JPS637770B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は便器に便座を取り外し可能に固着する
ためのクランプ装置に関し、特に、例えば便器や
便座のふたを掃除しようとする時に便器に取り付
けられた便座を簡単に取り外すことのできる便座
用クランプ装置に関する。

最近の北アメリカにおいては、日常的ではない
が、しばしば便座は便器の頂部のフランジ部分に
柱部材を介して固着されており、該柱部材は前記
便座の後部に回転可能に固着されている。これら
の柱部材は、前記便器の前記フランジ部の穴を貫
通して配置され、該便器の後部にボルト締めされ
ている。便座の立て起こしを許すこの形式の組立
体では、便座を簡単に取り外すことはできず、便
器の後部、特に、前記柱部材間を取り巻く部分を
容易に掃除することはできない。

従来技術として、便座を簡単に引くことによ
り、該便座を便器の頂部の固着位置から取り外し
できる便座固着機構が知られている。例えば、
1970年11月29日に発行されたジエイ・ダブリユ
ピーズの米国特許第3550164号および1962年６月
12日に発行されたジエイ アール・ターク他の米
国特許第3038173号があり、両特許は便器に固着
されかつ便座に関連する部材を取り外し可能に保
持する磁気固定具を開示する。

1940年６月11日に発行されたクツクの米国特許
第2204100号は、便器の後部のフランジ部に互い
に間隔をおいて設けられた穴にボルト締めされた
柱部材の頂部に固定されかつ該頂部から伸長する
Ｕ字状部材を有する他の便座ホルダを開示する。
これらのＵ字状部材は便座の後部に設けられたヒ
ンジ軸を垂直に受け入れる。

1962年11月13日に発行されたブルツクスの米国
特許第3063063号は、取り外し可能な柱部材を有
する便座結合具のさらに他の形式を開示し、前記
柱部材は便器の後部のフランジ部に互に間隔をお
いて設けられた穴を貫通して該穴の下方にボルト
締めされたソケツトに差し込まれている。この便
座結合具では、多数の成分から形成されたソケツ
トを必要とし、また精巧に形成されかつソケツト
に保持されたベアリングに一致して配置される切
り欠きを有する精巧に加工された柱部材を必要と
する。

一般的なバツクグランドに関連する他の特許と
しては、1971年10月19日に発行されたサンサムの
米国特許第3613130号、1968年５月３日に発行さ
れたメイヤーズの米国特許第3248170号、1948年
４月20日に発行されたデユーフレンスの米国特許
第2440170号、1965年６月29日に発行されたバロ
ウのカナダ国特許第712307号、1967年３月21日に
発行されたフエントンのカナダ国特許第754803号
および1945年10月16日に発行されたボルズマのカ
ナダ国特許第430671号がある。

本発明の目的は、従来の装置に比較して、より
単純、衛生的でありかつ安価で取り扱いの容易
な、便器に便座を取り外し可能に固着するための
クランプ装置を提供することにある。

本発明によれば、上方後方部のフランジ部分に
互いに間隔をおいて設けられる２つの垂直な穴を
有する便器に便座およびふたを取り外し可能に固
着するためのクランプ装置が提供される。各クラ
ンプ装置は、丸頭を有するボルトおよび該ボルト
の前記丸頭が前記便器の上部より突出するように
前記穴内に前記ボルトを着座させるべく該ボルト
を固着するためのナツト手段からなる第１の部材
を含む。前記各ボルトの前記頭は、前記便座を不
意に離脱させることなく固着すべく、該便座に関
連する第２の部材である留め具の下端面に形成さ
れかつ該下端面から下方に伸びる周壁により規定
されたソケツトに取り外し可能に係合する。留め
具である前記第２の部材の取り外しを容易とすべ
く、各留め具すなわち前記第２の部材の頂部より
後方に伸びるリツプ部材からなり、前記ソケツト
に関連して横方向に間隔をおく指掛け手段が設け
られている。さらに、前記第２の部材には、種々
のタイプの便座にみられるような該便座の後部に
配置されたヒンジ軸に回転可能に係合する手段が
設けられている。

前記留め具すなわち、前記第２の部材は、例え
ば、適切な耐久性を有する半剛性プラスチツクあ
るいはその他の適切な材料により成形することが
できる。

本発明に係るクランプ装置によれば、前記第１
および第２の部材を相互に離脱させるために前記
留め具または前記便座の後部を引き上げるだけ
で、前記便器から前記便座を簡単に取り外すこと
ができる。

本発明が特徴とするところは、図示の実施例に
ついての以下の説明により、さらに明らかとなろ
う。

第１図および第２図には、ヒンジ軸６を有する
便座４を便器８に取り外し可能に固着するための
クランプ装置２が示されており、便器８はその後
方上部のフランジ部１２に互いに間隔をおく２つ
の垂直な穴１０を有する。各クランプ装置２はナ
ツト手段１６と共に第１の部材を構成するボルト
１４を備え、該ボルトはナツト手段１６および環
状のフランジ１８（ボルト１４の丸頭２０の真下
に一体的に形成されている）により、便器８のフ
ランジ部１２（第２図参照）を貫通して該フラン
ジ部に強固に固定されている。前記フランジ１８
は前記便器８の上面上に載置されている。柱部材
であるボルト１４の上端には、丸頭２０が形成さ
れている。前記丸頭２０に対応する留め具２２
は、前記丸頭２０を不意に離脱させることなく該
丸頭を取り外し可能に受け入れるためのソケツト
２４を備える。ソケツト２４は第２の部材である
前記留め具２２の頂部の下端面から下方に伸びる
円形壁２６の内方に形成されている。前記円形壁
２６には、半硬質材料により前記留め具を構成す
べく、互いに間隔をおきかつ円形壁２６の下縁よ
り軸線方に伸びる複数の切り欠き３０が設けられ
ており、各円形壁部分はソケツト２４内に前記ボ
ルトの丸頭２０を保持するのに充分な剛性を有
し、また前記各壁部分は前記ボルト１４および留
め具２２のかみ合いおよびその解除を可能とする
のに充分な弾力性を有する。前記クランプ装置の
各部が係合位置にある時、強固さおよび確実さを
増すために、留め具２２の側部３４の下縁３２が
便器８の前記フランジ部１２の上面に載置されて
いる。また、前記円形壁２６の下縁も、前記フラ
ンジ１８の上面に当接しかつ該上面に載置させる
（第２図参照）ように形成することが望ましい。

前記留め具２２の取り外しを容易とすべく該留
め具の握りを容易とするためにすなわち留め具の
前記ソケツトを広くするために、留め具２２は、
該留め具の頂部よりその後側を越えて後方へ伸び
かつ前記ソケツトに横方向に間隔をおくリツプか
らなる指掛け手段２５を備える。さらに、留め具
２２は、伸長部３６および該伸長部に設けられた
穴３８を備え、該穴は便座４およびふた４０のヒ
ンジ軸６を枢動可能に受け入れる。

例えば便器８の掃除や手入れのために該便器の
上部位置から便座４やそのふた４０を取り外ずそ
うとする場合、前記指掛け手段２５または便座４
およびふた４０の後部を適当に引き上げるだけ
で、該便座およびふたを取り外すために前記丸頭
２０から留め具２２を外すことができる。これと
は逆に、便器８の頂部に便座４およびふた４０を
再び取り付ける場合はボルト１４の伸長部である
丸頭２０に留め具２２をはめ込むだけでよい。

本発明によれば、前記した目的や利点を充分に
満たす取り外し可能な便座用クランプ装置が提供
されることが明らかとなつたであろう。また、本
発明は、前記した実施例について述べたが、当業
者にとつては前記した明細書の記載に照らして
種々の変形例が明らかとなるであろう。従つて、
これらの変形例は本発明の精神および特許請求の
範囲の記載の範囲内に含まれるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るクランプ装置を備える便
座と便器の一部とをその取り付け状態で示す斜視
図であり、第２は第１図の線―に沿つた断面
図であり、第３図は第１図の留め具の上部を示す
底面図である。 ２：クランプ装置、４：便座、６：ヒンジ軸、
８：便器、１０：穴、１２：便器のフランジ部、
１４：ボルト、１６：ナツト手段、１８：ボルト
のフランジ、２０：ボルトの丸頭、２２：留め
具、２４：ソケツト、２５：指掛け手段、２６：
円形壁、２８：留め具の下面、３０：切り欠き、
３２：留め具の側部の下縁、３４：留め具の側
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 後方上部のフランジ部に互いに間隔をおく複
   数の垂直な穴を有する便器に便座を取り外し可能
   に固着するためのクランプ装置であつて、丸頭ボ
   ルトおよび該ボルトの丸頭を前記便器の上部から
   突出させるべく前記穴内に前記ボルトを着座させ
   るように固着するためのナツト手段とからなる第
   １の部材と、前記ボルトに係合すべき前記便座に
   関連する第２の部材である留め具であつて下方に
   伸びかつ前記留め具が前記ボルトへの係合位置に
   あるとき前記便器の前記上部に当接して載置され
   る下縁を有する側部によつて取り囲まれかつ下面
   の中央部にソケツトを形成する円形壁が下方に伸
   長する頂部を備える留め具とを含み、前記ボルト
   の前記丸頭および前記留め具の前記ソケツトは不
   意に離脱することなく取り外し可能に固着される
   ように相互に係合すべく輪郭付けられており、前
   記留め具は、さらに、前記ボルトの前記丸頭から
   の前記留め具の意図する取り外しを容易とするた
   めの指掛け手段を備え、該指掛け手段は前記留め
   具の後方上部に配置されかつ前記ソケツトに関し
   て横方向に間隔をおいて配置され、また前記指掛
   け手段は上方に向けての力を適用させるべく下方
   に指の挿入を許すリツプを提供するための前記留
   め具の頂部後側を越えて伸びる伸長部から成るこ
   とを特徴とする、便座用クランプ装置。 ２ 前記円形壁は、本質的に剛体であり、該壁を
   貫ぬき該壁の下縁から軸方向に伸びる複数の切欠
   きを備え、これにより各円形壁部分は前記ボルト
   の前記丸頭を前記ソケツトに係合させまた該ソケ
   ツトから取り外すことを可能とするのに充分な弾
   力性を有する、特許請求の範囲第１項に記載のク
   ランプ装置。 ３ 前記ボルトには、前記丸頭の直下に固着され
   た環状のフランジが設けられ、該フランジは、前
   記ボルトが前記便器の後方上部に設けられた前記
   フランジ部を貫通すべく前記穴内に配置された時
   に前記便器の上面上に載置される特許請求の範囲
   第１項に記載のクランプ装置。 ４ 前記フランジの上面および前記ソケツトを形
   成する前記円形壁の下縁は、前記留め具が前記ボ
   ルトとの係合状態にある時、相互に当接する関係
   にある特許請求の範囲第３項に記載のクランプ装
   置。 ５ 後方上部のフランジ部に互いに間隔をおく複
   数の垂直な穴を有する便器に便座を取り外し可能
   に固着するための特許請求の範囲第１項に記載の
   クランプ装置であつて、丸頭ボルトおよび該ボル
   トの丸頭を前記便器の上部から突出させるべく前
   記穴内に前記ボルトを着座させるように固着する
   ためのナツト手段からなる第１の部材と、前記ボ
   ルトに係合すべく前記便座に関連する第２の部材
   である留め具であつて下方に伸びかつ前記留め具
   が前記ボルトの係合位置にあるとき前記便器の前
   記上部に当接して載置される下縁を有する側部に
   よつて取り囲まれかつ下面の中央部にソケツトを
   形成する円形壁が下方に伸長する頂部を備える留
   め具とを含み、前記円形壁は本質的に剛体であ
   り、かつ該壁を貫ぬきその下縁より軸線方向に伸
   びる複数の切欠きを備え、これにより各円形壁部
   分は前記ボルトの前記丸頭を前記ソケツトに係合
   させまた該ソケツトから取り外すことを可能とす
   るのに充分な弾性を有し、前記ボルトの前記丸頭
   および前記留め具の前記ソケツトは不意に離脱す
   ることなく取り外し可能に固着されるように相互
   に係合すべく輪郭付けられており、前記留め具
   は、さらに、前記ボルトの前記丸頭からの前記留
   め具の意図する取り外しを容易とするための指掛
   け手段を備え、該指掛け手段は前記留め具の後方
   上部に配置されかつ前記ソケツトに関して横方向
   に間隔をおいて配置され、また前記指掛け手段は
   上方に向けての力を適用させるべく下方に指の挿
   入を許すリツプを提供するための前記留め具の頂
   部後側を越えて伸びる伸長部から成り、前記ボル
   トは、さらに前記丸頭の直下に固着された環状の
   フランジを備え、該フランジは前記ボルトが前記
   便器の後方上部に設けられた前記フランジ部を貫
   通すべく前記穴内に配置された時に前記便器の上
   面上に載置されることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項に記載のクランプ装置。 ６ 前記フランジの上面および前記ソケツトを形
   成する前記円形壁の下縁は、前記留め具が前記ボ
   ルトとの係合状態にある時、相互に当接する関係
   にある特許請求の範囲第５項に記載のクランプ装
   置。