JPS638366Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ○イ 産業上の利用分野 本考案は外蓋に開閉弁を内装する蒸気案内筒を
有した炊飯器に関するものである。

○ロ 従来技術 従来における炊飯器の蒸気案内筒には球体を設
けたものや弁板を設けたものがあつたが、特に弁
板においてはスムーズに蒸気によつて上下するよ
うに弁板の中心部を支持案内棒にて貫通していた
が、この場合だと支持案内棒の取り付けが面倒と
なる欠点があつた。

○ハ 考案の目的 蒸気案内筒内に遊設ける開閉弁を蒸気の発生中
にスムーズに上下浮遊自在となるようにした炊飯
器を提供することを目的とする。

○ニ 考案の実施例 １は炊飯器本体で、円筒状の外フレーム２と、
有底筒状の内フレーム３と、前記両フレーム２，
３の上端弾を結合するフレームカバー４と、同じ
く前記両フレーム２，３間に収設される断熱材５
とから構成されている。６は前記は炊飯器本体１
内に挿脱自在に収納される鍋で、上面開口部には
内蓋７を配置している。８は前記は炊飯器本体１
の上面開口部を施蓋する外蓋で、上面に取手９
を、一端に枢支部１０を他端にフツクレバー１１
を設けている。

前記内蓋７は中央部に張出部１２を形成すると
ともに円周方向に沿つて凹部１３を形成し、且つ
前記張出部１２には挿通孔１４を穿設し、前記凹
部１３にはおねば戻し孔１５を穿設している。ま
た前記張出部１２には複数個の蒸気孔１６を穿設
している。１７は前記挿通孔１４に挿入係合され
ているリング形状の第１開閉弁で、炊飯時には発
生する蒸気とおねばとを前記蒸気孔１６から通過
させるために開放し、保温時には閉塞するもので
ある。

前記外蓋８は放熱板２０と外枠２１とで構成さ
れ、且つ放熱板２０と外枠２１とを結合する蓋フ
レームカバー２２には環状のパツキン２３を取り
付けて、外蓋８の施蓋時にこのパツキン２３を鍋
６の上周縁に押圧せしめて、外蓋８と内蓋７との
間に密閉空間Ｓを形成するようにしている。更に
放熱板２０の中央下面に前記第１開閉弁１７の中
央開口部２５と係脱関係をなす係止ピン２６を垂
設している。２７はスプリングで、押圧板２８を
取り付けている。この押圧板２８は外蓋８を施蓋
したときに内蓋７を鍋６に密着するように押圧す
るものである。前記放熱板２０の一部を開口して
上方へ立ち上げ支持筒２９を一体形成している。
３０は前記放熱板２０に支持されて外枠２１から
少許突出した蒸気案内筒で、上面に穴３１…を形
成している。前記支持筒２９の近傍には環流孔３
２を形成している。３３は前記支持筒２９の上面
開口部に単に載置された第２開閉弁で、小径の透
孔３４を複数個穿設し且つ外周縁を下方へ折曲し
て案内部３５としている。

尚、炊飯は図示しないが内フレーム３の内底部
に設けられた炊飯ヒータにて行なわれ、保温は内
フレーム３の外周部に設けられた側面ヒータ４０
と外蓋８の内部に設けられた蓋ヒータ４１とで行
なわれる。

斯る構成による動作を説明すると、炊飯中に発
生するおねばと蒸気は蒸気孔１６から第１開閉弁
１７を押し上げて密閉空間Ｓ内に流入し、ここで
おねばと蒸気とは分離されて、おねばは凹部１３
にたまつておねば戻し孔１５から鍋６内に環流さ
れ且つ蒸気は第２開閉弁３３を押し上げて浮遊さ
せ、この第２開閉弁３３を迂回して蒸気案内筒３
０の内壁に沿つて上昇してゆく。この時に第２開
閉弁３３に衝突して、更に前述の蒸気内に含まれ
ているおねばを分離し、蒸気のみを穴３１…から
外部へ流出せしめ、おねばは前記環流孔３２から
密閉空間Ｓ内へ還流され更におねば戻し孔１５か
ら鍋６内へ戻される。

そして、前記第２開閉弁３３は前記蒸気案内筒
３０内で昇降するが、この第２開閉弁３３の外周
囲に案内部３５を形成しているために、この案内
部３５にて蒸気案内筒３０の内壁の上下面に沿つ
て極めてスムーズに第２開閉弁３３は移動するも
のである。

また、第２開閉弁３３に小径の透孔３４を穿設
しているため、保温時にこの第２開閉弁３３にて
支持筒２９の上面開口部を閉塞して、前記密閉空
間Ｓを略完全なものにしようとしても、少しの圧
力が前記透孔３４から外部へ逃げるため、この密
閉空間Ｓ内が負圧になることがない。もしも、前
記透孔３４が穿設されていないと、密閉空間Ｓ内
が完全な負圧となつて、外蓋８を開放できなくな
る恐れがある。

○ホ 考案の効果 本考案は以上の如く構成したものであるから、
炊飯中に発生する蒸気にて開閉弁が上下に浮遊し
てもこの開閉弁の外周囲に案内部を形成している
ため、スムーズに上下摺動し、炊飯中に開閉弁が
蒸気案内筒内で傾いた状態で引つ掛ることがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の炊飯器の概略断面図、第２図
は第１図の要部拡大断面図。 ８…外蓋、３０…蒸気案内筒、３３…開閉弁、
３５…案内部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鍋の上面開口部を閉塞する内蓋と、前記鍋を着
   脱自在に収納する炊飯器本体の上面開口部を閉塞
   する外蓋とで密閉空間を形成するようになし、前
   記内蓋に前記鍋内と密閉空間内とを連通する蒸気
   孔を穿設し、前記外蓋に前記密閉空間内と外部と
   を連通、遮断する開閉弁を内装した蒸気案内筒を
   形成し且つ前記開閉弁の外周囲に前記蒸気案内筒
   の内壁と摺動関係をなす案内部を形成したことを
   特徴とする炊飯器。