向コイルの量産
化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の製造方法に用いる巻線金型の断面図、
第２図は本発明の製造方法にて製造した鞍形偏向コイル
の側面図、第３図及び第４図は従来の製造方法に用いる
巻線金型の斜視図と断面図、第５図は従来の製造方法に
おけるプレス工程の説明図である。 １０・・・凸形巻線金型、 １０ａ・・・凸面、 １１・・・凹形巻線金型、 １１Ｂ・・・移動部、 １２・・・空隙、 １４・・・融着銅線。 第１図 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鞍形の外周面を有する凸形巻線金型と該凸形巻線金型の
   外周面に沿って配される凹形巻線金型とにより鞍形の空
   隙を形成し、融着線材を該空隙に鞍方に巻線し、かつ通
   電にて相互に融着させて直線部と該直線部の両端に一体
   的に形成されている前端部及び後端部とを有する鞍形偏
   向コイルを製造する方法において、前記凹形巻線金型の
   中央に前記凸形巻線金型の外周面に対して接近及び離間
   可能な移動部を設け、前記融着線材の巻線時に前記移動
   部を離間させて鞍形の未融着偏向コイルを形成し、その
   後前記移動部を接近させて前記未融着偏向コイルの直線
   部に押し付けつつ前記融着線材に通電することを特徴と
   する鞍形偏向コイルの製造方法。