JPS6332081Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は衣類用防虫材に関する。

従来、衣類用防虫材は単にセロハン製包材にて
パツクした昇華性の薬剤をそのままタンスの中へ
入れ、害虫の駆除を行なつてきたが、セロハン製
包材による上記薬剤を用いる方法は自ずと効果に
限度があり、薬効の持続性に於てもきわめて短期
間に終わつてしまうという難点があつた。又形態
的にも薬効を十分に生かせるものがなかつた。

本考案は上記従来の欠点を除去することを目的
としてなされたもので、即ち本考案は引出しなど
の衣類収納庫内に、積重ねられた衣類の周囲を取
り囲むように起立して収納される四角筒状の防虫
材であつて、一枚の帯状のシート状基材により、
該シート状基材は、折目により接続された前後、
左右側面部と、両端の接合端部を適宜接合するた
めの接合部を、具備していることを特徴とする衣
類用防虫材に係る。

本考案は上述の如き構造を有し、例えば衣類を
折畳み積重ねて収納するときは、この積重ねられ
た衣類層の周囲を取り囲むようにシート状基材を
周回して後、その接合端部を接合部に於て接合
し、四角筒型となすことにより、各衣類層を本考
案防虫材により区画でき、また衣類層の崩れを防
止でき、整理整頓よく衣類を収納できる。更に防
虫材により衣類層を囲繞できるので、全体均一な
防虫効果が得られる。

本考案において、シート状基材は帯状であり、
折目を介して接続された前後、左右側面部を有し
ている。またその両端の接合端部には接合部が設
けられている。接合部としては、公知の各種の方
式のものを採用できる。シート状基材の材質は
紙、パルプ、合成樹脂、天然樹脂、合成パルプ、
合成紙、合成木材、木材、不織布、布帛、編織布
等任意である。

本考案において、薬剤としては、防虫剤、忌避
剤、フエロモン、殺虫剤の少なくとも１種以上及
び必要に応じこれらに殺菌剤、消臭剤、脱臭剤、
防臭剤、芳香剤、香料、防シワ剤、帯電防止剤等
の単独あるいは混合物を適当に配合してもよい。

上記基材への薬剤の保持手段としては直接的、
間接的に問わず、なんら制限はないが、直接基材
に保持される時は、噴霧、塗布、含浸、練込み等
により保持させ得、間接的に基材に保持させる時
は、適当な間接部材を介して該間接部材に予め或
は使用に際し噴霧、塗布、含浸、練込み等に保持
させたものを基材に接着、挟持、縫付等により取
付ける等を挙げうる。

上記間接部材の形状大きさ材質についても、基
材に取付けうるかぎり任意である。

これら手段により基材に、薬剤を含浸させたイ
ンキ、塗料等の剤型による種々の模様を基材の少
なくとも一面に印刷、吹付等により、施すように
してもよい。このように模様を基材に施すことに
より、インキや塗料中に含まれる樹脂類による薬
剤の徐放化が行われ、単に薬剤を含浸したものに
比し、効力の持続期間が任意かつ長期的に保持さ
れうる。また模様により薬剤が散在化しており、
これより薬剤がシート状担体及び衣服に拡散する
ため、必要以上の薬剤が移行せず、より一層の徐
放化ひいては更なる有効期間の延長が行われる利
点がある。

以下に本考案を本考案実施の１例にもとづき詳
細に説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す組立て起立状
態の斜視図であり、薬剤２を含浸保持する帯状の
シート状基材１は、折目１ａ…にもとづき、四角
筒状となるように組立てられ、この組立て状態に
於て、接合端部が、接合部例えば差込み片１ｂと
差込み用切目１ｃとの協同により接合止着されて
いる。

而してこのように四角筒状に組立てられた本考
案防虫材を、積重ねられた衣類層の周囲を取り囲
むように起立して使用することにより、全体均一
な防虫効果が得られると同時に、これが仕切りと
なり衣類層を整理、整頓よく引出しなどの収納庫
に収納保管できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す組立状態の斜
面図である。 図に於て、１はシート状基材、１ａは折目、１
ｂは差込み片、１ｃは切目、２は薬剤である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引出しなどの衣類収納庫内に、積重ねられた衣
   類の周囲を取り囲むように起立して収納される四
   角筒状の防虫材であつて、一枚の帯状のシート状
   基材よりなり、該シート状基材は、折目により接
   続された前後、左右側面部と、両端の接合端部を
   適宜接合するための接合部を、具備していること
   を特徴とする衣類用防虫材。