JP2005006651A - ベーカリーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 焼成またはフライにより、サクサクした揚げたての食感を長時間持続できるベーカリーを提供すること。
【解決手段】 生地表面に上昇融点40℃以上の油脂及び/又は澱粉質含有油脂乳化物を付着させた後、焼成またはフライすることを特徴とするベーカリーの製造方法を用いること。
【選択図】 なし。

Description

本発明はベーカリーの製造方法に関する。詳しくは、焼成工程またはフライ工程により、サクサクした、揚げたての食感を長時間維持することができるベーカリーの製造方法に関する。
従来、フライヤー等でフライするカレードーナツに代表されるドーナツ類は、フライ直後は非常にサクサクした食感であるが、フライ油が表面に残存していて油っぽく、製品が冷めるにつれてサクサク感が徐々に失われ、べたべたした食感に変化してしまう。このようなドーナツ類の油っぽい風味や表面のべたべたした食感は近年のヘルシーブームに逆らうイメージがあったり、ドーナツを食べる時表面のフライ油が手についたりするため、消費者の不快感を招く原因となっており、これらが原因で従来のドーナツ類は他のパン類などに比較して人気が低かった。一方、オーブン等で焼成するフランスパンに代表されるパン類は、焼成直後はサクサクした食感であるが、ドーナツ類と比較してその時間は非常に短く、急速にサクサクした食感が失われる。これらパン類を食べた時のサクサク感のなさ、パサつき感は、今日の消費者の高い欲求を満足していなかった。そのため、サクサクとした食感を付与すべく、実に様々な検討が試みられている。例えば、特定の澱粉、穀粉を生地に練りこむもの(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)、蛋白素材、糊料、増粘剤等の微粉末を生地に練りこむもの(特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9)、アスコルビン酸にアスコルビン酸オキシダーゼを併用した生地改良剤を使用するもの(特許文献10)などが開示されている。これらの方法はいずれも生地に素材を練りこむことによりサクサクとした食感を付与しようとしたものであり、全体に均一に素材が分散しているため、表面のサクサクした食感を付与するあまり、内部の食感、ひいては風味を損ねる恐れもある。
また、半焼成たこ焼きの表面に澱粉含有分散液を付着させた後加熱処理する事を特徴とする製造方法が開示されている(特許文献11)。しかし、該分散液は油脂乳化物ではなく、ベーカリーに関する記載もない。
特開2002−345394号公報 特開2001−17070号公報 特開平9−149756号公報 特開平9−271313号公報 特開平5−15296号公報 特開2003−23953号公報 特開2002−171897号公報 特開2002−291396号公報 特開平10−262541号公報 特開平9−56323号公報 特開2003−79346号公報
本発明の目的は、生地に素材等を練りこむのではなく、生地表面に素材等を付着させるだけで、焼成またはフライによりサクサクした揚げたての食感を長時間持続するベーカリーを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、生地表面に上昇融点40℃以上の油脂及び/又は澱粉質含有油脂乳化物を付着させた後、焼成またはフライすることによって得られたベーカリーの表面は、サクサクとした揚げたての食感が長時間持続することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、生地表面に上昇融点40℃以上の油脂を付着させた後、焼成またはフライすることを特徴とするベーカリーの製造方法に関する。本発明の第二は、生地表面に澱粉質含有油脂乳化物を付着させた後、焼成またはフライすることを特徴とするベーカリーの製造方法に関する。好ましい実施態様は、生地表面に上昇融点40℃以上の油脂及び澱粉質含有油脂乳化物を付着させさせた後、焼成またはフライすることを特徴とするベーカリーの製造方法に関する。より好ましくは、澱粉質が皮膜形成能を有する澱粉、またはデキストリンであることを特徴とする上記記載のベーカリーの製造方法に関する。本発明の第三は、焼成またはフライ後の生地表面に上昇融点40℃以上の油脂が付着していることを特徴とするベーカリーに関する。本発明の第四は、焼成またはフライ後の生地表面に澱粉質含有油脂乳化物が付着していることを特徴とするベーカリーに関する。
本発明の油脂粉末、澱粉質含有油脂乳化物を生地に付着させた生地は、焼成するだけでフライした時と同等のサクサクした揚げたて食感が得られ、その効果は長時間持続される。また該生地をフライした時も、サクサクした揚げたての食感が長時間持続される。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明におけるベーカリーとは、焼成またはフライして作製するパン類、菓子類、ドーナツ類のことである。
本発明にいう生地とは、小麦粉を主原料とし、これに水等を加え、さらに油脂、糖類、乳製品、卵、乳化物、イーストフード、各種酵素類、各種生地改良剤、膨張剤等の原料を必要に応じて添加したものであり、イースト添加の有無に関わらず、混捏工程を経て得られた一般的なベーカリー用生地のことをいい、饅頭生地、ドーナツ生地、パイ生地、ピザ生地、ホットケーキ生地、スポンジケーキ生地、クレープ生地、クッキー生地、ビスケット生地、バターケーキ生地も含まれる。さらに、上記原料の他に小麦粉以外の穀粉や固形物、例えばライ麦、玄米、小麦ふすま、レーズン、小豆、サツマイモ等を混入したものも含まれる。また、生地内部にフィリング材が包餡されていても構わない。さらに、生地に層状にフラワーシートなどのフィリング材が折りこまれていても構わない。
本発明に用いられる上昇融点40℃以上の油脂の原料油脂については、食用に適する油脂であれば特に限定されないが、例えば、コーン油、あまに油、桐油、サフラワー油、かや油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡麻油、玉蜀黍油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、ボルネオ脂等の植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、乳脂、羊脂等の動物油脂が挙げられ、それらの硬化、エステル交換、分別等の処理をする事で得られた上昇融点40℃以上の油脂も使用することができ、これらを単独で、あるいは組み合わせて使用することもできる。ここで、油脂の上昇融点を40℃以上に限定するのは、発酵等、生地を焼成する前の工程で、油脂が溶け出さない為である。
生地表面に上昇融点40℃以上の油脂を付着させる方法としては、粉末状態の油脂であれば、該油脂を加熱溶解した上で噴霧したり(噴霧法)、そこへ生地を転がす等してそのまま生地表面に付着(直接付着法)させても良いし、あらかじめパン粉等と混合しておいてから、そこへ生地を転がす等して生地表面に付着(直接付着法)させても良い。この他、一旦油脂を加熱溶解しておき、あらかじめパン粉等と混合し、油脂をパン粉に吸着させてから、そこへ生地を転がす等して生地表面に付着(直接付着法)させても良い。また、加熱溶解した油脂を直接付着法、塗布法、浸漬法などの手段で生地表面に付着させることもできるが、生地への付着性や操作の容易さの点、さらに、生地へのダメージをできるだけ抑制するという点から、油脂は粉末状のものが好ましい。上記の何れの付着法においても、上昇融点40℃以上の油脂量が、生地100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、2〜5重量部が更に好ましい。上昇融点40℃以上の油脂量が1重量部未満であると、サクサクした食感が不足する場合がある。また、その油脂量が10重量部を超えると、油っぽさがあり風味が損なわれる場合がある。
上記で、表面に上昇融点40℃以上の油脂を付着させた生地を焼成またはフライしてベーカリー製品を得る。焼成条件、フライ条件については、特に限定無く、一般的な条件でよい。
本発明に用いられる澱粉質含有油脂乳化物とは、澱粉質に加水し攪拌、加熱等の操作により溶解したものと、油脂とを適当な乳化機、例えば、ホモミキサー、ホモゲナイザーなどにより混合したもので、水相部に油相部が、或いは油相部に水相部が、乳化、或いは分散したものであり、乳化形態は水中油型、油中水型のどちらでも良く、また必ずしも乳化している必要はない。特に、澱粉質の種類にもよるが、水相側の粘度が高い場合は上述の乳化機によって、見かけ上水中油型乳化物に近い状態にすることが可能である。従って、乳化することで、組成物が均一になり、生地表面への付着性にばらつきが生じる恐れが少なく、生地表面に広く均一に付着させやすくなる。衛生的な保存性の点からは、油中水型が好ましく、生地を焼成する際にこの澱粉質含有油脂乳化物を都度調製する場合などは、生地への付着性、及びサクサクした食感の強さの点から、水中油型が好ましい。
使用する澱粉質については、皮膜形成能を有するものが好ましく、皮膜形成能を有するものであれば、澱粉類、即ち澱粉、デキストリンの何れでも良い。ここで、皮膜形成能を有する澱粉質とは、加熱等によって糊化(アルファ化)した状態でも低粘度である澱粉に代表される。好ましくは10%水溶液において、25℃で100poise以下の澱粉、デキストリンが挙げられる。市販品としては、「マツノリンGS(松谷化学工業株式会社製)」(馬鈴薯起源の酸化澱粉をアルファ化処理したもの)、「スタビローズS−10」(馬鈴薯起源の酸化澱粉)や「フードテックス(松谷化学工業株式会社製)」(高DEと低DEを両方有するデキストリン)などが挙げられる。皮膜形成能を有する澱粉質であれば、それらを生地表面に付着させてから加熱して得られたベーカリーに、サクサクした食感がより効果的に付与される。その理由は、必ずしも明らかではないが、低粘度である澱粉類は澱粉質として適度な保水力を有しつつ、且つ均一に生地表面に薄く広がりやすく、加熱した後は水を放して皮膜を形成しやすい。そして必ずしも明確ではないが、澱粉質の皮膜と乳化物中の油脂との共存により、澱粉質が油脂によってフライされているような状況を生み出し、さらには皮膜形成によって水分を吸着しにくい構造ができており、結果としてサクサクとした食感を与えるものと推測される。さらに、ベーカリー表面に艶を与える為には、糊化後の透明性の高い澱粉質、即ち、馬鈴薯、タピオカといった種類の、アミロペクチン含有量の多い地下系澱粉を用いることが好ましい。
また、澱粉質含有油脂乳化物に使用する油脂は、食用に適するものであれば特に限定されないが、例えば、コーン油、あまに油、桐油、サフラワー油、かや油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡麻油、玉蜀黍油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、ボルネオ脂等の植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、乳脂、羊脂等の動物油脂が挙げられ、また、それらの硬化油、エステル交換油、分別油等から目的に応じて適宜選択し、これらを単独で、あるいは組み合わせて使用することができる。なお、乳化物の調製に当たっては、乳化させるための乳化剤、蛋白質、増粘剤、糖類等、適宜使用できる。
生地表面に澱粉質含有油脂乳化物を付着させる方法としては、上記で作製した生地に、前記上昇融点40℃以上の油脂を付着させる時と同様に、噴霧法、塗布法、浸漬法など種々の手段を用いることができる。その際、澱粉質含有油脂乳化物中の油脂量は乳化形態によって異なるが、乳化物中、5〜70重量%が好ましい。また、澱粉質含有油脂乳化物を付着させる時にパン粉を併用することが好ましく、サクサク感の向上が期待できる。
ベーカリーに、サクサクした揚げたての食感をより効果的に持続させるためには、上記上昇融点40℃以上の油脂と澱粉質含有油脂乳化物を両方とも生地表面に付着させてから焼成またはフライし、更に効果を増すには、生地表面に澱粉質含有油脂乳化物をまず付着させ、それから上昇融点40℃以上の油脂を付着させ、その後で焼成またはフライする。
本発明におけるベーカリーの製造方法における焼成またはフライ工程については、特に限定はなく、通常パン、ケーキを焼成するのに使用するオーブン、ドーナツをフライするのに使用するフライヤー等で良い。オーブンやフライヤーの種類については特に限定しない。焼成温度、焼成時間、フライ油の温度、フライ時間は、オーブン、フライヤーの種類、大きさ、ベーカリー製品の大きさ、重量、生地配合、フィリングの種類、充填量等により適宜選択することができる。また、本発明におけるベーカリーの製造方法においては、フィリングを充填する工程を含んでも良い。フィリングを充填する工程は、生地を焼成またはフライする前、生地焼成またはフライ処理を行った後のいずれも可能である。
本発明の製造方法によるベーカリーは、焼成またはフライ後、時間が経っても、サクサクした揚げたての食感が持続される。また、本発明の焼成によるベーカリーがサクサクした揚げたての食感を維持する時間的な長さについては、通常の方法であれば概ね6〜12時間程度経過した時点でサクサク感が消失してしまうのに対し、本発明の製造方法であれば概ね36〜48時間程度までサクサク感を持続することができる。一方、本発明のフライによるベーカリーがサクサクした揚げたての食感を維持する時間的な長さについては、通常の方法であれば概ね12〜24時間程度経過した時点でサクサク感が消失してしまうのに対し、本発明の製造方法であれば概ね48〜72時間程度までサクサク感を持続することができる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<焼きカレーパンの食感評価>
実施例及び比較例で作製した焼きカレーパンを、焼成後、荒熱をとってから、通気孔を有するポリ袋に入れて1日間(24時間)室温にて保存した。その後パネラー10名により食感の官能評価を実施した。サクサク感をそれぞれ10点満点で評価し、10名の平均値を算出した。サクサク感の評価基準については以下の通りである。10点:フライヤーで揚げた直後のカレードーナツと同等の、非常にサクサクした食感を感じる、7点:サクサクした食感が十分残っており、揚げた直後のカレードーナツを食べているような感じが残っている、5点:サクサクした食感を感じる程度(カレードーナツとは食感に隔たりが生じるレベル)、3点:サクサクした食感が残っていると感じる(カレードーナツとは明らかに食感が異なり、パンに近い食感のレベル)、0点:全くサクサク感が感じられず、通常のパンと同等レベル。
<カレードーナツの食感評価>
実施例及び比較例で作製したカレードーナツを、フライ後、荒熱をとってから、通気孔を有するポリ袋に入れて2日間(48時間)室温にて保存した。その後パネラー10名により試食し、サクサク感について食感評価を実施した。食感評価はサクサク感をそれぞれ10点満点で評価し、10名の平均値を算出した。サクサク感の評価基準については以下の通りである。10点:揚げた直後と同等の、非常にサクサクした食感を感じる、7点:サクサクした食感が十分残っており、揚げた直後の感じが残っている、5点:サクサクした食感を感じる程度(揚げた直後とは食感に隔たりが生じるレベル)、3点:サクサクした食感が残っていると感じる(揚げた直後とは明らかに食感が異なり、ふにゃふにゃした食感に変化してきている)、0点:全くサクサク感が感じられず、ふにゃふにゃしている。
(実施例1〜8) 澱粉質含有油脂乳化物の作製
表1の配合に従い、澱粉質含有油脂乳化物を一般的な乳化物作製法で作製した。実施例1〜4の作製は水相部をまず作製し、ホモミキサーで攪拌しながらそこへ別途作製した油相部を添加していくことで、水中油型の澱粉質含有油脂乳化物を得た。実施例5〜8の作製は油相部をまず作製し、ホモミキサーで攪拌しながらそこへ別途作製した水相部を添加していくことで、油中水型の澱粉質含有油脂乳化物を得た。
Figure 2005006651
(実施例9〜30、比較例1) 焼きカレーパンの作製及び評価
通常の菓子パン生地を調製し、上昇融点40℃以上の油脂、実施例1〜8で作製した澱粉質含有油脂乳化物を該生地に付着させ焼成した。
以下、菓子パン生地の配合、調製について述べる。すなわち、強力粉100部に上白糖18部、食塩1.5部、脱脂粉乳3部、全卵10部、生イースト(鐘淵化学工業株式会社製、商品名「イーストGA」)3部、加水53部を加え、ミキシング後、ショートニング(鐘淵化学工業株式会社製、商品名「エバーライトGZ」)8部を加えてさらにミキシングし、生地を調製した。この生地を2時間発酵させた後、パンチをし、さらに1時間発酵後、生地を50gに分割、ベンチタイム15分とった後、フィリング(鐘淵化学工業株式会社製、商品名「辛口カレーフィリング」)30gを充填して成型(丸めてから中央を押し付けて平坦にし、赤血球のような形に成型)し、菓子パン生地を得た。この生地をボールに張った25℃の水中にくぐらせてから、あらかじめ油脂粉末(硬化パーム油(融点62℃)粉末品)と細目の乾燥パン粉を1:1で混合しておき、バットに広げておいたところに生地を移して生地の両面に油脂粉末、パン粉を一般的に可能なだけ付着させた(実施例9)。
澱粉質含有油脂乳化物を浸漬法で付着させる場合については、まずは、それぞれの乳化物を25℃に温調してボールに張っておき、乳化物中に生地を5秒間浸漬することにより澱粉質含有油脂乳化物を生地に付着させた。それから、バットに広げておいた細目の乾燥パン粉上に移して乳化物付着後の生地の両面にパン粉を一般的に可能なだけ付着させる(実施例10、13、16、18)か、或いはバットに広げておいた油脂粉末(硬化パーム油(融点62℃)粉末品)上に移して乳化物付着後の生地の両面に油脂粉末(硬化パーム油(融点62℃)粉末品を付着させる(実施例11、14、17、19)か、或いはあらかじめ油脂粉末(硬化パーム油(融点62℃)粉末品)と細目の乾燥パン粉を1:1で混合しておき、バットに広げておいたところに生地を移して生地の両面に油脂粉末、パン粉を一般的に可能なだけ付着させた(実施例12,15、20)。
また、澱粉質含有油脂乳化物を塗布法で付着させる場合については、菓子(塗り卵)用ハケを使用して生地表面全体に均一に塗布することにより澱粉質含有油脂乳化物を生地に付着させた。それから、バットに広げておいた細目の乾燥パン粉上に移して乳化物付着後の生地の両面にパン粉を付着させる(実施例21、24、27、29)か、或いはバットに広げておいた油脂粉末(硬化パーム油(融点62℃)粉末品)上に移して乳化物付着後の生地の両面に油脂粉末(硬化パーム油(融点62℃)粉末品を付着させる(実施例22、25、28、30)か、或いはあらかじめ油脂粉末(硬化パーム油(融点62℃)粉末品)と細目の乾燥パン粉を1:1で混合しておき、バットに広げておいたところに生地を移して生地の両面に油脂粉末、パン粉を付着させた(実施例23,26)。
その後、上記で得た油脂粉末及び/又は澱粉質含有油脂乳化物が付着した生地を、それぞれホイロ発酵(38℃、湿度80%)を50分とり、オーブンにて焼成を行った。なお、比較例は、何も付着させずにそのままオーブンにて焼成した(180℃、15分)。焼成後、得られた焼きカレーパンについて荒熱をとった後、通気孔を有するポリ袋に入れて1日(24時間)室温にて保存した後、食感について官能評価を実施した。それらの評価結果は表2に示す。
Figure 2005006651
(実施例31〜38、比較例2) カレードーナツの作製及び評価
通常のドーナツ生地を調製し、実施例1〜8で作製した澱粉質含有油脂乳化物を該生地に付着させてフライした。以下、ドーナツ生地の配合、調製について述べる。すなわち、強力粉80部、薄力粉20部に上白糖10部、食塩1.5部、脱脂粉乳3部、全卵12部、生イースト(鐘淵化学工業株式会社製、商品名「イーストGA」)4部、加水48部を加え、ミキシング後、ショートニング(鐘淵化学工業株式会社製、商品名「エバーライトGZ」)10部を加えてさらにミキシングし、生地を調製した。発酵をとらずに、この生地をすぐに50gに分割し、ベンチタイムを10分とった後、フィリング(鐘淵化学工業株式会社製、商品名「辛口カレーフィリング」)30gを充填して成型(丸めてから中央を押し付けて平坦にし、赤血球のような形に成型)し、ドーナツ生地を得た。この生地をボールに張った25℃の水中にくぐらせてから、細目の乾燥パン粉をバットに広げておいたところに生地を移して生地の両面にパン粉を一般的に可能なだけ付着させた(比較例2)。
澱粉質含有油脂乳化物を浸漬法で付着させる場合については、まずは、それぞれの乳化物を25℃に温調してボールに張っておき、乳化物中に生地を5秒間浸漬することにより澱粉質含有油脂乳化物を生地に付着させた。それから、バットに広げておいた細目の乾燥パン粉上に移して乳化物付着後の生地の両面にパン粉を一般的に可能なだけ付着させた(実施例31〜34)。
また、澱粉質含有油脂乳化物を塗布法で付着させる場合については、菓子(塗り卵)用ハケを使用して生地表面全体に均一に塗布することにより澱粉質含有油脂乳化物を生地に付着させた。それから、バットに広げておいた細目の乾燥パン粉上に移して乳化物付着後の生地の両面にパン粉を付着させた(実施例35〜38)。
その後、上記で得た澱粉質含有油脂乳化物が付着した生地を、40分間それぞれホイロ発酵(36℃、湿度60%)してから、フライヤーにてフライを行った。フライ後、得られたカレードーナツについて荒熱をとった後、通気孔を有するポリ袋に入れて2日間(48時間)室温にて保存した後試食し、サクサク感について官能評価を実施した。それらの評価結果は表3に示す。
Figure 2005006651

Claims (6)

  1. 生地表面に上昇融点40℃以上の油脂を付着させた後、焼成またはフライすることを特徴とするベーカリーの製造方法。
  2. 生地表面に澱粉質含有油脂乳化物を付着させた後、焼成またはフライすることを特徴とするベーカリーの製造方法。
  3. 生地表面に上昇融点40℃以上の油脂及び澱粉質含有油脂乳化物を付着させさせた後、焼成またはフライすることを特徴とするベーカリーの製造方法。
  4. 澱粉質が皮膜形成能を有する澱粉、またはデキストリンであることを特徴とする請求項2又は3記載のベーカリーの製造方法。
  5. 焼成またはフライ後の生地表面に上昇融点40℃以上の油脂が付着していることを特徴とするベーカリー。
  6. 焼成またはフライ後の生地表面に澱粉質含有油脂乳化物が付着していることを特徴とするベーカリー。
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