JPH0729460B2 - 通電感熱記録用インク媒体 - Google Patents

通電感熱記録用インク媒体

Info

Publication number
JPH0729460B2
JPH0729460B2 JP61084976A JP8497686A JPH0729460B2 JP H0729460 B2 JPH0729460 B2 JP H0729460B2 JP 61084976 A JP61084976 A JP 61084976A JP 8497686 A JP8497686 A JP 8497686A JP H0729460 B2 JPH0729460 B2 JP H0729460B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
heat
layer
medium
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61084976A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62242569A (ja
Inventor
英一 圷
孝一 斉藤
義彦 藤村
七穂 井上
潔 堀江
啓志 藤曲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP61084976A priority Critical patent/JPH0729460B2/ja
Publication of JPS62242569A publication Critical patent/JPS62242569A/ja
Publication of JPH0729460B2 publication Critical patent/JPH0729460B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、ノンインパクトタイプの記録に用いられる通
電感熱記録用インク媒体に関する。
「従来の技術」 電気信号を熱エネルギに変換して普通紙に画像情報を記
録する印字記録方法が各種提案され、また実用化されて
いる。これらの印字記録方法としては、(i)熱ヘッド
転写方式、(ii)通電転写方式、(iii)熱的転写印刷
方式が代表的である。
このうち、(i)熱ヘッド転写方式は、サーマルヘッド
を印刷ヘッドとして用い、低融点のインクを塗布した熱
記録媒体(インクドナーフィルム)のベース側にこのヘ
ッドを摺接させる。そして画像情報に応じて熱パルスを
インクドナーフィルムに印加し、熱伝導によって該当す
る部位のインクを溶融させる。インクドナーフィルムの
インク層側には普通紙(以下、記録用紙と称する。)が
重ね合わされており、溶融したインクはこの記録用紙に
転写される。
これに対して(ii)通電転写方式では、針電極を用いて
インク層に通電を行い、そのとき発生する熱を利用して
インクを溶融させ記録用紙に転写する。また(iii)熱
的転写印刷方式では、中抵抗のインク支持体上に発熱抵
抗層と帰路電極を設ける。そしてインク支持体側に針電
極を接触させインク媒体中に電流路を設けてインクを選
択的に溶融させ、記録用紙に転写させる。
このうち(i)熱ヘッド転写方式では、インクドナーフ
ィルムを構成するコンデンサ紙等からなるベース紙を介
してインク層に熱パルスを伝達させる。従って長い距離
を熱伝導に頼ることとなり、例えば1画素(ドット)当
りの印字所要時間が1mS(ミリ秒)以上となって印字速
度が遅い。また、このベース紙部分で熱エネルギの損失
が生じるために、インク層に伝達されるエネルギが少な
い。このため、インク材料はワックス系の材料しか使用
することができず、その選択余裕度が小さい。従って記
録用紙に対するインクの転移制御も難しく、例えば階調
表現を行うためにドットの大きさを多段階に制御するこ
とは実際上困難となる。
次に(ii)通電転写方式では、インク層への導電性付与
が色調制御を難しくする。このためカラー記録が困難と
なる欠点がある。また支持体部分の導電的な損失が大き
く、この部分の機械的特性も良くない。更に印字ドット
が安定せず、支持体部分の電気異方性が不十分であるた
めにこの部分でのエネルギ損失が大きいという欠点もあ
る。
最後に(iii)熱的転写印刷方式では、インク支持体に
導電異方性がないので、ドットに広がりが生じてしま
う。また、発熱に寄与しないリーク電流が大きく、エネ
ルギ効率が悪い。更にこの方式ではインク支持体にある
程度の抵抗分が必要となるので、電極とインク支持体間
の接触抵抗が大きくなるという問題もある。
そこで、特開昭56−93585号公報等には、非打撃型の通
電感熱記録用インク媒体(プリント・リボン)を用いた
印字記録方法が開示されている。
第11図はこの印字記録方法の原理を説明するためのもの
である。この方法では、通電感熱記録用インク媒体1を
上部層2、下部層3、導体層4およびインク層5によっ
て構成している。そして低抵抗の上部層2にプリント電
極6と接地電極7を接触させておく。上部層2とプリン
ト電極6は互いに非接触状態に保っておく。画像信号に
応じて、プリント電極6に電圧を印加すると、電流が上
部層2、下部層3、導体層4と流れ、再び下部層3と上
部層2を流れて接地電極7に到達する。このとき、上部
層2の発熱は少ないが、下部層3の電流通路部分で大部
分の発熱が生じる。発熱箇所の熱エネルギは導体層4を
経てインク層5に到達し、インクの溶融を起こさせる。
「発明が解決しようとする問題点」 第12図はこの従来の通電感熱記録用インク媒体を用いた
記録装置の要部を表わしたものである。記録用紙(普通
紙)8は通電感熱記録用インク媒体1のインク層5側に
重ね合わされる。押圧ロール9はプリント電極6に通電
感熱記録用インク媒体1を圧接させると共に、通電感熱
記録用インク媒体1とこれに重ね合わされた記録用紙8
を所定方向(プリント電極の長手方向と直角方向)に搬
送する役割を果たす。
この記録装置でプリント電極6と接地電極7との間に電
圧が印加されると、同図および第11図に示すように電流
が下部層3を2ケ所で横切ることになる。従って、熱エ
ネルギは1画素に対して2カ所で発生し、このうちプリ
ント電極6に対応する部分のインクのみが記録用紙8に
転写される。すなわち、帰路電極7に対応する部分のイ
ンクの加熱は全く無駄に行われることになり、エネルギ
の使用効率が悪い。
またこの通電感熱記録用インク媒体1ではプリント電極
6と接地電極7の2カ所で電気的な接触が生じる。この
ため、接触抵抗が大きくなり、この分だけエネルギが余
計に浪費されることにもなる。
なお、以上説明した従来の通電感熱記録用インク媒体1
には上部層2と下部層3が形成されていたが、これらを
1層構造としたものも存在する。しかしながら、これに
ついても既に指摘したと同様の問題が存在する。
そこで本発明の目的は、エネルギ効率がよく、しかも印
字速度を高速化することのできる通電感熱記録用インク
媒体を提供することにある。
「問題点を解決するための手段」 本発明では、面方向に比べて厚さ方向により高い導電性
を有する層状のインク支持体上に、通電によって発熱す
る発熱抵抗層と、この発熱抵抗層と電気的に接触する電
極層と、前記した発熱抵抗層の発熱によって溶融する熱
溶融性インク層とをこの順序に積層し、かつ、電極層の
端部が所定幅露出するように熱溶融性インク層の幅を所
定幅だけ短くした通電感熱記録用インク媒体とする。電
極層は、これを接地したりこれに所定の電圧を印加する
ためにその端部が外部に露出している。
電極層と熱溶融性インク層との間には、加熱によって溶
融したインクを電極層から容易に剥離させるためのイン
ク剥離層を配置することが有効である。また、発熱抵抗
層は負の温度係数を有する物質層であることが有効であ
る。例えば発熱抵抗層は、酸化ジルコニウムによって構
成されることが好ましい。
発熱抵抗層は10-1〜104Ω・cmの体積固有抵抗を有する
ことが好ましく、またその電気抵抗に対して電極層のそ
れが10分の1以下の値であることが好ましい。発熱抵抗
層としては、例えばルテニウムIV化合物を含有するもの
であってよい。
インク剥離層についてはその臨界表面張力が38dyne/cm
以下であることが好ましい。またインク支持体について
は通電を主として厚み方向に行うために厚み方向の導電
性が面方向の導電性に比べて10倍以上の値を有すること
が好ましい。
本発明によれば、通電感熱記録用インク媒体中に帰路電
極を配置したので、インク支持体側に2つの電極を配置
する必要がない。すなわち、電流は例えばインク支持体
の該当する部分からこれに対向する帰路電極部分に1つ
の通路を通って流れ、エネルギが効率的に活用されるこ
とになる。
「実施例」 以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
「第1の実施例」 第1図は本発明の第1の実施例における通電感熱記録用
インク媒体の構造の要部を表わしたものである。通電感
熱記録用インク媒体13は、インク支持体14の一方の面に
発熱抵抗層15を形成し、これに帰路電極16とインク剥離
層17および熱溶融性インク層18を順に層状に形成したも
のである。
インク支持体14はシート状の異方性の支持体であり、そ
の厚さ方向の電気伝導率が面方向のそれの10倍以上、好
ましくは1000倍以上となっている。厚さ方向の抵抗値は
100Ω以下、好ましくは10Ω以下であり、インク支持体1
4は1mm以上の厚さを有している。
発熱抵抗層15は、10-1Ω・cmから104Ω・cm、好ましく
は10Ω・cmから103Ω・cmの体積固有抵抗値を有する物
質である。その厚さは、1000Åから20μm、好ましくは
4000Åから1μmのものがよい。
この発熱抵抗層15は、信頼性の高い安定した抵抗膜をイ
ンク支持体14上に形成するために1000Å以上、好ましく
は4000Å以上の膜厚を必要とする。また、発熱および熱
伝導の効率の見地からは、1μm以下であることが必要
である。従って、パルス電流でこの発熱抵抗層15を発熱
駆動するためには、前記したような10Ω・cmから103Ω
・cmの体積固有抵抗値が好ましいことになる。発熱抵抗
層15は、ルテニウムIV化合物の含有でその耐久性が大幅
に改善される。ルテニウムIV化合物としては、RuO2、Bi
2Ru2O7等が好ましい。
帰路電極16は、発熱抵抗層15よりもその体積固有抵抗値
で10分の1以下の値を有する材料で構成される。この材
料は、200度C以上の耐熱性を有することが必要であ
る。
インク剥離層17は第2図に変形例として示す通電感熱記
録用インク媒体19のようにこれを省略することも原理的
には可能である。インク剥離層17は記録用紙等の転写材
にインクを容易かつ安定して転写させるための層であ
る。このインク剥離層17を用いると、インクの転写率の
バラツキが解消されるために、印加エネルギの制御によ
ってインクの転移量を変化させるインク転移量変調によ
る記録濃度制御が可能となる。
第1図に示したインク剥離層17は、記録用紙等の転写材
の表面の臨界表面張力γより低い値を有する表面特性
を持ち、できる限り薄膜がよい。厚さは10μm以下が良
く、1μm以下が好ましい。臨界表面張力γとして
は、38dyne/cmが好ましい。
熱溶融性インク層18を構成するインク材は、熱可塑性の
物質がよく、融点が200度C以下でガラス転移点が120度
C以下の高分子物質をベースインク材とし、色材を混合
または溶解着色させたものがより好ましい。
実験例1−1 通電感熱記録用インク媒体13を次のようにして作成し
た。
まず、熱硬化型シリコンエラストマー2mm厚のシートの
厚み方向に15μm径のニッケル線を40μm×40μmに2
本以上の確率で存在するように並べて作成し、面方向に
精密研摩(2μm以下の凹凸)を行い、平滑化を行っ
た。厚み方向の抵抗値は0.03Ω・cm2であり、面方向の
抵抗値は1014Ω・cm2以上であった。このシートを十分
に洗浄し、乾燥し真空系に設置し、1.0×10-6torrの真
空度にした。この後、アルゴンガスを導入し、3×10-3
torrとし、基板温度を120度Cとした。
そして高周波スパッタリング着膜法を用いてRuO2が70wt
(重量)%、ZrO2が残り30wt%の混合ターゲットを用
い、インク支持体14上にRuO−ZrO2系の発熱抵抗膜を200
0Å着膜した。作成された発熱抵抗層15の体積抵抗値は
2×102Ω・cmであった。
次にこの発熱抵抗層15の上に電子ビーム真空蒸着法にて
到達真空度2.0×10-6torrで基板温度150度Cで純度99.9
9wt%のAlを着膜し5000Åの膜厚の帰路電極16を作成し
た。
次にこの帰路電極16上に熱硬化性シリコン樹脂を塗布
し、硬化させて0.8μm厚の硬化膜から成るインク剥離
層17を得た。このインク剥離層17の表面の臨界表面張力
γは 29dyne/cmであった。
インク剥離層17上には、軟化点60度のCのポリアシド樹
脂に3wt%赤色アゾ顔料を混合分散したインク材を4μ
m厚にして塗布し、熱溶融性インク層18とした。これに
より通電感熱記録用インク媒体13が完成した。
第3図は本実験例の通電感熱記録用インク媒体を使用し
た記録装置の概略を表わしたものである。この装置に
は、長尺の通電感熱記録用インク媒体13を巻回したイン
ク媒体ロール21と、同じく長尺の記録用紙を巻回した転
写材ロール22が備えられている。
通電感熱記録用インク媒体13はインク媒体ロール21から
繰り出された後、転写材ロール22から繰り出された記録
用紙23と共に1対の搬送ロール24を通過し、これらが重
ね合わされる。重ね合わされたインク媒体13と記録用紙
23は、印字電極ラインヘッド26と背面圧接駆動ロール27
の間を通過する。印字電極ラインヘッド26は、通電感熱
記録用インク媒体13等の搬送方向(副走査方向)28と直
交する方向(主走査方向)に75μm角の角型銅を125μ
mのピッチで1列に並べた記録ヘッドである。画像信号
に応じてこれらの角型銅の電極へ印加される電圧が制御
され、記録が行われることになる。背面圧接駆動ロール
27によるインク支持体14の押圧力は、900g/cmである。
記録終了後のインク媒体13と記録用紙23は、1対の搬送
ロール31,32を通過後分離され、記録用紙23の方は排出
トレイ33に収容される。通電感熱記録用インク媒体13の
方は、パルス印加電極ロール34とピンチロール35の間を
通過し、使用済み媒体ロール36となる。パルス印加電極
ロール34は通電感熱記録用インク媒体13の帰路電極16と
電気的接触を保つようになっている。このため、パルス
印加電極ロール34と接触する通電感熱記録用インク媒体
13の部分(その両側部)には熱溶融性インク層18が形成
されておらず、この部分では帰路電極16が露出してい
る。パルス印加電極ロール34は、パルス発振器37に接続
されている。
インク支持体14の一方の面に印字電極ラインヘッド26を
摺接させた状態で、帰路電極16を接地すると、次のよう
な電流の流れが生じる。
印字電極ラインヘッド26→インク支持体14→発熱抵抗層
15→帰路電極16 このとき、発熱抵抗層15の通電によって発生した熱は次
のように伝達される。
発熱抵抗層15→帰路電極16→熱溶融性インク層18→記録
用紙23 ここで記録用紙23に対する熱の伝達は、熱溶融性インク
層18中の溶融されたインクが記録用紙23に転移すること
によって行われる。
印字電極ラインヘッド26に250μSのパルス幅で、5V、2
0V、50Vのパルスをそれぞれ印加し、記録用紙としての
普通紙に画像の転移を行った。このとき、パルス発振器
37からパルス印加電極ロール34には、画像信号の印加と
同期して逆極性の−3Vの電圧で300μSの矩形パルスを
印加した。
このときの画像の転移状況は次の第1表に示す通りであ
る。
実験例1−2 第4図は、熱溶融性インク層の再生を行うことのできる
記録装置の概要を表わしたものである。第3図と同一部
分には同一の符号を付しておりこれらの説明を適宜省略
する。
さて、この記録装置では、3つの回転ロール41〜43が3
角形のそれぞれ頂角をなす位置に互いに平行となるよう
に配置されており、これらにエンドレスな通電感熱記録
用インク媒体13が架けわたされている。第1の回転ロー
ル41と第3の回転ロール43の間には、印字電極ラインヘ
ッド26と弾性背面圧接部材44が配置されており、これら
の間を通電感熱記録用インク媒体13と記録用紙23が通過
するようになっている。弾性背面圧接部材44は、第3図
における背面圧接駆動ロール27に対応するもので、通電
感熱記録用インク媒体13と記録用紙23を印字電極ライン
ヘッド26に押しつける役割を果たす。
第2の回転ロール42と第3の回転ロール43の間には、イ
ンク再生装置45が配置されている。インク再生装置45は
通電感熱記録用インク媒体13の熱溶融性インク層側の表
面にインクを再塗布する装置である。このような装置
は、例えば加熱によって溶融状態にあるインク槽とこの
インク槽に浸された塗布ロールによって構成することが
できる。第3の回転ロール43には所定の温度に加熱され
た整面ロール47がこれと対向して配置されており、塗布
されたインク表面を滑らかにするようになっている。
このインク層再生型の記録装置で熱溶融性インク層を再
生し、1000サイクルに相当する繰り返し使用を行った。
次の第2表は、この場合における印紙結果を示したもの
である。1000回の繰り返し使用によっても十分な印字画
像が得られることがわかる。
比較例1 実験例1−2と同様な記録装置を用いた。通電感熱記録
用インク媒体は、その発熱抵抗層に62wt%のZrO2と38wt
%のCuからなる抵抗材料を代わって使用した。熱溶融性
インク層を1000サイクル繰り返し使用したところ、次の
第3表に示すような結果が得られた。
この第3表を第2表と比較することにより、ルテニウム
IV化合物の使用効果を認めることができる。
「第2の実施例」 第5図は本発明の第2の実施例を説明するためのもので
ある。この実施例では、通電感熱記録用インク媒体13A
の発熱抵抗層15Aとして酸化ジルコニウムを使用した。
酸化ジルコニウムは第6図に示すように負の温度係数を
有し、発熱と共にその抵抗値が減少する。従って印加電
流が発熱の行われている部分に集中し、印字ドットの拡
がりをかなり抑制することができる。この結果、発熱の
際の温度制御を過度に細かく行う必要がなく、このため
の制御回路の作製が容易になる。またインク支持体14と
印字電極ラインヘッドの各針電極との間の接触抵抗も減
少できる。
更に、酸化ジルコニウムを材料とする発熱抵抗層15Aに
より、耐熱性に大きな余裕が生じる。酸化ジルコニウム
は熱衝撃性に強いので、時間幅の比較的短い大エネルギ
を印加することができる。これにより、印字の際の制御
に余裕が生じ、各種制御手段を採用することが可能と
る。
酸化ジルコニウムを材料とする発熱抵抗層15Aは、その
厚さが100Åから3μmであれば好ましく、800Åから20
00Åであれば最適である。この通電感熱記録用インク媒
体13Aでも、帰路電極16に画信号と同期したパルス信号
を印加することができ、これによって全体的な駆動電圧
の減少や、接触抵抗値の減少等を図ることができ、エネ
ルギの効率的な活用を図ることができる。また記録プロ
セスの信頼性も向上させることができ、非常にその効果
が大きい。
実験例2−1 通電感熱記録用インク媒体13Aを次のようにして作成し
た。
直径が30μmの炭素繊維を50μm×50μmに1本の密度
で垂直方向に並べてシリコンエラストマーで固定し、面
方向を研摩した。そしてその表面における凹凸が0.1μ
m以下の平面精度のものとし、厚みは2.5mmに設定し
た。このインク支持体14の厚み方向の抵抗値は5×10-4
Ω・cmであり、表面抵抗は1013Ω・cm2であった。
次にこのインク支持体14を有機溶剤で十分に洗浄し乾燥
して真空系に設置した。
1×10-6torrの高真空にした後、アルゴンガスを導入し
3×10-2torrとした。高周波スパッタリング法によりZr
O2の1500Åの発熱抵抗層15Aをインク支持体14の片面に
形成した。このZrO2の膜の上に真空蒸着法により、1×
10-6torrでCuを着膜させ、3000ÅのCu膜から成る帰路電
極16とした。この帰路電極16の上には、テフロン材の1
μm厚の膜をエマルジョン塗布により形成した。このイ
ンク剥離層の上に融点80度Cのポリエチレンワックスに
カーボンブラック5wt%混入分散させた10μmの熱溶融
性インク層18を設け通電感熱記録用インク媒体13Aとし
た。
以上のようにして作成した通電感熱記録用インク媒体13
Aのインク支持体側の面に印字電極ラインヘッド(第3
図参照)を摺接させた。印字電極ラインヘッド26は、8
本/mmの密度で針電極を一列に配置したものである。第
3図に示したと同様な記録装置で印字電極ラインヘッド
26に印加する電圧を25V、40V、80Vの3種類に切
り換え、80μS幅の印加パルスを用いて印字動作を行っ
た。またこのパルスと同期して帰路電極16には10Vの
パルスを印加した。次の第4表はこの場合の印字ドット
の表を表わしたものである。
比較例2 この実験例2−1と同一タイプのインク支持体を用い
た。ただし、発熱抵抗層をSiO2とし、熱溶融性インク層
として90Åの厚さのインク媒体を使用した。実験例2−
1と同様な印字を行った結果、次の第5表のような結果
が得られた。
実験例2−2 通電感熱記録用インク媒体13Aを次のようにして作成し
た。
平均粒径8μmのNiボールをシリコン樹脂中へ30wt%分
散し、シート化した後、末固着時に上面から2Kg/cm2
圧力をかけて、熱硬化させシート状部材を得た。このシ
ート状部材の面方向を0.1μm以下の凹凸まで平滑処理
し、インク支持体14とした。
次に高真空10-6torr中に支持体を入れて、アルゴンガス
を3×10-3torrまで流入させ、高周波スパッタリングに
よって500Å/時の着膜速度でZrO2を2000Å着膜し発熱
抵抗層15Aとした。次に同条件でCrを500ÅZrO2上にスパ
ッタリングし、その上にまたCuを3000Åの厚さで蒸着法
により着膜させ、帰路電極16とした。この上にシリコン
樹脂のインク剥離層17を1μm設けた。80度Cに融点を
もつポリエチレンワックスにカーボンブラック5wt%混
入分散した熱溶融性インクをこの上に10μmの厚さで設
け、通電感熱記録用インク媒体13Aを完成させた。
この通電感熱記録用インク媒体13Aについて実験例2−
1と同じ印字テストを行い、次の第6表に示すような印
字評価を得た。
「第3の実施例」 第7図は、本発明の第3の実施例を説明するためのもの
である。この実施例では、通電感熱記録用インク媒体13
Bの発熱抵抗層15Bを10-1〜104Ω・cmの体積抵抗値の物
質を用いた。
発熱抵抗層15Bを104Ω・cm以上の体積抵抗率とすると、
発熱抵抗層15Bの厚さが1000Å以下と非常に薄くなり、
作成時の膜厚制御が困難となる。また発熱抵抗体着膜下
地の表面凹凸もかなり精度を必要とされ、抵抗値のバラ
ツキや抵抗体の絶縁不良等の問題点が多く発生する。
また、発熱抵抗層15Bを10-1Ω・cm以下の体積抵抗値を
有する物質とすると、発熱抵抗層15Bでのリーク電流が
多くなるばかりでなく、その層の厚さが厚くなり、イン
クの加熱の効率が低下してしまう。
これに対して、発熱抵抗層15Bを10-1〜104Ω・cmの体積
抵抗値の物質で構成すれば、この層の厚さを1000Å〜数
+μmとすることができる。この厚さでは、スパッタリ
ングや真空蒸着等の物理薄膜の作成が容易である。また
膜を作成する際の膜厚のバラツキも少なくすることがで
きる。
この第3の実施例でも通電感熱記録用インク媒体13Bの
インク支持体14を異方性の物質で構成したので、印字の
際のエネルギの節約を図ることがきる。例えば、500erg
/dot以下の印字エネルギを用いて印字が可能であり、ま
た500μS/dot以下の高速印字が可能となる。また、熱溶
融性インク層18のインク材としては、着色熱可塑性(熱
溶融性)のみが必要な条件であり、印写材料の選択に十
分な余裕度がある。
実験例3 通電感熱記録用インク媒体13Bを次のようにして作成し
た。
室温硬化型シリコンエラストマーの2mm厚のシートに厚
み方向に15μm中の銅線を100μm×100μmに9本以上
存在するように並べて、シート状部材を作成した。そし
てその面方向をバフ研摩によって精密研摩を用い、400
Å以下の表面凹凸とした。このインク支持体14は、厚さ
方向の抵抗値が0.1Ω以下であり、面方向の抵抗値が10
13Ω以上であった。
このようにして作成されたインク支持体14は十分に洗浄
され、アルゴンガスを導入して3×10-3torrとされた。
この状態で、高周波スパッタリング法により、ZrO2にCu
を1wt%混合したターゲットを用いスパッタリングを行
った。このようにして抵抗値102Ω・cmの体積抵抗値を
用する発熱抵抗層15Bを3000Åの厚さで形成した。
次に発熱抵抗層15B上に真空蒸着法により到達真空度1.0
×10-6torrでCr500Å、Alを2000Å真空蒸着法で着膜
し、帰路電極16とした。更にこの帰路電極16上にテフロ
ン樹脂2μmの厚の膜を作り、インク剥離層17とした。
インク剥離層17の上には熱溶融性インク層18を設けた。
このインク材はガラス電位点55度Cのポリエステル樹脂
に3wt%のフタロシアン染料を混合したものであり、3
μm厚さで着膜した。このようにして通電感熱記録用イ
ンク媒体13Bが完成した。
以上のようにして作成した通電感熱記録用インク媒体13
Aのインク支持体側の面に印字電極ラインヘッド(第3
図参照)を摺接させた。印字電極ラインヘッド26は、8
本/mmの密度で針電極を一列に配置したもので、これら
は通電感熱記録用インク媒体13Bに1.0Kg/cm2の圧力で接
触する。
第3図に示したと同様な記録装置で印字電極ラインヘッ
ドに印加する電圧を5V、20V、40Vの3種類に切り換え、
100μS幅の印加パルスを用いて印字動作を行った。ま
たこのパルスと同期して帰路電極16には逆極性の−10V
のパルス電圧を印加した。背面圧接駆動ロール(第3図
参照)はゴム硬度42度のゴムロールであり、記録用紙に
は複写機に通常用いられる複写用紙(富士ゼロックス株
式会社の販売する複写用のうちのL紙)を使用した。
次の第7表は、この場合の印字テストの評価を示したも
のである。
比較例3 実験例と同様の記録装置を用い、通電感熱記録用インク
媒体13Bの帰路電極15BとしてTa−SiO2系の混合体を使用
した。この混合体の体積固有抵抗値は10Ω・cmであり、
帰路電極15Bの厚さは0.4μmの厚さに調整した。この場
合の印字結果を次の第8表に示す。
「第4の実施例」 第8図は第4の実施例における通電感熱記録用インク媒
体の構造を表わしたものである。この通電感熱記録用イ
ンク媒体13Cは、第1図に示した通電感熱記録用インク
媒体と同様にインク支持体14の一方の面に発熱抵抗層15
Cを形成し、これに帰路電極16とインク剥離層17および
熱溶融性インク層18を順に層状に形成したものである。
このうち、インク支持体14は異方導電体であり、その厚
さ方向の電気伝導率が面方向のそれの10倍以上、好まし
くは1000倍以上であることが好ましい。インク支持体14
の厚さ方向の抵抗値は100Ω以下、好ましくは10Ω以下
であり、その厚さは1μm以上であることが必要であ
る。
発熱抵抗層15Cはその体積固有抵抗率が10-1Ω・cm以上1
03Ω・cm以下の物質であり、厚さが1000Å以上20μm以
下、好ましくは4000Å以上1μm以下である。発熱抵抗
層15Cの体積抵抗値は10Ω・cm以上103Ω・cm以下が望ま
れる。
帰路電極16は発熱抵抗層15Cよりも体積抵抗率で10分の
1以下の値を有する物質で構成され、200度C以上の耐
熱性を有するものであることが必要である。
インク剥離層17は、記録用紙等の転写体の表面の臨界表
面張力γよりも低い値を有する表面特性を持ち、でき
るかぎり薄膜がよい。厚さは10μm以下がよく、1μm
以下であれば十分である。臨界表面張力γとしては、 38dyne/cmが好ましい。
熱溶融性インク層18としては熱可塑性の物質がよい。そ
の融点が200度C以下で、ガラス転移点が120度C以下の
高分子物質を基体材料とし、着色材料を混合または溶解
着色させたものがよい。
ところで本実施例の通電感熱記録用インク媒体13Cで
は、その両端部に約1cmの幅で帰路電極16が露出してい
る。すなわちこの両端部には、インク剥離層17と熱溶融
性インク層18が設けられていない。
このため、この通電感熱記録用インク媒体13Cは、帰路
電極16の露出している分だけその幅(主走査方向の長
さ)が広くなる。熱記録媒体としてインクドナーフィル
ムを用いた従来の熱転写記録方式の装置では、インクド
ナーフィルムが非常に薄く作られており、その機械的な
強度が十分でない。そこでインクドナーフィルムの場合
には、この幅をあまり広くすると、しわが発生したり、
それ自体が蛇行するといった問題がある。
ところが本実施例の通電感熱記録用インク媒体13Cで
は、インク支持体14として異方性の強靱なシート部材を
用いている。従ってこれをある程度厚くすることがで
き、かなりの機械的強度を持たせることができる。この
ため、通電感熱記録用インク媒体13Cの幅が広くなって
も、記録時にこれが捩れたり、蛇行するおそれがなく、
印字を行う際にこれらを原因とした濃度むらやインクの
かすれが発生することはない。
第9図はこの通電感熱記録用インク媒体13Cを用いた記
録装置の要部を表わしたものである。この記録装置で印
字電極ラインヘッド26は通電感熱記録用インク媒体13C
のインク支持体14表面に所定の圧力で接触する。記録用
紙23は、通電感熱記録用インク媒体13Cと重ね合わされ
た状態で背面圧接駆動ロール27と印字電極ラインヘッド
26の間を通過する。通電感熱記録用インク媒体13Cの両
端部には、第10図にも示すように導電性ロール51、51が
帰路電極16の表面と転接するようになっており、帰路電
極16はこの導電性ロールによって接地される。もちろ
ん、導電性ロール51、51に一定のバイアス電圧を印加し
たり、画像信号の印加に同期させて所定の電圧パルスを
印加することも可能である。導電性ロール51、51の代わ
りに、金属製のばねを用いることも可能である。
「発明の効果」 以上説明したように本発明によれば面方向に比べて厚さ
方向により高い導電性を有する層状のインク支持体上
に、通電によって発熱する発熱抵抗層と、この発熱抵抗
層と電気的に接触する電極層と、前記した発熱抵抗層の
発熱によって溶融する熱溶融性インク層とをこの順序に
積層し、かつ、電極層の端部が所定幅露出するように熱
溶融性インク層の幅を所定幅だけ短くして通電感熱記録
用インク媒体とした。
このような通電感熱記録用インク媒体を用いて印字を行
うと、次のような効果がある。
低エネルギで印字が可能となる。
通電感熱記録用インク媒体の端部の電極層を所定幅露出
させたので、画像の形成に特に影響することなく外部と
の電気的な接触を容易かつ確実に達成することができ
る。したがって、この通電感熱記録用インク媒体を記録
に使用する際に、インク支持体の画像に対応した位置と
電極層の露出した領域の間に電圧を印加すれば、画像に
対応した位置にそれぞれ対応する発熱抵抗層の部分にの
み電流が流れ、確実かつ容易にインクを記録用紙に転移
させることができる。例えば、8度/mmの密度で記録を
行う場合には、1度当たり300〜100ergのエネルギを用
いて印字を行うことが可能である。
低エネルギで印字を行うことができるので、印字の高速
化を図ることが可能となる。熱パルスの伝達によらず電
流によって直接発熱させるので、この意味でも印字の高
速化を図ることができる。1画素(ドット)当たの印字
に要する時間的な遅延量は100μS以下となる。
カラーの再現性がよい。
熱溶融性インク層は電流路としての機能を持つことを必
要とせず、インクの選択の幅が広がる。また透明な高分
子材料を容易に選択することができる。このため、イン
クの色調制御が簡単となり、またカラー特性も安定す
る。
本発明の通電感熱記録用インク媒体では色材がプラスチ
ック材に含有されるので、直接強い光が照射されず、ま
た酸素等による酸化や還元による分解が生じにくい。す
なわち、色材の堅牢性が非常に高い画像を得ることがで
きる。この堅牢性は、インクの構造形態の似ている印刷
技術の分野や電子写真の分野の画像と同等の水準のもの
である。色材に対する余裕度は、本発明の通電感熱記録
用インク媒体の方が印刷技術の分野のものよりもむしろ
大きく、この点から、画像の色調は印刷と同等以上のも
のが得られることになる。
階調の表現が良好である。
本発明の通電感熱記録用インク媒体は入力信号に対する
応答性がよいので、入力信号を変調することによって記
録用紙等に転移するインクの量を調整することが可能で
ある。従って、ディザマトリックス等の擬似中間調表現
を行わないでも、印字ドットの径を直接変化させて多値
の階調表現を行うことがきる。このため、高解像度の画
素で画像を再現することができ、フルカラーの再現も印
刷と同等の中間調表現で行うことができる。8〜16ドッ
ト/mmの解像度(印字密度)で1ドット当たり4〜16段
の中間調の再現が可能である。
インク媒体自体が機械的に強度であり、記録装置の信
頼性が向上する。
インク媒体の破損が生ぜず、従って熱溶融性インクを再
塗布すること等によってその繰り返し使用が可能とな
る。また信号印加電極をかなりの圧力で接触させること
ができるので、記録にむらが発生しない。更に、酸化ル
テニウム等の材料を発熱抵抗層に使用することによりパ
ルス電圧に対する耐久性が増すばかりでなく、耐候性も
向上させることができる。例えば本発明の通電感熱記録
用インク媒体は、0度C〜40度Cの環境温度で10%Rh〜
90%Rhの耐候性を有し、信頼性の高い印字動作を行わせ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の第1の実施例を説明するため
のもので、このうち第1図は通電感熱記録用インク媒体
の断面図、第2図はインク剥離層を省略した通電感熱記
録用インク媒体の断面図、第3図はこの実施例の通電感
熱記録用インク媒体を使用する記録装置の概略構成図、
第4図は熱溶融性インク層の再生を行うことのできる記
録装置の概略構成図、第5図および第6図は本発明の第
2の実施例を説明するためのもので、このうち第5図は
通電感熱記録用インク媒体の断面図、第6図は酸化ジル
コニウムの温度特性を示す特性図、第7図は本発明の第
3の実施例における通電感熱記録用インク媒体の断面
図、第8図〜第10図は本発明の第4の実施例を説明する
ためのもので、このうち第8図は通電感熱記録用インク
媒体の幅方向の断面図、第9図はこの通電感熱記録用イ
ンク媒体を使用した記録原理を示す原理図、第10図は記
録部の要部を示す斜視図、第11図および第12図は従来の
通電感熱記録用インク媒体とこれを使用した記録方式を
説明するためのもので、このうち第11図は通電感熱記録
用インク媒体とこれに接触した電極の配置を示す断面
図、第12図は記録原理を示す原理図である。 14……インク支持体、15……発熱抵抗層、 16……帰路電極、17……インク剥離層、 18……熱溶融性インク層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 七穂 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 堀江 潔 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 藤曲 啓志 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内 (56)参考文献 特開 昭56−93585(JP,A) 特開 昭49−2437(JP,A) 特開 昭49−48330(JP,A) 特開 昭58−107386(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面方向に比べて厚さ方向により高い導電性
    を有する層状のインク支持体上に、このインク支持体の
    厚さ方向の抵抗値よりも十分高い抵抗値を有し、通電に
    よって発熱する発熱抵抗層と、この発熱抵抗層と電気的
    に接触する電極層と、前記発熱抵抗層の発熱によって溶
    融する熱溶融性インク層とをこの順序に積層してなり、
    かつ、電極層の端部が所定幅露出するように熱溶融性イ
    ンク層の幅を前記所定幅だけ短くしたことを特徴とする
    通電感熱記録用インク媒体。
  2. 【請求項2】電極層と熱溶融性インク層との間に、溶融
    されたインクを前記電極層から容易に剥離させるための
    インク剥離層を配置し、かつ、このインク剥離層の両端
    部が前記熱溶融性インク層の両端部と一致するようにそ
    の端部の幅を前記所定幅だけ短くして配置したことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の通電感熱記録用イ
    ンク媒体。
  3. 【請求項3】発熱抵抗層が10〜103Ω・cmの体積固有抵
    抗を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の通電感熱記録用インク媒体。
  4. 【請求項4】発熱抵抗層の電気抵抗に対して電極層のそ
    れが10分の1以下の値であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の通電感熱記録用インク媒体。
  5. 【請求項5】発熱抵抗層がルテニウムIV化合物を含有す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の通電感
    熱記録用インク媒体。
  6. 【請求項6】発熱抵抗層が負の温度係数を有する物質層
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の通
    電感熱記録用インク媒体。
  7. 【請求項7】発熱抵抗層が酸化ジルコニウムによって構
    成されることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の
    通電感熱記録用インク媒体。
  8. 【請求項8】インク剥離層の臨界表面張力が38dyne/cm
    以下であることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載
    の通電感熱記録用インク媒体。
  9. 【請求項9】インク支持体の厚み方向の導電性が面方向
    の導電性に比べて10倍以上の値を有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の通電感熱記録用インク媒
    体。
JP61084976A 1986-04-15 1986-04-15 通電感熱記録用インク媒体 Expired - Fee Related JPH0729460B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61084976A JPH0729460B2 (ja) 1986-04-15 1986-04-15 通電感熱記録用インク媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61084976A JPH0729460B2 (ja) 1986-04-15 1986-04-15 通電感熱記録用インク媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62242569A JPS62242569A (ja) 1987-10-23
JPH0729460B2 true JPH0729460B2 (ja) 1995-04-05

Family

ID=13845648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61084976A Expired - Fee Related JPH0729460B2 (ja) 1986-04-15 1986-04-15 通電感熱記録用インク媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0729460B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1990003274A1 (en) * 1988-09-24 1990-04-05 Dai Nippon Insatsu Kabushiki Kaisha Current-carrying heat transfer sheet

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS492437A (ja) * 1972-04-18 1974-01-10
CH553065A (fr) * 1972-04-26 1974-08-30 Battelle Memorial Institute Ruban a conductivite electrique anisotrope.
US4309117A (en) * 1979-12-26 1982-01-05 International Business Machines Corporation Ribbon configuration for resistive ribbon thermal transfer printing
JPS58107386A (ja) * 1981-12-18 1983-06-27 Ricoh Co Ltd 通電転写型プリンタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62242569A (ja) 1987-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4897669A (en) Thermal transfer recording media
US4775578A (en) Colored ink ribbon of electrothermal transfer type for thermal printers
JP2696935B2 (ja) 熱転写記録媒体
JPH0729460B2 (ja) 通電感熱記録用インク媒体
JP2522313B2 (ja) 熱転写記録媒体
JP2517985B2 (ja) 熱転写記録媒体
US5534906A (en) Electric field assisted thermal recording apparatus
JP2569644B2 (ja) 印字記録媒体
JP2508112B2 (ja) 熱転写記録媒体
JPS59227491A (ja) 記録方法
JP2536477B2 (ja) 印字記録装置
JPH0548751B2 (ja)
JPS6394888A (ja) 熱転写記録方法および熱転写記録媒体
JP2626511B2 (ja) 通電転写方式印字記録装置
JP2886866B2 (ja) 印字記録方法
JP2650327B2 (ja) 昇華転写型記録インク媒体
JPS6384984A (ja) 通電転写用記録媒体
JPS6384983A (ja) 通電転写用記録媒体
JPS6394887A (ja) 熱転写記録媒体
JPS6394886A (ja) 熱転写記録媒体
JPH0939316A (ja) 熱記録方法
JPH0478114B2 (ja)
JPH062418B2 (ja) 印字記録媒体
JPH0445991A (ja) 昇華転写型インク記録媒体
JPH04257457A (ja) 通電転写記録方式

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees