JPS6389563A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPS6389563A
JPS6389563A JP23128586A JP23128586A JPS6389563A JP S6389563 A JPS6389563 A JP S6389563A JP 23128586 A JP23128586 A JP 23128586A JP 23128586 A JP23128586 A JP 23128586A JP S6389563 A JPS6389563 A JP S6389563A
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JP
Japan
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resin
polyphenylene ether
polymer
polybutylene terephthalate
macromonomer
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Application number
JP23128586A
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English (en)
Inventor
Takashi Tsuda
隆 津田
Yasutaro Yasuda
安田 保太郎
Hiroyuki Kato
博之 加藤
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般消費用、工業用として広範な用途に用いら
れる樹脂組成物に関し、その中でもエンジニアリングプ
ラスチックスとして最近特に注目されている、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂とポリブチレンテレフタレート系
樹脂のブレンド樹脂組成物に関するものである。
〔従来技術とその問題点〕
近年の高分子化学工業の著しい発展に伴い、数多くの高
分子材料が日常生活用品、工業用品、車両、建材などに
大量に使用されている。
特に石油危機以降は、製品の高性能・高機能化へのニー
ズが高まり、高分子材料の分野でもエンジニアリングプ
ラスチックが注目すべき成長性を示すなど、需要家の動
向にも時代の流れを感じることができる。このような状
況下、従来のプラスチックの分野でも、市場の多様化す
る要求に対応する為、様々な方法で改良・改質の努力が
重ねられている。
ポリフェニレンエーテルは、機械的性質、熱的性質、電
気的性質、寸法安定性、軽量性等に優れており、近年非
常に注目されているエンジニアリングプラスチックであ
るが、単独では成形性が著しく悪くまた高価である為、
通常は相溶性の良いポリスチレン系樹脂とのアロイとし
て使用されている。このポリマーアロイは米国ゼネラル
エレクトリック社の製品である商品名ノリル、旭化成(
株の製品である商品名ザイロン等として一般には入手で
き、成長性のある樹脂として注目されている。
特に最近数年間の消費量の伸びはほかのエンジニアリン
グプラスチックと比較しても傑出しており、自動車の内
装材料や事務機器など、汎用プラスチックでは性能的要
求に答えられない用途に使われている。しかしポリフェ
ニレンエーテル固有の性質に基づく欠点、例えば溶融粘
度の高さ、耐油性の悪さ、耐候性の悪さ等の為に用途が
制限される場合も多い。
ポリエステルはナイロン、アクリルとともに合成繊維と
して普及しているが、最近ではフィルムや成形材料とし
ても大量に消費されるに至っている。ポリブチレンテレ
フタレート(以下、PBTと略称することもある)は新
しい汎用エンプラとしてポリフェニレンエーテル等と共
に近年需要が増大し、今後も高い成長性を維持していく
と予想される。PBTは結晶性エンプラとしての様々な
望ましい性質、例えば耐熱性、耐候性、機械的強度、耐
油性、耐薬品性などを有する。反面、成形収縮率の高、
さに由来する寸法安定性の悪さ、耐衝撃性、耐アルカリ
性、塗装性、接着性等に問題があり、これら問題点の克
服に努力が重ねられている。特に耐熱性や強度を改良す
る為、ガラス繊維の配合による複合化が一般的になされ
ている。しかしこの場合にも、混練り成形機の摩耗や成
形品のそり、強度の異方性等が新たな問題となっている
ポリフェニレンエーテルとポリブチレンテレフタレート
はこのように多くの点で相反する性質を持ち、非品性樹
脂と結晶性樹脂の特徴を互いに備えている。
既存の樹脂を多様化する用途に見合うように改良・改質
する方法として、最近注目されているものにポリマーブ
レンドによる方法がある。樹脂の特徴を生かし欠点を補
う為に、異質のポリマーを混ぜ合わせるこの方法は、樹
脂使用者の多様化するニーズにフレキシブルに対応でき
、また過剰品質による資源の無駄を避けることができる
他、新しい樹脂の研究・開発には不可避の投資負担を軽
減することができるといった有利な点を持つ。
ポリマーアロイまたはフルンドの1式みは古くから行わ
れていたが、近年の市場ニーズの多様化傾向や省資源省
エネルギーの立場から、最近特にエンジニアリングプラ
スチックの分野でも盛んに行われている。
ポリフェニレンエーテルとポリブチレンテレフタレート
或いは他のポリエステルとのブレンド組成物は、数は多
くはないが発明として数件の提案がなされている。例え
ば、ポリフェニレンエーテルの成形加工性を改良する目
的でポリエステルをブレンドし、成形性、自己潤滑性、
耐ストレスクラック性に優れた組成物を得たという提案
(特開昭4q−sooso号公報)、ポリブチレンテレ
フタレートの耐熱性を改良する目的でポリフェニレンエ
ーテルをブレンドし、熱変形温度が高く強度の優れた組
成物を得たという提案(特開昭49−75662号公報
)、ポリフェニレンエーテルの成形性、混練り安定性と
ポリエチレンテレフタレートの耐熱性、寸法安定性を改
良する目的で両者をブレンドしたもの(特開昭59−1
59847号公報)、ポリフェニレンエーテル/ポリエ
チレンテレフタレート系ブレンドにポリスチレン系樹脂
を少量添加し熱安定性が改良されたという例(特開昭5
9−174645号公報)、ポリアリキレンテレフタレ
ート/ポリフェニレンエーテル系ブレンドに特殊な構造
のポリエステルを少量添加して物性が改良されたとする
例(特開昭60−94450号公報)等がある。
異種のポリマーをブレンドする時最も重要なのは、元来
相溶性に劣るポリマー同志をいかにして混合・混和させ
るかという点である。ポリブチレンテレフタレートとポ
リフェニレンエーテルは、溶解性パラメーターの値が大
きく異なり本来相溶性の劣る組み合わせである為、単純
にブレンドしただけでは物性の著しく劣った実用不可能
な組成物となる。先に述べた発明のうちの最初の2件は
、この問題に対しブレンドの割合を限定することで解決
しており、次の1件は機械的強度以外の物性に着目して
ブレンド組成物の利点を述べている。
ブレンドする樹脂とは別に、第3成分として相溶化剤を
少量添加して該樹脂の混和性を向上せしめることができ
れば、実用的価値は非常に大きい。
先に述べた発明の後2者は相溶化剤としてポリスチレン
系樹脂や特殊な構造のポリエステルを用いているが、分
子構造から考えてこれらのポリマーが効果的な相溶化剤
として機能するとは考えにくいため、その有効性は限定
されたものであろう。
一般にポリマーブレンドの相溶化剤としては、異種のポ
リマーセグメントを同一分子内に持つブロックポリマー
やグラフトポリマーが有効であるといわれている。ブロ
ックポリマーは一般にイオン重合や重縮合で合成するこ
とができるが、ポリブチレンテレフタレート及びポリフ
ェニレンエーテルと相溶性のあるポリマーセグメントを
同時に持つブロックポリマーを合成することは非常に難
しい。唯−考えられる方法として、アニオン重合法と末
端官能基導入によって合成した両末端ヒドロキシル型ポ
リスチレンを、ポリエステル合成の際のジオール成分と
して使用するものであるが、この方法では製造条件のコ
ントロールが難しくコスト的に引き合わない。
一方グラフト重合は通常過酸化物による連鎖移動法、放
射線グラフト法、ポリマー開始剤法等が行われているが
、これらの方法は一般にグラフト効率が極めて低く1、
分子量や組成のコントロールが困難である上、合成可能
なポリマーの種類も限定される。
従って異種のポリマーをブレンドする際の相溶化剤とし
て使用することのできるブロックポリマーやグラフトポ
リマーが安価にかつ容易に、しかも分子構造や組成、分
子量等を望みどおりに制御しうるように合成できるなら
ば、その技術的・経済的価値は非常に大きいであろう。
(ロ)発明の構成 〔問題点を解決する為の手段〕 本発明者らは、上記のような従来技術の問題点を考慮し
て、すぐれた性能のブレンド成形材料を得ることを目的
として鋭意検討した結果、ポリフェニレンエーテル系樹
脂とポリブチレンテレフタレート系樹脂のポリマーブレ
ンドにおいて、相溶化剤としてマクロモノマー法による
グラフトポリマーを用い配合することによって、目的を
達成できることを見出し本発明を完成した。
即ち本発明は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(A)、
ポリブチレンテレフタレート系樹脂(B)及び上記樹脂
(A)に相溶性のある単位と樹脂(B)に相溶性のある
単位の両方を有するマクロモノマー法によるグラフトポ
リマーからなる樹脂組成物である。
〔マクロモノマー法によるグラフトポリマー〕本発明に
おけるマクロモノマー法によるグラフトポリマーとは、
マクロモノマーを使用して製造したポリエステル系グラ
フトポリマーを意味する。
このようなマクロモノマー法によるグラフトポリマーの
製造法は、 i)技及び幹成分のホモポリマーの含有量が少ない。
ii)枝成分の分子量、グラフトポリマー全体の分子量
、枝と幹の割合が用意にコントロールできる。
iii )目的に応じて枝成分と幹成分の組み合わせを
自由に選ぶことができる。
等の特徴があり、従来の方法では得られない高性能なグ
ラフトポリマーを容易に得ることができる為、最近非常
に注目されているものである。
本発明におけるグラフトポリマーは、分子構造的には、
枝成分としてマクロモノマーに由来するポリフェニレン
エーテルと相溶性のあるビニル重合体セグメントを、又
幹成分としてポリブチレンテレフタレートと相溶性のあ
るポリエステルセグメントを持つグラフトポリマーであ
る。
枝成分であるビニル重合体セグメントとしては、以下の
マクロモノマーの項で詳述するようなスチレン系、ui
t体単位を主単位とする単独重合体又は共重合体からな
るセグメントが挙げられる。一方幹成分であるポリエス
テルセグメントは、ポリブチレンテレフタレート系樹脂
に相溶性を有するものであって、テレフタル酸又はその
低級アルコールエステルと1,4−ブタンジオールを重
縮合させて得られるポリブチレンテレフタレートを主成
分とするポリエステルからなるセグメントが挙げられる
。前記ポリエステルの構成成分としてテレフタル酸以外
の二塩基酸、1,4−ブタンジオール以外のジオールを
用いることもできるが、これら化合物の使用量は、生成
したコポリエステルがポリブチレンテレフタレートとの
相溶性を保持する範囲に限られる。
本発明において、グラフトポリマー〇枝成分であるビニ
ル重合体セグメントと幹成分であるポリエステルセグメ
ントの組成は、重量比で2798〜80/20の範囲で
あることが望ましり、5ノ95〜70/30であること
が更に望ましく、10/90〜60/40であることが
特に望ましい。ビニル重合体セグメントの割合が2重量
%未満では、グラフトポリマーが事実上ポリエステル単
独のポリマーとなってビニル重合体のグラフト化の効果
が期待出来ないので[、しくなく、ビニル重合体セグメ
ントの割合が80%を越えるとグラフトポリマーの分子
量が上がらずまたグラフト効率も低下する為好ましくな
い。
本発明におけるグラフトポリマーは、公知のポリエステ
ル雰S 2法と同様に製造することができる。
−例を示せば、溶融重縮合法によってモノマーからポリ
エステルを合成する場合には、所定量の二塩基酸及び/
又は二塩基酸ジエステルとジオール更に下記のマクロモ
ノマー1触媒を加えて 150〜200℃に加熱してエ
ステル化し、その後減圧、昇温して酸に対し当量以上に
存在するジオールを留出させ240〜280℃で数時間
重縮合することによってグラフトポリマーを容易に得る
ことができる。
触媒としては従来公知のCas Mg、 ZnXCtL
 TiGez 5nSPbSSbs Mn、 Go、Z
r等の化合物を使用すればよく、また安定剤として亜リ
ン酸エステル類を添加しても良い。
以上に述べたような高温下での溶融重縮合以外に、低温
での溶液重縮合や界面重縮合等によってグラフトポリマ
ーを製造しても良いし、更に高分子量化する為固相重合
しても良い。本発明におけるグラフトポリマーの製造法
及び製造条件は口約とするグラフトポリマーの種類、使
用目的によって適宜選択すれば良い。
〔マクロモノマー〕
本発明におけるマクロモノマーとしては、分子鎖の片末
端に重縮合しうる官能基を有する比較的低分子量のマク
ロモノマーを用いることができる。
本発明におけるマクロモノマーの末端構造としては、カ
ルボキシル基又はヒドロキシル基をそれぞれ2個有する
末端構造を代表として挙げることができるが、これら以
外にアミノ基、エステル基、カルボン酸塩等を挙げるこ
とができる。カルボキシル基又はヒドロキシル基をそれ
ぞれ2個有する末端構造としては、例えば、 −CH−C00H CHz CHOH 等が挙げられる。又、本発明におけるマクロモノマーの
骨格をなす部分は、ビニル重合性上ツマ−の重合体から
構成され、かつ該重合体はポリフェニレンエーテル系樹
脂に相溶性を有するものであって、具体例としてはスチ
レン単量体単位又はスチレン誘導体単量体単位からなる
単独重合体或いはスチレン単量体単位又はスチレン誘導
体重金体単位を主単位とし他の共重合性単量体単位とか
らなる共重合体が挙げられる。
上記共重合性単量体単位としては、アクリル酸エステル
単量体単位、メタクリル酸エステル単量体単位、アクリ
ロニトリル単量体単位及びメタクリロニトリル単量体単
位等が好適な単位として挙げられ、これら共重合性単位
の骨格中の含有量は全単量体単位の合計量を基準にして
20〜0重量%が適当である。
本発明におけるマクロモノマーの分子量は、製造された
マクロモノマーが重合性を1員なうことがない範囲であ
れば良く、分子量としては数平均で1000〜2000
0が適当であり、好ましくは2000〜15000であ
る。分子量が1000未満のマクロ七ノマにマクロモノ
マーの物性が反映されない為好ましくなく、又分子量が
20000を越えるとグラフトポリマー製造時の重合性
が低下し反応系の相分離を起こし易くなるなどの不都合
を生じ易い為好ましくない。
上記マクロモノマーの数平均分子量は、ゲルパーミェー
ションクロマトグラフィー(以下GPCという)による
ポリスチレン換算分子量であり、測定条件は次のとおり
である。
装置:高速液体クロマトグラフィー(例えば東洋曹達工
業■製部品名HLC−8021JR)カラム:ポリスチ
レンのゲル(例えば東洋曹達工業■製部品名G4000
H8及びG3000)1B)溶出溶媒:テトラヒドロフ
ラン(以下THFと略記する) 流出速度: 1.Oml/min カラム温度:40℃ 検出器:R■検出器 本発明のマクロモノマーの製造法の一例としては、ラジ
カル重合性モノマーを、導入したい末端構造に対応する
連鎖移動剤の存在下で重合させて片末端にカルボキシル
基を二つ又はヒドロキシル基を二つ持つ重縮合可能な高
分子モノマー即ちマクロモノマーを得る方法を挙げるこ
とができる。
上記の方法において使用される連鎖移動剤としては適当
な連鎖移動定数を持つことから、メルカプタン化合物が
好適なものとして挙げられ、末端にカルボキシル基を2
個有するマクロモノマー用としてはチオリンゴ酸が、末
端にヒドロキシル基を2個有するマクロモノマー用とし
てはチオグリセリンが、それぞれ具体例として挙げられ
る。
又、重合の方法としては従来公知のラジカル重合開始剤
の存在下または不存在下で、溶液重合法、バルク重合法
、エマルジョン重合法、けんだく重合法のいずれの方法
をも用いることができるが、上記連鎖移動剤は水への溶
解性が大きく、水媒体中で行われるエマルジョン重合法
及びけんだく重合法においては連鎖移動剤の大部分が媒
体中に存在し、重合の制御に働く連鎖移動剤が過少とな
り所望の分子量を存するマクロモノマーが得られ難いた
め、溶液重合法またはバルク重合法が好ましい。
上記方法によれば重合反応−段でマクロモノマー得るこ
とができるが、重合(第一段階)と末端基導入反応(第
二段階)の二段階反応でもマクロモノマーを合成するこ
とは可能である。この場合第一段の重合においてカルボ
キシル基又はヒドロキシル基等の官能基を1個含有する
公知のメルカプタン系連鎖移動剤を使用することによっ
てポリマー末端に官能基を導入しておき、数基を反応の
足場として第二段の反応において重縮合可能な末端構造
を形成すればよい。
〔ポリフェニレンエーテル系樹脂〕
本発明において使用されるポリフェニレンエーテル系樹
脂としては、ポリフェニレンエーテルとポリスチレン系
樹脂とのポリマーアロイとして市販されているポリフェ
ニレンエーテル系樹脂を用いることができる他、ポリマ
ーアロイとしないポリフェニレンエーテルそれ自体を使
用してもよい。
本発明において使用されるポリフェニレンエーテルは米
国特許第3306874号及び3306875号公報を
含めた多くの刊行物に記載されている如く、銅錯体触媒
の存在下にフェノールを酸素と反応させることによって
製造すことができる。
本発明において好ましいポリフェニレンエーテルは次の
一般式で表されるものである。
式中−つの単位の酸素エーテル原子は次の隣接単位のフ
ェニル核に接続しており、nは正の整数で少なくとも5
0であり、Qは水素原子、ハロゲン原子、三級α−炭素
原子を含有しない炭化水素基、ハロゲン原子とフェニル
核の間に少なくとも二個の炭素原子を有するハロゲン化
炭化水素基又はアルコキシ基からなる群より選ばれた置
換基を示す。
より好ましいポリフェニレンエーテルは、Qがアルキル
基であるものであり、さらにより好ましくは炭素数が1
〜4個のアルキル基であり、最も好ましいポリフェニレ
ンエーテルはポリ (2,6−シメチルー1,4フエニ
レン)エーテルである。
本発明において使用されるポリフェニレンエーテル系樹
脂は、衝撃強度強化剤としてスチレン−ブタジェンブロ
ック共重合体等のブロック共重合体又は各種のゴム系樹
脂たとえば、エチレン−酢酸ヒニ、7L/ 共m 合体
、エチレン−プロピレン−ジエンモノマ−3元共重合体
、エチレン−アクリル酸エチル共重合体及びスチレン−
ブタジェンランダム共重合体などを少量含有しても構わ
ない。これらの強化剤の許容できる含有量は、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂に対して20重量%以下である。
また本発明におけるポリフェニレンエーテル系樹脂は、
難燃剤や紫外線吸収剤、滑剤、安定剤、帯電防止剤等の
樹脂添加剤を少量含有しても構わない。これら添加剤の
許容しうる添加量は、ポリフェニレンエーテル系樹脂に
対して20重世%以下である。
〔ポリブチレソテレフタレート系樹脂〕本発明において
使用されるポリブチレンチレフクレート系樹脂は、ブチ
レンチレフクレート繰り返し単位を主体としたポリエス
テル樹脂であり、具体例としては、テレフタル酸と1,
4−ブタンジオールとを重合して得られるポリブチレン
テレフタレート、テレフタル酸及び1.4−ブタンジオ
ールに加えて酸成分としてイソフタル酸、p−オキシ安
息香酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、ナフタレンジ
カルボン酸、アジピン酸又はセバシン酸等を、またジオ
ール成分としてエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘクキサンジメタ
ノール又はビスフェノールA等を併用して共重合するこ
とにより得られるポリブチレンテレフタレート系コポリ
エステル樹脂或いは2種以上のポリエステルのブレンド
により結果的にブチレンテレフタレート繰り返し単位が
主体となるポリエステル樹脂組成物等が挙げられる。
本発明において使用するポリブチレンテレフタレート系
樹脂はブチレンテレフタレート繰り返し単位が全繰り返
し単位を基準にして80モル%以上であることが望まし
く、更には90モル%以上であることが特に好ましい。
また上記ポリブチレンテレフタレート系コポリエステル
は、成形性を損なわない範囲内の使用量で3個以上のエ
ステル形成官能基を含有する化合物を共重合して得られ
たポリエステルであってもよい。
なお、本発明において、ポリブチレンチレフクレート系
樹脂はフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(6/
4重量比)中30’Cで測定して求めた固有粘度が通常
0.4以上のものが適当であり、特に好ましくは0.5
以上である。
〔樹脂組成物の製法〕
本発明の樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂
(A)、ポリブチレンテレフタレート系樹脂(B)及び
マクロモノマー法によるグラフトポリマーからなるもの
であって、樹脂(A)及び樹脂(B)の配合割合は、樹
脂(A)10〜90重量部、樹脂(B)90〜10重量
部が好ましい。またグラフトポリマーの配合割合は樹脂
(A)及び樹脂(B)の合計量100重量部に対し3〜
30重量部であることが好ましい。
樹脂(A)又は樹脂(B)が10重量部未満であるとそ
の樹脂の特性が樹脂組成物の物性に反映されない為好ま
しくない。またグラフトポリマーが3重量部未満では相
溶化の効果が不十分であり、30重量部を越えると、樹
脂組成物の物性が低下するうえコスト的にも不利となる
為好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、樹脂(A)、樹脂(B)及びグ
ラフトポリマー〇三者を、通常のブレンド方法、例えば
押出し機、ニーダ−、オープンロール等を使用して溶融
混練りすることによって容易に得られる。樹脂組成物を
得る好ましい方法は、ヘンシェルミキサー等を用いて混
合した後押出し機等を用いて加熱溶融混練りして押出し
、これをベレット状にカットする方法によって得られる
このようにして得られたベレット状の樹脂組成物は、例
えば射出成形、プレス成形、押出成形、ブロー成形等に
よって所望の形状に成形する。
本発明の樹脂組成物中には例えば可塑剤、顔料、難燃剤
、ガラス繊維や炭素繊維等の強化用繊維、無機・存機充
填剤、安定剤等の周知の添加剤を含有させることができ
る。
〔作用〕
本発明で用いるグラフトポリマーは、相溶化剤として樹
脂(A)と樹脂(B)とを掻めてミクロなドメインの相
分離状態にまで分散させることができ、さらにこれら異
種ポリマー界面を強固に接着することによって、優れた
性能の樹脂組成物を与える。これは本発明で用いるグラ
フトポリマーが、樹脂(A)に相溶するポリマー単位と
樹脂(B)に相溶するポリマー単位を同時に分子内に持
つことによって可能になるのである。本発明によれば、
ポリフェニレンエーテル系樹脂のすぐれた耐熱性、寸法
安定性、電気的性質、機械的強度、耐水性等と、ポリブ
チレンテレフタレート系樹脂のすぐれた耐候性、耐油性
、耐薬品性等を兼ね備えた樹脂組成物を得ることができ
る。
以下に参考例、比較参考例、実施例および比較例を挙げ
本発明を更に具体的に説明する。なお各側に記載の%は
すべて重量%を意味し、部は重量部を意味する。
参考例1 スチレン重合体を骨格とし、片末端にカルボ
キシル基を2個有するマクロモノマ−(以下、片末端ジ
カルボン酸型スチレンマクロモノマーと称す)の製造 攪拌器、還流冷却器、滴下ロート2木、及び温度計をと
りつけたガラスフラスコに、スチレン333部及びチオ
リンゴ酸2.48部を仕込み、一方の滴下ロート(滴下
ロートAとする)にスチレン667部を入れ、もう一方
の滴下ロート(滴下ロートBとする)にチオリンゴ酸1
4部、蒸溜水66部の混合液を入れた。フラスコを加熱
昇温しで反応液を還流させた。ここへ滴下ロートAを4
時間、滴下ロートBを8時間かけて滴下した。滴下終了
後1時間熟成し、その後反応系を減圧にして残存上ツマ
−と残存水を除去した。この間の反応温度は初期の還流
温度約135℃から徐々に上昇し、170℃に達した時
点で以後一定温度に保った。またチオリンゴ酸水溶液の
滴下中は、留出する水を除去しながら反応を進めた。G
PCによって求めた分子量は、M n =11,000
、M W =32,800及びM w / M n=2
.98であった。溶融状態の生成物をフラスコから取り
出し、固形状の片末端ジカルボン酸型スチレンマクロモ
ノマー955部ヲ得り。
参考例2 スチレン重合体を骨格とし、片末端にヒドロ
キシル基を2個有するマクロモノマー(以下、片末端ジ
ヒドロキシ型スチレンマクロモノマーと称す)の製造 攪拌器、還流冷却器、滴下ロート、及び温度計をとりつ
けたガラスフラスコに、スチレン333部部及びチオグ
リセリン1.78部を仕込み、滴下ロートにスチレン6
67部を入れた。フラスコを加熱昇温しで反応液を還流
させた。ここへ滴下ロートの溶液を4時間かけて滴下し
、またチオグリセリンを反応開始より4時間後までに8
.32部、4時間後から7時間後までに1.78部反応
系に分割仕込みした。分割仕込みの間隔は15分とした
。分割仕込み終了後さらに2時間熟成した。その後反応
系を城圧し残存モノマーを除去した。この間の反応温度
は初期の還流温度146℃から徐々に上昇し、160℃
に達した時点で一定に保った。GPCによって求めた分
子量は、 Mn=11,500. Mw=29,100
及びM w/ M n = 2.54であった。溶融状
態の生成物をフラスコから取り出し、固形状の片末端ジ
ヒドロキシ型メチレンマクロモノマー945部ヲ得た。
参考例3 グラフトポリマーの製造 I撹拌器、還流冷
却器、温度系及び窒素ガス吹き込み口を備えたセパラブ
ルフラスコに、テレフタル酸ジメチルエステル88.2
部、1.4−ブタンジオール81.8部、参考例1″′
?:製造した片末端ジカルボン酸型スチレンマクロモノ
マー50.0部及びテトラブチルチタネート0.11部
を仕込み、窒素気流下で加熱昇温して留出するメタノー
ルを除去しながらエステル交換反応させた。この間反応
;・ユ度は150°Cから220℃まで上昇した。その
後反応系を徐々に減圧して1,4−ブタンジオールを留
出させながら約30分かけて内圧を5mmHg以下とし
た。反応液を270°Cに昇温し、1,4−ブタンジオ
ール留出下で3時間重縮合させた。反応中糸内圧力は0
.5mmHg以下に保った。反応後窒素を導入して常圧
にもどし、生成したグラフトポリマーの高粘度液を取り
出した。このものの240℃、2.16Kg荷重下での
メルトフローインデックスは、18.0(g/10分)
であった。またグラフトポリマーを粉砕後20メツシユ
のふるいにかけてトルエンで20時間ソックスレー抽出
した結果、抽出率は16.2%であった。
参考例4 グラフトポリマーの製造 ■マクロ千ツマー
として参考例2で製造した片末端ジヒドロキシ型スチレ
ンマクロモノマーを用いること以外は、参考例3と同様
にしてグラフトポリマーを製造した。生成したグラフト
ポリマーのメルトフローインデックスは(290℃、2
.16Kg荷重下)113  (g/10分)であった
。トルエンによる抽出率は、18.3%であった。
実施例1 市販のポリフェニレンエーテル系樹脂(エンジニアリン
グプラスチックス■製、商品名ノリル534J)  2
50部と、ポリブチレンテレフタレート(東し0菊製、
商品名束しP B T1401) 250部を参考例3
で製造したグラフトポリマー50部と共に、2軸スクリ
ユ一押出機(ベント式、同方向回転、直径29mm、L
/D=25)で溶融ブレンドした。樹脂温度は290℃
であった。得られた樹脂組成物のメルトフローインデッ
クス(290℃、2.16Kg荷重下)及び引っ張り強
度(樹脂組成物のベレットを290℃でプレス成形して
得たシートからダンベル型試験片を作成し、JIS K
7113に準じ、引っ張り速度5mm/+1lin、で
行った)を測定した。結果を表に示す。
実施例2 グラフトポリマーとして参考例4で製造したものを50
部使用したこと以外は実施例1と同様にして行った。結
果は表に示した。
比較例 グラフトポリマーを使用しないこと以外は実施例1と同
様にして行った。結果は表に示した。
(ハ)発明の効果 本発明によれば、グラフトポリマーの作用によってポリ
フェニレンエーテル系樹脂とポリブチレンテレフタレー
ト系樹脂の混和性が改良され、強度の改良された樹脂組
成物が得られ、該組成物は成形材料として工業的に特に
有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、ポリフェニレンエーテル系樹脂(A)、ポリブチレ
    ンテレフタレート系樹脂(B)及び上記樹脂(A)に相
    溶性のある単位と樹脂(B)に相溶性のある単位の両方
    を有するマクロモノマー法によるグラフトポリマーから
    なる樹脂組成物。
JP23128586A 1986-10-01 1986-10-01 樹脂組成物 Pending JPS6389563A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01282256A (ja) * 1988-05-09 1989-11-14 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 新規な耐衝撃性樹脂組成物
JPH02170852A (ja) * 1988-10-27 1990-07-02 General Electric Co <Ge> ポリフェニレンエーテルと変性ポリエステルのブレンド

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01282256A (ja) * 1988-05-09 1989-11-14 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 新規な耐衝撃性樹脂組成物
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