JPS637344A - ウイスカ−プリフオ−ムの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は金属、合金あるいはプラスチックなどのマトリ
ックス物質を含浸して繊維強化複合材を製造する際に、
そのＩ＃！椎質骨質骨格て用いるウィスカープリフォー
ムの製造方法に関する。

「従来の技術」 炭化ケイ素ウィスカー、窒化ウィスカーなどの強化材を
マトリックス物質中に含む繊維強化複合材を製造する方
法の一つに、ウィスカー集合体から成るプリフォームを
形成し、このプリフォームに液状のマトリックス物質を
圧入固化させる方法がある。この方法によって得られる
複合材は、繊維質骨格となるウィスカープリフォームの
性状に左右され、例えばウィスカープリフォームの嵩密
度や組織構造の均質性などによって複合材の特性は大き
く影響される。特に高性能の複合材を得るためには、液
状のマトリックス物質の圧入時にウィスカープリフォー
ムが変形せず、原形を保持し得るのに十分な強度を有す
ることが重要でめろ。

出願人は、先に複合材用ウィスカープリフォームを形成
する効果的な手段として、ウィスカー生成物を水または
有機溶媒に分散し、これを常圧または加圧下に濾過して
残留する湿潤ウィスカーケーキをそのまま又は所定密度
に圧縮した後乾燥処理する方法を提案した（特開昭５９
−１２１１９６、同６Ｏ−１６１４００）。　この方法
によるウィスカープリフォームは、ウィスカーのみの集
合体であるにもかかわらず極めて均質な一体的組織構造
を存している。しかしながら、強度的に十分でなく、特
に低密度のプリフォームを形成する場合においては強度
特性の低下が著しい。したがって、往々にしてマトリッ
クス物質の圧入時に変形を生じる現象が認められる。

ウィスカープリフォームの強化法には、繊維成形体の少
なくとも外周部に例えば水ガラスなどの無機質バインダ
ーを含浸後乾燥固化する方法（特開昭５８−３４１５０
）あるいは生成ウィスカーをほう酸、アルカリ金属のほ
う酸塩やアルミン酸塩などの無機質バインダーを含む水
溶液中に分散させ、濾過乾燥する方法（特開昭６Ｏ−２
０４６６０）などが提案されている。

「発明が解決しようとする問題点」 上記のようにウィスカープリフォームを強化するために
加えるバインダーは、製造される複合材料の性能を劣化
させないことが必要である。ところがこの種の無機質バ
インダーは何れも金属酸化物に転化してプリフォーム中
に残存する難点があり、複合［材料、特にウィスカー複
合強化金属を製造ずろ場合に、これら残存するハイノブ
−物質が不純物として不都合な挙動を起す問題点がある
。

「問題点を解決するめたの手段」 本発明は、従来技術とは異質の強化機構を与えるととも
に、不純物としての成分残留を伴うことのない新規なウ
ィスカープリフォームの製造方法を提供するものである
。

すなわち、本発明はＳｉＣウィスカーを、何機ケイ素ポ
リマーを溶解した溶液中に分散さ仕た後、濾過して得ら
れた湿潤ウィスカーケーキを、そのままもしくは所定密
度に圧縮して乾燥し、次いて不活性ガス雰囲気中２００
〜１５００℃の温度で熱処理することを特徴とするウィ
スカープリフォームの製造方法である。

本発明で使用するＳｉＣウィスカーは、直径０１〜５．
０μｍ１長さ１０〜５００μｍの微細短繊維状単結晶で
ある。

このＳｉＣウィスカーは、５１０２を倉荷するケイ素片
原料と炭材とを混合した混合粉末を、非酸化性及び非窒
化性雰囲気下に１４００〜１８００℃の温度に加熱処理
する方法によって生成することができるが、生成物は通
常、ウィスカーが無方向に絡み合った団塊状ケーキ質の
組織形態を呈しているため、予め十分に解きほぐした後
使用に供される。

ＳｉＣウィスカーは、有機ケイ素ポリマーを溶解した溶
液中に入れて、インペラー型や渦流型など適宜な攪拌手
段によりウィスカーを溶液中に均一に分散させろ。

有機ケイ素ポリマーとは、Ｓｉ、ＣおよびＨを主な組成
成分とする高分子化合物で、本目的にはポリカルボシラ
ンが有効に使用される。有機ケイ素ポリマーは、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン、エーテル、アルコール
など適宜な有機溶媒に溶解して分散用溶液を調製する。

この場合、有機ケイ素ポリマーは２０〜３０重量％の濃
度範囲に調節することが好ましい。また、均一分散液の
調製および処理能率の向上をはかるためには、有機ケイ
素ポリマーの溶液ＩＱに対しウィスカーを１０〜１００
ｇの割合で混合することが望ましい。

ウィスカー分散液は、必要に応じ篩目を通過さ仕て分散
不良成分を除去した後、濾過装置に流入する。濾過装置
には所望形状寸法の容器の底部にか紙、が布などのフィ
ルターを介設し、常圧または加圧下にが過処理する。フ
ィルター上部に残留成形された湿潤ウィスカーケーキは
、そのままもしくは予め複合材とした際のＶｆ値を考慮
した所定の嵩密度に圧縮したのち乾燥処理する。

ついで、乾燥後のプリフォームを黒鉛板上に置いて加熱
炉に装入し、炉内をＡｒ、Ｎｅｒ；との不活性雰囲気に
保持しながら１１００〜１５００℃の温度で熱処理する
。

「作　用」 プリフォームを構成するＳｉＣウィスカー面に付着して
いる有機ケイ素ポリマーは、上記の熱処理を受けて反応
し、最終的に衝く微細なウィスカー状の５ｉＣ（以下、
「サブＳｉＣウィスカー」という。）に転化してウィス
カー相互の空隙部分に密生する。

このサブＳｉＣウィスカーは、個別的に集合しているＳ
ｉＣウィスカーと同質生成物として強力に相互結合する
作用を営みプリフォームの骨格強化に貢献する。

「実施例Ｊ ポリカルボシランをキンレンに溶解した２０重量％の溶
液をスクリュウ翼攪拌器に入れ、これに直径０．５〜１
．５μｍ、長さ１０〜３００μｍの性状を有するβ型Ｓ
ｉＣウィスカーを投入してから５分間攪拌して均一に分
散させた。分散液を直径１００ｍｍの円筒形濾過装置に
流入し、上部から圧縮空気を圧入（圧力５ｋｇ／ａｙり
しながらが過した。

ついで、得られた湿潤ウィスカーケーキを１２時間風乾
し、引続き６０℃，１Ｔｏｒｒ以下の条件で真空乾燥し
た。

乾燥後の円柱状ＳｉＣウィスカープリフォームを黒鉛板
上に載置して高周波加熱炉にセットし、炉内にＡｒガス
を５　Ｑ／分の速度で流しながら１３００℃の温度で３
時間熱処理した。

このようにして形成したＳｉＣウィスカープリフォーム
のＶｒ値は１５．２％で、圧縮強度（８％圧縮歪におけ
ろ応力値）は１３　、３　ｋｇ／ｃｍ２で必っに０この
結果は、ポリカルボンランを使用しないで形成した同−
Ｖｒ値のＳｉＣウィスカープリフォーム（比較例）の圧
縮強度が７．８ｋｇ／ｃｍ”であるのに比べ大巾に組織
強化されていることを示すものであった。

図は上記の方法により得られたＳｉＣウイスカーブリフ
ト−ムの組織内部における繊維形状を３０００倍に拡大
したＳＥＭ写真で、図１は本発明の実施例、図２は比較
例によるものである。両図を比較観察して明らかなよう
に、本発明のプリフォーム組織は、骨格を構成するＳｉ
Ｃウィスカー相互の間隙にポリカルボシランの加熱反応
によって生成したサブＳｉＣウィスカーかくもの巣状に
密生して網目結合状態が形成されており、これが組織強
化を与えていることが判明する。

なお、サブＳｉＣウィスカーは粉末Ｘ線回折法によりβ
型タイプであることが確認され、骨格のＳｉＣウィスカ
ーと同一結晶構造であった。

「発明の効果」 本発明によれば、有機ケイ素ポリマーの使用に基づく特
有の作用によりウィスカープリフォームの組織を効果的
に強化することができ、そのうえ強化機構を形成する物
質が骨格材料と同一のＳｉＣウィスカー成分であるため
複合欠陥の因となる不純物を同伴することはない。した
がって、複合化に際してウィスカープリフォームの形状
変形、異物混入などの現象を生じることはなく、常に高
性能な複合材料を生産することが保障される。

【図面の簡単な説明】

図はＳｉＣウィスカープリフォームの組織内部における
繊維形状を拡大（３０００倍）したＳＥＭ写真で、図１
は本発明例、図２は比較例によるものである。 特許出願人　　東海カーホン株式会社 代理人　弁理士　　高　畑　正　也 図１ １図２

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、ＳｉＣウィスカーを、有機ケイ素ポリマーを溶解し
   た溶液中に分散させた後濾過して得られた湿潤ウィスカ
   ーケーキを、そのままもしくは所定密度に圧縮して乾燥
   し、次いで不活性ガス雰囲気中１１００〜１５００℃の
   温度で熱処理することを特徴とするウイスカープリフォ
   ームの製造方法。