JPS6384983A - 通電転写用記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はノンインパクトプリンター用通電転写用記録に
使用される記録媒体に関し、詳しくは、無騒音タイプラ
イタ−や電子計算機での印字、電子計算機のアウトプッ
トあるいは模写電送の記録等の印字記録に有用な通電転
写用記録媒体に関する。

〔従来技術〕

インクシート又はインクリボンを通電転写用記録媒体と
して、これを普通紙等の記録紙に重ね合わせ、前記記録
媒体に通電し、発生したジュール熱でインクを溶融せし
め、その溶融インクを前記記録紙に転移（転写）させる
ようにした通電転写用記録方法は知られており、実用に
供されている。

第１図はこの通電転写記録がなされる様子を示すもので
あり、インクリボン１のインク層１３に接するように記
録紙２がおかれ、抵抗層１１に接するように記録ヘッド
（記録電極）３及び帰路電極４が配置され、これらの電
極間に記録印加電圧５がかけられるとインク層１３のイ
ンクが溶融し、これが記録紙１に転写されて記録画像１
３１が得られる。なお、第１図における符号１２はイン
ク層１３と抵抗層１１との間に設けたられた導電層であ
る。従って、第１図の例においては。

インクリボン１は、インク層１３、導電層１２、抵抗層
１１の三層構成でつくられている。

インクリボン１は、第１図に示した三層構成のものに限
らず、各種のものが従来より使用されている１例えば、
導電性ペース１４上に非導電性インク層１５を設けた二
層構成のインクリボン（第２図）、抵抗層ｌｌ上に導電
性インク層１６を設けた二層構成のインクリボン（第３
図）、導電層１２上に非導電性ベース１７、インク層１
３を積層した三層構成のインクリボン（第４図）、抵抗
層ｌｌ上に導電層１２、非導電性ベース１７、インク層
１３を積層した四層構成のインクリボン（第５図）など
が代表例としてあげられる。

こうした通電転写用記録媒体を用いての記録は、一般に
記録ヘッドに有用なタングステン電極によりなされてい
る。しかし、タングステン電極は硬度が高く摩耗しにく
い点ですぐれているが、接触抵抗が大きいことがら■エ
ネルギー効率が悪い、■記録ヘッド接触面での発熱量が
多いため記録ヘッドの熱劣化が起りやすい、等に起因し
てこれまでの記録媒体では長期にわたって良質の画像が
得られていないのが実情である。

〔目　　的〕

本発明は記録ヘッドにタングステン電極を用いても上記
のごとき不都合のみられない通電転写用記録媒体を提供
するものである。

〔構　　成〕

本発明は記録紙と記録媒体とを重ねて配置し。

記録ヘッドに電圧を印加して溶融したインクを記録紙に
転写させるのに使用される通電転写用記録媒体において
、その記録媒体が少なくとも抵抗層−導電層−インク層
からなるか又は抵抗層−導電性インク層からなり、前記
抵抗層の導電層側又は導電性インク層側の表面粗さが平
均粗さ０．１μ園以上であり、かつ、前記抵抗層の記録
ヘッド側の表面粗さが０．２μ−以下であることを特徴
としている。

ちなみに、本体明者らは通電転写用記録媒体についてい
るいろ検討した結果、従来の記録媒体のうち、先にあげ
た第１図にみられる記録媒体、第３図及び第５図に示し
た記録媒体にあっては、抵抗層１１の表面粗さをコント
ロールすることによりヘッド３と抵抗層１１との接触抵
抗（Ｒｅ）を小さくし、かつ、抵抗層１１と導電層１２
又は導電性インク１１６との界面抵抗（Ｒｉ）を大きく
すれば、通電による発熱の分布がペッド３−抵抗層１１
のところでは少なく、また、インク層に近い側の抵抗層
１１−導電層１２（導電性インク層１６）のところでは
通電により多くの発熱が生じるようになるため、ヘッド
３の寿命が延びるとともに、少ないエネルギーで記録が
行なえる（これは高速印字可能を意味する）等の利点が
もたらされることを確めた１本発明はこうした知見に基
づいてなされたものである。

以下に本発明を更に詳細に説明すると、既述のとおり、
本発明に係る通電転写用記録媒体は第１図、第３図及び
第５図に示されたタイプのものであって、前記条件を充
たすために抵抗層１１の表面粗さを（ｉ）導電層１２又
は導電性インク層１６側の表面を平均粗さ０．１μ箇以
上にすることでＲｉを大きくシ、また（ｉｔ）ヘッド側
の表面（自由表面側）を平均粗さ０．２μｍ以下にする
ことでＲｃを小さくするような配慮がなされている。

抵抗層表面に適度な粗さを設ける手段としては、例えば （ｉ）キャスティング法によるフィルム形成時に、基板
を鏡面処理したステンレスベルトを用い、自由表面側を
熱風で強制乾燥すれば、基板側が平均粗さ０．２μｍ以
下に、自由表面側が０．１μｍ以上にできる。

（ｉｔ）導電層側を粗面にするには、パフ研摩法も用い
うる。

（ｉｉｉ）ヘッド側を平滑にするには、キャレンダー処
理法も用いうる、 などの方法によればよい。

これら表面粗さは触斜式粗さ計で測定することができる
。

もっとも、記録ヘッドをタングステン電極から例えば接
触抵抗の小さい理想メタル（Ａｕ）電極に代え、それに
よりエネルギー効率を下げずにまた記録ヘッドの熱劣化
を生じさせないようにすることは提案されている（ＩＢ
Ｍ　　Ｊ、　　ＲＥＳ。

ＤＥＶＥＬＯＰ、　　ＶＯＬ２９　　Ｎｏ、５　　ＳＥ
ＰＴＥＭＢＥＲ１９８５，ＰＰ５１９−５２３）。

第６図は、約１７μ鳳厚の抵抗層（２７〜３０％のカー
ボンブラックを含有したポリカーボネート層からなる）
上に約１７μ鳳厚のＡｕ層（導電層）を設け、更にこの
Ａｕ層上に約４μｍ厚のインク層が設けられた記録媒体
（ａ）にＡｕヘッドを用いて通電転写記録を行なった場
合（便宜的にＡｕ／Ａｕと略記する）、（ａ）のＡｕ層
をアルミニウム層に代えて通電転写記録を行なった場合
（Ａ　ｕ　／ＡＱ）、（ａ）のＡｕヘッドの代りにタン
グステンヘッドを使用して通電転写記録を行なった場合
（Ｗ／Ａｕ）、（、）のＡｕ層をアルミニウム層に代え
るとともにＡｕヘッドをタングステンヘッドに代えて通
電転写記録を行なった場合（Ｗ／Ａｕ）のそれぞれの電
圧（Ｖ）−電流（ｍＡ）特性を表わしている。

この第６図から判るように、記録ヘッドに金電極を用い
れば接触抵抗が小さいため、記録電圧が低くても通電転
写記録は可能である。しかし、金電極は高価であるうえ
消耗が激しく実用性に問題を残している。

本発明は従来の記録ヘッドの接触する抵抗層の両面に特
定の表面粗さを設けることにより、６〜８ｖ程度という
低い印加電圧での記録が容易になる。また、タングステ
ン電極を使用しても何等不都合を生じさせることがない
。

本発明での抵抗層１１及び非導電性ベース１７は１５０
℃以上の軟化点ないし融点を有する樹脂シートであるが
、実際には多少の導電剤を含み５粗１０−１〜５Ωａｍ
程度の体積固有抵抗を有しているのが望ましい。この樹
脂にはポリカーボネート樹脂、芳香族ポリアミド、スチ
レン系樹脂、アクリル樹脂（メチルメタクリレート、エ
チルアクリレート、ｎ−ブチルメタクリレートなど）。

ポリエステル樹脂、塩化ビニル系樹脂（塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体など）、ナイロン、ポリビニルブチラール樹脂、ウレ
タン樹脂などが例示できるが、殊にナイロン、芳香族ポ
リアミド、ポリカーボネート樹脂の使用が好適である。

導電層１２はアルミニウムなどの金属蒸着層や。

ステンレススチールなどの金属薄層で形成されているの
が望ましいが、Ａｕｌ膜の使用によってもかまわない。

インク層１３は軟化点が５０℃以上１５０℃未満のバイ
ンダー成分と着色成分とからなっている。

ここでのバインダー成分としては、例えばスチレン、ス
チレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジェン共重
合体、低分子量ポリエチレン。

エチレン−酢酸ビニル共重合体、キシレン樹脂。

インデンクマロン樹脂などの樹脂類；カルナバワックス
、エステルワックス、ポリエチレングリコール、高級脂
肪酸のグリセリンエステル、パラフィンワックス、ポリ
クリスタリンワックスなどのワックス類等があげられる
。

着色成分としてはカーボンブラックの他、カラー用の有
機又は無機染料・顔料としてフタロシアニン、アルカリ
ブルー、スピリットブラック、ベンジジンイエロー、フ
ァーストレッド、クリスタルバイオレット、酸化鉄、硫
化カドミニウムなどが例示できる。

インク層が導電性のもの１６では、前記着色成分として
カーボンブラックなどの導電性顔料が添加される。

ベース層（抵抗層１１、非導電性ベース層１７）の厚さ
は２〜３０μｍ好ましくは４〜１５μｍくらいである。

導電層１２の厚さは０．０１〜５μｍ好ましくは０．０
５〜２μｍくらいである。。

インク層（インク層１３、導電性インク層１６）の厚さ
は１〜１０μｍ好ましくは３〜６μｍくらいである。

こうした少なくともベース層−導電層−インク層あるい
はベース層−導電性インク層などからなる記録媒体の実
効抵抗（Ｒｔ）は５０〜２０００Ω好ましくは１００〜
１０００Ωくらいのものである。

なお、ベース層の抵抗をＲｂとした場合、Ｒｔ＝Ｒｃ＋
Ｒｂ＋Ｒｉである。

次に実施例及び比較例を示す、ここでの部はすべて重量
基準である。

実施例１ ポリカーボネート　　　　　　　　７０部導電性カーボ
ン　　　　　　　　　３０部を混練しキヤステング法で
厚さ約１５μ−に成膜して抵抗用ベースフィルム（抵抗
層）をつくった。

この抵抗層の平均表面粗さは、キャスティング基体面が
約０．０７μ諺、エアー面が０．１３μ麿であった。

次いで、このベースフィルムの平均表面粗さ約０．１３
μｍ面に約１０００入庫のＡＱ蒸着膜をつけ、更に、Ａ
Ｑ蒸着膜上にエチレン−酢酸ビニル共重合体８５部及び
カーボンブラック１５部からなるインク層（厚さ約５μ
諷）を設けて通電転写用記録媒体（インクリボン）をつ
くった。

このインクリボンの実効抵抗（Ｒｔ）は５００Ωであり
、またＲ　ｃ　＝　２０００．Ｒｈ＝４０Ω、　Ｒｉ＝
２６０Ω、Ｒｅ／Ｒｉ＝０．８と測定された。

このインクリボンに５０μ■×５０μｍの接触面をもつ
タングステン電極を用いて２０ｍ　Ａの定電流電源で印
加に要した電圧レベルは６ｖであり、１２０ｍＷで記録
できた。なお１通電時間は１００μｍ×１００μ論ドツ
ト単位で１　ｍ５ｅｃとした。このもののＶ−Ｉ特性は
第７図に示した「実施例１（イ）」のとおりである。

また、このインクリボンを用いＡｕ電極で上記と同様な
条件により記録した場合のＶ−Ｉ特性は第７図に示した
「実施例１（ロ）」のとおりであった、更に、導電層を
Ａｕ薄膜として記録媒体をつくり、Ａｕ電極で上記と同
様な条件により記録した場合のＶ−Ｉ特性は第７図に示
した「実施例１（ハ）」のとおりであった。

比較例１ 実施例１の平均表面粗さ約０．０７μ−面に１０００人
のＡＱ蒸着膜、さらにその上に約５μｍ厚のインク層を
形成した以外は実施例１とまったく同様にして比較のイ
ンクリボンをつくった。この比較インクリボンの実効抵
抗（Ｒｔ）は４００Ωであり、また、Ｒｃ＝２２０Ω、
Ｒｂ＝４０Ω、Ｒｉ＝１４０Ω、Ｒｅ／Ｒｉ＝１．６と
測定された。

この比較インクリボンを用いて実施例１と同様に記録を
行なったところ、定電流電源２５ｍＡ。

印加電圧１０ｖで２５０腸Ｗを要した。このもののＶ−
Ｉ特性は第７図に示した「比較例１」のとおりである。

実施例２ 芳香族ポリアミド　　　　　　　　７０部導電性カーボ
ン　　　　　　　　　３０部を混練してキヤステング法
で成膜後、マシン方向に２００％延伸させて約８μ腸厚
の抵抗層をつくった。この抵抗層はどちらの面もエアー
面であるため、平均表面粗さはどちらも約０．１２μ璽
であった。この上に実施例１と同じＡＱ蒸着膜、インク
層を形成してインクリボンを作成した。

このものの実効抵抗（Ｒｔ）は４３０Ωであり、またＲ
ｅ＝２００Ω、Ｒｈ＝３０Ω、　Ｒｉ　＝　２００Ω、
Ｒｅ／Ｒｉ＝１．０と測定された。

続いて、このインクリボンを用いて実施例１と同様にし
て記録を施したところ１５０ｍＷを要した。

比較例２ 実施例２において抵抗層を延伸しなかったもの（厚さ約
１３μｍ）の表面平均粗さは、キャスティング面が約０
．０９μ園、エアー面が約０．１２μ−であった、この
抵抗層を用いた以外は実施例２とまったく同様にして比
較のインクリボンをつくったー 続いて、この抵抗層のキャスティング面に実施例１と同
様の導電層、インク層を積層してインクリボンをつくり
、これを用いて記録を行なったところ２５０ｍＷを要し
た。

なお、このものの実効抵抗（Ｒｔ）は３５０Ωであり、
Ｒｃ＝２００Ω、Ｒｂ＝５０Ω、Ｒｉ＝１００Ω、Ｒｃ
／Ｒｉ＝２．０と測定された。

実施例３ 比較例２における抵抗層のエアー面に実施例１と同様の
導電層、インク層を積層してインクリボンをつくり、こ
れを記録に供したところ記録に要した電力は２００ｍＷ
であった。

〔効　　果〕

実施例の記録から明らかなように、少なくとも抵抗層−
導電層−インク層あるいは抵抗層−導電性インク層の構
成からなる通電転写用記録媒体においては、抵抗層の両
面の表面粗さを規定することにより、少ないエネルギー
（従来の３０〜６０％程度）で記録が可能となり、また
、ヘッドの寿命が延びる（従来の１．５〜２倍くらい）
という効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は通電転写用記録媒体の一つを利用して通電転写
用記録を行なう様子を示した図、第２図、第３図、第４
図及び第５図は第１図のものとは異なる通電転写用記録
媒体の四側を示す断面図、第６図及び第７図は電極又は
記録媒体を変えた場合の電流−電圧特性を表わしたグラ
フである。 ２・・・記録紙　　　　３・・・記録ヘッド４・・・帰
路電極　　　５・・・記録印加電圧１１・・・抵抗層　
　　　１２・・・導電層１３・・・インク層　　　１６
・・・導電性インク層第１図 第２図　　　第３図 第４図　　　第５図 第６図 ｔ、！（ｖ） 電圧（■

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、少なくとも抵抗層、導電層及びインク層あるいは抵
   抗層及び導電性インク層を含む記録媒体と記録体とを重
   ねて配置し、記録ヘッドに電圧を印加して溶融したイン
   クを記録紙に転写させるのに使用される該記録媒体にお
   いて、前記抵抗層の導電層側又は導電性インク層側の表
   面粗さが平均粗さ０．１μｍ以上であり、かつ、前記抵
   抗層の記録ヘッド側の表面粗さが０．２μｍ以下である
   ことを特徴とする通電転写用記録媒体。