JPS63721Y2

JPS63721Y2 -

Info

Publication number: JPS63721Y2
Application number: JP19462181U
Authority: JP
Priority date: 1981-12-29
Filing date: 1981-12-29
Publication date: 1988-01-09
Also published as: JPS58101804U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、防虫材に関する。

従来、防虫剤は、単にセロハン製包材にてパツ
クしたものをそのままタンスの中へ入れ、害虫の
駆除を行なつて来たが、薬剤がナフタリン、パラ
ジクロルベンゼン、シヨウノウ等の昇華性薬剤に
限定され、セロハン製包材のみによる方法は自ず
と効果に限度があり、かつ薬効の持続性に於ても
きわめて短期間で終わつてしまうという難点があ
つた。又形態的にも薬効を一分に生かせるものが
なかつた。

本考案は上記従来の欠点を除去することを目的
としてなされたものであり、すなわち本考案は基
材に薬剤を保持させ、該基材は多数の折畳開口自
在な通路を形成しうる構造を有し、かつ該基材の
一部には、該基材に該通路の開口を維持させうる
手段を設けたことを特徴とする防虫材に係る。

本考案は上記のごとく、通路の開口を維持させ
うるようになつているので、これを適当に変形、
伸縮させて揮散面積を適度に調節して薬効をコン
トロール出来ると共に本体に形成された通路内に
揮散した薬剤が保持された状態を維持出来、戸や
引出しの開閉により収納庫内の空気の移動、風圧
により、上記通路内の揮散した薬剤が収納庫内に
カクハンされてきわめて効果的な防虫効果が得ら
れ、又通路を維持しない場合には折畳んだままシ
ート状の防虫材として使用でき、この場合も元々
通路を形成しうる構造を有しているので、シート
状であつても、上記通路を形成する部位が隙間を
有するのでこの隙間内にこもつた薬剤が、収納庫
の戸や引出しの開閉により、カクハンされ、きわ
めて効果的な防虫効果が得られ、かつシート状に
出来るので、どこにでも簡単に敷いて使用するこ
とも出来、かさばらず、輸送梱包上も有利である
等多くの特徴を有する。

本考案に於て、基材の形状大きさはなんら制限
を受けるものではない。基材の材質は、紙、パル
プ、合成樹脂、天然樹脂、合成パルプ、合成紙、
合成木材、木材、不織布、布帛、編織布等々任意
である。

本考案に於て通路２の開口度を維持させうる手
段としては、吊り手や取付部を設けたり、基材の
少なくとも１部以上を、通路２の開口度を維持で
きるように硬い材質としたり、適当な支え等の支
持部を設ける等を例示しうるがこれる手段に限定
されるものではない。

本考案において使用薬剤としては、この種用途
に用いられている薬剤を利用しうる。代表的には
殺虫剤では、ピレトリン、アレスリン、バイオア
レスリン、フタルスリン、レスメスリン、ペルメ
トリン、フエンバレレート、フエノトリン、フラ
メトリン、１−エチニル−２−メチル−２−ペン
テニル２，２，３，３−テトラメチルシクロプロ
パンカルボキシレート、１−エチニル−２−メチ
ル−２−ペンテニル２，２−ジメチル−３−（2′，
2′−ジクロルビニル）−シクロプロパンカルボキ
シレート、１−エチニル−２−メチル−２−ペン
テニル2.2−ジメチル−３−（2′−メチル−1′−プ
ロペニル）−シクロプロパン−１−カルボキシレ
ート、α−シアノ−３−フエノキシベンジル２，
２，３，３−テトラメチルシクロプロパンカルボ
キシレート、或はDDVP、ダイアジノン、マラ
ソン、ジブロム等の有機リン系殺虫剤、プロポキ
サール、セビン等のカーバメート系殺虫剤等が、
忌避剤では、Ｎ，Ｎ−ジエチル−メタートルアミ
ド、ブチルアセトアニリド、エチルヘキサンジオ
ール、Ｈ−メチル−３，４−ジブロムマレイミ
ド、Ｈ−ヘキシル−３，４−ジクロルマレイミ
ド、ブチルヒドロキシアニソール、ｔ−ブチル−
ｍ−クレゾール等が、防虫剤ではナフタリン、樟
脳、パラジクロルベンゼン等が例示できる。更に
次記薬剤の少なくとも１種以上を併用してもよ
い。殺菌剤ではPCMX、BCA、ソルビン酸、チ
オフアネート、トリアジン、イルガサンDP300、
安息香酸、クロルヘキシジン、パラベン、ヒノキ
チオール、TBZ、ダコニール等が、香料、消臭
剤では、シトラール、シトロネラール、ラウリル
酸−メタクリレート等がある。

上記基材への薬剤の保持手段としては直接的、
間接的を問わず、なんら制限はないが、直接基材
に保持させる時は、噴霧、塗布、含浸、練込等に
より保持させ得、間接的に基材に保持させる時
は、適当な間接部材をを介して該間接部材に予め
或は使用に際し噴霧、塗布、含浸、練込等に保持
させたものを基材に接着、挾持、縫付等により取
付ける等を挙げうる。

上記間接部材の形状大きさ材質についても、基
材に取付けうるかぎり任意である。

これら手段により基材に、薬剤を含有させたイン
キ、塗料等の剤型による種々の模様を基材の少な
くとも一面に印刷、吹付等により、施すようにし
てもよい。このように模様を基材に施すことによ
り、インキや塗料中に含まれる樹脂類による薬剤
の徐放化が行なわれ、単に薬剤を含浸したものに
比し、効力の持続期間が任意かつ長期的に保持さ
れうる。また模様により薬剤が散在化しており、
これより薬剤がシート状担体及び衣服に拡散する
ため、必要以上の薬剤が移行せず、より一層の徐
放化ひいては更なる有効期間の延長が行なわれる
利点がある。

以下に本考案を本考案実施の１例にもとずき詳
細に説明する。

第１図は本考案実施の１例を示す斜視図であり、
１は本体であり、本体１には通路２が形成される
と共に、通路２の開口度を維持する手段３が、本
体１両端に設けられた板状支持部３ａとバー状支
持部３ｂとの組合せによるものが示されている。
この場合バー３ａは伸縮自在型、折畳み型、連結
型等にすることにより、適当に本体１を伸縮させ
て通路２の開口度を調節して、収納庫の戸や引出
しの開閉による通路２内にこもつた薬剤の拡ハン
をより効率よくコントロール出来る利点がある。
もちろんバー３ａはそのままの構造でも、戸や引
出しの開閉による薬剤の拡ハン効果はきわめて有
効に得られるものである。

第２図は、本考案実施の他の１例を示す斜視図
であり、本体１が棒状である点、通路２の開口度
を維持する手段３が、本体の開閉方向にバー状支
持部３ｂと∧型支持部ｃとの組合せより形成さ
れ、該支持部ｃがその頂点を軸３c′として開閉自
在に構成された点以外は第１図のものとして実質
的に同一である。この場合∧型支持部３ｃが開閉
自在に構成されているので、自由に通路２の開口
度を調節できると共に、適当な所に吊り下げるの
に有利である。

第３図は、本考案実施の更に他の１例を示す斜
視図であり、本体１に通路２の開口度を維持する
ための手段３として、本体１両側面に設けられた
板状支持部３ａと吊手３ｄとの組合せのものが示
されている。この場合、吊手３ｄが板状支持部３
ａの上面に設けられているのでそのまま収納庫に
吊下げるだけで、通路２が開口され戸や引出しの
開閉により、薬剤の拡ハンが行なわれる。

なお吊手３ｄは、一方の板状支持部３ａの裏面
に吊手３ｄの端部をつなぎ、吊手３ｄの他端を他
方の支持部３ａを摩さつ下にカン通させて設けて
もよい。この時は吊手３ｄの一部が摩さつ下にお
かれている側の支持部３ａを本体１を吊したまま
下方へ押下げることにより、通路２の開口度を調
節出来る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例を示す斜視図、第２
図は本考案実施の他の１例を示す斜視図、第３図
は本考案実施の更に他の１例を示す斜視図であ
る。図に於て、１は本体、２は通路、３は通路２の
開口度維持手段である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

基材に薬剤を保持させ、該基材は多数の折畳開
口自在な通路を形成しうる構造を有し、かつ該基
材の一部には、該基材に該通路の開口を維持させ
うる手段を設けたことを特徴とする防虫材。