JPS6391033A - 離型剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は菓子、パン等のベーカリ−製品等、特にケー
キの製造における焼成の用途に適したＡｉｔ型剤に関す
る発明である。

〔従来の技術〕

従来から、菓子、パン等ベーカリ−製品の焼成に用いる
天板油ないし離型剤が種々研究されており、油脂＋乳化
剤、油脂＋澱粉、油脂＋水＋澱粉など種々のタイプのも
のが提案されていて、離型効果は一般的に、固形のタイ
プが最も優れ、水中油型のタイプのものは最も弱いとさ
れる。

また、ベーカリ−製品の中でも、糖分の多いケーキ類は
特に型への焦げつきが激しいＡ品であるため、天板型か
らの離型性が悪くて、この用途の離型剤は固形のタイプ
といえどもいまだ充分満足できる製品は市販されていな
い。離型性が悪いと製品の外観が悪いばかりか、次に焼
成する製品にも風味上の悪影響を及ぼし離型性がさらに
低下するから、非常に手間のかかる残渣の掃除が不可欠
になっていて、その改善が強く望まれている。

このため、ケーキ類の製造にはグラシンペーパー、アル
ミ箔乃至グラシン皿を用いて焼成することも行われてい
るが、グラシンペーパーは型にあわせた裁断、折り込み
などの成型が必要である他、喫食の都度列がず手間を要
し、さらに剥がした見場が悪かったり、粉がボロボロこ
ぼれて不快感を与えることがある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

この発明は、型ｉｉ′ｌｌ！れの（憂れたＭｉｔ型剤の
開発、特にケーキ類の焼成に用いても優れた離型効果を
示す離型剤を開発することにあり、本発明考は以下に説
明する構成によって、この課題を達成できることを見い
出した。

〔問題点を解決するための手段〕

すなわち、この発明は、蛋白を必須の成分として含有す
る離型剤であって、特に好ましくは、蛋白が水分散物と
して存在する離型剤である。

蛋白は粉末状で使用して澱粉性物質やガム質などに比べ
て優れた離型効果を示すが、これは離型対象が含水物で
ある場合その水を吸収して蛋白が部分的にせよ製膜され
るためではないかと考えられる。しかし特に好ましくは
、離型剤中、蛋白は水に分散された成分として含まれて
いるようにし、このことが離型効果を充分に発揮させる
のに特に重要であり、離型後、離型剤が生地の周囲に膜
を形成しあたかもグラシンペーパーで覆われた如き状態
にすることができる。離型剤中にはその他の成分、例え
ば、油脂、澱粉性物質、乳化剤、ガム質など離型剤の成
分として従来から用いられている公知の成分を含むこと
もできる。

蛋白は大豆等の油糧種子蛋白、卵白などの動物性蛋白な
どを用いることができ、熱凝固性を有するものがよむ・
。また、蛋白は蛋白質純度の高いもの程、熱凝固性、風
味及び離型性の観点から好ましく、例えば大豆蛋白の場
合は抽出大豆蛋白や濃縮大豆蛋白より分離大豆蛋白を用
いる方が好ましい。

蛋白が水分散物である場合の、蛋白（固形物重量）に対
する水の比率は３〜９倍より好ましくは４．５〜７．５
倍が良好であるが、澱粉などの吸水性原料や油脂その他
の原料などが含まれている場合適した量は若干変化し得
る。要は、大豆蛋白が水和された状態であるに足る水の
量が存在することが満足され、かつ、伸展性、塗工性若
しくは（スプレーガンなどによる）吹きつけ適性などの
適性を持たせるべく水を増やすように考慮し、−力水の
量が多すぎて、撥水作用による天板型上の焼性残渣の生
成がないよう留意して適当な範囲を定めるとよい。離型
剤中に油脂の量が多いと撥水性を緩和し、蛋白に対する
加水の側床要因を緩和する（噴量にある。

この発明の離型剤は、従って粉末状で用いることも可で
はあるものの、特に好ましくは蛋白の水分散物そのもの
、又はエマルジョンの形態をとるようにするのがよく、
エマルジョン中の油脂を増す、例えば蛋白に対して３倍
以上含ませることによって、天板に油を敷くことなく単
独で使用することもできる。またエマルジョンを粉末化
し、使用に際して水に戻すことも可である。

この発明が適用できる離型の対象は、菓子、パン等のベ
ーカリ−製品の生地の他、食品一般の天板上若しくは型
上の加熱であるが、特にケーキ用の生地を用いても離型
性が擾れていることは特筆すべきでる。

離型剤の天板等の型上べの展延は、ハケ塗り、スプレー
散布の他、天板等の型そのものを離型剤中へ直接浸漬す
ることによっても行うことができる。

〔作用〕

この発明によって、ベーカリ−製品等各種の食品、特に
ケーキ類の天板上の離型性が向上する。

この効果を奏する詳細な理由は明らかではないが、蛋白
に熱凝固作用があるために、生地内部への浸透が妨げら
れ、従来のような生地内部への浸透が防止されて、離型
効果の低下がおこらないこと、及び、特に膜化して離型
効果が高まることが想像される。

〔実施例〕

以下この発′明を実施例及び比較例で説明する。

実施例１〜３及び比較例 醗酵マーガリン２００部、砂糖２５０部、全卵２５０部
、薄力粉２５０部、ベーキングパウダー５部、水２５部
を混合配合した生地を用い、船壁天板型（深さ１５ｍｍ
、容積的３０ｃｕｔ）上に、市販天板油を敷き、さらに
その上に表１の離型剤（水を含むものについてはサイレ
ントカッターで水分散物にしたもの）をハケ塗り若しく
は散布し、焼成は１７０℃×１５分で実施してマドレー
ヌを製造した。

結果は表２に示したが、総合評価としては、実施例２及
び３がほぼ同等に最も良好であり、実施例４ではＩＤ水
したけれども比較例２よりは良好な結果であった。粉体
散布に係る比較例３は、離型油単独使用の比較例１より
劣るのに対して、実施例１は比較例１より良好であった
。

表１ 表２ 注二カッコ内に示した「＋」は焼き残りの程度を示す。

実施例５及び６ 粉末上分離大豆蛋白１００部、大豆油４００部、及び水
５００部、実施例６についてはさらに小麦澱粉２１部を
、配合し、サイレントカッター中で混練し、これを先の
実施例と同じ船壁天板型上に直接塗布してマドレーヌを
製造した。

いずれの離型剤も、塗工性、離型性及び焼面状態良好で
、単独で用いる離型剤として良好な性状を示した。

実施例７ 粉末上分離大豆蛋白１００部、大豆油３０部、及び水５
００部を配合し、サイレントカッター中で混練し、これ
を水分散物にかえて使用する他は実施例２と同様にして
マドレーヌを製造したが、塗工性、離型性及び焼面状態
良好であった。

〔発明の効果〕

以上説明した様に、本発明離型剤は、ケーキ類の焼成に
用いても優れた離型性を示し、従来効果が乏しいとされ
たエマルジョンの離型剤であっても優れた離型効果があ
る。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）蛋白を必須の成分として含有する離型剤。
2. （２）蛋白が水分散物として存在する特許請求の範囲第
   （１）項記載の離型剤。