JP2569644B2 - 印字記録媒体 - Google Patents

印字記録媒体

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JP2569644B2 JP62309667A JP30966787A JP2569644B2 JP 2569644 B2 JP2569644 B2 JP 2569644B2 JP 62309667 A JP62309667 A JP 62309667A JP 30966787 A JP30966787 A JP 30966787A JP 2569644 B2 JP2569644 B2 JP 2569644B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は電気信号を熱エネルギに変換し、この熱エ
ネルギによってインクを転写材上に転写させて印字記録
を行なう印字記録媒体に関する。
[従来の技術] 従来、電気エネルギを熱エネルギに変換して印字記録
を行なう方式としては、次に示すようなものがある。
(1)基紙の表面に感熱発色層が形成されている感熱紙
の基紙の裏面に熱軟化性あるいは熱昇華性のインク層を
形成した熱記録媒体を用い、この熱記録媒体の表面側に
画像信号に応じて発熱する加熱ヘッドを押圧し、加熱ヘ
ッドの熱によって基紙の裏面に形成されたインク層を、
軟化または昇華させて転写材上に転写して印字記録を行
なう方式(特開昭53−84735号公報)。
(2)針電極より画像に対応する電気信号を印加し、印
字記録媒体の支持体を通してインク層中に通電し、その
ときに発生する熱により、インク層を熱溶融させ転写す
る方式で、印字記録媒体におけるインク支持体として、
金属粉を分散し、樹脂でリボン化したもの、あるいは高
抵抗の導電フィルムで構成したものを用いる方式(画像
電子学会誌1982.Vol.11 No.1,画像電子学会第12回全国
大会予稿集17)。
(3)第8図に示すように、低抵抗の上部層30と、高抵
抗の下部層31と、導体層32と、インク層33とを順次積層
して印字記録媒体34を構成し、この印字記録媒体34の上
部層30の表面に、針電極35と帰路電極36とを接触させ、
画像信号に応じて針電極35から上部層30、下部層31、導
体層32、帰路電極36へと通電して、高抵抗の下部層31を
発熱させ、この熱によってインク層33を溶融させて印字
記録を行なう方式(特開昭56−93585号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、このような従来技術の場合には、次のような
問題点を有している。
(1)の方式の場合には、加熱ヘッドによって発熱した
熱を、感熱発光層から基紙を介してインク層へと伝達
し、インク層を溶融させて印字記録を行なうものであ
り、長い距離を熱伝導によって熱を伝達するため、熱の
伝達に時間を要し、印字速度が遅いという問題点があっ
た。また、加熱ヘッドによって発生した熱を伝達する間
に熱が分散され、インク層まで伝達できる熱エネルギが
小さいため、インク層を構成する材料の制限が大きいと
ともに、熱エネルギの大小によって印字ドットの大きさ
を変化させるドット変調がほとんど不可能であるという
問題点があった。
(2)の方式の場合には、インク層に導電性を持たせて
発熱させるものであるため、インク層に導電性材料を混
入させて導電性を付与する必要があり、インク層の色調
の制御が難しく、カラー化が困難であるという問題点が
あった。また、支持体として金属粉を分散させ樹脂でリ
ボン化したものや、高抵抗の導電フィルムを用いている
ため、支持体の導電ロスが大きいとともに機械的強度も
強くないという問題点があった。さらに、インク層自体
が発熱するため、インク層の熱伝導によって加熱領域が
広がり、印字ドットの精度が低いという問題点もあっ
た。また、インク支持体の電気異方性が不十分であり、
針電極による通電領域以外にも電流が流れ、インク支持
体内でリークが生じ、エネルギーロスが大きいという問
題点もあった。
(3)の方式の場合には、上記(2)の場合と同様、上
部層30の電気異方性が不十分であり、針電極35による通
電領域以外にも電流が流れ、上部層30内でリークが生
じ、エネルギーロスが大きいという問題点があった。ま
た、低抵抗の上部層30の表面に、第8図に示すように、
針電極35を接触させて通電を行なうものであり、通常、
針電極35と上部層30とは点で接触してその接触面積は、
針電極35の断面積の数%であることが知られている。そ
のため、針電極35と上部層30との接触抵抗が大きく、第
9図に示すように、上部層30に流れる電流が接触点に集
中し、均一に導電して発熱させることができないととも
に、上部層30の接触点には、過大な電流が流れて損傷す
るという問題点があった。さらに、上記のごとく上部層
30に流れる電流が接触点に集中するため、針電極30に流
れる電流を変化させて、それに応じて発熱量を変化させ
るのが困難であり、階調性を表現できないという問題点
があった。また、針電極35から上部層30を介して下部層
31へ通電し、再び上部層31を介して帰路電極36へと電流
が流れるため、下部層31を2回電流が通過する。そのた
め、下部層31の2箇所で発熱する場合があり、印字エネ
ルギ効率が低くなり、また最悪条件が重なると印字ドッ
トが2つになって鮮明な記録が行なえないという問題点
があった。
そこで、上記の問題点を解決するものとして、本出願
人は、特願昭61−132877号に示すように、圧接する電極
からの画像に対応する電気信号の入力により発熱する発
熱体層、導電層及び発熱体層の発熱により溶融する熱溶
融性インク層を有する印字記録媒体において、印字記録
媒体の電極が圧接する面側の少なくとも表面に、おのお
のが電気的に孤立した微小電極を多数配置するようにし
たものを既に提案した。
しかし、この場合には、孤立した微小電極として、金
属または導電性セラミックス材による薄膜形成したもの
を用いているため、微小電極の形成にフォトリソエッチ
ング等の複雑でコストの高い加工を施さなければなら
ず、製造が困難であるとともにコスト高になるという問
題点を有している。また、微小電極は、金属や導電性セ
ラミックス等の硬質な材料によって形成されているた
め、印字用電極との接触により印字電極が摩耗しやすい
ととともに、樹脂等で形成される発熱層との接着性が悪
く、機械的な強度が不十分であるという問題点もある。
[問題点を解決するための手段] そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、 (1)高速印字及びドット変調を可能とする (2)印字記録媒体に十分な強度持たせることができ、
エネルギロスも少ない (3)高品位なカラー画像が再現でき、高度な階調性を
有する堅牢な画質記録ができる。
(4)容易且つ低コストで孤立した微小導体を発熱層表
面に配設することを可能とする (5)微小導体の摩耗量の低下及び微小導体の機械的な
強度を向上する ようにした印字記録媒体を提供することにある。
すなわち、この発明は、通電により発熱し発熱層の裏
面に少なくとも導電層、インク層を順次積層してなる印
字記録媒体において、上記発熱層の表面に、各々が電気
的に孤立した導電性を付与した樹脂からなる微小導体を
多数設けるように構成されている。
上記微小導体の体積固有抵抗値は、例えば、102Ω・c
m以下に設定される。
[作用] この発明においては、通電により発熱し得る発熱層の
裏面に少なくとも導電層、インク層を順次積層してなる
印字記録媒体において、発熱層の表面に、各々が電気的
に孤立した導電性を付与した樹脂からなる微小導体を多
数設けるようにしたので、印字記録媒体自体が発熱層を
有するため、画像信号に応じて発熱した熱がインク層に
効率良く伝わり、高速印字及びドット変調を可能とす
る。発熱層によって印字記録媒体に強度を持たせること
ができ、又発熱層の表面に孤立した微小導体が設けられ
ており、この微小導体を通して発熱層に通電されるた
め、印加された電流が分散されることがなく、エネルギ
ロスが少ない。また、微小導体が、樹脂によって形成さ
れているため、弾性及び可撓性を有し、微小導体の表面
を印字用電極が摺擦する場合でも、微小導体と印字電極
が安定コンタクトを得ることができる。さらに、微小導
体が樹脂によって形成されているため、通常発熱層を形
成する樹脂と接着性が良く、微小導体の機械的強度を向
上させることができる。また、微小導体は、樹脂によっ
て形成されているため、印刷等の手段によって発熱層の
表面に容易に形成することができ、低コストで製造する
ことができる。
[実施例] 以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図はこの発明に係る印字記録媒体の一実施例を示
すものである。図において、1は印字記録媒体であり、
この印字記録媒体1は、発熱層2と、導電層3と、イン
ク剥離層4と、インク層5を順次積層し、上記発熱層2
の表面に電気的に孤立した微小導体5、5…を多数設け
て構成されている。
上記発熱層2は、薄いフィルム状に形成されており、
通電によって発熱する層である。この発熱層2は、体積
固有抵抗値10-2〜103Ω・cmの間の範囲の値であること
が好ましく、10-1〜102Ω・cmの範囲の値の場合が特に
良好な印字品質が得られるので好ましい。また、発熱層
2の耐熱性は200℃以上、好ましくは300℃以上の耐熱性
を有しているのが良い。
発熱層2の具体的な材料としては、ポリイミド樹脂、
ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リジフェニルエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポ
リエステルイミド樹脂等に、炭素粉末、金属粉末、導電
性セラミックス粉末等を分散させ、抵抗値を上記の如く
制御したもの、あるいは複合金属及び複合セラミックス
等を物理着膜したもの等をあげることができる。
また、発熱層2の厚さは、1000Å〜100μmの範囲の
ものが好ましく、より好ましくは1〜50μmのものが強
度、発熱効率の点からみて良い。
上記導電層3は、印加信号の帰路電極としての役目を
有するものであり、このような帰路電極層3を構成する
材料としては、導電性材料であれば良い。例えば、Al、
Cu、Cr、Ni、Au、Ag、Pt、Fe等の金属及びこれらの合
金、あるいは炭素、導電性セラミックス、導電性有機物
質等があげられる。帰路電極層3の厚さは、500Å〜10
μmが好ましく、より好ましくは2000Å〜1μmの範囲
であるのがよい。
導電層3の下に積層されるインク剥離層4は、発熱層
2が発熱した際、溶融したインク層5が印字記録体1か
ら容易に剥離して転写材に転写し、鮮明な印字記録を可
能とするものである。このインク剥離層4としては、低
表面エネルギを有する樹脂層のように、インク層5が溶
融して転写材に付着した際、インク層5に対するインク
剥離層4と、インク層5に対する転写材との表面エネル
ギの差により溶融インクのみを剥離するようにした層で
ある。印字記録媒体1を再生して用いる観点からは、こ
の方がインク層のみを再生ずれば良いので好ましい。
後者のようなインク剥離層4の臨界表面張力は、紙や
フィルム等の転写材の臨界表面張力(γ)より低いこ
とが必要であり、γの値としては38ダイン/cm以下の
ものが好ましい。なお、このインク剥離層4は、帰路電
極層3を保護する役割をも果している。
インク剥離層4を構成する低表面エネルギの材料とし
ては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等があげられるが、
特にシリコーン樹脂は、均一な薄層を形成しやすいので
好ましい。
インク剥離層4の厚さは、10μm以下、特に1μm以
下のものが好ましい。
インク層5は、熱溶融性のインクによって層状に形成
されたものである。この熱溶融性インク層5は、ワック
ス系粘着剤中にカーボンブラック等公知の染料、顔料を
分散してなるもの他、樹脂系結着剤中に染料、顔料を分
散したものであっても良く、樹脂としては熱可塑性のも
のであれば結晶性のものでも非晶質のものであっても良
い。また、熱溶融性インク層5は、例えば融点が200℃
でガラス転移点が120℃以下の高分子物質を主成分とす
るのが好ましい。
この実施例では、発熱層2の表面に導電性を付与した
樹脂よりなる孤立した微小導体6、6…が多数設けられ
ており、この微小導体6、6…は、後述する記録用の電
極と接触することによって発熱層2に通電するためのも
のである。従って、発熱層2には、この微小導体6、6
…が設けられている領域にのみしか通電されないことに
なる。
上記孤立した微小導体6、6…は、発熱層2の体積固
有抵抗値より1ケタ以下小さいものであれば良い。具体
的には、微小導体6、6…の体積固有抵抗値は、102Ω
・cm以下であることが好ましく、さらに好ましくは10-2
・cm以下が良い。
微小導体6、6…を形成する材料としては、ポリイミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリジフェニルエーテル樹脂、ポリアミドイミド
樹脂、ポリエステルイミド樹脂等の樹脂に、炭素粉末、
金属粉末、導電性セラミックス粉末等を分散させ、導電
性を付与して抵抗値を上記の如く制御したものをあげる
ことができる。
微小導体6、6…の厚みは100μm以下が好ましく、2
0〜50μmの範囲内がさらに好ましい。
上記微小導体6、6…の形状としては、第2図に示す
ように、平面正方形状のものを縦横に一定間隔をおいて
配列したものや、第3図に示すように、平面円形状のも
のを縦横に一定間隔をおいて配列したものが用いられ
る。しかし、微小導体6、6…の形状は、これらに限定
されるものではなく、長方形状の、三角形状あるいは楕
円形状等その形状は任意である。
また、微小導体6の大きさは、後述する印字記録用電
極の導電画素部の大きさの4/5以下好ましくは1/4以下の
大きさが良い。微小導体6の大きさが記録用電極の導電
画素部の4/5以上の大きさの場合には、印字ドットの再
現性が低下したり、2つの印字電極が1つの微小導体6
に接触する場合が生じ、印字が不可能になる場合もあ
る。孤立パターンの大きさは、実際的には1辺の長さあ
るいは直径が5〜150μm程度の正方形または円形が良
好である。そして、より好ましくは1辺の長さあるいは
直径が10〜40μm程度の正方形または円形が良い。微小
導体6、6…が発熱層2上に占める占有面積率は、20〜
80%の範囲内が好ましく、より好ましくは50〜70%の範
囲内が良い。
上記微小導体6、6…の大きさは、小さすぎるとその
作成が困難となり、コスト高となる。また、微小導体6
の占有面積率は、小さすぎると微小導体6、6…に流れ
る電流の密度が高くなりすぎ、発熱が不安定になり、又
占有面積が大きすぎると各微小導体6、6…の間隔が接
近し、印字記録時に微小導電体6に通電されると、この
通電電流が隣接する微小導体6に漏れるリーク現象を生
じたり、印字精度や信頼性に低下を生じる。
上記のような微小導体6、6…を形成する方法として
は、スクリーン印刷やグラビア印刷等の各種印刷による
方法あるいはドライエッチング法、あるいは発熱層2の
表面に細い針金等で直接描く直描法等がある。その中で
も、特に各種印刷による方法が所定のパターンを精度良
く且つ容易に形成することができるので好ましい。
例えば、スクリーン印刷の場合には、所定の微小導体
のパターンを簡便な方法で低コストで形成することがで
きる。また、グラビア印刷の場合には、金属板の表面に
所定パターンの凹部をエッチングにより形成し、この凹
部に微小導体6、6…を構成する材料を付着させて発熱
層2表面に印刷することにより、所定のパターンの微小
導体6、6…を精度良く形成することができる。さら
に、凹部の深さを変化させることにより、微小導体の厚
さを任意に変えることができる。
上記印字記録媒体1を用いて印字記録を行なう装置と
しては、第4図に示すように、印字記録媒体1をローラ
7、8によって搬送し、その搬送路上において印字記録
媒体1は、背面圧接ローラ9によって転写材10とともに
印字記録電極としての印字ヘッド11に圧接される。上記
転写材10は、転写材ロール10aから連続して供給される
ようになっている。
上記印字ヘッド11は、第5図に示すように、弾性部材
12の表面にパターン電極13を形成するとともに、背面に
圧接剛板14を積層して構成されている。上記パターン電
極13、13…は、第6図に示すように、細い帯状の導電体
13、13…を所定の間隔で配列したもので、1つの導電体
13が前記導電画素部に対応している。なお、第5図では
第4図に示す背面圧接ローラ9が断面矩形状の部材で示
されている。
この印字ヘッド11のパターン電極13、13…には、画像
信号に応じて電圧が印加される。また、印字記録媒体1
の帰路電極層3は、アースに接続されている。なお、こ
の帰路電極層3にDCバイアス電圧を印加するようにして
も良い。
また、第7図は信号電圧の印加方法を示すものであ
り、この例では、印字ヘッド11と帰路電極層3との間に
信号周波数に同期して、画像信号入力が印加されるよう
になっている。こうした場合には、駆動効率が良くな
る。
実施例1 本発明者らは上記の如く構成される印字記録媒体1を
試作し、印字特性を試験した。
まず、発熱層2として導電性カーボン粒子を分散して
導電性を与えたポリイミド樹脂フィルムを製造した。こ
の発熱層2の体積固有抵抗値は5.0Ω・cm、厚さは35μ
mであった。発熱層2の片面にスクリーン印刷法を用
い、直径50μm、厚さ16μmの円形の微小導体6、6…
を、70μmのピッチで全面に形成した。微小導体6の材
料としては、直径1μm以下の銀粒子70重量%と、エポ
キシ樹脂30重量%とを混合したものを用いた。
次に、上記の如く形成した発熱層2の他方の面に、高
周波スパタリング法を用いAlを1200Åの厚みに着膜して
帰路電極層3を形成した。そして、この帰路電極層3の
表面に熱硬化型シリコーン樹脂を塗布して乾燥硬化さ
せ、0.2μmの厚さで臨界表面張力34ダイン/cmのインク
剥離層4を形成した。
次に、上記インク剥離層4の表面に、融点97℃、色材
を4重量%含む熱溶融性インク層5を8μmの厚さで設
け、印字記録媒体1を製造した。
このような印字記録媒体1を用いて、直径45μmのパ
ターン電極13、13…を8本/mmのピッチで有する印字ヘ
ッド11によって画像の記録を行なった。上記印字ヘッド
11に印加される画像信号としては、400μsのパルス幅
で10V、13V、16Vの電圧のものをそれぞれ印加した。ま
た、印字を行なう転写材としては、上質紙を用い、300g
/cm2の圧接力で圧接させた。
上記のようにして、印字記録を行ない印字された画像
の評価を行なったところ、印加する電圧に応じてそれぞ
れ直径65μm、102μm、142μmの円形の鮮明なドット
が印字できた。
上記印字テスト後、微小導体6、6…の表面を光学顕
微鏡を用い観察したところ、ダメージ及び異常点は見ら
れなかった。
比較例 上記実施例1の印字記録媒体1と同様の構成で、但し
表面に微小導体のないものについて、上記と同様の方法
で印字評価を行なった。その結果、印加電圧が10Vの場
合には、印字ドットはまったく形成されなかった。ま
た、13Vの場合には63μm、16Vの場合には82μmの印字
ドットが観察された。このように、微小導体6、6…を
設けなかった場合には、印加電圧が低い場合には印字ド
ットがまったく形成されなかったり、あるいは程度の電
圧を印加しても形成される印字ドットは上記実施例1に
比べて小さいものであった。
また、印字テスト後、印字記録媒体1の表面を観察し
たところ、印加電圧が10Vの場合には、60μm径のカン
ボツが生じた。13Vの電圧を印加した場合には、110μm
径で深さ4〜5μmの凹部が生じ、表面方向にも破壊の
跡が拡大していた。16Vの電圧を印加した場合には、150
μm径の凹部が生じ、表面の破壊状態は大で、破壊の中
心部は発熱層2の裏面まで達していた。
実施例2 まず、前記実施例1と同様に発熱層2として導電性カ
ーボン粒子を分散して導電性を与えたポリイミド樹脂フ
ィルムを製造した。この発熱層2の表面抵抗値は480Ω/
cm2、厚さは45μmであった。発熱層2の片面にグラビ
ア印刷法を用い、直径25μm、厚さ12μmの円形の微小
導体6、6…を、40μmのピッチで全面に形成した。微
小導体6の材料としては、直径1μm以下のNi粒子65重
量%と、エポキシ樹脂35重量%とを混合したものを用い
た。
次に、上記の如く形成した発熱層2の他方の面に、真
空蒸着法を用いAlを1500Åの厚みに着膜して帰路電極層
3を形成した。そして、この帰路電極層3の表面に熱硬
化型シリコーン樹脂をデュピング塗布法で塗布し、200
℃で1時間乾燥硬化した後、0.2μmの厚さで臨界表面
張力33ダイン/cmのインク剥離層4を形成した。
次に、上記インク剥離層4の表面に、融点96℃、臨界
表面張力42ダイン/cmの熱溶融性インク層5を8μmの
厚さで設け、印字記録媒体1を製造した。
このような印字記録媒体1を用いて、一辺が60μmの
正方形状のNiからなるパターン電極13、13…を125μm
のピッチで有する印字ヘッド11によって画像の記録を行
なった。上記印字ヘッド11に印加される画像信号として
は、700μsのパルス幅で8V、10V、12Vの電圧のものを
それぞれ印加した。また、印字を行なう転写材として
は、上質紙を30g/cm2の圧接力で圧接させた。
上記のようにして、印字記録を行ない印字された画像
の評価を行なったところ、印加する電圧に応じてそれぞ
れ直径96μm、118μm、149μmの円形のドットが印字
できた。
上記印字テスト後、微小導体6、6…の表面を光学顕
微鏡を用い観察したところ、8vの電圧を印加したものに
対しては、丸みをおびた正方形状の印字ドットが、10V
の電圧を印加したものに対しては、やや角張った円形状
の印字ドットが、12Vの電圧を印加したものに対して
は、周囲に凹凸を有する円形状の印字ドットがそれぞれ
得られた。印字記録媒体1の表面には、ダメージ及び異
常点は見られなかった。
このように、通電により発熱し得る発熱層2の裏面に
導電層3、インク層5を順次積層してなる印字記録媒体
1において、発熱層2の表面に導電性を付与した樹脂か
らなる孤立した微小導体6、6…を多数設けるようにし
たので、印字記録媒体1自体が発熱層2を有するため、
画像信号に応じて発熱した熱がインク層に効率良く伝わ
り、高速印字及びドット変調を行なうことができる。発
熱層2によって印字記録媒体1に強度を持たせることが
でき、又発熱層2の表面に孤立した微小導体6、6…が
設けられており、この微小導体6、6…を通して発熱層
2に通電されるため、印加された電流が分散されること
がなく、エネルギロスが少ない。また、微小導体6、6
…は、樹脂によって形成されているため弾性及び可撓性
を有し、微小導体6、6…の表面を印字ヘッド11が摺接
する場合でも、微小導体6、6…の摩耗を少なくするこ
とができる。さらに、微小導体6、6…が樹脂によって
形成されているため、通常発熱層2を形成する樹脂と接
着性が良く、微小導体6、6…の機械的強度を向上させ
ることができる。また、微小導体6、6…は、樹脂によ
って形成されているため、印刷等の手段によって発熱層
2の表面に容易に形成することができ、低コストで製造
することができる。
[発明の効果] この発明は以上の構成及び作用よりなるもので、次の
ような効果を奏する。
(1)高速印字及びドット変調を行なうことができる。
(2)印字記録媒体に十分な強度持たせることができ、
エネルギロスも少ない。
(3)高品位なカラー画像が再現でき、高度な階調性を
有する堅牢な画質記録ができる。
(4)容易且つ低コストで孤立した微小導体を発熱層表
面に配設することができる。
(5)微小導体の摩耗量の低下及び微小導体の機械的な
強度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る印字記録媒体に示す断面斜視
図、第2図及び第3図は発熱層の表面に形成される微小
導体のそれぞれ異なったパターンを示す平面図、第4図
は印字記録を行なう装置を示す構成図、第5図は印字部
を示す断面図、第6図は印字ヘッドの導体パターンを示
す平面図、第7図は印字信号の異なった印加手段を示す
断面図、第8図は従来の印字記録媒体の使用状態を示す
断面図、第9図は同媒体を用いた印字状態を示す説明図
である。 [符号の説明] 1……印字記録媒体 2……発熱層 3……導電層 5……インク層 6……微小導体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電により発熱し得る発熱層の裏面に少な
    くとも導電層、インク層を順次積層してなる印字記録媒
    体において、上記発熱層の表面に、各々が電気的に孤立
    した導電性を付与した樹脂からなる微小導体を多数設け
    たことを特徴とする印字記録媒体。
  2. 【請求項2】上記微小導体の体積固有抵抗値が、102Ω
    ・cm以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の印字記録媒体。
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