JPH0425242B2 - - Google Patents

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JPH0425242B2
JPH0425242B2 JP58231450A JP23145083A JPH0425242B2 JP H0425242 B2 JPH0425242 B2 JP H0425242B2 JP 58231450 A JP58231450 A JP 58231450A JP 23145083 A JP23145083 A JP 23145083A JP H0425242 B2 JPH0425242 B2 JP H0425242B2
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JP
Japan
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insect repellent
impregnated
impregnated body
packaging bag
volatilization
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Koji Takei
Toshuki Sasaki
Satoru Ooi
Fumitoshi Hoshiide
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Fumakilla Ltd
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Fumakilla Ltd
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Publication date
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  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、洋服ダンス、押入等あらゆる場所で
使用できる防虫シートに関するものである。 従来技術 従来、害虫、特に衣料用害虫の防虫剤(殺虫
剤、忌避剤を含む)としては、固形状のパラジク
ロルベンゼン、ナフタレン、樟脳等の昇華性防虫
剤と、液状の有機リン系化合物(例えばDDVP、
スミチオン等)、合成ピレスロイド系[例えば1
−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,
2−ジメチル−3−(2′,2′−ジクロルビニル)−
シクロプロパン−1−カルボキシレート、1−エ
チニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2−
ジメチル−3−(2′−メチル−1′−プロペニル)−
シクロプロパン−1−カルボキシレート、1−エ
チニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2,
3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシ
レート等]などの揮発性防虫剤が知られている。 前者の固形状防虫剤は、プラスチツク容器に収
納したり、あるいは和紙又は不織布等で包装して
使用されている。この和紙等による包装は、固形
状防虫剤自身の欠点である短時間内の昇華性によ
る消失あるいは防虫剤の接触による衣料等の汚染
を防止するために行なわれるものである。すなわ
ち、和紙等で包装することにより、防虫剤の昇華
を大きく抑制し、防虫効果の持続性を高めると共
に、衣服との直接の接触を防ぎ、その汚染を少な
くしたものである。 一方、後者の液状防虫剤は、紙、プラスチツ
ク、多孔質物質等を含浸体として用い、これに含
浸せしめたものをそのままの状態で、又はプラス
チツク容器に収納して使用されているが、和紙、
不織布等による包装について詳しく検討されたも
のはない。これは以下に述べるような理由のため
である。 通常、前記したような液状防虫剤は、前記の固
形状防虫剤に比べてその防虫力は高く、僅かな量
で防虫効果を示す。しかし、その蒸気圧は固形状
防虫剤に比べて低く、また揮散量が少ないため、
初期の段階で防虫効果が低いという欠点がある。
このため、固形状防虫剤のように和紙、不織布等
で包装して揮散を抑制する必要はなく、むしろ揮
散を増大させる工夫が必要となる。 そこで、従来より上記の欠点を解決するため、
防虫剤の含浸体の形状を複雑化するなどして揮散
面積を広くしたり、また、含浸体の厚みを薄くし
たりするなど、揮散量を増やし、初期から高い防
虫効果を上げるべく努力がなされきた。 しかし、上記のような方法によつて揮散面積を
広くまた含浸体を薄くして揮散速度を高めた場
合、初期から高い防虫効果が期待できる半面、使
用開始後一定期間を経過すれば既に設置場所内の
薬剤濃度は有効濃度に達しており、その後は薬剤
の消失分(分解あるいは設置場所からの漏出によ
る)を補給する程度の揮散量でよいにも拘らず、
従来の揮散面積を広くしまた含浸体を薄くしたけ
での防虫剤では、経時後におけるこのような状況
に対する工夫がなされていないため、常に連続し
て多量に薬剤が揮散することにより含浸体中の薬
剤は短期間に消失してしまい、有効期間が短くな
るという欠点があり、また、使用時の環境条件
(例えば温度、湿度、風など)の影響を受けて揮
散量がバラツクなどの欠点もあり、前記問題の解
決には至つていない。 一方、有効期間を延長させる目的で含浸体の大
きさを制限すると、揮散面積が不足するために、
薬剤の揮散量が少なくなり、使用初期において防
虫効果が極めて低くなると共に、その後において
も揮散量が少なく抑えられるため、満足するだけ
の効果を上げるに至つていない。 上記のような問題は、含浸体が防虫剤の保持体
及び供給体であると同時に揮散体でもあるという
本質的な問題に由来するものである。すなわち、
初期及び経時後において充分な効果を得ようとす
れば、含浸体材質も揮散し易いように薄く、ポー
ラスでなくてはならないし、面積も広くしなけれ
ばならない。ところが、このような条件を選定す
ると、薬剤保持能は低く、また供給も過剰となつ
てしまい、防虫剤は短期間で消失してしまう。一
方、長期間にわたつて防虫効果を維持しようとす
ると、含浸体材質も薬剤保持力が強く、薬剤を過
度に供給しにくいような密な組成のものとする必
要があるし、また含浸体の揮散面積も小さくする
必要がある。 以上述べたように、初期から充分な薬剤の揮散
量を確保し、かつ長期間にわたつて揮散を維持す
るには、相反する材質、大きさ、形状の含浸体を
併用(混用)しなければならぬわずらわしさがあ
つた。従つて、従来、液状防虫剤の場合には、上
記相反する効果について妥協的な材質、大きさ、
形状の含浸体を使用し、このような含浸体に液状
防虫剤を含浸せしめたものをそのままの状態でま
たはプラスチツク容器に収納して使用されている
のが現状である。 発明の目的 従つて、本発明の目的は、充分な防虫効果を初
期から発現すると共に長期間にわたつて有効であ
り、また使用及び製造も簡便な液状防虫剤使用の
防虫シートを提供することにある。 発明の背景 本発明者らは、前記のような理由により、同一
の含浸体を使用して初期から充分な薬剤揮散量を
示し、なおかつその後は適当に調節された揮散状
態を維持させることは根本的に困難であることか
ら、含浸体を防虫剤の保持体及び供給体と揮散体
とにその機能を分け、まず必要な量を揮散体に保
持させておき、使用に際し、すばやく防虫剤の必
要量を揮散させ、初期の防虫効果を発揮させる。
そして、その後の揮散体への薬剤補給を防虫剤の
保持体から適当な速度で行なえば前記の問題は解
決できるものと考えた。 この着想に従つて種々の試験を行なつた結果、
液状防虫剤を含浸させた小さな揮散面積の含浸体
を和紙等に接触し暫時(約1週間)経過した場合
には、薬剤は含浸体自身の揮散面積からの揮散量
よりも多く揮散するという事実を見い出した。ま
たさらに、和紙等の大きさを大きくするとその揮
散量が増加していつた。 このような現象は、従来のパラジクロルベンゼ
ン等の昇華性固形防虫剤を和紙等で包装した場合
には見られない現象であり、液状防虫剤に特有の
現象と考えられる。また逆に、固形防虫剤の場合
には、その揮散を抑制すべく和紙が使用されてい
るものでであり、和紙の使用は上記現象とは全く
相反する効果を狙いとしている。 上記のような興味深い知見をもとにさらに詳し
く研究を進めたところ、液状防虫剤を含浸させた
含浸体をこれよりも大きい和紙等で接触して包装
した場合、含浸体中の防虫剤がまず和紙等に所定
量移行し、その後和紙等から揮散した防虫剤は含
浸体から供給されるという機能を発揮し、またこ
のような機能は、含浸体表面積と和紙等の包装袋
の表面積全体との割合が或る範囲内において特に
有効に発揮されることを見い出し、本発明を完成
するに至つたものである。 発明の構成 すなわち、本発明に係る防虫シートは、防虫剤
(殺虫剤、忌避剤を含む)を保持する厚さ1〜10
mmの含浸体を、該含浸体表面積が包装袋表面積全
体の5〜60%の割合となるように和紙、不織布、
布又はクラフト紙から作製された包装袋内に接触
して収納してなることを特徴とするものであり、
初期から充分な防虫効果を発現すると共に長期間
にわたつて有効な防虫効果を発揮する防虫シート
を提供するものである。 発明の態様 本発明に係る防虫シートの各種態様について説
明すると、まず液状防虫剤の含浸体の材質として
は、紙、半合成紙、合成紙、天然繊維、合成繊
維、無機繊維、プラスチツク等の1種又はそれ以
上を組み合わせて使用するが、好ましくは紙であ
る。このような含浸体に他の防虫剤、殺虫剤、香
料、防黴剤、共力剤、殺菌剤、乾燥剤等を一緒に
含有させてもよいし、また別個の含浸体に含有さ
せたものを同一包装袋内に共存(収納)させても
よい。 また、一包装袋内に収納する含浸体の個数は特
に限定されず、包装袋の表面積全体の60%以下、
好ましくは5〜40%の範囲の表面積となるよう
に、含浸体を複数個に分けて収納することも可能
である。この場合、複数個の含浸体の全表面積が
上記範囲内となるように設定することはいうまで
もないことであり、個々の含浸体の表面積を上記
範囲内にするものではない。 また、包装袋の表面積全体とは、包装袋の表裏
両表面の面積を意味し、内面の面積を含まないこ
とはいうまでもない。このことは、シール部及び
非シール部の如何を問わず、また側辺部にシール
部が存在しない場合には該側辺部においてその内
面が外気と接することになるが、この場合にも該
内面の面積は包装袋の表面積には加算されない。
なお、上記含浸体と包装袋の表面積率を特定範囲
に限定する技術的意義については、後述する実施
例において説明する。 次に、包装袋の材質については、薬剤を含浸
し、速やかに揮散させることが可能なものであれ
ばよく、例えば前述したような和紙、不織布、布
及びクラフト紙等の一般的な紙等が好適な材料と
して挙げられる。また、これらの素材と共に樹脂
繊維等を混抄又は編成して熱融着性を付与したも
のも含まれる。これらのうち好ましいのは、ヒー
トシール可能な和紙、不織布である。 次に、添付図面を参照して本発明の各種態様に
ついて説明する。 第1図は本発明に係る防虫シートの一実施態様
を示したものであり、まず液状防虫剤等を小型の
含浸マツト1(含浸体)に含浸させる。この含浸
マツト1を、通気性のある和紙、不織布等にヒー
トシールが可能となるように樹脂を処理した包装
紙2内に収納し、該包装紙2の周辺部及び含浸マ
ツト1の周側部を囲む部分をヒートシール(シー
ル部は符号3で示す)した防虫シートである。な
お、図面上はわかり易いように含浸マツト1上の
包装紙2(包装袋)は一部破断されているが、実
際には連続して紙面となつている。 この包装防虫シートにおいては、小さな表面積
の含浸体である含浸マツト1に含有された防虫剤
が、含浸マツト1と包装紙2とが接触することに
よつて包装紙2に移行する。すなわち、包装紙2
は、含浸マツト1の包装袋であると同時に第二の
含浸体となる。しかしながら、和紙、不織布等の
包装紙2は薄いためにその薬液保持能には限界が
あり、また薬液供給体(含浸マツト)中の薬量に
も左右されるので、包装紙2中において防虫剤が
ある所定の平衡状態に到達すると移行は停止乃至
抑制される。包装紙2に移行した防虫剤は、包装
紙2を防虫剤の揮散媒体としてその表面から揮散
する。その揮散に伴ない、減量分が含浸マツト1
から補給され、揮散を継続する。 上記防虫剤の移行状態を第2図に示す。すなわ
ち、第2図は含浸マツトに含有させた(R,S)
−1−エチニル−2−メチルペント−2−エニル
(1R)−シス、トランスクリサンテマート(以下、
ベーパースリンという)の和紙あるいは不織布へ
の移行の程度を、和紙あるいは不織布中の薬液分
布の最終平衡状態を100%として表わしたもので
ある。第2図から明らかなように、含浸マツトに
接触した和紙あるいは不織布の薬液含有量は1週
間のうちに殆んど平衡に達し、薬剤の移行はスム
ーズである。 次に、含浸体の各種形状を第3図A〜Gに示
す。含浸体の形状は、第3図A及びBに示すよう
な矩形、円形のみでなくどのような形でもよい
し、また、第3図C〜Eに示すように中抜き、切
欠、穴あけなどの加工を施してもよい。さらに、
第3図F及びGに示す如く、含浸体は全体にわた
つて一様の厚みを有している必要はない。それら
を応用することによつて、揮散量の調節すなわち
有効期間を調節することができる。 次に、含浸体の包装袋への包装態様あるいは包
装袋のシール態様の各種例を第4図乃至第12図
に示すが、当然のことながらこれらに限定される
ものではない。前記第1図に示すように、含浸体
1は包装袋2の中央に設置してもよいし、また第
4図に示すように、包装袋2の1側部近傍に局在
させてもよい。また、第5図に示す如く、一包装
袋2a内に複数個の含浸体1a,1a,…を収納
し、その周側部をシール3aしてもよい。シール
の態様としては、第1図、第4図、第5図、第6
図に示す如く含浸体の周側部をシールしてもよ
く、また第7図に示す如く包装袋2cの周辺部の
みをシール3cし、包装袋2c内で複数個の含浸
体1c,1cが自由に移動し得るようにしてもよ
く、また第8図に示すようにシール部分3dに非
シール部分4が存在してもよい。また、包装態様
としては、第9図に示すように厚みの異なる含浸
体1e,1fを同一包装袋2e内に共存させても
よいし、第10図に示す如く大きさの異なる含浸
体1g,1hを同一包装袋2f内に共存させても
よい。さらに、第11図及び第12図に示すよう
に、包装袋2g,2hの所定箇所(通常含浸体1
i,1jの包装箇所)に1個乃至複数個の穴5
a,5bを穿設してもよい。 実施例 次に、実施例及び比較例を示して本発明を具体
的に説明し、また前記した数値限定の技術的意義
について説明する。 実施例1〜5及び比較例1〜4 下記第1表に示す種々の大きさのマツト(パル
プ製、いずれのマツトの厚さも2mm厚)に600mg
のベーパースリンを含浸させたものを、三辺をシ
ールした不織布包装袋(33cm×8cm)内に収納
し、残りの辺をシールして調製した防虫シートそ
れぞれについて2枚を洋ダンス(容積約750)
内に吊り下げた。該洋ダンス内にイガ幼虫10頭と
羊毛モスリン布(2cm×2cm)を入れた金網ボー
ルを設置し、モスリン布の被食害状況を観察し
た。 なお、マツトの大きさは包装袋の表面積(表
裏)に対するマツトの表面積の割合(面積率)で
示す。
【表】 用いたもの。
また各防虫シートの防虫効果は、下記式により
求めた食害阻止率により評価した。 食害阻止率 =100−食害量(mg)/試験前のモスリン布重量(mg
) ×100(%) 結果を第13図乃至第15図に示す。第13図
から明らかなように、含浸体表面積が包装袋に対
して2%しかないような小面積の場合(比較例
1)には、移行量が少なく、防虫効果が充分でな
い。また、第14図から明らかなように、面積率
20%に相当するような大きさの含浸体を用いて
も、包装なしで使用すると(比較例2)防虫効果
は低い。また、面積率80%の大きさのマツトの場
合(比較例3及び4)、第15図から明らかなよ
うに、包装すると薬剤移行による揮散の調節が行
なわれるため、包装なしの場合(比較例4)と比
較して有効期間が延びるが、マツト面積が大であ
るという基本的条件、すなわち揮散率が高いため
に、充分な持続的効果が期待できない。以上の結
果から、包装袋表面積に対する含浸体表面積の割
合は5〜60%、特に5〜40%の面積比率の場合が
最も効果的であることがわかる。 実施例6〜9及び比較例5,6 種々の厚みのマツト(パルプ製、8cm×7cm)
に600mgのベーパースリンを含浸させたものを前
記各実施例と同様に不織布で包装した防虫シート
(33cm×8cm)について、それぞれ2枚を洋ダン
ス(容積約750)内に吊り下げた。該洋ダンス
内にイガ幼虫10頭と羊毛モスリン布(2cm×2
cm)を入れた金網ボールを設置し、モスリン布の
被食害状況を観察した。 各実施例及び各比較例とマツトの厚みとの対応
関係を下記第2表に示す。
【表】 また、各防虫シートの防虫効果は、前記各実施
例の場合と同様に、前記式による食害阻止率によ
り評価した。結果を第16図及び第17図に示
す。 第16図から明らかなように、含浸マツトが
0.5mmのような薄さでは(比較例5)、不織布への
薬剤の移行が速すぎて持続時間が短かくなり、ま
た15mmの厚さの場合(比較例6)には、含浸マツ
トの薬液保持能が高すぎるため移行が充分に行な
われず、防虫効果が低い。以上の結果から、含浸
体の厚さは1〜10mm、特に2〜10mmが好ましいこ
とがわかる。 実施例 10 パルプ製マツト(5cm×4cm、厚み2.5mm)に
600mgのベーパースリンを塗布、含浸させたもの
を1枚、3枚及び5枚ずつ33cm×8cmの大きさの
不織布で包装し、洋ダンス中に吊り下げた、経時
毎にマツト中の薬液残存量を分析し、第18図に
示す結果を得た。各供試防虫シートを一単位と
し、各単位内の防虫剤総量は同一とした。第18
図から、マツト枚数を変えることによつて揮散量
(すなわち移行量)が調節できることがわかる。 発明の作用・効果 以上のように、本発明に係る防虫シートは、液
状防虫剤(殺虫剤、忌避剤等を含む)を保持する
所定厚さの含浸体を、特定の面積率となるように
和紙、不織布、布又はクラフト紙の包装袋内に接
触して収納してなるものであるから、含浸体に含
有される防虫剤が、含浸体と接触する包装袋にス
ムーズに移行し、該包装袋が第二の含浸体とな
る。包装袋に移行した防虫剤は、包装袋を揮散媒
体としてその表面から一定量で揮散し、これに伴
ない減量分が含浸体から補給されて揮散を継続す
る。このような作用を奏する本発明の防虫シート
の使用時においては、揮散媒体である包装袋がよ
り広い表面積を有しているため、包装袋に移行、
保持された比較的多量の薬剤が短時間内に揮散す
るので、使用初期においても防虫剤の揮散量は充
分であり、また広い表面積のため、使用場所での
広い範囲への拡散分布を助け高い防虫効果を発揮
する。また、揮散経時においても、環境条件に殆
ど影響されることなく一定量で包装袋への薬剤供
給が維持され、また薬剤の供給−揮散の過程にお
いては供給(移行)が律速段階であるので、薬剤
供給量を適当に調節することによつて必要以上の
揮散が抑制され、安定した防虫効果が長期間にわ
たつて継続される。この際、薬剤供給量の調節
は、含浸体の数量、含浸体一枚当りの薬剤量を変
えることによつて容易に行なうことができる。な
お当然のことながら、本発明において包装袋は、
揮散媒体としてのみ用いられているわけではな
く、包装袋本来の役目、すなわち含浸体の保護、
衣服と含浸体が直接触れることを防ぐことによつ
て汚染を防止する役目(本発明の場合、包装袋へ
の薬剤含浸があるが、汚染を及ぼす程の量ではな
い)を果たし、さらに外観を美しくして商品価値
を高めるなどの効果もある。 また製造における観点から見ると、通常、液状
防虫剤の使用量は非常に少なく、そのため従来考
案されているような大型の又は複雑な形状の含浸
体で表面積が大きい場合には、その防虫剤の定量
塗布及び含浸体全面への均一分布は簡単な塗布方
法では達成し難く、多点式塗布、溶剤浸漬、印刷
式塗布等の技術を必要とすると共に、含浸体の材
質も限定され、その生産技術、生産規模及び製造
上の取扱いが大変であるが、本発明の防虫シート
の場合、従来の大型のものに比較して含浸体が小
さくてすむため、防虫剤の使用量の多少に関係な
く、ただ単に含浸体に1〜数点塗布するだけです
み、塗布された薬剤も含浸体の大きさ、面積が小
さいために含浸体の隅々にまで充分均一に広が
る。また塗布方法そのものが簡単なため、定量塗
布することが容易である、さらに流通及び使用時
の商品形態についても、大型の含浸体であると、
その商品形態はもち論大きく、その取扱いも多く
の不便さがあるが、本発明の防虫シートは含浸体
が包装袋に収納されているため、通常時には折り
たたんで小さくすることができ、外包装袋(バツ
ケージ)等に要する費用が安くてすむ等の経済上
の利点や販売上の利点がある。また使用時には、
折りたたんであつたものを開いて使用すれば良
く、また適当な大きさであるため、嵩ばらず便利
であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る防虫シートの一実施態様
を示す斜視図、第2図は包装袋への薬剤の移行の
状態を示すグラフであり、包装袋の薬剤含有量を
経過時間との関係で示し、第3図A〜Gは含浸体
の各種形状を示す斜視図、第4図乃至第12図は
本発明に係る防虫シートの各種包装袋態様及びシ
ール態様を示す斜視図、第13図乃至第17図は
各種防虫シートの食害阻止率の経時変化を示すグ
ラフ、第18図は含浸体中薬液残存率の経時変化
に及ぼす包装含浸体枚数の影響を示すグラフであ
る。 1,1a〜1j……含浸体、2,2a〜2h…
…包装袋、3,3a〜3h……シール部、4……
非シール部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 液状防虫剤(殺虫剤、忌避剤を含む)を保持
    する厚さ1〜10mmの含浸体を、該含浸体表面積が
    包装体表面積全体の5〜60%の割合となるよう
    に、和紙を不織布、布又はクラフト紙から作製さ
    れた包装体内に接触して収納してなることを特徴
    とする防虫シート。 2 含浸体の材質が紙、半合成紙、合成紙、天然
    繊維、合成繊維、無機繊維の1種又はそれ以上を
    組み合せたものである特許請求の範囲第1項に記
    載の防虫シート。
JP23145083A 1983-10-08 1983-12-09 防虫シ−ト Granted JPS60126202A (ja)

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